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JP3831942B2 - 膜分離装置 - Google Patents

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JP3831942B2
JP3831942B2 JP2002055312A JP2002055312A JP3831942B2 JP 3831942 B2 JP3831942 B2 JP 3831942B2 JP 2002055312 A JP2002055312 A JP 2002055312A JP 2002055312 A JP2002055312 A JP 2002055312A JP 3831942 B2 JP3831942 B2 JP 3831942B2
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  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
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  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膜分離装置の改良技術に関する。より詳細には、活性汚泥法に基づく水処理における固液分離処理に実用化できる膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、活性汚泥法による水処理プラントにおける沈殿池や凝集沈殿池(以下、沈殿池と総称。)に代わる固液分離処理として膜ろ過技術が実用化されている。
【0003】
この膜ろ過技術は、前記沈殿池のように、活性汚泥の沈降性に依存した固液分離ではなく、処理水の固液分離を強制的に加圧膜ろ過する構成であるので、被処理水の性状に関わりなく、より完全な固液分離を行うことが可能となるという利点を有している。
【0004】
ここで、前記膜ろ過技術では、反応槽に所定の膜モジュールが浸漬されて配置され、この膜モジュールの下方に散気手段が設けられた膜分離装置(以下、「浸漬型膜分離装置」と称する。)と、反応槽の外に膜モジュールを配置し、原水ポンプを用いて加圧ろ過する膜分離装置(以下、「外置き型膜分離装置」と称する。)が、一般的に採用されている。以下、浸漬型膜分離装置の代表的な従来技術を添付図面に基づいて説明する。
【0005】
図7は、一般的な浸漬型膜分離装置の構成を表す簡略図である。この膜分離装置100は、活性汚泥が収容された反応槽101と、該反応槽101に浸漬されて固定されている膜モジュール102と、を備えている。膜モジュール102の下方には、散気手段103が配設されている。この散気手段103は、反応槽101の外に設置されたブロワBを介して反応槽101内に空気を導入し、この空気を気泡104にして、上方の膜モジュール102に向けて吐出する。
【0006】
また、公知の改良技術では、吐出された上記気泡104を、膜モジュール102の下方領域に対して下方斜め向きに設置した(モータMで回転する)攪拌機106により微細化して分散させる手段が用いられる。この気泡分散手段は、被処理水Rに対して気泡104中の酸素を充分に溶解させて、活性汚泥による生物処理を効率化するために採用される。
【0007】
気泡104は、その浮上作用によって上昇流fを形成し、この上昇流fは、反応槽101内を対流する如き循環流Fを形成する。この循環流Fによって、反応槽101内に酸素が行き渡り、好気性条件が維持されるとともに、配管105から導入された被処理水Rと活性汚泥は撹拌されて相互の接触頻度が高められ、生物処理が促進される。
【0008】
即ち、被処理水(原水)Rは、反応槽101内で活性汚泥と接触しながら所定時間滞留し、この滞留の間に被処理水R中の有機成分が活性汚泥によって酸化分解され、浄化される。浄化された被処理水Rは、膜モジュール102に接続された吸引ポンプPによって、活性汚泥が濾し取られた清澄な処理水Tとして取り出される。
【0009】
また、前記上昇流fは、上方に配置された膜モジュール102の膜表面に接触することによって、膜表面に汚泥のケーキ層やゲル層が付着して成長するのを防止する。即ち、前記上昇流fは、膜表面の洗浄作用を発揮する。この膜表面に接触する水流は、特に「クロスフロー流」と称され、図7では、符号Cで表されている。
【0010】
このように、活性汚泥法で用いる膜分離装置では、散気による反応槽内の好気性条件の維持、循環流による活性汚泥と被処理水の接触効率の向上、クロスフロー流の形成による膜表面の洗浄作用の安定化、が重要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の膜分離装置においては、上昇流fは、気泡の浮上作用(「リフト作用」とも言う。)のみに基づいて形成される構成であるため、該上昇流fの流速を、所望の程度にすることが困難であった。その結果、クロスフロー流及び循環流Fについても、必要十分な流速を得ることが困難であった。
【0012】
特に、散気手段から吐出される気泡を更に分散するための手段が講じられた技術では、膜モジュールに下方斜め向きに取り付けられた攪拌機により気泡が微細化される一方で、気泡の流れ方向が乱され、結果として気泡の浮上作用が弱められてしまうことになるので、上昇流fの流速は、分散手段を設けない場合と比較して、更に低下してしまうという問題があった。
【0013】
このように、従来技術では、反応槽内における流動性が不足していたので、酸素の拡散移動が円滑に行われず、活性汚泥の生物処理能力を充分に発揮させることができないという技術的課題があった。
【0014】
そこで、本発明では、散気手段から供給される酸素の反応槽内での移動効率を高め、かつクロスフロー流の流速を高く維持できる膜分離装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し、上記技術的課題を解決するために、本発明では、次の手段を採用する。
【0016】
まず、本発明では、活性汚泥を収容する反応槽に浸漬された膜モジュールと、該膜モジュールの下方に配置された散気手段と、を備える膜分離装置であって、前記膜モジュールと前記散気手段の間に、前記散気手段から吐出される気泡を微細化した上で分散し、かつ膜面に向かうクロスフロー流が増強されるように撹拌手段を設けた膜分離装置を提供する。なお、反応槽の形態は、狭く解釈されるものではなく、例えば、反応槽本体に連通するように分岐形成されたような分岐反応槽等も包含する。
【0017】
この手段では、散気手段から吐出される気泡を微細化しながら分散することに起因する気泡の浮上作用の低下(気泡の微細化による浮力の低下)に伴う上昇流の流速低下を、撹拌手段の撹拌作用によって補うだけに留まらず、気泡の浮上作用のみから得られる上昇流の流速を更に上回る高速の上昇流を形成することが可能となる。この結果、気泡の微細化による酸素と活性汚泥の接触率の向上とクロスフロー流の高速化を両立させることができ、更には、循環流の流動促進を達成することが可能となる。
【0018】
ここで、本発明における撹拌手段としては、適宜の攪拌機を採用できる。即ち、散気手段と膜モジュールの間に水中攪拌機を設置する構成を採用できる。攪拌機から得られる上昇流は、渦流状となるので、気泡を効果的に微細化しながら分散させることが可能となる。
【0019】
次に、本発明では、活性汚泥を収容する反応槽に浸漬された膜モジュールと、該膜モジュールの下方に配置された攪拌機と、を備える膜分離装置であって、前記撹拌機の撹拌翼部に散気手段を設けた膜分離装置を提供する。
【0020】
散気手段を最下方に配置し、この上方の散気手段と膜モジュールの間に攪拌機を介装した構成では、上記のような顕著な効果が得られるものの、散気手段から吐出されて上昇してくる気泡群の浮上作用の一部は、直上に配置された撹拌機に邪魔され、分断される可能性があるところ、本手段ではこのような問題が発生しないという更に有利な効果が得られる。即ち、本手段では、攪拌機の撹拌翼部から散気するように工夫したので、気泡群の浮上作用が分断されることがないため、上方の膜モジュールにストレートに向かっていく上昇流を形成することができる。また、本手段によれば、散気手段と撹拌手段を集約できるので、膜モジュール下方領域の装置構成を簡素化できる。
【0021】
次に、本発明では、攪拌機の撹拌翼部が、水平方向に回転するように設置した。
【0022】
この手段では、攪拌機から鉛直方向の上昇撹拌流が円滑に得られるので、膜モジュールをより高い流速で通過するクロスフロー流を確実に形成することが可能となる。即ち、撹拌翼部を傾斜させて配置させた構成に比べて、鉛直方向の上昇流を速やかに形成できる。
【0023】
続いて、本発明では、活性汚泥を収容する反応槽に浸漬された膜モジュールと、該膜モジュールの上方に配置された散気手段と、を備え、該散気手段から吐出される気泡を分散させながら前記膜モジュールに向かうクロスフロー流を形成する下降流発生手段を設けた膜分離装置を提供する。即ち、該発明では、膜モジュールの下方に散気手段や撹拌手段を配置するという発想を転換し、膜モジュールの上方側に、散気手段及び撹拌手段を配置するように工夫した。
【0024】
この手段では、下方に向かう強い下降流の作用によって、反応槽に滞留している周辺の被処理水を上方から下方の膜モジュールへ向けて引き込み、膜面に接触しながら下降するクロスフロー流を形成する。このクロスフロー流は、上方の散気手段から吐出された気泡群を膜モジュール下方にまで搬送して、周囲の反応槽に向けて排出する。この構成によって、気泡群の浮上作用を有効に利用した流速の大きな上昇循環流を反応槽内に形成できる。このため、反応槽全体における被処理水の流動性が高まる。同時に、前記上昇循環流には、膜モジュールの下方開口部から排出されてくる気泡群が多量に含まれているので、気泡中の酸素が反応槽の隅々にまで移動し、反応槽の生物処理能力が高まる。
【0025】
本発明では、前記下降流発生手段として、前記膜モジュールの上方に配置された撹拌手段を採用し、更には、この撹拌手段を、散気手段の上方に配置するように工夫した。
【0026】
撹拌手段は、渦流状の下降流を形成することから、気泡の分散効果を高めるので、特に下降流発生手段として特に好適である。そして、この撹拌手段を散気手段の上方に配置することにより、散気手段から吐出される気泡群を有効に下方の膜モジュールに送り込むことが可能となる。気泡をより多量に含むクロスフロー流の膜面の洗浄作用はより大きくなるので、散気手段の上方に撹拌手段を配置する構成が好適である。
【0027】
次に、本発明に係る膜分離装置では、膜モジュールを、上昇又は下降するクロスフロー流が通過できる貫通スペースを設けるように工夫する。好適には、波形のスペーサ部材が介装されたスパイラル型膜モジュール又はチューブ状の膜体が束ねられたチューブ集束型膜モジュールを採用することができる。
【0028】
これらの手段では、クロスフロー流が膜モジュール内をスムーズに通過することができるようになるので、膜モジュール上方又は下方にまで及ぶクロスフロー流を確実に形成することができ、更には、このクロスフロー流を、確実に循環流に転じさせることが可能となる。
【0029】
以上のように、本発明は、活性汚泥法による水浄化処理能力及び膜分離能力の高い膜分離装置を提供できるという技術的意義を有している。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら、説明する。
【0031】
まず、図1は、本発明に係る膜分離装置の第1実施形態の構成を簡略に表す図である。この膜分離装置1aは、浄化対象となる被処理水Rと活性汚泥を収容する反応槽(生物処理槽)2aを備えている。この反応槽2aには、該反応槽2a内に滞留する被処理水Rに浸漬され、固定配置された膜ろ過ユニット3aが設けられている。
【0032】
この膜モジュール3aは、円筒状のガイドパイプ32を備える。このガイドパイプ32の内部に所定の膜モジュール31aが収容固定されている。なお、膜ろ過ユニット3aの形態、膜モジュール31aを構成する膜体の種類や形状は、本発明の目的に沿うものであれば採用でき、特に限定されない。
【0033】
膜モジュール31aの上部所定位置には吸引ポンプPが連結されている。反応槽2aに滞留している間に、活性汚泥の働きで、含有する有機物が酸化分解された被処理水Rは、この吸引ポンプPによって、膜モジュール31aに吸引され、活性汚泥が濾し取られる。このようにして、固液分離された清澄な処理水Tのみが反応槽2aから抜き取られる。
【0034】
ここで、膜ろ過ユニット3aの膜モジュール31aの下方領域には、反応槽2a外に配置されたブロワBに連結されている散気装置4aが設置されている。この散気装置4aは、ブロワBから取り込まれた空気を気泡状態で吐出し、反応槽2a内を好気条件に維持するとともに、空気を気泡化して分散させることによって、反応槽2内に拡散している活性汚泥と酸素との接触効率を高めるという役割を果たす。
【0035】
また、散気装置4aから吐出された気泡Gは、浮上力を有することから、周辺の被処理水Rに浮上作用を及ぼし、上昇流fを形成する。そして、この上昇流fが、膜モジュール31aの膜面に接触しながら通過するクロスフロー流Cを形成し、更には、上方に至ったクロスフロー流Cは、続いて、膜モジュール31aの外側を下降する循環流Fとなり、反応槽2aの被処理水Rを対流の如きに流動させる。
【0036】
散気装置4aと膜モジュール31aの間には、モータMと、該モータMの駆動によって回転する撹拌翼51と、を備える攪拌機(水中攪拌機)5aが配置されている。この攪拌機5aは、下方の散気装置4aから吐出されてきた気泡Gを微細化して分散させながら、上昇流fを加速するという役割を果たす。
【0037】
撹拌翼51は、鉛直方向に上昇する水流を速やかに形成できるという理由から、水平方向に回転する構成が特に好適である。
【0038】
図2は、撹拌機5aの変形例である攪拌機5’aの構成を簡略に表す図である。
【0039】
この撹拌機5’aは、散気機能も備えている点に特徴がある。具体的には、まず、ブロワBを介して取り込まれた空気を、モータMの駆動で回転する軸54内部に導入できるように工夫されている。そして、軸54の上端には、軸54内部に形成された通気路に連通する散気孔53が多数形成された撹拌翼52が取り付けられている。この構成によって、撹拌翼52は、多数の気泡Gを吐出させながら回転する。即ち、この攪拌機5’aを採用すれば、撹拌作用と同時に気泡Gを分散させることができる。なお、この攪拌機5’aは、本発明に係る全ての膜分離装置に適用できる。
【0040】
図3は、本発明に係る膜分離装置の第2実施形態の構成を簡略に表す図である。
【0041】
第2実施例である膜分離装置1bは、反応槽2bと、該反応槽2bに浸漬された状態で固定配置された円筒形状の膜ろ過ユニット3bと、を備える。この膜ろ過ユニット3bの特徴は、膜モジュール31bが下方側に配置されていることである。
【0042】
また、膜ろ過ユニット3bでは、膜モジュール31bの上方に散気装置4bが配置されている。散気装置4bは、下方側の膜モジュール31bに向けて気泡Gを吐出する構成とされている。なお、散気装置4bは、反応槽2b外に設置されたブロワBに連結されている。
【0043】
散気装置4bの上方には、攪拌機5bが配置され、撹拌翼53は、下方側の散気装置4bに対向するように配向されている。
【0044】
以上の構成により、散気装置4bから吐出された気泡Gは、撹拌機5bの撹拌作用によって発生する下降流fによって、下方の膜モジュール31bへ搬送される。更には、気泡Gは、膜面に接触しながら下降するクロスフロー流Cに乗って運ばれて、膜ろ過ユニット3bの下方開口部33から排出される。
【0045】
前記下方開口部33から排出された気泡Gは、続いて、その浮上力によって上昇に転じ、周辺の被処理水Rに上昇流を形成する(図3参照)。この上昇流は、膜ろ過ユニット3bの外側を上昇する循環流Fとなる。気泡Gは、循環流Fに乗って反応槽2の上層域まで確実に搬送されるので、反応槽2に滞留する被処理水Rの隅々にまで酸素が供給され、好気条件が好適に維持される。即ち、活性汚泥による有機物の酸化分解が反応槽2b全体で活発に行われるようになる。
【0046】
なお、膜分離装置1bにおける膜ろ過ユニット3bのガイドパイプの上端部は、上方に向けて末広がるロート状の形態(図3、X部参照)とするのが好適である。その理由は、上層に至った循環流Fが、撹拌機5bの撹拌作用によって、膜ろ過ユニット3bの内部に円滑に流入し易くなるからであり、ひいては反応槽2b全体での被処理水Rの流動性が円滑になるからである。
【0047】
ここで、膜分離装置1bに好適な膜モジュールは、クロスフロー流Cが、その流速が弱められてしまうことがないように、スムーズに膜モジュールを通過できるように工夫された構成が望ましい。即ち、膜モジュールには、下降するクロスフロー流Cが通り抜けできる貫通スペースを設ける。
【0048】
具体的には、図4に示されているスパイラル型膜モジュール31cや図5に示されているチューブ集束型膜モジュール31d、加えて図示しない平膜状の膜体を、所定間隔を置いて並設した膜モジュール等が好適である。特に、スパイラル型膜モジュール31c、チューブ集束型膜モジュール31dは、膜体をコンパクトに集約できるので、好適である。
【0049】
図4に示すスパイラル型膜モジュール31cは、平膜状の膜体35を波形のスペーサ部材34を介装させながらスパイラル状(海苔巻き状)に巻回させた構成であって、膜体35間には、スペーサ34によって貫通スペースSが形成されている。図5に示すチューブ集束型膜モジュール31dは、内部空洞のチューブ状の膜体36を複数集束した構成であって、膜体36の間には、貫通スペースSが形成されている。
【0050】
上記貫通スペースS又はSを、下方に向かうクロスフロー流Cがスムーズに通り抜けていくので、大きい流速で反応槽2の底面に衝突する下降流は、引き続いて上昇流に転じ、流速の安定した循環流Fを形成する。
【0051】
即ち、上記した膜ジュール31c、31dでは、気泡Gの浮上作用に打ち勝って下降するクロスフロー流Cが膜モジュール31c、31d内を円滑に通過することができるので、膜モジュール31c、31dの下方にまで到達する下降流を確実に形成でき、更には、この下降流を、上昇する循環流Fに確実に転じさせることが可能となる。なお、膜モジュール31c,31dは、本発明に係る膜分離装置のすべてに適用することにより、クロスフロー流を、スムーズに膜モジュールを通過させることができるようになる。
【0052】
図6は、本発明に係る膜分離装置の第3実施形態の構成を簡略に示す図である。
【0053】
図6に示されている第3実施例である膜分離装置1cでは、反応槽2cの側壁部に分岐槽6を形成し、この分岐槽6内に膜モジュール31cを設けた。分岐槽6の上端部61、下端部62は、それぞれ反応槽2cに開口し、反応槽2cに連通している。膜モジュール31cの所定位置には、吸引ポンプPが連結され、該吸引ポンプPによって、処理水Tを取り出す。
【0054】
反応槽2cの下方には、ブロアBに連結された散気装置4cが配置され、取り込んだ空気を気泡にして反応層2cに吐出している。分岐槽6の下端部62の開口部付近には、ブロワBに連結された散気装置4dが設けられ、この散気装置4dと膜モジュール31cの間には、攪拌機5cが横置き状態で配置されている。なお、符号54は、撹拌翼である。
【0055】
攪拌機5cは、反応槽2c内に滞留する被処理水Rを引き込んで、散気装置4dから吐出された気泡gを伴う上昇流fを形成する。該上昇流fは、上方の膜モジュール31cに送り込まれて、膜面を接触しながら上昇するクロスフロー流Cを形成する。膜モジュール31cを通り抜けた上昇流は、上端部61の開口部から反応槽2cに返送される。
【0056】
膜モジュール31cを通り抜けた上昇流は、上端部61の開口部から反応槽2cに返送される(図6参照)。なお、分岐反応槽6に、上記第2実施形態同様に、膜モジュール31cの上方側に散気装置4cを設け、さらに該散気装置4cの上方に攪拌機5cを設けてもよい。
【0057】
【実施例】
合成下水気質を用いて連続通水実験を行った。反応槽は、水深2,500mm、直径500mmの円筒状の槽を用いた。反応槽の中央に、直径150mm、長さ1,000mm及び同径のガイドパイプを設けた膜ろ過ユニットを上下ともに250mmずつフリーボードを設けて配置した。また、前記ガイドパイプ中央下方に水中攪拌機を配置し、その下方に散気装置(散気管)を配置した。散気位置は水深2,000mmに設定した。膜モジュールは、既述したスパイラル型膜モジュールを採用し、波形のスペーサにより原水流路幅を3mmに設定した。膜面積は5mである。また、膜は孔径0.4μmのポリオレフィン製MF膜を用いた。ろ過水(処理水)取り出し口は、膜モジュールの中央に設置されたセンターパイプを通じて、系外に取り出す構造とした。吸引ポンプは、容積型ポンプを用いて定量ろ過を行った。更に、間欠運転とし、8分吸引し2分休止する方法で吸引ろ過を行った。散気量は1.0m/h、即ち被処理水(原水)に対する通気倍率として12vvhとなるように設定した。また、前記水中攪拌機は、膜モジュールの原水流路におけるクロスフロー流の流速が0.7m/sとなるように設計調整した。合成下水は鰹エキスを主成分とするもので、BOD濃度が500mg/Lとなるように希釈調整した。ろ過水量を2m/d、即ち、吸引ろ過時のろ過流束が0.5m/dとなるように設定した。MLSS濃度は30,000mg/L程度に維持するように適宜、余剰汚泥を排出した。
【0058】
この結果、膜モジュールの吸引差圧の増加速度は、0.1kPa/dとなり、極めて緩やかで安定的な膜ろ過が維持できた。また、ろ過された処理水のBODは、5mg/L以下を達成でき、良好な生物処理を行うことができた。反応槽内のDOは、常に2mg/L以上を保持できた。
【0059】
【比較例】
比較例1。
散気装置の配置位置を水中攪拌機と膜モジュールの中間である水深1500の位置に配置した以外は、上記実施例同様の構成及び条件とした。本比較例1における実験では、膜モジュールの吸引差圧の増加速度は0.8kPa/dとなり、約1ヶ月で薬品洗浄が必要になった。また、反応槽内のDO(溶存酸素)は、1〜2mg/Lであり、実施例に比較してやや低めの値を示した。ろ過された処理水のBODは5〜10mg/Lの値を示し、前記実施例に比べて高い値となった。
【0060】
比較例2。
上記実施例で採用した膜分離装置から水中攪拌機を撤去し、水深2500mm位置に散気装置を配置した以外は、実施例と同条件で実験を行った。通気量は12vvhであり、膜モジュールの被処理水流路部分の空塔ガス線速度は、0.05m/sである。この場合における膜モジュールの吸引差圧の増加速度は、10kPa/dと極めて大きく、ろ過固液分離の継続が短期間で実施できなくなった。
【0061】
以上のように、実施例では、水中攪拌機を膜モジュールと散気装置の間に設けたことによって、散気された気泡が微細化して分散して、酸素の移動、拡散が向上し、反応槽内の溶存酸素を高く維持できた。これはBODの分解が充分に達成された結果、膜面の汚染が少なかったことによるものと考えられる。また、比較例2での吸引差圧の増加は、初期のMLSS濃度が高く、散気処理だけでの浮上作用が充分に得られず、クロスフロー流の流速が充分に得られなかったことに原因がある。
【0062】
以上のように、本発明に係る膜分離装置は、高いMLSS条件下においても膜モジュールに対して充分な流速のクロスフロー流を形成できると同時に、気泡の微細化、分散効果により、効率的に酸素の拡散移動を達成できる。
【0063】
【発明の効果】
本発明に係る膜分離装置によれば、散気による反応槽内の好気性条件の維持、循環流による活性汚泥と被処理水の接触効率の向上、クロスフロー流の形成による膜表面の洗浄作用の安定化を確実に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜分離装置の第1実施例(1a)の構成を簡略に表す図
【図2】変形例である膜分離装置(5’a)の構成を簡略に表す図
【図3】本発明に係る膜分離装置の第2実施例(1b)の構成を簡略に表す図
【図4】スパイラル型膜モジュール(31c)の構成を簡略化して示す図
【図5】チューブ集束型膜モジュール(31d)の構成を簡略化して示す図
【図6】本発明に係る膜分離装置の第3実施例(1c)の構成を簡略に示す図
【図7】従来の典型的な膜分離装置(100)の構成を簡略に示す図
【符号の説明】
1a,1b,1c 膜分離装置
2a,2b,2c 反応槽
3a,3b 膜ろ過ユニット
4a,4b,4c,4d (散気手段である)散気装置
5a,5'a,5b,5c (攪拌手段である)攪拌機
6 分岐反応槽
31a,31b,31c,31d 膜モジュール
51,52,53,54 攪拌翼部
,C,C クロスフロー流
G,g 気泡
(スパイラル型膜モジュール31cの)貫通スペース
(チューブ集束型膜モジュール31dの)貫通スペース

Claims (3)

  1. 活性汚泥を収容する反応槽の内部の空間に浸漬された膜モジュールと、
    該膜モジュールの上方に配置された散気手段と、を備え、
    該散気手段から吐出される気泡を分散させながら前記膜モジュールに向かうクロスフロー流を形成する下降流発生手段が設けられるとともに、
    前記膜モジュールは、下降する前記クロスフロー流が通過できる貫通スペースが設けられた構成であり、スパイラル型膜モジュール、チューブ集束型膜モジュール、又は平膜状の膜体を所定間隔を置いて併設した膜モジュールのいずれかであることを特徴とする膜分離装置。
  2. 前記下降流発生手段は、前記膜モジュールの上方に配置された撹拌手段であることを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。
  3. 前記撹拌手段は、前記散気手段の上方に配置されたことを特徴とする請求項2記載の膜分離装置。
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