JP3838320B2 - 水平制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水平制御装置に関するものであり、特に、農業用トラクタや乗用管理機等の水平制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
農業用トラクタや乗用管理機等の農用作業車両では、機体の後部にリンク機構を介してロータリ等の作業機を連結し、該機体と作業機の間に機体に対する作業機のローリング角を変更するアクチュエータを設けるとともに、該機体に作業機のローリング角を設定する傾き調整ダイヤル等を設け、作業機のローリング角を自動的に調整する水平制御装置を備えたものが知られている。
【0003】
この水平制御装置には、機体と作業機の間に作業機のローリング角を検出するセンサを設けるとともに、該機体に機体のローリング角を検出する傾斜センサを設け、各センサの検出値に基づいて機体のローリング角と作業機のローリング角を演算し、機体の姿勢に拘らず作業機のローリング角を水平に維持すべく前記アクチュエータへ駆動信号を出力したり、或いは、機体のローリング角と作業機のローリング角を平行に維持すべく前記アクチュエータを駆動するように制御している。
【0004】
一般に傾斜センサは、筐体内に常時鉛直方向に向かう振り子を吊り下げておき、該振り子に対して機体に取り付けた筐体の左右傾斜の角度変化を検出するように構成されており、該振り子自体の慣性力のため、例えば機体が右下がり方向に傾斜し始めるときは、該振り子は相対的に左側に取り残される。従って、傾斜センサは機体の傾斜開始直後は逆方向の検出信号を出力し、また、検出信号の出力に時間遅れが生じることで、機体の傾斜を迅速に検出するという応答性が良好ではない。
【0005】
これに対して、機体に機体のローリング角速度を検出するローリング角速度センサを設け、該ローリング角速度センサの検出値から機体のローリング角を演算する方法も考えられる。しかし、機体の走行速度や圃場の硬さ、或いはタイヤのラグパターン等の走行条件や圃場条件により種々のノイズが発生し、ローリング角速度センサの出力信号には連続的に小刻みの変化が表れる。該ローリング角速度センサの出力変化に同期して作業機のローリング角を調整するには、全く応答遅れのない可変スピードの出せるアクチュエータが必要となり、構成が複雑になるとともに極めて高価となる。
【0006】
また、振動ジャイロ式のローリング角速度センサは温度変化により基準電圧がドリフトし易く、環境条件により角速度なしとみなす電圧即ちローリング角速度センサの基準値が変動することがある。
【0007】
図8は振動ジャイロ式ローリング角速度センサの出力信号の変化を示し、機体が左方向へローリングしたときの角速度の変化がグラフの上方向に表れ、機体が右方向へローリングしたときの角速度の変化が下方向に表れるものとしたとき、機体の振動ノイズによって、ローリング角速度センサの検出信号には連続的に小刻みの変化が表れる。そして、左方向角速度のピーク値(上端ピーク値)と右方向角速度のピーク値(下端ピーク値)の中間値が、角速度なしとみなす電圧即ちローリング角速度センサの基準値C0であるが、振動ジャイロ式のローリング角速度センサは温度変化により内部抵抗が変わりやすく、このため例えば該基準値がC1のように左ローリング側へ徐々に変化することがある。
【0008】
更に、作業機を硬い地面上に着地させたときの左右リンクの捩じれや、作業機を昇降したときのリンク機構のガタ等により、機体と作業機とのローリング角が変化することがあり、然るときは、作業機が傾斜していないにも拘らず、水平制御信号が出力されて前記アクチュエータが駆動され、作業機が不必要な動きをするという不具合が生じてしまう。
【0009】
そこで、機体と作業機の間に設けられたアクチュエータを駆動し、作業機のローリング角を調整して水平制御を行う際に、機体に設けたローリング角速度センサのノイズに対応して正確な水平制御を行うとともに、ローリング角速度センサの基準値を簡易且つ正確に設定するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、機体の後部にリンク機構を介して作業機を連結し、該機体と作業機の間に機体に対する作業機のローリング角を変更するアクチュエータと該機体に対する作業機のローリング角を検出する手段とを設け、該機体に機体のローリング角を検出する傾斜センサと、作業機のローリング角を設定する傾き設定手段とを備えた水平制御装置に於いて、該機体に機体がローリングするときのローリング角速度検出手段を設け、該ローリング角速度検出手段により右方向角速度のピーク値と左方向角速度のピーク値を所定時間継続して測定し、前記傾斜センサの検出値の変化度合いが一定時間に所定幅以下を継続したとき、ローリング角速度ピーク値の平均値からローリング角速度検出手段の基準値を算出し、該ローリング角速度検出手段の検出値が前記基準値を中心とする不感帯内にあるときは、前記傾斜センサの検出値に基づき作業機のローリング角を調整し、前記不感帯より大きなローリング角速度を検出したときは該ローリング角速度検出手段の検出値に基づき作業機のローリング角を調整するように構成した水平制御装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。図1及び図2は作業車両の一例として小型のトラクタ10を示し、機体の後部にリンク機構11を介してロータリ作業機12が連結されている。運転席13の近傍には作業機の昇降位置設定手段であるポジションレバー15、作業機の耕深量設定手段である耕深調整ダイヤル16、作業機のローリング角を設定する傾き設定手段である傾き調整ダイヤル17等が設けられている。また、ミッションケース18の上面部には後車軸19の近傍上方位置の略中央部に、機体のローリング角を検出する手段である傾斜センサ41と、機体がピッチングするときの角速度を検出する手段であるピッチング角速度センサ42と、機体がローリングするときの角速度を検出する手段であるローリング角速度センサ43がケース44内に一体的に収納されている。
【0012】
前記リンク機構11はトップリンク20と左右のロワリンク21,21とからなり、左右のリフトアーム22,22の先端とロワリンク21,21をリフトロッド23,23にて連結し、リフトシリンダ24の駆動にてリフトアーム22を回動することにより、リフトロッド23,23を介してロワリンク21,21が上下動する。斯くして、ロワリンク21,21の先端部を回動中心に前記ロータリ作業機12が昇降する。
【0013】
リフトアーム22の回動基部には、作業機の昇降位置を検出する手段としてリフトアーム角センサ25が設けられ、このリフトアーム角センサ25にてリフトアーム22の回動角を検出し、コントローラ50にてロータリ作業機12の昇降高さを演算する。また、ロータリ作業機12のメインカバー26の後端部にリヤカバー27を上下回動自在に取り付け、リヤカバーセンサ28により前記リヤカバー27の回動角を検出して、コントローラ50にてロータリ作業機12の耕深量を演算する。
【0014】
一方、機体に対するロータリ作業機12のローリング角を変更するためのアクチュエータとして、左右どちらかのリフトロッド23の途中にローリングシリンダ30を設け、該ローリングシリンダ30を伸縮させてロワリンク21のリフト量を左右で変えることにより、機体に対するロータリ作業機12の左右方向への傾きを変更できるように形成してある。
【0015】
そして、機体に対するロータリ作業機12のローリング角を検出する手段として、前記ローリングシリンダ30に隣接してストロークセンサ31を設け、該ストロークセンサ31によリローリングシリンダ30の伸縮長さを検出し、機体に対するロータリ作業機12のローリング角をコントローラ50にて演算するとともに、前記傾き調整ダイヤル17の設定値に応じてローリングシリンダ30を駆動し、ロータリ作業機12の水平制御を行えるようにしてある。
【0016】
更に、運転席13の前方には機体の操舵操作部であるステアリングハンドル32が設けられ、該ステアリングハンドル32の近傍位置に前後進切換えレバー33を設けてあり、該前後進切換えレバー33を操作することにより、後輪34へ伝達する駆動力を逆転させて、機体の進行方向を選択できるようにしてある。また、運転席13の前下方部に変速レバー35を設置するとともに、左右独立して踏み込み可能な左右ブレーキペダル36,36が設けられている。前記、ステアリングハンドル32の回転操作は操舵装置37へ伝達され、操舵量に応じて前輪38が回向する。前輪38の操舵量は前輪切れ角センサ39によって検出される。
【0017】
図3は制御系のブロック図であり、耕深調整ダイヤル16によってロータリ作業機12の耕深目標値を設定し、リフトアーム角センサ25の検出信号にてロータリ作業機12の昇降位置を演算するとともに、リヤカバーセンサ28にてリヤカバー27の回動角を検出してロータリ作業機の耕深量を演算する。そして、リヤカバー27の回動角を前記耕深調整ダイヤル16にて設定された耕深目標値に応じた所定角に維持すべく、リフトシリンダ24を駆動する電磁制御弁の上昇ソレノイドまたは下降ソレノイドへコントローラ50から制御信号を出力する。従って、リフトアーム22が上下回動してロータリ作業機12が昇降し、リヤカバー27が回動してリヤカバーセンサ28の検出値が耕深目標値と一致するように制御される。
【0018】
一方、傾き調整ダイヤル17によってオペレータがロータリ作業機12のローリング角を任意に設定できる。地面に対する機体のローリング角は傾斜センサ41にて検出し、機体に対するロータリ作業機12のローリング角はストロークセンサ31にて検出する。従って、双方のセンサの検出値からロータリ作業機12の地面に対するローリング角を演算することができ、前記傾き調整ダイヤル17にて設定された作業機のローリング角を維持すべく、ローリングシリンダ30を駆動する電磁制御弁の右上げソレノイドまたは右下げソレノイドへコントローラ50から制御信号を出力する。従って、ローリングシリンダ30が伸縮してロータリ作業機12のローリング角が変更され、ストロークセンサ31の検出値が水平制御の目標値と一致するように制御される。
【0019】
尚、ピッチング角速度センサ42及びローリング角速度センサ43は夫々振動ジャイロ方式のものを使用しており、構造が簡単で精密且つ安価である。しかし、振動ジャイロ方式以外のセンサであってもよい。之等傾斜センサ41とピッチング角速度センサ42とローリング角速度センサ43は、後車軸19の近傍上方位置の略中央部に設けられており、前輪38側に設置する場合と比較して機体の重心に近くなり、上下方向の振動が少なく外乱を受けにくくなって測定精度が向上する。また、前記3つのセンサがすべてケース44内に一体的に収納されているので、設置スペースがコンパクトになり、電源回路を共用できる等、設置作業も簡単となる。
【0020】
更に、水平切換スイッチ45により、水平モードと機体平行モードと角度設定モードとを選択可能にしてあり、機体と作業機の相対的な傾き及び地面に対する傾きを検出しながら、該水平切換スイッチ45でセットしたモードに応じて水平制御の目標値を定め、前記ローリングシリンダ30を駆動してロータリ作業機12の傾きを調整する。
【0021】
例えば、水平切換スイッチ45が水平モードにセットされているときは、傾斜センサ41の検出値とストロークセンサ31の検出値からロータリ作業機12の地面に対する傾きを算出し、この傾きをゼロにするように水平制御の目標値を定める。そして、ストロークセンサ31の計測値がこの目標値に一致するように、ローリングシリンダ30を駆動する電磁制御弁の右上げソレノイドまたは右下げソレノイドへコントローラ50から制御信号を出力する。従って、機体の姿勢に拘らずロータリ作業機12の左右方向の傾きが水平となるように制御される。
【0022】
一方、水平切換スイッチ45が機体平行モードにセットされているときは、左右のロワリンク21のリフト量を等しくするように水平制御の目標値を定める。そして、ストロークセンサ31の計測値がこの目標値に一致するようにローリングシリンダ30を駆動すべく、コントローラ50から前記右上げソレノイドまたは右下げソレノイドへ制御信号を出力する。従って、ロータリ作業機12の左右方向の傾きが機体の傾きと平行になるように制御される。
【0023】
また、水平切換スイッチ45が角度設定モードにセットされているときは、オペレータが任意に設定した傾き調整ダイヤル17の設定値に応じて水平制御の目標値を定め、ストロークセンサ31の計測値がこの目標値に一致するようにローリングシリンダ30を駆動すべく、コントローラ50から前記右上げソレノイドまたは右下げソレノイドへ制御信号を出力する。従って、ロータリ作業機12が設定した任意の傾きとなるように制御される。
【0024】
ここで、前記ローリング角速度センサ43の他の取り付け方法について述べれば、図4に示すように、側面視逆L字形のプレート60を機体の前後方向に対峙して取り付け、該プレート60の上面に機体の前後方向とセンサの検出方向が直交するようにローリング角速度センサ43を装着する。該プレート60の折り曲げ内側部分には、左右端部近傍に補強ステー61,61を固着しておき、機体の振動によってセンサの検出方向に対するプレート60の揺れが増大しないようにしてある。或いは、プレート60上面または下面の左右方向にリブ(図示せず)を設けてもよい。また、図5に示すように、角パイプ62を横向きにしてその一面を機体の前後方向に対峙して取り付け、該角パイプ62の上面に機体の前後方向とセンサの検出方向が直交するようにローリング角速度センサ43を装着することもできる。該角パイプ62は開口部が左右に位置するように取り付けられているので、センサの検出方向に対する揺れが抑止される。
【0025】
一方、機体の走行速度や圃場の硬さ或いはタイヤのラグパターン等、走行条件や圃場条件によって、前記ローリング角速度センサ43の検出信号には種々の振動に起因するノイズが発生する。例えば、図6のグラフはローリング角速度センサ43の検出信号を▲1▼に示し、傾斜センサ41の検出信号を▲2▼に示している。そして、前記コントローラ50からローリングシリンダ30用の電磁制御弁へ出力される「右下げ」の水平制御信号を▲3▼に示し、「右上げ」の水平制御信号を▲4▼に示す。同図の▲1▼に示すように、機体が左方向へローリングしたときの角速度の変化がグラフの上方向に表れ、機体が右方向へローリングしたときの角速度の変化が下方向に表れるものとしたとき(0Vから最大5Vまで変化)、機体の振動ノイズによって、ローリング角速度センサ43の検出信号には連続的に小刻みの変化が表れる。
【0026】
従って、ローリング角速度に基づいて水平制御を行う場合は、左方向角速度のピーク値(上端ピーク値)と右方向角速度のピーク値(下端ピーク値)を所定時間継続して測定し、各ピーク値の移動平均値を算出し、左方向角速度ピーク値の移動平均値と右方向角速度ピーク値の移動平均値とからローリング角速度センサ43の基準値Cを設定する。そして、前記グラフ▲1▼の点線にて示すように、上記基準値Cに対して予め所定範囲(例えば基準値Cを中心として±1V〜1.5V)の不感帯Uを定めておき、ローリング角速度センサ43の検出値が該不感帯U内にあるときは、機体の固有振動による角速度検出と見做し、前記傾斜センサ41の検出値にて機体のローリング角を算出し、該傾斜センサ41の検出値に基づいてローリングシリンダ30用の電磁制御弁へ「右上げ」または「右下げ」の水平制御信号を出力する。
【0027】
図7のフローチャートに示すように、水平制御が開始されると、先ず、各種センサやスイッチ及びダイヤル等の状態をコントローラ50に読み込み(Step100)、続いて、前述したローリング角速度の左方向ピーク値と右方向ピーク値を収集する(Step110)。そして、各ピーク値からローリング角速度センサ43の基準値Cを設定するのであるが、一般的な振動ジャイロ方式のローリング角速度センサ43では、一旦設定された基準値が温度変化等によって変動することがあり、然るときは該基準値を補正する必要がある。
【0028】
ローリング角速度センサ43の基準値を補正する場合は、図6の▲2▼に示すように、傾斜センサ41の検出値の変化度合いが一定時間T1(時点t1〜t2間)に所定幅A1(例えば±0.3V)以下を継続したときに、ローリング角速度の基準値Cを算出する。前記一定時間T1としては、例えば基準サンプリング時間(500msec)の2回分(500msec+500msec)である1sec程度とするのが好ましい。前記一定時間T1を基準サンプリング時間の2回分としたのは、傾斜センサ41の応答遅れを考慮したものであり、傾斜センサ41の変化度合いが継続して所定幅A1内に保持されているときは、連続した複数のサンプリング時間に亙ってローリング角速度の各ピーク値を移動平均してローリング角速度の基準値Cを算出し、傾斜センサ41の変化度合いが所定幅A1を超えたときは、一回分前までのサンプリング時間に於ける各ピーク値を移動平均してローリング角速度の基準値Cを算出する。
【0029】
即ち、図7のフローチャートでは、傾斜センサ41の検出値が一定時間安定しているときは、機体が安定状態にあると判断できるので(Step120)、角速度ピーク値の移動平均値からローリング角速度センサ43の基準値Cを設定する(Step130)。そして、ローリング角速度センサ43の基準値Cを中心として所定範囲の不感帯Uを定め、ローリング角速度センサ43の検出値がこの不感帯U内にあるときは(Step140)、前述した振動ノイズと見做して傾斜センサ41にて機体のローリング角を算出し、該傾斜センサ41の検出値に基づいてローリングシリンダ30用の電磁制御弁へ「右上げ」または「右下げ」の水平制御信号を出力する(Step150)。これに対して、ローリング角速度センサ43の検出値が前記不感帯から外れて、左方向または右方向に大きな角速度が検出されたときは、該ローリング角速度センサ43の検出値に基づいてローリングシリンダ30用の電磁制御弁へ水平制御信号を出力する(Step160)。
【0030】
尚、ローリング角速度センサ43にて検出された機体のローリング角速度をω、検出時間をTとすれば、機体のローリング角θは次式で表される。
【0031】
θ=ω×T
上式によって求められた機体のローリング角θとストロークセンサ31の検出値から、ロータリ作業機12のローリング角を演算し、傾き調整ダイヤル17の設定値に応じて前記ローリングシリンダ用の電磁制御弁へ水平制御信号を出力する。
【0032】
例えば図6の時点t3のように、ローリング角速度センサ43の検出値が不感帯U内にあるときに傾斜センサ41が所定角以上の右傾斜を検出したときは、該傾斜センサ41の検出値に基づいて水平制御信号(この場合は「右上げ」)を出力する。そして、時点t4にてローリング角速度センサ43の検出値が不感帯Uを超えたときは、該ローリング角速度センサ43の検出値に基づいて水平制御信号を出力する。また、時点t5のように、ローリング角速度センサ43の検出値が不感帯Uを超えて左方向の角速度を検出したときは、「右下げ」の水平制御信号を出力する。また、時間T2及びT3のようにローリング角速度センサ43に基づく水平制御信号を出力している最中や、或いは、水平制御信号の出力停止後の一定時間は、ローリングシリンダ30の駆動によって機体のローリング角速度センサ43がロータリ作業機12の振動を拾う場合があるので、前述したローリング角速度センサ43の基準値算出を行わない。
【0033】
ここで、下記条件の場合はローリング角速度に基づく水平制御を行わない。
【0034】
(1) 機体の車速が「0」または微速走行のとき:
機体を停止若しくは微速走行させながら作業機を脱着する際は、ジョイント部分を合わせるために作業機を揺らす等、機体に振動が生じることがあり、この振動によりローリング角速度を検出して水平制御信号を出力すれば、作業者の意図に拘らず突然作業機が動き出して危険であるためである。
【0035】
(2) 角速度センサの検出信号が0Vまたは5Vのとき:
本実施の形態で説明するローリング角速度センサは0Vから最大5Vまでの電圧にて信号出力するため、0Vまたは5Vのときはローリング角速度センサが作動していないか異常作動であると判断するためである。
【0036】
(3) 作業機が上昇中か上昇位置にあるとき:
乾田での耕深制御中に機体が旋回したときは、前輪の切れ角や片ブレーキ操作等の旋回動作を読み取って、作業機を所定高さに自動上昇させる。また、耕深作業中に機体を後退したときは、変速レバーが後退位置にシフトされたことを読み取って、作業機を所定高さに自動上昇させる。また、機体が作業領域外へ出たとき等は、手動操作にて作業機を上昇させることもある。このときの振動によるローリング角速度を検出して水平制御信号を出力すれば、作業機にガタツキが生じて操作感が悪くなるためである。
【0037】
(4) 上記(1)乃至(3)の条件が解除された後2秒以内のとき:
各センサの応答遅れに対処するためである。
【0038】
(5) コントローラのリセット後20秒以内のとき:
エンジンを始動した直後や何らかの理由でコントローラをリセットした直後は、温度特性の変動により角速度センサの出力信号に乱れが生じるため、信号が安定するまでは角速度センサの基準値を設定できないためである。
【0039】
そして、上記(1)〜(5)の条件などによってローリング角速度に基づく水平制御を停止しているときは、機体が不安定であり且つローリング角速度センサ43の検出信号も安定しないため、ローリング角速度センサ43の基準値算出を行わず、誤算出を防止する。尚、コントローラのリセット後の一定時間は、ローリング角速度センサ43の基準値を0vと5Vの中間値である2.5Vに設定してもよい。また、代掻き作業などでは作業機を下ろしたまま旋回するため、作業機からの振動や横Gなどによりローリング角速度センサ43の検出信号に乱れを生じることがあるので、前輪切れ角センサ39の検出値が所定の直進範囲から外れたときは、前記ローリング角速度センサ43の基準値を算出しないようにする。
【0040】
更に、図6の時点t6からt8のように、ローリング角速度センサ43に基づく水平制御信号の出力停止付近では、傾斜センサ41の応答遅れによる検出信号が大であるため、誤った水平制御信号を出力することがある。これを防止するため、ローリング角速度センサ43に基づく水平制御信号の出力停止直後の一定時間(時点t7〜t8、例えば約60msec)は、コントローラ50から水平制御信号を出力しないように制御する。
【0041】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、機体の傾斜センサの検出値と機体のローリング角速度の検出値とに基づいて作業機の水平制御を行う際に、傾斜センサの検出値の変化度合いが一定時間に所定幅以下を継続したとき、左右のローリング角速度ピーク値の平均値からローリング角速度検出手段の基準値を設定するので、温度変化や機体の振動ノイズによるローリング角速度の検出信号の変化に対して、正確にローリング角速度検出手段の基準値を設定することができる。また、傾斜センサの検出値を参照することにより、機体の傾斜を検出していないときであっても、ローリング角速度検出手段の基準値を設定することが可能である等、常に安定した基準値設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、トラクタの機体とロータリ作業機の側面図。
【図2】リヤカバーセンサ等の図示を省略した図1の背面図。
【図3】本発明の一実施の形態を示し、制御系のブロック図。
【図4】本発明の一実施の形態を示し、(a)はローリング角速度センサの他の取り付け方法を示す正面図、(b)は(a)の側面図。
【図5】本発明の一実施の形態を示し、(a)はローリング角速度センサの更に他の取り付け方法を示す正面図、(b)は(a)の側面図。
【図6】本発明の一実施の形態を示し、ローリング角速度センサの検出信号を表したグラフ。
【図7】本発明の一実施の形態を示し、水平制御装置の制御手順を示すフローチャート。
【図8】振動ジャイロ式ローリング角速度センサの温度変化により基準値が変動したときの検出信号を示すグラフ。
【符号の説明】
10 トラクタ
12 ロータリ作業機
17 傾き調整ダイヤル
30 ローリングシリンダ
31 ストロークセンサ
40 エンジン回転数センサ
41 傾斜センサ
43 ローリング角速度センサ
50 コントローラ
Claims (1)
- 機体の後部にリンク機構を介して作業機を連結し、該機体と作業機の間に機体に対する作業機のローリング角を変更するアクチュエータと該機体に対する作業機のローリング角を検出する手段とを設け、該機体に機体のローリング角を検出する傾斜センサと、作業機のローリング角を設定する傾き設定手段とを備えた水平制御装置に於いて、該機体に機体がローリングするときのローリング角速度検出手段を設け、該ローリング角速度検出手段により右方向角速度のピーク値と左方向角速度のピーク値を所定時間継続して測定し、前記傾斜センサの検出値の変化度合いが一定時間に所定幅以下を継続したとき、ローリング角速度ピーク値の平均値からローリング角速度検出手段の基準値を算出し、該ローリング角速度検出手段の検出値が前記基準値を中心とする不感帯内にあるときは、前記傾斜センサの検出値に基づき作業機のローリング角を調整し、前記不感帯より大きなローリング角速度を検出したときは該ローリング角速度検出手段の検出値に基づき作業機のローリング角を調整するように構成したことを特徴とする水平制御装置。
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