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JP3833632B2 - パケット転送可否判断方法、パケット転送装置、およびプログラム - Google Patents

パケット転送可否判断方法、パケット転送装置、およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット転送可否判断方法、パケット転送装置、およびプログラムに関し、パケット通信網においてパケット送信端末装置より送出されるパケットに対して流量制限を行うパケット転送可否判断方法、パケット転送装置、およびプログラムに関する.
【0002】
【従来の技術】
パケット通信網において、フロー単位の受付制御を行うことによりフローの通信品質を確保する技術は、従来から多数検討されている。
【0003】
かかる技術の中で、端末が、フローの設定に先立ち、フロー本来の優先度よりも低い優先度で、本来のフローと同程度の帯域で試験パケットを送出することで、通信の可否を判断する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
この方法では、パケット網内の、ルータに代表されるパケット転送装置は、Diffserv型の優先制御キューが想定されている。
【0005】
典型的な具体例としては、本来のフローを転送する優先クラスと、試験パケットを転送する試行クラスがあって、それらの合計帯域に上限が設定されており、かつ優先クラスが試行クラスよりも優先的に転送される機構である。すなわち、仮に100Mbpsの伝送路に対し、40Mbpsの合計帯域の上限値が設定されていたとし、すでに優先クラスとして35Mbpsのフローが存在しているとする。新たなフローとして5Mbps以下の帯域を要求するものであれば、試行クラスで試験パケットを転送しても転送は可能であり、受信端末から送信端末にその旨が通知されることで、新たなフローが設定される。一方、5Mbpsを越える帯域を要求するフローであれば、試験パケットを送出している段階で品質劣化が生じ、その結果を受信端末から通知されることで、送信端末は本来のフローの送信を行わない。
【0006】
このような機構で、ルータとしてはフローごとの状態管理や受付判断をすることなく、クラス毎の流量制限を行うだけで、端末を含めた通信システム全体で、フローごとの品質を保証する受付判定が実現できる。
【0007】
【非特許文献1】
ビクトリア エレック(Viktoria Elek)、他2名(Gunnar Karlsson, Rovert Ronngren)、「エンド−ツー−エンド観測に基づく受付制御」(Admission cotrol based on end-to-end measurements)、2000年インフォコムコンファレンス(Infocom 2000)、米国、IEEE、2000年3月29日
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
流量監視および流量規制の機構としては、ATMのUPCが代表例であり、優先クラスであるCLP=0のセルと試行クラスであるCLP=1のセルの合計帯域を監視するATM転送能力も規定されているが、違反時には、優先クラスであっても破棄するか、違反として非優先に変更するものだけである。
【0009】
しかしながら、合計帯域の上限値に拘わらず、一旦受け付けた優先クラスのフローは、破棄することなく、そのまま転送を継続することが望ましく、また、合計帯域の上限値に拘わらず、特定の場合には、試行クラスによるテスト過程を経ることなく、即座に優先クラスとしてフローを受け付けなければならない場合がある。以下にそのような3例を示す。
【0010】
第1の例として、帯域可変型フローの帯域変動による場合が挙げられる。フローが可変速度型の通信の場合、試験パケットでの通信帯域より、実際の通信帯域が下回ることが考えられる。たとえば40Mbpsの上限に対し、4Mbpsの帯域のフローがすでに10本設定されている場合、それぞれが3.5Mbpsまで帯域を低下させたとする。すると、実際の合計使用帯域は35Mbpsとなり、5Mbpsの余裕が発生する。この状態で5Mbpsの新たな通信を設定しようと、5Mbpsの試行クラスの試験パケットを送出すると、その時点では帯域に余裕があるため、受信端末側では良好な品質と判断し、実際のフローを優先クラスとして設定される。しかしながら、その後、各フローが本来の通信帯域である4Mbpsに回復すると、全体では45Mbpsとなり、帯域の上限である40Mbpsを超過した5Mbps分は、従来技術では破棄されることとなる。この場合も、上記回線障害時の帯域超過と同様、被害はすべてのフローに波及し、通信網全体のスループットを著しく低減させる。これを解決する手法としては、試験パケットの送出を、本来のフローよりも大きい帯域で行うことが考えられる。すなわち、上記例では5Mbpsのフローに対し、6Mbpsの試験パケットを送出することにより回避する手法があるが、この手法では、回線全体のトラヒックの変動に対処するため、単一のフローの試験パケットを増加させることになり、一般に、かなりの増加が必要となり、さらに、アクセス系などの帯域の細い区間を考慮すると、フローの設定ができないと判断してしまうケースが増加し、効率的ではない。あるいは、これを解決する手法として、トラヒック変動を十分考慮するため、試験パケットによる観測時間を長くする手法も考えられるが、設定可否の判断時間が長くなり、サービス性が劣る。
【0011】
したがって、かかる場合、それまでのフローの流量の回復に拘わらず、一旦受け付けた5Mbpsの優先クラスのフローは、そのまま転送が継続されることが望ましい。
【0012】
また、以下の第2および第3の例は、試行クラスによるテスト過程を経ることなく、合計帯域の上限値に拘わらず、即座に優先クラスとしてフローを受け付けなければならない場合である。
【0013】
すなわち、第2の例として、回線が強制的に切り替えられる際が挙げられる。従来より、回線障害が発生した場合を考慮して予備の通信回線を設定する方式がある。より具体的には、図8に示すように、2つのパケット転送装置801,802間に2つの回線が用意され、個々の回線には、何らかの方法でフロー単位の負荷分散がなされていると仮定する。その状態で、一方の回線(例えば回線A)に障害が発生した場合、その回線Aで転送できなくなったフローXは全て予備の回線(例えば回線B)に転送されることとなる。しかし、障害発生以前に予備の回線(回線B)を通るフローYがすでに存在した場合は、それらの合計が一つの回線の容量を超えてしまい、フローX,Y問わずに破棄が発生してしまうという問題が生じていた。すなわち、上記例では、二つの回線にそれぞれ40Mbpsの上限が設定されており、すでにそれぞれ35Mbpsまで優先クラスのパケットを転送していたとする。この状態で片方の回線に障害が発生すると、正常な回線に70Mbpsの優先クラスのパケットが流れようとし、帯域制限の上限40Mbpsを超え、30Mbps相当のパケットが破棄されることになる。しかし、実際にはこの場合、特定のフローに限定した破棄とすることはフロー単位の情報をルータで保持しない限り実現することはできず、すべてのフローに被害は波及し、通信網全体のスループットを著しく低減させる。
【0014】
しかしながら、かかる場合、回線の容量を超えても、切り替わったフローのうち、少なくとも優先クラスのフローについては、新しい回線の方でそのまま継続させることが望ましい。しかも、その場合、切り替わるべきフローについて、新たに試行クラスで試みるという過程を経ることなく、優先クラスでそのまま継続させる必要がある。
【0015】
また、第3の例として、移動端末におけるハンドオーバを実現する場合が挙げられる。上記従来技術において、移動端末のハンドオーバを想定した場合、ハンドオーバ先の新たな通信経路に対し、本来は試験パケットを新たに送出して、通信の可否を判断すべきであるが、すでに新たな通信経路で、優先クラスがその上限まで利用している場合は、ハンドオーバしたフローは、十分な品質が得られず、通信の品質が劣化してしまうことになる。しかも、先の2例と同様、ハンドオーバしたフローに限らず、同じ回線を共有しいているすべてのフローに対し品質劣化を招く。
【0016】
しかしながら、回線容量の上限値に拘わらず、ハンドオーバしたフローに関しては、新たな通信経路で即座に優先クラスとして継続させる必要がある。
【0017】
本発明は上述のような事情を鑑みて為されたものであり、本発明の目的は、一度受け付けられたフローの品質を、フローが終了するまで確保することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段
【0020】
上記目的を達成するため、請求項1に記載のパケット転送可否判断方法は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置におけるパケット転送可否判断方法であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、更に、優先クラスのパケットを破棄せず前記試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄することを要旨とする。
【0021】
この発明では、新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0024】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のパケット転送可否判断方法は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置におけるパケット転送可否判断方法であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、更に、優先クラスのパケットを破棄せず前記試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、前記パケットは通信帯域可変型フローに基づき転送され、通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記試行クラスのパケットを破棄し、前記通信帯域が拡張することにより前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、前記パケットを破棄することを要旨とする。
【0025】
この発明では、パケットが通信帯域可変型フローに基づき転送される場合に、通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなったときは、試行クラスのパケットがあれば破棄し、前記通信帯域が拡張することにより前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、前記パケットを破棄する。
【0028】
請求項に記載のパケット転送可否判断方法は、請求項1乃至請求項のいれかに記載のパケット転送可否判断方法において、前記端末装置は、前記試行クラスでパケットの送信要求を行い、該送信の品質結果に応じて優先クラスまたは再び試行クラスでパケットの送信要求を行うことを要旨とする。
【0029】
この発明では、端末装置が、先ず試行クラスでパケットの送信要求を行い、その送信の品質結果に応じて優先クラスまたは再び試行クラスでパケットの送信要求を行う端末主導の観測型受付制御に適用される。
【0032】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のパケット転送装置は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、を備えることを要旨とする。
【0033】
この発明では、新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0036】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のパケット転送装置は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを通信帯域可変型フローに基づき前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量および優先クラスのパケットを破棄せず前記試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記試行クラスのパケットを破棄し、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、を備えることを要旨とする。
【0037】
この発明では、パケットが通信帯域可変型フローに基づき転送される場合に、通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなったときは、試行クラスのパケットがあれば破棄し、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0040】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のパケット転送装置は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、を備え、それぞれ優先クラスおよび試行クラスのパケットを転送可能であって、それぞれ前記流量監視部により監視される複数の回線を有し、少なくとも1つの回線に障害がおきてその少なくとも1つの回線を通じて転送されていたパケットに係る全てのフローが他の回線のうちの少なくとも1つの回線に切り替わることにより、前記他の回線のうちの少なくとも1つの回線に係る前記試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記流量監視部は、前記試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄することを要旨とする。
【0041】
この発明では、複数回線を有するパケット転送装置において、少なくとも1つ回線に障害がおきてその少なくとも1つの回線を通じて転送されていたパケットに係る全てのフローを他の回線のうちの少なくとも1つの回線に切り替わることにより、他の回線のうちの少なくとも1つの回線に係る試行クラスおよび優先クラスの総流量が試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、流量監視部は、試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0042】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のパケット転送装置は、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、を備え、前記端末装置は前記パケットを無線送信する移動端末装置であり、その移動端末装置の移動に伴うハンドオーバにより、前記試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記流量監視部は、前記試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄することを要旨とする。
【0043】
この発明では、端末装置はパケットを無線送信する移動端末装置であり、その移動端末装置の移動に伴うハンドオーバにより、前記試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記流量監視部は、前記試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0044】
また、上記目的を達成するため、請求項に記載のプログラムは、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置に搭載されるプログラムであって、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておく手順と、新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する手順と、を前記パケット転送装置に実行させることを要旨とする。
【0045】
本発明では、帯域変動や新たな送信要求等により試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明のパケット転送可否判断方法、パケット転送装置、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のパケット転送装置の一実施形態の構成を示す図である。
図1において、パケット転送装置1は、外部の物理回線との接続を実行する回線対応部11と、内部でパケットの転送を行うスイッチ部12から構成される。回線対応部11からはパケットヘッダが付されたパケット2が転送される。また、さらに、回線対応部11は、パケットヘッダ情報に基づきパケット処理方法を選択するクラス分け部111と、クラス単位で流量を監視する流量監視部112と、物理回線に向けたパケット2の読み出し制御を行う待ちキュー部113と、外部の物理回線との接続を実行する物理回線対応部114から構成される。本発明の流量制御は、上記流量監視部112で実施される。また、流量監視部112は、後述する、Hクラスのパケットが破棄されない容量BWhとMクラスのパケットが破棄されない容量BWmhの各しきい値が設定記憶される記憶部を有している。
【0047】
図2は、本発明の一実施形態に係るかるパケット転送システムの構成を示す図である。
図2に示すパケット転送システムにおいて、端末装置21〜23,31〜33と端末装置41〜43,51〜53を接続するパケット通信網において、端末装置21〜23,31〜33はパケット転送装置1a接続され、端末装置41〜43,51〜53はパケット転送装置1cに接続され、パケット転送装置1aとパケット転送装置1cは、パケット転送装置1bによって接続されている。
【0048】
例えば、各端末装置21〜22から各端末装置41〜42にパケットを送信する場合において、パケット送信端末となる端末装置21〜22は、相手端末装置41〜42に送信するパケットのToSの値を試行クラス(Mクラス)に設定して転送する。一方、各端末装置31〜32から各端末装置51〜52にパケットを送信する場合において、パケット送信端末となる端末装置31〜32は、相手端末装置51〜52に送信するパケットのToSの値を優先クラス(Hクラス)に設定して転送する。
【0049】
パケット転送装置1aは、端末装置21〜22の転送してくるパケットフローをMクラスとして、端末31〜32の転送してくるパケットフローをHクラスとしてクラス分けを行い、その優先度別にパケットフローをパケット転送装置1bに転送する。パケット転送装置1bは、パケット転送装置1aから受け取ったパケットフローをパケット転送装置1cに転送する。パケット転送装置1cは、パケット転送装置1bから受け取ったパケットフローをそのパケットのヘッダに記載されている宛先情報に基づいて、端末装置41〜42および端末装置51〜52に転送する。なお、パケットの優先度は、端末装置ごとに決まる場合もあるし、同一端末装置の同一フローの通信中に変更される場合もある。
【0050】
図3は、パケット転送装置1内の処理の概要を説明するための図である。図4は、パケット転送装置1内の処理手順の概要を示すフローチャートである。
【0051】
本発明においては、図3に示すように、回線容量BWに対して、2つのしきい値、すなわち、Mクラスのパケットが破棄されない容量BWmhおよびHクラスのパケットが破棄されない容量BWhを設けたことが特徴である。
【0052】
いま送信端末装置23が受信端末装置43に送信するパケットフローのToSの値をMクラスにしてパケットの転送を開始するとする。このパケットフローを受け取ったパケット転送装置1aは(ステップS11)、該パケットフローのToSを読み、該パケットフローをMクラスに分類する。
【0053】
パケット転送装置1aは、端末装置23より受け取ったパケット(サイズ:bwMin)を含むMクラスのパケット(サイズ:bwm)およびHクラスのパケット(サイズ:bwh)の総流量(bwh+bwm+bwMin)を観測する(ステップS12)。もしこの総流量が閾値BWmhを超えないようであれば、引き続き転送を行い(ステップS13)、パケットの破棄は行わない。総流量が閾値BWmhを超えるようであれば、パケット転送装置1aは、新しく流入したMクラスのパケットを破棄する(ステップS14)。
【0054】
一方、いま送信端末装置23が受信端末装置43に送信するパケットフローのToSの値をHクラスにしてパケットの転送を開始するとする。このパケットフローを受け取ったパケット転送装置1aは(ステップS21)、該パケットフローのToSを読み、該パケットフローをHクラスに分類する。
【0055】
パケット転送装置1aは、端末装置23より受け取ったパケット(サイズ:bwHin)を含むHクラスのパケット(サイズ:bwh)およびMクラスのパケット(サイズ:bwm)の総流量(bwh+bwm+bwHin)を観測する(ステップS22)。もしこの総流量が閾値BWhを超えないようであれば、引き続き転送を行い(ステップS23)、パケットの破棄は行わない。総流量が閾値BWhを超えるようであれば、パケット転送装置1aは、新しく流入したHクラスのパケットを破棄する(ステップS24)。
【0056】
図3は次のような状況を表している。すなわち、現状においては、サイズがbwmのMクラスのパケットとサイズがbwhのHクラスのパケットが通信中である。そこに、新規入力されようとするサイズがbwMinのMクラスのパケットがあると、総流量がBWmhを越えてしまうような状況であるので、その新規のMクラスのパケットは破棄される。一方、そこに、新規入力されようとするサイズがbwHinのHクラスのパケットがあると、総流量はBWhを越えないので、その新規のHクラスのパケットは受け入れられて転送される。
【0057】
図5は、パケット転送装置1内の処理、すなわちToSを用いた転送処理の優先度制御を行う通信品質制御の処理の具体例を、時間推移と帯域利用状況とで表す図である。同図は、図3と同様の図であり、同様に2つのしきい値BWmhおよびBWhが設定されている。
【0058】
前述のように、本発明の前提技術となるパケット転送システムにおいては、端末装置は、一定時間試行クラス(Mクラス)のパケットを転送した後、該Mクラスのパケットの破棄がなく相手端末装置に届いたことを確認すると、Mクラスのパケットの転送の変わりにHクラスのパケットの転送を開始する(図5において、例えば※2で示すパケット)。
【0059】
図5において、※1の部分に示すように、この状態でサイズがbwMinのMクラスのパケットが流入すると、bwh+bwMin<BWmhであるので、このパケットはHクラスに遷移して転送が継続される。しかし、※3の部分に示すように、この状態でさらにサイズがbwMinのMクラスのパケットが流入すると、bwh+bwMin>BWmhであるので、その新しく流入したパケットは破棄される。
【0060】
一方、※4の部分に示すように、最初からHクラスのパケットである場合には、容量BWmhを越えても受け入れられて転送される。最初からHクラスのパケットである場合とは、後述のような、回線障害対処のために同等の2回線が用意されており、障害が発生した回線に割り当てられていたフローが他方の回線に切り替わるような場合や、いわゆるハンドオーバの場合である。なお、最初からHクラスのパケットであっても、その流入により総流量が容量BWhを越えてしまうようであれば、その新しく流入したHクラスのパケットは破棄されるか、または既存のMクラスのパケットがあればそれが破棄される。
【0061】
次に、トークンバケットの量を観測することにより帯域の残存容量を推定し、新たなパケットの転送を行うか否かを判断する方法を説明する。
【0062】
図6は、トークンバケットの量を判断基準としてパケットの転送を行うか否かを決定する処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
ここではサイズがそれぞれBhおよびBm(バイト)の2つのトークンバケットIおよびIIが用意されている。トークンバケットIおよびIIのトークンバケットレートをそれぞれRhおよびRm(バイト/秒)とする。なお、トークンバケットレートRh>トークンバケットレートRm、としている。また、トークンバケットIおよびIIのトークンカウンタの変数をそれぞれTcIおよびTcII(バイト)とする。また、トークンバケットIおよびIIの直前の正常パケット到着時刻の値をぞれぞれLCTIおよびLCTII(秒)とする。また、トークンバケットIおよびIIの計算用の変数をそれぞれTcI'およびTcII'とする。また、到着するパケットの到着時刻をta(秒)とし、そのパケット長をN(バイト)とする。なお、トークンカウンタTcIおよびTcIIの初期値は、それぞれトークンバケットIおよびIIのサイズ、すなわちBhおよびBmである。また、A(バイト)は、トークンバケットIIの判定において、Mクラスのパケットを誤って通過させないためのオフセット値であり、本発明の特徴である。
【0064】
トークンバケットIおよびIIは、図3における、Hクラスのパケットが破棄されない容量BWhおよびMクラスのパケットが破棄されない容量BWmhにそれぞれ対応している。
【0065】
図6において、新たなパケットが到着すると、先ず、式(1)および(2)の値が算出される(ステップS31)。
【0066】
TcI'=TcI+Rh×(ta−LCTI) ・・・(1)
TcII'=TcII+Rh×(ta−LCTII) ・・・(2)
ここで、TcI'およびTcII'は、新たなパケットの到着時刻taにおける、トークンバケットIおよびIIのトークンカウンタの値である。つまり、直前の正常パケットの到着からの経過時間に応じてバケットレート分だけ加算される。そこで、これらの値がその新たなパケットのサイズよりも大きければ、そのパケットは受け付けられることとなる。したがって、引き続き以下の処理を行う。
【0067】
先ず、TcI'がパケット長Nより小さいか否かを判断する(ステップS32)。TcI'がパケット長Nより小さい場合には、MクラスのパケットおよびHクラスのパケット双方が受け入れられないので、その新たなパケットを違反パケットと判断する(ステップS33)。そのときは、パケットを受け入れず破棄するのでトークンカウンタの値は更新しない(ステップS34)。
【0068】
一方、ステップS32においてTcI'がパケット長Nより大きいか等しい場合には、次に、その新たなパケットはMクラスのパケットであるか否かを判断する(ステップS35)。新たなパケットがMクラスのパケットである場合は、次に、TcII'がパケット長にオフセット値を加えたもの(N+A)より小さいか否かを判断する(ステップS36)。
【0069】
TcII'がパケット長にオフセット値を加えたもの(N+A)より小さい場合には、Mクラスのパケットは受け入れられないので、その新たなパケットを違反パケットと判断する(ステップS37)。そのときは、パケットを受け入れず破棄するのでトークンカウンタの値は更新しない(ステップS38)。
【0070】
一方、ステップS36において、TcII'がパケット長にオフセット値を加えたもの(N+A)より大きいか等しい場合には、Mクラスのパケットは受け入れられるので、その新たなパケットを正常なMクラスのパケットと判断する(ステップS39)。そのときは、式(3)および(4)に基づきトークンカウンタを更新する(ステップS40)。
【0071】
TcI=min(TcI',Bh)−N ・・・(3)
TcII=min(TcII',Bm)−N ・・・(4)
一方、ステップS35において新たなパケットがMクラスのパケットでない場合は、その新たなパケットはHクラスのパケットであるので、その新たなパケットを正常なHクラスのパケットと判断する(ステップS41)。そのときは、式(5)および(6)に基づきトークンカウンタを更新する(ステップS42)。
【0072】
TcI=min(TcI',Bh)−N ・・・(5)
TcII=max(min(TcII',Bm)−N,0) ・・・(6)
式(6)において、“min(TcII',Bm)−N”と“0”のうち大きい方を選択しているのは、Hクラスのパケットであって、トークンバケットIに対して違反でなくて、通過するパケットであっても、トークンバケットIIに対して違反である場合、トークンバケットIIのトークンカウンタが0を下回ってしまうが、そのような場合でも0から再増加させるためである。
【0073】
図7(a)および(b)は、それぞれトークンバケットIおよびIIにおけるトークンカウンタの値の推移の具体例を示す図である。
【0074】
図7において、縦軸および横軸はそれぞれトークンカウンタ値および時間経過を示す。そこで、#1および#2は、到着時のトークンカウンタ値がパケット長よりも大きいので正常パケットと判断して通過する。#3については、Mクラスのパケットであり、かつトークンバケットIIのトークンカウンタ値がパケット長にオフセット値を加えたものよりも小さいので、違反パケットとして破棄されている。#4および#5については、トークンバケットIIに対しては違反であるが、Hクラスのパケットであるので、通過している。#6は、トークンバケットIのトークンカウンタ値がパケット長よりも小さいので、図6のステップS32において、違反パケットとしてクラスに拘わらず破棄される。#7は、#4および#5と同様に通過する。#8は、#3と同様に破棄される。#9および#10は、#4,#5および#7と同様に通過する。#11は、#6と同様に破棄される。#12は、#2と同様に通過する。#13は、#3および#8と同様に破棄される。#14は、#3と同様、トークンバケットIIのトークンカウンタ値がパケット長にオフセット値を加えたものよりも小さいので、違反パケットとして破棄される。
【0075】
図8は、本発明のパケット転送可否判断方法が適用される第1の典型例を示す図である。
2つのパケット転送装置801,802間に、回線障害を考慮して2つの回線Aおよび回線Bが設定されている。そこで、個々の回線には、何らかの方法でフロー単位の負荷分散がなされていると仮定する。また、いま回線Aに流量bwhAのHクラスのパケットが流入しており、回線Bに流量bwhBのHクラスのパケットと流量bwmBのMクラスのパケットが流入していたとする。
【0076】
そこで、回線Aに障害が発生し流量bwhAのHクラスのパケットが予備回線である回線Bに流入したとする。このとき、BWmh≧bwhA+bwhB+bwmBであれば、すべてのパケットに破棄は起きない。しかしBWmh<bwhA+bwhB+bwmBの場合には、Hクラスのパケットには破棄が起きないが、Mクラスのパケットには破棄が生じる。
【0077】
図9は、本発明のパケット転送可否判断方法が適用される第2の典型例を示す図である。
図9において、移動端末である端末装置62が端末装置61と通信を行おうとする場合、先ず、最初の位置では、パケット転送装置1d,1e,1fを通るパスに対して、通常の受付判断、すなわち試行クラス(Mクラス)のパケットによる通信可否判断がなされる。受け付けが認められれば、その後、端末装置62は、優先クラス(Hクラス)のパケット(サイズ:bwh1f)で端末装置61との通信を行う。その後、端末装置61と通信を行いつつ、端末装置62がパケット転送装置1d,1e,1gを通るパスを介して通信を行う位置に移動したとする。つまり、ハンドオーバされたとする。かかるハンドオーバのときには、通信は継続される必要がある。したがって、パケット転送装置1eは、ハンドオーバ時には、Mクラスのパケットによる通信可否判断は行わず、新たなパケット転送装置1gに向けて初めからHクラスのパケットにより転送処理を行う必要がある。このとき、上記本発明の処理方法を採用すれば、それまでパケット転送装置1eからパケットを受け取っていたパケット転送装置1fには帯域の空きが生じ、パケット転送装置1eから新しくパケットを受け取り始めるパケット転送装置1gでは、BWmh≧bwh1f+bwh1g+bwm1g(パケット転送装置1gで元々転送されていたパケットのサイズをbwh1g+bwm1gとする)であれば、Hクラスのパケットに破棄は起きない。しかしBWmh<bwh1f+bwh1g+bwm1gの場合には、Hクラスのパケットには破棄が起きないが、Mクラスのパケットには破棄が生じる。
【0078】
また、従来の技術の項で述べた帯域可変型フローの場合には、本発明では、帯域が拡張して総流量が容量BWmhを越えた時点で、Mクラスのパケットが転送されていればそれを破棄する。Mクラスのパケットがなければ、容量BWhまでの帯域変動を許容する。
【0079】
なお、1つの帯域しきい値による方法をスタティックモードといい、2つの帯域しきい値による方法をエラスティックモードということもある。
【0080】
また、上述した実施形態においては、端末装置はToS値に優先度を設定したパケットを転送し、パケット転送装置が優先度別クラス割当を行い転送していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置の変わりにパケット転送装置(エッジルータやホームゲートウェイ)がこれを行っても良く、また優先度別にクラス分けを行わず、重要度別にクラス分けを行うような通信にも適用することができる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置において、試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と優先クラスのパケットを破棄しない優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、総流量が試行クラス帯域容量を越えることとなった場合、試行クラスのパケットであれば破棄し、優先クラスのパケットであれば優先クラス帯域容量を限度として許容する。故に、一度受け付けられた優先クラスのパケットは破棄されず、その品質がそのフローが終了するまで確保される。
【0082】
また、端末装置が、先ず試行クラスでパケットの送信要求を行い、その送信の品質結果に応じて優先クラスまたは再び試行クラスでパケットの送信要求を行う端末主導の観測型受付制御に適用された場合、試行クラスでパケットの送信要求により総流量が試行クラス帯域容量を越えてしまうときには、その試行クラスのパケットは受け付けられず破棄されるので、既存の優先クラスのフローを守ることができる。
【0083】
さらに、新たなパケットの送信要求により総流量が試行クラス帯域容量を越えてしまうような場合でも、それが優先クラスのパケットであれば受け付けるので、回線の切り替えやハンドオーバの場合にも受け付けられ、故に、一度受け付けられた優先クラスのパケットは回線の切り替えやハンドオーバの場合にも破棄されず、その品質がそのフローが終了するまで確保される。
【0084】
たとえば、実際の回線帯域100Mbpsに対し、試行クラス帯域容量を40Mbpsに設定すれば、40Mbpsを超過した状態では、試行クラスのパケットは転送されないので、通常は、40Mbps以下のフローが設定される。しかも、切り替えが発生しても、優先クラスのパケットには、40Mbpsの帯域制限は適用されないので、良好な通信品質を維持できる。しかも、それぞれのフローが通信終了し、40Mbpsを下回るまで試行クラスのパケットは転送されないので新たなフローは設定されず、また、40Mbpsを下回ると試行クラスのパケットが転送され、その結果として新たなフローが設定されるので、自動的に、安定状態に収束する効果がある。
【0085】
また、ハンドオーバの場合でも優先クラスのパケットを破棄することなく通信を継続することが可能であり、安定した通信を提供するために再度必要帯域の確保動作を行う必要はなく、スムーズな基地局間移動を提供可能とする。
【0086】
さらに、帯域可変型フローの場合には、帯域変動により総流量が試行クラス帯域容量を越えても、優先クラスの係るフローにはその帯域上限が適用されないことから、一度設定された優先クラスに係るフローは品質が確保されるか、あるいは、その効果を期待して観測時間を短くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパケット転送装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るかるパケット転送システムの構成を示す図である。
【図3】パケット転送装置内の処理の概要を説明するための図である。
【図4】パケット転送装置内の処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図5】パケット転送装置内の処理、すなわちToSを用いた転送処理の優先度制御を行う通信品質制御の処理の具体例を、時間推移と帯域利用状況とで表す図である。
【図6】トークンバケットの量を判断基準としてパケットの転送を行うか否かを決定する処理手順を示すフローチャートである。
【図7】トークンバケットにおけるトークンカウンタの値の推移の具体例を示す図である。
【図8】本発明のパケット転送可否判断方法が適用される第1の典型例を示す図である。
【図9】本発明のパケット転送可否判断方法が適用される第2の典型例を示す図である。
【符号の説明】
1a〜1g パケット転送装置
2 パケット
11 回線対応部
12 スイッチ部
111 クラス分け部
112 流量監視部
113 待ちキュー部
114 物理回線対応部
21〜23 端末装置
31〜33 端末装置
41〜43 端末装置
51〜53 端末装置
61,62 端末装置
801,802 パケット転送装置

Claims (8)

  1. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置におけるパケット転送可否判断方法であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、
    更に、優先クラスのパケットを破棄せず前記試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、
    新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときはその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄することを特徴とするパケット転送可否判断方法。
  2. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置におけるパケット転送可否判断方法であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、
    更に、優先クラスのパケットを破棄せず前記試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておき、
    前記パケットは通信帯域可変型フローに基づき転送され、通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記試行クラスのパケットを破棄し、前記通信帯域が拡張することにより前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、前記パケットを破棄することを特徴とするパケット転送可否判断方法。
  3. 前記端末装置は、前記試行クラスでパケットの送信要求を行い、該送信の品質結果に応じて優先クラスまたは再び試行クラスでパケットの送信要求を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のパケット転送可否判断方法。
  4. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、
    新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、
    を備えることを特徴とするパケット転送装置。
  5. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを通信帯域可変型フローに基づき前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、
    通信帯域が拡張することにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記試行クラスのパケットを破棄し、前記通信帯域が拡張することにより前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、前記パケットを破棄する流量監視部と、
    を備えることを特徴とするパケット転送装置。
  6. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、
    試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、
    を備え、
    それぞれ優先クラスおよび試行クラスのパケットを転送可能であって、それぞれ前記流量監視部により監視される複数の回線を有し、
    少なくとも1つの回線に障害がおきてその少なくとも1つの回線を通じて転送されていたパケットに係る全てのフローが他の回線のうちの少なくとも1つの回線に切り替わることにより、前記他の回線のうちの少なくとも1つの回線に係る前記試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記流量監視部は、前記試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄することを特徴とするパケット転送装置。
  7. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置であって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量があらかじめ設定される記憶部と、
    試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する流量監視部と、
    を備え、
    前記端末装置は前記パケットを無線送信する移動端末装置であり、その移動端末装置の移動に伴うハンドオーバにより、前記試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、前記流量監視部は、前記試行クラスのパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、 その新たなパケットを破棄することを特徴とするパケット転送装置。
  8. パケット転送の優先度における試行クラスまたは優先クラスで送信要求を行う端末装置からのパケットを前記優先度の各レベルで他の端末装置に転送するパケット転送装置に搭載されるプログラムであって、
    試行クラスのパケットを破棄しない試行クラス帯域容量と、優先クラスのパケットを破棄せず、かつ試行クラス帯域容量よりも大きな優先クラス帯域容量をあらかじめ設定しておく手順と、
    新たにパケットの送信要求があることにより試行クラスおよび優先クラスの総流量が前記試行クラス帯域容量を越えるが前記優先クラス帯域容量は越えないこととなった場合、その新たなパケットが試行クラスのパケットのときその新たなパケットを破棄し、優先クラスのパケットのときその新たなパケットを通過させ、前記総流量が前記優先クラス帯域容量を越えることとなった場合、その新たなパケットを破棄する手順と、
    を前記パケット転送装置に実行させるためのプログラム。
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