JP3849218B2 - 内視鏡用フード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用等として用いられる内視鏡において、その挿入部の先端に装着される内視鏡用フードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、一般に、術者等が把持して操作を行う本体操作部に、体腔等の内部に挿入される挿入部を連設すると共に、少なくとも光源装置に接続されるユニバーサルコードを引き出す構成としたものであって、挿入部はその本体操作部への連設部分から大半の長さが軟性部となっており、この軟性部の先端にアングル部が、またアングル部の先端には先端硬質部が順次連設されている。軟性部は体腔内等の挿入経路に沿って任意の方向に曲がるものであり、また照明窓や観察窓等が先端硬質部に設けられており、この先端硬質部を任意の方向に向けるために、先端硬質部と軟性部との間にアングル部が介装されている。従って、アングル部は本体操作部に装着したアングルノブを操作することによって、任意の方向に、所望の角度湾曲させることができるようになっている。
【0003】
照明窓及び観察窓を、先端硬質部の先端面に設けた所謂直視内視鏡であり、またこの種の直視内視鏡以外にも、例えば先端硬質部の側面に設けた側視内視鏡等がある。直視内視鏡にあっては、観察窓が先端硬質部の先端面に開口している関係から、この観察窓を介しての観察中において、体腔内壁等に密着するおそれがある。そして、観察窓が体腔内壁に密着してしまうと、観察が不能となってしまう。また、照明窓及び観察窓の近傍に鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルが開口して設けられるが、この処置具挿通チャンネルはまた体液等の汚物を吸引する吸引通路としても利用される。従って、先端硬質部の先端面が体腔内壁と密着した状態で、処置具挿通チャンネルに吸引力を発生させると、体腔内壁を吸い込んでしまうおそれがある。以上の点から、挿入部の先端硬質部にフードを装着するように構成したものは、例えば実公昭54−44473号公報等により従来から用いられている。
【0004】
そこで、図4及び図5は従来技術による内視鏡用フードを挿入部の先端近傍に装着した状態での構成を示す。図4は挿入部の先端面の外観を示し、また図5にその断面図である。図中において、1は挿入部であって、この挿入部1は図示しない軟性部の先端に湾曲操作可能なアングル部1aが連設されており、このアングル部1aの先端に先端硬質部1bが連結されている。先端硬質部1bの先端面には一対からなる照明窓2,2と1箇所の観察窓3が形成されると共に、鉗子その他の処置具が導出される処置具導出口4が開口している。また、観察窓3の両側には流体噴射ノズル5,5が設けられており、観察窓3が汚損された時には、これら流体噴射ノズル5から洗浄液を噴射させて、汚物を洗い流し、次いで加圧エアを吹き付けることによって、観察窓3に付着している液滴が除去される。
【0005】
図示した内視鏡は、光学式のものであり、このために先端硬質部1bにはカバーガラス6が装着されており、このカバーガラス6の内側に対物レンズ7が設けられ、さらにこの対物レンズ7の結像位置に光学繊維束からなるイメージガイド8の入射端が臨んでいる。なお、近年においては、イメージガイド8に代えて、対物レンズ7の結像位置にCCD等からなる固体撮像素子を配置した、所謂電子内視鏡が広く用いられるようになってきている。従って、イメージガイド8に代えて固体撮像素子を対物レンズ7の結像位置に配置するように構成することもできる。
【0006】
また、処置具導出口4は、先端硬質部1bの部位においては処置具通路9となっており、この処置具通路9には接続パイプ10を介して可撓性のあるチューブ11が連結されており、これらによって鉗子や高周波処置具その他の処置具を挿通する処置具挿通チャンネル12が形成される。ここで、処置具挿通チャンネル12は、処置具を挿通するためにのみ用いられるのではなく、体液その他を吸引するための吸引通路としても利用される。吸引通路とする場合には、処置具挿通チャンネル12の基端部に吸引ポンプが接続される。
【0007】
次に、13はフードであって、このフード13はプラスチックや金属等からなる筒状の部材であって、先端硬質部1bの外周にもうけたねじ部14に螺合されるようになっており、かつ先端硬質部1bから所定の長さ前方に突出している。このフード13は、先端硬質部1bの先端面が体腔内壁に直接当接するのを防止するためのものであって、これにより少なくともフード13が突出している分だけ観察窓3を体腔壁から離間させることにより観察を可能としている。また、処置具挿通チャンネル12を吸引通路として用いる場合に、この処置具挿通チャンネル12を構成する処置具導出口4を体腔壁から離間させて、その吸い込みを防止するようにしている。
【0008】
ところで、フード13を先端硬質部1bに装着した状態で、流体噴射ノズル5から洗浄液を噴射させると、フード13が先端硬質部1bから立ち上がっているので、先端硬質部1bの内部に洗浄液が滞留することになる。特に、フード13の内周近傍に略円周状に洗浄液が滞留し、このために照明窓2や観察窓3の一部が洗浄液で覆われてしまい、照明光量が減少したり、観察できない部位が発生する。このような事態を防止するために、先端硬質部1bには処置具通路9と直交する方向に流路15を形成すると共に、この先端硬質部1bの外周部にこの流路15が開口する円環状の凹溝16を形成し、さらに先端硬質部1bの先端面から外周面にかけての部位に凹溝16に通じる切り欠き17を略90°毎に4箇所形成している。これによって、処置具通路9から流路15,凹溝16及び切り欠き17からなる液排出経路が形成される。従って、フード13の内周部に洗浄液が滞留している場合に、処置具挿通チャンネル12を負圧にすると、このようにして形成された液排出経路から滞留した洗浄液を排出できるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成を有するフード13を用いることによって、前述した種々の利点があるものの、なお解決しなければならない課題がない訳ではない。即ち、フード13は硬質の筒状部材であって、先端硬質部1bの外周に螺合することにより固定されるようになっているから、この先端硬質部1bの外周面にねじ部14を形成する必要がある。また、液排出経路としての凹溝16及び切り欠き17を設けていることからも、先端硬質部1bの外周面には複雑な凹凸が形成されることになる。従って、内視鏡を患者の体内に挿入して検査等を行った後に行われる洗浄が面倒になるという問題点がある。また、フード13を硬質部材で形成すると、体腔内壁や臓器等に当接させた時に、挿入部1を押す方向に力が加わると、それらを強く圧迫するおそれもある。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、挿入部の先端硬質部に格別の凹凸を形成することなく内視鏡の挿入部に安定した状態に装着でき、しかも体腔内に挿入した時に、体腔内壁や臓器等に過大な圧迫が起きないようにした内視鏡用フードを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、アングル部に連設した先端硬質部の先端面に少なくとも照明窓及び観察窓を形成すると共に、この観察窓に流体を噴射する流体噴射ノズルを装着し、さらに吸引が可能なチャンネルを開口させて設け、またこのチャンネルに前記先端硬質部の外周面に開口する連通路を接続した挿入部に装着されるものであって、略円筒形状の弾性部材からなり、前記先端硬質部の外周面に嵌合されるフード本体に、この先端硬質部の先端面から所定の長さだけに突出する間隔保持部を連設し、このフード本体の先端部側から間隔保持部の部位に前記連通路に通じる通路を形成し、かつこの間隔保持部における円周方向の一部分に切り欠きを形成したものからなり、前記アングル部に設けた外皮層の先端部を、前記先端硬質部との連設部に固着するために、糸巻きを行い、かつこの糸巻き部に接着剤を盛り上がるように塗布して連結部突条を形成し、前記フード本体をこの連結部突条を超えた位置まで延在させて、このフード本体の弾性力により連結状態に保持する構成としたことをその特徴とするものである。
【0012】
ここで、間隔保持部に切り欠きを形成する部位は、流体噴射ノズルの噴射部の延長線方向の部位とするのが好ましい。これによって、流体噴射ノズルから噴射された洗浄液は観察窓を洗浄した後に、その大半がフードの外部に流出する。そして、この切り欠きが所定の位置になるようにフードを先端硬質部に装着できるようにするために、間隔保持部には流体噴射ノズルの噴出口とは反対側に回り込むフード位置合わせ部を連設するのが好ましい。
【0013】
フードの内周側に洗浄液等が滞留した場合に、チャンネルにおける先端硬質部の外周面に開口する連通路から吸引することによって、先端硬質部の外周面とフード本体の内面との間に形成した通路から液を排出する。ここで、チャンネルとしては、処置具挿通チャンネルと吸引用のチャンネルを兼用させても良く、また処置具挿通チャンネルとは別個に吸引通路を設けることができる。いずれにしろ、フード内の液を吸引・排出する際には通路が負圧状態になるから、弾性部材で形成されているフードは先端硬質部に密着してしまうおそれがある場合には、フード本体または間隔保持部の内面に先端硬質部の外周面に当接するスぺーサを1乃至複数箇所設けるようにすれば良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。ここで、以下の説明においては、挿入部の先端に固体撮像素子を設けた電子内視鏡として構成したものを示すが、前述した従来技術のように、光学式内視鏡にも適用できることは言うまでもない。而して、図1には挿入部の先端面を示し、図2は図1のX−X断面図、図3はY−Y断面図である。
【0015】
図中において、20は挿入部であって、この挿入部20は、図示は省略するが、本体操作部への連設部側から大半の部分が軟性部で構成される。そして、この軟性部にアングル部20aが連設されており、このアングル部20aの先端部には先端硬質部20bが連設されている。アングル部20a内には操作ワイヤ21が挿通されており、この操作ワイヤ21を押し引き操作することによって、先端硬質部20bを所望の方向に向けることができるようになっている。
【0016】
先端硬質部20bは、構造体としての金属等から構成される先端部本体22を有し、この先端部本体22の先端面には電気絶縁性を有するプラスチック等で形成した先端キャップ23が嵌着・固定されている。先端キャップ23は、先端部本体22の外周面にまで回り込ませており、この先端キャップ23の端面はアングル部20a側から延在された合成樹脂のチューブからなる外皮層24と突き当てられている。これによって、外部に金属が露出しないようになる。また、外皮層24の端部は糸巻きされた上で、この糸巻きの部位から先端キャップ23の端部近傍の部位までの間に接着剤が盛り上がるように塗布されており、従ってこの部位は連結部突条25となっている。
【0017】
先端硬質部20bを構成する先端キャップ23から先端部本体22にかけて、複数の透孔が設けられている。図1において、26,26は照明窓、27は観察窓、28は処置具導出口である。照明窓26には、図示は省略するが、ライトガイドの出射端が臨む照明用レンズが装着される。一方、観察窓27における透孔には対物レンズユニット29が装着されており、この対物レンズユニット29には光路を90°曲げるためのプリズム30が接合されており、プリズム30に固体撮像素子31を基板に設けた撮像ユニット32が接合されている。さらに、処置具導出口28は処置具通路33の先端部分を構成するものであって、この処置具通路33には接続パイプ34が挿嵌されている。この接続パイプ34に可撓性のあるチューブ35が連結されており、処置具導出口28から処置具通路33及び接続パイプ34を経てチューブ35に至る処置具挿通チャンネル36が形成される。さらに、先端硬質部20の先端面には観察窓27に向けて洗浄流体を噴射するための流体噴射ノズル37が設けられている。
【0018】
図中において、40はフードであって、フード40は挿入部20における先端硬質部20bの先端側からアングル部20aの先端側の部分にまでに嵌合されるフード本体41を有し、このフード本体41の先端部分には内側への回り込み部分が連設されており、この回り込み部分は所定の厚みを有するもので、この厚み分が先端部本体20bが体腔等の観察対象部に対する間隔を保持するための間隔保持部42となるものである。ここで、間隔保持部42は、フード本体41の全周に形成されてはおらず、一部分は間隔保持部42が欠落した切り欠き43となっている。そして、切り欠き43が形成されている位置は、流体噴射ノズル37の流体の噴射方向の前方の部位における所定の角度分、好ましくは略90°程度となっている。また、間隔保持部42には、流体噴射ノズル37の噴射部とは反対側に回り込むように延在されており、この延在部がフード40の装着方向を示すフード位置合わせ部42aとなっている。このフード位置合わせ部42aは、フード40を挿入部20の先端硬質部20bに嵌合する際に、その方向性を確認するためのものである。
【0019】
また、フード本体41は、先端キャップ23とアングル部20a側から先端硬質部20b側に延在された外皮層24との間の連結部を構成する連結部突条25の部位までは外皮層24に密着しており、それより先端側の内周面は先端硬質部20bから離間し、かつ外周面は外方に膨出して、その間に円環状の通路44が形成されている。また、間隔保持部42の殆どの部位は先端キャップ23とは非接触状態となっており、従ってその間に略円弧状の隙間45が形成されて、通路44はこの隙間45を介して外部と連通している。しかも、間隔保持部42と先端キャップ23との間の間隔を保持するために、この間隔保持部42の内面側には所定の間隔を置いて3箇所のスペーサ部46が設けられて、このスペーサ部46が先端キャップ23と当接している。ここで、各スぺーサ部46の幅は同じであっても良いが、図示したように、切り欠き43に近い位置の2箇所のものより他の1箇所の方の幅を広くすることができる。また、切り欠き43の部位においては、フード本体41が部分的に先端キャップ41と当接しているが、その中間部には空所47が形成されており、この空所47を介して通路44が外部に通じている。さらに、先端キャップ23と先端部本体22との間には、一端が処置具挿通チャンネル36を構成する処置具通路33に開口し、他端は通路44に開口する連通路48が設けられている。これによって、隙間45及び空所47と、通路45と、連通路48によって、フード40の内面側に滞留する液を処置具挿通チャンネル36に回収する経路を構成する。
【0020】
ここで、フード40は、弾性を有することから、その内径を挿入部20におけるアングル部20aの外径と同じかまたはそれより僅かに小さい寸法とすることによって、このフード40が連結部突条25の位置を越える位置まで押し込むことにより抜け止めされる。さらに、このフード40、特にその基端側の部位をより確実に固定するために、手術等のために用いられる医療用の粘着テープ49を巻き付けるようにする。これにより、フード40は挿入部20にほぼ完全に固定されることになる。また、粘着テープ49を剥離することによって、フード40を挿入部20から引き抜くようにすれば、それから脱着することができる。
【0021】
以上のように、挿入部20にフード40を装着することによって、この挿入部20の先端部分には、照明窓26,観察窓27,処置具導出口28及び流体噴出ノズル37を設けた部位を避けた位置に間隔保持部42が形成されて、この間隔保持部42が最先端部となる。従って、フード40を挿入部20に装着した状態で、体腔内に挿入して検査・観察を行う際において、挿入部20の先端が体腔内壁に当接したとしても、直接当接するのはフード40の間隔保持部42であって、照明窓26及び観察窓27が体腔内に当接することがないので、少なくとも観察は可能になる。また、体腔内に体液等が滞留している場合には、観察等に支障を来すことから、これら体液等を吸引除去する。このために、処置具挿通チャンネル36を吸引通路として利用するが、このために処置具挿通チャンネル36内を負圧にする。この時に、挿入部20の先端が体腔内壁に当接していると、処置具導出口28内に体腔内壁を吸い込んでしまうことがあるが、前述した照明窓26及び観察窓27と同様、処置具導出口28も体腔内壁と直接当接することがないことから、体腔内壁に対する吸引力が作用することがなくなる。
【0022】
体腔内で検査を行っている間には、観察窓27が体液等で汚損されることになって、観察視野が悪くなる。このために、観察窓27から汚損物を除去するために、流体噴射ノズル37から洗浄液、通常は洗浄水を観察窓27に向けて噴出させ、次いで加圧エアを噴出させるが、流体噴射ノズル37から噴射された洗浄液は観察窓27を洗い流した後、その圧力で切り欠き43の部位から外部に噴出することになる。従って、フード40の間隔保持部42に囲まれている挿入部20の先端部分に洗浄液が滞留するのを防止できる。
【0023】
勿論、挿入部20の先端部分にはフード40の間隔保持部42が突出している限りは、この間隔保持部42の内面と先端キャップ23との間に洗浄液やその他の液体が滞留して、この液体で照明窓26等の全体または一部が覆われてしまうことがある。このような状態になると、処置具挿通チャンネル36を負圧にする。これによって、隙間45及び空所47から通路44及び連通路48を順次介して処置具挿通チャンネル36にフード40の内面側に滞留する液を回収することができる。しかも、間隔保持部42にはスペーサ部46が形成されているから、たとえ隙間45の部位に負圧が作用したとしても、この隙間45が閉鎖されてしまうおそれはない。
【0024】
フード40の挿入部20への固定は、格別ねじ等を用いず、フード40の弾性力により保持するようにしている。また、フード40の内面側に滞留する液を処置具挿通チャンネル36に回収する液排出経路は、隙間45及び空所47と、通路45と、連通路48というように、全てフード40側に形成され、挿入部20側にはフード40を固定するための機構や、液排出経路を設ける必要がない。従って、挿入部の外径とフードの内径とが所定の寸法関係を有している限りは、フード40を装着でき、フードに汎用性を持たせることができる。また、フード40を装着した状態で、体腔内の検査を行った後には、フード40を取り外して、内視鏡の全体、及びフード40を再使用する場合には、このフード40も洗浄及び消毒する必要があるが、挿入部にフード装着用の凹凸が設けられていない分だけ内視鏡の洗浄が容易になる。
【0025】
さらに、フード40は弾性部材で形成されており、フード本体41は挿入部20におけるアングル部20aと先端硬質部20bとの間の連結部に生じる連結用突条25を越えた位置まで延在されているから、フード40の内径を先端硬質部20bの外径とほぼ同じ程度の寸法とすることによって、連結用突条25の部位に対する弾性力の作用により、フード40は安定的に保持され、検査の間にみだりに脱落することはない。また、フード40の基端部には粘着テープ49が巻着されているから、この基端部がめくれる等のおそれもない。しかも、粘着テープ49を剥離して、フード40を挿入部20から引き出すようにするだけで、挿入部20から分離できるので、洗浄や消毒等の時に、フード40を容易に分離できる。さらに、フード40は弾性部材で形成されているから、挿入部20を体腔内で動かしても、体腔内壁や臓器等に対しては弾性的に当接するから、これら体腔内壁,臓器等を過度に圧迫するおそれはない。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、挿入部の先端硬質部に格別の凹凸を形成することなく、観察窓及び吸引通路を体腔内壁等から所定の間隔だけ離間させることができ、また体腔内等に挿入して操作を行う際に、体腔内壁や臓器等に対して過大な圧迫力が作用することがない等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すフードを装着した内視鏡の挿入部の先端面を示す外観図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図1のY−Y断面図である。
【図4】従来技術におけるフードを装着した内視鏡の挿入部の先端面を示す外観図である。
【図5】図4のZ−Z断面図である。
【符号の説明】
20 挿入部 20a アングル部
20b 先端硬質部 22 先端部本体
23 先端キャップ 25 連結用突条
26 照明窓 27 観察窓
28 処置具導出口 33 処置具通路
36 処置具挿通チャンネル 34 流体噴射ノズル
40 フード 41 フード本体
42 間隔保持部 42a フード位置合わせ部
43 切り欠き 44 通路
45 隙間 46 スぺーサ部
47 空所 48 連通路
49 粘着テープ
Claims (5)
- アングル部に連設した先端硬質部の先端面に少なくとも照明窓及び観察窓を形成すると共に、この観察窓に流体を噴射する流体噴射ノズルを装着し、さらに吸引が可能なチャンネルを開口させて設け、またこのチャンネルに前記先端硬質部の外周面に開口する連通路を接続した挿入部に装着される内視鏡用フードにおいて、
略円筒形状の弾性部材からなり、前記先端硬質部の外周面に嵌合されるフード本体に、この先端硬質部の先端面から所定の長さだけに突出する間隔保持部を連設し、このフード本体の先端部側から間隔保持部の部位に前記連通路に通じる通路を形成し、かつこの間隔保持部における円周方向の一部分に切り欠きを形成したものからなり、
前記アングル部に設けた外皮層の先端部を、前記先端硬質部との連設部に固着するために、糸巻きを行い、かつこの糸巻き部に接着剤を盛り上がるように塗布して連結部突条を形成し、
前記フード本体をこの連結部突条を超えた位置まで延在させて、このフード本体の弾性力により連結状態に保持する
構成としたことを特徴とする内視鏡用フード。 - 前記間隔保持部の切り欠きは、前記流体噴射ノズルの噴射部の延長線方向の部位に形成する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡用フード。
- 前記間隔保持部には、前記流体噴射ノズルの噴射部とは反対側に回り込むフード位置合わせ部を連設する構成としたことを特徴とする請求項2記載の内視鏡用フード。
- 前記フード本体または間隔保持部の内面には、前記通路を形成した部位に、前記先端硬質部の外周面に当接するスペーサを1乃至複数箇所設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡用フード。
- 前記フード本体は、前記通路を形成した部位より基端側の位置で医療用の粘着テープを巻き付けることにより固定する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡用フード。
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