JP3829888B2 - 永久磁石併用同期回転機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石ロータを有する同期回転機において、永久磁石ロータのステータへの鎖交磁束量を調整可能な界磁巻線をロータ内に設け、鎖交磁束量とステータへの通電電流を同時に制御することにより高効率な同期回転機の駆動が可能となる、永久磁石併用同期回転機に関し、主に、使用回転数範囲の広い電気自動車用の回転機として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
通常、モータの発生するトルクはロータからステータ側へ発生する磁束と、ステータ巻線に流れる電流により決定される。永久磁石型同期回転機の場合、ロータ磁束は永久磁石で作られ、永久磁石および磁気回路寸法により前記磁束が決定される。 ステータ巻線に流れる電流は、低回転時にはオームの法則に従いステータ巻線への印加電圧をステータ巻線抵抗で除した分流れるが、回転数が上昇すると、ロータ磁束により巻線に反作用誘起電圧が印加電圧を打ち消す向きに発生するため、ステータ巻線に流れる電流が減少する。これによりモータとして駆動できる回転数は、逆起電圧が印加電圧以下までの回転数となる。(図9)
そこで、一般にはステータ巻線にロータ磁束を打ち消す電流を流し反作用誘起電圧の発生を抑えることにより、高回転数域までモータ駆動することが可能となる。ただし、この時ステータ巻線に流れる電流は、トルク発生分のトルク電流Iq に加えて磁束打ち消し分の弱め界磁電流Id (Iq 及びId の量は、ステータ巻線に流れる電流の量と、ロータ磁極位置に対する位相によって設定することができる。)が必要である。従って、高回転数域では磁石の磁束を打ち消すといった本来無駄な電流を流す必要があり、この分の銅損が効率を低下させるため、モータのT−Nカーブ内の効率マップは回転数の増加とともに急激に低下することとなる。また磁束打ち消し電流は永久磁石に加わる反作用磁界となるため、高温での不可逆減磁に注意する必要があり、その防止のため永久磁石を厚くし高価な磁石量を増やす必要がある。
【0003】
また、永久磁石形同期回転機を電気自動車用走行モータに適用する場合の問題の一つに、坂道下降時タイヤから回転機が回されるモードになったとき、回転機誘起電圧がそれに繋がる電力変換器素子の耐電圧以下になるように設定する必要がある。これにより回転機設計自由度が下がり、そのため必要以上に大きな体格の回転機或いは電力変換器が必要となってくる。
【0004】
また、永久磁石形同期回転機を発電機として使用するとき、発電量の調整はステータ巻線からの反作用起磁力で制御する必要がある。この場合無制御の状態が出力最大となり安全上問題となるため、永久磁石同期形回転機は一般に発電機として使用されない。また永久磁石には常に反作用磁界が減磁界として加わり、不可逆減磁が生じ易い。
【0005】
上記問題を解決する手段として特開平6ー351206に見られる様な、ハイブリッド励磁形の永久磁石形同期回転機が提案されている。これは永久磁石部と鉄心部を設けたロータを、ステータ側から直流励磁し、鉄心部をN 極またはS 極に励磁することで、ステータ上で永久磁石の磁束の方向を変えて、ステータ巻線に鎖交する量を調整することで誘起電圧量を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法ではステータ内の磁束が電磁鋼板シートを貫通する方向に鎖交し、鉄損を増やすことになる。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するためになされたもので、永久磁石同期回転機の回転子側に界磁巻線を設け、永久磁石による回転子から固定子への磁束を調整することができる同期回転機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用する。
請求項1記載の構成によれば、磁性体よりなり、第1の回転子コアおよび第2の回転子コアの突出部間の空間を覆う第3の回転子コアに、N極およびS極の磁極の表面から固定子に磁束を供給するように設けられた磁石を設けることで、第1の回転子コアの突出部および第2の回転子コアの突出部の外径方向への拡がりを第3の回転子コアにて抑えて耐遠心力強度を向上しつつ、かつ第3の回転子コアにて磁石の保持を行うことで組み付けが容易となる。
【0008】
また、界磁巻線への電流量を調整することで、磁石から固定子への磁束量を増減させるものであり、例えば、発電機としての作動時には固定子への磁束量が制御可能なため、高効率な発電出力調整が容易に実現でき、一方モータ駆動時には、低回転数域で磁束量を増加し、高回転数域で磁束を減少させることで、固定子巻線への必要入力電流を抑えることができる。そのため回転機効率が向上し、更に小型の電力変換器が使用できる。
【0009】
請求項2および請求項3に記載の構成によれば、第3の回転子コアに複数の軸方向の穴を設けることで、磁石の保持を確実に行うことができる。
請求項4に記載の構成によれば、第3の回転子コアは、第1の回転子コアおよび第2の回転子コアの外周に設けられた円環状コアとすることで、第3の回転子コアの第1の回転子コアおよび第2の回転子コアへの固定が簡単にできる。
【0010】
また、請求項5に記載の構成によれば、第3の回転子コアには、内径側でかつ軸方向延びる複数の凹形状溝と第1および第2のの回転子コアの突出部との結合により固定できる。
請求項6に記載の構成によれば、第1および第2の回転子コアは鉄塊であり、第3の回転子コアは磁性体よりなる薄板の積層体とすることで、交番磁界の影響を抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1、図2および図3に本発明の第1の実施例を示す。
回転機100は、フロントフレーム190およびエンドフレーム191内部に固定子に相当するステータ110と、フロントフレーム190およびエンドフレーム191で囲まれた空間内に設けられ、前記ステータ110の内側にエアギャップを介して回転可能に設けられた回転子に相当するロータ120を有している。
【0012】
ステータ110は回転磁界を作る3相コイル111及び電磁鋼板を積層したステータコア112で構成される。
ロータ120は鉄心コア121aおよび121b、電磁鋼板を積層して構成された積層コア122、鉄心コア121aおよび121bから放射状に伸びた極部(突出部)123aおよび123b、鉄心コア121aおよび121bの間に巻装された界磁巻線124ならびに鉄心コア121aおよび121bが圧入されたシャフト125を有している。ここで鉄心コア121aおよび極部123aにより第1の回転子コアを、鉄心コア121bおよび極部123bにより第2の回転子コアを構成しており、円環状の積層コア122が第3の回転子コアを構成している。
【0013】
シャフト125は、先端側にスプライン126、後端側にスリップリング132を有しており、このスリップリング132には、シャフト125内部に樹脂モールド等の絶縁部133を介して設けられているリード部134を介して界磁巻線124に接続されている。そして、スリップリング132上には、ブラシホルダ130によりブラシ131がしゅう動自在に設けられている。また、シャフト125は、フロントフレーム190およびエンドフレーム191に設けられたベアリング192、193により回転可能に支持されている。
【0014】
なお、194は、ロータ120の回転位置を検出する回転位置センサである。そして、回転機100の3相コイル111は電力変換器200に、電力変換器200はバッテリ300に結線される。また、ブラシ131は界磁回路400に、回転位置センサ194は信号処理回路500に接続される。さらに、電力変換器200、界磁回路400、信号処理回路500を制御する制御回路600を有する。
【0015】
図1は図2のA−A断面を示したものであり、積層コア122は円環状電磁鋼板を積層したもので、軸方向磁石挿入穴126が周方向に等間隔で設けられ、周方向に着磁された磁石128が隣り合う磁極が同極となるように挿入されている。また隣り合う2つの磁石挿入穴126の周方向中央部内径側に軸方向に設けられた溝127が設けらている。
【0016】
鉄心コア121aおよび121bはその中心軸より径方向に放射状に伸びた極部123aおよび123bを有し、それぞれの極部が対向しないように交互に配置されている。なお、図3は図1のB矢視図である。
鉄心コア121aおよび121bの外径側には積層コア122が圧入される。このとき溝127と極部123aおよび123bが噛み合うことで積層コア122の鉄心コア121aおよび121bに対する周方向への回動を防止することが可能となる。
【0017】
そして、ロータ120外周はロータ120に挿入された磁石128により、N磁極,S磁極の各磁極を構成しているが、N磁極の磁束はN磁極側溝127と噛み合う極部123a、鉄心コア121a、鉄心コア121b、S磁極側溝127と噛み合う極部123bを通ってS磁極に短絡している。これにより、ステータ110側への有効磁束を分流、短絡し減少させている。
【0018】
磁気回路ブロックの磁気回路を図4に示す。ステータ側の磁気抵抗Rs、エアギャップ磁気抵抗Rg,磁石部磁気抵抗Rm,短絡部磁気抵抗Rr,磁石起磁力Fm,界磁巻線起磁力Fcとすると、ステータ側に流れる有効磁束量Φ1は次式で表わせる。
【0019】
【数1】
各パラメータの設定により有効磁束量Φ1は任意に設定できる。例えば界磁巻線に電流を流さないとき(Fc=0)、
Φ10=RrFm/(RrRm+Rm(Rg+Rs)+(Rg+Rs)Rr)
となり、短絡部磁気抵抗Rrが小のときはΦ10≒0となる。短絡部磁気抵抗Rrは積層コア122、鉄心コア121円環部、極部123および各部材の接合部の磁気抵抗により決定されるため、前記各部の断面積および長さを設定することで、界磁巻線124に電流を流さない時の有効磁束量Φ10を調整することができる。ここではロータ120からステータ110への磁路が構成磁性体のB−Hカーブ線形領域で使用できる様、磁束密度を1T 以下に設定する。界磁巻線に通電した場合は、界磁巻線起磁力Fc分の磁束Φ1c
【0020】
【数2】
Φ1c =RmFc/(RrRm+Rm(Rg+Rs)+(Rg+Rs)Rr)
が加算され、有効磁束量Φ11は
【0021】
【数3】
Φ1=Φ10+Φ1c
となり、界磁巻線通電電流により有効磁束量を調整することが可能である。
次に、本発明の回転機を例えば電気自動車用走行モータの様な広使用回転数域のモータに適用した場合について記載する。
【0022】
弱め界磁制御が不要なモータ低回転数域においては、界磁巻線への通電電流を増加し、作用磁束量Φ1を増加する。モータ発生トルクは作用磁束量Φ1とトルク電流に比例するため、作用磁束量Φ1を増加することでステータ巻線に流れるトルク電流を低減することが可能である。また反作用誘起電圧が印加電圧を超えるためモータ駆動に弱め界磁制御が必要な高回転数域においては、界磁巻線への通電電流をゼロとし磁石による磁束Φ10のみにすることで、トルク電流とは別な本来必要無い弱め界磁電流を減少させることができる。これにより、ステータ最大電流を減らすことができるため、巻線部の発熱が抑えられ回転機の小型化が可能となる。また、電力変換器の電流容量も低減することができるため、電力変換器の小型化と低コスト化が実現可能である。更に界磁巻線部の銅損はステータ巻線の銅損に比べてわずかであるため、本発明のような界磁巻線部で弱め界磁を行う制御方法は、ステータ巻線のみからの弱め界磁を行う従来の永久磁石式回転機の制御方法に比べて銅損が少ないため効率が良い。
【0023】
また一般にステータ巻線はスロットに集中的に巻装されるため、例えステータ巻線に歪のない正弦波電流が流れた場合でも、ある瞬間を見れば、ステータ内周およびロータ外周間のエアギャップにおけるステータ側からロータ側への発生界磁(ステータ界磁)は、ステータの周方向位置に対して空間的に階段状である。この階段状磁界により例えば空間的に正弦波分布をしたロータ磁界を打ち消す場合、ロータ磁界の波長に相当する基本波レベルで打ち消せてもその差の高調波磁界が残り、これがエアギャップ、ステータコアおよびロータコアに交番する高調波磁束となる(図5)。この高調波磁束は周波数が高いことからステータ鉄損及びロータ表面鉄損を大幅に増加する原因となり好ましくない。これに対し本発明では、ロータからの起磁力を直接減らす制御法であるため、ステータ巻線の弱め界磁電流がわずか或いはゼロでよい(但しステータ巻線にはトルク電流分の電流は流れている)ため高調波磁束の発生が抑えられ、それによるステータおよびロータ表面に発生する鉄損を最小限に抑えることが可能である。
【0024】
また、界磁巻線起磁力Fc=0のときの有効磁束量Φ10を有効磁路内構成部材磁気特性のB−Hカーブの線形領域で設定した理由は、有効磁束量Φ10による反作用誘起電圧が印加電圧以上となる高回転数域でモータ駆動する必要が生じたとき、ステータからの弱め界磁に必要なステータ電流を最小限に抑えることが可能であるためである。図6において説明すると、ステータ磁界により有効磁束をΦ1からΦ2に減少させる場合、B−Hカーブが線形であるときの必要ATをATa ,非線形であるときの必要ATをATb とするとATa <ATb となって、ステータ巻線の巻数が同じである場合、その差はステータ巻線電流の差となるためである。
【0025】
従来の永久磁石式回転機をモータとして動作させた時のT−Nカーブにおける効率マップ図7に対して、本発明の回転機を上記制御方法にて駆動した場合のT−Nカーブにおける効率マップは図8のようになり、効率マップ上の最大効率範囲が拡大する。
本発明の回転機を車両用発電機として使用する場合は、Φ10を車両用常用負荷のレベルに設定しておき、それ以上の出力が要求されるときのみ界磁巻線に通電すれば、界磁巻線の銅損が低減でき高効率の発電が可能である。
【0026】
従来、ロータからの界磁をコントロールできる同期回転機として突極形同期機、クローポール形同期機があげられる。両者は共に界磁巻線のみにより、有効磁束を得ており、必要最小限を界磁巻線で補う本発明に対して界磁巻線での抵抗損が大きくなる。
また、クローポール形同期機に対しては、ロータ磁極表面が積層電磁鋼板により構成されるため、ロータ磁極表面での鉄損を抑えることが可能である。
【0027】
図10、図11および図12に本発明の第2の実施例を示す。本実施例は第1の実施例に対してブラシ、スリップリングを廃止したものである。
回転機100は、フロントフレーム190およびエンドフレーム191内部に固定子に相当するステータ110と、フロントフレーム190およびエンドフレーム191で囲まれた空間内に設けられ、前記ステータ110の内側にエアギャップを介して回転可能に設けられた回転子に相当するロータ120を有している。
【0028】
ステータ110は回転磁界を作る3相コイル111及び電磁鋼板を積層したステータコア112で構成される。
ロータ120は鉄心コア121cおよび121d、電磁鋼板を積層して構成された積層コア122、鉄心コア121cおよび121dから放射状に伸びた極部(突出部)123cおよび123d、鉄心コア121cおよび121dの間にエアギャップを介して配置される鉄心ボビン130、および鉄心ボビン130に巻装された界磁巻線124ならびに鉄心コア121cが圧入されたシャフト125を有している。ここで鉄心コア121cおよび極部123cにより第1の回転子コアを、鉄心コア121dおよび極部123dにより第2の回転子コアを構成しており、円環状の積層コア122が第3の回転子コアを構成している。
【0029】
ここで、第2の回転子コアは非磁性リング129により第1の回転子コアにろう付け固定されている。これにより、第2の回転子コアは外径側を第3の回転子コアにより、内径側を非磁性リング129により第1の回転子コアに結合される。
シャフト125は、先端側にスプライン126を有しており、シャフト125は、フロントフレーム190およびエンドフレーム191に設けられたベアリング192、193により回転可能に支持されている。
【0030】
なお、194は、ロータ120の回転位置を検出する回転位置センサである。そして、回転機100の3相コイル111は電力変換器200に、電力変換器200はバッテリ300に結線される。また、界磁巻線124は界磁回路400に、回転位置センサ194は信号処理回路500に接続される。さらに、電力変換器200、界磁回路400、信号処理回路500を制御する制御回路600を有する。
【0031】
図11は図10のC−C断面を示したものであり、積層コア122は円環状電磁鋼板を積層したもので、軸方向磁石挿入穴126が周方向に等間隔で設けられ、周方向に着磁された磁石128が隣り合う磁極が同極となるように挿入されている。また隣り合う2つの磁石挿入穴126の周方向中央部内径側に軸方向に設けられた溝127が設けらている。
【0032】
鉄心コア121cおよび121dはその中心軸より径方向に放射状に伸びた極部123cおよび123dを有し、それぞれの極部が対向しないように交互に配置されている。なお、図12は図10のD矢視図である。
鉄心コア121cおよび121dの外径側には積層コア122が圧入される。このとき溝127と極部123cおよび123dが噛み合うことで積層コア122の鉄心コア121cおよび121dに対する周方向への回動を防止することが可能となる。
【0033】
そして、ロータ120外周はロータ120に挿入された磁石128により、N磁極,S磁極の各磁極を構成しているが、N磁極の磁束はN磁極側溝127と噛み合う極部123c、鉄心コア121c、鉄心ボビン130、鉄心コア121d、S磁極側溝127と噛み合う極部123dを通ってS磁極に短絡している。これにより、ステータ110側への有効磁束を分流、短絡し減少させている。
【0034】
なお、第2の実施例において磁石の磁束をロータ内にて短絡する原理、有効磁路に有効磁束を発生する原理および基本効果については第1の実施例と同様である。
以上説明した様に本発明によれば、埋込み磁石形回転子の中に有効磁束をコントロール可能な界磁巻線を設けることにより、回転機の全回転数領域において効率最大となる制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係わる回転機の縦断面図である。
【図2】 第1実施例に係わる回転機の横断面図である。
【図3】図2におけるB矢視図である。
【図4】回転機の磁気回路を説明する回路図である。
【図5】各部の磁界を表わすための特性図である。
【図6】B−Hカーブを表わす特性図である。
【図7】 従来の永久磁石形回転機の効率マップを表わす特性図である。
【図8】本発明の回転機の効率マップを表わす特性図である。
【図9】従来の永久磁石形回転機におけるトルク−回転数の関係を表わす特性図である。
【図10】本発明の第2実施例に係わる回転機の横断面である。
【図11】第2実施例に係わる回転機の縦断面図である。
【図12】図10におけるD矢視図である。
【符号の説明】
100 回転機
110 ステータ
120 ロータ
121 回転子コア
122 積層コア
123 極部
124 界磁巻線
126 磁石挿入穴
128 磁石
Claims (7)
- 固定子巻線が巻装された固定子と、
磁性体よりなり、径方向外周側に延びる複数の突出部を有する第1の回転子コアと、
磁性体よりなり、径方向外周側に延びる前記第1の回転子コアと同数の突出部を有し、前記第1の回転子コアに対して互いの突出部が交互になるように配置された第2の回転子コアと、
磁性体よりなり、前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアの突出部間の空間を覆うと共に、複数の軸方向の穴を有する第3の回転子コアと、
前記第3の回転子コアの穴に挿入され、この第3の回転子コアにN極及びS極の磁極の表面から前記固定子に磁束を供給するように設けられた磁石と、
前記第1の回転子コアと前記第2の回転子コア間に、第1の回転子コアと前記第2の回転子コア共通の回転軸上を中心に巻装される界磁巻線とを備え、
前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアは、前記第3の回転子コアのN極およびS極を前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コア内径側で磁気的に短絡すると共に、
前記界磁巻線は前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアに流れる磁束量を制御するようにしたことを特徴とする永久磁石併用同期回転機。 - 固定子巻線が巻装された固定子と、
磁性体よりなり、径方向外周側に延びる複数の突出部を有する第1の回転子コアと、
磁性体よりなり、径方向外周側に延びる前記第1の回転子コアと同数の突出部を有し、前記第1の回転子コアに対して互いの突出部が交互になるように配置された第2の回転子コアと、
磁性体よりなり、前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアの突出部間の空間を覆うと共に、複数の軸方向の穴を有する第3の回転子コアと、
前記第3の回転子コアの穴に挿入され、この第3の回転子コアにN極及びS極の磁極の表面から前記固定子に磁束を供給するように設けられた磁石と、
前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアとエアギャップを介して磁気的に結合される回転不能な鉄心ボビンと、
前記鉄心ボビンに巻装される界磁巻線とを備え、
前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアは、前記第3の回転子コアのN極およびS極を前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コア内径側で、前記鉄心ボビンを通して磁気的に短絡すると共に、
前記界磁巻線は前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアに流れる磁束量を制御するようにしたことを特徴とする永久磁石併用同期回転機。 - 前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアには、これら第1の回転子コアおよび第2の回転子コアを回転自在に支持するシャフトを有し、かつ前記第3の回転子コアの穴は、前記シャフトの軸から放射状に伸びた矩形穴であり、
前記第3の回転子の磁極は、前記穴間に形成されると共に、
前記矩形穴の外径側及び内径側に設けられた前記磁極間を接続する接続部とを有し、
着磁の方向が前記第3の回転子コアの周方向に沿い、かつ隣り合う前記磁石の対向し合う極が同極となるように挿入されたことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の永久磁石併用同期回転機。 - 前記第3の回転子コアは、前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアの外周に設けられた円環状コアであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の永久磁石併用同期回転機。
- 前記第3の回転子コアには、内径側でかつ軸方向に延びる複数の凹形状溝を有し、
前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアの突出部と前記凹形状溝の結合により前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアと前記第3の回転子コアとを固定することを特徴とする請求項4に記載の永久磁石併用同期回転機。 - 前記第1の回転子コアおよび前記第2の回転子コアは鉄塊であり、前記第3の回転子コアは磁性体よりなる薄板の積層体であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石併用同期回転機。
- 前記第2の回転子コアは、非磁性のリングを介して第1の回転子コアに同軸上に固定されることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石併用同期回転機。
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