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JP3837227B2 - ポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法 - Google Patents

ポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法 Download PDF

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JP3837227B2 JP02806598A JP2806598A JP3837227B2 JP 3837227 B2 JP3837227 B2 JP 3837227B2 JP 02806598 A JP02806598 A JP 02806598A JP 2806598 A JP2806598 A JP 2806598A JP 3837227 B2 JP3837227 B2 JP 3837227B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紡糸延伸後の単糸繊度が0.8 デニール(d)以下となるポリエステル極細マルチフィラメントを、高速紡糸延伸法で安定して連続的に製造する直接紡糸延伸方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、単糸繊度が1.0 d以下のポリエステル極細マルチフィラメントは、風合いが優れているため、天然皮革調の布帛やピーチスキン調の織物など幅広い用途に用いられている。このような極細マルチフィラメントの製造方法としては、様々な方法が用いられているが、特殊な紡糸装置を用いず、比較的簡単に製造する方法として、特開昭54−30924 号公報には、紡糸速度2500m/分以上の高速度で紡糸し、単糸繊度1.0 d以下の高配向化した極細繊維を得る方法が提案されている。
【0003】
この方法によると、口金に穿孔された紡糸孔1孔あたりの吐出量が増大することや、紡糸張力の増加に伴って口金下流の糸揺れが緩和されること、さらには高い配向度等の効果によって繊度斑が小さくなり、比較的簡単に極細マルチフィラメントを得ることができるという利点がある。
【0004】
しかしながら、単糸繊度が小さくなるほど、またフィラメント数が多くなるほど紡出糸条に作用する空気抵抗が飛躍的に増大するため、紡糸張力が高くなりすぎてドラフト切れが生じたり、随伴流の発生が増大し、糸揺れが大きくなって糸条の繊度斑が大きくなり、均斉度が悪化するという問題がある。
【0005】
そこで、従来、高速紡糸で極細繊維を製造する方法においては、紡糸口金に穿孔される吐出孔の配列を工夫したり、冷却後の糸条が走行中に受ける空気抵抗をできるだけ抑え、紡糸張力を抑える方法や、糸条の冷却速度を制御する方法が採用されており、これらの方法によって紡糸引取り後の単糸繊度が0.5 d、延伸後の単糸繊度0.3 〜0.4 d程度の極細繊維の製造が可能になった。
【0006】
しかしながら、この方法を利用して延伸後の単糸繊度が0.8 d以下で、フィラメント数が50以上の極細マルチフィラメントを高速紡糸延伸法で一工程で得る場合、紡糸時の繊度斑や油剤付着斑に起因する延伸斑や、受熱過多による単糸切れが生じ、操業性が悪化するという問題があり、また、紡糸、巻取工程での糸切れ率も高く、さらに、巻き上がったパッケージに単糸切れやたるみ糸が混在したり、得られる糸条の均斉度が悪いなどの問題が多かった。
【0007】
また、溶融紡糸した糸条には、集束性や後工程の通過性をよくするために油剤を付与するが、油剤を均一に付与するために、オイリングノズルで集束しながら油剤を付与した後、さらにオイリングローラで油剤を付与する方法が提案されている(特開昭61-19810号)。
しかしながら、この方法では、単糸繊度が1.0 dを超えるような空気抵抗の影響の少ない繊維に対してはある程度の効果があるものの、単糸繊度が小さい極細マルチフィラメントを高速紡糸延伸法で一工程で得る場合、糸条への空気抵抗が増大し、紡糸張力が高まるため、油剤付与時に油膜抵抗の影響を受けやすくなり、単糸切れが生じやすく、斑が生じて加工、染色後に品位が悪化するという問題がある。
【0008】
さらに、近年では、多孔群紡糸が用いられ生産性の効率化が図られている。通常は1個の紡糸口金により吐出されたフィラメント群は、1糸条として巻き取られるのが一般的である。しかし、多孔群紡糸法は1個の紡糸口金から、2糸条以上を得る方法である。つまり、紡糸口金に穿孔した吐出孔を多ブロック群に分割し、それぞれのブロック群に対応する数の糸条を集束し、巻き取る方法である。
【0009】
このような、多孔群紡糸方法を高速紡糸法で極細繊維を製造する方法と組み合わせることで、極細ポリエステルマルチフィラメントを効率的に得ることが可能となるが、未だに紡糸張力を低く抑えて、紡糸糸切れや単糸切れを生じることなく、斑のない均斉度に優れた極細マルチフィラメントを操業性よく得ることができる方法は提案されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した問題点を解決し、直接紡糸延伸法により、延伸後の単糸繊度が0.8 d以下のポリエステル極細マルチフィラメントを製造する方法において、特殊な装置等を必要とせず、紡糸張力を低く抑えることができ、単糸切れやたるみがなく、良好なパッケージに巻き取れ、繊度斑や延伸斑がない均斉度の高い極細マルチフィラメントを操業性よく得ることができる方法を提供することを技術的な課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、紡糸した糸条に特定の濃度の油剤を交絡処理前の工程と交絡処理後の工程において、特定の付着量となるように均一に付与し、加熱延伸することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0012】
すなわち、本発明は、紡糸速度2500〜4000m/分の速度で溶融紡糸し、冷却、油剤を付与した後、ローラ間で加熱延伸し、延伸後の単糸繊度が0.8 デニール以下でフィラメント数が50〜400 のポリエステル極細マルチフィラメントを得る直接紡糸延伸法において、第1加熱ローラの上流側にオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、交絡付与装置、オイリングローラ(C)を順に設け、下記の条件を満足するように、オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)の3段階で油剤を付与した後、温度70〜90℃の第1加熱ローラで引き取り、倍率1.25〜1.45倍に延伸することを特徴とするポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法を要旨とするものである。
1≦(a)≦5
1≦(b)≦5
5≦(c)≦30
0.03≦(d)≦0.30
0.35≦(e)≦0.55
0.60≦(f)≦1.40
ただし、(a)、(b)、(c)は、それぞれオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、オイリングローラ(C)で付与される油剤の濃度(重量%)を示し、(d)、(e)、(f)は、それぞれオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、オイリングローラ(C)を通過直後の段階で付与された、糸条全体に対する油剤の付着量(重量%)を示す。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、全構成単位の少なくとも80モル%がエチレンテレフタレートであるポリエステルを主な対象とするが、その性質を本質的に変化させない範囲内において、第3成分として、イソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジオール類を共重合したコポリエステルでもよい。また、その性質を本質的にかえない範囲であれば、これらのポリエステルに酸化防止剤、艶消剤、安定剤、着色剤、難燃剤等を添加したものでもよい。
【0014】
本発明で用いられる繊維は、単一成分のポリエステルで構成しても、複数成分のポリエステルで構成してもよく、複数成分の場合では、芯鞘、サイドバイサイド等の複合繊維とすればよい。繊維の断面形状は、丸、三角、扁平等の異形状または、中空であってもよい。
【0015】
本発明は、紡糸引取り後の単糸繊度が0.8 d以下でフィラメント数が50〜400 のポリエステル極細マルチフィラメントを得る方法であって、紡糸速度2500〜4000m/分の速度で溶融紡糸することが必要である。紡糸速度が2500m/分未満の低速度では、延伸倍率を高くすることが必要になり、糸切れが発生しやすくなり、操業性が悪化する。また、吐出量が少なくなることにより繊度斑も増大する。一方、4000m/分を超える高速になると、空気抵抗の増大により紡糸張力が増大するため、糸切れが多発し、操業性が悪化する。
【0016】
本発明における単糸繊度、フィラメント数は、単糸繊度0.8 d以下、フィラメント数50〜400 本の中で、目的に応じて適宜選択される。単糸繊度が0.8 dを超えると、得られる布帛は柔軟な風合いに乏しくなり、フィラメント数が50本未満では、紡糸調子が悪化し、逆に400 本を超えると、得られる布帛は柔軟な風合いに乏しくなる。
【0017】
さらに、本発明は、1枚の紡糸口金を用いて複数の糸条を得る多孔群紡糸にも適用することができる。この場合、紡糸操業性、製品の品位、工作上の精度などから、1枚の紡糸口金から得る糸条群数は4本以下で、かつ1本の糸条群を構成するフィラメント数は、50〜200 本とすることが好ましい。
【0018】
次に、本発明を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のポリエステル極細繊維の直接紡糸延伸方法の一実施態様を示す概略工程図である。紡糸口金1の吐出孔より吐出された糸条Yは、冷却装置2から吹き出される冷風で冷却され、オイリングノズル(A)で集束されつつ油剤を付与された後、さらにオイリングローラ(B)で油剤を付与される。次に交絡付与装置3で交絡を付与された糸条は、オイリングローラ(C)で油剤を付与された後、第1加熱ローラ4a、第2加熱ローラ4bを介して加熱延伸を施され、巻取装置5でパッケージ6に巻き取られる。
【0019】
本発明においては、紡糸された糸条Yが第1加熱ローラ4a、第2加熱ローラ4bで加熱延伸されるまでに、次の3段階で油剤を付与するものである。まず、交絡付与装置3で交絡を付与する前に、順にオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)で糸条Yに油剤を付与し、交絡付与装置3で交絡を付与した後には、オイリングローラ(C)で糸条Yに油剤を付与するものである。
【0020】
紡糸性、延伸性ともに優れた極細マルチフィラメントを得るためには、ノズル直下から冷却、油剤付与、交絡付与工程において、いかに紡糸張力を下げ、単糸切れや繊度斑の少ない未延伸糸を紡糸するか、また紡糸された糸を、いかに単糸切れや延伸斑なく延伸するかがポイントとなる。
【0021】
紡糸工程において、紡糸張力を下げ、単糸切れや繊度斑の少ないマルチフィラメントを得るためには、油剤付与や交絡付与工程の各ガイド類での張力を弛めたり、油剤付与時に発生する走行糸条との流体摩擦を軽減したり、ノズル面から、糸条の集束点までの距離を短くし、走行糸条に対する空気抵抗を小さくする方法などが有効であるが、この中でも、本発明では特に油剤付与工程について規定したものである。
【0022】
すなわち、油剤付与工程において、紡糸張力を下げ、単糸切れや繊度斑の少ないマルチフィラメントを得るためには、ノズル式オイリング法ならば油剤の吐出量を、またローラ式オイリング法ならばローラの回転数を下げること、または油剤濃度を下げ、つまりは油剤の粘度を下げ、走行糸条との流体摩擦を軽減することが有効である。しかし、いたずらに油剤付与量を下げることは後工程を円滑に行うべく必要な油剤付着量を確保できなくなる。この問題を解決するために、一般的には油剤付与を2段階に行う方法が採用されている。
【0023】
油剤付与を2段階で行う場合、1段目の油剤付与装置では、紡糸性を損なわない程度の糸条の集束に必要な油剤を付与し、2段目の油剤付与装置で後工程を円滑に行うべく必要な油剤付着量を確保するのが一般的である。また必要に応じて、1段目と2段目の油剤付与装置の間に、糸条の集束性を向上すべく交絡付与装置が配設される。
【0024】
油剤付与を2段階で行う場合においては、紡糸張力を下げ、単糸切れや繊度斑の少ないマルチフィラメントを得るために、糸条の集束点となる1段目の油剤付与装置での油剤濃度を低くしたり、油剤付与量を少なくしても、2段目の油剤付与装置で後工程を円滑に行うべく必要な油剤付着量を確保することが可能となる。
【0025】
しかしながら、延伸後の単糸繊度が0.8 d以下の極細マルチフィラメントを製造する場合、上記のように油剤付与を2段階で行っても、操業調子、品位ともに良好なものを得ることは難しい。延伸後の単糸繊度が0.8 d以下の極細マルチフィラメントの場合、紡糸張力が繊度斑や単糸切れに及ぼす影響が単糸繊度が2〜3dの一般糸に比べて非常に大きく、1段目の油剤付与装置での油剤濃度を低くしたり、油剤付与量を少なくする程度では十分な効果が得られない。
【0026】
そこで、紡糸、延伸工程における問題を解決し、品位、操業性ともに良好な極細マルチフィラメントを安定して得るためには、本発明のように、紡糸された糸条Yを第1加熱ローラ4a及び第2加熱ローラ4bで延伸、熱セットされるまでに、3段階で油剤を付与する必要がある。
【0027】
油剤付与装置を3段階に配設し、1段目および2段目の油剤付与装置にて低濃度油剤を2段階に分けて付与することで、油剤の付着斑の軽減、集束性を向上することができる。また1段目の油剤付与装置を、オイリングローラより紡糸張力を低く抑えることの出来るオイリングノズルを導入し、低濃度油剤を付与することによって繊度斑の悪化、単糸切れの発生を抑えることができる。
【0028】
さらには、1段目のオイリングノズルで糸条がすでに集束されているため、2段目の油剤付与装置にオイリングローラを用い、オイリングローラで油水分付与量を上げても、つまりは走行糸条に対する流体摩擦抵抗が上がっても繊度斑や単糸切れが生じにくくなる。このことは、延伸工程においても糸条に均一に油剤が付与されているため、延伸斑を少なくすることができる。また糸条の油水分付与量を多くすることができることにより、延伸時に発生する熱を奪うことができ、熱量過多による単糸切れを防ぐことが可能となる。
【0029】
本発明において、以上のような3段階の油剤付与装置、すなわちオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)で糸条に付与される油剤の濃度と糸条への付着量は以下のように規定される。
【0030】
オイリングノズル(A)では、主に、紡糸され、集束されていない糸条を集束する目的で油剤を付与するものであり、油膜抵抗を軽減するため、濃度1〜5重量%の油剤、さらに好ましくは2〜4重量%の油剤を使用し、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.03〜0.3 重量%、さらに好ましくは0.04〜0.2 重量%となるように付与することが必要である。
【0031】
油剤濃度が1重量%未満であったり、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.03重量%未満であると、糸条の集束性が悪化し、パッケージにたるみ糸が混在したり、後工程で擦過による単糸切れが多発するようになる。
一方、油剤濃度が5重量%を超えたり、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.3 重量%を超えると、油膜抵抗によって紡糸張力が高くなり、糸切れが多発したり、得られる繊維に繊度斑が生じる。
【0032】
オイリングローラ(B)では、主に、交絡を付与する際の擦過を抑制、また加熱延伸時の油剤付着斑による延伸斑の軽減、さらには糸条に与える油水分を多くし、延伸時に発生する熱を奪うことによって、熱量過多による単糸切れを防ぐ目的で油剤を付与するものであり、濃度1〜5重量%、さらに好ましくは2〜4重量%の油剤を使用し、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.35〜0.55重量%、さらに好ましくは0.4 〜0.55重量%となるように付与することが必要である。なお、油剤の付着量は、オイリングノズル(A)で付与された油剤と足し合わせた付着量である。
【0033】
油剤濃度が1重量%未満であったり、油剤成分の糸条全体に対する含有率が0.35重量%未満であると、十分に糸条に油剤が付与されないため、上記のような効果を十分に奏することができず、交絡付与工程で擦過による単糸切れが多発したり、パッケージにたるみ糸が混在するようになる。また、糸条に均一に油剤を付与できなくなるため、延伸斑を少なくすることや、糸条に与える油水分が少なくなるので、延伸時に発生する熱を奪うことによって、熱量過多による単糸切れを防ぐことができない。
一方、油剤濃度が5重量%を超えたり、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.55重量%を超えると、油膜抵抗によって紡糸張力が高くなり、糸切れが多発したり、得られる繊維に繊度斑が生じる。
【0034】
交絡付与装置3で交絡を付与した後のオイリングローラ(C)では、主に、巻き取る際の糸条の集束性を高め、良好なパッケージを得るため、および後加工での操業性をよくする目的で油剤を付与するものであり、濃度5〜30重量%の油剤、さらに好ましくは10〜25重量%の油剤を使用し、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.6 〜1.4 重量%、さらに好ましくは0.7 〜1.2 重量%となるように付与することが必要である。なお、油剤の付着量は、オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)で付与された油剤と足し合わせた付着量である。
【0035】
油剤濃度が5重量%未満であったり、油剤成分の糸条全体に対する付着量が0.6 重量%未満であると、十分に糸条に油剤が付与されないため、集束性が低下し、パッケージにたるみ糸が混在したり、後工程で擦過による単糸切れが多発するようになる。
一方、油剤濃度が30重量%を超えると、溶剤への分散性が低下し、糸条に均一に付着させるのが困難となり、付着斑が生じ、延伸工程で延伸斑が発生したり、単糸切れが多発する。また、油剤成分の糸条全体に対する付着量が1.4 重量%を超えると、付着量が多くなりすぎ、後工程において発煙やヒーター汚れなどを生じ、環境が悪化する。
【0036】
なお、2段目の油剤の付与の後に行う交絡付与条件は特に限定されるものではないが、一般的に使用される交絡付与装置を用い、交絡数10個/m以下程度の交絡を付与することが好ましい。
【0037】
そして、本発明においては、上記のように3段階で油剤を付与した後、第1加熱ローラの温度を70〜90℃とし、倍率1.25〜1.45倍で熱延伸する。
第1加熱ローラの温度が70℃未満であると、延伸前に糸条に与える熱量が低下し、延伸斑が生じ、染色品位が低下する。温度が90℃を超えると、糸条に与える熱量過多となり単糸切れが発生する。
【0038】
また、延伸倍率が1.25倍未満であると、十分な延伸が行われず、未延伸部分が残り、斑の生じた繊維となる。一方、延伸倍率が1.45倍を超えると、単糸切れが生じて繊維の物性や品位が低下する。
【0039】
図1においては、第1加熱ローラ4aと第2加熱ローラ4bの間で倍率1.25〜1.45倍で延伸するが、第2加熱ローラ4b以降にローラを設けているときは、巻き取るまでの間でこの倍率となるように延伸を行う。また、第2加熱ローラ4bの温度は、糸条の物性等に応じて適宜選択すればよいが、一般的な織編物に使用する糸条の場合、100 〜150 ℃程度とすることが好ましい。
【0040】
次に、1枚の紡糸口金を用いて複数の糸条を得る多孔群紡糸を行う場合の一実施形態を図2を用いて説明する。図2は、1枚の紡糸口金の紡糸孔が2孔群に分割されているものを用いて2孔群紡糸を行う場合の概略工程図である。
紡糸口金1の吐出孔より吐出された2つの糸条Y1、Y2は、冷却装置2から吹き出される冷風で冷却され、2つのオイリングノズル(A1、A2)で集束されつつ油剤を付与された後、さらにオイリングローラ(B)で油剤を付与される。次にそれぞれ交絡付与装置3a、3bで交絡を付与された糸条は、オイリングローラ(C)で油剤を付与された後、速度が2500m/分以上である第1加熱ローラ4a、及び第1加熱ローラより高速度で回転する第2加熱ローラ4bで延伸、熱セットされた後、巻き取り装置5で糸条ごとに異なるパッケージ6a、6bに巻き取られる。
【0041】
また、本発明に用いられる油剤は、目的、用途に応じて適宜選択すればよいが、一般的なスピンドロー法で用いられる油剤であって、例えばオクチルパルミテートやオレイルラウレートなどの脂肪酸エステルを主成分とする平滑性に優れたものが好適に用いられる。そして、これらの油剤を水溶液、もしくは、水分散液として用いる。
【0042】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
なお、実施例中における油剤付着量、紡糸張力の測定、操業性、均斉度、延伸斑の評価は次のように行った。
〔油剤付着量〕
オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、オイリングローラ(C)での油剤付着量は、それ以降油剤を付与せずに巻き取り、得られた糸条を2g精秤し(X)、エタノール10mlで油剤を十分抽出する。抽出液を精秤したアルミプレート上、102 ℃で10分間乾燥した後、重量を測定し(Y)、次式で求めた。
油剤付着量(%)=(Y/X)×100
〔紡糸張力〕
ROTHSCHILD社製のELECTRONIC TENSIONMETER R−3192を使用し、図1に示す交絡付与装置3の下方20cmの位置で測定した値を示す。
〔操業性〕
16錘で24時間操業を行い、この間の(1) 紡糸糸切れ回数、下記式によって算出される (2)パッケージの欠点率により評価した。それぞれ以下に示すような基準で4段階評価とした。
(1) 紡糸糸切れ回数
1回未満 :◎
1〜2回未満:○
2〜3回未満:△
3回以上 :×
(2) パッケージの欠点率
目視にて毛羽やループをカウントし、合計で3個以上あるものを不良パッケージとし、次式で算出した。
パッケージの欠点率(%)=(不良パッケージ数/総パッケージ数)×100
1%未満 :◎
1〜2%未満:○
2〜3%未満:△
3%以上 :×
均斉度
得られた糸条のウースター斑UをZELLWEGER USTER社のUSTER TESTER UT−1を使用し、糸速度25m/分、チャート速度5cm/分にて測定し、測定値により次の4段階評価とした。
1%未満 :◎
1〜2%未満:○
2〜3%未満:△
3%以上 :×
〔延伸斑〕
得られた糸条をZELLWEGER USTER社のUSTER TESTER UT−1を使用し、糸速度8m/分、チャート速度25cm/分にて測定し、波形の変動状態により次の3段階に評価した。
変動小 :○
変動大 :△
突発的な大きな変動あり :×
【0043】
実施例1〜9、比較例1〜12
極限粘度〔η〕(フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒として20℃で測定した) が0.68で、艶消し剤として酸化チタンを0.40重量%含有したポリエチレンテレフタレートを用い、図1に示す工程に従って、ポリエステル極細マルチフィラメントを溶融紡糸し、巻き取った。なお、紡糸口金は、直径0.15mmの紡糸孔を168 個有するものを用い、吐出量32.0g/分で吐出した。
まず、紡糸した糸条を冷却後、第1加熱ローラで引取る前に2段階の油剤付与、交絡処理、1段階の油剤付与の順に行った。そして、第1加熱ローラ速度(紡糸速度)3200m/分として引き取り、第1加熱ローラと第2加熱ローラ間で熱延伸を行った。このとき、第2加熱ローラの速度は4300m/分(延伸倍率1.34倍)、第1加熱ローラの温度80℃、第2加熱ローラの温度120 ℃であった。
油剤は、油剤成分として、オクチルパルミテート40重量%、オレイルラウレート30重量%の脂肪酸エステルを主成分として含有するものを用い、各オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)での油剤の付与条件を表1に示すように種々変更して油剤を付与し、単糸繊度0.4 dの糸条を巻き取った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0044】
実施例10〜11
吐出量を変更し(実施例10は64.4g/分、実施例11は24.3g/分)、各オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)での油剤の付与条件を表1に示すように種々変更して油剤を付与し、単糸繊度が実施例10は0.8 d、実施例11は0.3 dの糸条を巻き取った以外は実施例1と同様に行った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0045】
実施例12〜13
紡糸孔数(実施例12は52個、実施例13は372 個)、吐出量(実施例12は10.5g/分、実施例13は71.5g/分)を変更し、各オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)での油剤の付与条件を表1に示すように種々変更して油剤を付与し、単糸繊度0.4 dの糸条を巻き取った以外は実施例1と同様に行った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0046】
実施例14〜15、比較例13〜14
第1加熱ローラの温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0047】
実施例16〜17、比較例15〜16
第1、第2加熱ローラの速度を変更し、表1に示すような延伸倍率で延伸を行い、オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)での油剤の付与条件を表1に示すように種々変更して油剤を付与した以外は、実施例1と同様に行った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0048】
実施例18
直径0.15mmの紡糸孔が150 孔ずつ(計300 孔)の2孔群に分割された紡糸口金を用い、ポリマーを吐出量64.0g/分で吐出させ、図2に示す工程に従って行った以外は、実施例1と同様に行った。
紡糸張力、得られた糸条の油剤付着量の測定結果、操業性、均斉度、延伸斑の評価結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0003837227
【0050】
表1から明らかなように、実施例1〜18では、糸切れ回数も少なく、良好にパッケージに巻き取ることができ、得られた糸条は延伸斑のない均斉度の高いものであった。
一方、比較例1は、オイリングノズル(A)で付与する油剤の濃度が低すぎたため、比較例5は、オイリングローラ(B)で付与する油剤の濃度が低すぎたため、比較例9はオイリングローラ(C)で付与する油剤の濃度が低すぎたため、糸条の集束性が悪くなり、糸切れが多発し、パッケージにたるみ糸が混在し、パッケージ欠点率が高くなった。比較例2は、オイリングノズル(A)で付与する油剤の濃度が高すぎたため、比較例6は、オイリングローラ(B)で付与する油剤の濃度が高すぎたため、油膜抵抗によって紡糸張力が高くなり、糸切れが生じ、パッケージにたるみ糸が混在し、得られる繊維に繊度斑が生じた。比較例10は、オイリングローラ(C)で付与する油剤の濃度を35重量%にしたところ、油剤を均一に分散させることができず、操業不能であった。比較例3は、オイリングノズル(A)で付与された油剤の付着量が低すぎたため、比較例7は、オイリングローラ(B)で付与された油剤の付着量が低すぎたため、比較例11は、オイリングローラ(C)で付与された油剤の付着量が低すぎたため、糸条の集束性が悪化し、延伸工程で擦過による単糸切れが多発し、パッケージにたるみ糸が混在した。比較例4は、オイリングノズル(A)で付与された油剤の付着量が高すぎたため、比較例8は、オイリングローラ(B)で付与された油剤の付着量が高すぎたため、油剤が均一に付与されず、油膜抵抗によって紡糸張力が高くなり、糸切れが生じたり、パッケージにたるみ糸が混在し、得られる繊維に繊度斑が生じた。比較例12は、オイリングローラ(C)で付与された油剤の付着量が高すぎたため、第1加熱ローラでの加熱斑が生じ、糸条に延伸斑が発生した。また、加熱ローラの発煙、汚れ等が生じて作業環境が悪化した。比較例13は、第1加熱ローラの温度が低すぎたため、糸条に延伸斑が生じた。比較例14は、第1加熱ローラの温度が高すぎたため、単糸切れが生じ、パッケージの欠点率も高かった。比較例15は、延伸倍率が低すぎたため、均一な延伸ができず、延伸斑が生じた。比較例16は、延伸倍率が高すぎたため、単糸切れが生じ、パッケージの欠点率も高かった。
【0051】
【発明の効果】
本発明のポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法によれば、高速紡糸法により、紡糸延伸後の単糸繊度が0.8 d以下のポリエステル極細マルチフィラメントを均斉度よく、安定して製造することができ、さらに、多孔群紡糸法を採用して効率的に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法の一実施態様を示す概略工程図である。
【図2】多孔群紡糸法による本発明のポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法の一実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
A オイリングノズル
B オイリングローラ
C オイリングローラ
Y 糸条
1 紡糸口金
2 冷却装置
3 交絡付与装置
4a 第1加熱ローラ
4b 第2加熱ローラ
5 巻取装置
6 パッケージ

Claims (1)

  1. 紡糸速度2500〜4000m/分の速度で溶融紡糸し、冷却、油剤を付与した後、ローラ間で加熱延伸し、延伸後の単糸繊度が0.8 デニール以下でフィラメント数が50〜400 のポリエステル極細マルチフィラメントを得る直接紡糸延伸法において、第1加熱ローラの上流側にオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、交絡付与装置、オイリングローラ(C)を順に設け、下記の条件を満足するように、オイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、(C)の3段階で油剤を付与した後、温度70〜90℃の第1加熱ローラで引き取り、倍率1.25〜1.45倍に延伸することを特徴とするポリエステル極細マルチフィラメントの直接紡糸延伸方法。
    1≦(a)≦5
    1≦(b)≦5
    5≦(c)≦30
    0.03≦(d)≦0.30
    0.35≦(e)≦0.55
    0.60≦(f)≦1.40
    ただし、(a)、(b)、(c)は、それぞれオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、オイリングローラ(C)で付与される油剤の濃度(重量%)を示し、(d)、(e)、(f)は、それぞれオイリングノズル(A)、オイリングローラ(B)、オイリングローラ(C)を通過直後の段階で付与された、糸条全体に対する油剤の付着量(重量%)を示す。
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