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JP3833381B2 - 発泡硬化型組成物及び発泡体 - Google Patents

発泡硬化型組成物及び発泡体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、硬度に優れるスチレン・ブタジエンゴム系発泡体を安定して形成することができる発泡硬化型組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シール材や緩衝材などとして有用な高硬度のゴム系発泡体としては、発泡剤と硫黄を含有するゴム組成物をプレス成形下に発泡加硫処理してなるものが知られていた。
【0003】
しかしながら、ゴム成分の加硫に寄与しない硫黄が得られた発泡体中に残存し、得られる発泡体の高硬度化のために硫黄を多量に使用していることなどより前記硫黄の残存量も多くて、その発泡体を鉄や銅からなる物品に接触させた場合、その物品に錆が発生する問題点があった。また硫黄の配合量で得られる発泡体の硬度を制御しうるが、その制御可能範囲が狭く、用途に応じた圧縮性等の特性を付与する場合に特に高硬度化側で限界のある問題点もあった。
【0004】
【発明の技術的課題】
本発明は、硫黄を用いないで高硬度のゴム系発泡体を得ることができ、従って鉄等からなる金属物品に接触させてもその発泡体が錆発生の原因とならず、また硬度の制御可能範囲が広くてその硬度制御の安定性や精度にも優れ、従来品を超える高硬度発泡体も容易に得ることができて用途に応じた圧縮性等の特性を幅広く設定付与できるゴム系発泡体の形成材の開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、スチレン含有量が25〜50重量%で、ML 1+4 ;100℃に基づくムーニー粘度が20〜50ポイントのスチレン・ブタジエン系ゴム、エポキシ系樹脂、その硬化剤及び発泡剤を少なくとも含有する混合物からなり、前記のエポキシ系樹脂がビスフェノール型、エーテルエステル型、ノボラックエポキシ型、エステル型、環状脂肪族型、芳香族型、窒素含有グリシジルエーテル型又はそれらの変性型のものであることを特徴とする発泡硬化型組成物、並びにその発泡硬化型組成物の発泡硬化処理物からなることを特徴とする発泡体を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、スチレン・ブタジエン系ゴムにてゴム物性を付与でき、かつエポキシ系樹脂の硬化体にて硬度を付与することができる。従って、硫黄を含有せず鉄等からなる金属物品に錆を発生させる原因物質を含有しないゴム系発泡体を得ることができる。またエポキシ系樹脂硬化体の配合量を介し硬度を制御できて硬度の制御可能範囲が広く、その硬度制御の安定性や精度にも優れてゴム加硫に基づく高硬度化の限界を超えた高硬度のゴム系発泡体も容易に得られ、用途に応じた圧縮性等の硬度特性を幅広く設定付与することができる。
【0007】
さらにスチレン・ブタジエン系ゴムとエポキシ系樹脂との混合物を処理してそのエポキシ系樹脂を硬化体とする方式により、スチレン・ブタジエン系ゴムとエポキシ系樹脂硬化体との相互分布性ないし均等分布性に優れて、ゴム物性と硬度の均質性に優れるゴム系発泡体を得ることができる。
【0008】
【発明の実施形態】
本発明の発泡硬化型組成物は、スチレン含有量が25〜50重量%で、ML 1+4 ;100℃に基づくムーニー粘度が20〜50ポイントのスチレン・ブタジエン系ゴム、ビスフェノール型、エーテルエステル型、ノボラックエポキシ型、エステル型、環状脂肪族型、芳香族型、窒素含有グリシジルエーテル型又はそれらの変性型のエポキシ系樹脂、その硬化剤及び発泡剤を少なくとも含有する混合物からなる。また発泡体は、その発泡硬化型組成物を発泡硬化処理したものからなる。
【0009】
発泡硬化型組成物は、少なくともスチレン・ブタジエン系ゴムと、エポキシ系樹脂と、そのエポキシ系樹脂の硬化剤と、発泡剤を用いてそれらを混合することにより調製することができる。なおその調製に際し、スチレン・ブタジエン系ゴムやエポキシ系樹脂、その硬化剤や発泡剤等の各混合成分は、それぞれ1種又は2種以上を用いうる。
【0010】
スチレン・ブタジエン系ゴムとしては、例えばスチレン・ブタジエンランダム共重合体やスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・ブタジエンゴム等の如く、少なくともスチレンとブタジエンが適宜なポリマー形態で共重合したゴム状ポリマーを用いることができる。エポキシ系樹脂との相溶性やその硬化体の分離防止などの点より用いうるスチレン・ブタジエン系ゴムは、スチレン含有量が25〜50重量%、就中30重量%以上、特に40〜50重量%のものである。
【0011】
またエポキシ系樹脂との混合操作性や成形時の流れ性、発泡性等を考慮したスチレン・ブタジエン系ゴムの好ましい硬さは、ML1+4;100℃に基づくムーニー粘度が20〜50ポイント、中48ポイント以下、特に30〜47ポイントである。
【0012】
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノール型やエーテルエステル型、ノボラックエポキシ型やエステル型、環状脂肪族型芳香族型窒素含有グリシジルエーテル型それらの変性型のものを用いることができ。スチレン・ブタジエン系ゴムとの相溶性などの点よりは、ビスフェノールA型やビスフェノールF型、特にダイマー酸変性のビスフェノールA型のエポキシ系樹脂が好ましく用いうる。
【0013】
エポキシ系樹脂の混合量は、硬度やゴム成分との分離防止などの点よりスチレン・ブタジエン系ゴム等のゴム成分100重量部あたり、20〜100重量部、就中25〜90重量部、特に30〜80重量部が好ましい。
【0014】
エポキシ系樹脂の硬化剤としては、エポキシ系樹脂に応じた適宜なものを用いることができ、室温では硬化反応が進行しにくくて加熱により効率よく硬化反応が進行する潜在性硬化剤が好ましく用いうる。ちなみにその例としては、エチレンジアミンやプロピレンジアミン、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン、それらのアミンアダクトやメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの如きアミン系化合物類、無水フタル酸や無水マレイン酸、テトラヒドロフタル酸無水物やヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物やピロメリット酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物やジクロロコハク酸無水物、ヘンゾフェノンテトラカルボン酸無水物やクロレンディック酸無水物の如き有機酸無水物系化合物類があげられる。
【0015】
またジシアンジアミドやポリアミドの如きアミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系化合物類、メチルイミダゾールや2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾールやイソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールやフェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾールやヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾール系化合物類、メチルイミダゾリンや2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリンやイソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリンやフェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリンやヘプタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物類、その他、フェノール系化合物類やユリア系化合物類やポリスルフィドなどもエポキシ系樹脂の硬化剤としてあげられる。
【0016】
エポキシ系樹脂の硬化剤の混合量は、エポキシ系樹脂のエポキシ当量などに応じて適宜に決定することができ、通例のエポキシ系樹脂硬化の場合に準じうる。一般には、エポキシ系樹脂100重量部あたり、0.5〜50重量部、就中1〜20重量部、特に2〜15重量部の混合量とされる。
【0017】
発泡剤としては、加熱によりガス化するなどして膨脹する適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、炭酸アンモニウムや炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウムや亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウムやアジド類などの無機系発泡剤、トリクロロモノフルオロメタンやジクロロモノフルオロメタンの如きフッ化アルカン、アゾビスイソブチロニトリルやアゾジカルボン酸アミド、バリウムアゾジカルボキシレートの如きアゾ系化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニルヒドラジド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)の如きヒドラジン系化合物などの有機系発泡剤があげられる。
【0018】
またρ−トルイレンスルホニルセミカルバジドや4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)の如きセミカルバジド系化合物、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールの如きトリアゾール系化合物、N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミンやN,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルアミドの如きN−ニトロソ系化合物などの有機系発泡剤もあげられる。なお用いる発泡剤は、加熱膨脹性の物質がマイクロカプセル内に封入された熱膨脹性微粒子などであってもよい。その熱膨脹性微粒子にはマイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)などの市販物もある。
【0019】
発泡剤の混合量は、得られる発泡体の使用目的、それに応じた硬度や強度や発泡倍率などに応じて適宜に決定でき、特に限定はない。一般にはゴム系ポリマー100重量部あたり、1〜150重量部、就中2〜100重量部、特に3〜80重量部の発泡剤が用いられる。
【0020】
発泡硬化型組成物の調製に際しては、スチレン・ブタジエン系ゴム、エポキシ系樹脂、その硬化剤及び発泡剤に加えて、混和性や得られる発泡体の強度等の物性の調節などを目的に、必要に応じて従来に準じた適宜な配合剤を添加することができる。ちなみにその配合剤の例としては、ゴム物性や混和性の調節などを目的にスチレン・ブタジエン系ゴム以外のゴム成分として添加するゴム系ポリマーがあげられる。かかるゴム系ポリマーの配合量は、スチレン・ブタジエン系ゴムの物性維持、ひいては本願発明の目的達成性などの点より、スチレン・ブタジエン系ゴムに対して同量以下、就中80重量%以下、特に50重量%以下が好ましい。
【0021】
前記のゴム系ポリマーとしては、適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、エチレン・プロピレン・ジエンゴムないしエチレン・プロピレンやブテン−1の如きα−オレフィン・ジシクロペンタジエンやエチリデンノルボルネンの如き非共役二重結合を有する環状又は非環状のポリエンを成分とするゴム系共重合体やエチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレンターポリマーやシリコーンゴム、フッ素ゴムやアクリルゴム、ポリウレタン系ゴムやポリアミド系ゴム、天然ゴムやポリイソブチレン、ポリイソプレンやクロロプレンゴム、ブチルゴムやニトリルブチルゴム、スチレン・イソプレン・スチレンゴムやスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンゴム、スチレン・イソプレン・プロピレン・スチレンゴムやクロロスルホン化ポリエチレンなどがあげられる。
【0022】
また硬度の調節等を目的にスチレン・ブタジエン系ゴムやその他のゴム系ポリマーを架橋するための加硫剤も配合することができる。その加硫剤としては、例えば酸化マグネシウムや一酸化鉛や酸化亜鉛、有機過酸化物類やポリアミン類、P−キノンジオキシムやP,P'-ジベンゾイルキノンジオキシムの如きオキシム類やP−ジニトロソベンジンの如きニトロソ化合物類、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の如き樹脂類や安息香酸アンモニウムの如きアンモニウム塩類などの硫黄系以外のものが用いられる。加硫剤の配合量は、ゴム系ポリマー100重量部あたり0.1〜30重量部が一般的であるが、これに限定されない。
【0023】
前記加硫剤の配合に際しては、加硫の促進を目的に例えばアルデヒドアンモニア類やアルデヒドアミン類、グアニジン類やチアゾール類、スルフェンアミド類やチューラム類、ジチオカルバミン酸類やキサントゲン酸類、チオウレア類の如き加硫促進剤、さらには加硫促進助剤を配合することができる。また発泡硬化型組成物の加工性ないし成形性の調節等のために加硫を遅らせることを目的に例えば無水フタル酸や安息香酸やサリチル酸の如き有機酸、N−ニトロソ−ジフェニルアミンやN−ニトロソ−フェニル−β−ナフチルアミンの如きアミン類などからなる加硫遅延剤を配合することもできる。
【0024】
さらにエポキシ系樹脂の硬化促進を目的とした、例えばDCMUの如き尿素系化合物類やイミダゾール類などの適宜な硬化促進剤も配合することができる。加えて発泡体の強度や混和性の調節などを目的に例えばポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの如きアクリル系ポリマーやポリ塩化ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体やポリ酢酸ビニル、ポリアミドやポリエステル、塩素化ポリエチレンやウレタン系ポリマー、スチレン系ポリマーやシリコーン系ポリマーなどの適宜な非ゴム系ポリマーも配合することができる。その非ゴム系ポリマーの配合量は、発泡体のゴム的性質を維持する点などより、ゴム系ポリマーの80重量%以下、就中50重量%以下、特に30重量%以下が好ましい。
【0025】
またさらに発泡硬化型組成物の成形性や混和性の調節などを目的に、例えば塩素化パラフィン等のパラフィン類やワックス類、ナフテン類やアロマ類やアスファルト類、アマニ油等の乾性油類や動植物油類、石油系オイル類や各種の低分量ポリマー類、フタル酸エステル類やリン酸エステル類、ステアリン酸やそのエステル類、アルキルスルホン酸エステル類や石油系樹脂の如き粘着付与剤等からなる軟化剤なども配合することができる。なおステアリン酸やそのエステル類は、滑剤などとしても有用で、従って各種の滑剤も配合しうる成分の例としてあげられる。
【0026】
さらに発泡硬化型組成物には、尿素系やサリチル酸系や安息香酸系等の発泡助剤、タルクや炭酸カルシウム、クレーや雲母粉、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム、亜鉛華やベントナイト、カーボンブラックやシリカ、アルミナやアルミニウムシリケート、アセチレンブラックやアルミニウム粉の如き充填剤、その他、可塑剤や老化防止剤、酸化防止剤や顔料、着色剤や防カビ剤なども配合することができる。なお前記の亜鉛華は安定剤として、カーボンブラックは補強剤などとしても有用で、従って各種の安定剤や補強剤も配合しうる成分の例としてあげられる。
【0027】
発泡硬化型組成物を形成する各配合成分の混合は、例えばニーダやミキシングロール等の混練機を介して全配合成分を一度に、又は配合成分を区分して複数回に分けて混合する方式などの適宜な方式で行うことができる。その際、発泡やエポキシ系樹脂の硬化が進行する程度に温度上昇する混合方式は好ましくない。
【0028】
本発明による発泡体は、上記した発泡硬化型組成物の発泡硬化処理物からなる。その形成は、例えば発泡硬化型組成物を成形型等に入れてプレス成形する方式や射出成形する方式など適宜な方式で成形加熱し、当該組成物中の発泡剤を発泡させると共に、エポキシ系樹脂を硬化させて発泡硬化処理する方法などにより行うことができる。
【0029】
また発泡硬化型組成物を例えばミキシングロールやカレンダーロールや押出成形等による適宜な方式でシート状等の適宜な形態に成形して、それを発泡硬化処理する方法などにても発泡体を形成することができる。従って発泡体は、発泡硬化型組成物を予め所定の形態に成形してその成形体を加熱発泡硬化処理する方法や、発泡硬化型組成物を所定の成形型内で加熱発泡硬化処理して型に応じた発泡体を得る方法などの適宜な方法で任意な形態の発泡体として得ることができる。
【0030】
前記において凹凸形状を有する発泡体の形成では、発泡硬化型組成物の未硬化シートを凹凸を有する型の上に配置して加熱し、その型の凹凸に前記未硬化シートを形成する発泡硬化型組成物を流動侵入させて発泡硬化処理する方式なども採ることができる。かかる方式は、自動車のエンジンブロックの如きヒダ構造を有する複雑で深い凹凸構造を有する型の場合にもその凹凸形状を精度よく形成できて、3倍を超える高発泡倍率の発泡体を形成しうる利点なども有している。その場合のシートとしては、厚さが100mm以下、就中1μm〜80mm、特に10μm〜50mmのものが凹凸構造の再現性などの点より好ましく用いうる。
【0031】
なお発泡硬化型組成物の発泡硬化処理は、用いた発泡剤や硬化剤などによる発泡温度や硬化開始温度などにより従来の発泡処理と硬化処理とに準じた適宜な条件で行うことができる。一般的な発泡硬化温度は、100〜450℃、就中120〜350℃、特に150〜300℃である。かかる加熱発泡硬化処理で通例、発泡硬化型組成物が軟化して発泡剤が膨脹し発泡構造を形成しつつエポキシ系樹脂の硬化が進行して目的の発泡体が形成される。
【0032】
本発明においては前記した発泡処理と硬化処理とを異なる温度条件で行うこともでき、適宜な発泡硬化処理方式を採ることができる。また加熱発泡硬化処理は、発泡倍率の調節などを目的に加圧下に行うこともできる。形成する発泡体の発泡倍率は、使用目的などに応じて適宜に決定されるが、一般には1.01〜150倍、就中1.1〜100倍、特に1.5〜50倍である。その発泡倍率は、上記した発泡剤の配合量や発泡硬化の処理時間や温度などにより制御することができる。
【0033】
形成する発泡体は、独立発泡構造、連続発泡構造、あるいはそれらが混在した適宜な発泡構造を有するものであってよく、発泡体の使用目的等に応じて適宜な発泡構造に調節することができる。また得られた発泡体は、そのまま各種の用途に用いうるし、切削加工や粉砕物の再接着加工等の適宜な加工を施して任意な形態等に二次加工して用いることもできる。また必要に応じ圧縮処理等の機械的処理を施してクッション性や気密度などの特性を制御することもできる。
【0034】
【実施例】
実施例1
スチレン含有量が46重量%で、ML1+4;100℃に基づくムーニー粘度が45ポイントのスチレン・ブタジエン系ゴム(旭化成社製、アサプレン303、以下同じ)100部(重量部、以下同じ)、ダイマー酸変性エポキシ樹脂(東都化成社製、エポトートYD−172)50部、タルク50部及びカーボン25部を130℃の二本ロールで混練し、その混練物を約30℃に冷却後、ジシアンジアミド2.5部、硬化促進剤(DCMU)3.25部及びアゾジカルボン酸アミド5部を加えて30℃の二本ロールでさらに混練し、比重1.2の発泡硬化型組成物を得た。
【0035】
実施例2
スチレン・ブタジエン系ゴム100部、エポトートYD−172:50部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(シェル化学社製、エピコート#828)20部、タルク50部及びカーボン25部、並びにジシアンジアミド3部、DCMU0.3部及びアゾジカルボン酸アミド10部を用いたほかは実施例1に準じた操作にて比重1.2の発泡硬化型組成物を得た。
【0036】
比較例
スチレン・ブタジエン系ゴム100部、タルク50部及びカーボン25部、並びに硫黄2.5部、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラーM)1.5部及びアゾジカルボン酸アミド5部を用いたほかは実施例1に準じた操作にて比重1.2の発泡型組成物を得た。
【0037】
評価試験
実施例、比較例で得た発泡(硬化)型組成物をプレス成形方式により180℃で30分間加熱して発泡(硬化)処理し、厚さ3mmの発泡シートを得、その密度と硬度を調べた。なお硬度は、C型硬度計による。
【0038】
前記の結果を次表に示した。
Figure 0003833381

Claims (4)

  1. スチレン含有量が25〜50重量%で、ML 1+4 ;100℃に基づくムーニー粘度が20〜50ポイントのスチレン・ブタジエン系ゴム、エポキシ系樹脂、その硬化剤及び発泡剤を少なくとも含有する混合物からなり、前記のエポキシ系樹脂がビスフェノール型、エーテルエステル型、ノボラックエポキシ型、エステル型、環状脂肪族型、芳香族型、窒素含有グリシジルエーテル型又はそれらの変性型のものであることを特徴とする発泡硬化型組成物。
  2. 請求項1において、スチレン・ブタジエン系ゴムがスチレン含有量40〜50重量%、ML1+4;100℃に基づくムーニー粘度30〜47ポイントのものである発泡硬化型組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の発泡硬化型組成物の発泡硬化処理物からなることを特徴とする発泡体。
  4. 請求項3において、発泡硬化処理物が発泡硬化型組成物をプレス成形下に加熱発泡硬化処理したものである発泡体。
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