JP3834740B2 - 図形編集装置および図形編集方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はCAD装置に用いられる図形編集装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、図面を参照しながら、従来の図形編集装置について説明する。
図37は、従来の図形編集装置の構成図の一例を示すものである。1は座標入力手段、2は図形選択手段、3は命令選択手段、4は命令実行手段、5は図形表示手段である。
従来の図形編集装置では、座標入力手段で使われる座標指示器としては、マウスやデジタイザのカーソルや電子ペンが使われている。マウス、カーソル、電子ペンはいずれも軽量で操作性に優れているが、座標値とスイッチ情報を指示するのみであって利用できる情報量は少ない。近年、筆圧情報を利用することのできる電子ペンや複数の座標指示器を利用することのできるデジタイザが使われはじめている。
また図形や文字の新しい入力方法として電子ペンを利用した図形認識や文字認識がある。図形認識は、手書きの軌跡データから形状が最も近い図形(線分、円、円弧など)を認識する技術である。文字認識は、手書きの軌跡データから形状が最も近い文字(ひらかな、カタカナ、漢字、英数字、記号など)を認識する技術である。
従来の図形編集装置では、命令選択手段としては、キーボードから命令を直接入力する方法や、デジタイザの盤面上に個々の命令に対応する領域をもうけて、カーソルや電子ペンでその領域を指定する方法や、画面に表示されるメニューから実行したい命令を座標指示器によって指示する方法や、命令ごとにその命令を表示する小さな四角形の絵図(以下「アイコン」という)を画面上にならべて、実行したい命令のアイコンを座標指示器によって選択する方法などがある。メニューやアイコンは画面上に専用の表示領域が必要である。
【0003】
図38は、従来の図形編集装置の画面の一例である。これ以外にメッセージ領域などを持つものもあるが、以下の説明では必要ないので省略した。またメニュー領域をアイコン領域と置き換えても良い。
【0004】
以上のように構成された図形編集装置について、以下その動作について図39を参照しながら説明する。まずステップS1では、座標入力手段1により座標値を入力する。ステップS2では、入力された座標値がメニュー領域上であるかどうかを判断する。メニュー領域上である場合にはステップS3へ、メニュー領域上でない場合にはステップS4へ進む。ステップS3では、命令選択手段3により、そのメニューに割り付けられている命令が選択され、ステップS1から処理を繰り返す。ステップS4では、図形編集領域上であるかどうかを判断する。図形編集領域上である場合にはステップS5へ、図形編集領域上でない場合にはステップS1から処理を繰り返す。ステップS5では、図形選択中であるかどうかを判断する。図形選択中の場合にはステップS6へ、図形選択中でない場合には、ステップS7へ進む。ステップS6では、図形選択手段2により図形を選択する。ステップS7では、命令実行中であるかどうかを判断する。命令実行中の場合にはステップS8へ、命令実行中でない場合にはステップS1から処理を繰り返す。ステップS8では、命令実行手段4により命令を実行する。ステップS9では、図形表示手段5により処理後の図形を表示する。ステップS10では、命令実行が終了したかどうかを判断する。命令実行が終了した場合には図形編集を終了し、命令実行が終了していない場合にはステップS1から処理を繰り返す。
【0005】
つぎに、実際の操作の例として図形を移動する処理を行なうときの従来例の手順を図40を参照しながら説明する。ここではマウスポインタとはマウスの位置を表すために画面上に表示される目印のことである。手順1で、メニューから”移動”を選択する。具体的には、マウスポインタをメニュー領域へ移動してスイッチを押す。手順2で、移動する図形を囲むように、2点を指定する。具体的には、マウスポインタを図形編集領域へ移動してスイッチを押すことによってなされる。手順3で、メニューから選択終了を指示する。具体的には、マウスポインタをメニュー領域へ移動してスイッチを押す。手順4で、移動する基点を指定する。具体的には、マウスポインタを図形編集領域へ移動してスイッチを押す。手順5で、基点の移動先となる点を指定する。具体的には、マウスポインタを図形編集領域内で移動してスイッチを押す。手順6で、メニューから移動終了を指示する。具体的には、マウスポインタをメニュー領域へ移動してスイッチを押す。上記手順3で選択終了を指示するのは、複数領域の図形の選択を可能にするために図形選択状態が保持されているからである。選択終了の指示は、キーボードのキーまたはマウスのスイッチによって行われることもある。
また手順6で移動終了を指示するのは、複数方向への図形の移動を可能にするために移動命令が保持されているからである。移動終了の指示は、キーボードのキーまたはマウスのスイッチによって行われることもある。
なお、命令が移動である場合について従来例の説明をしたが、命令を削除など他の命令にかえても、手順は同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の構成では以下のような課題があった。課題▲1▼ 命令実行時の手順が多いこと、課題▲2▼ 命令実行時の手の移動が多いこと、課題▲3▼ 命令実行時の視線の移動が多いこと、課題▲4▼ 命令数が多いときの記憶負担が大きいこと、課題▲5▼ メニュー領域があるために図形編集領域が狭くなること。
課題▲1▼は、上記従来例の移動操作でわかるように、一つの図形を移動するために多くの手順を必要とすることである。日常生活では、物を移動する動作は、物をつかんで、手を動かして、物を置く、という3つの手順で完了するが、上記従来例の操作手順は6つの手順を必要とし、日常の動作とかけ離れていて違和感がある。
課題▲2▼は、上記従来例の移動操作でわかるように、指示のたびに図形編集領域とメニュー領域を手が往復する動作を必要とする、ということである。図形編集の妨げとならないように、一般的にはメニュー領域は画面の周辺に設定されていることが多く、一方図形選択は画面の中央付近で行なうことが多い。そのため一つの命令を実行するたびに、動作の途中で手を何度も往復させるので手間がかかり、また疲れやすいという問題点がある。
課題▲3▼は、上記従来例の移動操作でわかるように、手の移動と同時に視線も図形編集領域とメニュー領域を往復している、ということである。一つの命令を実行するたびに、動作の途中で何度も視点を移動しなけければならないために、集中して作業がしにくいという問題点がある。
課題▲4▼は、命令の種類が多くなると画面上にメニューやアイコンが多くなり、実行したい命令がどこにあるのかがわかりにくくなる、ということである。特にアイコンでは、サイズが小さいために数多くある命令の微妙な違いを絵図で表現することが難しく、命令を識別しにくいという問題がある。アイコンの絵図は標準化された規格がないために各メーカ、各製品ごとに異なっており、操作者にとって混乱の原因となっている。
課題▲5▼は、命令の増加によってメニューやアイコンが多くなると、図形編集のために使用できる有効な画面の面積が狭くなる、ということである。図形編集のための領域が狭くなると、表示領域を移動するスクロール操作の回数が多くなり操作が繁雑となる。また図面の見渡せる範囲が狭くなるために図形編集がしにくくなるという問題点がある。
【0007】
近年、メニューからの命令選択がわずらわしいことに対する改良も試みられている。
例えば、メニューやアイコンに代わり、電子ペンを利用した図形認識によって命令を選択する図形編集装置がある。電子ペンによって入力された点の軌跡データをあらかじめ定められた図形(以下「ジェスチャー」という)として認識し、そのジェスチャーに一対一に対応した命令を実行するというものである。
その第1の先行技術として特開昭60−75980号公報に記載されているものがある。この例では編集対象図形の選択と編集命令の選択にジェスチャーを利用して、手と視線の移動を少なくしている。
その第2の先行技術として特開昭63−65524号公報、および特開平7−168951号公報に記載されているものがある。この例ではジェスチャーの重ね書きという方法によって編集対象図形の選択と編集命令の選択を一度の操作で行ない、操作手順数を少なくしている。
しかし上記第1、第2の先行技術では、次のような問題点がある。(1)ジェスチャーが図形の組み合わせによるために複雑で操作手順数が多いこと、(2)ジェスチャーと実行する命令の対応関係が固定的で変更や追加が難しいこと、(3)複数の図形を一度のジェスチャーで編集することができないこと、(4)図形入力の方法が改善されていないために、ジェスチャーと図形入力の区別が難しいこと、である。
【0008】
本発明は上記課題に鑑み、少ない操作手順数で移動・複写・削除などの図形編集処理を可能にし、さらに、図形入力や文字入力を命令の選択操作なしに実行することができるように操作性を向上させた図形編集装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の図形編集装置においては、点の軌跡データを入力することのできる座標入力手段と、この座標入力手段により入力された点の軌跡データを文字または記号として認識する文字認識手段と、文字認識手段により認識された文字または記号があらかじめ定められた処理実行命令に対応するものであるかどうかを判断する命令判断手段と、点の軌跡データによって定められる座標領域を抽出する座標領域抽出手段と、座標領域抽出手段により抽出される領域に処理対象図形があるかどうかを検索する図形検索手段と、図形検索手段により検索された処理対象図形に対して前記命令判断手段により判断された命令を実行する図形編集手段と、図形編集手段の実行結果を画面に表示する図形表示手段とから構成されている。
これに加えて、上記座標入力手段は、機能の異なる複数のスイッチを有する電子ペンを備えており、さらに、この座標入力手段が有する電子ペンのいずれのスイッチが操作されたかを示すスイッチ情報を判断するスイッチ判断手段を有し、図形編集手段は、このスイッチ判断手段の判断結果により、命令判断手段から送られる命令を切り換えて実行することを特徴としている。そして、上記機能の異なる複数のスイッチはテール及びペン先のスイッチであり、図形編集手段により実行される命令は、テールスイッチのときは形状を変更する命令であり、ペン先スイッチのときは図形を移動させる命令であることを特徴としている。
また、上記構成に加えて、命令判断手段で判断される命令をメニューとして画面に表示するメニュー表示手段と、座標入力手段により入力された座標値から、メニュー表示手段に表示された前記メニュー上のどの命令を選択したかを判断するメニュー命令選択手段とを、さらに備え、図形検索手段により処理対象図形が検索された場合のみ、図形表示手段の画面上のあらかじめ定められた位置に前記メニューを表示し、メニュー命令選択手段によりメニュー表示手段に表示された命令が選択された場合には、メニュー表示手段が表示されたメニューを消去するようにすることもできる。
また、座標入力手段と図形表示手段が一体となって構成される入出力手段を使用することによって、座標入力手段を操作する手の動きに追従して図形表示手段により点の軌跡データを表示することもできる。
また、座標入力手段は、点の軌跡データのほかに電子ペンの筆圧情報を入力することができ、座標入力手段により入力された最大筆圧が閾値以上であるかどうかを判断するための圧力判断手段を、さらに備え、圧力判断手段の判断結果にしたがって命令判断手段の処理実行命令を切り替えるようにすることもできる。その際に、圧力判断手段で判断された最大筆圧が所定の閾値より大きいときは、処理実行命令は複写となり、最大筆圧がこの閾値より小さいときは、処理実行命令は移動であるとしている。
また、本発明の図形編集装置は、座標入力手段により入力された点の軌跡データを線分・円・円弧などの図形として認識するための図形認識手段と、図形認識手段により認識された図形を登録する図形登録手段と、をさらに備え、点の軌跡データが前記命令判断手段により図形編集命令ではないと判断された場合、図形検索手段の検索結果にかかわらず、図形認識手段と図形登録手段により図形を登録するようにすることもできる。
さらに、本発明の図形編集装置は、座標入力手段により入力された点の軌跡データを線分・円・円弧などの図形として認識するための図形認識手段と、図形認識手段により認識された図形を登録する図形登録手段と、をさらに備え、座標領域抽出手段で抽出された座標領域中に、処理対象図形が検索されなかった場合には、命令判断手段の判断結果にかかわらず、軌跡データを図形として図形認識手段が認識し、図形登録手段により前記認識した図形を登録するようにすることもできる。
また、本発明の図形編集方法は、点の軌跡データを座標入力手段により入力するステップと、入力された点の軌跡データを文字認識手段により文字または記号として認識するステップと、点の軌跡データによって定められる座標領域を座標領域抽出手段により抽出するステップと、抽出された領域に処理対象図形があるかどうかを図形検索手段により検索 するステップと、文字認識された文字または記号があらかじめ定められた処理実行命令に対応するものであるかどうかを命令判断手段により判断するステップと、検索された処理対象図形に対して前記処理実行命令を図形編集手段により実行するステップと、処理実行結果を図形表示手段により画面に表示するステップとを含んでいる。
そして、本発明の図形編集方法は、命令判断手段で判断される命令が、図形を交点で接続する命令である場合は、図形編集手段により検索された処理対象図形同士の交点を計算した後、該交点で互いに接続するように前記処理対象図形を変形するようにする。また、命令判断手段で判断される命令が、図形を削除する命令である場合は、図形編集手段により検索された処理対象図形とそれ以外の図形の交点を計算するステップと、計算により交点が見つからなかったときには、図形編集手段により処理対象図形の全体を削除するステップと、計算により交点が見つかったときには、図形編集手段により該交点によって複数部分に該処理対象図形を区切り、区切られた部分のうちで入力座標点からの距離が一番近い部分を削除するステップと、を含んでいる。
また、座標入力手段で、ある一点が指定された場合、図形編集手段により図形検索手段で検索された処理対象図形の端点と指定点との距離を計算するステップと、計算された距離があらかじめ定められた長さに満たないときは、図形編集手段により処理対象図形の端点に対する処理を行うステップと、計算された距離があらかじめ定められた長さ以上であるときは、図形編集手段により処理対象図形全体に対する処理を行うステップと、を含んでいる。
また、上記構成に加えて、命令判断手段で判断された命令の実行の動作を、図形編集手段により図形検索手段で検索された処理対象図形の種類に対応して変更するステップを含んでいる。
また、本発明の図形編集方法に用いられる図形検索手段においては、図形検索を実行する前に、既に検索した結果が記憶されている選択記憶テーブルを参照し、座標領域抽出手段で抽出された図形が前記選択記憶テーブルに記憶されているときには、新たな図形を検索しないようにして、選択記憶テーブルに記憶されている図形を処理対象図形とし、座標領域抽出手段で抽出された図形が選択記憶テーブルに記憶されてないときには、図形検索手段により抽出される領域に処理対象図形があるかどうかを検索し、その検索結果を選択記憶テーブルに記憶するようにしている。
【0010】
【作用】
この構成によって、操作者は、メニューから命令を選択する操作や図形を選択する操作をしなくても、あらかじめ定められたジェスチャーを実行することで、命令を実行することができるという効果が得られる。
またジェスチャーと同時に電子ペンの筆圧を利用したり、テールスイッチを利用することによって、開始点と終了点の2点を指定するという同一の操作で、複数の命令を区別して実行することができる。
またメニューは一時的に画面に表示されるのみなので、メニュー表示のための特定の領域を固定的に確保する必要が無く、画面を有効に使用することができる。
また複数の図形を一度に編集するために、編集対象図形をあらかじめ選択することができる。
このとき図形選択や選択解除をサイドスイッチ操作のみで実行することができる。
また文字認識辞書によって編集命令ジェスチャーを定義するので、図形編集と図形登録を同じ操作で実行することができる。
【0011】
【実施例】
(a)第1の実施例の構成
以下、本発明の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施例におけるハードウェア構成を示すブロック図である。
図2は本発明の第1の実施例における電子ペンを説明するための線図である。
図3は本発明の第1の実施例におけるソフトウェア構成を示すブロック図である。
図3のソフトウェア構成を示すブロック図では、デジタイザ241とCRT247はハードウェアであるが、装置との関連を理解しやすいように示した。
図4は本発明の第1の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
図4の各手段は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成されている。
図4と図3との対応関係を以下に説明する。
座標入力手段31は電子ペン240、デジタイザ241、ペン入力ドライバーソフト242、そしてWindows(米国Microsoft Corporationの登録商標。以下同じ。)システム243に対応する。
文字認識手段32、座標領域抽出手段34、そして図形認識手段38はペン入力ウィンドウ244に対応する。
命令判断手段33は図形処理プログラム245に対応する。
図形検索手段35、図形編集手段36、そして図形登録手段39は図形処理プログラム245、図形データベースアクセスプログラム246、図形データベース249、および選択記憶テーブル250に対応する。
図形表示手段37はWindowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。
図3については、後述する。
【0012】
(b)第1の実施例の動作
以上のように構成された図形編集装置について、以下、図5のフローチャートに従ってその動作について説明する。はじめに操作者は、図6(A)のようにジェスチャー51を実行する。ジェスチャーの実行方法は、紙の上に文字を書くように、デジタイザ11上で電子ペン14を使ってなぞる動作を行なう。(ここで紙の上に文字を書くように、というのは、座標入力手段と図形表示手段が一体となった入出力手段を使用する場合だけではなく、デジタイザとCRTのように座標入力手段と図形表示手段が別々の場合も含んでいる。デジタイザとCRTの場合には、なぞる動作はデジタイザ上で行なうが表示はCRTになされる。)するとステップS41で、座標入力手段31は、図6(B)に示されるような点の軌跡データ(51a〜51h)を取得する。点の軌跡データは、一筆書きでも、二筆以上でもかまわない。次にステップS42で、文字認識手段32は、上記点の軌跡データからそれに対応する認識文字を決定する。このとき使われる文字認識のアルゴリズムは既存の方法が使われる。ただし、図7に示されるような文字認識用の辞書を参照して文字を決定する方法である。ジェスチャー51が文字認識辞書に定義されていない場合には、認識文字が”?”となる。辞書に登録する認識文字の種類は文字認識エンジンが許す限り増やすことができる。次にステップS43で、座標領域抽出手段34は、上記点の軌跡データから図6(B)に示されるような座標領域53を抽出する。この座標領域53は、上記点の軌跡データをすべて含むような最小矩形領域である。次にステップS44で、図形検索手段35は、上記座標領域53の領域内にある図形を検索し、編集対象図形を決定する。このステップS44については、詳細を後述する。次にステップS45で、命令判断手段33は、ステップS42で決定された認識文字に対応する命令を決定する。このとき図8に示されるような命令対応テーブルを参照して命令が決定される。認識文字が”?”の時には命令として図形認識が選択される。命令対応テーブルの数は文字認識辞書に登録されている認識文字数と対応している。次にステップS46で、図形編集手段36は、ステップS44で決定した編集対象図形に対してステップS45で決定された命令を実行する。このステップS46については、詳細を後述する。次にステップS49で、図形表示手段37は、命令の実行結果をCRT13に表示する。削除命令では編集対象図形52が画面から消去される。
【0013】
ステップS44について、図9を参照して説明する。図形検索手段35は、図形データベースの中からステップS43で抽出された座標領域53に含まれている図形を検索し、選択記憶テーブルにその図形の識別番号を記憶する。この選択記憶テーブルに記憶されている図形が編集対象図形となる。一般にCAD装置で使われる図形データには、個々の図形を識別するための番号がつけられている。この識別番号は図面内では一意に決められるもので異なる図形に同じ番号が同時に付けられることはない。選択記憶テーブルには、編集対象図形の情報としてその識別番号を記憶する。以下の説明では、選択記憶テーブルに図形の識別番号が記憶されていることを略して「図形が記憶されている」または「図形が選択されている」という場合がある。たとえば図9(A)のように、3つの円が描かれていて、円にはそれぞれ81、82、83の識別番号が付けられているとする。図の中の一番左の円が検索された場合には、選択記憶テーブルには81が記憶される。また図形は座標領域53にその一部が含まれていればよく、図形全体が座標領域に含まれていなくても選択記憶テーブルに記憶される。図9(B)のように、座標領域が設定されたときには、円82と円83が検索され選択記憶テーブルに記憶される。この選択記憶テーブルの図形情報は、後述するステップS46で命令が実行された後、選択記憶テーブルから削除される(煩雑を避けるために図示は避けた)。
【0014】
ステップS46の命令実行処理について、以下に説明する。削除命令のときの処理を、図10(A)を参照して説明する。始めに処理対象図形204がそれ以外の図形と交差しているかを調べる。交差している図形が無かったときには、処理対象図形を削除する。図10(A)のように交差している図形205があったときには交点202、203を計算し、その交点で処理対象図形を複数部分(204a、204b)に区切り、ジェスチャ−で指定した座標点(例えばステップS43で抽出された座標領域53の中心点)に一番距離が近い部分(204a)を削除する。削除の実行後は図10(B)のようになる。
【0015】
端点接続命令のときの処理を、図11(A)を参照して説明する。
始めに処理対象図形212、213の端点214、215がジェスチャーで指定される座標領域内にあるかどうかを調べる。端点がジェスチャーで指定される座標領域に無かったときには、処理対象図形がないとみなして図形認識を実行する。図11(A)のように端点214、215があったときには、編集対象図形212、213を延長したときの交点216の座標を計算し、その交点216で処理対象図形212、213が接続するように端点214、215の座標を交点216の座標に変更する。端点接続の実行後は図11(B)のようになる。
端点接続では、図11(C)のように端点が一つだけ見つかったときにも、図11(D)のように交点座標で接続するように端点を変更する。
また図11(E)のように既に交差している図形で座標領域内に端点があるときには、図11(F)のように交点座標で接続するように端点を変更する。
【0016】
図形認識命令のときには図5のステップS47に進み、図形認識手段38により、点の軌跡データ(図6(B)の51a〜51h)から図形認識を行い、線分・円・円弧などの幾何学的図形のうち最も近い形状の図形を決定する。点の軌跡データから一つの幾何学的図形を決定する図形認識のアルゴリズムは既に多くの方法が知られており、ここではそれらのどの方法でも使うことができる。図形が決定された後ステップS48で、図形登録手段39は、図形データを登録する。以上の手順では、操作者はジェスチャー51を実行するだけでよい。
【0017】
図3について補足説明する。
ペンドライバーソフト242は、Windowsシステム243で電子ペン240の座標を受け取ることができるように、デジタイザ241からくる電子ペン240の座標をWindowsシステム243のデータ形式に変換するプログラムである。
ペン入力ウィンドウ244は、座標の入力領域と処理プログラムを持っている。このペン入力ウィンドウ244は、Windowsシステムから電子ペンの座標データを優先的に受け取り処理することができるように、画面内で一番手前に表示される。これにより他のアプリケーションソフトの上を覆うようにペン入力ウィンドウが表示されるので、次に述べる図形データベースアクセスプログラム246と併用することで、覆われたアプリケーションソフトに本発明の図形編集機能(以下、ペン入力機能と呼ぶ)を付加することが可能になる。
図形データベースアクセスプログラム246は、メモリ(RAM)上にある図形データベース249をアクセスするプログラムである。
図形処理プログラム245と図形データベースアクセスプログラム246を分離することによって、様々な種類の図形データベース249に対応することが可能となる。
例えばAutoCAD(米国AutoDesk社の商標。以下同じ)を図形データベースアクセスプログラムとして使うことによって、本発明の図形編集機能を使ってAutoCADの図形データを作成したり、修正したりすることができる。AutoCADを図形データベースアクセスプログラムとして使用するように作成されたプログラムは一般にAutoCADアプリケーションと呼ばれている。AutoCADアプリケーションは、AutoCADから子プログラムとして実行されるために、Windowsシステムから座標データを直接受け取ることができず、AutoCADがWindowsシステムから受け取ったデータを変換した形で受け取っている。そのため通常ではAutoCADアプリケーションは点の軌跡データ、筆圧情報、スイッチ情報などを受け取ることができず、ペン入力機能を実現することはできない。
そこで本発明では、図3のようにペン入力ウィンドウ244を使うことによって点の軌跡データや筆圧情報、スイッチ情報などを受け取ることができるようになり、AutoCADに変更を加えることなくペン入力機能を付加することができるようになる。
【0018】
(c)第1の実施例の効果
以上説明したように第1の実施例によれば、従来の方法では命令の選択から命令の終了まで6つの手順を必要としていたが、一つのジェスチャーを実行するだけで図形を編集することができるという効果が得られる。
さらに、図形編集領域でのジェスチャーで命令を識別するので、操作者はメニューやアイコンを選択するために手や視線を動かす必要がなくなり、操作に集中することができるという効果が得られる。
また命令実行はジェスチャーによって行われるので、メニューやアイコンを表示する必要が無く、図形編集領域を広く使うことができるという効果が得られる。
また文字認識辞書によって編集命令ジェスチャーを再定義することができるので、操作者が使いやすいようにジェスチャーの変更や追加が容易であり、異なるジェスチャーで同じ命令を実行することもできるという効果が得られる。
またジェスチャーを定義することで、図形編集領域での操作から図形編集と図形入力を区別することができるという効果が得られる。
【0019】
(d)第2の実施例の構成
以下、本発明の第2の実施例について、図面を参照しながら説明する。本発明の第2の実施例におけるハードウェア構成は図1に示すものと同様である。本発明の第2の実施例における電子ペンを説明するための線図は図2に示すものと同様である。本発明の第2の実施例におけるソフトウェア構成は図3に示すものと同様である。図12は本発明の第2の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。図12の各手段は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成されている。
図12と図3との対応関係を以下に説明する。
座標入力手段101は電子ペン240、デジタイザ241、ペン入力ドライバーソフト242、そしてWindowsシステム243に対応する。
座標領域抽出手段102,スイッチ判断手段106はペン入力ウィンドウ244に対応する。図形検索手段103,図形編集手段104は図形処理プログラム245、図形データベースアクセスプログラム246、図形データベース249、および選択記憶テーブル250に対応する。図形表示手段105はWindowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。図3の説明は第1の実施例と同じなので省略する。
【0020】
(e)第2の実施例の動作
以上のように構成された図形編集装置について、以下、図13のフローチャートに従ってその動作について説明する。はじめに操作者は、図14(A)のように開始点121を指定する。点の指定方法は、デジタイザ11上で電子ペン14を押して離す動作を行なう。この動作を「クリック」すると呼ぶ。クリックはペン先21およびテールスイッチ23で行なうことができる。するとステップS111で、座標入力手段101は、クリックしたときの軌跡データを取得する。クリックしたときの軌跡データは、1点の座標データだけの場合もあるが、ペンが多少ずれて複数の点の座標データが入力される場合もある(ペンがずれる原因としては、手ぶれやハードウェア性能による誤差が考えられる)。次にステップS112で、座標入力手段101は、デジタイザ11からスイッチ情報を取得する。このスイッチ情報で、ペン先21でクリックしたものか、テールスイッチ23でクリックしたものかがわかる。次にステップS113で、座標領域抽出手段102は、上記点の軌跡データから開始点121の座標値を抽出し、図14(C)のように開始点121を中心としてあらかじめ定めた検索長さ124を範囲とする座標領域123を抽出する(検索長さ124はシステムが保持している値で、操作者は事前にその値を変更することができるものである)。なお複数の点の軌跡データが入力されているときには、軌跡データのうち第1点目を開始点121とみなして、その点を中心として座標領域123を抽出する。次にステップS114で、図形検索手段103は、上記座標領域123の範囲内にある図形を検索し、編集対象図形を決定する。この処理は、本発明の第1の実施例のステップS44と同じであるので説明を省略する。次にステップS115で、スイッチ判断手段106は、ステップS112で取得されたスイッチ情報に対応する命令を決定する。すなわちテールスイッチのときは形状変更に決定し、ペン先のときは移動に決定する。次にステップS116で、図形編集手段104は、ステップS114で決定した編集対象図形に対してステップS115で決定された命令を実行する。操作者が図14(B)のように終了点125を指定すると、図形編集手段104は図形データを更新する。ステップS116については、詳細を後述する。次にステップS117で、図形表示手段105は、命令の実行結果をCRT13に表示する。移動命令では、編集対象図形122が新しい位置に表示される。
【0021】
ステップS116で実行される移動について図15のフローチャートにしたがって説明する。円の移動の場合の命令実行の画面の様子を図14に示す。図14(A)は移動の実行前の状態、図14(B)は移動の実行後の状態である。図14(A)で開始点を指定すると上記ステップS111〜116の動作によって命令が開始される。操作者がペンを動かすと、図15のステップS131でそのときのペンの座標を取得し、ステップS132で現在表示されている図形を消去し、新たに図形をペン座標の位置に表示する。このとき開始点121とペンの位置の距離を円の移動距離として図形を表示する。次にステップS133で、スイッチ情報を取得する。ステップS143でスイッチ情報がクリックかどうか判断する。操作者がペンで終了点125をクリックするまでステップS131〜134を繰り返す。このとき画面上ではペンの動きに従って図形が移動するように見える。終了点125のクリックを検出したらくり返し処理を終了し、ステップS135で、クリックされた位置をもとに編集対象図形のデータを変更する。すなわち円の移動の場合では、開始点121と終了点125の距離を計算し、編集対象図形をその長さだけ移動させる。移動と同様に形状変更の場合も図15のフローチャートにしたがって説明する。
【0022】
円の形状変更の場合の命令実行の画面の様子を図16に示す。図16(A)は形状変更の実行前の状態、図16(B)は形状変更の実行後の状態である。図16(A)で開始点を指定すると上記ステップS111〜116の動作によって命令が開始される。操作者がペンを動かすと、図15のステップS131でそのときのペンの座標を取得し、ステップS132で現在表示されている図形を消去し、新たに図形をペン座標の位置に表示する。このとき中心点142とペンの位置の距離を円の半径として図形を表示する。次にステップS133で、スイッチ情報を取得する。ステップS143でスイッチ情報がクリックかどうか判断する。操作者がペンで終了点125をクリックするまでステップS131〜134を繰り返す。このとき画面上ではペンの動きに従って図形の形状が変形するように見える。終了点125のクリックを検出したらくり返し処理を終了し、ステップS135で、クリックされた位置をもとに編集対象図形のデータを変更する。すなわち円の形状変更では中心点142と終了点143の距離を新しい円の半径として図形データを更新する。
【0023】
形状変更についてさらに図17、図18及び図19を参照して説明する。
形状変更は、図形の形状を変形する命令であるが、処理対象図形の種類に対応して実行の動作を変える命令である。図17(A)に形状変更の例を示す。例えば円、円弧の場合には半径の大きさを変更する命令となる。線分の場合にはその線分を移動するとともに、その線分に接続している図形を変形する命令となる。これを領域移動と呼ぶ。円弧の端点や線分の端点をクリックした場合には端点変更の命令となる。これらの実際の動作について、以下に説明する。
【0024】
図17(B)は円弧の半径変更の例である。編集対象図形222上で電子ペンをクリックすると、中心点221を中心として、ペンの位置から中心点までの長さを半径とする円弧が表示される。ペンの動きにしたがって円弧は随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい円弧の半径が確定する。
図17(C)は円弧の端点変更の例である。編集対象図形225の端点224上で電子ペンをクリックすると、反対側にある端点223を固定端点として、が変らずにペンの位置を新しい変更端点とする円弧が表示される。このとき変更端点が移動しても、円弧の中心角は変わらず、また両端点を通過する直線の方向も変わらない。ペンの動きにしたがって円弧は随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい円弧の端点が確定する。
【0025】
図18(A)は線分の領域移動の第1の例である。編集対象図形228a上で電子ペンをクリックすると、その線分上に端点のある他の線分228b、228cを同時に編集対象図形とする。ペンを移動すると始めにクリックした線分228aは形状を保ちながら移動し、端点が接続している線分228b、228cは接続する端点を移動端点とし、反対側の端点を固定端点として形状を変更する。ペンの動きにしたがって線分228aは移動し、線分228b、228cは随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい線分が確定する。
図18(B)は線分の領域移動の第2の例である。編集対象図形228d上で電子ペンをクリックすると、その線分上に端点のある他の円弧228eを同時に編集対象図形とする。ペンを移動すると始めにクリックした線分228dは形状を保ちながら移動し、端点が接続している円弧228eは接続する端点を移動端点227dとし、反対側の端点を固定端点226cとして形状を変更する。この時の円弧の形状変更は図17(C)に示した変形とは異なり、移動端点227dが移動したときに、両端点を通過する直線の方向は自由に変わることができるが、その直線を基準とした円弧の高さは変わらない。ペンの動きにしたがって線分228aは移動し、円弧228eは随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい線分と円弧が確定する。
図18(C)は線分の領域移動の第3の例である。編集対象図形228f上で電子ペンをクリックすると、その線分の両端点で接する他の線分228g、228hが選択した線分228fと直角に接するとき、線分228g、228hを同時に編集対象図形とする。ペンを移動すると始めにクリックした線分228fは形状を保ちながら法線方向にのみ移動し、端点が接続している線分228g、228hは接続する端点を移動端点とし、反対側の端点を固定端点として形状を変更する。ペンの動きにしたがって線分228fは移動し、線分228g、228hは随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい線分が確定する。
【0026】
図19(A)は線分の端点変更の第1の例である。移動端点227h上で電子ペンをクリックすると、その点を端点とする線分228i、228jを編集対象図形とする。線分228i、228jは始めにクリックした端点を移動端点とし、反対側の端点を固定端点として形状を変更する。ペンの動きにしたがって線分228i、228jは随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい線分が確定する。編集対象図形が線分ではなく円弧の場合は、図18(B)の線分の領域移動の第2の例で説明した円弧と同じ動きをする。
図19(B)は線分の端点変更の第2の例である。移動端点227i上で電子ペンをクリックすると、その点で直角に接している線分228l(エル)、228mを編集対象図形とする。またさらにそれぞれの線分に直角に接している線分228k、228nを同時に編集対象図形とする。
ペンを移動すると4つの線分228k、228l(エル)、228m、228nはそれぞれ隣り合う線分と直角の角度を保ちながら変形する。すなわち、線分228kは端点226hを固定端点とし、移動端点227jをペンの位置と平行に変更する。線分228l(エル)はペンの動きに合わせて平行移動し、移動端点227jで線分228kと直角に接続を保ち、移動端点227iはペンにしたがって動く。同様に線分228nは端点226iを固定端点とし、移動端点227kをペンの位置と平行に変更する。線分228mはペンの動きに合わせて平行移動し、移動端点227kで線分228nと直角に接続を保ち、移動端点227iはペンにしたがって動く。このとき線分228l(エル)と線分228mは互いに直角を保ちながら移動端点227iで接続する。
このようにペンの動きにしたがって線分228k、228l(エル)、228m、228nは随時変形して表示され、終了点をクリックしたときに新しい線分が確定する。
以上の手順で、操作者は開始点をテールスイッチでクリックすると形状変更を実行でき、開始点をペン先でクリックすると移動を実行できる。操作者は開始点と終了点の2点を指定するだけでよい。
【0027】
(f)第2の実施例の効果
以上説明したように第2の実施例によれば、従来の方法では命令の選択から命令の終了まで6つの手順を必要としていたが、2つの点を指定するだけで図形を編集することができる、という効果が得られる。
さらに、図形編集領域でのスイッチ操作で命令を識別するので、操作者はメニューやアイコンを選択するために手や視線を動かす必要がなくなり、操作に集中することができるという効果が得られる。
また命令実行はスイッチ操作によって行われるので、メニューやアイコンを表示する必要が無く、図形編集領域を広く使うことができるという効果が得られる。
【0028】
(g)なお書き
なお、第2の実施例では、テールスイッチのクリックでは形状変更、ペン先では移動の命令を実行するようになっていたが、命令を入れ替えたり、その他の命令を実行するようにしても良い。
また電子ペンは、図2のようなスイッチの形状でなくても良い。
【0029】
(h)第3の実施例の構成
以下、本発明の第3の実施例について、図面を参照しながら説明する。
本発明の第3の実施例におけるハードウェア構成は図1に示すものと同様である。
本発明の第3の実施例における電子ペンを説明するための線図は図2に示すものと同様である。この電子ペンは、ペン先21及びテールスイッチ23で筆圧をデジタイザ11に伝える機能を持っている。
本発明の第3の実施例におけるソフトウェア構成は図3に示すものと同様である。
図20は本発明の第3の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
各手段は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成されている。
図20と図3との対応関係を以下に説明する。座標入力手段191は電子ペン240、デジタイザ241、ペン入力ドライバーソフト242、そしてWindowsシステム243に対応する。座標領域抽出手段192,圧力判断手段196はペン入力ウィンドウ244に対応する。
図形検索手段193,図形編集手段194は図形処理プログラム245、図形データベースアクセスプログラム246、図形データベース249、および選択記憶テーブル250に対応する。図形表示手段195はWindowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。図3の説明は第1の実施例と同じなので省略する。
【0030】
(i)第3の実施例の動作
以上のように構成された図形編集装置について、以下、図21のフローチャートに従ってその動作について説明する。はじめに操作者は、図22(A)のように開始点161をクリックで指定する。本発明の第3の実施例でのクリックは、第2の実施例のクリックとは異なり、デジタイザ11上で電子ペン14を押して、図23で示すように筆圧が0から最大になり再び0になって、ペン14を離すまでの動作を指す。クリックはペン先21およびテールスイッチ23で行なうことができる。するとステップS151で、座標入力手段191は、クリックしたときの軌跡データを取得する。クリックしたときの軌跡データは、1点の座標データだけの場合もあるが、ペンが多少ずれて複数の点の座標データが入力される場合もある。この原因は本発明の第2の実施例で説明したとおりである。次にステップS152で、座標入力手段191は、デジタイザ11から筆圧情報を取得する。この筆圧情報はクリックしたときの最大筆圧を表している(図23)。
【0031】
次にステップS153で、座標領域抽出手段192は、上記点の軌跡データから開始点161の座標値を抽出し、開始点161を中心としてあらかじめ定めた検索長さを範囲とする座標領域を抽出する。この処理は、本発明の第2の実施例のステップS113と同じであるので説明を省略する。次にステップS154で、図形検索手段193は、上記座標領域の範囲内にある図形を検索し、編集対象図形を決定する。この処理は、本発明の第1の実施例のステップS44と同じであるので説明を省略する。次にステップS155で、圧力判断手段196は、ステップS152で取得された筆圧情報に対応する命令を決定する。すなわち最大筆圧があらかじめ定められた筆圧しきい値よりも大きいときは複写に決定し、小さいときは移動に決定する(筆圧しきい値とはシステムが保持している値で、操作者は事前にその値を変更することができるものである)。一般に電子ペンはあらかじめ定められた圧力以上の圧力がペン先にかけられたときにスイッチが入り、その次にあらかじめ定められた圧力以下になったときにスイッチが切れるようになっている。本発明の電子ペン14も同様の構造と考えてよいが、スイッチが入るときの圧力とスイッチが切れるときの圧力とは、どちらも筆圧しきい値よりも小さいと考えてよい。次にステップS156で、図形編集手段194は、ステップS154で決定した編集対象図形に対してステップS155で決定された命令を実行する。操作者が終了点162を指定すると、図形編集手段194は図形データを更新する。移動の命令実行は、本発明の第2の実施例のステップS116と同じなので説明を省略する。複写では終了点162を新しい円の位置として図形データを複写する。すなわち開始点161と終了点162の長さを計算し、編集対象図形をその長さだけ移動させた位置に新しい図形デー夕を複写する。図22(A)は複写の実行前の状態、(B)は複写の実行後の状態である。次にステップS157で、図形表示手段195は、命令の実行結果をCRT13に表示する。以上の手順で、操作者は開始点で筆圧を大きくクリックすると複写を実行でき、開始点で筆圧を小さくクリックすると移動を実行できる。操作者は開始点と終了点の2点を指定するだけでよい。
【0032】
(j)第3の実施例の効果
以上説明したように第3の実施例によれば、従来の方法では命令の選択から命令の終了まで6つの手順を必要としていたが、2つの点を指定するだけで図形を編集することができるという効果が得られる。
さらに、図形編集領域での筆圧操作で命令を識別するので、操作者はメニューやアイコンを選択するために手や視線を動かす必要がなくなり、操作に集中することができるという効果が得られる。
また命令実行は筆圧操作によって行われるので、メニューやアイコンを表示する必要が無く、図形編集領域を広く使うことができるという効果が得られる。
【0033】
(k)なお書き
なお、第3の実施例では、筆圧が大きいときには複写、筆圧が小さいときには移動の命令を実行するようになっているが、命令を入れ替えたり、その他の命令を実行するようにしても良い。
【0034】
(l)第4の実施例の構成
以下、本発明の第4の実施例について、図面を参照しながら説明する。
本発明の第4の実施例におけるハードウェア構成は図1に示すものと同様である。
本発明の第4の実施例における電子ペンを説明するための線図は図2に示すものと同様である。
本発明の第4の実施例におけるソフトウェア構成は図3に示すものと同様である。
図24は本発明の第4の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
各手段は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成されている。
【0035】
図24と図3との対応関係を以下に説明する。
座標入力手段91は電子ペン240、デジタイザ241、ペン入力ドライバーソフト242、そしてWindowsシステム243に対応する。
座標領域抽出手段92はペン入力ウィンドウ244に対応する。
図形検索手段93,図形編集手段94は図形処理プログラム245、図形データベースアクセスプログラム246、図形データベース249、および選択記憶テーブル250に対応する。
図形表示手段95はWindowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。
図3の説明は第1の実施例と同じなので省略する。
【0036】
(m)第4の実施例の動作
以上のように構成された図形編集装置について、以下、図25のフローチャートに従ってその動作について説明する。はじめに操作者は、図26(A)のように開始点191をクリックで指定する。点の指定方法およびクリックの意味は、本発明の第2の実施例と同じである。するとステップS171で、座標入力手段91は、クリックしたときの軌跡データを取得する。クリックしたときの軌跡データは、1点の座標データだけの場合もあるが、ペンが多少ずれて複数の点の座標データが入力される場合もある。この原因は本発明の第2の実施例で説明したとおりである。
【0037】
次にステップS172で、座標領域抽出手段92は、上記点の軌跡データから開始点191の座標値を抽出し、図26(C)または(D)のように開始点191を中心としてあらかじめ定めた検索長さ195を範囲とする座標領域193を抽出する。この処理は、本発明の第2の実施例のステップS113と同じであるので説明を省略する。次にステップS173で、図形検索手段93は、上記座標領域193の範囲内にある図形を検索し、編集対象図形を決定する。この処理は、本発明の第1の実施例のステップS44と同じであるので説明を省略する。次にステップS174で、図形検索手段93は、ステップS173で取得された編集対象図形の端点194と開始点191の距離を計算し、その距離と上記検索長さ195とを比較し、命令を決定する。すなわち距離が検索長さより大きいときは移動に決定し、小さいときは端点修正に決定する。図26(C)は検索長さより小さいときの端点修正の場合、図26(D)は検索長さより大きいときの移動の場合の例である。円のように端点を持たない図形は移動となる。
【0038】
次にステップS175で、図形編集手段94は、ステップS174で決定された命令を実行する。操作者が終了点192を指定すると、図形編集手段94は図形データを更新する。移動の命令実行は、本発明の第2の実施例のステップS116と同じなので説明を省略する。端点修正では開始点191の座標を終了点192の座標に置き換えて図形データを更新する。図26(A)は端点修正の実行前の状態、(B)は端点修正の実行後の状態である。次にステップS176で、図形表示手段95は、命令の実行結果をCRT13に表示する。
【0039】
以上の手順で、操作者は開始点を図形の端点近傍でクリックすると端点修正を実行でき、開始点を図形の端点から離れた位置でクリックすると移動を実行できる。操作者は開始点と終了点の2点を指定するだけでよい。
【0040】
(n)第4の実施例の効果
以上説明したように第4の実施例によれば、従来の方法では命令の選択から命令の終了まで6つの手順を必要としていたが、2つの点を指定するだけで図形を編集することができるという効果が得られる。
さらに、図形編集領域でのクリック位置で命令を識別するので、操作者はメニューやアイコンを選択するために手や視線を動かす必要がなくなり、操作に集中することができるという効果が得られる。
また命令実行はクリック操作によって行われるので、メニューやアイコンを表示する必要が無く、図形編集領域を広く使うことができるという効果が得られる。
【0041】
(o)なお書き
なお、第4の実施例では、端点近傍では端点修正、端点から遠いときには移動の命令を実行するようになっているが、その他の命令を実行するようにしても良い。
【0042】
(p)第5の実施例の構成
以下、本発明の第5の実施例について、図面を参照しながら説明する。
本発明の第5の実施例におけるハードウェア構成は図1に示すものと同様である。
本発明の第5の実施例における電子ペンを説明するための線図は図2に示すものと同様である。この電子ペンは、本発明の第3の実施例と同様にペン先21及びテールスイッチ23で筆圧をデジタイザ11に伝える機能を持っている。
本発明の第5の実施例におけるソフトウェア構成は図3に示すものと同様である。
図27は本発明の第5の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
各手段は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成されている。
【0043】
図4と図3との対応関係を以下に説明する。
座標入力手段331は電子ペン240、デジタイザ241、ペン入力ドライバーソフト242、そしてWindowsシステム243に対応する。
文字認識手段332、座標領域抽出手段334、スイッチ判断手段338,圧力判断手段339そして図形認識手段340はペン入力ウィンドウ244に対応する。
命令判断手段333,メニュー命令選択手段337は図形処理プログラム245に対応する。
図形検索手段335、図形編集手段342、図形登録手段341は図形処理プログラム245、図形データベースアクセスプログラム246、図形データベース249、および選択記憶テーブル250に対応する。
メニュー表示手段336は、図形処理プログラム245、Windowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。
図形表示手段343はWindowsシステム243、ペン入力ウィンドウ244、そしてCRT247に対応する。
図3の説明は第1の実施例と同じなので省略する。
【0044】
第5の実施例では、電子ペン14のスイッチに対して、図28のように命令を対応づけている。
またジェスチャーに対して、図29のように命令を対応づけている。
本発明の第5の実施例では、上記第1、第2、第3および第4の実施例の機能を全て合せ持ち、それ以外に後述するように図形選択、メニュー表示、数値入力ウィンドウの機能を持っている。
【0045】
(q)第5の実施例の動作
上のように構成された図形編集装置について、以下、図30のフローチャートに従ってその動作について説明する。はじめに操作者は、本発明の第1の実施例のようにジェスチャーをおこなうか、または本発明の第2、第3、第4の実施例のようにクリックを行なう。操作がジェスチャーであるかクリックであるかは後述するステップS260で判断している。入力はペン先21およびテールスイッチ23で行なうことができる。またサイドスイッチ22を押しながら入力することもできる。作業者の操作で図形編集装置が動作を開始しステップS251で、座標入力手段331は、点の軌跡データを取得する。次にステップS252で、座標入力手段331は、デジタイザ11からスイッチ情報を取得する。このスイッチ情報で、ペン先21で入力したものか、テールスイッチ23で入力したものかがかる。またサイドスイッチ22が同時に押されているかも知ることができる。次にステップS253で、座標入力手段331は、デジタイザ11から筆圧情報を取得する。この筆圧情報がクリックしたときの最大筆圧を表していることは本発明の第3の実施例と同じである。
【0046】
次にステップS254で、スイッチ判断手段338は、ステップS252で取得されたスイッチ情報がサイドスイッチかどうかを判断する。サイドスイッチが押されている時にはステップS255へ進み、それ以外はステップS256へ進む。ステップS255で、図形選択命令を実行し、ステップS286へ進む。ステップS255については、詳細を後述するが、図形選択命令とは、図形を検索して記憶するが、編集は行なわない命令である。
【0047】
次にステップS256で、文字認識手段332は、上記点の軌跡データからそれに対応する認識文字を決定する。決定方法は本発明の第1の実施例のステップS42と同じである。次にステップS257で、命令判断手段333は、図29の命令対応テーブルを参照して、ステップS256で決定された認識文字がアンドゥに対応する命令であるかどうか判断する。認識文字がアンドゥに対応するものであれば、ステップS258へ進み。それ以外はステップS259へ進む。ステップS258で、図形編集手段243は、アンドゥ命令を実行し、ステップS286へ進む。アンドゥ命令とは、直前の命令を取消し、図形を命令の実行前の状態に戻す命令で、CAD装置では一般に使われている機能である。
【0048】
次にステップS259で、座標領域抽出手段334は、第1の実施例のステップS45と同様に上記点の軌跡データから座標領域を抽出する。次にステップS260で、座標領域抽出手段334は、上記座標領域が、あらかじめ定められた誤差範囲より大きいかどうかを比較し、大きい場合は有効なジェスチャーであると判断しステップS261へ進み、小さい場合は誤差の範囲内であると判断しステップS273へ進む(誤差範囲とはシステムが保持している値で、操作者は事前にその値を変更することができるものである)。このステップS260では、操作者のペン操作が、クリックであるかジェスチャーであるかを判断している。
【0049】
ステップS260で、点の軌跡がジェスチャーであると判断された場合には、ステップS261からステップS272までを実行する。ステップS261で、図形検索手段335は、選択記憶テーブルを参照して図形検索を行なうかどうかを判断する。すでに図形が記憶されているときには、図形を検索しないで選択記憶テーブルに記憶されている図形を処理対象図形として、次のステップS265へ進む。まだ図形が記憶されていないときには、ステップS262へ進む。ステップS262で、ステップS259で抽出された座標領域内にある図形を検索し、その図形を選択記憶テーブルに記憶する。このとき図形は複数の図形でも、単体でもかまわない。ステップS263で、再び選択記憶テーブルを参照して、図形が記憶されていないときには、ステップS264へ進み、ジェスチャーで指定された命令のかわりに、図形認識を行なうように命令を変更する。図形が記憶されているときには、図形を検索しないで選択記憶テーブルに記憶されている図形を処理対象図形として、次のステップS265へ進む。
【0050】
次にステップS265で、命令判断手段333は、ステップS256で決定された認識文字に対応する命令を決定する。決定方法は本発明の第1の実施例のステップS45と同じである。ステップS266は、図形編集手段243は、第1の実施例のステップS46と同様に削除命令を実行する。ステップS267は、選択記憶テーブルに記憶されている文字を取り出して、後述する。文字入力ウィンドウ290(図29)にそれを表示させた後、文字認識機能によって認識した文字でその文字を上書きして、修正した結果を図面に登録する機能である(文字入力ウィンドウ290については、後述するステップS278の説明を参照のこと)。ステップS268の条件付き削除とは、ジェスチャーの曖昧さを補足するための機能で、”V”と”U”が似ているために、ある条件が満たされたときには”U”でも削除を実行するようにしたものである。このとき削除を実行する条件は、ステップS261で選択記憶テーブルに図形が記憶されていなくて、かつステップS263で選択記憶テーブルに図形が記憶されていることである。これは”U”ジェスチャーが編集対象図形の上で行われたことを表している。ステップS269は、第1の実施例の図11のように、丸を書くジェスチャーをしたときと同様の判断を行なっている。ここで図形検索手段335は、ジェスチャーを行なった座標領域のなかに編集対象図形とその図形の端点が含まれているかどうかを判断し、端点が含まれているときには、ステップS270へ進み、端点が含まれていないときには、ステップS271へ進む。ステップS270で、図形編集手段243は、第1の実施例のステップS46と同様に端点接続を実行する。ステップS271で、図形認識手段243は、第1の実施例のステップS47と同様に図形認識を行い、ステップS272で、図形登録手段341は、第1の実施例のステップS48と同様に図形を登録する。
【0051】
次にステップS260で点の軌跡が誤差の範囲内である(クリック)と判断された場合の動作について説明する。この場合には、ステップS273からステップS284までを実行する。ステップS273で、座標領域抽出手段334は、第2の実施例のステップS113と同様に座標領域を抽出する。ステップS274からステップS276までの処理はステップS261からステップS263までと同じなので説明を省略する。ステップS277で、圧力判断手段339は、第3の実施例のステップS155と同様に筆圧を判断する。筆圧が大きいときには、ステップS278へ進み、筆圧が小さいときには何も処理しないで、ステップS286へ進む。ステップS278について、詳細は後述する。
【0052】
ステップS279で、スイッチ判断手段338は、第2の実施例のステップS115と同様にスイッチを判断する。テールスイッチのときにはステップS285へ進み、ペン先スイッチのときにはステップS280へ進む。ステップS285の処理は第2の実施例のステップS116と同じなので説明を省略する。ステップS280で、圧力判断手段339は、第3の実施例のステップS155と同様に筆圧を判断する。筆圧が大きいときには、ステップS281へ進み、筆圧が小さいときにはステップS282へ進む。ステップS281の処理は第3の実施例のステップS156と同じなので説明を省略する。ステップS282で、図形検索手段335は、第4の実施例のステップS174と同様に端点とクリック開始点との距離から命令を決定する。距離が短いときにはステップS283へ進み、距離が長いときにはステップS284へ進む。ステップS283の処理は第4の実施例のステップS175と同じなので説明を省略する。ステップS284の処理は第2の実施例のステップS116と同じなので説明を省略する。最後にステップS286で編集対象図形を再度表示する。
【0053】
ステップS278について、図31及び図32を参照して説明する。ステップS278で、図形編集手段342は、図31(A)のような文字入力ウィンドウ290を画面に表示する。文字入力ウィンドウ290は、ウィンドウ枠291と文字認識領域292と結果表示領域293からなる。操作者が電子ペン14で文字認識領域292で点の軌跡データを入力すると、文字認識手段332が文字認識を行ない、その認識結果を結果表示領域293に表示する。電子ペン14の座標がウィンドウ枠291の外側に出たときには、文字認識を終了し、認識結果を文字データとして登録する。この文字入力ウィンドウは図形認識や形状変更と組み合わせても使うことができる。図形認識手段340は、図31(A)に示すように、図形認識によって図形を認識したのち文字入力ウィンドウ290を表示させる。文字入力ウィンドウ290内で文字を入力し、電子ペン14をウィンドウ枠291の外側に移動させることによって、その文字を図形の長さや形状を指定する命令と判断し、入力した図形を変形することができる。図31(B)では”@2、4”と入力したときには、線分の開始点を基準として水平方向に2、垂直方向に4移動した点を終了点として線分を変形する。また”100<45”と入力したときには、線分の開始点を基準として長さ100、水平方向から時計回りと反対方向に45度の角度を持った線分に変形する。
【0054】
同様に図31(C)に示すように、文字入力ウィンドウ290内で文字を”D30”と入力し、電子ペン14をウィンドウ枠291の外側に移動させることによって、円の中心点を基準として直径30の円に変形する。また”R10”と入力し、電子ペン14をウィンドウ枠291の外側に移動させることによって、円の中心点を基準として半径10の円に変形する。
同様に図32(A)に示すように、文字入力ウィンドウ290内で文字を”R10”と入力し、電子ペン14をウィンドウ枠291の外側に移動させることによって、半径10の円弧で2本の線分を角丸めする。ただし図32(B)のように、円弧と2本の線分との距離a、bがあらかじめ定めた近接距離よりも短いときのみこの角の角丸めを行ない、それ以外のときは図形認識した円弧を登録するだけで角丸めは行なわない(接近距離はシステムが保持している値で、操作者は事前にその値を変更することができるものである)。
一方、形状変更では、直径を変更する認識文字を”D”とすると、図32(C)に示すように、電子ペン14で”D”を書くと命令判断手段333は直径変更命令と判断し、図形編集手段342は、文字入力ウィンドウ290を表示させる。文字入力ウィンドウ290内で文字を入力し、電子ペン14をウィンドウ枠291の外側に移動させることによって、その数値を新しい直径として円や円弧の直径を変更する。
【0055】
次にステップS255の図形選択命令について、図33と図34を参照して説明する。図33は図形選択命令のフローチャートである。図34は処理対象図形と選択記憶テーブルとの対応関係を示した図面である。図形選択命令では、ステップS301で、座標領域抽出手段334は、点の軌跡データがクリックかジェスチャーかを判断する。この処理はステップS260と同じである。クリックであると判断したときには、ステップS302へ進み、ジェスチャーであると判断したときには、ステップS303へ進む。ステップS302で、座標領域抽出手段334は、クリックされた点を中心に座標領域を抽出する。この処理は第2の実施例の図13のステップS113と同様なので説明を省略する。ステップS303で、座標領域抽出手段334は、ジェスチャー範囲を座標領域として抽出する。この処理は第1の実施例の図5のステップS43と同様なので説明を省略する。
【0056】
ステップS304で、図形検索手段335は、上記座標領域内にある図形を検索し、編集対象図形を一時記憶する。記憶した編集対象図形は図34の図形a1からanまでとして記憶される。ここで、nは記憶した図形の個数である。ステップS305で、図形検索手段335は、検索結果の編集対象図形があるかどうかを判断し、図形がある場合にはステップS306へ進み、図形がない場合にはステップS310へ進む。ステップS306で、図形検索手段335は、編集対象図形の図形情報を一つ取り出す(図34の図形a1)。ステップS307で、図形検索手段335は、取り出した図形情報と選択記憶テーブルに記憶されている図形情報を比較し、同じ図形情報があるかどうか調べる。具体的には図34の矢印に示したように図形a1と選択記憶テーブルの図形b1からbmまでを比較する。ここで、mは選択記憶テーブルに既に記憶されている図形の個数である。同じ図形情報が見つかったときには、ステップS308へ進み、見つからなかったときには、ステップS309へ進む。ステップS308で、図形検索手段335は、選択記憶テーブルからその図形情報を削除する。これによりその図形は選択が解除されたことになる。ステップS309で、図形検索手段335は、選択記憶テーブルにその図形情報を追加する。これによりその図形は選択されたことになる。ステップS308またはステップS309の次に、再びステップS305へ戻り、処理対象図形があるかどうかを判断する。まだ処理対象図形がある場合にはステップS306からステップS309をくり返し、処理対象図形が無くなったときにステップS310へ進む。
【0057】
ステップS310で、図形検索手段335は、選択記憶テーブルに図形が記憶されているかどうか調べる。図形が記憶されているときにはステップS311へ進み、図形が記憶されていないときには、ステップS312へ進む。操作者が図形選択操作を行うことにより、複数の図形を編集対象図形として選択記憶テーブルに記憶することができる。ステップS311で、メニュー表示手段336は、選択記憶テーブルに記憶されている図形に対して実行可能な命令のメニューを画面上に表示する。メニューはシステムが表示するので、操作者はメニューを表示する操作をする必要はない。実行可能な命令は、例えば図35のように図形毎にあらかじめ定められている。
【0058】
ここでペンメニューについて図36を参照しながら説明する。
メニューには、プッシュピンボタン281が表示されている。図36(B)に示すようにプッシュピンボタン281には位置固定のプッシュピンと位置移動のプッシュピンの2種類ある。電子ペン14をプッシュピンボタン281の位置でクリックするたびに交互に表示が入れ代わり、機能も入れ代わる。メニューを表示する位置は、位置固定プッシュピンのときには、前回メニューを表示した位置に再び表示し、位置移動プッシュピンのときには、現在電子ペン14がある位置の近傍に表示する。電子ペン14の近傍にメニューを表示することによって、メニューから命令を選択するために移動する手の動きを少なくすることができる。続けて複数図形を選択するようなときには、メニューが邪魔にならないようにプッシュピンを押して位置固定にする。
メニューのタイトルバー282の位置で電子ペン14をクリックするとメニューの位置を移動することができる。電子ペン14の動きにメニューが追従し、新しい位置で再びクリックするとその位置にメニューが表示される。
またメニューには、最小化ボタン283が表示されている。この最小化ボタン283の位置で電子ペン14をクリックすると図36(C)に示すようにメニューがアイコンに変わる。逆にアイコンを短い時間間隔で2回クリックすると、もとのメニューに戻る(短い時間間隔で2回クリックすることをダブルクリックと呼んでいる。この時間間隔はWindowsシステムが保持している値で、操作者は事前にその値を変更することができるものである)。アイコンもメニューと同様に位置を移動することができ、表示する位置はプッシュピンの状態に従う。
【0059】
ステップS312で、メニュー表示手段336は、メニューを画面から消去する。このとき表示していた位置を記憶しておき、次回表示されるときにはプッシュピンの状態に従った位置に表示される。また消去のときアイコン化されている場合には、次回表示されるときにはアイコンで表示される。
【0060】
繁雑を避けるために図30では図示を避けたが、命令実行が開始されると、メニューは画面から消去される。ただし図形認識が実行されるときだけは、メニューを表示したまま実行することができる。また図形認識を除く編集命令が実行された後に、選択記憶テーブルから図形情報が削除されることは第1の実施例のステップS46と同様である。(メニューが消去されるのはステップS266、ステップS267、ステップS268、ステップS270、ステップS285、ステップS281、ステップS283、ステップS284のとき。)
【0061】
以上の手順で、操作者はメニューから命令を選択することなく、テールスイッチのクリックで形状変更、サイドスイッチで図形選択、ペン先スイッチのクリックで移動を実行することができる。またペン先スイッチのクリックで筆圧を大きくすると複写を実行することができ、テールスイッチのクリックで筆圧を大きくすると同心円作成を実行することができる。
またジェスチャーによって削除、文字修正、アンドゥ、端点接続、図形認識を実行することができる。また線分や円弧の端点をクリックすると端点修正を実行することができる。
いずれの場合も操作者はクリックまたはジェスチャーをするだけでよい。
【0062】
(r)第5の実施例の効果
以上説明したように第5の実施例によれば、従来の方法では命令の選択から命令の終了まで6つの手順を必要としていたが、クリックまたはジェスチャーを利用して1または2回の動作で図形を編集することができるという効果が得られる。
さらに、図形編集領域でのジェスチャー、スイッチ操作、筆圧操作またはクリック操作で命令を識別するので、操作者はメニューやアイコンを選択するために手や視線を動かす必要がなくなり、操作に集中することができるという効果が得られる。
また命令実行はジェスチャー、スイッチ操作、筆圧操作またはクリック操作によって行われるので、メニューやアイコンを表示する必要が無く、図形編集領域を広く使うことができるという効果が得られる。
また文字認識辞書によってジェスチャーを再定義することができるので、操作者が使いやすいようにジェスチャーの変更や追加が容易であり、異なるジェスチャーで同じ命令を実行することもできるという効果が得られる。
またジェスチャーを定義することで、図形編集と図形入力を簡単に区別することができるという効果が得られる。
画面上にメニューを表示する際、現在の座標指示器の位置に対応する画面上の位置の近傍にメニューを表示することにより、メニュー選択のための手の移動を少なくするという効果が得られる。
メニューをアイコン化することで、図形編集領域を覆う面積を最小限にとどめるという効果が得られる。
選択記憶テーブルを採用することで、複数の図形の編集を一度のジェスチャーやクリックで行なうことができるという効果が得られる。
またジェスチャー、スイッチ操作、筆圧操作、クリック操作を組み合わせることによって操作者の感覚に近い自然な図形編集を行なうことができるという効果が得られる。
【0063】
(s)なお書き
なお、第5の実施例の応用として、命令を入れ替えたり、その他の命令を実行するようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明は、文字認識を利用した柔軟性のある命令決定方法により編集命令を実行することができる。また、スイッチ情報を利用した簡単な命令決定方法により編集命令を実行することができるとともに、スイッチ情報を利用した簡単な図形選択方法により複数図形を編集することができる。
また、圧力情報を利用した簡単な命令決定方法により編集命令を実行することができる。
また、図形全体の削除と交点間の削除を同じジェスチャーで実行できるなど、図形全体に対する編集と端点に対する編集を同じ操作で実行できる。
また、図形の種類によって命令を判断することが簡単にでき、異なる図形編集を同じ操作で実行できる。
また、本発明では、メニューから図形の種類を選択する必要が無く、電子ペンで入力した点の軌跡データで自動的に図形を認識して登録することができるので、図形入力が簡単になる。また、入力する手の動きと表示される筆跡データとが一致するために、紙に鉛筆で書くように自然な図形入力をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例の電子ペンを説明するための線図である。
【図3】第1の実施例におけるソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図6】第1の実施例を説明するための線図である。
【図7】第1の実施例の文字認識辞書を説明するための具体例である。
【図8】第1の実施例の命令対応辞書を説明するための具体例である。
【図9】第1の実施例の図形認識番号を説明するための線図である。
【図10】第1の実施例を削除のジェスチャーについて説明する図である。
【図11】第1の実施例を端点接続のジェスチャーについて説明する図である。
【図12】第2の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
【図13】第2の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図14】第2の実施例を移動の操作について説明する図である。
【図15】第2の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図16】第2の実施例を形状変更の操作について説明する図である。
【図17】第2の実施例を形状変更特に円弧の形状変更について説明する図である。
【図18】第2の実施例を線分の領域移動について説明した図である。
【図19】第2の実施例を線分の端点変更について説明した図である。
【図20】第3の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
【図21】第3の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図22】第3の実施例を複写の操作について説明する図である。
【図23】第3の実施例をペンの筆圧について説明する図である。
【図24】第4の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
【図25】第4の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図26】第4の実施例を説明するための線図である。
【図27】第5の実施例における図形編集装置の構成を示すブロック図である。
【図28】第5の実施例におけるペンのスイッチと命令の対応関係を説明する図である。
【図29】第5の実施例における文字認識辞書と命令対応テーブルを説明する図である。
【図30】第5の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図31】第5の実施例の文字入力ウィンドウとその具体例を説明する図である。
【図32】第5の実施例の文字入力ウィンドウの他の例を説明する図である。
【図33】第5の実施例の動作を説明したフローチャートである。
【図34】第5の実施例における処理対象図形と選択記憶テーブルとの対応関係を示す図
【図35】第5の実施例における図形種類と実行可能な命令の例を説明する図である。
【図36】第5の実施例におけるメニュー表示を説明する図である。
【図37】従来例の構成を示すブロック図である。
【図38】従来例における画面構成を説明するための線図である。
【図39】従来例の動作を説明したフローチャートである。
【図40】従来例における移動の操作を説明する図である。
【符号の説明】
11はデジタイザ
12はコンピュータ
13はCRT
14は電子ペン
21はペン先スイッチ
22はサイドスイッチ
23はテールスイッチ
Claims (15)
- 点の軌跡データを入力することのできる座標入力手段と、
前記座標入力手段により入力された点の軌跡データを文字または記号として認識する文字認識手段と、
前記文字認識手段により認識された文字または記号があらかじめ定められた処理実行命令に対応するものであるかどうかを判断する命令判断手段と、
前記点の軌跡データによって定められる座標領域を抽出する座標領域抽出手段と、
前記座標領域抽出手段により抽出される領域に処理対象図形があるかどうかを検索する図形検索手段と、
前記図形検索手段により検索された処理対象図形に対して前記命令判断手段により判断された命令を実行する図形編集手段と、
前記図形編集手段の実行結果を画面に表示する図形表示手段と
からなる図形編集装置。 - 前記座標入力手段は、機能の異なる複数のスイッチを有する電子ペンを備えており、前記座標入力手段が有する前記電子ペンのいずれのスイッチが操作されたかを示すスイッチ情報を判断するスイッチ判断手段を有し、
前記図形編集手段は、前記スイッチ判断手段の判断結果により、前記命令判断手段から送られる命令を切り換えて実行することを特徴とする請求項1記載の図形編集装置。 - 前記機能の異なる複数のスイッチはテール及びペン先のスイッチであり、前記図形編集手段により実行される命令は、前記テールスイッチのときは形状を変更する命令であり、前記ペン先スイッチのときは図形を移動させる命令であることを特徴とする請求項2に記載の図形編集装置。
- 前記命令判断手段で判断される命令をメニューとして画面に表示するメニュー表示手段と、
前記座標入力手段により入力された座標値から、前記メニュー表示手段に表示された前記メニュー上のどの命令を選択したかを判断するメニュー命令選択手段と
を、さらに備え、
前記図形検索手段により処理対象図形が検索された場合のみ、前記図形表示手段の画面上のあらかじめ定められた位置に前記メニューを表示し、
前記メニュー命令選択手段により前記メニュー表示手段に表示された前記命令が選択された場合には、前記メニュー表示手段が前記表示されたメニューを消去することを特徴とする請求項1記載の図形編集装置。 - 前記座標入力手段と前記図形表示手段が一体となって入出力手段を構成し、
前記入出力手段を使用することによって、前記座標入力手段を操作する手の動きに追従して前記図形表示手段により点の軌跡データを表示する
ことを特徴とする請求項1記載の図形編集装置。 - 前記座標入力手段は、点の軌跡データのほかに電子ペンの筆圧情報を入力することができ、前記座標入力手段により入力された最大筆圧が閾値以上であるかどうかを判断するための圧力判断手段を、さらに備え、
前記圧力判断手段の判断結果にしたがって前記命令判断手段の処理実行命令を切り替える
ことを特徴とする請求項1記載の図形編集装置。 - 前記圧力判断手段で判断された前記最大筆圧が前記閾値より大きいときは、前記処理実行命令は複写となり、前記最大筆圧が前記閾値より小さいときは、前記処理実行命令は移動であることを特徴とする請求項6に記載の図形編集装置。
- 前記座標入力手段により入力された点の軌跡データを線分・円・円弧などの図形として認識するための図形認識手段と、
前記図形認識手段により認識された図形を登録する図形登録手段と、をさらに備え、
前記点の軌跡データが前記命令判断手段により図形編集命令ではないと判断された場合 、前記図形検索手段の検索結果にかかわらず、前記図形認識手段と前記図形登録手段により図形を登録する
ことを特徴とする請求項1記載の図形編集装置。 - 前記座標入力手段により入力された点の軌跡データを線分・円・円弧などの図形として認識するための図形認識手段と、
前記図形認識手段により認識された図形を登録する図形登録手段と、をさらに備え、
前記座標領域抽出手段で抽出された座標領域中に、処理対象図形が検索されなかった場合には、前記命令判断手段の判断結果にかかわらず、前記軌跡データを図形として前記図形認識手段が認識し、前記図形登録手段により前記認識した図形を登録する
ことを特徴とする請求項1に記載の図形編集装置。 - 点の軌跡データを座標入力手段により入力するステップと、
前記入力された点の軌跡データを文字認識手段により文字または記号として認識するステップと、
前記点の軌跡データによって定められる座標領域を座標領域抽出手段により抽出するステップと、
前記抽出された領域に処理対象図形があるかどうかを図形検索手段により検索するステップと、
前記文字認識された文字または記号があらかじめ定められた処理実行命令に対応するものであるかどうかを命令判断手段により判断するステップと、
前記検索された処理対象図形に対して前記処理実行命令を図形編集手段により実行するステップと、
前記処理実行結果を図形表示手段により画面に表示するステップと
を含む図形編集方法。 - 前記命令判断手段で判断される命令が、図形を交点で接続する命令である場合は、前記図形編集手段により前記検索された処理対象図形同士の交点を計算した後、該交点で互いに接続するように前記処理対象図形を変形する
ことを特徴とする請求項10に記載の図形編集方法。 - 前記命令判断手段で判断される命令が、図形を削除する命令である場合は、
前記図形編集手段により前記検索された処理対象図形とそれ以外の図形の交点を計算するステップと、
前記計算により交点が見つからなかったときには、前記図形編集手段により前記処理対象図形の全体を削除するステップと、
前記計算により交点が見つかったときには、前記図形編集手段により該交点によって複数部分に該処理対象図形を区切り、区切られた部分のうちで入力座標点からの距離が一番近い部分を削除するステップと、
を含む請求項10に記載の図形編集方法。 - 前記座標入力手段で、ある一点が指定された場合、前記図形編集手段により前記図形検索手段で検索された処理対象図形の端点と前記指定点との距離を計算するステップと、
前記計算された距離があらかじめ定められた長さに満たないときは、前記図形編集手段により前記処理対象図形の端点に対する処理を行うステップと、
前記計算された距離があらかじめ定められた長さ以上であるときは、前記図形編集手段により前記処理対象図形全体に対する処理を行うステップと、
を含む請求項10に記載の図形編集方法。 - 前記命令判断手段で判断された命令の実行の動作を、前記図形編集手段により前記図形検索手段で検索された処理対象図形の種類に対応して変更するステップを含む請求項10記載の図形編集方法。
- 前記図形検索手段においては、図形検索を実行する前に、既に検索した結果が記憶されている選択記憶テーブルを参照し、前記座標領域抽出手段で抽出された図 形が前記選択記憶テーブルに記憶されているときには、新たな図形を検索しないようにして、前記選択記憶テーブルに記憶されている図形を処理対象図形とし、
前記座標領域抽出手段で抽出された図形が前記選択記憶テーブルに記憶されてないときには、前記図形検索手段により前記抽出される領域に処理対象図形があるかどうかを検索し、その検索結果を前記選択記憶テーブルに記憶する、
ことを特徴とする請求項10記載の図形編集方法。
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