JP3851526B2 - アースターミナル - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品の実装されたプリント基板を電磁波等による障害から機器を保護するために、プリント基板をシャーシやシールド板等の他の部材と短絡させるアースターミナルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的なアースターミナルとしては、『アース用端子』(実用新案登録第3064756号)が知られている。
【0003】
この『アース用端子』は、『(請求項1) プリント回路基板の接地パターンに取り付けるための基板部と、該基板部の一辺から一体にかつ該基板部に対し対向する側に突出したスプリングコンタクトとからなるアース用端子であって、更に、前記基板部から一体に立ち上げ、前記スプリングコンタクトの先端部と係合する係合壁を設けたことを特徴とするアース用端子。
(請求項2)請求項1に記載のアース用端子において、前記係合壁は、その先端部が前記スプリングコンタクトの先端部を係止するストッパーであることを特徴とするアース用端子。
(請求項3) 請求項1または2に記載のアース用端子において、前記係合壁は、前記基板部の対向する両側辺から一体に立ち上げ、前記スプリングコンタクトの先端部の両側と係合することを特徴とするアース用端子。』であり、詳細には図8に表すように、基板部101は、プリント回路基板110の接地パターン(図示せず)にハンダ付けで取り付けて用いられる基板部101と、基板部101の一短辺から一体的に接触されて設けられ、基板部101に対向する側に突設されるプリングコンタクト102と、基板部101からの各長辺から一体に立ち上げてスプリングコンタクト102と係合される係合壁103とからなる。
【0004】
そして、スプリングコンタクト102は、先端部102Aと、この先端部から一体に連接するとともに、基板部101と対向するよう設ける第1の本体部102Bと、第1の本体部102Bと基板部101とを連結する第2の本体部102Cとからなる。
又、係合壁103は、先端部がスプリングコンタクト102の先端部102Aを係止するストッパーとなっている。この係合壁103は、基板部101の対向する長辺である両側辺から横壁103Aを一体に立ち上げ、横壁103Aの先端を折曲して相互に対向するように上壁103Bを設けてなる。
【0005】
そして、スプリングコンタクト102は弾性を有して形成されるので、スプリングコンタクト102の先端部102Aは、係止壁103の上壁103B下部に位置するように設けられ、スプリングコンタクト102の先端部102Aは、上壁103Bと係合されて上壁103Bより上方への移動を規制される。
このように形成される従来例のアース用端子は、基板部101をプリント回路基板110のパターン上に半田付けによって固定されて用いられる。その際、アース用端子の半田付けは自動的に行われるので、アース用端子を複数個、テープ上に載置させておき、自動載置装置によってスプリングコンタクト102の第1の本体部102Bを真空吸着してプリント回路基板110の所定箇所に移動載置し、そこで吸着を解くことによって、基板部101のスプリングコンタクト102とは反対の面を下にしてプリント回路基板110上に載置し、次いで、プリント回路基板110をハンダ漕に通過させることにより、プリント回路基板110上の他の回路素子と同様に、アース用端子101をプリント回路基板110上にハンダ付けする。
【0006】
このようにプリント回路基板110に取付けられたアース用端子は、製品組付け時にはプリント回路基板110の接地パターンと接地させるためのシールドパネル、シャーシ、フレーム等(図示せず)と接触されて用いられる。
従って、プリント回路基板110に半田付けされたアース用端子は、第1の本体部102B位置がシールドパネル、シャーシ、フレーム等(図示せず)と押圧接触される位置となるように取付けられる。例えば、シールドパネルを内部に装着してあるケースに、アース端子を介してプリント回路基板110を収納させることによって行う。プリント回路基板110の収納に従って、スプリングコンタクト102は基板部101の側(内側)に押され、先端部102Aはストッパーである係合壁103を離れる。この状態で、アース用端子はシールドパネルと充分な接触状態を保つことができる。
【0007】
そして、スプリングコンタクト102が実際にシールドパネル等と接触する第1の本体部102Bの接触部位は、シールドパネル等と接触した状態でも、その非接触状態のときと同様に、係合壁103の先端部103Bより高い位置にある必要があるので、スプリングコンタクト102の上下への揺動範囲には許容幅をとれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、係合壁103と係止されるスプリングコンタクト102の先端部102Aは、シールドパネル等と接触される第1の本体部102Bに対し、スプリングコンタクト102の基端部である基板部101側端部とは反対側に位置するため、スプリングコンタクト102がシールドパネル等と接触されて下方へ移動されると先端部102Aが基板部101に先に当接してしまい、シールドパネル等と接触するときに移動できる可動範囲が先端部102Aによって制限されるという問題点を有した。従って、接触部である第1の本体部102Bの可動範囲を十分に取りたい場合には、係止壁103を高くして基板部101と第1の本体部102Bとの間隙が大きく成るよう形成しなければ成らず、アース用端子の小型化が困難であるという問題点を有した。又、係合壁103と係止する先端部102Aが上記位置関係にあるので、アース用端子の全長が大きくなり小型化が困難であるという問題点を有した。
更に又、スプリングコンタクト102及び係合壁103の先端部103Bは、曲げ加工によって形成され、製品を精度良く仕上寸法のばらつきを押えるには、曲げ加工の精度が要求される。してみると、スプリングコンタクト102は、基板部101と第2の本体102Cとの間の1箇所、第2の本体102Cと第1の本体102Bとの間の1箇所、第1の本体102Bと先端部102Aとの間の2箇所、計4箇所に曲げ加工が必要であり、同様に係合壁も2箇所の曲げ加工が必要であり、曲げ加工の精度が要求されるという問題点を有した。特に、スプリングコンタクト102の先端部102Aはスプリングコンタクト102の可動基部から最も遠いので、可動角度が微少でも、先端部102Aの変位が大きくなり、曲げ加工による寸法誤差に大きく寄与してしまうという問題点を有した。
そして、これら曲げ加工の誤差による第1の本体102Bの上面位置の誤差は、上面位置を水平から傾斜させてしまい、プリント回路基板110への自動載置装置による吸引吸着ミスを誘発する原因となる問題点を有した。
【0009】
そこでこの発明は、上記問題点に鑑み、高さ方向及び長さ方向に小型化可能なアースターミナルの提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、
【0011】
板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、中間部には係止孔が穿設されるストッパ受け部と、ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、先端部はストッパ受け部の係止孔と係止される係止部を形成し、係止孔との係止により上方への移動が規制されるストッパとから成ることを特徴とするアースターミナル、
【0012】
及び、
【0013】
板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、先端部は折曲されて係止部を形成するストッパと、ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、中間部にはストッパの係止部と係止される係止孔が穿設され、係止部との係止により上方への移動が規制されるストッパ受け部とから成ることを特徴とするアースターミナル、
【0014】
を提供する。そしてこの発明の作用は、以下の通りである。
ベース部の取付部がプリント回路基板に取付けられることで、アースターミナルはプリント回路基板に固定される。
アースターミナルは、ストッパ受け部に穿設された係止孔にストッパに設けた係止部が係止されるので、ベース部上面と対向する側に設けた接触部は、自身の弾性力によってストッパ受け部とストッパとが係止した位置で静止される。
そして、接触部がベース部側に押圧されると、ストッパの係止部とストッパ受け部との係止が解除され、接触部はベース部側へ移動される。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態を表す正面説明図であり、図2は同平面説明図であり、図3は同右側面説明図であり、図4は同左側面説明図であり、図5は同底面説明図であり、図6はこの発明の実施の形態をプリント回路基板へ取付けた状態を表す説明図であり、図7は他の実施の形態の正面説明図である。
【0016】
1は、この発明の実施の形態であるアースターミナルである。アースターミナル1は、導電性の金属板を打抜いて更に折曲げ並びに穿設加工されて形成される。アースターミナル1は、ベース部2と、ストッパ受け部3と、接触部4と、ストッパ5とからなる。
【0017】
ベース部2は、板状態に形成され、底面21がプリント回路基板PCBに半田付けされて取付けられる。従って、底面21が取付部を形成する。底面21の長手辺22には、プリント回路基板PCBに半田付けするための半田付け部23、夫々2カ所から突出するように形成する。このように、半田付け部23を形成することで、アースターミナル1をプリント回路基板PCBに半田付けへ取付けたときの安定を保つ。従って、アースターミナル1の幅を狭くして用いたければ、半田付け部23を設けずに形成しても良い。そして、ベース部2は、長手辺22からはストッパ受け部3、短手辺24からは接触部4が、夫々一体的に折曲されて形成される。
【0018】
即ち、ストッパ受け部3は、各長手辺22に設けた2カ所の半田付け部23からベース部2上面25側へ、夫々一体的に略直角に折曲形成される。そして、折曲形成されたストッパ受け部3には、中央部が打抜成形されて係止孔31を設け、先端部が連結された形状に形成される。従って、実際にアースターミナル1を製造する上では、先に係止孔31が打抜成形されてからベース部2の上面25側へ折曲され、ベース部2の半田付け部23及び対向する1対のストッパ受け部3が形成されることとなる。
【0019】
接触部4は、ベース部2の一方の短手辺24から打抜成形され、更にベース部2の上面25側に折曲されて形成される。そして、接触部4のベース部2側の基端部は、湾曲部41として緩やかに湾曲され、湾曲部41に続けてベース部2の上面25に対して斜め方向へ直線的に直線部42が設けられる。更に、直線部42の先端からは、ベース部2の上面25と略平行に平行部43を続けて設ける。そして、接触部4の平行部43は、アースターミナル1がプリント回路基板PCBに取付けられ、シールドパネル、シャーシ、フレーム等である他の部材と接触される。又、接触部4の湾曲部41、直線部42、及び、平行部43は、夫々ベース部2の短手辺24と同幅に形成される。
【0020】
ストッパ5は、接触部4の対向する辺44から夫々ベース部2側へ略直角に折曲されて設けられる。そして、ストッパ5の先端は、ストッパ受け部3に穿設された係止孔31内に挿通されて位置するよう略直角に折曲されて係止部51を形成する。従って、ストッパ5は夫々平行に対向するように接触部4からベース部2側へ設けられ、更に先端部である係止部51は、夫々外側へ折曲されてストッパ受け部3の係止孔31内に挿通された状態となる。
【0021】
上述のように形成されるアースターミナル1は、ベース部2から上面側へ延設された接触部4が主に湾曲部41において弾性変形された状態で、ストッパ受け部3の係止孔31内に挿通された係止部51が係止孔31と係止されている。従って、接触部4がベース部2側へ押圧されて弾性変形されると、その弾性力により押圧された部材と接触部4とは弾性力による押圧接触を維持可能である。
【0022】
そこで、アースターミナル1がプリント回路基板PCBに半田付け固定された状態で、アースターミナル1の目的であるプリント回路基板PCBをシャーシやシールド板等の他の部材Aとアースさせる為に、プリント回路基板PCBが取付けられた電子機器等の本体に他の部材Aを組付ける。すると、先ず他の部材Aがアースターミナル1の接触部4の平行部43と接触し、他の部材Aの組付けを進めると接触部4は押圧されて主に湾曲部41が湾曲を深めて変形され、接触部4がベース部2側へ押圧変形され、他の部材Aの組付けが完了したときには、他の部材Aとアースターミナル1とは、接触部4の弾性力により押圧接触した状態でアースされることとなる。
【0023】
以下に、他の実施の形態を説明する。
他の実施の形態では、図7に表すように、ストッパ5がベース部2の長手辺22から折曲されて成形され、ストッパ受け部3が接触部4の平行部43から折曲されて設けられる。
【0024】
即ち、ストッパ受け部3は、接触部4の辺44からベース部2側へ、先の実施の形態同様に略直角に折曲され、中央部には係止孔31を穿設されて設けられる。
ストッパ5は、ベース部2の長手辺22から上面側、即ち、接触部4側へ略直角に折曲成形し、先の実施の形態同様に先端部は係止部51を更に略直角に折曲して形成する。
従って、他の実施の形態では、ストッパ受け部3及びストッパ5は夫々先の実施の形態同様に設けられ、その他ベース部2も長手辺22からストッパ5が折曲成形される以外は先の実施の形態同様であり、接触部4も辺44からベース部2側にストッパ受け部3が折曲形成されるので、平行部43が先の実施の形態より稍長く形成される以外は先の実施の形態同様である。
そして、他の実施の形態の作用も、先の実施の形態同様である。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、ストッパとストッパ受け部とが接触部の中間部において係止されるので、ストッパとストッパ受け部との係止を接触部の端部において行った場合よりも接触部の押圧変形可能な可動範囲を広くすることが可能となる。従って、同じ可動範囲であれば、従来例に比し、高さ及び長さ方向に置いて小型化が可能となる。
又、係止する位置が中間部であり接触部の可動基端部からの距離が短く、更に係止している部材の一方であるストッパ受け部の係止孔が折曲げ加工より加工精度の良い孔あけ加工によるので、接触部及びストッパ並びにストッパ受け部の加工誤差による製品の寸法誤差を小さくできるという効果を有する。同様に、接触部に設けた平行部の水位方向からの傾斜誤差が小さくなり、自動載置装置による吸引吸着ミスを減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態を表す正面説明図
【図2】 実施の形態を表す平面説明図
【図3】 実施の形態を表す右側面説明図
【図4】 実施の形態を表す左側面説明図
【図5】 実施の形態を表す底面説明図
【図6】 プリント回路基板へ取付けた状態を表す説明図
【図7】 他の実施の形態を表す正面説明図
【図8】 従来例の説明図
【符号の説明】
PCB プリント回路基板
A 他の部材
1 アースターミナル
2 ベース部
21 底面
22 長手辺
23 半田付け部
24 短手辺
25 上面
3 ストッパ受け部
31 係止孔
4 接触部
41 湾曲部
42 直線部
43 平行部
44 辺
5 ストッパ
51 係止部
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品の実装されたプリント基板を電磁波等による障害から機器を保護するために、プリント基板をシャーシやシールド板等の他の部材と短絡させるアースターミナルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的なアースターミナルとしては、『アース用端子』(実用新案登録第3064756号)が知られている。
【0003】
この『アース用端子』は、『(請求項1) プリント回路基板の接地パターンに取り付けるための基板部と、該基板部の一辺から一体にかつ該基板部に対し対向する側に突出したスプリングコンタクトとからなるアース用端子であって、更に、前記基板部から一体に立ち上げ、前記スプリングコンタクトの先端部と係合する係合壁を設けたことを特徴とするアース用端子。
(請求項2)請求項1に記載のアース用端子において、前記係合壁は、その先端部が前記スプリングコンタクトの先端部を係止するストッパーであることを特徴とするアース用端子。
(請求項3) 請求項1または2に記載のアース用端子において、前記係合壁は、前記基板部の対向する両側辺から一体に立ち上げ、前記スプリングコンタクトの先端部の両側と係合することを特徴とするアース用端子。』であり、詳細には図8に表すように、基板部101は、プリント回路基板110の接地パターン(図示せず)にハンダ付けで取り付けて用いられる基板部101と、基板部101の一短辺から一体的に接触されて設けられ、基板部101に対向する側に突設されるプリングコンタクト102と、基板部101からの各長辺から一体に立ち上げてスプリングコンタクト102と係合される係合壁103とからなる。
【0004】
そして、スプリングコンタクト102は、先端部102Aと、この先端部から一体に連接するとともに、基板部101と対向するよう設ける第1の本体部102Bと、第1の本体部102Bと基板部101とを連結する第2の本体部102Cとからなる。
又、係合壁103は、先端部がスプリングコンタクト102の先端部102Aを係止するストッパーとなっている。この係合壁103は、基板部101の対向する長辺である両側辺から横壁103Aを一体に立ち上げ、横壁103Aの先端を折曲して相互に対向するように上壁103Bを設けてなる。
【0005】
そして、スプリングコンタクト102は弾性を有して形成されるので、スプリングコンタクト102の先端部102Aは、係止壁103の上壁103B下部に位置するように設けられ、スプリングコンタクト102の先端部102Aは、上壁103Bと係合されて上壁103Bより上方への移動を規制される。
このように形成される従来例のアース用端子は、基板部101をプリント回路基板110のパターン上に半田付けによって固定されて用いられる。その際、アース用端子の半田付けは自動的に行われるので、アース用端子を複数個、テープ上に載置させておき、自動載置装置によってスプリングコンタクト102の第1の本体部102Bを真空吸着してプリント回路基板110の所定箇所に移動載置し、そこで吸着を解くことによって、基板部101のスプリングコンタクト102とは反対の面を下にしてプリント回路基板110上に載置し、次いで、プリント回路基板110をハンダ漕に通過させることにより、プリント回路基板110上の他の回路素子と同様に、アース用端子101をプリント回路基板110上にハンダ付けする。
【0006】
このようにプリント回路基板110に取付けられたアース用端子は、製品組付け時にはプリント回路基板110の接地パターンと接地させるためのシールドパネル、シャーシ、フレーム等(図示せず)と接触されて用いられる。
従って、プリント回路基板110に半田付けされたアース用端子は、第1の本体部102B位置がシールドパネル、シャーシ、フレーム等(図示せず)と押圧接触される位置となるように取付けられる。例えば、シールドパネルを内部に装着してあるケースに、アース端子を介してプリント回路基板110を収納させることによって行う。プリント回路基板110の収納に従って、スプリングコンタクト102は基板部101の側(内側)に押され、先端部102Aはストッパーである係合壁103を離れる。この状態で、アース用端子はシールドパネルと充分な接触状態を保つことができる。
【0007】
そして、スプリングコンタクト102が実際にシールドパネル等と接触する第1の本体部102Bの接触部位は、シールドパネル等と接触した状態でも、その非接触状態のときと同様に、係合壁103の先端部103Bより高い位置にある必要があるので、スプリングコンタクト102の上下への揺動範囲には許容幅をとれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、係合壁103と係止されるスプリングコンタクト102の先端部102Aは、シールドパネル等と接触される第1の本体部102Bに対し、スプリングコンタクト102の基端部である基板部101側端部とは反対側に位置するため、スプリングコンタクト102がシールドパネル等と接触されて下方へ移動されると先端部102Aが基板部101に先に当接してしまい、シールドパネル等と接触するときに移動できる可動範囲が先端部102Aによって制限されるという問題点を有した。従って、接触部である第1の本体部102Bの可動範囲を十分に取りたい場合には、係止壁103を高くして基板部101と第1の本体部102Bとの間隙が大きく成るよう形成しなければ成らず、アース用端子の小型化が困難であるという問題点を有した。又、係合壁103と係止する先端部102Aが上記位置関係にあるので、アース用端子の全長が大きくなり小型化が困難であるという問題点を有した。
更に又、スプリングコンタクト102及び係合壁103の先端部103Bは、曲げ加工によって形成され、製品を精度良く仕上寸法のばらつきを押えるには、曲げ加工の精度が要求される。してみると、スプリングコンタクト102は、基板部101と第2の本体102Cとの間の1箇所、第2の本体102Cと第1の本体102Bとの間の1箇所、第1の本体102Bと先端部102Aとの間の2箇所、計4箇所に曲げ加工が必要であり、同様に係合壁も2箇所の曲げ加工が必要であり、曲げ加工の精度が要求されるという問題点を有した。特に、スプリングコンタクト102の先端部102Aはスプリングコンタクト102の可動基部から最も遠いので、可動角度が微少でも、先端部102Aの変位が大きくなり、曲げ加工による寸法誤差に大きく寄与してしまうという問題点を有した。
そして、これら曲げ加工の誤差による第1の本体102Bの上面位置の誤差は、上面位置を水平から傾斜させてしまい、プリント回路基板110への自動載置装置による吸引吸着ミスを誘発する原因となる問題点を有した。
【0009】
そこでこの発明は、上記問題点に鑑み、高さ方向及び長さ方向に小型化可能なアースターミナルの提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、
【0011】
板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、中間部には係止孔が穿設されるストッパ受け部と、ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、先端部はストッパ受け部の係止孔と係止される係止部を形成し、係止孔との係止により上方への移動が規制されるストッパとから成ることを特徴とするアースターミナル、
【0012】
及び、
【0013】
板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、先端部は折曲されて係止部を形成するストッパと、ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、中間部にはストッパの係止部と係止される係止孔が穿設され、係止部との係止により上方への移動が規制されるストッパ受け部とから成ることを特徴とするアースターミナル、
【0014】
を提供する。そしてこの発明の作用は、以下の通りである。
ベース部の取付部がプリント回路基板に取付けられることで、アースターミナルはプリント回路基板に固定される。
アースターミナルは、ストッパ受け部に穿設された係止孔にストッパに設けた係止部が係止されるので、ベース部上面と対向する側に設けた接触部は、自身の弾性力によってストッパ受け部とストッパとが係止した位置で静止される。
そして、接触部がベース部側に押圧されると、ストッパの係止部とストッパ受け部との係止が解除され、接触部はベース部側へ移動される。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態を表す正面説明図であり、図2は同平面説明図であり、図3は同右側面説明図であり、図4は同左側面説明図であり、図5は同底面説明図であり、図6はこの発明の実施の形態をプリント回路基板へ取付けた状態を表す説明図であり、図7は他の実施の形態の正面説明図である。
【0016】
1は、この発明の実施の形態であるアースターミナルである。アースターミナル1は、導電性の金属板を打抜いて更に折曲げ並びに穿設加工されて形成される。アースターミナル1は、ベース部2と、ストッパ受け部3と、接触部4と、ストッパ5とからなる。
【0017】
ベース部2は、板状態に形成され、底面21がプリント回路基板PCBに半田付けされて取付けられる。従って、底面21が取付部を形成する。底面21の長手辺22には、プリント回路基板PCBに半田付けするための半田付け部23、夫々2カ所から突出するように形成する。このように、半田付け部23を形成することで、アースターミナル1をプリント回路基板PCBに半田付けへ取付けたときの安定を保つ。従って、アースターミナル1の幅を狭くして用いたければ、半田付け部23を設けずに形成しても良い。そして、ベース部2は、長手辺22からはストッパ受け部3、短手辺24からは接触部4が、夫々一体的に折曲されて形成される。
【0018】
即ち、ストッパ受け部3は、各長手辺22に設けた2カ所の半田付け部23からベース部2上面25側へ、夫々一体的に略直角に折曲形成される。そして、折曲形成されたストッパ受け部3には、中央部が打抜成形されて係止孔31を設け、先端部が連結された形状に形成される。従って、実際にアースターミナル1を製造する上では、先に係止孔31が打抜成形されてからベース部2の上面25側へ折曲され、ベース部2の半田付け部23及び対向する1対のストッパ受け部3が形成されることとなる。
【0019】
接触部4は、ベース部2の一方の短手辺24から打抜成形され、更にベース部2の上面25側に折曲されて形成される。そして、接触部4のベース部2側の基端部は、湾曲部41として緩やかに湾曲され、湾曲部41に続けてベース部2の上面25に対して斜め方向へ直線的に直線部42が設けられる。更に、直線部42の先端からは、ベース部2の上面25と略平行に平行部43を続けて設ける。そして、接触部4の平行部43は、アースターミナル1がプリント回路基板PCBに取付けられ、シールドパネル、シャーシ、フレーム等である他の部材と接触される。又、接触部4の湾曲部41、直線部42、及び、平行部43は、夫々ベース部2の短手辺24と同幅に形成される。
【0020】
ストッパ5は、接触部4の対向する辺44から夫々ベース部2側へ略直角に折曲されて設けられる。そして、ストッパ5の先端は、ストッパ受け部3に穿設された係止孔31内に挿通されて位置するよう略直角に折曲されて係止部51を形成する。従って、ストッパ5は夫々平行に対向するように接触部4からベース部2側へ設けられ、更に先端部である係止部51は、夫々外側へ折曲されてストッパ受け部3の係止孔31内に挿通された状態となる。
【0021】
上述のように形成されるアースターミナル1は、ベース部2から上面側へ延設された接触部4が主に湾曲部41において弾性変形された状態で、ストッパ受け部3の係止孔31内に挿通された係止部51が係止孔31と係止されている。従って、接触部4がベース部2側へ押圧されて弾性変形されると、その弾性力により押圧された部材と接触部4とは弾性力による押圧接触を維持可能である。
【0022】
そこで、アースターミナル1がプリント回路基板PCBに半田付け固定された状態で、アースターミナル1の目的であるプリント回路基板PCBをシャーシやシールド板等の他の部材Aとアースさせる為に、プリント回路基板PCBが取付けられた電子機器等の本体に他の部材Aを組付ける。すると、先ず他の部材Aがアースターミナル1の接触部4の平行部43と接触し、他の部材Aの組付けを進めると接触部4は押圧されて主に湾曲部41が湾曲を深めて変形され、接触部4がベース部2側へ押圧変形され、他の部材Aの組付けが完了したときには、他の部材Aとアースターミナル1とは、接触部4の弾性力により押圧接触した状態でアースされることとなる。
【0023】
以下に、他の実施の形態を説明する。
他の実施の形態では、図7に表すように、ストッパ5がベース部2の長手辺22から折曲されて成形され、ストッパ受け部3が接触部4の平行部43から折曲されて設けられる。
【0024】
即ち、ストッパ受け部3は、接触部4の辺44からベース部2側へ、先の実施の形態同様に略直角に折曲され、中央部には係止孔31を穿設されて設けられる。
ストッパ5は、ベース部2の長手辺22から上面側、即ち、接触部4側へ略直角に折曲成形し、先の実施の形態同様に先端部は係止部51を更に略直角に折曲して形成する。
従って、他の実施の形態では、ストッパ受け部3及びストッパ5は夫々先の実施の形態同様に設けられ、その他ベース部2も長手辺22からストッパ5が折曲成形される以外は先の実施の形態同様であり、接触部4も辺44からベース部2側にストッパ受け部3が折曲形成されるので、平行部43が先の実施の形態より稍長く形成される以外は先の実施の形態同様である。
そして、他の実施の形態の作用も、先の実施の形態同様である。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、ストッパとストッパ受け部とが接触部の中間部において係止されるので、ストッパとストッパ受け部との係止を接触部の端部において行った場合よりも接触部の押圧変形可能な可動範囲を広くすることが可能となる。従って、同じ可動範囲であれば、従来例に比し、高さ及び長さ方向に置いて小型化が可能となる。
又、係止する位置が中間部であり接触部の可動基端部からの距離が短く、更に係止している部材の一方であるストッパ受け部の係止孔が折曲げ加工より加工精度の良い孔あけ加工によるので、接触部及びストッパ並びにストッパ受け部の加工誤差による製品の寸法誤差を小さくできるという効果を有する。同様に、接触部に設けた平行部の水位方向からの傾斜誤差が小さくなり、自動載置装置による吸引吸着ミスを減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態を表す正面説明図
【図2】 実施の形態を表す平面説明図
【図3】 実施の形態を表す右側面説明図
【図4】 実施の形態を表す左側面説明図
【図5】 実施の形態を表す底面説明図
【図6】 プリント回路基板へ取付けた状態を表す説明図
【図7】 他の実施の形態を表す正面説明図
【図8】 従来例の説明図
【符号の説明】
PCB プリント回路基板
A 他の部材
1 アースターミナル
2 ベース部
21 底面
22 長手辺
23 半田付け部
24 短手辺
25 上面
3 ストッパ受け部
31 係止孔
4 接触部
41 湾曲部
42 直線部
43 平行部
44 辺
5 ストッパ
51 係止部
Claims (2)
- 板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、
ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、中間部には係止孔が穿設されるストッパ受け部と、
ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、
接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、先端部はストッパ受け部の係止孔と係止される係止部を形成し、係止孔との係止により上方への移動が規制されるストッパとから成ることを特徴とするアースターミナル。 - 板状体からなり、底面がプリント回路基板に取付けられる取付部を形成するベース部と、
ベース部の対向する両辺から夫々上方へ延設され、先端部は折曲されて係止部を形成するストッパと、
ベース部の他の一辺からベース部上面と対向する側に延設され、延設部分から弾性変形可能な接触部と、
接触部の対向する両辺からベース部側に夫々延設され、中間部にはストッパの係止部と係止される係止孔が穿設され、係止部との係止により上方への移動が規制されるストッパ受け部とから成ることを特徴とするアースターミナル。
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