JP3834825B2 - データ処理システム - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、非同期伝送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)等の通信網(通信回線)を介して接続された複数の通信ノードの間で、音声データおよび映像データまたはいずれか一方(以下音声/映像データ)とタイムコードデータとを同じ伝送パケットに多重化して送受信するデータ処理システムと、音声/映像データ処理方法に関する。
背景技術
音声/映像データ(素材)自体には、音声/映像データのつなぎ目(IN点、OUT点;編集点)等を示すタイムコードデータが付加されており、編集処理等の便宜が図られている場合がある。編集装置は、ビデオテープレコーダ(VTR)装置等が生成(再生)したこれら音声/映像データのタイムコードデータを監視し、編集者によって指定された音声/映像データの編集点(タイムコードデータ)に従ってVTR装置を制御し、VTR装置に音声/映像データの再生および記録を行わせる。
また最近、高速ディジタルデータ伝送方式として非同期伝送モード(ATM)方式が実用化され、ATM方式による音声/映像データの伝送への応用が検討されている。
そこで、ATM通信網等の通信網を介して編集装置とVTR装置とを接続し、編集装置から通信網を介してVTR装置を制御し、音声/映像データを編集処理したいという要望がある。このような遠隔編集を行うためには、編集装置は通信網を介してVTR装置にVTR装置用制御データを送信し、VTR装置は送られてきたVTR装置用制御データに従って音声/映像データを再生する必要がある。更にその再生された音声/映像データとタイムコードデータは、通信網を介して再び編集装置に送信され、編集装置は受信した音声/映像データとタイムコードデータに基づいて編集処理を行い記録しなければならない。
しかしながら、通信網を介してデータが相手側に伝送される間には伝送遅延が生じる。例えば、ATM通信網においては通信網の輻輳状態等により、伝送遅延が経時的に変化する可能性があるため、タイムコードデータと音声/映像データとを別々に伝送した場合、編集装置が受信するタイムコードデータと音声/映像データとの間に「時間的ずれ」が生じることがある。このように、タイムコードデータと音声/映像データとの間に時間的なずれが生じると、正確なタイミングで音声/映像データをつなげることができず、正確な編集処理が難しくなる。
一方、音声/映像データの垂直帰線期間内にはVITC(Vertical Interval Time Code)と呼ばれるタイムコードデータが素材の一部として挿入されており、VITCを遠隔編集に用いることも考えられる。このVITCには、VTR装置が静止した状態で音声/映像データを再生するスチル再生時にも読み出すことができるという特徴がある。
しかしながら、音声/映像データがVITCを含まない場合、あるいは、誤ったVITCを含む場合、係る音声/映像データに対して遠隔編集を行うと、不正確な編集処理しかできない。
発明の開示
本発明の目的は、通信網を介して接続された編集装置と音声/映像データ処理装置とを用いて正確な編集処理を行うことができるデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
また本発明の目的は、通信網を介して接続された編集装置と音声/映像データ処理装置とを用いて遠隔編集を行っても、編集装置側で受けた音声/映像データとタイムコードデータとの間にずれが生じないデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、VITCを含まない、あるいは、誤ったVITCを含む音声/映像データに対しても、伝送パケットに含まれるタイムコードデータを用いることにより、正確な編集処理を行うことができるデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
本発明によれば、通信網を介して相互に接続される第1および第2の端末装置と、上記第1の端末装置に接続された編集装置と、少なくとも音声データおよび映像データまたはいずれか(音声/映像データ)を記録可能な第1の音声/映像データ処理装置と、上記第2の端末装置に接続され、音声/映像データを再生可能な第2の音声/映像データ処理装置とを有し、
上記編集装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置に対して音声/映像データを再生させることを指示し、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータの返信を示す制御データを生成して、上記第1の端末装置に出力し、
上記第1の端末装置は、上記編集装置から入力された上記制御データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域とは別の領域のデータに多重化し、上記通信網を介して上記第2の端末装置に送信し、
上記第2の端末装置は、上記所定のパケットを受信し、上記音声/映像データ格納領域とは別の領域に多重化されている制御データを分離して上記音声/映像データ再生装置に出力し、
上記第2の音声/映像データ処理装置は上記制御データに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータを含む上記制御データに対する応答データを上記第2の端末装置に出力し、
上記第2の端末装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置から入力された音声/映像データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域に、上記応答データを上記所定のパケットと同じパケットの上記音声/映像データ格納領域とは別の領域にそれぞれ多重化して、上記通信網を介して上記第1の端末装置に送信し、
上記第1の端末装置は、受信した所定パケットから上記応答データと上記音声/映像データとを分離し、該分離した音声/映像データを上記第1の音声/映像データ処理装置に出力するとともに、上記分離したタイムコードデータを含む応答データの内容に応じたデータを上記編集装置に出力し、
上記編集装置は、上記第1の音声/映像データ処理装置を制御して上記受信して音声/映像データを記録させる、データ処理システムが提供される。
また本発明によれば、上記処理を行う音声/映像データ処理方法が提供される。
第2の端末装置は、同一の伝送パケットに音声/映像データとタイムコードデータとを同じパケットに含めて伝送することにより、音声/映像データとタイムコードデータとの間に伝送遅延等に起因するずれが生じないようにする。
第1の端末装置は、第2の端末装置から伝送されてきた伝送パケットを受信し、受信した伝送パケットから音声/映像データおよびタイムコードデータを分離する。
編集装置は、例えば、分離した応答データに含まれるタイムコードデータを用いて第1の音声/映像データ処理装置を制御して受信した音声/映像データに対する編集処理を行う。
このように、第1の端末装置に接続された編集装置と第1の音声/映像データ処理装置とは、同一の伝送パケットに含まれ相互に時間的なずれがない音声/映像データおよびタイムコードデータを処理に用いて正確な編集処理等を行う。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係るデータ編集システムの構成を示す図である。
図2は、図1に示した編集システムの端末装置の構成を示す図である。
図3は、図1に示した再生システムの端末装置の構成を示す図である。
図4は、図1に示した編集システムと再生システムとの間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を示す図である。
図5は、SRTS法の概念を示す図である。
図6は、図1に示した編集システムの端末装置の処理を説明するフローチャート図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1〜図3を参照して、本発明の実施例としてのデータ編集システム1の構成を説明する。
図1は、本発明に係る実施例のデータ編集システム1の構成を示す図である。図1に示すように、データ編集システム1は、第一のデータ処理装置としての編集システム10および第二のデータ処理装置としての再生システム40が、ATM通信方式の通信網30を介して接続されている。
編集システム10は、編集装置18、録画側のVTR装置16および端末装置(TERM)12から構成される。
再生システム40は、再生側のVTR装置46および端末装置42から構成されている。
データ編集システム1は、これらの構成部分により、通信網30を介して編集装置18によって制御された再生システム40のVTR装置46が再生した音声/映像データを通信網30を介して編集システム10に伝送し、編集装置18により編集処理する遠隔編集を実現する。
データ編集システム1において、通信網30は、例えば、AAL1プロトコルのATM通信網であって、編集システム10と再生システム40との間でデータを伝送する。なお、通信網30は、編集システム10と再生システム40との間で伝送されるデータに対して所定の伝送遅延を与える。
ATMは、通信メディアに依存しない伝達方式である。一方、音声/映像データといった各種通信サービスの提供に必要な通信特性は種々異なる。このように通信サービスに共通なATMレイヤ以下とサービスに依存する上位レイヤの間の整合をとるのが、ATMアダプテーションレイヤ(AAL:ATM Adaptation layer)の基本機能である。CCITT勧告I.362、I.363およびI.365、I.365.1では、4種のプロトコルタイプの提供サービス機能と詳細仕様を規定している。
そのうちの1つが、AAL1プロトコルで、AAL1プロトコルとは、従来の音声通信や既存専用線サービスのような固定速度型(CBR)のサービスを提供することを想定したアダプテーションレイヤプロトコルである。
なお、通信網30のプロトコルとしては、AAL1プロトコルの他に、同期データを有するAAL5プロトコル等の使用も将来的には考えられる。
AAL5プロトコルとは、データ通信を主な対象に、より効率的な転送をねらいとして、コンピュータ機器ベンダーを中心に研究され、新たに提案されたアダプテーションレイヤプロトコルである。
また、通信網30から編集システム10および再生システム40に対しては、AALプロトコルのデータレートに対応するクロック(155.52MHz)を8分周し、ATMセル(ディジタル化された伝送データを含み、一定の長さに分割されたブロックで、ネットワーク内ではこのセルを単位として転送される)を8ビットパラレルデータとして処理する際に用いられる回線クロックNCLK(19.44(155.52/8MHz)が供給される。一方、編集システム10および再生システム40内部において、SDI(Serial Digital Interface)方式で伝送を行う際に用いられる内部クロック4fscは約14.3MHzである。それぞれ正確な場合には、これらのクロックの周波数は整数比(NCLK:4fsc=1188:875)で精度よく近似することが可能である。
ここでSDI方式とは、映像編集等に用いられる装置間で、ディジタル形式の音声および映像データ等を伝送するための信号伝送方式であり、その信号フォーマットはディジタル形式の映像信号/音声データの規格としてSMPTE(Society of Motion and Television Engineering)の規格SMPTE−295Mに標準化されている。SDI方式は、コンポーネントビデオフォーマットであるD1方式およびコンポジットビデオフォーマットD2方式のディジタル形式の音声/映像データの伝送に用いられ、その伝送速度は270MHzと高速である。
編集システム10において、編集装置18は、通信網30を介して、再生システム40のVTR装置46との間、および、VTR装置16との間でタイムコードデータおよびRS−422プロトコルの制御データを送信および受信(送受信)するための2つのリモート(REMOTE)端子を有する。
編集装置18は、編集者の操作に応じて、再生システム40のVTR装置46およびVTR装置16の動作をそれぞれ制御するための2つのRS−422制御データを生成し、それらを2つのREMOTE端子からVTR装置16のREMOTE端子および端末装置12のRS−422用のインターフェース回路120(図2)に対して出力する。
VTR装置16は、編集装置18との間で制御データを送受信するためのREMOTE端子、および、再生システム40のVTR装置46から通信網30を介して伝送されてきた音声/映像データを受け入れる入力端子(VIDEO)を有する。
VTR装置16は、REMOTE端子に入力される制御データに従って、端末装置12から入力端子(VIDEO_IN,AUDIO_IN,SDI_IN(SMPTE-259M;Serial Digital Interface)等)に入力される音声/映像データを記録する。
再生システム40において、VTR装置46は、通信網30を介して、編集システム10の編集装置18との間でタイムコードデータを送受信するためのTIME_CODE(TIME_CODE_OUTPUT)端子、制御データを送受信するためのREMOTE端子、および、編集システム10のVTR装置16に対して通信網30を介して音声/映像データを出力する出力端子(VIDEO)を有する。
VTR装置46は、REMOTE端子に入力される制御データに従って音声/映像データを再生し、出力端子(VIDEO_OUT,AUDIO_OUT)から端末装置42に対して出力する。
また、VTR装置46は、ビデオテープの長手方向に記録されているLTC(Longitudinal Time Code)を読み出してタイムコードデータを生成し、制御データに従ってTIME_CODE端子から端末装置42に対して出力する。
図2は、図1に示した端末装置12の構成を示す図である。
図2に示すように、端末装置12は、RS−422用のインターフェース回路120、パケット生成回路122、パケット送信回路124、判別・選択回路130、バッファリング・選択回路132、パケット受信回路140、パケット分解回路142および音声/映像データ用のインターフェース回路144から構成される。
端末装置12は、これらの構成部分により、編集装置18から入力された制御データを、所定の伝送パケット(Protocol Data Unit(PDU)パケット)に多重化し、通信網30を介して再生システム40に送信する。さらに端末装置12は、通信網30を介して再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信したPDUパケットから音声/映像データ、制御データ(応答データ)およびタイムコードデータを分離してVTR装置16および編集装置18に対して出力する。なお、PDUパケットの構成は、図4を参照して後述する。
端末装置12において、RS−422用のインターフェース回路120は、REMOTE端子を介して編集装置18から入力された制御データC1を受け入れ、RS−422コマンドC3としてパケット生成回路122、バッファリング・選択回路132および判別・選択回路130に対して出力する。
また、インターフェース回路120は、バッファリング・選択回路132から入力された再生システム40のVTR装置46からの応答データ等を編集装置18のREMOTE端子に対して出力する。
パケット生成回路122は、インターフェース回路120から入力されたRS−422コマンドC3をPDUパケットC5に多重化し、パケット送信回路124に対して出力する。
パケット送信回路124は、パケット生成回路122から入力されたPDUパケットC5を通信網30に対して送信する。
パケット受信回路140は、再生システム40から通信網30を介して伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信データC8としてパケット分解回路142に対して出力する。
パケット分解回路142は、パケット受信回路140から入力された受信データC8に含まれるPDUパケットを分解し、PDUパケットに多重化されているタイムコードデータ(タイムコードデータC11)、応答データ(RS−422リプライC12)および音声/映像データC10を分離して、判別・選択回路130およびインターフェース回路144に対して出力する。
音声/映像データ用のインターフェース回路144は、パケット分解回路142から入力された音声/映像データC10を編集装置18の入力端子(VIDEO_IN,AUDIO_IN)、あるいは、SDI方式の伝送装置が接続されている場合には、その入力端子(SDI_IN)に対して出力する。
判別・選択回路130は、インターフェース回路120から入力されるRS−422コマンドの内容に応じて、タイムコードデータC11またはRS−422リプライC12のいずれかを選択し、バッファリング・選択回路132に対して出力する。
つまり、判別・選択回路130は、編集装置18から入力された制御データC1(RS−422コマンドC3)を判別し、制御データC1が、再生システム40のVTR装置46に対してタイムコードデータの送出を要求するタイムコードセンスコマンドである場合にはパケット分解回路142が分離したタイムコードデータC11を選択し、制御データがその他のコマンドである場合にはRS−422リプライC12を選択してバッファリング・選択回路132に出力する。
バッファリング・選択回路132は、判別・選択回路130から入力されたデータをバッファリングし、RS−422コマンドの内容に応じてタイムコードデータC11およびRS−422リプライC12をインターフェース回路120に選択データC15として出力する。
また、バッファリングおよび選択回路132は、次のような機能も有する。編集装置18は、端末装置12に対して制御データを発行した後に、所定時間内に応答データを受けないと例外処理(タイムアウト処理)を開始する。その場合、端末装置12は、編集装置18からタイムアウト処理に関する制御データを受けたとき、編集装置18に対して応答データを擬似的に返し、編集装置18がタイムアウト処理を行わないようにするためのタイムアウト回避処理を行う。タイムアウト回避処理の内容は、図5を参照して後述する。
図3は、図1に示した端末装置42の構成を示す図である。
図3に示すように、端末装置42は、パケット受信回路420、パケット分解回路422、RS−422用のインターフェース回路424、音声/映像データ用のインターフェース回路430、タイムコードデータ用のインターフェース回路(Time Code Reader)432、パケット生成回路434およびパケット送信回路436から構成される。
端末装置42は、これらの構成部分により、VTR装置46から入力された応答データおよび音声/映像データとをPDUパケットに多重化し、通信網30を介して編集システム10に送信する。さらに端末装置42は、通信網30を介して編集システム10から伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信したPDUパケットから制御データを分離してVTR装置46に対して出力する。
なお、端末装置12,42は実際には同一構成をとることが多いが、図示の説明の明確化のために、図2には編集システム10における端末装置12のデータ処理に関係する部分を示し、図3には再生システム40における端末装置42のデータ処理に関係する部分を示してある。
パケット受信回路420は、編集システム10から通信網30を介して伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信データB2としてパケット分解回路422に対して出力する。
パケット分解回路422は、パケット受信回路420から入力された受信データB2に含まれるPDUパケットを分解し、制御データ(RS−422コマンドB4)を分離して、インターフェース回路424に対して出力する。
インターフェース回路424は、VTR装置46のREMOTE端子から入力される応答データを受け入れて、RS−422リプライB7としてパケット生成回路434に対して出力する。また、インターフェース回路424は、パケット分解回路422から入力されるRS−422コマンドB4を、VTR装置46のREMOTE端子に対して出力する。
インターフェース回路430は、VTR装置46の音声/映像データの出力端子から入力される音声/映像データB8を受け入れて、パケット生成回路434に対して出力する(音声/映像データB10)。
タイムコードリーダ432は、VTR装置46のTIME_CODE端子から入力されるタイムコード情報B11を受け入れて、タイムコードデータB13としてパケット生成回路434に対して出力する。
パケット生成回路434は、インターフェース回路424,430,432からそれぞれ入力されるRS−422リプライB7、音声/映像データB10およびタイムコードデータB13をPDUパケットB15に組み立て、パケット送信回路436に対して出力する。
パケット送信回路436は、PDUパケットB15を通信網30を介して編集システム10に対して送信する。
次に、編集システム10と再生システム40との間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を説明する。
図4は、図1に示した編集システム10と再生システム40との間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を示す図である。
PDUパケットにおいて、データTRSはFFh,00h,00h(hは16進数表示)を内容とし、PDUパケットの先頭位置を示す。なお、データTRS、アンシラリデータ(ANC;ANCillary)領域とビデオデータ(VIDEO)領域とにおいては5バイト置きに挿入されるデータを除いて、PDUパケットに含まれるデータが00hまたはFFhの値をとることは禁止される。
このデータTRSを検出することにより、これ以降の各データがPDUパケットのデータであると識別することができる。従って、任意のデータ長のアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域を有するPDUパケットを、ATMセルのペイロード部(伝達の対象となる伝送データを含むデータ部分)単位でなく処理することができる。
データRTS1,RTS2には、それぞれ外部クロックNCLKを1188周期の間の内部クロック4fscの計数値から832を減じた6ビットの値をとる同期データRTSが入れられる。但し、伝送パケットは内部クロック4fsc、910周期分の時間で伝送されるため、1つの伝送パケットを伝送する間に2つの計数値が出現する可能性がある。データRTS1,RTS2の2つの領域を確保したのは、このような場合に対応するためである。この同期データRTSを用いる同期確立の方法としては、同期残差タイムスタンプ(Synchronous Residual Time Stamp:SRTS)法等が知られている。
以下、SRTS法について説明する。図5はSRTS法の概念を示す図である。送信側と受信側のクロックがネットワークに同期していない場合、送信側のクロック周波数を受信側に転送する方法を「ソースクロック周波数再生法」と呼ぶ。この「ソースクロック周波数再生法」のAAL1タイプ1としてSRTS法と適応クロック法がある。
どちらの方法が使用されるかは、要求されるサービス条件に依存し、たとえば、回線信号転送サービスで、非同期の1.544Mbit/sあるいは2.048Mbit/s系信号を転送する場合、CCITT勧告G.823やG.824のジッタ条件を満足するためにはSRTS法が必要である。
SRTS法は、図4に示すようにネットワークの両端(T点)で、共通に参照クロックが得られることが必要である。送信側では、共通参照クロックと送信端末内ローカルクロックの差を計測し、これを残差タイムスタンプ(RTS)として、受信側へ転送する。AALタイプ1は、CS表示ビットを用いてRTSを転送する。受信側では、共通参照クロックとRTSの差を求め、これによって受信端末内ローカルクロック周波数を制御する。
一方、適応クロック法は、受信側でバッファ内データの滞留量をバッファサイズの中間付近に位置するように受信データ取り込みクロック周波数を制御することによって、ローカルクロックの周波数を送信側の周波数に合わせるもので、送信側と受信側間での情報転送はない。SRTS法と適応クロック法を比較すると、SRTS法は適応クロック法に対して複雑であるが、実現されるジッタ性能などは適応クロック法よりも優れている。
データRTS1,RTS2は、編集システム10において通信網間の同期の確立等に用いられる。なお、データRTS1,RTS2の第6ビットには有効ビットV(Valid)が入り、有効ビットVの内容は、例えば、これらのデータが有効である場合には論理値1になり、有効でない場合には論理値0となる。さらに、データの値が00h,FFhとなることを避けるために、有効ビットVの論理反転値が第7ビットとして付加される。
データLNID(Line Number ID)は、同じPDUパケット内のアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域にそれぞれ含まれる伝送データの音声/映像データの識別のために用いられ、第0〜第2ビットは音声/映像データが含まれるフィールドを示すフィールド番号(FN;Field Number)を示し、0〜31の値をとる第3〜第7ビットは音声/映像データが含まれるラインを示すライン番号(LN;Line Number)を示す。
データLN1は、1〜525の範囲の値をとり、データLNID1とともに、2フィールドの範囲内での音声/映像データの識別のために用いられる。データLN1の第1バイトおよび第2バイトのそれぞれ第0〜第4ビットには、格納する数値の第0〜第4ビットおよび第5〜第9ビットが入り、データLN1の各第5ビット目には、データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由から第4ビットの論理反転値が入る。
データLNID2,LN2は、編集システム10が、伝送されてきた伝送データを処理する時刻が決められている場合、例えば、受信した伝送データをリアルタイムに放送中の番組に用いる場合に、再生システム40が、通信網30等において伝送データ(伝送パケット)に生じる伝送遅延時間の補償を行う場合に用いられる。
つまり、データLNID2,LN2が意味するところは、同じPDUパケットに含まれる音声/映像データが、送信側のテレビジョン放送局等において伝送遅延時間の補償のために、VTR装置16によって何ライン分早めて再生され、端末装置42によって送信されたかを示す。なお、データLNID2,LN2それぞれの内容の詳細は、それぞれ上述のデータLNID1,LN1と同じである。データFlagは、第0〜第3ビットにアンシラリデータ部およびビデオデータ部のデータ量を示すパケットテーブル(PT;Packet Table)データが入る。第4〜第7ビットにはビットsb0〜sb3が入る。このビットsb0〜sb3は、エンコーダ側のシャフリングの方式を伝えるために用いられる。
データRS422−ch1,RS422−ch2は、例えば、送信側および受信側のデータ伝送装置(編集システム10および再生システム40)にそれぞれ接続された音声/映像処理機器14の間のRS422を用いた制御用のデータ等の伝送に用いられる。
データRS422−ch1,RS422−ch2の第0〜第3ビットには、それぞれ伝送されるデータの上位4ビットまたは下位4ビットのいずれかが入り、第4ビットには、第0〜第3ビットに入っているデータが上位4ビットである場合に1となり、下位4ビットである場合に0となるビットUL(Upper/Lower)が入る。データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由により、第5ビットには第4ビットの論理反転値が入る。
さらに、第6ビットには、データRS422−ch1,RS422−ch2がそれぞれ有効であるか否かを示す有効ビットVが付加される。
データVOICEには、連絡用等に用いられる音声データが入る。音声データは、例えば、一般的な電話通信に用いられるPCM符号化装置のサンプリング周波数にほぼ等しいサンプリング周波数でサンプリングでき、しかも、タイミング的にPDUパケットに入れやすいように、映像信号の水平同期信号(15.75KHz)2周期に1つづつ8ビットずつ生成される。従って、1つの音声データは、水平同期信号の周期ごとに1つ生成されるPDUパケット2つにわたって伝送されることになる。なお、図4に示した場合においては、データVOICEの第0〜第3ビットには、音声データの上位4ビットまたは下位4ビットが入れられる。
さらに、第4ビットには、データRS422−ch1,RS422−ch2と同様に、第0〜第3ビットのデータが上位4ビットであるか下位4ビットであるかを示すビットULが入れられ、第5ビットには、データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由により第4ビットの論理反転値が入れられ、さらに、音声データが有効であるか否かを示す有効ビットVが付加される。
さらに、第6および第7ビットには、データ伝送装置(編集システム10および再生システム40)の内部および通信網30がPDUパケットに与える遅延時間を測定するために用いられるビット8F1,8F2が入る。なお、データLNID2,LN2に入れられるデータは、これらのビット8F1,8F2を用いて測定された遅延時間に基づいて算出される。
予備データは、将来他の用途が生じた場合のために予備として空けられた領域であるが、データRTS1,RTS2と同様に、値が00h,FFhのいずれともならないように、第7ビットには第6ビットの論理反転値が入れられる。
データCRCC1,CRCC2,CRCC3には、それぞれ先行するデータ領域の誤り訂正符号が入れられる。なお、データRTS1,RTS2と同様に、値が00h,FFhのいずれともならないように、第7ビットには第6ビットの論理反転値が入れられる。
なお、データTRS〜予備データは、アンシラリデータ領域およびビデオデータ領域に比べて非常に小さいデータ量であるため、データ伝送のスループットに影響を与えることはない。
アンシラリデータ領域のワード長は、例えば69ワードであって、D2方式の音声/映像データのライン単位それぞれに対応し、ワード幅が変換されたAES/EBUデータが入れられる。例えば、55ワードのAES/EBUデータを8ビットに変換した場合、変換の結果得られる8ビットパラレルデータは68ビットと6ビットとなる。
このような場合には、上記の残りの2ビットには、禁止コード(00h,FFh)が発生することを防ぐために、2ビットの値「01」または「10」が入れられる。入れられた「01」または「10」は、受信側のデータ伝送装置(編集システム10)においてPDUパケットが再生される際に破棄される。
なお、この領域において、AES/EBUデータはPDUパケットの前方に下位ワード、後方に上位ワードの順となる。
ビデオデータ領域には、SDI方式に適合した1ワード10ビットのワード幅から、通信網30に適合した1ワード8ビットの映像データの内、主に映像に係るデータがD2方式の映像データのライン単位に入れられる。なお、映像データは、PDUパケットの前方に下位バイト、後方に上位バイトの順となる。
なお、PDUパケットのアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域は可変長であり、これらの領域が有効なデータを含まない場合もある。また、データRS422−ch1,VOICE等は、有効ビットVを有するので、例えば、データVIOCEの有効データVのみが1で、他のデータの有効データVが0である場合には、データVOICEのみが有効であり、他のデータは全て無効であることを意味する。
以下、データ編集システム1の動作を説明する。
まず、編集システム10の編集装置18は、編集者の操作に応じて、再生システム40のVTR装置46に対して音声/映像データを再生させる旨の制御データを生成し、端末装置12に対して出力する。
端末装置12は、編集装置18から入力された制御データ(コントロールコマンド)をPDUパケット(図4)のデータRS422−ch1またはデータRS422−ch2(以下、データRS422と記す)に多重化し、再生システム40の端末装置42に対して送信する。
なおこの際、編集装置18にタイムアウト処理を行わせないように、端末装置12のバッファリング・選択回路132は、編集装置18に対してシステムコントロールコマンドを受け付けたことを示す応答データ(ACK:Acknowledge)を返す等の処理を行う。
再生システム40の端末装置42は、編集システム10の端末装置12から送られてきたPDUパケットを受信し、データRS422からシステムコントロールコマンドを分離してVTR装置46に対して出力する。
VTR装置46は、入力されたシステムコントロールコマンドに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、システムコントロールコマンドに対する応答データを端末装置42に対して出力する。
端末装置42は、VTR装置46から入力された音声/映像データをPDUパケットのビデオデータ領域およびアンシラリデータ領域に多重化し、VTR装置46に出力したRS422コマンドに対する応答データをデータRS422に多重化し、必要があれば、VTR装置46から入力されたタイムコードデータを予備データ領域に多重化して、通信網30を介して編集システム10の端末装置12に対して送信する。
編集システム10の端末装置12は、再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、応答データおよび音声/映像データを分離する。さらに、端末装置12は、音声/映像データをVTR装置16に対して出力するとともに、応答データの内容に応じた所定のデータを編集装置18のRS−422端子に対して出力する。
また、編集装置18は、VTR装置16を制御し、再生システム40のVTR装置46から伝送されてきた音声/映像データを記録させる。
さらに、編集システム10の編集装置18は、必要に応じて、再生システム40のVTR装置46に対して、タイムコードデータの送信を要求する旨の制御データ(タイムコードセンスコマンド)を生成して端末装置12に対して出力する。
端末装置12は、編集装置18から入力されたタイムコードセンスコマンドをPDUパケットのデータRS422に多重化し、再生システム40の端末装置42に対して送信する。さらに、端末装置12は、編集装置18に対してタイムアウト回避処理を行う。
再生システム40の端末装置42は、編集システム10の端末装置12から送られてきたPDUパケットを受信し、データRS422からタイムコードセンスコマンドを分離してVTR装置46に対して出力する。なお、データRS422に多重化されたデータには、タイムコードセンスコマンド以外のコマンドも含まれる。
VTR装置46は、入力された制御データに従って、再生中の音声/映像データに加え、タイムコードデータ、つまり、再生したLTCと、システムコントロールコマンドに対する応答データを端末装置42に対して出力する。
端末装置42は、上述のようにVTR装置46から入力された音声/映像データをPDUパケットのビデオデータ領域およびアンシラリデータ領域に多重化し、また、応答データをデータRS422に多重化し、LTCからのタイムコードデータを予備データ領域に順次多重化し、編集システム10の端末装置12に対して送信する。
編集システム10の端末装置12は、再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、パケットのデータRS422および予備データ領域から応答データおよびタイムコードデータとをそれぞれ分離する。
さらに端末装置12は、編集装置18からのコマンドに対応した応答データまたはタイムコードデータを、編集装置18に対して出力する。
特に、編集装置18からタイムコードセンスコマンドが入力された場合には、端末12は、PDUパケットから分離したタイムコードデータをタイムコードセンスコマンドに対する応答データとして、編集装置18に対して出力する。応答データおよびタイムコードデータとを受けた編集装置18は、これらのデータを用いてVTR装置16を制御し、VTR装置16に入力されている音声/映像データの記録を中断、継続あるいは再開し、編集処理を行う。
図6は、図1に示した端末装置12の処理を説明するフローチャート図である。なお、図6には、端末装置12を編集システム10と再生システム40との間で双方向に音声/映像データの送受信が可能な構成とした場合の処理を示してある。
ステップ100(S100)において、端末装置12は、編集装置18からシステムコントロールコマンド等の制御データ(コマンドデータ;Command)を受信したか否かを判断する。コマンドデータを受信した場合にはS102の処理に進み、コマンドデータを受信しない場合にはS200の処理に進む。
ステップ200(S200)において、端末装置12は、通信網30を介した再生システム40からの応答データ(Reply)を受信したか否かを判断する。応答データを受信した場合にはS202の処理に進み、応答データを受信しない場合にはS210の処理に進む。
ステップ202(S202)において、端末装置12は、受信した応答データをバッファに格納(バッファリング)する。
ステップ210(S210)において、端末装置12は、通信網30を介した再生システム40からのコマンドデータを受信したか否かを判断する。コマンドデータを受信した場合はS212の処理に進み、コマンドデータを受信しない場合にはS220の処理に進む。
ステップ212(S212)において、端末装置12は、編集システム10側に接続された再生用VTR装置(図示せず)に対して受信したコマンドデータを出力する。
ステップ220(S220)において、端末装置12は、編集システム10側の再生用VTR装置(RS−422)からの応答データを受信したか否かを判断する。応答データを受信した場合にはS214の処理に進み、応答データを受信しない場合にはS100の処理に戻る。
ステップ214(S214)において、端末装置12は、受信した応答データを再生システム40に対して出力する。
ステップ102(S102)において、端末装置12は、編集装置18から受信したコマンドデータを再生システム40に対して送信する。
ステップ104(S104)において、端末装置12は、コマンドデータがシステムコントロールコマンド(SYSTEM_CONTROL)またはセンスリクエストコマンド(SENSE_REQUEST)であるかを判断する。システムコントロールコマンドまたはセンスリクエストコマンドである場合にはS120の処理に進み、これ以外のコマンド(PLAY,STOP等)の場合にはS140の処理に進む。
ステップ120(S120)において、端末装置12は、コマンドデータがタイムコードセンスコマンド(Time Sens)か否かを判断する。タイムコードセンスコマンドである場合にはS122の処理に進み、タイムコードセンスコマンドでない場合にはS130の処理に進む。
ステップ122(S122)において、端末装置12は、バッファリング・選択回路132にバッファリングされているコマンドデータ内にタイムコードデータがあるか否かを判断する。タイムコードデータがある場合にはS124の処理に進み、タイムコード情報がない場合にはS130の処理に進む。
ステップ124(S124)において、端末装置12は、タイムコードデータ(C11)を読み出す(パケットから分解する)。
ステップ126(S126)において、タイムコードデータ(C11)はバッファリング/選択回路132にバッファリングされ、そこで通常のシステムコントロールコマンドに対するRS422リプライ(C12)に代わって、選択データ(C15)として選択される。
ステップ130(S130)において、端末装置12は、コマンドデータに対応する応答データがバッファリング・選択回路132にバッファリングされているか否かを判断する。バッファリングされている場合はS142の処理に進み、バッファリングされていない場合にはS140の処理に進む。
ステップ140(S140)において、端末装置12は、編集装置18にACK信号を返す。このようにS140の処理において、編集装置18に送信すべき応答データがない場合にもACKを返すことにより、編集装置18のタイムアウト処理の開始を回避することが可能となる。
ステップ142(S142)において、端末装置12は、バッファ内の該当する応答データ(タイムコードデータを含む)を選択し、編集装置18に対して出力する。
以上説明したように、データ編集システム1においては、編集システム10の編集装置18から通信網30を介して再生システム40のVTR装置46の再生動作を制御し、音声/映像データを送信させることができ、編集装置18が送信させた音声/映像データに対して編集処理を施すことができる。
また、データ編集システム1においては、編集装置18からVTR装置46を制御し、タイムコードデータを送信させることができるうえに、音声/映像データと、この音声/映像データに対応するタイムコードデータとが、同一のPDUパケットに多重化されて伝送されてくるので、通信網30を介した正確な遠隔編集処理が可能である。
なお、編集システム10において、端末装置12に端末装置42の機能を持たせてVTR装置46を付加し、再生システム40において、端末装置42に端末装置12の機能を持たせてVTR装置16を付加することにより、編集システム10と同様に、再生システム40の側からも双方向に遠隔編集を行うことができる。
また、例えば、編集システム10において、編集装置18に加え、他の装置、例えば、音声/映像データに特殊効果を与えるエフェクター等の他の装置を用いて、他の処理も行うことができるように構成してもよい。
また、端末装置12,42の構成部分は、同一の機能および性能を実現できる限り、ソフトウェア的に構成されているか、ハードウェア的に構成されているかを問わない。
また、端末装置12においては、例えば、編集システム10と再生システム40との間の通信網30の伝送遅延がごく小さい場合には、バッファリング・選択回路132によるタイムアウト回避処理は必須ではない。
以上述べたように本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、通信網を介して接続された編集装置とVTR装置とを用いて正確な編集処理を行うことが可能である。
また、本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、通信網を介して接続された編集装置とVTR装置とを用いて遠隔編集を行っても、編集装置側で受けた音声/映像データとタイムコードデータとの間にずれが生じない。
また、本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、VITCを含まない、あるいは、誤ったVITCを含む音声/映像データに対しても、伝送パケットに含まれるタイムコードデータを用いることにより、正確な編集処理を行うことができる。
産業上の利用可能性
本発明のデータ処理システムは通信網を介して接続された2つのデータ処理装置の間で、音声/映像データの編集作業などのデータ処理を効率よく行う場合に適用される。
本発明は、非同期伝送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)等の通信網(通信回線)を介して接続された複数の通信ノードの間で、音声データおよび映像データまたはいずれか一方(以下音声/映像データ)とタイムコードデータとを同じ伝送パケットに多重化して送受信するデータ処理システムと、音声/映像データ処理方法に関する。
背景技術
音声/映像データ(素材)自体には、音声/映像データのつなぎ目(IN点、OUT点;編集点)等を示すタイムコードデータが付加されており、編集処理等の便宜が図られている場合がある。編集装置は、ビデオテープレコーダ(VTR)装置等が生成(再生)したこれら音声/映像データのタイムコードデータを監視し、編集者によって指定された音声/映像データの編集点(タイムコードデータ)に従ってVTR装置を制御し、VTR装置に音声/映像データの再生および記録を行わせる。
また最近、高速ディジタルデータ伝送方式として非同期伝送モード(ATM)方式が実用化され、ATM方式による音声/映像データの伝送への応用が検討されている。
そこで、ATM通信網等の通信網を介して編集装置とVTR装置とを接続し、編集装置から通信網を介してVTR装置を制御し、音声/映像データを編集処理したいという要望がある。このような遠隔編集を行うためには、編集装置は通信網を介してVTR装置にVTR装置用制御データを送信し、VTR装置は送られてきたVTR装置用制御データに従って音声/映像データを再生する必要がある。更にその再生された音声/映像データとタイムコードデータは、通信網を介して再び編集装置に送信され、編集装置は受信した音声/映像データとタイムコードデータに基づいて編集処理を行い記録しなければならない。
しかしながら、通信網を介してデータが相手側に伝送される間には伝送遅延が生じる。例えば、ATM通信網においては通信網の輻輳状態等により、伝送遅延が経時的に変化する可能性があるため、タイムコードデータと音声/映像データとを別々に伝送した場合、編集装置が受信するタイムコードデータと音声/映像データとの間に「時間的ずれ」が生じることがある。このように、タイムコードデータと音声/映像データとの間に時間的なずれが生じると、正確なタイミングで音声/映像データをつなげることができず、正確な編集処理が難しくなる。
一方、音声/映像データの垂直帰線期間内にはVITC(Vertical Interval Time Code)と呼ばれるタイムコードデータが素材の一部として挿入されており、VITCを遠隔編集に用いることも考えられる。このVITCには、VTR装置が静止した状態で音声/映像データを再生するスチル再生時にも読み出すことができるという特徴がある。
しかしながら、音声/映像データがVITCを含まない場合、あるいは、誤ったVITCを含む場合、係る音声/映像データに対して遠隔編集を行うと、不正確な編集処理しかできない。
発明の開示
本発明の目的は、通信網を介して接続された編集装置と音声/映像データ処理装置とを用いて正確な編集処理を行うことができるデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
また本発明の目的は、通信網を介して接続された編集装置と音声/映像データ処理装置とを用いて遠隔編集を行っても、編集装置側で受けた音声/映像データとタイムコードデータとの間にずれが生じないデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、VITCを含まない、あるいは、誤ったVITCを含む音声/映像データに対しても、伝送パケットに含まれるタイムコードデータを用いることにより、正確な編集処理を行うことができるデータ処理システムと音声/映像データ処理方法を提供することにある。
本発明によれば、通信網を介して相互に接続される第1および第2の端末装置と、上記第1の端末装置に接続された編集装置と、少なくとも音声データおよび映像データまたはいずれか(音声/映像データ)を記録可能な第1の音声/映像データ処理装置と、上記第2の端末装置に接続され、音声/映像データを再生可能な第2の音声/映像データ処理装置とを有し、
上記編集装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置に対して音声/映像データを再生させることを指示し、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータの返信を示す制御データを生成して、上記第1の端末装置に出力し、
上記第1の端末装置は、上記編集装置から入力された上記制御データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域とは別の領域のデータに多重化し、上記通信網を介して上記第2の端末装置に送信し、
上記第2の端末装置は、上記所定のパケットを受信し、上記音声/映像データ格納領域とは別の領域に多重化されている制御データを分離して上記音声/映像データ再生装置に出力し、
上記第2の音声/映像データ処理装置は上記制御データに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータを含む上記制御データに対する応答データを上記第2の端末装置に出力し、
上記第2の端末装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置から入力された音声/映像データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域に、上記応答データを上記所定のパケットと同じパケットの上記音声/映像データ格納領域とは別の領域にそれぞれ多重化して、上記通信網を介して上記第1の端末装置に送信し、
上記第1の端末装置は、受信した所定パケットから上記応答データと上記音声/映像データとを分離し、該分離した音声/映像データを上記第1の音声/映像データ処理装置に出力するとともに、上記分離したタイムコードデータを含む応答データの内容に応じたデータを上記編集装置に出力し、
上記編集装置は、上記第1の音声/映像データ処理装置を制御して上記受信して音声/映像データを記録させる、データ処理システムが提供される。
また本発明によれば、上記処理を行う音声/映像データ処理方法が提供される。
第2の端末装置は、同一の伝送パケットに音声/映像データとタイムコードデータとを同じパケットに含めて伝送することにより、音声/映像データとタイムコードデータとの間に伝送遅延等に起因するずれが生じないようにする。
第1の端末装置は、第2の端末装置から伝送されてきた伝送パケットを受信し、受信した伝送パケットから音声/映像データおよびタイムコードデータを分離する。
編集装置は、例えば、分離した応答データに含まれるタイムコードデータを用いて第1の音声/映像データ処理装置を制御して受信した音声/映像データに対する編集処理を行う。
このように、第1の端末装置に接続された編集装置と第1の音声/映像データ処理装置とは、同一の伝送パケットに含まれ相互に時間的なずれがない音声/映像データおよびタイムコードデータを処理に用いて正確な編集処理等を行う。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係るデータ編集システムの構成を示す図である。
図2は、図1に示した編集システムの端末装置の構成を示す図である。
図3は、図1に示した再生システムの端末装置の構成を示す図である。
図4は、図1に示した編集システムと再生システムとの間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を示す図である。
図5は、SRTS法の概念を示す図である。
図6は、図1に示した編集システムの端末装置の処理を説明するフローチャート図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1〜図3を参照して、本発明の実施例としてのデータ編集システム1の構成を説明する。
図1は、本発明に係る実施例のデータ編集システム1の構成を示す図である。図1に示すように、データ編集システム1は、第一のデータ処理装置としての編集システム10および第二のデータ処理装置としての再生システム40が、ATM通信方式の通信網30を介して接続されている。
編集システム10は、編集装置18、録画側のVTR装置16および端末装置(TERM)12から構成される。
再生システム40は、再生側のVTR装置46および端末装置42から構成されている。
データ編集システム1は、これらの構成部分により、通信網30を介して編集装置18によって制御された再生システム40のVTR装置46が再生した音声/映像データを通信網30を介して編集システム10に伝送し、編集装置18により編集処理する遠隔編集を実現する。
データ編集システム1において、通信網30は、例えば、AAL1プロトコルのATM通信網であって、編集システム10と再生システム40との間でデータを伝送する。なお、通信網30は、編集システム10と再生システム40との間で伝送されるデータに対して所定の伝送遅延を与える。
ATMは、通信メディアに依存しない伝達方式である。一方、音声/映像データといった各種通信サービスの提供に必要な通信特性は種々異なる。このように通信サービスに共通なATMレイヤ以下とサービスに依存する上位レイヤの間の整合をとるのが、ATMアダプテーションレイヤ(AAL:ATM Adaptation layer)の基本機能である。CCITT勧告I.362、I.363およびI.365、I.365.1では、4種のプロトコルタイプの提供サービス機能と詳細仕様を規定している。
そのうちの1つが、AAL1プロトコルで、AAL1プロトコルとは、従来の音声通信や既存専用線サービスのような固定速度型(CBR)のサービスを提供することを想定したアダプテーションレイヤプロトコルである。
なお、通信網30のプロトコルとしては、AAL1プロトコルの他に、同期データを有するAAL5プロトコル等の使用も将来的には考えられる。
AAL5プロトコルとは、データ通信を主な対象に、より効率的な転送をねらいとして、コンピュータ機器ベンダーを中心に研究され、新たに提案されたアダプテーションレイヤプロトコルである。
また、通信網30から編集システム10および再生システム40に対しては、AALプロトコルのデータレートに対応するクロック(155.52MHz)を8分周し、ATMセル(ディジタル化された伝送データを含み、一定の長さに分割されたブロックで、ネットワーク内ではこのセルを単位として転送される)を8ビットパラレルデータとして処理する際に用いられる回線クロックNCLK(19.44(155.52/8MHz)が供給される。一方、編集システム10および再生システム40内部において、SDI(Serial Digital Interface)方式で伝送を行う際に用いられる内部クロック4fscは約14.3MHzである。それぞれ正確な場合には、これらのクロックの周波数は整数比(NCLK:4fsc=1188:875)で精度よく近似することが可能である。
ここでSDI方式とは、映像編集等に用いられる装置間で、ディジタル形式の音声および映像データ等を伝送するための信号伝送方式であり、その信号フォーマットはディジタル形式の映像信号/音声データの規格としてSMPTE(Society of Motion and Television Engineering)の規格SMPTE−295Mに標準化されている。SDI方式は、コンポーネントビデオフォーマットであるD1方式およびコンポジットビデオフォーマットD2方式のディジタル形式の音声/映像データの伝送に用いられ、その伝送速度は270MHzと高速である。
編集システム10において、編集装置18は、通信網30を介して、再生システム40のVTR装置46との間、および、VTR装置16との間でタイムコードデータおよびRS−422プロトコルの制御データを送信および受信(送受信)するための2つのリモート(REMOTE)端子を有する。
編集装置18は、編集者の操作に応じて、再生システム40のVTR装置46およびVTR装置16の動作をそれぞれ制御するための2つのRS−422制御データを生成し、それらを2つのREMOTE端子からVTR装置16のREMOTE端子および端末装置12のRS−422用のインターフェース回路120(図2)に対して出力する。
VTR装置16は、編集装置18との間で制御データを送受信するためのREMOTE端子、および、再生システム40のVTR装置46から通信網30を介して伝送されてきた音声/映像データを受け入れる入力端子(VIDEO)を有する。
VTR装置16は、REMOTE端子に入力される制御データに従って、端末装置12から入力端子(VIDEO_IN,AUDIO_IN,SDI_IN(SMPTE-259M;Serial Digital Interface)等)に入力される音声/映像データを記録する。
再生システム40において、VTR装置46は、通信網30を介して、編集システム10の編集装置18との間でタイムコードデータを送受信するためのTIME_CODE(TIME_CODE_OUTPUT)端子、制御データを送受信するためのREMOTE端子、および、編集システム10のVTR装置16に対して通信網30を介して音声/映像データを出力する出力端子(VIDEO)を有する。
VTR装置46は、REMOTE端子に入力される制御データに従って音声/映像データを再生し、出力端子(VIDEO_OUT,AUDIO_OUT)から端末装置42に対して出力する。
また、VTR装置46は、ビデオテープの長手方向に記録されているLTC(Longitudinal Time Code)を読み出してタイムコードデータを生成し、制御データに従ってTIME_CODE端子から端末装置42に対して出力する。
図2は、図1に示した端末装置12の構成を示す図である。
図2に示すように、端末装置12は、RS−422用のインターフェース回路120、パケット生成回路122、パケット送信回路124、判別・選択回路130、バッファリング・選択回路132、パケット受信回路140、パケット分解回路142および音声/映像データ用のインターフェース回路144から構成される。
端末装置12は、これらの構成部分により、編集装置18から入力された制御データを、所定の伝送パケット(Protocol Data Unit(PDU)パケット)に多重化し、通信網30を介して再生システム40に送信する。さらに端末装置12は、通信網30を介して再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信したPDUパケットから音声/映像データ、制御データ(応答データ)およびタイムコードデータを分離してVTR装置16および編集装置18に対して出力する。なお、PDUパケットの構成は、図4を参照して後述する。
端末装置12において、RS−422用のインターフェース回路120は、REMOTE端子を介して編集装置18から入力された制御データC1を受け入れ、RS−422コマンドC3としてパケット生成回路122、バッファリング・選択回路132および判別・選択回路130に対して出力する。
また、インターフェース回路120は、バッファリング・選択回路132から入力された再生システム40のVTR装置46からの応答データ等を編集装置18のREMOTE端子に対して出力する。
パケット生成回路122は、インターフェース回路120から入力されたRS−422コマンドC3をPDUパケットC5に多重化し、パケット送信回路124に対して出力する。
パケット送信回路124は、パケット生成回路122から入力されたPDUパケットC5を通信網30に対して送信する。
パケット受信回路140は、再生システム40から通信網30を介して伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信データC8としてパケット分解回路142に対して出力する。
パケット分解回路142は、パケット受信回路140から入力された受信データC8に含まれるPDUパケットを分解し、PDUパケットに多重化されているタイムコードデータ(タイムコードデータC11)、応答データ(RS−422リプライC12)および音声/映像データC10を分離して、判別・選択回路130およびインターフェース回路144に対して出力する。
音声/映像データ用のインターフェース回路144は、パケット分解回路142から入力された音声/映像データC10を編集装置18の入力端子(VIDEO_IN,AUDIO_IN)、あるいは、SDI方式の伝送装置が接続されている場合には、その入力端子(SDI_IN)に対して出力する。
判別・選択回路130は、インターフェース回路120から入力されるRS−422コマンドの内容に応じて、タイムコードデータC11またはRS−422リプライC12のいずれかを選択し、バッファリング・選択回路132に対して出力する。
つまり、判別・選択回路130は、編集装置18から入力された制御データC1(RS−422コマンドC3)を判別し、制御データC1が、再生システム40のVTR装置46に対してタイムコードデータの送出を要求するタイムコードセンスコマンドである場合にはパケット分解回路142が分離したタイムコードデータC11を選択し、制御データがその他のコマンドである場合にはRS−422リプライC12を選択してバッファリング・選択回路132に出力する。
バッファリング・選択回路132は、判別・選択回路130から入力されたデータをバッファリングし、RS−422コマンドの内容に応じてタイムコードデータC11およびRS−422リプライC12をインターフェース回路120に選択データC15として出力する。
また、バッファリングおよび選択回路132は、次のような機能も有する。編集装置18は、端末装置12に対して制御データを発行した後に、所定時間内に応答データを受けないと例外処理(タイムアウト処理)を開始する。その場合、端末装置12は、編集装置18からタイムアウト処理に関する制御データを受けたとき、編集装置18に対して応答データを擬似的に返し、編集装置18がタイムアウト処理を行わないようにするためのタイムアウト回避処理を行う。タイムアウト回避処理の内容は、図5を参照して後述する。
図3は、図1に示した端末装置42の構成を示す図である。
図3に示すように、端末装置42は、パケット受信回路420、パケット分解回路422、RS−422用のインターフェース回路424、音声/映像データ用のインターフェース回路430、タイムコードデータ用のインターフェース回路(Time Code Reader)432、パケット生成回路434およびパケット送信回路436から構成される。
端末装置42は、これらの構成部分により、VTR装置46から入力された応答データおよび音声/映像データとをPDUパケットに多重化し、通信網30を介して編集システム10に送信する。さらに端末装置42は、通信網30を介して編集システム10から伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信したPDUパケットから制御データを分離してVTR装置46に対して出力する。
なお、端末装置12,42は実際には同一構成をとることが多いが、図示の説明の明確化のために、図2には編集システム10における端末装置12のデータ処理に関係する部分を示し、図3には再生システム40における端末装置42のデータ処理に関係する部分を示してある。
パケット受信回路420は、編集システム10から通信網30を介して伝送されてきたPDUパケットを受信し、受信データB2としてパケット分解回路422に対して出力する。
パケット分解回路422は、パケット受信回路420から入力された受信データB2に含まれるPDUパケットを分解し、制御データ(RS−422コマンドB4)を分離して、インターフェース回路424に対して出力する。
インターフェース回路424は、VTR装置46のREMOTE端子から入力される応答データを受け入れて、RS−422リプライB7としてパケット生成回路434に対して出力する。また、インターフェース回路424は、パケット分解回路422から入力されるRS−422コマンドB4を、VTR装置46のREMOTE端子に対して出力する。
インターフェース回路430は、VTR装置46の音声/映像データの出力端子から入力される音声/映像データB8を受け入れて、パケット生成回路434に対して出力する(音声/映像データB10)。
タイムコードリーダ432は、VTR装置46のTIME_CODE端子から入力されるタイムコード情報B11を受け入れて、タイムコードデータB13としてパケット生成回路434に対して出力する。
パケット生成回路434は、インターフェース回路424,430,432からそれぞれ入力されるRS−422リプライB7、音声/映像データB10およびタイムコードデータB13をPDUパケットB15に組み立て、パケット送信回路436に対して出力する。
パケット送信回路436は、PDUパケットB15を通信網30を介して編集システム10に対して送信する。
次に、編集システム10と再生システム40との間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を説明する。
図4は、図1に示した編集システム10と再生システム40との間のデータ伝送に用いられるPDUパケットの構成を示す図である。
PDUパケットにおいて、データTRSはFFh,00h,00h(hは16進数表示)を内容とし、PDUパケットの先頭位置を示す。なお、データTRS、アンシラリデータ(ANC;ANCillary)領域とビデオデータ(VIDEO)領域とにおいては5バイト置きに挿入されるデータを除いて、PDUパケットに含まれるデータが00hまたはFFhの値をとることは禁止される。
このデータTRSを検出することにより、これ以降の各データがPDUパケットのデータであると識別することができる。従って、任意のデータ長のアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域を有するPDUパケットを、ATMセルのペイロード部(伝達の対象となる伝送データを含むデータ部分)単位でなく処理することができる。
データRTS1,RTS2には、それぞれ外部クロックNCLKを1188周期の間の内部クロック4fscの計数値から832を減じた6ビットの値をとる同期データRTSが入れられる。但し、伝送パケットは内部クロック4fsc、910周期分の時間で伝送されるため、1つの伝送パケットを伝送する間に2つの計数値が出現する可能性がある。データRTS1,RTS2の2つの領域を確保したのは、このような場合に対応するためである。この同期データRTSを用いる同期確立の方法としては、同期残差タイムスタンプ(Synchronous Residual Time Stamp:SRTS)法等が知られている。
以下、SRTS法について説明する。図5はSRTS法の概念を示す図である。送信側と受信側のクロックがネットワークに同期していない場合、送信側のクロック周波数を受信側に転送する方法を「ソースクロック周波数再生法」と呼ぶ。この「ソースクロック周波数再生法」のAAL1タイプ1としてSRTS法と適応クロック法がある。
どちらの方法が使用されるかは、要求されるサービス条件に依存し、たとえば、回線信号転送サービスで、非同期の1.544Mbit/sあるいは2.048Mbit/s系信号を転送する場合、CCITT勧告G.823やG.824のジッタ条件を満足するためにはSRTS法が必要である。
SRTS法は、図4に示すようにネットワークの両端(T点)で、共通に参照クロックが得られることが必要である。送信側では、共通参照クロックと送信端末内ローカルクロックの差を計測し、これを残差タイムスタンプ(RTS)として、受信側へ転送する。AALタイプ1は、CS表示ビットを用いてRTSを転送する。受信側では、共通参照クロックとRTSの差を求め、これによって受信端末内ローカルクロック周波数を制御する。
一方、適応クロック法は、受信側でバッファ内データの滞留量をバッファサイズの中間付近に位置するように受信データ取り込みクロック周波数を制御することによって、ローカルクロックの周波数を送信側の周波数に合わせるもので、送信側と受信側間での情報転送はない。SRTS法と適応クロック法を比較すると、SRTS法は適応クロック法に対して複雑であるが、実現されるジッタ性能などは適応クロック法よりも優れている。
データRTS1,RTS2は、編集システム10において通信網間の同期の確立等に用いられる。なお、データRTS1,RTS2の第6ビットには有効ビットV(Valid)が入り、有効ビットVの内容は、例えば、これらのデータが有効である場合には論理値1になり、有効でない場合には論理値0となる。さらに、データの値が00h,FFhとなることを避けるために、有効ビットVの論理反転値が第7ビットとして付加される。
データLNID(Line Number ID)は、同じPDUパケット内のアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域にそれぞれ含まれる伝送データの音声/映像データの識別のために用いられ、第0〜第2ビットは音声/映像データが含まれるフィールドを示すフィールド番号(FN;Field Number)を示し、0〜31の値をとる第3〜第7ビットは音声/映像データが含まれるラインを示すライン番号(LN;Line Number)を示す。
データLN1は、1〜525の範囲の値をとり、データLNID1とともに、2フィールドの範囲内での音声/映像データの識別のために用いられる。データLN1の第1バイトおよび第2バイトのそれぞれ第0〜第4ビットには、格納する数値の第0〜第4ビットおよび第5〜第9ビットが入り、データLN1の各第5ビット目には、データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由から第4ビットの論理反転値が入る。
データLNID2,LN2は、編集システム10が、伝送されてきた伝送データを処理する時刻が決められている場合、例えば、受信した伝送データをリアルタイムに放送中の番組に用いる場合に、再生システム40が、通信網30等において伝送データ(伝送パケット)に生じる伝送遅延時間の補償を行う場合に用いられる。
つまり、データLNID2,LN2が意味するところは、同じPDUパケットに含まれる音声/映像データが、送信側のテレビジョン放送局等において伝送遅延時間の補償のために、VTR装置16によって何ライン分早めて再生され、端末装置42によって送信されたかを示す。なお、データLNID2,LN2それぞれの内容の詳細は、それぞれ上述のデータLNID1,LN1と同じである。データFlagは、第0〜第3ビットにアンシラリデータ部およびビデオデータ部のデータ量を示すパケットテーブル(PT;Packet Table)データが入る。第4〜第7ビットにはビットsb0〜sb3が入る。このビットsb0〜sb3は、エンコーダ側のシャフリングの方式を伝えるために用いられる。
データRS422−ch1,RS422−ch2は、例えば、送信側および受信側のデータ伝送装置(編集システム10および再生システム40)にそれぞれ接続された音声/映像処理機器14の間のRS422を用いた制御用のデータ等の伝送に用いられる。
データRS422−ch1,RS422−ch2の第0〜第3ビットには、それぞれ伝送されるデータの上位4ビットまたは下位4ビットのいずれかが入り、第4ビットには、第0〜第3ビットに入っているデータが上位4ビットである場合に1となり、下位4ビットである場合に0となるビットUL(Upper/Lower)が入る。データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由により、第5ビットには第4ビットの論理反転値が入る。
さらに、第6ビットには、データRS422−ch1,RS422−ch2がそれぞれ有効であるか否かを示す有効ビットVが付加される。
データVOICEには、連絡用等に用いられる音声データが入る。音声データは、例えば、一般的な電話通信に用いられるPCM符号化装置のサンプリング周波数にほぼ等しいサンプリング周波数でサンプリングでき、しかも、タイミング的にPDUパケットに入れやすいように、映像信号の水平同期信号(15.75KHz)2周期に1つづつ8ビットずつ生成される。従って、1つの音声データは、水平同期信号の周期ごとに1つ生成されるPDUパケット2つにわたって伝送されることになる。なお、図4に示した場合においては、データVOICEの第0〜第3ビットには、音声データの上位4ビットまたは下位4ビットが入れられる。
さらに、第4ビットには、データRS422−ch1,RS422−ch2と同様に、第0〜第3ビットのデータが上位4ビットであるか下位4ビットであるかを示すビットULが入れられ、第5ビットには、データRTS1,RTS2の有効ビットVと同じ理由により第4ビットの論理反転値が入れられ、さらに、音声データが有効であるか否かを示す有効ビットVが付加される。
さらに、第6および第7ビットには、データ伝送装置(編集システム10および再生システム40)の内部および通信網30がPDUパケットに与える遅延時間を測定するために用いられるビット8F1,8F2が入る。なお、データLNID2,LN2に入れられるデータは、これらのビット8F1,8F2を用いて測定された遅延時間に基づいて算出される。
予備データは、将来他の用途が生じた場合のために予備として空けられた領域であるが、データRTS1,RTS2と同様に、値が00h,FFhのいずれともならないように、第7ビットには第6ビットの論理反転値が入れられる。
データCRCC1,CRCC2,CRCC3には、それぞれ先行するデータ領域の誤り訂正符号が入れられる。なお、データRTS1,RTS2と同様に、値が00h,FFhのいずれともならないように、第7ビットには第6ビットの論理反転値が入れられる。
なお、データTRS〜予備データは、アンシラリデータ領域およびビデオデータ領域に比べて非常に小さいデータ量であるため、データ伝送のスループットに影響を与えることはない。
アンシラリデータ領域のワード長は、例えば69ワードであって、D2方式の音声/映像データのライン単位それぞれに対応し、ワード幅が変換されたAES/EBUデータが入れられる。例えば、55ワードのAES/EBUデータを8ビットに変換した場合、変換の結果得られる8ビットパラレルデータは68ビットと6ビットとなる。
このような場合には、上記の残りの2ビットには、禁止コード(00h,FFh)が発生することを防ぐために、2ビットの値「01」または「10」が入れられる。入れられた「01」または「10」は、受信側のデータ伝送装置(編集システム10)においてPDUパケットが再生される際に破棄される。
なお、この領域において、AES/EBUデータはPDUパケットの前方に下位ワード、後方に上位ワードの順となる。
ビデオデータ領域には、SDI方式に適合した1ワード10ビットのワード幅から、通信網30に適合した1ワード8ビットの映像データの内、主に映像に係るデータがD2方式の映像データのライン単位に入れられる。なお、映像データは、PDUパケットの前方に下位バイト、後方に上位バイトの順となる。
なお、PDUパケットのアンシラリデータ領域およびビデオデータ領域は可変長であり、これらの領域が有効なデータを含まない場合もある。また、データRS422−ch1,VOICE等は、有効ビットVを有するので、例えば、データVIOCEの有効データVのみが1で、他のデータの有効データVが0である場合には、データVOICEのみが有効であり、他のデータは全て無効であることを意味する。
以下、データ編集システム1の動作を説明する。
まず、編集システム10の編集装置18は、編集者の操作に応じて、再生システム40のVTR装置46に対して音声/映像データを再生させる旨の制御データを生成し、端末装置12に対して出力する。
端末装置12は、編集装置18から入力された制御データ(コントロールコマンド)をPDUパケット(図4)のデータRS422−ch1またはデータRS422−ch2(以下、データRS422と記す)に多重化し、再生システム40の端末装置42に対して送信する。
なおこの際、編集装置18にタイムアウト処理を行わせないように、端末装置12のバッファリング・選択回路132は、編集装置18に対してシステムコントロールコマンドを受け付けたことを示す応答データ(ACK:Acknowledge)を返す等の処理を行う。
再生システム40の端末装置42は、編集システム10の端末装置12から送られてきたPDUパケットを受信し、データRS422からシステムコントロールコマンドを分離してVTR装置46に対して出力する。
VTR装置46は、入力されたシステムコントロールコマンドに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、システムコントロールコマンドに対する応答データを端末装置42に対して出力する。
端末装置42は、VTR装置46から入力された音声/映像データをPDUパケットのビデオデータ領域およびアンシラリデータ領域に多重化し、VTR装置46に出力したRS422コマンドに対する応答データをデータRS422に多重化し、必要があれば、VTR装置46から入力されたタイムコードデータを予備データ領域に多重化して、通信網30を介して編集システム10の端末装置12に対して送信する。
編集システム10の端末装置12は、再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、応答データおよび音声/映像データを分離する。さらに、端末装置12は、音声/映像データをVTR装置16に対して出力するとともに、応答データの内容に応じた所定のデータを編集装置18のRS−422端子に対して出力する。
また、編集装置18は、VTR装置16を制御し、再生システム40のVTR装置46から伝送されてきた音声/映像データを記録させる。
さらに、編集システム10の編集装置18は、必要に応じて、再生システム40のVTR装置46に対して、タイムコードデータの送信を要求する旨の制御データ(タイムコードセンスコマンド)を生成して端末装置12に対して出力する。
端末装置12は、編集装置18から入力されたタイムコードセンスコマンドをPDUパケットのデータRS422に多重化し、再生システム40の端末装置42に対して送信する。さらに、端末装置12は、編集装置18に対してタイムアウト回避処理を行う。
再生システム40の端末装置42は、編集システム10の端末装置12から送られてきたPDUパケットを受信し、データRS422からタイムコードセンスコマンドを分離してVTR装置46に対して出力する。なお、データRS422に多重化されたデータには、タイムコードセンスコマンド以外のコマンドも含まれる。
VTR装置46は、入力された制御データに従って、再生中の音声/映像データに加え、タイムコードデータ、つまり、再生したLTCと、システムコントロールコマンドに対する応答データを端末装置42に対して出力する。
端末装置42は、上述のようにVTR装置46から入力された音声/映像データをPDUパケットのビデオデータ領域およびアンシラリデータ領域に多重化し、また、応答データをデータRS422に多重化し、LTCからのタイムコードデータを予備データ領域に順次多重化し、編集システム10の端末装置12に対して送信する。
編集システム10の端末装置12は、再生システム40から伝送されてきたPDUパケットを受信し、パケットのデータRS422および予備データ領域から応答データおよびタイムコードデータとをそれぞれ分離する。
さらに端末装置12は、編集装置18からのコマンドに対応した応答データまたはタイムコードデータを、編集装置18に対して出力する。
特に、編集装置18からタイムコードセンスコマンドが入力された場合には、端末12は、PDUパケットから分離したタイムコードデータをタイムコードセンスコマンドに対する応答データとして、編集装置18に対して出力する。応答データおよびタイムコードデータとを受けた編集装置18は、これらのデータを用いてVTR装置16を制御し、VTR装置16に入力されている音声/映像データの記録を中断、継続あるいは再開し、編集処理を行う。
図6は、図1に示した端末装置12の処理を説明するフローチャート図である。なお、図6には、端末装置12を編集システム10と再生システム40との間で双方向に音声/映像データの送受信が可能な構成とした場合の処理を示してある。
ステップ100(S100)において、端末装置12は、編集装置18からシステムコントロールコマンド等の制御データ(コマンドデータ;Command)を受信したか否かを判断する。コマンドデータを受信した場合にはS102の処理に進み、コマンドデータを受信しない場合にはS200の処理に進む。
ステップ200(S200)において、端末装置12は、通信網30を介した再生システム40からの応答データ(Reply)を受信したか否かを判断する。応答データを受信した場合にはS202の処理に進み、応答データを受信しない場合にはS210の処理に進む。
ステップ202(S202)において、端末装置12は、受信した応答データをバッファに格納(バッファリング)する。
ステップ210(S210)において、端末装置12は、通信網30を介した再生システム40からのコマンドデータを受信したか否かを判断する。コマンドデータを受信した場合はS212の処理に進み、コマンドデータを受信しない場合にはS220の処理に進む。
ステップ212(S212)において、端末装置12は、編集システム10側に接続された再生用VTR装置(図示せず)に対して受信したコマンドデータを出力する。
ステップ220(S220)において、端末装置12は、編集システム10側の再生用VTR装置(RS−422)からの応答データを受信したか否かを判断する。応答データを受信した場合にはS214の処理に進み、応答データを受信しない場合にはS100の処理に戻る。
ステップ214(S214)において、端末装置12は、受信した応答データを再生システム40に対して出力する。
ステップ102(S102)において、端末装置12は、編集装置18から受信したコマンドデータを再生システム40に対して送信する。
ステップ104(S104)において、端末装置12は、コマンドデータがシステムコントロールコマンド(SYSTEM_CONTROL)またはセンスリクエストコマンド(SENSE_REQUEST)であるかを判断する。システムコントロールコマンドまたはセンスリクエストコマンドである場合にはS120の処理に進み、これ以外のコマンド(PLAY,STOP等)の場合にはS140の処理に進む。
ステップ120(S120)において、端末装置12は、コマンドデータがタイムコードセンスコマンド(Time Sens)か否かを判断する。タイムコードセンスコマンドである場合にはS122の処理に進み、タイムコードセンスコマンドでない場合にはS130の処理に進む。
ステップ122(S122)において、端末装置12は、バッファリング・選択回路132にバッファリングされているコマンドデータ内にタイムコードデータがあるか否かを判断する。タイムコードデータがある場合にはS124の処理に進み、タイムコード情報がない場合にはS130の処理に進む。
ステップ124(S124)において、端末装置12は、タイムコードデータ(C11)を読み出す(パケットから分解する)。
ステップ126(S126)において、タイムコードデータ(C11)はバッファリング/選択回路132にバッファリングされ、そこで通常のシステムコントロールコマンドに対するRS422リプライ(C12)に代わって、選択データ(C15)として選択される。
ステップ130(S130)において、端末装置12は、コマンドデータに対応する応答データがバッファリング・選択回路132にバッファリングされているか否かを判断する。バッファリングされている場合はS142の処理に進み、バッファリングされていない場合にはS140の処理に進む。
ステップ140(S140)において、端末装置12は、編集装置18にACK信号を返す。このようにS140の処理において、編集装置18に送信すべき応答データがない場合にもACKを返すことにより、編集装置18のタイムアウト処理の開始を回避することが可能となる。
ステップ142(S142)において、端末装置12は、バッファ内の該当する応答データ(タイムコードデータを含む)を選択し、編集装置18に対して出力する。
以上説明したように、データ編集システム1においては、編集システム10の編集装置18から通信網30を介して再生システム40のVTR装置46の再生動作を制御し、音声/映像データを送信させることができ、編集装置18が送信させた音声/映像データに対して編集処理を施すことができる。
また、データ編集システム1においては、編集装置18からVTR装置46を制御し、タイムコードデータを送信させることができるうえに、音声/映像データと、この音声/映像データに対応するタイムコードデータとが、同一のPDUパケットに多重化されて伝送されてくるので、通信網30を介した正確な遠隔編集処理が可能である。
なお、編集システム10において、端末装置12に端末装置42の機能を持たせてVTR装置46を付加し、再生システム40において、端末装置42に端末装置12の機能を持たせてVTR装置16を付加することにより、編集システム10と同様に、再生システム40の側からも双方向に遠隔編集を行うことができる。
また、例えば、編集システム10において、編集装置18に加え、他の装置、例えば、音声/映像データに特殊効果を与えるエフェクター等の他の装置を用いて、他の処理も行うことができるように構成してもよい。
また、端末装置12,42の構成部分は、同一の機能および性能を実現できる限り、ソフトウェア的に構成されているか、ハードウェア的に構成されているかを問わない。
また、端末装置12においては、例えば、編集システム10と再生システム40との間の通信網30の伝送遅延がごく小さい場合には、バッファリング・選択回路132によるタイムアウト回避処理は必須ではない。
以上述べたように本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、通信網を介して接続された編集装置とVTR装置とを用いて正確な編集処理を行うことが可能である。
また、本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、通信網を介して接続された編集装置とVTR装置とを用いて遠隔編集を行っても、編集装置側で受けた音声/映像データとタイムコードデータとの間にずれが生じない。
また、本発明に係るデータ処理システムと音声/映像データ処理方法によれば、VITCを含まない、あるいは、誤ったVITCを含む音声/映像データに対しても、伝送パケットに含まれるタイムコードデータを用いることにより、正確な編集処理を行うことができる。
産業上の利用可能性
本発明のデータ処理システムは通信網を介して接続された2つのデータ処理装置の間で、音声/映像データの編集作業などのデータ処理を効率よく行う場合に適用される。
Claims (4)
- 通信網(3)を介して相互に接続される第1および第2の端末装置(12、42)と、
上記第1の端末装置(12)に接続された編集装置(18)と、少なくとも音声データおよび映像データまたはいずれか(音声/映像データ)を記録可能な第1の音声/映像データ処理装置(16)と、
上記第2の端末装置(12)に接続され、音声/映像データを再生可能な第2の音声/映像データ処理装置(46)と
を有し、
上記編集装置(18)は、上記第2の音声/映像データ処理装置(46)に対して音声/映像データを再生させることを指示し、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータの返信を示す制御データを生成して、上記第1の端末装置(12)に出力し、
上記第1の端末装置(12)は、上記編集装置から入力された上記制御データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域とは別の領域のデータ(RS422)に多重化し、上記通信網を介して上記第2の端末装置(42)に送信し、
上記第2の端末装置(42)は、上記所定のパケットを受信し、上記音声/映像データ格納領域とは別の領域に多重化されている制御データを分離して上記音声/映像データ再生装置(46)に出力し、
上記第2の音声/映像データ処理装置(46)は上記制御データに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、当該音声/映像データに編集点を示すタイムコードデータを含む上記制御データに対する応答データを上記第2の端末装置(42)に出力し、
上記第2の端末装置(42)は、上記第2の音声/映像データ処理装置(46)から入力された音声/映像データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域に、上記応答データを上記所定のパケットと同じパケットの上記音声/映像データ格納領域とは別の領域にそれぞれ、多重化して、上記通信網(30)を介して上記第1の端末装置(12)に送信し、
上記第1の端末装置(12)は、受信した所定パケットから上記応答データと上記音声/映像データとを分離し、該分離した音声/映像データを上記第1の音声/映像データ処理装置(16)に出力するとともに、上記分離したタイムコードデータを含む応答データの内容に応じたデータを上記編集装置(18)に出力し、
上記編集装置(18)は、上記第1の音声/映像データ処理装置(16)を制御して上記受信して音声/映像データを記録させる、
データ処理システム。 - 上記第1の端末装置(12)は、上記編集装置(18)から上記制御データを受信したとき、上記編集装置におけるタイムアウトを防止するため、上記編集装置に上記制御データを受け付けたことを示すデータを返信する、
請求項1に記載の、データ処理システム。 - 上記通信網は、非同期伝送モード方式の通信網である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のデータ処理システム。 - 通信網(3)を介して相互に接続される第1および第2の端末装置(12、42)と、上記第1の端末装置(12)に接続された編集装置(18)と、少なくとも音声データおよび映像データまたはいずれか(音声/映像データ)を記録可能な第1の音声/映像データ処理装置(16)と、上記第2の端末装置(12)に接続され、音声/映像データを再生可能な第2の音声/映像データ処理装置(42)とを用いて、音声/映像データを処理する方法であって、
上記編集装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置に対して音声/映像データを再生させることを指示し、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータの返信を示す制御データを生成して、上記第1の端末装置に出力し、
上記第1の端末装置は、上記編集装置から入力された上記制御データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域とは別の領域のデータに多重化し、上記通信網を介して上記第2の端末装置に送信し、
上記第2の端末装置は、上記所定のパケットを受信し、上記音声/映像データ格納領域とは別の領域に多重化されている制御データを分離して上記音声/映像データ再生装置に出力し、
上記第2の音声/映像データ処理装置は上記制御データに従って音声/映像データを再生し、再生された音声/映像データ、および、当該音声/映像データの編集点を示すタイムコードデータを含む上記制御データに対する応答データを上記第2の端末装置に出力し、
上記第2の端末装置は、上記第2の音声/映像データ処理装置から入力された音声/映像データを所定のパケットの音声/映像データ格納領域に、上記応答データを上記所定のパケットと同じパケットの上記音声/映像データ格納領域とは別の領域にそれぞれ、多重化して、上記通信網を介して上記第1の端末装置に送信し、
上記第1の端末装置は、受信した所定パケットから上記応答データと上記音声/映像データとを分離し、該分離した音声/映像データを上記第1の音声/映像データ処理装置に出力するとともに、上記分離したタイムコードデータを含む応答データの内容に応じたデータを上記編集装置に出力し、
上記編集装置は、上記第1の音声/映像データ処理装置を制御して上記受信して音声/映像データを記録させる、
音声/映像データ処理方法。
Applications Claiming Priority (2)
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