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JP3829207B2 - 跳ね上げ式フード - Google Patents

跳ね上げ式フード Download PDF

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JP3829207B2
JP3829207B2 JP28399497A JP28399497A JP3829207B2 JP 3829207 B2 JP3829207 B2 JP 3829207B2 JP 28399497 A JP28399497 A JP 28399497A JP 28399497 A JP28399497 A JP 28399497A JP 3829207 B2 JP3829207 B2 JP 3829207B2
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清孝 尾崎
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    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/34Protecting non-occupants of a vehicle, e.g. pedestrians
    • B60R21/38Protecting non-occupants of a vehicle, e.g. pedestrians using means for lifting bonnets

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Superstructure Of Vehicle (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行中の車両が障害物(例えば歩行者)に衝突した場合に、障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する際の障害物の衝撃を吸収緩和して障害物を保護する跳ね上げ式フードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24は、実開昭49−110432号公報に記載されているものであって、従来技術の一例を示している。この跳ね上げ式フードAは、フードBの後端部の下側に、バネCで上方へ付勢され通常はロック部材Eにより下方位置に保持された突き上げロッドDが配置されており、車両の先端と障害物との衝突時には、その衝撃力によってロック部材Eのロックが機械的に解除され、突き上げロッドDが上昇してフードBの後端が跳ね上がるものである。
【0003】
このため、跳ね上げ式フードAは、車両が歩行者等の障害物と衝突した場合には、フードBの後端が跳ね上がってフードBとエンジンルーム内の構造物との間の空間を広げ、歩行者等の障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する際の障害物の衝撃を吸収して緩和することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この跳ね上げ式フードAには、歩行者等の障害物がフードと二次衝突した際に、その衝突エネルギの吸収を突き上げロッドDが邪魔をして、歩行者等の障害物に対して反力が発生する、という問題点がある。
【0005】
そこで、本発明では、図24図示の従来品と比べて、障害物がフードと二次衝突する際の障害物に対する反力を低減させることにより、二次衝突の衝突エネルギをより吸収して、二次衝突時の障害物の衝撃をより緩和することができる跳ね上げ式フードを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、請求項1の発明では、車両の前部に設けられたフードと、該フードの後部を車体側に拘束してフードを開閉可能に支持し、跳ね上げ力によって前記拘束が解除されるヒンジ機構と、前記フードを閉じた状態でフードの前端を車体にロックするフードロック機構と、車両の前部と障害物との衝突を検出する衝突検出手段と、該衝突検出手段からの検出信号に基づき前記フードの後部に前記跳ね上げ力を付与してフードの後端を車体から跳ね上げ保持する跳ね上げ手段とを備えた跳ね上げ式フードであって、前記跳ね上げ手段の作動時にフード上に設定荷重を上回る荷重が作用したとき、前記跳ね上げ手段によるフードの保持を解除する保持解除機構を設けた、という構成を採用している。
【0007】
この請求項1の発明では、通常は、ヒンジ機構がフードの後部を車体側に拘束してフードを開閉可能に支持しているので、フードの前端を車体にロックするフードロック機構のロックを解除することにより、フードの前端を上下方向へ自由に開閉することができる。
【0008】
車両の前部が障害物に衝突した場合には、この衝突を衝突検出手段が検出し、その検出信号に基づき跳ね上げ手段が作動してフードの後部に跳ね上げ力を付与し、この跳ね上げ力によってヒンジ機構によるフード後部の拘束が解除され、フードの後端が車体から跳ね上げられて保持される。
【0009】
このとき、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで、設定荷重を上回る荷重がフード上に作用すると、保持解除機構は、跳ね上げ手段によるフードの保持を解除して、前記荷重に対する跳ね上げ手段の反力を低減させる。
【0010】
また、請求項の発明において、前記ヒンジ機構は、前記フードの後部に設けられたフード側リンクと、前記車体に設けられた車体側リンクと、該車体側リンクに一端が摺動可能に結合されると共に前記フード側リンクに他端が支点ピンを介して回転可能に結合され、前記跳ね上げ手段の作動に伴い起立してフードの後端を跳ね上げ位置に保持する中間リンクと、車体側リンクに設けられ前記支点ピンを回転可能にロックしてフードの後部を車体側に拘束すると共にフードを開閉可能に支持し、前記跳ね上げ手段の作動に伴って前記ロックが解除される支点ピンロック機構とを備えていることを特徴とするものである。
【0011】
このため、ヒンジ機構は、通常は、車体側リンクに設けられた支点ピンロック機構が支点ピンを回転可能にロックして、フードの後部を車体側に拘束すると共にフードを開閉可能に支持しているので、支点ピンを回転中心としてフードの前端の開閉を可能にする。
【0012】
車両の前部が障害物に衝突して跳ね上げ手段が作動すると、ヒンジ機構は、支点ピンロック機構による支点ピンのロックが解除され、車体側リンクに摺動可能に結合された中間リンクの一端が摺動し、フード側リンクに支点ピンを介して回転可能に結合された中間リンクの他端が回動して、中間リンクが起立し、その中間リンクの起立によってフードの後端を跳ね上げ位置に保持する。
【0013】
また、前記跳ね上げ手段が、前記フードの後端を車体から跳ね上げて保持する突き上げ部材を備えており、前記保持解除機構が、前記突き上げ部材に設けられ、突き上げ部材の変形起点となる凹溝部である。
【0014】
このため、車両の前部が障害物に衝突して跳ね上げ手段が作動した場合には、突き上げ部材は、フードの後端を車体から跳ね上げて前記中間リンクと共に跳ね上げ位置に保持する。また、障害物がフード上に倒れ込んで設定荷重を上回る荷重がフード上に作用した場合には、突き上げ部材は、凹溝部を起点として変形する。
【0015】
請求項の発明は、請求項記載の跳ね上げ式フードであって、前記凹溝部を、前記突き上げ部材の突き上げ方向へ沿って複数設けたことを特徴とするものである。
【0016】
このため、請求項2の発明では、突き上げ部材によるフード後端の車体からの跳ね上げ途中で、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する場合であっても、凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができる。
【0017】
請求項の発明は、請求項記載の跳ね上げ式フードであって、前記車体側リンクに、起立する前記中間リンクを保持する保持部を前記フード後端の跳ね上げ位置に応じて複数設け、前記突き上げ部材の各凹溝部を前記フード後端の跳ね上げ位置に応じ前記各保持部に対応させて配設したことを特徴とするものである。
【0018】
この請求項の発明では、車体側リンクに、起立する中間リンクを保持する保持部をフード後端の跳ね上げ位置に応じて複数設けたので、突き上げ部材によるフード後端の車体からの跳ね上げ途中で、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する場合であっても、突き上げ部材は、中間リンクと共にフードを保持することができる。
【0019】
しかも、請求項の発明では、突き上げ部材の各凹溝部をフード後端の跳ね上げ位置に応じ各保持部に対応させて配設したので、二次衝突の際には、中間リンクがどの保持部に保持されていても、その保持した保持部に対応する凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができる。
【0020】
請求項の発明は、請求項の何れかに記載の跳ね上げ式フードであって、前記凹溝部が、前記突き上げ部材の周方向全周に亘って形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
このため、請求項の発明では、二次衝突の際に障害物がフードに対してどの方向からフード上に倒れ込んだ場合であっても、凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができる。
【0027】
請求項の発明は、請求項1〜の何れかに記載の跳ね上げ式フードであって、前記跳ね上げ手段を、エンジンルームから遮断され外気と通じる車体側のエアボックス内に設けたことを特徴とするものである。
【0028】
このため、請求項の発明では、エンジンルームと比べて温度変動が小さく、車両走行中の温度が低いエアボックス内で跳ね上げ手段を維持し、作動させることができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明では、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで、設定荷重を上回る荷重がフード上に作用すると、保持解除機構は、跳ね上げ手段によるフードの保持を解除して、前記荷重に対する跳ね上げ手段の反力を低減させるので、図24図示の従来品と比べて、前記反力の低減分だけ余分に障害物と車両との二次衝突の衝突エネルギを吸収することができ、その結果、二次衝突時の障害物の衝撃をより緩和することができる。
【0030】
また、車両の前部が障害物に衝突して跳ね上げ手段が作動すると、ヒンジ機構の中間リンクが起立してフードの後端を跳ね上げ位置に保持するので、跳ね上げ手段によるフードの後端の跳ね上げを跳ね上げ位置で確実に停止させることができる。
【0031】
そして、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突した場合には、中間リンクを変形させることにより、前記二次衝突の衝突エネルギを、前記保持解除機構だけでなく中間リンクによっても吸収することができるので、二次衝突時の障害物の衝撃を更に緩和することができる。
【0032】
また、障害物がフード上に倒れ込んで設定荷重を上回る荷重がフード上に作用した場合に、突き上げ部材が凹溝部を起点として変形するので、その変形により障害物と車両との二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物の衝撃を緩和することができる。
【0033】
請求項の発明では、突き上げ部材によるフード後端の車体からの跳ね上げ途中で、車両の前部に衝突した障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する場合であっても、凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができるので、その変形により二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物の衝撃を緩和することができる。
【0034】
請求項の発明では、二次衝突の際には、中間リンクがどの保持部に保持されていても、その保持した保持部に対応する凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができるので、その突き上げ部材の変形により二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物の衝撃を緩和することができる。
【0035】
しかも、請求項の発明では、突き上げ部材によるフード後端の跳ね上げ途中で障害物がフード上に倒れ込んで車両と二次衝突する場合であっても、突き上げ部材は中間リンクと共にフードを保持することができるので、前記二次衝突の際に中間リンクを変形させることにより、二次衝突の衝突エネルギを、突き上げ部材だけでなく中間リンクにも吸収させることができ、二次衝突時の障害物の衝撃をより緩和することもできる。
【0036】
請求項の発明では、二次衝突の際に障害物がフードに対してどの方向からフード上に倒れ込んだ場合であっても、凹溝部を起点として突き上げ部材を変形させることができるので、その変形により二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物の衝撃を緩和することができる。
【0039】
請求項の発明では、エンジンルームと比べて温度変動が小さく、車両走行中の温度が低いエアボックス内で跳ね上げ手段を維持し、作動させることができるので、温度による跳ね上げ手段への悪影響を低減して、システムの信頼性を向上させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図13は、請求項1記載の各発明を併せて実施した実施の形態の一例である第1実施形態を示しており、図1は、第1実施形態に係る跳ね上げ式フードを備えた自動車の概略構成図であり、図2は、第1実施形態に係る跳ね上げ式フードのブロック図である。
【0041】
図1に示すように、車両としての自動車1は、その前部に設けられたフード2を備え、フード2後端部の車幅方向Y両側に、後述するヒンジ機構11を備え、各ヒンジ機構11の近傍にそれぞれ、自動車1の前部と障害物との衝突時にフード2の後部に跳ね上げ力を付与して、フード2の後端2bを車体3から跳ね上げ保持する跳ね上げ手段としてのアクチュエータ20を備えている。
【0042】
また、自動車1は、フード2の前端部中央に、フード2を閉じた状態でフード2の前端2aを車体3にロックするフードロック機構12を備え、フロントバンパ4に、障害物との衝突を検出するバンパセンサ13も備えている。そして、車速を検出する速度センサ14と、図2に示すように、バンパセンサ13及び速度センサ14からの両検出信号を入力してアクチュエータ20へ信号を出力するコントローラ15も備えている。
【0043】
ここで、コントローラ15の働きについて説明する。図3は、コントローラ15の働きを示すフローチャートである。コントローラ15は、ステップS1において車速Vが設定車速より大きいか否かを判断し、ステップS2においてバンパセンサ13がONであるか否かを判断して、共にYESの場合にステップS3においてアクチュエータ20を作動させる。
【0044】
なお、ステップS1において車速Vの条件を入れたのは、停車中の自動車1にいたずら等で衝撃が加えられた時にアクチュエータ20がむやみに作動しないようにするためである。従って、バンパセンサ13,速度センサ14及びコントローラ15は、自動車1の先端が障害物に衝突したことを検出する衝突検出手段16を構成している。
【0045】
図4は、図1に示すものの説明図であって、(a)はフード閉鎖時の状態を、(b)はフード解放時の状態を、(c)はフード跳ね上げ時の状態を示している。
【0046】
図4に示すように、フロントサスペンションと車体3とを連結するストラットタワー5より車両前後方向X後方に配設されたヒンジ機構11は、通常はフード2を車体3側の定位置に拘束して開閉自在に支持し、自動車1の前端部と障害物との衝突時には、アクチュエータ20の作動に伴って前記拘束が解除され、後述する中間リンク60が起立してアクチュエータ20と共にフード2の後端2bを跳ね上げ位置に保持する。なお、図4において、符号6はフロントガラスを示している。
【0047】
図5は、図1及び図4中のフードロック機構12を示す斜視図であって、(a)はフード側の構造を示し、(b)は車体側の構造を示している。フードロック機構12は、図5に示されているように、フード側ロック金具31と車体側ロック金具32よりなり、車体側ロック金具32によるロックが車室内からのワイヤ操作で解除され、その解除された状態で安全ロックレバー33を手で操作することによりフード2の開閉を可能にするものである。なお、図5において、符号7は、エンジンルームを示している。
【0048】
ここで、ヒンジ機構11について説明する。図6は、ヒンジ機構11の周辺を示す正面図であり、図7は、図6中のヒンジ機構11を示す平面図であり、図8は、図7に示すものの右側面図である。
【0049】
図6〜図8に示すように、ヒンジ機構11は、フード側リンク40と車体側リンク50と中間リンク60とを具備している。フード側リンク40は、車両前後方向Xと平行に配置されてフード2の下面にボルト固定されており、車両前後方向X前端部に、アクチュエータ20用の受け部41が形成され、車両前後方向X後端部に、支点ピン42が車幅方向Yと平行に取り付けられている。
【0050】
車体側リンク50は、車両前後方向Xと平行に配置されて車体3にボルト固定されており、車両前後方向X後端上部にU字状の係合部51が形成され、その係合部51にフード側リンク40の支点ピン42が係合されている。そして、車体側リンク50には、その前端部から中央部に至る摺動孔52が貫設され、その摺動孔52の後端には、下方へ凹んだ中間リンク60用の保持部53が形成されている。
【0051】
中間リンク60は、フード側リンク40と車体側リンク50との間に配設され、一端に植設された摺動ピン61が車体側リンク50の摺動孔52に摺動自在に取り付けられ、他端が支点ピン42に回転自在に取り付けられている。なお、支点ピン42には、その軸方向への中間リンク60の他端のずれを防止するフランジ部42aが設けられている。
【0052】
車体側リンク50における係合部51の下方には、支持ピン54が車幅方向Yと平行に取り付けられ、この支持ピン54には、ロック片70の中間部が回転自在に取り付けられている。
【0053】
このロック片70は、その上部に、車体側リンク50の係合部51と協働して支点ピン42を回転自在にロックするロック部71が形成され、下部に、ロック部71を支点ピン42へ押し付けるためのバネ72の一端が取り付けられている。このバネ72は、その他端が車体側リンク50の前端部に取り付けられて、ロック片70の下部を車両前後方向X前方へ引っ張っている。
【0054】
図9,図10は、ヒンジ機構11の作用説明図である。以上説明したヒンジ機構11では、通常時においては、エンジンルーム7の点検等のためにフードロック機構12のロックを手動で解除してフード2の先端を持ち上げると、図9に示すように、フード2は、ヒンジ機構11の支点ピン42を回転中心として時計回りWに回動し、先端2aが持ち上がる。逆にフード2を閉じる場合には、フード2の先端2aを下ろすことにより、フード2は、ヒンジ機構11の支点ピン42を回転中心として反時計回りCWに回動し、フードロック機構12によって車体3にロックされる。
【0055】
走行中に自動車1の前端部が障害物と衝突した場合には、図10に示すように、アクチュエータ20が作動して、アクチュエータ20の突き上げ部材としての突き上げロッド21が上昇し、この突き上げロッド21の上昇力がバネ72の弾撥力に打ち勝って、車体側リンク50の係合部51とロック片70のロック部71との協働による支点ピン42のロックを解除し、フード2の後端2bを跳ね上げる。
【0056】
このとき、中間リンク60は、摺動ピン61が車体側リンク50の摺動孔52に沿って摺動孔52の保持部53まで摺動し、摺動ピン61が保持部53に保持されて、フード2の後端2bを跳ね上げ位置に保持する。
【0057】
従って、車体側リンク50の係合部51,支持ピン54,ロック片70及びバネ72は、車体側リンク50に設けられ支点ピン42を回転可能にロックしてフード2の後端2bを車体3側の定位置に拘束すると共にフード2を開閉可能に支持し、アクチュエータ20の作動に伴って前記ロックが解除される支点ピンロック機構80を構成している。
【0058】
なお、中間リンク60は、自動車1の前端部に衝突した障害物がフード2上に倒れ込んでフード2と二次衝突する際に、その衝突エネルギを変形によって吸収するため、二次衝突の際に変形し易い板状に形成されている。
【0059】
図11は、アクチュエータ20を示す断面図である。図11に示すように、アクチュエータ20は、突き上げロッド21とハウジング22とインフレータ23とを備えている。
【0060】
突き上げロッド21は、上端に形成された半球状の上端部21aと、下端に形成されたピストン部21bと、上端部21a及びピストン部21bより小径で上端部21aとピストン部21bとを連結する円柱状の連結部21cよりなり、連結部21cのピストン部21b寄りの部位における車両前後方向X前方側には、障害物とフード2との二次衝突で設定荷重を上回る荷重が作用したときの変形起点となって、アクチュエータ20によるフード2の保持を解除する保持解除機構としての凹溝部21dが形成されている。
【0061】
ハウジング22は、突き上げロッド21のピストン部21bが摺動可能に密嵌された有底筒状のシリンダ部22aと、車体3取付用の取付部22bとを備えている。そして、突き上げロッド21の連結部21cの外径より僅かに大きい内径を有するシリンダ部22a上端の開口部からは、突き上げロッド21の上端部21aと連結部21cの一部とが突出している。
【0062】
インフレータ23は、シリンダ部22aの底部22cと突き上げロッド21のピストン部21bとの間のシリンダ部22a内に充填されたガス発生剤23aと、そのガス発生剤23a中の着火剤に着火するための点火装置23bとを備え、その点火装置23bが、シリンダ部22aの底壁22c寄りの周壁に取り付けられている。そして、点火装置23bには、コントローラ15からの信号を伝達する電線24が配線されている。
【0063】
以上説明したアクチュエータ20では、自動車1の前端部と障害物との衝突を衝突検出手段16が検出すると、その検出信号が点火装置23bに伝達されて点火装置23bが作動し、その作動によりガス発生剤23a中の着火剤が点火されて、ガス発生剤23aから窒素ガス等のガスが一気に発生すると共に膨張して、突き上げロッド21が一気に上昇する。
【0064】
図12,図13は、第1実施形態の作用を示す作用説明図であって、図12は、障害物がフードに二次衝突する直前の状態を示し、図13、障害物がフードに二次衝突した直後の状態を示している。
【0065】
以上説明した本発明の第1実施形態では、自動車1の前端部が障害物に衝突すると、図12に示すように、アクチュエータ20の突き上げロッド21が一気に上昇して、ヒンジ機構11によるフード2の後端2bの車体3側の定位置での拘束を解除し、フード2の後端2bを車体3から跳ね上げて、ヒンジ機構11の中間リンク60と共にフード2の後端2bを跳ね上げ位置で保持する。
【0066】
このとき、自動車1の前端部と一次衝突した障害物Gは、その一次衝突時の車速Vに近い速度を有し、進入角度θでフード2に向かって突入してくる。例えば、車速40km/hで走行中の自動車1と一次衝突した場合の障害物Gは、フード2への突入速度が41km/h、フード2への進入角度が61度となる。
【0067】
なお、図12に示すように、アクチュエータ20の突き上げロッド21における凹溝部21dの形成部位は、突き上げロッド21がフード2の後端2bを跳ね上げ位置で保持した状態で、凹溝部21dがアクチュエータ20のハウジング22内から少し突出するように設定されている。
【0068】
自動車1の前端部に衝突した障害物Gが設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突すると、図13に示すように、フード2は衝突部位が凹んで変形し、アクチュエータ20の突き上げロッド21は凹溝部21dを起点とする変形によって折れ、ヒンジ機構11の中間リンク60も変形し、二次衝突の衝突エネルギは、フード2,突き上げロッド21及び中間リンク60の変形によって、その変形分だけ吸収される。
【0069】
以上説明した第1実施形態では、自動車1の前端部が障害物Gに衝突してアクチュエータ20が作動すると、ヒンジ機構11の中間リンク60が起立してフード2の後端2bを跳ね上げ位置に保持するので、アクチュエータ20の突き上げロッド21によるフード2の後端2bの跳ね上げを跳ね上げ位置で確実に停止させることができる。
【0070】
そして、第1実施形態では、自動車1の前端部に衝突した障害物Gが設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突すると、フード2,突き上げロッド21及び中間リンク60の変形によって、その変形分だけ二次衝突の衝突エネルギが吸収されるので、図24図示の従来品と比べて、中間リンク60及び突き上げロッド21の変形分だけより多くの二次衝突の衝突エネルギを吸収することができ、二次衝突時の障害物Gの衝撃をより緩和することができる。
【0071】
なお、第1実施形態では、電気信号でインフレータ23の点火装置23bを作動させて突き上げロッド21を上昇させるアクチュエータ20を示した。しかし、アクチュエータはインフレータ式のものに限定されず、例えば、油圧源を持ち、アキュムレータに蓄えた油圧を電磁弁で解放して突き上げロッドを上昇させる油圧式等であっても良いのは勿論である。
【0072】
(第2実施形態)
図14〜図16は、請求項1,2及び記載の各発明を併せて実施した実施の形態の一例である第2実施形態を示している。なお、以下に行う第2実施形態の説明では、第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付し、第1実施形態の説明と重複する説明は省略する。
【0073】
図14,図15に示すように、第2実施形態では、アクチュエータ120の突き上げロッド121を障害物Gの二次衝突時のエネルギ吸収材として積極的に使用するため、その突き上げロッド121の連結部121cを中空にすると共に、その連結部121cに、突き上げロッド121の突き上げ方向へ沿って複数の凹溝部121dを設け、しかも、その凹溝部121を、突き上げロッド121の連結部121cの周方向全周に亘って形成した。
【0074】
このようにして、この突き上げロッド121を、その座屈荷重が例えば1000kgとなるように設計した。なお、フード2の後端2bを跳ね上げる荷重は150程度であるから、フード2の後端2bを跳ね上げる際にアクチュエータ120の突き上げロッド121が座屈したり変形したりすることは無い。
【0075】
以上説明した第2実施形態では、図16に示すように、自動車1の前端部に衝突した障害物Gが設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突すると、第1実施形態と同様、二次衝突の衝突エネルギによりフード2は衝突部位が凹んで変形し、アクチュエータ120の突き上げロッド121は凹溝部121dを起点として変形し、ヒンジ機構11の中間リンク60も変形し、二次衝突の衝突エネルギは、フード2,突き上げロッド121及び中間リンク60の変形によって、その変形分だけ吸収される。
【0076】
しかも、第2実施形態では、突き上げロッド121の連結部121cに、突き上げロッド121の突き上げ方向へ沿って複数の凹溝部121dを設けたので、突き上げロッド121の上昇によるフード後端2bの跳ね上げ途中で障害物Gがフード2と二次衝突した場合であっても、二次衝突の衝突エネルギにより凹溝部121dを起点として突き上げロッド121を変形させることができ、その変形によって二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物Gの衝撃を緩和することができる。
【0077】
加えて、第2実施形態では、突き上げロッド121の連結部121cの周方向全周に亘って凹溝部121dを形成したので、二次衝突の際に障害物Gがフード2に対してどの方向からフード2上に倒れ込んでも、二次衝突の衝突エネルギにより凹溝部121dを起点として突き上げロッド121を変形させることができ、その変形によって二次衝突の衝突エネルギを吸収して、二次衝突時の障害物Gの衝撃を緩和することができる。
【0078】
従って、第2実施形態では、第1実施形態と比べて、障害物Gのフード2との二次衝突の際の衝突エネルギ吸収をより確実に行わせることができ、該衝突エネルギ吸収の信頼性を向上させることができる。
【0079】
(第3実施形態)
図17〜図20は、請求項1〜記載の各発明を併せて実施した実施の形態の一例である第3実施形態を示している。なお、以下に行う第3実施形態の説明では、第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付し、第1実施形態の説明と重複する説明は省略する。
【0080】
第3実施形態では、図17に示すように、ヒンジ機構110の車体側リンク150に、起立する中間リンク60を保持するための保持部153を、フード後端2bの跳ね上げ位置に応じて、すなわち、車体側リンク150の摺動孔152を摺動する中間リンク60の摺動ピン61の摺動方向へ沿って3カ所設けている。
【0081】
また、第3実施形態では、図18に示すように、アクチュエータ220の突き上げロッド221の連結部221cにも、フード後端2bの跳ね上げ位置に応じて、すなわち、突き上げロッド221の突き上げ方向へ沿って、障害物とフード2との二次衝突で設定荷重を上回る荷重が作用したときの変形起点となる凹溝部221dを3カ所に設けている。
【0082】
そして、図19に示すように、例えば、車体側リンク150の2番目の保持部153に中間リンク60が保持された場合には、突き上げロッド221の2番目の凹溝部221dがアクチュエータ220のハウジング22内から少し突出して、二次衝突の際に突き上げロッド221の変形起点となるように、車体側リンク150の各保持部153と突き上げロッド221の各凹溝部221dとは、互いに対応して配設されている。
【0083】
以上説明した第3実施形態では、ヒンジ機構110の車体側リンク150に、起立する中間リンク60を保持する保持部153を3カ所設けたので、図19に示すように、突き上げロッド221によるフード後端2bの車体3からの跳ね上げ途中であっても、突き上げロッド221は中間リンク60と共にフード2を保持することができる。
【0084】
しかも、第3実施形態では、車体側リンク150の各保持部153と突き上げロッド221の各凹溝部221dとを互いに対応させて配設したので、図20に示すように、自動車1の前端部に衝突した障害物Gが設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突すると、その二次衝突が、アクチュエータ220の突き上げロッド221によるフード後端2bの跳ね上げ途中であっても、突き上げロッド221は、凹溝部221dを変形起点とする変形によって折れ、フード2及び中間リンク60と共に二次衝突の衝突エネルギを吸収する。
【0085】
なお、突き上げロッド221によるフード後端2bの車体3からの跳ね上げ途中で障害物Gがフード2と二次衝突する場合としては、例えば、自動車1の障害物Gとの衝突時の速度が速い場合や、フード2上に雪等が降り積もった場合等が考えられる。
【0086】
なぜならば、フード後端2bが跳ね上げ位置に到達する到達時間は、自動車1が市街地走行相当の速度で障害物Gに衝突した場合の条件で設定されているので、市街地走行相当の速度より速い速度で自動車1が障害物Gと衝突すると、フード後端2bが跳ね上げ位置に到達する前に障害物Gはフード2と二次衝突してしまうからである。
【0087】
そして、フード2上に雪等が降り積もった場合には、フード2の自重に雪等の重さが加わるため、フード2の跳ね上げ速度が遅くなって、フード後端2bが跳ね上げ位置に到達する前に障害物Gはフード2と二次衝突してしまうからである。
【0088】
(第1参考形態)
図21は、本発明に関連する参考例である第1参考形態を示す説明図であって、(a)は通常時の状態を、(b)はフード跳ね上げ時の状態を示している。なお、以下に行う第1参考形態の説明では、第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付し、第1実施形態の説明と重複する説明は省略する。
【0089】
図21(a)に示すように、第1参考形態では、アクチュエータ320のシリンダ部322における通常状態の突き上げロッド321のピストン部321bとの当接部位に微小な孔径の排気孔323を設けて、その排気孔323を密封栓324で塞ぎ、アクチュエータ320の突き上げロッド321の連結部321cにおけるシリンダ部322からの突出部分にブラケット325を取り付けて、そのブラケット325と密封栓324とをワイヤ326で連結した。
【0090】
そして、図21(b)に示すように、アクチュエータ320の突き上げロッド321が上昇を完了してフード後端2bを跳ね上げ位置に保持する直前に、ワイヤ326が延びきって密封栓324を排気孔324から取り外すように、ワイヤ326の長さを選定している。
【0091】
しかも、第1参考形態では、自動車1の前端部に衝突した障害物Gがフード2上に倒れ込んで設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突した場合に、アクチュエータ320の突き上げロッド321が所定の速度で降下して、突き上げロッド321によるフード後端2bの保持が解除されるように、排気孔323の孔径を選定している。
【0092】
このため、第1参考形態では、自動車1の前端部と障害物Gとの衝突を衝突検出手段16が検出すると、その検出信号に基づくアクチュエータ320の点火装置23bの作動によってガス発生剤23a中の着火剤が点火され、その点火によりガス発生剤23aから窒素ガス等のガスが一気に発生して膨張し、ガス発生剤23aから発生した圧力流体としての高圧ガス327がアクチュエータ320の突き上げロッド321を一気に上昇させて、フード2の後端2bを車体3から跳ね上げ、アクチュエータ320の突き上げロッド321とヒンジ機構11の中間リンク60とでフード2の後端2bを跳ね上げ位置で保持する。
【0093】
このとき、ワイヤ326が排気孔323から密封栓324を取り外すので、フード2の後端2bを跳ね上げ位置で保持する高圧ガス327の蓄圧部としてのアクチュエータ320のシリンダ部322は、その内部が排気孔323を介して外部と連通している。
【0094】
従って、第1参考形態では、障害物Gがフード2上に倒れ込んで設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突すると、アクチュエータ320の突き上げロッド321を介してシリンダ部322の内圧が上昇し、この昇圧によりシリンダ部322内の高圧ガス327が排気孔324から押し出されて、突き上げロッド321が所定の速度で降下し、突き上げロッド321によるフード後端2bの保持が解除されて、二次衝突のエネルギを吸収する。
【0095】
よって、第1参考形態では、ワイヤ326,排気孔323及び密封栓324が、蓄圧部としてのシリンダ部322の圧力を二次衝突の際に低下させる圧力低下機構330を構成しており、この圧力低下機構330が、二次衝突の際にアクチュエータ320によるフード後端2bの保持を解除する保持解除機構として機能している。
【0096】
以上説明した第1参考形態では、障害物Gがフード2と二次衝突する際の衝突エネルギを、フード2及び中間リンク60の変形だけでなくアクチュエータ320によっても吸収することができ、図24図示の従来品と比べて、中間リンク60及びアクチュエータ320による吸収分だけ余分に二次衝突の衝突エネルギを吸収することができ、その結果、二次衝突時の障害物の衝撃をより緩和することができる。
【0097】
ところで、第1参考形態では、ワイヤ326,排気孔323及び密封栓324によって圧力低下機構330を構成している。しかし、ワイヤ326,排気孔323及び密封栓324に代えて、設定圧以上の昇圧を防止するリリーフ弁をアクチュエータ320のシリンダ部322に取り付ければ、障害物Gが設定荷重を上回る荷重でフード2と二次衝突した場合には、シリンダ部322内の昇圧をリリーフ弁で解放して、第4実施形態と同様、二次衝突の衝突エネルギを吸収し、二次衝突時の障害物の衝撃を緩和することができる。
【0098】
なお、第1参考形態では、圧力流体として高圧ガス327を使用する例を示したが、圧力流体は、窒素ガスや空気等の高圧ガス327に限定されず、例えば、蓄圧部としてのアキュムレータに蓄えた油圧を電磁弁で解放して突き上げロッドを上昇させる油等であっても良い。
【0099】
また、第1参考形態では、アクチュエータ320として突き上げロッド321を備えたものの例を示したが、アクチュエータは、突き上げロッドを備えたものに限定されず、例えばエアバッグ等であっても良い。
【0100】
(第2参考形態)
図22,図23は、本発明に関連する参考例である第2参考形態を示している。なお、以下に行う第2参考形態の説明では、第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付し、第1実施形態の説明と重複する説明は省略する。
【0101】
図22,図23に示すように、第2参考形態では、外気と通じるエアボックス90内にアクチュエータ20を配設し、フード2におけるアクチュエータ20の上方に位置する部位に、アクチュエータ20用の受け部91を設けている。
【0102】
エアボックス90は、ダッシュアッパーパネル92で囲まれ、ダッシュアッパーパネル92とフード2との間隙をゴムやウレタン等の仕切り材93で塞がれて、エンジンルーム7と遮断されており、しかも外気と通じているので、エンジンルーム7と比べて、温度変動が小さく、自動車1走行中の温度が低い。
【0103】
なお、図23において、符号94は、エンジンルーム7と車室側とを仕切るダッシュロアパネルを示し、符号95は、ワイパの構成部品の一部を示している。
【0104】
この第2参考形態では、エアボックス90内にアクチュエータ20を設けたので、エンジンルーム7と比べて温度変動が小さく自動車1走行中の温度が低いエアボックス90内でアクチュエータ20を維持し、作動させることができる。
【0105】
従って、第2参考形態は、アクチュエータ20の駆動源として火薬等の高温を嫌うものを使用する場合に適しており、第1実施形態と比べて、温度によるアクチュエータ20への悪影響が低減され、システムの信頼性が向上する。
【0106】
なお、アクチュエータ20に代えて、アクチュエータ120,220,320をエアボックス90内に配設することにより、第2,3実施形態及び第1,2参考形態と比べて温度によるアクチュエータ20への影響が低減され、システムの信頼性が向上するのは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る跳ね上げ式フードを備えた自動車の概略構成図である。
【図2】 図1に示すもののブロック図である。
【図3】 図2中のコントローラが実行するフローチャートである。
【図4】 図1に示すものの説明図であって、(a)はフード閉鎖時の状態を、(b)はフード解放時の状態を、(c)はフード跳ね上げ時の状態を示している。
【図5】 図1中のフードロック機構を示す斜視図であって、(a)はフード側の構造を、(b)は車体側の構造を示している。
【図6】 図1中のヒンジ機構の周辺を示す正面図である。
【図7】 図6中のヒンジ機構を示す平面図である。
【図8】 図7に示すものを右斜め下方から見た右側面図である。
【図9】 図6に示すもののフード解放時の状態を示す作用説明図である。
【図10】 図6に示すもののフード跳ね上げ時の状態を示す作用説明図である。
【図11】 図10中のアクチュエータを示す断面図である。
【図12】 図10に示すものの二次衝突直前の状態を示す作用説明図である。
【図13】 図10に示すものの二次衝突直後の状態を示す作用説明図である。
【図14】 第2実施形態を示す断面図である。
【図15】 図14に示すものの要部拡大図である。
【図16】 図14に示すものの作用説明図である。
【図17】 第3実施形態を示す説明図である。
【図18】 図17中のアクチュエータを示す断面図である。
【図19】 図17に示すもののフード跳ね上げ時の状態を示す作用説明図である。
【図20】 図19に示すものの二次衝突直後の状態を示す作用説明図である。
【図21】 第1参考形態を示す説明図であって、(a)は通常時の状態を、(b)はフード跳ね上げ時の状態を示している。
【図22】 第2参考形態を示す説明図である。
【図23】 図22に示すもののZ部拡大図である。
【図24】 従来品の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動車(車両)
2 フード
2a フードの前端
2b フードの後端
3 車体
7 エンジンルーム
11 ヒンジ機構
12 フードロック機構
16 衝突検出手段
20,120,220,320 アクチュエータ(跳ね上げ手段)
21,121,221,321 突き上げロッド(突き上げ部材)
21d,121d,221d 凹溝部(保持解除機構)
22a,322 シリンダ部(蓄圧部)
40 フード側リンク
42 支点ピン
50,150 車体側リンク
53,153 保持部
60 中間リンク
80 支点ピンロック機構
90 エアボックス
327 高圧ガス(圧力流体)
330 圧力低下機構(保持解除機構)
G 障害物

Claims (5)

  1. 車両の前部に設けられたフードと、
    該フードの後部を車体側に拘束してフードを開閉可能に支持し、跳ね上げ力によって前記拘束が解除されるヒンジ機構と、
    前記フードを閉じた状態でフードの前端を車体にロックするフードロック機構と、
    車両の前部と障害物との衝突を検出する衝突検出手段と、
    該衝突検出手段からの検出信号に基づき前記フードの後部に前記跳ね上げ力を付与してフードの後端を車体から跳ね上げ保持する跳ね上げ手段とを備えた跳ね上げ式フードであって、
    前記跳ね上げ手段の作動時にフード上に設定荷重を上回る荷重が作用したとき、前記跳ね上げ手段によるフードの保持を解除する保持解除機構を設け、
    前記ヒンジ機構は、前記フードの後部に設けられたフード側リンクと、前記車体に設けられた車体側リンクと、該車体側リンクに一端が摺動可能に結合されると共に前記フード側リンクに他端が支点ピンを介して回転可能に結合され、前記跳ね上げ手段の作動に伴い起立してフードの後端を跳ね上げ位置に保持する中間リンクと、車体側リンクに設けられ前記支点ピンを回転可能にロックしてフードの後部を車体側に拘束すると共にフードを開閉可能に支持し、前記跳ね上げ手段の作動に伴って前記ロックが解除される支点ピンロック機構とを備えており、
    前記跳ね上げ手段が、前記フードの後端を車体から跳ね上げて保持する突き上げ部材を備え、前記保持解除機構が、前記突き上げ部材に設けられ、突き上げ部材の変形起点となる凹溝部であることを特徴とする跳ね上げ式フード。
  2. 請求項記載の跳ね上げ式フードであって、
    前記凹溝部を、前記突き上げ部材の突き上げ方向へ沿って複数設けたことを特徴とする跳ね上げ式フード。
  3. 請求項記載の跳ね上げ式フードであって、
    前記車体側リンクに、起立する前記中間リンクを保持する保持部を前記フード後端の跳ね上げ位置に応じて複数設け、前記突き上げ部材の各凹溝部を前記フード後端の跳ね上げ位置に応じ前記各保持部に対応させて配設したことを特徴とする跳ね上げ式フード。
  4. 請求項の何れかに記載の跳ね上げ式フードであって、
    前記凹溝部が、前記突き上げ部材の周方向全周に亘って形成されていることを特徴とする跳ね上げ式フード。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の跳ね上げ式フードであって、
    前記跳ね上げ手段を、エンジンルームから遮断され外気と通じる車体側のエアボックス内に設けたことを特徴とする跳ね上げ式フード。
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