JP3836738B2 - 水素吸蔵合金を利用した給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素吸蔵合金の水素の吸蔵と放出とを繰り返し行わせて、水素の吸蔵時に生じる発熱作用を利用して出湯のための熱を得る水素吸蔵合金を利用した給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料(例えばガス)の燃焼を利用した給湯器が知られている。この給湯器は、燃料の燃焼を行うバーナと、このバーナによって生じる燃焼熱を燃焼ガスとともに排気口へ導く通路と、この通路内に配置されて、通路内を流れる燃焼熱と出湯される湯(水)とを熱交換する熱交換器とを備えるものである。
【0003】
一方、水素吸蔵合金を利用したシステムとして、水素吸蔵合金の水素の吸蔵と放出とを繰り返し行わせて、水素の放出時に生じる吸熱作用を利用して冷熱を得るとともに、水素の吸蔵時に生じる発熱作用を利用して温熱を得るヒートポンプサイクルが知られている。
この水素吸蔵合金を利用したヒートポンプサイクルの一例を、冷凍2段サイクルを用いて説明する。
【0004】
冷凍2段サイクルは、同一平衡水素圧で水素平衡温度が異なる高温度、中温度、低温度水素吸蔵合金(以下、高、中、低温合金)のうちの高温合金を封入する第1室、中温合金を封入する第2室、低温合金を封入する第3室を備え、第1水素駆動→第2水素駆動→第3水素駆動を繰り返し行うものであり、1サイクル中において第2、第3水素駆動の2段で冷熱出力を得るものである。
【0005】
なお、第1水素駆動は、第1室内の高温合金と高温加熱用熱媒体とを熱交換して第1室内の高温合金の吸蔵する水素を放出させるとともに、第3室内の低温合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して第3室内の低温合金に水素を吸蔵させるものである。
また、第2水素駆動は、第2室内の中温合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して第2室内の中温合金に水素を吸蔵させるとともに、第3室内の低温合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して第3室内の低温合金の吸蔵する水素を放出させるものである。
さらに、第3水素駆動は、第1室内の高温合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して第1室内の高温合金に水素を吸蔵させるとともに、第2室内の中温合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して第2室内の中温合金の吸蔵する水素を放出させるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電気機器の分野では「蒸気圧縮方式ヒートポンプ」として、炭酸ガスを冷媒に用い、超臨界域で運転することで水の加熱に有利な機器が開発され、家庭用の電気式給湯器としてCOP3.0を可能とし、省エネ機器として市場に出回り始めた。
【0007】
しかし、上述した燃料の燃焼を利用した給湯器では、燃焼ガスの熱量に対して水を加熱した温水の取得熱量は、現状80%をクリアするのが主流である。
また、排出される排気ガスに含まれる熱を凝縮熱として回収するコンデンス給湯器が登場し、温水の取得熱量が95%に達している。
しかし、燃料の燃焼熱を利用して出湯する給湯器では、理論上においても温水の取得熱量は100%(熱効率=COP1.0)が上限である。
【0008】
このため、燃料の燃焼を利用した給湯器では、ランニングコストが格安となるヒートポンプ式の採用が不可欠と考えられる。
ここで、水素吸蔵合金を利用した上記冷凍2段サイクルでは、第1水素駆動→第2水素駆動→第3水素駆動の1サイクル中において第1、第2、第3水素駆動の3段で温熱出力を得ることができる。
【0009】
この水素吸蔵合金を利用した冷凍2段サイクルでは、上述したように、冷熱出力は1サイクル中(第1水素駆動→第2水素駆動→第3水素駆動の3段中)において第2、第3水素駆動の2段で得られるのに対し、温熱出力は1サイクル中(3段中)において第1、第2、第3水素駆動の3段で得られるため、冷熱出力よりも、温熱出力の方が高いCOPが期待できる。
【0010】
しかし、現状では、第1水素駆動において、第1室内の高温合金の吸蔵する水素を放出させる高温加熱用熱媒体を、加熱手段(燃焼装置)によって加熱しているが、第2水素駆動において第3室内の低温合金の吸蔵する水素を放出させる低温加熱用熱媒体も、第3水素駆動において第2室内の中温合金の吸蔵する水素を放出させる低温加熱用熱媒体も、ともに室内や屋外等で吸熱させるものであるため、第2、第3水素駆動では、大きな圧力差が生じにくく、高いCOPを得ることができなかった。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は燃料の燃焼熱を利用した給湯器において、COP1.0以上を得ることが可能な水素吸蔵合金を利用した給湯器の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の水素吸蔵合金を利用した給湯器は、上記の目的を達成するために、次の技術的手段を採用した。
(請求項1の手段)
水素吸蔵合金を利用した給湯器は、
同一平衡水素圧で水素平衡温度が高い高温度水素吸蔵合金を封入する第1室を備えるとともに、同一平衡水素圧で水素平衡温度が低い低温度水素吸蔵合金を封入する第2室を備え、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と高温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させるとともに、前記第2室内の低温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の低温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第1水素駆動と、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第2室内の低温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第2水素駆動とを交互に行い、
前記第1水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、および前記第2水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱の双方の熱で出湯を行うものであって、
前記第1水素駆動時に用いられる高温加熱用熱媒体は、燃料の燃焼を行う燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱されるように設けられるとともに、
前記第2水素駆動時に用いられる低温加熱用熱媒体は、大気熱の他、前記燃焼装置の発生した燃焼熱のうち、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用して加熱されるように設けられることを特徴としている。
【0013】
(請求項2の手段)
水素吸蔵合金を利用した給湯器は、
同一平衡水素圧で水素平衡温度が異なる高温度、中温度、低温度水素吸蔵合金のうちの高温度水素吸蔵合金を封入する第1室、中温度水素吸蔵合金を封入する第2室、低温度水素吸蔵合金を封入する第3室を備え、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と高温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させるとともに、前記第3室内の低温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第3室内の低温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第1水素駆動と、
前記第2室内の中温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の中温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第3室内の低温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第3室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第2水素駆動と、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第2室内の中温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の中温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第3水素駆動とを繰り返し行い、
前記第1水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、前記第2水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、および前記第3水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱のそれぞれの熱で出湯を行うものであって、
前記第1水素駆動時に用いられる高温加熱用熱媒体は、燃料の燃焼を行う燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱されるように設けられるとともに、
前記第2、第3水素駆動時に用いられる低温加熱用熱媒体は、前記燃焼装置の発生した燃焼熱のうち、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用して加熱されるように設けられることを特徴としている。
【0014】
(請求項3の手段)
請求項1または請求項2に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器は、
出湯される湯を、前記燃焼装置の発生した燃焼熱を利用して加熱する追加熱ユニットを備えることを特徴としている。
【0015】
(請求項4の手段)
請求項3に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記追加熱ユニットは、前記燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱された高温加熱用熱媒体と、出湯される湯とを熱交換する液−液熱交換器を備えることを特徴としている。
【0016】
(請求項5の手段)
請求項3に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記追加熱ユニットは、前記燃焼装置における燃焼ダクト内に配置されて、燃焼熱と、出湯される湯とを熱交換する気−液熱交換器を備えることを特徴としている。
【0017】
【発明の作用および効果】
(請求項1の作用および効果)
請求項1の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、水素吸蔵合金を利用した1段サイクル(第1、第2水素駆動において、第2水素駆動で冷熱出力を取り出すサイクル)であり、第1水素駆動→第2水素駆動を繰り返し行う。
この1段サイクルでは、冷熱出力は1サイクル中(第1、第2水素駆動の2段中)において第2水素駆動の1段のみで得られるのに対し、温熱出力は1サイクル中(2段中)において第1、第2水素駆動の2段で得られるため、冷熱出力よりも、温熱出力の方が高いCOPが期待できる。つまり、冷熱出力の理想のCOPを1.0とすると、温熱出力(以下、出湯出力)の理想のCOPが2.0となり、省エネ性に優れる。
【0018】
また、請求項1の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、高温加熱用熱媒体を加熱するために用いられる燃焼装置を利用して、低温加熱用熱媒体を加熱するように設けられている。このため、第2水素駆動時に第2室内の低温度水素吸蔵合金を加熱する低温加熱用熱媒体の温度が上昇し、第2室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素の放出速度を速めることができ、出湯出力の実用的なCOPをさらに高めることができる。
この時、低温加熱用熱媒体を加熱する熱は、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用するため、高温加熱用熱媒体の温度低下や、燃焼装置の能力上昇を招かない。つまり、高温加熱用熱媒体の温度や、燃焼装置の能力に関係なく出湯出力のCOPを高めることができる。
【0019】
このように、水素吸蔵合金を利用したヒートポンプを用い、且つ上述の2つの作用で出湯出力のCOPを上昇させることにより、燃料の燃焼を利用して出湯を行う給湯器において、実用のCOP1.0以上を得ることが可能になる。
【0020】
(請求項2の作用および効果)
請求項2の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、水素吸蔵合金を利用した2段サイクル(第1、第2、第3水素駆動において、第2、第3水素駆動で冷熱出力を取り出すサイクル)であり、第1水素駆動→第2水素駆動→第3水素駆動を繰り返し行う。
この2段サイクルでは、冷熱出力は1サイクル中(第1、第2、第3水素駆動の3段中)において第2、第3水素駆動の2段で得られるのに対し、温熱出力は1サイクル中(3段中)において第1、第2、第3水素駆動の3段で得られるため、冷熱出力よりも、温熱出力の方が高いCOPが期待できる。つまり、冷熱出力の理想のCOPを2.0とすると、温熱出力(以下、出湯出力)の理想のCOPが3.0となり、省エネ性に優れる。
【0021】
また、請求項2の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、高温加熱用熱媒体を加熱するために用いられる燃焼装置を利用して、低温加熱用熱媒体を加熱するように設けられている。このため、第2水素駆動時に第3室内の低温度水素吸蔵合金を加熱する低温加熱用熱媒体、および第3水素駆動時に第2室内の中温度水素吸蔵合金を加熱する低温加熱用熱媒体の温度が上昇する。これによって、第2水素駆動時に第3室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素の放出速度を速めることができるとともに、第3水素駆動時に第2室内の中温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素の放出速度を速めることができ、出湯出力の実用的なCOPをさらに高めることができる。
この時、低温加熱用熱媒体を加熱する熱は、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用するため、高温加熱用熱媒体の温度低下や、燃焼装置の能力上昇を招かない。つまり、高温加熱用熱媒体の温度や、燃焼装置の能力に関係なく出湯出力のCOPを高めることができる。
【0022】
このように、水素吸蔵合金を利用したヒートポンプを用い、且つ上述の2つの作用で出湯出力のCOPを上昇させることにより、燃料の燃焼を利用して出湯を行う給湯器において、実用的なCOP1.0以上を得ることが可能になる。
【0023】
(請求項3の作用および効果)
請求項3の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、出湯される湯を燃焼装置の発生した燃焼熱を利用して加熱する追加熱ユニットを備えるため、水素吸蔵合金を利用した給湯器から出湯される湯の温度を上昇させることができる。
【0024】
(請求項4の作用および効果)
請求項4の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、追加熱ユニットとして、燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱された高温加熱用熱媒体と、出湯される湯とを熱交換する液−液熱交換器を用いることで、出湯される湯の温度を上昇させることが実現できる。
【0025】
(請求項5の作用および効果)
請求項5の手段を採用する水素吸蔵合金を利用した給湯器は、追加熱ユニットとして、燃焼装置における燃焼ダクト内に配置されて、燃焼熱と、出湯される湯とを熱交換する気−液熱交換器を用いることで、出湯される湯の温度を上昇させることが実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、2つの実施例および変形例に基づき説明する。
〔第1実施例の構成〕
この第1実施例は、サイクル内を流れる熱媒体(高温加熱用熱媒体、低温加熱用熱媒体、水素吸蔵用熱媒体)として、水に混入する沸点上昇剤としてブライン(LLC)を用いた給湯器(水素吸蔵合金を利用した給湯器)を示すものであり、第1実施例における水素吸蔵合金を利用した給湯器(以下、給湯器)を図1〜図4を参照して説明する。
【0027】
(給湯器1の概略説明)
本実施例の給湯器1の概略構成を、図1を用いて説明する。
給湯器1は、水素吸蔵合金を用いた造湯ユニット2と、高温加熱用熱媒体、低温加熱用熱媒体、水素吸蔵用熱媒体を切り替えて造湯ユニット2へ供給する熱媒分配器3と、燃料(例えば、ガス)の燃焼を行う燃焼装置4と、高温加熱用熱媒体を所定の温度(例えば128℃)に加熱するための高温加熱ユニット5と、低温加熱用熱媒体を所定の温度(例えば20℃)に加熱するための低温加熱ユニット6と、造湯ユニット2内で吸熱した水素吸蔵用熱媒体(例えば42℃)によって出湯される水(湯)を加熱するための出湯ユニット7と、この出湯ユニット7で加熱された湯をさらに加熱するための追加熱ユニット8とを備える。
【0028】
(造湯ユニット2の説明)
造湯ユニット2は、冷熱出力であれば1サイクルで2度の出力が得られる水素吸蔵合金を利用した冷凍2段式サイクルで作動するものであり、図2に示すように、上段熱交換モジュールN1 、中段熱交換モジュールN2 、下段熱交換モジュールN3 からなり、図1では便宜上、3段のうちの1つのモジュールを示す。
【0029】
1つのモジュールは、複数のセルSとハウジング9で構成される。
セルSは、図3に示すように、水素吸蔵合金が封入された第1室S1 、この第1室S1 内に水素通路S4 を介して連通し、水素吸蔵合金が封入された第2室S2 、この第2室S2 内に水素通路S4 を介して連通し、水素吸蔵合金が封入された第3室S3 を備える。
ハウジング9は、第1、第2、第3室S1 、S2 、S3 のそれぞれに対して独立して熱媒体を流すための通路を形成する。
【0030】
水素吸蔵合金は、水素平衡圧力が異なる3種を用いたものであり、第1室S1 内には同一平衡水素圧で水素平衡温度が最も高い高温度水素吸蔵合金(以下、高温合金HM)の粉末を封入し、第2室S2 内には中温度水素吸蔵合金(以下、中温合金MM)の粉末を封入し、第3室S3 内には同一平衡水素圧で水素平衡温度が最も低い低温度水素吸蔵合金(以下、低温合金LM)の粉末を封入したものである。
このことを図4のPT冷凍サイクル線図を用いて説明すると、水素吸蔵合金の特性が、相対的に高温側(図示左側)にあるのが高温合金HM、低温側(図示右側)にあるのが低温合金LM、両者の中間にあるのが中温合金MMである。
【0031】
(熱媒分配器3の説明)
熱媒分配器3は、熱媒分配器3による熱媒体の切替供給によって、図2に示すように、造湯ユニット2の各モジュールを、第1室S1 内の水素を強制的に第3室S3 内に移動させる第1水素駆動αと、第3室S3 内に移動した水素を第2室S2 に移動させる第2水素駆動βと、第2室S2 内に移動した水素を第1室S1 に移動させる第3水素駆動γとに順次切り替えるものである。
【0032】
第1水素駆動αでは、第1室S1 に高温加熱用熱媒体が供給され、第2室S2 に昇圧用熱媒体(熱媒分配器3内において高温加熱用熱媒体から作った熱媒体)が供給され、第3室S3 に水素吸蔵用熱媒体が供給される。
第2水素駆動βでは、第1室S1 に昇圧用熱媒体が供給され、第2室S2 に水素吸蔵用熱媒体が供給され、第3室S3 に低温加熱用熱媒体が供給される。
第3水素駆動γでは、第1室S1 に水素吸蔵用熱媒体が供給され、第2室S2 に低温加熱用熱媒体が供給される。なお、第3室S3 への熱媒体の温度は不問であり、例えば第3室S3 に何も供給しないように設けても良い。
【0033】
つまり、熱媒分配器3により、第1室S1 には高温加熱用熱媒体→昇圧用熱媒体→水素吸蔵用熱媒体が順次切替供給されるものであり、第2室S2 には昇圧用熱媒体→水素吸蔵用熱媒体→低温加熱用熱媒体が順次切替供給されるものであり、第3室S3 には水素吸蔵用熱媒体→低温加熱用熱媒体→熱媒体不問が順次切替供給されるものである。
【0034】
(給湯器1を構成する他のユニットの説明)
燃焼装置4は、燃料であるガスを燃焼して熱を発生させ、発生した熱によって高温加熱用熱媒体を加熱し、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱で低温加熱用熱媒体を加熱するものであり、ガスの燃焼を行うガスバーナ11、このガスバーナ11へガスの供給を行うガス供給手段12、ガスバーナ11へ燃焼用の空気を供給する燃焼ファン13、ガスの燃焼で得られた燃焼熱を排気ガスとともに排気口へ導く燃焼ダクト14等から構成される。
そして、燃焼ダクト14の上流側(図1下側)には燃焼熱によって高温加熱用熱媒体を加熱する高温加熱ユニット5(気−液熱交換器)が配置され、その下流側(図1上側)には高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用して低温加熱用熱媒体を加熱する低温加熱ユニット6(気−液熱交換器)が配置されている。
【0035】
なお、高温加熱ユニット5と熱媒分配器3とを接続する熱媒体回路21には、熱媒分配器3から高温加熱ユニット5へ高温加熱用熱媒体を導き、高温加熱ユニット5で加熱された高温加熱用熱媒体を再び熱媒分配器3へ導く高温加熱用熱媒体ポンプP1 が配置されている。
また、低温加熱ユニット6と熱媒分配器3とを接続する熱媒体回路22には、熱媒分配器3から低温加熱ユニット6へ低温加熱用熱媒体を導き、低温加熱ユニット6で加熱された低温加熱用熱媒体を再び熱媒分配器3へ導く低温加熱用熱媒体ポンプP2 が配置されている。
【0036】
一方、出湯ユニット7は、水素吸蔵時に吸熱して温度上昇した水素吸蔵用熱媒体によって、給水口24から供給された水を加熱する液−液熱交換器であり、出湯ユニット7と熱媒分配器3とを接続する熱媒体回路23には、熱媒分配器3から出湯ユニット7へ水素吸蔵用熱媒体を導き、出湯ユニット7で水と熱交換されて冷却された水素吸蔵用熱媒体を再び熱媒分配器3へ導く水素吸蔵用熱媒体ポンプP3 が配置されている。
【0037】
追加熱ユニット8は、高温加熱ユニット5に導かれる高温加熱用熱媒体によって、出湯ユニット7を通過した湯を追加加熱する液−液熱交換器であり、追加熱ユニット8を通過した湯は、出湯口25へ導かれる。
【0038】
(造湯ユニット2の作動説明)
上記の給湯器1における造湯ユニット2の作動を、図4のPT冷凍サイクル線図を参照して説明する。なお、図4中の実線で示すものが給湯器1において採用される冷凍サイクル線図であり、図中破線で示すものは冷熱出力を得る場合の冷凍サイクル線図(参考に示す線図)である。
給湯器1に運転開始指示が与えられると、図示しない制御装置によって、熱媒分配器3、燃焼装置4、各熱媒体ポンプP1 、P2 、P3 が作動する。
【0039】
すると、熱媒分配器3の作動により、第1室S1 には高温加熱用熱媒体→昇圧用熱媒体→水素吸蔵用熱媒体が順次切替供給され、第2室S2 には昇圧用熱媒体→水素吸蔵用熱媒体→低温加熱用熱媒体が順次切替供給され、第3室S3 には水素吸蔵用熱媒体→低温加熱用熱媒体→熱媒体不問が順次切替供給される。
この結果、上段熱交換モジュールN1 が第1水素駆動α→第2水素駆動β→第3水素駆動γを繰り返し、中段熱交換モジュールN2 が第2水素駆動β→第3水素駆動γ→第1水素駆動αを繰り返し、下段熱交換モジュールN3 が第3水素駆動γ→第1水素駆動α→第2水素駆動βを繰り返す。
【0040】
第1水素駆動αでは、第1室S1 が高温加熱用熱媒体(図4の▲1▼)に触れ、第3室S3 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲2▼)に触れ、第2室S2 が昇圧用熱媒体に触れる。
第1室S1 が高温加熱用熱媒体(図4の▲1▼)に触れることにより、第1室S1 の内圧が上昇し、高温合金HMが水素を放出する。
第3室S3 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲2▼)に触れることにより、第3室S3 の内圧が下がり、低温合金LMが水素を吸蔵する。この時、低温合金LMが水素を吸蔵する際に発生する熱を水素吸蔵用熱媒体が吸熱し、水素吸蔵用熱媒体の温度が上昇する。
なお、第2室S2 が昇圧用熱媒体に触れることにより、第2室S2 の内圧が中温合金MMが水素を吸蔵しない圧力まで上昇する。
【0041】
第2水素駆動βでは、第3室S3 が低温加熱用熱媒体(図4の▲3▼)に触れる。第2室S2 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲4▼)に触れ、第1室S1 が昇圧用熱媒体に触れる。
第3室S3 が低温加熱用熱媒体(図4の▲3▼)に触れることにより、第3室S3 の内圧が上昇し、低温合金LMが水素を放出する。
第2室S2 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲4▼)に触れることにより、第2室S2 の内圧が下がり、中温合金MMが水素を吸蔵する。この時、中温合金MMが水素を吸蔵する際に発生する熱を水素吸蔵用熱媒体が吸熱し、水素吸蔵用熱媒体の温度が上昇する。
なお、第1室S1 が昇圧用熱媒体に触れることにより、第1室S1 の内圧が高温合金HMが水素を吸蔵しない圧力まで上昇する。
【0042】
第3水素駆動γでは、第2室S2 が低温加熱用熱媒体(図4の▲5▼)に触れ、第1室S1 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲6▼)に触れ、第3室S3 が不問水に触れる。
第2室S2 が低温加熱用熱媒体(図4の▲5▼)に触れることにより、第2室S2 の内圧が上昇し、中温合金MMが水素を放出する。
第1室S1 が水素吸蔵用熱媒体(図4の▲6▼)に触れることにより、第1室S1 の内圧が下がり、高温合金HMが水素を吸蔵する。この時、高温合金HMが水素を吸蔵する際に発生する熱を水素吸蔵用熱媒体が吸熱し、水素吸蔵用熱媒体の温度が上昇する。
【0043】
(給湯器1の作動説明)
上述したように、第1、第2、第3水素駆動α、β、γの各行程毎において、水素吸蔵用熱媒体が吸熱し、水素吸蔵用熱媒体の温度が上昇する。
このように温度上昇した水素吸蔵用熱媒体は、出湯ユニット7において水と熱交換され、出湯される水を例えば42℃ほどに加熱する。
出湯ユニット7で加熱された湯は、追加熱ユニット8において、高温加熱ユニット5へ導かれる高温加熱用熱媒体と熱交換され、出湯される湯を、例えば造湯ユニット2の能力を上回る温度以上(例えば42℃以上)に上昇させることができる。
【0044】
〔実施例の効果〕
上記実施例で示した給湯器1は、冷凍2段サイクルのヒートポンプを採用しているため、1サイクル中(第1、第2、第3水素駆動α、β、γ)の全ての段において出湯出力を得ることができる。
つまり、冷凍2段サイクルのヒートポンプにおいて冷熱出力を得るのであれば、1サイクル中に2段しか出力が得られないが、本実施例では、1サイクル中の全3段において出湯のための出力が得られる。このため、冷凍2段サイクルの冷熱出力の実用COPを理論COP2.0の半分の1.0とすると、出湯出力の実用COPが理論COP3.0の半分の1.5となり、省エネ性に優れる。
【0045】
また、高温加熱用熱媒体を加熱するために用いられる燃焼装置4を利用して、低温加熱用熱媒体を加熱するように設けられている。このため、第2水素駆動β時に第3室S3 内の低温合金LMを加熱する低温加熱用熱媒体、および第3水素駆動γ時に第2室S2 内の中温合金MMを加熱する低温加熱用熱媒体の温度が上昇する。これによって、第2水素駆動β時に第3室S3 内の低温合金LMの吸蔵する水素の放出速度を速めることができるとともに、第3水素駆動γ時に第2室S2 内の中温合金MMの吸蔵する水素の放出速度を速めることができ、出湯出力のCOPをさらに高めることができる。
この時、低温加熱用熱媒体を加熱する熱は、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用するため、高温加熱用熱媒体の温度低下や、燃焼装置4の能力上昇を招かない。つまり、高温加熱用熱媒体の温度や、燃焼装置4の能力に関係なく出湯出力のCOPを高めることができる。
【0046】
このように、水素吸蔵合金を利用したヒートポンプを用い、且つ上述の2つの作用で出湯出力のCOPを上昇させることにより、燃料の燃焼を利用して出湯を行う給湯器1において、実用COP1.0以上を得ることが可能になる。
【0047】
上記構成の給湯器1において、出力6号(9000kcal/h)における実用的なCOPの算出結果を、次の表1に示す。
【表1】
上記の表1では、ガスの燃焼によって得られる熱効率を80%、造湯ユニット2によるロス分を40%とし、1サイクル中に3回(第1、第2、第3水素駆動α、β、γの3回)の出湯出力(水素吸蔵による発熱出力)を得るものとして計算している。なお、便宜上、出湯ユニット7および追加熱ユニット8での熱交換のロスはないものとして扱った。
【0048】
この表1に示されるように、給湯能力として6号(1号は、1リットルの水を1分間に25°上昇させる能力)を得る場合(追加熱ユニット8による追加熱無しの場合)、入力エネルギーに対してCOP1.71を実現できる。
【0049】
また、追加熱ユニット8を併用して多めの湯を得る場合、あるいは高めの湯を得る場合は、追加熱ユニット8に流れる高温加熱用熱媒体の獲得済COPが0.8であるため、造湯ユニット2に対して追加熱ユニット8の負荷が大きくなるに連れてCOPが下がる。そして、造湯ユニット2の給湯能力6号に対して、追加熱ユニット8の給湯能力が約9号となり、トータル給湯能力が約15号に達するまでは、COP1.0以上を確保できる。
【0050】
〔第2実施例〕
図5を参照して第2実施例を説明する。なお、第1実施例と同一符号は同一機能物を示すものである。
この第2実施例は、上記第1実施例に対して2つの変更を行ったものである。
1つめの変更点を説明する。
上記の第1実施例では、熱媒体として水の沸点を上昇させたブライン混合液を使用した例を示した。
これに対して、この第2実施例は、熱媒体として水を使ったものである。造湯ユニット2が2段の場合や3段の場合でも、高温、中温、低温合金の組み合わせ、他の条件で可能となる。このように熱媒体として水を使うことにより、水を直接的に水素吸蔵用熱媒体として使うことができるため、水素吸蔵用熱媒体として使われた水を出湯するように設けたものである。
【0051】
2つめの変更点を説明する。
上記の第1実施例の追加熱ユニット8は、造湯ユニット2で熱交換された高温加熱用熱媒体と、出湯される湯とを熱交換する液−液熱交換器を例に示した。
これに対して、この第2実施例の追加熱ユニット8は、燃焼装置4の燃焼ダクト14内に配置され、燃焼ダクト14内を流れる燃焼熱によって、出湯される湯を加熱する気−液熱交換器を用いたものである。この実施例の追加熱ユニット8(気−液熱交換器)は、燃焼ダクト14内において高温加熱ユニット5と低温加熱ユニット6の間に配置するように設けられている。
【0052】
〔変形例〕
上記の実施例では、造湯ユニット2の一例として、2段式サイクルを用いた例を示したが、1段式サイクルに用いても良いし、3段式以上のサイクルに用いても良い。
上記の実施例では、高温加熱用熱媒体を加熱する燃焼装置4として、ガスを燃焼する例を示したが、石油を燃焼するなど、他の燃料の燃焼を行う燃焼装置4を用いても良い。
上記の実施例では、水素吸蔵合金の水素の吸蔵時に生じる発熱作用を利用して出湯を得る給湯器1のみを例に示したが、水素吸蔵合金の水素の放出時に生じる吸熱作用を利用して冷熱を得る装置(例えば、冷房装置)と組み合わせて実施する形態を採用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯器の概略構成図である(第1実施例)。
【図2】造湯ユニットおよび熱媒分配器の斜視図である(第1実施例)。
【図3】セルの概略断面図である(第1実施例)。
【図4】PT冷凍サイクル線図である(第1実施例)。
【図5】給湯器の概略構成図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 給湯器
2 造湯ユニット
3 熱媒分配器
4 燃焼装置
5 高温加熱ユニット
6 低温加熱ユニット
7 出湯ユニット
8 追加熱ユニット
14 燃焼ダクト
S1 第1室
S2 第2室
S3 第3室
HM 高温合金(高温度水素吸蔵合金)
MM 中温合金(中温度水素吸蔵合金)
LM 低温合金(低温度水素吸蔵合金)
α 第1水素駆動
β 第2水素駆動
γ 第3水素駆動
Claims (5)
- 同一平衡水素圧で水素平衡温度が高い高温度水素吸蔵合金を封入する第1室を備えるとともに、同一平衡水素圧で水素平衡温度が低い低温度水素吸蔵合金を封入する第2室を備え、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と高温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させるとともに、前記第2室内の低温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の低温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第1水素駆動と、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第2室内の低温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第2水素駆動とを交互に行い、
前記第1水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、および前記第2水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱の双方の熱で出湯を行う水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記第1水素駆動時に用いられる高温加熱用熱媒体は、燃料の燃焼を行う燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱されるように設けられるとともに、
前記第2水素駆動時に用いられる低温加熱用熱媒体は、大気熱の他、前記燃焼装置の発生した燃焼熱のうち、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用して加熱されるように設けられることを特徴とする水素吸蔵合金を利用した給湯器。 - 同一平衡水素圧で水素平衡温度が異なる高温度、中温度、低温度水素吸蔵合金のうちの高温度水素吸蔵合金を封入する第1室、中温度水素吸蔵合金を封入する第2室、低温度水素吸蔵合金を封入する第3室を備え、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と高温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させるとともに、前記第3室内の低温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第3室内の低温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第1水素駆動と、
前記第2室内の中温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の中温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第3室内の低温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第3室内の低温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第2水素駆動と、
前記第1室内の高温度水素吸蔵合金と水素吸蔵用熱媒体とを熱交換して前記第1室内の高温度水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるとともに、前記第2室内の中温度水素吸蔵合金と低温加熱用熱媒体とを熱交換して前記第2室内の中温度水素吸蔵合金の吸蔵する水素を放出させる第3水素駆動とを繰り返し行い、
前記第1水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、前記第2水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱、および前記第3水素駆動時において得られる水素吸蔵用熱媒体の熱のそれぞれの熱で出湯を行う水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記第1水素駆動時に用いられる高温加熱用熱媒体は、燃料の燃焼を行う燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱されるように設けられるとともに、
前記第2、第3水素駆動時に用いられる低温加熱用熱媒体は、前記燃焼装置の発生した燃焼熱のうち、高温加熱用熱媒体を加熱した後の排熱を利用して加熱されるように設けられることを特徴とする水素吸蔵合金を利用した給湯器。 - 請求項1または請求項2に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器は、
出湯される湯を、前記燃焼装置の発生した燃焼熱を利用して加熱する追加熱ユニットを備えることを特徴とする水素吸蔵合金を利用した給湯器。 - 請求項3に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記追加熱ユニットは、前記燃焼装置の発生する燃焼熱によって加熱された高温加熱用熱媒体と、出湯される湯とを熱交換する液−液熱交換器を備えることを特徴とする水素吸蔵合金を利用した給湯器。 - 請求項3に記載の水素吸蔵合金を利用した給湯器において、
前記追加熱ユニットは、前記燃焼装置における燃焼ダクト内に配置されて、燃焼熱と、出湯される湯とを熱交換する気−液熱交換器を備えることを特徴とする水素吸蔵合金を利用した給湯器。
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