JP3824148B2 - ガスクロマトグラフ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスクロマトグラフに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にガスクロマトグラフの装置構成は、カラムを収容するオーブンが全体構造の過半を占め、このオーブンの前面に扉、上面に試料導入部と検出器が配設され、オーブンの左右いずれかに隣接してガス系統及び電気系統の制御装置が配置されるのが普通である。
オーブン四囲の壁および前面の扉は断熱されてはいるが、オーブン内部の温度は分析によっては最高500度近くにもなるので、オーブンの外壁や扉の表面はかなりの高温になり手を触れると危険な場合がある。このため、オペレータが手を触れる可能性の高いオーブンの上面や前面の扉を強制空冷するように構成したガスクロマトグラフもある。
【0003】
図3は、そのような従来のガスクロマトグラフの概略構造を示したものである。この図は縦断面を示し、図の左方が前面である。
図において、1は、断熱壁11で囲われたオーブンの槽室、3はその前面を覆う前面扉である。2は、オーブン上面4に配設された試料導入部と検出器であって、いずれも互換性のあるユニット構造に構成されている(以下、試料導入部と検出器を区別せず単にユニットと記す)。ユニット2は分析の必要に応じ複数個が適宜配設される。その上方を覆う上部カバー41は、ユニット2の試料注入口や排気口に当たる箇所に小穴があけられており、外部からの試料注入や検出器からの排気を可能にしている。
5は、槽室1内の空気を強制循環させるためのファン51を回すモータであるが、同時に外部表面を冷却する役割も兼ねる。即ち、このモータ5は両軸型であって、後方の軸に設けたもう1つのファン52によって、以下のように前面扉3およびオーブン上面4を強制空冷する。
【0004】
前面扉3は、内側の断熱層32と扉面31との間に空隙33が設けてあり、この空隙33は扉面31の下部に設けたスリット34を通じて外気に連通すると共に、扉上部の間隙35を通じて、オーブン上面4と上部カバー41に挟まれた空間42に連通する。上部カバー41は、背面のファン52を囲う吸気ダクト43にほぼ気密を保つように接続されている。
このような構造において、モータ5が回転すると、ファン52の吸気作用によりスリット34から外気が吸い込まれ、前面扉3内部の空隙33から上部の空間42を経由して背面のファン52に至る空気の流れ(図中に矢印で示す)が生じ、これによる冷却効果によりガスクロマトグラフの前面及び上部の表面は比較的低温に保たれ、接触による火傷等の危険が防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなオーブン外壁面を強制空冷する構造のガスクロマトグラフでは、オーブン上面4に配設されたユニット2が冷却のための空気流(冷却風)に曝されることになり、その温度が冷却風の影響を受ける。特に、ユニット2を複数個並設した場合に、ユニット2の各個間で風の受け方が異なるために、それぞれ異なる影響を受け、温度のバラツキを生じ、その結果として、同一試料を分析した場合でもユニット2の各個間で分析結果に差が生じる可能性があることが問題であった。
本発明は、このような問題を解消するガスクロマトグラフを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決するために、試料導入部や検出器のユニットを配設したオーブン外壁面の内部を冷却風により強制空冷するように構成したガスクロマトグラフにおいて、前記ユニットに近接して冷却風の流れに対向する遮蔽板を設けた。また該遮蔽板はネジ止めまたははめ込み構造で、移設可能な構成とした。これにより冷却風が直接ユニットに当たることが防止されるので、その影響が緩和され、ユニット間の温度差が少なくなり、ユニット間でのデータ再現性も向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1に示す。同図は平面図、即ち、ガスクロマトグラフを上から見た状態を示したもので、説明の便宜上上部カバー(図3における41)を取り除いた状態で示している。
図において、2(a、b、c)はオーブン上面4に配設された3個の試料導入部のユニットである。なお、ここではユニット2として試料導入部の場合を例示したが、検出器の場合も同様である。
7は、オーブンに隣接する制御部で、その制御パネル71がオーブンの前面扉3と並んで装置前面に位置する。8は、装置背面の各種構造物を覆う背面カバーである。
【0008】
6(a、b)は、本発明を特徴づける遮蔽板であって、1群のユニット2の前後に近接して設置される。前面扉3の上部から流れ出す冷却風は図中の矢印のように流れ、これに対向する前方の遮蔽板6aは冷却風が上流側に置かれたユニット2aに直接当たることを防ぐ。他方、後方の遮蔽板6bは下流側のユニット2cの背後に回り込む冷却風を防ぐ。これにより各ユニット2a、2b、2cが受ける冷却風の影響はほぼ均等になり、相互間の温度のバラツキは少なくなる。
【0009】
図2は遮蔽板6の立面図であって、例として前方の遮蔽板6aを前方からみた状態を、その後方に配置された試料導入部のユニット2aと共に示したものである(後方の遮蔽板6bも同形であるから、図ではa、bの区別は表示しない)。試料導入部のユニット2はその頂部に試料注入口21を備え、その直下にゴム製のセプタム(図示しない)が内挿されている。セプタムは極力低温に保つ必要があるので、これを冷却するためにセプタム冷却フィン22が設けられている。遮蔽板6は1枚のステンレス鋼等の金属板で作られ、そのサイズは次のように定める。即ち、遮蔽板6の幅はユニット2を冷却風から十分に遮蔽できるようにユニット2の幅よりも少し大きくとり、高さはセプタム冷却フィン22の下までとする。これは、セプタム冷却フィン22に冷却風が当たるようにして、十分な冷却効果を確保するためである。
遮蔽板6は上記のように1枚の板金から成るシンプルな構造であるから低コストであり、その取り付けはネジ止め、またははめ込み構造とすれば容易に移設可能となるから、ユニット2の増減にも柔軟に対応できる。
【0010】
上記は、一群のユニットの前後に遮蔽板を設けた例であるが、前後だけでなく側面も覆うように、言い換えれば一群のユニットを囲むような形状の遮蔽板を用いれば、冷却風の影響からユニットを防護する効果はさらに高い。
また、試料導入部等のユニットが装置前面に配設されているガスクロマトグラフに対しても本発明を適用することができる。
【0011】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明になるガスクロマトグラフは、試料導入部や検出器のユニットに近接して冷却風の流れに対向する遮蔽板を設けたものであるから、冷却風が直接ユニットに当たることによりその温度が乱されることが防止できる。特に、複数のユニットを並設した場合に、ユニット間で冷却風の影響が異なることによる特性のバラツキが少なくなり、ユニット間の分析再現性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態における部分構造を示す図である。
【図3】従来のガスクロマトグラフの概略構造を示す図である。
【符号の説明】
2…ユニット
3…前面扉
4…オーブン上面
6…遮蔽板
7…制御部
8…背面カバー
Claims (1)
- 試料導入部または検出器またはその両者を配設したオーブン外壁面の内部を冷却風により強制空冷するように構成したガスクロマトグラフにおいて、前記試料導入部または検出器またはその両者に近接して冷却風の流れに対向する遮蔽板を設け、該遮蔽板はネジ止めまたははめ込み構造で、移設可能であることを特徴とするガスクロマトグラフ。
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