JP3828308B2 - 有機臭素化合物含有排ガスの浄化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機臭素化合物含有排ガスの浄化方法、詳しくは非ハロゲン化有機化合物および/または一酸化炭素(以下、「一酸化炭素等」という場合もある)を含有する有機臭素化合物含有排ガスを触媒と接触させて排ガス中の一酸化炭素等と有機臭素化合物とを効率よく分解除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種プラント、特に液相酸化反応プラントからは一酸化炭素等を含む有機臭素化合物含有排ガスが排出される。これら一酸化炭素等と有機臭素化合物とは有害な物質として、また地球温暖化やオゾン層破壊物質として厳しい排出規制、使用規制が行われており、一酸化炭素等を含む有機臭素化合物含有排ガスを効率よく、経済的に浄化できる方法の確立が急がれている。
【0003】
上記の物質を処理する方法としては、直接燃焼法、プラズマ法、薬液吸収法、吸着法、接触酸化法が提案されているが以下に示すような欠点がある。
【0004】
直接燃焼法は通常600℃以上の高温を必要とするので燃料費などのランニングコストが高くなるという問題がある。プラズマ法は近年盛んに研究されているが大量の電力を消費するほかに、ヘリウムガスやアルゴンガスなどの高価な希ガスを必要とするため経済的でない。薬液吸収法は特殊な薬品を必要とし、また多量の排水が発生するので2次処理が必要となる。吸着法については、よく活性炭が用いられるが、一酸化炭素は吸着されないため排ガス中に一酸化炭素が含まれる場合は使用できない。また低濃度の場合は吸着剤の使用量も少なく破過時間も長くなるが、高濃度の場合は破過時間が短くなり再生が必要となる。再生時に発生する有機臭素化合物、非ハロゲン化有機化合物の2次処理が必要となる問題がある。
【0005】
接触酸化法としては、有機ハロゲン化合物を処理する方法として幾つかの方法が提案されている。例えば、特開平3−289973号公報に酸化触媒を用いる方法が開示されているが、この方法では多量の一酸化炭素が発生する恐れがあり、後段に一酸化炭素処理用触媒を設置する必要がある。特表平9−508062号公報にはVOC、COおよびハロゲン化有機化合物の処理方法が記載されているが、この方法は触媒層を2層設けて行うものである。すなわち、第1層目の触媒で主にVOC、COを処理し、第2層目で主にハロゲン化有機化合物を処理する方法であるため装置が肥大化するという問題がある。
【0006】
また、WO92/19366号公報には、有機ハロゲン化合物の酸化分解方法が開示され、一酸化炭素および窒素酸化物を含有する有機ハロゲン化合物含有ガスを浄化することが記載されている。しかし、この方法は、アンモニアの存在下で一酸化炭素と窒素酸化物とを浄化するものであり、窒素酸化物を含む有機ハロゲン化合物と一酸化炭素とを同時に分解除去するためには、アンモニアの使用が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、一酸化炭素等を含む有機臭素化合物含有排ガスを、アンモニアを使用することなく、触媒と接触させて排ガス中の一酸化炭素等と有機臭素化合物とを同時に酸化分解して高効率かつ経済的に浄化する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の触媒を用いることにより、一酸化炭素等を含有する有機臭素化合物含有排ガスを効率よく、経済的に浄化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、有機臭素化合物と一酸化炭素、または有機臭素化合物と一酸化炭素と非ハロゲン化有機化合物とを含有し、かつ一酸化炭素の濃度が0.1容量%以上である排ガスを、(A)Ti、SiおよびZrから選ばれる2種以上の金属の複合酸化物、(B)Cu、V、WおよびCrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、および(C)Pd、Pt、Rh、IrおよびRuから選ばれる少なくとも1種の金属元素またはその酸化物を含有する触媒からなる触媒層に、触媒層入口温度が300℃以下の条件下に導入することを特徴とする有機臭素化合物と一酸化炭素、または有機臭素化合物と一酸化炭素と非ハロゲン化有機化合物とを含有する排ガスの浄化方法である。
【0010】
また、本発明は、上記成分(A)〜(C)のほかに、(D)Ce、Pr、Nd、MoおよびSnから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有する触媒を用いることを特徴とする非ハロゲン化有機化合物および/または一酸化炭素を含有する有機臭素化合物含有排ガスの浄化方法である。
【0011】
さらに、本発明は非ハロゲン化有機化合物および/または一酸化炭素を含有する有機臭素化合物含有排ガスが液相酸化反応における排ガスであり、該排ガスを上記(A)〜(C)成分または(A)〜(D)成分の触媒を用いて浄化する方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において処理の対象となる有機臭素化合物とは、その分子内に少なくとも1個以上の臭素原子を有する有機化合物であればよく、その代表例としては、ブロモホルム、ブロモメタン、ジブロモメタン、トリブロモメタン、ジブロモエチレン、トリブロモエチレン、テトラブロモエチレン、ペンタブロモエチレン、ブロモエタン、ジブロモエタン、トリブロモエタン、ブロモプロパン、ブロモプロペン、ブロモプロピン、ジブロモプロパン、トリブロモプロパン、ブロモブタン、ジブロモブタン、ブロモブタジエン、テトラブロモブタン、ジブロモペンタン、ブロモヘキサン、トリブロモアセトアルデヒド、ブロモアクリルアルデヒド、ブロモエタノール、ブロモプロパノール、ジブロモプロパノール、カルボニルブロマイド、ブロモ酢酸、ジブロモ酢酸、アセチルブロマイド、ブロモプロピオン酸、ジブロモプロピオン酸、ブロモ酢酸エチルなどの脂肪族有機臭素化合物;およびブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、トリブロモベンゼン、ペンタブロモベンゼン、ブロモフェノール、ブロモアセトフェノン、ブロモ安息香酸、ジブロモフェノール、トリブロモフェノール、ブロモトルエン、ブロモスチレン、ジブロモ安息香酸、テトラブロモクレゾール、ブロモフェナシルブロマイド、ブロモキシレン、ジブロモキシレン、ジブロモエチルベンゼン、ブロモケイ皮酸、ブロモフマル酸、ブロモマレイン酸、ブロモコハク酸などの芳香族有機臭素化合物を挙げることができる。本発明の方法は、上記化合物のなかでも特にブロモホルム、ブロモメタン、ジブロモメタン、トリブロモメタン、ジブロモエチレン、トリブロモエチレン、テトラブロモエチレン、ブロモエタン、ジブロモエタン、トリブロモエタンおよびブロモベンゼンの分解除去に好適に用いられる。
【0013】
本発明において処理の対象となる非ハロゲン化有機化合物とは、ハロゲン原子を分子内に含まない有機化合物のことであり、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの飽和炭化水素;エチレン、アセチレン、プロピレン、プロピン、ブテン、ブチン、ペンテン、ペンチン、ヘキセン、ヘキシンなどの不飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘプタン、シクロヘプテンなどの脂環式炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒドなどのアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、アセトフェノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、メチルエチルエーテル、ビニルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ビニルなどのエステル類;ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、フェノール、クメン、安息香酸などの芳香族化合物;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、酒石酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸;アセトニトリル、アクリロニトリル、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アニリン、ピリジンなどの含窒素化合物を挙げることができる。本発明の方法は、上記化合物のなかでも特にメタノール、エタノール、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、ベンゼン、トルエンおよびキシレンの分解除去に好適に用いられる。
【0014】
本発明の方法により浄化処理する排ガス中の非ハロゲン化有機化合物、一酸化炭素および有機臭素化合物の濃度については特に制限はないが、これら有害物質の濃度をそのまま大気中に放出しても許容される程度のものであれば特に本発明の方法を適用する必要はないであろう。本発明の方法は、非ハロゲン化有機化合物の濃度が0〜10,000ppmc(容量)、好ましくは0〜5,000ppmc(容量)、一酸化炭素の濃度が0〜1容量%、好ましくは0.1〜1容量%(但し、非ハロゲン化有機化合物と一酸化炭素との合計量は0容量%を超える)、有機臭素化合物の濃度が0.1〜5,000ppmc(容量)、好ましくは0.1〜3,000ppmc(容量)である排ガスの浄化に好適に用いられる。有機化合物は1個以上のC(炭素)を分子内に含むがppmcとはCが複数の場合、有機化合物の濃度にC数を乗じた値で示される。
【0015】
また、上記有害物質の酸化分解のための酸素量は非ハロゲン化有機化合物、一酸化炭素、有機臭素化合物を二酸化炭素へ完全酸化させるための必要量ないしはそれ以上であればよい。必要量以下の場合には触媒層より前の位置へ酸素、通常は空気を導入すればよい。
【0016】
上記のような一酸化炭素等を含有する有機臭素化合物含有排ガスは液相酸化反応プラントから排出されることが多い。つまり、液相酸化反応には触媒として臭素や臭素イオン、臭素化合物を用いることが多いため排ガスには有機臭素化合物が含有されることになる。液相酸化反応において触媒として臭素や臭素イオン、臭素化合物を用いる反応としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸の製造プラントがあげられる。本発明の方法は、このような液相酸化反応プラントから排出される排ガスの浄化に好適に用いられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
本発明においては、(A)Ti、SiおよびZrから選ばれる2種以上の金属の複合酸化物、(B)Cu、V、WおよびCrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、および(C)Pd、Pt、Rh、IrおよびRuから選ばれる少なくとも1種の金属元素またはその酸化物を含有する触媒、または(A)Ti、SiおよびZrから選ばれる2種以上の金属の複合酸化物、(B)Cu、V、WおよびCrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、(C)Pd、Pt、Rh、IrおよびRuから選ばれる少なくとも1種の金属元素またはその酸化物、および(D)Ce、Pr、Nd、MoおよびSnから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有する触媒を使用する。
【0018】
上記触媒A成分の具体例としては、Ti−Si、Ti−Zr、Ti−Si−Zrの複合酸化物を挙げることができる。触媒B成分は、Cu、V、WおよびCrから選ばれる1種の金属の酸化物、もしくは2種以上の金属の酸化物または複合酸化物である。触媒C成分は、Pd、Pt、Rh、IrおよびRuから選ばれる1種の金属元素またはその酸化物、もしくは2種以上の金属の酸化物または複合酸化物である。また、触媒D成分は、Ce、Pr、Nd、MoおよびSnから選ばれる1種の金属の酸化物、もしくは2種以上の金属の酸化物または複合酸化物である。
【0019】
触媒A成分は複合酸化物で固体酸であって有機臭素化合物の脱臭素作用に優れているという特性を持つ。触媒B成分は触媒A成分の特性を向上させるものであり、特により低温条件での脱臭素作用が可能となる。触媒C成分は排ガスに含まれる一酸化炭素および非ハロゲン化有機化合物を二酸化炭素へ完全酸化するとともに、一酸化炭素や副性有機臭素化合物などの有害物質の生成を抑制し、完全酸化率を高めるという効果を発揮する。また、触媒D成分は触媒A成分または触媒B成分の活性向上または耐熱性を向上させるために添加するものである。なお、本発明は上記各触媒成分の機能に係わる理論的考察によって特に制約を受けるものではない。
【0020】
本発明における触媒は上述したように、触媒C成分を含有しており、一酸化炭素を二酸化炭素へ完全酸化させる役割を持っている。一酸化炭素を含む排ガスにおいては、一酸化炭素が二酸化炭素へ酸化されるが、本発明の触媒は触媒C成分を含有しているため、この反応は200℃以下の低温で進行する。したがって、本発明の方法は、排ガス中に一酸化炭素がある一定以上(0.1容量%以上)存在する場合、まず最初に一酸化炭素から二酸化炭素への酸化が進行し、この反応に伴う反応熱により触媒層温度が上昇し、非ハロゲン化有機化合物や有機臭素化合物が分解され易くなるという特徴を有する。したがって、本発明の方法により一酸化炭素を0.1容量%以上含有する有機臭素化合物含有排ガスを浄化する場合、アンモニアなどを使用することなく、一酸化炭素と有機臭素化合物とを比較的低温で効率よく分解除去することができる。
【0021】
上記各触媒成分の組成については、通常、触媒A成分が70〜98重量%、触媒B成分が0.5〜25重量%、触媒C成分が0.01〜5重量%であり(合計100重量%)、あるいは触媒A成分が70〜98重量%、触媒B成分が0.5〜25重量%、触媒C成分が0.01〜5重量%、触媒D成分が15重量%以下(0を除く)(合計100重量%)である。触媒A成分が70重量%未満では成形性が落ち、また98重量%を超えると触媒活性が低下して好ましくない。触媒B成分が0.5重量%未満では触媒活性が低下し、また25重量%を超えてもそれに見合う性能向上が見られず、コスト的に好ましくない。触媒C成分が0.01重量%未満では完全酸化率が低下し、また5重量%を超えると性能向上が見られずコスト的に好ましくない。触媒D成分が15重量%を超えても、それに見合う性能、耐熱性の向上が見られずコスト的に好ましくない。
【0022】
さらに、本発明の方法においては、上記触媒成分からなり、かつその平均細孔径が0.01〜0.07μm、好ましくは0.015〜0.04μm、全細孔容積が0.3〜0.6ml/g、好ましくは0.35〜0.5ml/g、比表面積が50〜200m2/g、好ましくは70〜160m2/gの範囲にある触媒が好適に用いられる。このような特性を有する触媒は、有機臭素化合物の酸化分解に優れた性能を発揮する。その理由については、すべて解明し得た訳ではないが、おそらく触媒表面上での酸化反応とそれによって生ずる臭素が触媒活性点へ吸着する作用に対して、上記の特性値が重要な役割を果たしているものと考えられる。なお、平均細孔径とは水銀圧入法によって測定される細孔分布から計算される平均径の意味であり、全細孔容積とは、水銀圧入法によって測定される細孔の総容積の意味であり、担体も含めた趣旨である。
【0023】
有機臭素化合物を分解する際は、触媒上で分解時に発生する臭素の分圧が高くなり、臭素が触媒の活性点に吸着、被覆し易い状況下にある。そして臭素によって触媒の活性点が被覆されれば、酸化分解に必要な酸素分子の吸着が阻害され、触媒の活性を低下させることになる。したがって、触媒の活性能を維持するためには、発生した臭素が速やかに触媒活性点から脱離しなくてはならない。上記の各特性値はこうした作用に重要な機能を発揮するものと考えられる。
【0024】
本発明に係る触媒の形状については球状、ペレット状、ハニカム状などのいずれでもよいが、好ましくは一体成型物からなるハニカム型である。また、上記触媒A〜C成分または触媒A〜D成分は、この種の触媒に一般に用いられているコージェライト、ムライトなどの担体に担持して使用してもよい。
【0025】
本発明に係わる触媒の調製法について以下に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0026】
触媒A成分の出発原料に関しては次のとおりである。すなわち、チタン源としては塩化チタン、硫酸チタンなどの無機チタン化合物、テトライソプロピルチタネートなどの有機チタン化合物などから適宜選択使用することができる。ケイ素源としてはコロイド状シリカ、水ガラス、微粒子ケイ酸、四塩化ケイ素などの無機ケイ素化合物から適宜選択使用することができる。ジルコニア源としては塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウムなどの無機ジルコニウム化合物、シュウ酸ジルコニウム、テトライソプロピルジルコネートなどの有機ジルコニウム化合物、また場合によっては、ジルコニアゾルなどから適宜選ぶことができる。
【0027】
触媒B成分の出発原料に関しては、各金属の酸化物、水酸化物、無機塩、有機塩、具体的にはアンモニウム塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などから適宜選ぶことができる。
【0028】
触媒C成分の出発原料に関しては、各金属の塩化物、臭化物などのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩などの無機塩、各種有機塩、錯体、有機金属化合物などから適宜選ぶことができる。
【0029】
触媒D成分の出発原料に関しては、各金属の酸化物、水酸化物、無機塩、有機塩、具体的にはアンモニウム塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などから適宜選ぶことができる。
【0030】
次に、本発明の触媒の代表的な調製法について以下に説明する。
【0031】
Ti−Si、Ti−ZrまたはTi−Si−Zrは複合酸化物を形成していればよく、調製法については特に限定されないが、通常は共沈法により調製される。例えば、共沈法により調製されたゲルをろ過、洗浄後、80〜200℃で乾燥し、その後400〜600℃で1〜10時間焼成し、複合酸化物を得ることができる。次に、上記複合酸化物に触媒B成分を含む水溶液または酸化物粉体を成形助剤とともに加えて適当量の水を加え、混合、混練りし、押出成形機でハニカム状に成形する。その後50〜120℃で乾燥し、400〜600℃、好ましくは430〜550℃で1〜10時間、好ましくは2〜6時間焼成し、成形物を得る。あるいは触媒B成分は複合酸化物をハニカム状に成形した後に触媒B成分の水溶液中に1〜5分間浸漬した後30〜200℃、好ましくは70〜170℃で乾燥し、次いで空気中400〜600℃で焼成して担持してもよい。次いで、上記ハニカム成形体を触媒C成分、または触媒C成分および触媒D成分の水溶液中に1〜5分間浸漬した後30〜200℃、好ましくは70〜170℃で乾燥し、次いで空気中で400〜600℃で焼成して完成触媒を得ることができる。なお、触媒B成分、C成分、D成分は同時に担持しても、あるいは別々に担持してもよい。
【0032】
本発明の方法を実施する際の条件については特に制限はなく、通常、排ガスの空間速度(SV)は500〜50,000hr-1であり、反応温度は150〜400℃である。
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、非ハロゲン化有機化合物および/または一酸化炭素を含有する有機臭素化合物含有排ガス中の非ハロゲン化有機化合物、一酸化炭素および有機臭素化合物を、アンモニアを使用することなく、同時に高効率かつ経済的に分解除去することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0035】
触媒調製例
<触媒No.1>
チタンおよびケイ素を含む二元系複合酸化物(TiO2−SiO2)を下記の方法で調製した。水400リットルに硫酸チタニル[TiOSO4の硫酸水溶液(TiO2:250g/リットル、H2SO4:1,100g/リットル)]153リットルを添加し、次にスノーテックス−0(日産化学(株)製シリカゲル、SiO2として30重量%含有)24kgを加えた。この溶液を30℃に保持しつつ、撹拌しながらアンモニア水を徐々に滴下しpHが7になるまで加え、その後3時間放置して熟成した。
【0036】
このようにして得られたTiO2−SiO2ゲルをろ過水洗後、150℃で10時間乾燥した。その後500℃で6時間焼成した。得られた粉体の組成は酸化物としてTiO2:SiO2=4:1(モル比)であり、X線の回折チャートからはTiO2やSiO2の明らかな固有ピークは認められず、ブロードな回折ピークから非晶質な微細構造を有するTiおよびSiを含む複合酸化物であることが確認された。
【0037】
次いで上記粉体20kgにメタバナジン酸アンモニウム0.86kgおよびパラタングステン酸アンモニウム1.79kgを含む10%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、更に成形助剤としての澱粉を加えて混合し、ニーダーで練り合わせた後、押出成型機で外形150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後80℃で乾燥した後、450℃で5時間焼成した。
【0038】
この成形体を硝酸銅[Cu(NO3)2・3H2O]と硝酸パラジウムの混合水溶液(CuOとして140g/リットル、Pdとして6g/リットル含有)に含浸し、その後150℃で3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間焼成した。
【0039】
こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Pd=84.8:3.0:7.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.022μm、全細孔容積0.42ml/g、BET比表面積95m2/gであった。
【0040】
<触媒No.2>
上記触媒No.1の方法においてスノーテックス−0の代わりに酸化塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)を用いる以外は触媒No.1の方法に準じてTiおよびZrからなる二元系複合酸化物を調製した。得られた粉体の組成は酸化物としてTiO2:ZrO2=4:1(モル比)でありX線の回折チャートからはTiO2やZrO2の明らかな固有ピークは認められず、ブロードな回折ピークから非晶質な微細構造を有するTiおよびZrを含む複合酸化物であることが確認された。
【0041】
このTiおよびZrを含む複合酸化物の粉体を用いて触媒No.1の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−ZrO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Pd=84.8:3.0:7.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.017μm、全細孔容積0.38ml/g、BET比表面積81m2/gであった。
【0042】
<触媒No.3>
上記触媒No.1の方法において更に酸化塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)を加える以外は触媒No.1の方法に準じてTi、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物を調製した。得られた粉体の組成は酸化物としてTiO2:SiO2:ZrO2=20:4:1(モル比)でありX線の回折チャートからはTiO2、SiO2およびZrO2の明らかな固有ピークは認められず、ブロードな回折ピークから非晶質な微細構造を有するTi、SiおよびZrを含む複合酸化物であることが確認された。
【0043】
このTi、SiおよびZrを含む複合酸化物の粉体を用いて触媒No.1の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2−ZrO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Pd=84.8:3.0:7.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.018μm、全細孔容積0.41ml/g、BET比表面積94m2/gであった。
【0044】
<触媒No.4>
硝酸銅と硝酸パラジウムの混合水溶液を用いる代わりに硝酸銅と塩化白金酸の混合水溶液(CuOとして140g/リットル、Ptとして6g/リットル)を用いる以外は上記触媒No.1の触媒の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Pt=84.8:3.0:7.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.021μm、全細孔容積0.42ml/g、BET比表面積95m2/gであった。
【0045】
<触媒No.5>
硝酸銅と硝酸パラジウムの混合水溶液を用いる代わりに硝酸銅と硝酸ロジウムの混合水溶液(CuOとして140g/リットル、Rhとして6g/リットル)を用いる以外は上記触媒No.1の触媒の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Rh=84.8:3.0:7.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.022μm、全細孔容積0.42ml/g、BET比表面積94m2/gであった。
【0046】
<触媒No.6>
触媒No.1で得られたTiO2−SiO2複合酸化物を用い触媒No.1の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られたハニカム触媒に硝酸銅と硝酸クロム[Cr(NO3)3・9H2O]と硝酸パラジウムとの混合水溶液を触媒No.1と同様な手順で含浸した。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:CuO:Cr2O3:Pd=89.8:5.0:5.0:0.2であり、平均細孔径0.020μm、全細孔容積0.40ml/g、BET比表面積90m2/gであった。
【0047】
<触媒No.7>)
触媒No.1のCuOの含有量を2.5重量%にする以外は触媒No.1の調製法と同様にしてハニカム状触媒を得た。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:V2O5:WO3:CuO:Pd=87.3:3.0:7.0:2.5:0.2であり、平均細孔径0.023μm、全細孔容積0.44ml/g、BET比表面積97m2/gであった。
【0048】
実施例1
上記の触媒No.1〜7を用い、以下に示す反応条件にてテストを行った。その結果を表1に示す。
【0049】
(反応条件)
触媒層入口温度:200℃、250℃
空間速度 :5,000hr-1
ガス組成 :CHBr3 400ppm、C2H2Br2 100ppm、CO 5,000ppm、H2O 5%、O2 4%、N2 残余
比較例1
触媒No.1で得られたTiO2−SiO2複合酸化物を用い触媒No.1の調製法と同様にしてハニ カム状触媒を得た。次いで硝酸パラジウム水溶液(Pd18g/リットル)に含浸し、その後150℃で3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間焼成した。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:Pd=99.4:0.6であり、平均細孔径0.06μm、全細孔容積0.7ml/g、BET比表面積200m2/gであった。この触媒を用いて実施例1と同じ反応条件でテストを行った。結果を表1に示す。
【0050】
比較例2
触媒No.1で得られたTiO2−SiO2複合酸化物20kgにメタバナジン酸アンモニウム0.86kgおよびパラタングステン酸アンモニウム1.79kgを含む10%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、更に成形助剤としての澱粉を加えて混合し、ニーダーで練り合わせた後、押出成型機で外形150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後80℃で乾燥した後、450℃で5時間焼成した。こうして得られた触媒の組成は重量百分率でTiO2−SiO2複合酸化物:V2O5:WO3=90.0:3.0:7.0であり、平均細孔径0.024μm、全細孔容積0.46ml/g、BET比表面積101m2/gであった。この触媒を用いて実施例1と同じ反応条件でテストを行った。結果を表1に示す。
【0051】
実施例2
触媒No.1〜7を用いて以下に示す反応条件にてテストを行った。結果を表2に示す。
【0052】
(反応条件)
触媒層入口温度:200℃、250℃
空間速度 :5,000hr-1
ガス組成 :C2HBr3 100ppm、CH3COOCH3 100ppm、 CO 6,000ppm、H2O 5%、O2 5%、N2
残余比較例3
比較例1にて調製した触媒を用いて実施例2に示す反応条件にてテストを行った。結果を表2に示す。
【0053】
比較例4
比較例2にて調製した触媒を用いて実施例2に示す反応条件にてテストを行った。結果を表2に示す。
【0054】
比較例5
セル数210セル/inch2からなるコージェライト担体にγ−Al2O3を触媒1リットルあたり100g、Ptを2g担持してなる市販の酸化触媒を準備した。この触媒を用いて実施例2に示す反応条件にてテストを行った。結果を表2に示す。
【0055】
実施例3
触媒No.1〜7を用いて以下に示す反応条件にてテストを行った。結果を表3に示す。
【0056】
(反応条件)
触媒層入口温度:250℃、300℃
空間速度 :5,000hr-1
ガス組成 :CH3Br 1,000ppm、CO 1,000ppm、H2O 5%、空気 残余
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
Claims (3)
- 有機臭素化合物と一酸化炭素、または有機臭素化合物と一酸化炭素と非ハロゲン化有機化合物とを含有し、かつ一酸化炭素の濃度が0.1容量%以上である排ガスを、(A)Ti、SiおよびZrから選ばれる2種以上の金属の複合酸化物、(B)Cu、V、WおよびCrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、および(C)Pd、Pt、Rh、IrおよびRuから選ばれる少なくとも1種の金属元素またはその酸化物を含有する触媒からなる触媒層に、触媒層入口温度が300℃以下の条件下に導入することを特徴とする有機臭素化合物と一酸化炭素、または有機臭素化合物と一酸化炭素と非ハロゲン化有機化合物とを含有する排ガスの浄化方法。
- 成分(C)がPd、Pt、Rh、IrおよびRuのいずれか一つである請求項1記載の方法。
- 触媒の平均細孔径が0.01〜0.07μm、全細孔容積が0.3〜0.6ml/g、比表面積が50〜200m 2 /gである請求項1または2記載の排ガスの浄化方法。
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