JP3822512B2 - 画像データ圧縮装置、画像データ圧縮方法、記録媒体およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ圧縮装置、画像データ圧縮方法、記録媒体およびプログラムに関し、特に、所定の大きさのブロックで入力された画像データのブロックサイズを変更して画像データを圧縮処理する画像データ圧縮装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の画素により構成された入力画像の画像情報を記録媒体に記録したり、伝送媒体を介して伝送したりする際には、上記入力画像の画像データに符号化処理を施すことにより画像データを圧縮し、記録媒体に記録したり、伝送媒体を介して伝送したりしていた。
【0003】
上記入力画像の画像データの符号化処理では、まず、複数の画素により構成された入力画像を所定の大きさ(例えば、8×8画素)のマクロブロック(画像ブロック)に分割していた。次に、上記分割したマクロブロック毎に所定の演算処理を行うことで、上記マクロブロック内の画素値の高周波成分を除去したりして、上記入力画像の画像データを圧縮(符号化)していた。
【0004】
例えば、入力画像がカラー画像の場合には、一般に、上記入力画像の原信号、あるいは上記入力画像の原信号に所定の色補正処理を施して生成した輝度信号および色差信号が入力されていた。ここで、上記入力された原信号、あるいは輝度信号および色差信号は、上記カラー画像を構成するそれぞれの画素が備える情報である。上記カラー画像の画像データを圧縮する際には、上記カラー画像を所定の大きさのマクロブロックに分割して、上記入力された原信号、あるいは輝度信号および色差信号を上記マクロブロック毎に演算処理して上記カラー画像の画像データを圧縮していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように入力画像の画像データを符号化処理し圧縮する際、上記画像データの高周波成分を除去するため、所定の大きさのマクロブロック内における画素値の変化が大きい画像(高周波成分の多い画像)では、画素値の変化が小さい画像(低周波成分の多い画像)より入力画像に対する圧縮したデータから復元した画像(復元画像)の画質の劣化が大きくなる。
【0006】
したがって、画像サイズの小さい画像やエッジ部分の多い画像が入力画像として入力されたときには、所定の大きさのマクロブロック内において画像の階調(画素値)が急激に変化する部分が多くなり、すなわち高周波成分の多い画像となり、復元画像の画質の劣化が大きくなってしまう。すなわち、画像サイズの小さい画像やエッジ部分の多い画像が入力画像として入力されたときには、単一の大きさのみのマクロブロックに入力画像を分割して符号化処理を施すと、復元画像の画質の劣化が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
また、一般に、入力画像を分割するマクロブロックの大きさを大きくすると、上記入力画像の画像データの圧縮率は高くなるが、高周波成分の多い画像ほど復元画像の画質の劣化が大きくなる。そのため、低周波成分の多い画像では、画像データの圧縮率を高くするために圧縮処理におけるマクロブロックの大きさを比較的大きくしたとしても、復元画像の画質を維持することができた。しかし、高周波成分の多い画像では、復元画像の画質を維持したまま画像データの圧縮率を高くするためには圧縮処理におけるマクロブロックの大きさを適切に決定し、入力画像を分割しなければならなかった。
【0008】
しかしながら、上記入力画像における原信号や輝度信号等の画素値(画像データ)の発生分布は広範囲であり、さらに上記画素値の分布の形状も入力画像の種類により異なっていた。すなわち、入力画像の種類等により入力画像を分割したマクロブロック内の周波数分布が異なるため、予めマクロブロック内の周波数分布を演算することにより、復元画像の画質を維持したまま、画像データの圧縮率を高くすることができる圧縮処理におけるマクロブロックの大きさを決定することは容易ではないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、入力画像に応じて適切な圧縮処理におけるマクロブロックの大きさを容易に決定し、復元画像の画質を維持しながらも入力画像の画像データを高い圧縮率で圧縮処理することができるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像データ圧縮装置は、m画素×n画素(mおよびnは自然数)の画像ブロックで入力された入力画像データに所定の処理を施して、上記画像ブロックの大きさを変更する画像サイズ変換手段と、上記画像サイズ変換手段により大きさを変更した画像ブロックの画像データを圧縮する圧縮手段と、上記圧縮手段により圧縮した圧縮画像データを伸長し、上記m画素×n画素の画像ブロックの復元画像データを生成する伸長手段と、上記伸長手段により生成した復元画像データと上記入力画像データとの相関の強さを求める第1の相関演算手段と、上記伸長手段により生成した復元画像データに基づいて、所定の大きさの分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求める第2の相関演算手段と、上記第1の相関演算手段より出力される第1の相関の強さと、上記第2の相関演算手段より出力される第2の相関の強さとに基づいて、上記画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更するか否かを判断する判断手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、第2の相関演算手段は、伸長手段により生成した復元画像データからm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'≦m、n'≦n)の分割画像ブロックの画像データを切り出し、切り出した分割画像ブロックの画像データと、入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求めることを特徴とする。
【0013】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、第2の相関演算手段は、伸長手段により生成した復元画像データを結合してm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'>m、n'>n)の分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、当該分割画像ブロックに対応するように結合した入力画像データとの相関の強さを求めることを特徴とする。
【0014】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、圧縮対象である被圧縮画像データをm画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した上記被圧縮画像データを入力画像データとして入力する画像ブロック抽出手段をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、画像ブロック抽出手段から入力されたすべての入力画像データに対して、画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさの変更を行わないと判断手段により判断された際に、圧縮手段により圧縮した上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを完全可逆符号化処理する完全可逆符号化手段をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、完全可逆符号化手段は、圧縮手段により圧縮したすべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理し、上記完全可逆符号化手段により複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理した圧縮画像データを比較して、完全可逆符号化処理した圧縮画像データのデータ量が最も少ない完全可逆符号化方式を選択する完全可逆符号化方式選択手段をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、所定の解像度変化率で被圧縮画像データの解像度を変換し、画像ブロック抽出手段に供給する解像度変換手段をさらに備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、相関の強さは、伸長手段により生成した復元画像データに基づく復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値との相関値であることを特徴とする。
【0019】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、相関値は、復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値とのS/N比であることを特徴とする。
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、相関値は、復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値との2乗平均誤差であることを特徴とする。
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、相関値は、復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値との差分絶対値距離であることを特徴とする。
【0020】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、判断手段は、相関値が所定の閾値より小さい場合に、画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更すると判断することを特徴とする。
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、判断手段は、相関値が所定の閾値より大きい場合に、画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更すると判断することを特徴とする。
【0021】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、圧縮手段および伸長手段は、コードブック方式を用いたベクトル量子化によりそれぞれ圧縮、伸長することを特徴とする。
【0022】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを2乗平均誤差が最も小さいパターンが隣のアドレスになるように配置することを特徴とする。
【0023】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを差分絶対値距離が最も小さいパターンが隣のアドレスになるように配置することを特徴とする。
【0024】
本発明の画像データ圧縮装置のその他の特徴とするところは、コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを所定の規則に従い隣接して配置するとともに、上記所定の規則に従って画像ブロックの各パターンを配置するアドレスの前方または後方の隣接するアドレスに、a画素×b画素の画像ブロックの要素値が全て同じ値であるパターンを所定の個数だけさらに配置することを特徴とする。
【0031】
本発明の画像データ圧縮方法は、m画素×n画素(mおよびnは自然数)の画像ブロックで入力された入力画像データに所定の処理を施して、上記画像ブロックの大きさを変更し、大きさを変更した画像ブロックの画像データを圧縮処理し、上記圧縮処理により得られた圧縮画像データを伸長処理して、上記m画素×n画素の画像ブロックの復元画像データを生成し、上記生成した復元画像データと上記入力画像データとの相関の強さを示す第1の相関の強さを求めるとともに、上記生成した復元画像データに基づいて所定の大きさの分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを示す第2の相関の強さを求め、上記第1の相関の強さと上記第2の相関の強さとに基づいて、画像ブロックの大きさをさらに変更するか否かを判断することを特徴とする。
【0032】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、第2の相関の強さとして、生成した復元画像データからm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'≦m、n'≦n)の分割画像ブロックの画像データを切り出し、切り出した分割画像ブロックの画像データと、入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求めることを特徴とする。
【0033】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、第2の相関の強さとして、生成した復元画像データを結合してm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'>m、n'>n)の分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、当該分割画像ブロックに対応するように結合した入力画像データとの相関の強さを求めることを特徴とする。
【0034】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、圧縮対象である被圧縮画像データを上記m画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した上記被圧縮画像データを入力画像データとして入力し、上記入力されたすべての入力画像データに対して、上記画像ブロックの大きさをさらに変更しないと判断された際に、圧縮処理により得られた上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを完全可逆符号化処理することを特徴とする。
【0035】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、圧縮処理により得られたすべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理し、上記複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理した圧縮画像データのデータ量が最も少ない完全可逆符号化方式を選択することを特徴とする。
【0036】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、所定の解像度変化率で圧縮対象である被圧縮画像データの解像度を変換し、上記解像度を変換した被圧縮画像データをm画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した被圧縮画像データを入力画像データとして入力することを特徴とする。
【0037】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、相関の強さは、生成した復元画像データに基づく復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値との相関値であることを特徴とする。
【0038】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、相関値は、復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する入力画像データの各画素値とのS/N比、2乗平均誤差、および差分絶対値距離のうち何れかであることを特徴とする。
【0039】
本発明の画像データ圧縮方法のその他の特徴とするところは、圧縮処理および伸長処理は、コードブック方式を用いたベクトル量子化によりそれぞれ圧縮、伸長することを特徴とする。
【0042】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
また、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体の他の特徴とするところは、上記画像データ圧縮方法の手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0043】
本発明のプログラムは、上記各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
また、本発明のプログラムの他の特徴とするところは、上記画像データ圧縮方法の手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。以下に示す各実施形態は、圧縮対象の画像データとして例えば動画を構成する静止画を例にとり、圧縮した画像データから生成した復元画像の画質および画像データの圧縮率の更なる向上を達成するものである。
【0045】
(第1の実施形態)
先ず、図1〜図6を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、所定の大きさの画素ブロック(マクロブロック)に入力画像を分割し圧縮する手法として、圧縮したデータの伸長処理を容易に行うことができるベクトル量子化(VQ:Vector Quantization)という手法を用いている。最初に、ベクトル量子化による画像圧縮および伸長の原理について、静止画像を例にとり図1を参照しながら説明する。
【0046】
図1は、ベクトル量子化による画像圧縮および伸長の原理を説明するための図である。
図1に示すように、圧縮対象の画像データとして入力される入力画像1は、画素と呼ばれる要素が多数集まって構成されている。個々の画素は、RGB信号から変換された輝度信号(Y信号)、及び色信号(U、V信号)等の情報を持っている。
【0047】
入力画像1中から複数画素で構成されるブロックを取り出したのが、入力画像ブロック(マクロブロック)2である。図1の例では、入力画像ブロック2の大きさとして4画素×4画素を選んでいるが、この大きさは何であってもよい。この入力画像ブロック2は、上述したように複数の画素で構成されており、各々の画素が持つ輝度信号値および色信号値を集めてそれぞれベクトルデータとすることができる。これが、入力ベクトルデータである。
【0048】
ここで、入力画像1中の幾つかの入力画像ブロック2は、人間の視覚特性上、見た目では殆ど同じに見える場合がある。このような同じに見える複数の入力画像ブロック2を、より少ない数の画像ブロックで代表させることが可能である。コードブック3は、入力画像1上の多数の入力画像ブロック2を代表する画像ブロック(コードベクトルデータ)を複数持ったものである。コードベクトルデータは、コードブック3内の画像ブロックを構成する各々の画素が持つ輝度信号値や色度信号値をベクトルデータとしたものである。
【0049】
ベクトル量子化では、入力画像1の全体を入力画像ブロックとして分割し、各々の入力画像ブロック2を入力ベクトルデータとして、その入力ベクトルデータに類似するコードベクトルデータをコードブック3内から検索する。そして、該当するコードベクトルデータの番号のみを転送することで、画像を圧縮することが可能である。圧縮された画像を再生して再現画像4を得るには、上記転送された番号に対応するコードベクトルデータをコードブック3から読み出し、画像にあてはめればよい。
【0050】
第1の実施形態は、入力画像を所定の大きさに分割して取り出した上述の入力画像ブロック2に処理方法に併せて拡大処理または縮小処理を施した後、所定の大きさの圧縮対象マクロブロックに分割しベクトル量子化を行うものである。
【0051】
図2は、第1の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS1にて、入力画像1の入力を行う。次に、ステップS2にて、上記入力画像1から基本サイズマクロブロック5(以下、「基本サイズMB」と称す。)を抽出する。すなわち、入力画像1を所定の大きさの基本サイズMB5に分割する。ここで、上記基本サイズMB5は、後述する圧縮対象マクロブロック(以下、「圧縮対象MB」と称す。)以上の画素数で構成されるマクロブロックである。
【0052】
例えば、図3に示すように圧縮対象MBが4画素×4画素の大きさであれば、基本サイズMB5を16画素×16画素の大きさとすれば良い。なお、ここでは、一例として16画素×16画素の大きさの基本サイズMBを示しているが、この大きさは任意に設定可能である。
【0053】
次に、ステップS3にて、上記ステップS2において抽出した基本サイズMB5の中の1つの基本サイズMB5について画像サイズ変換処理を行う。上記画像サイズ変換処理では、基本サイズMB5を所定の縮小率で縮小処理して、基本サイズMB5のサイズを変更した後、所定の大きさの圧縮対象MBに分割する。このステップS3における画像サイズ変換処理の詳細については後述する。
【0054】
ステップS4にて、上記ステップS3において所定の大きさに分割した圧縮対象MBについて上述したベクトル量子化による圧縮処理を行い、処理結果としてコードベクトルデータのコード番号を出力する。このステップS4では、上記ステップS3において所定の大きさに分割した全ての圧縮対象MBについてベクトル量子化による圧縮処理を行う。
【0055】
次に、ステップS5にて、上記ステップS4において全ての圧縮対象MBについて得られたコード番号に基づいて、画像を復元する。すなわち、ステップS5では、上記コード番号に対応したコードベクトルデータをコードブックからそれぞれ読み出して、読み出したコードベクトルデータを結合し画像を復元する。
【0056】
ステップS6にて、上記ステップS5において復元したコードベクトルデータにより構成される画像を基本サイズMB5の大きさと同じサイズに拡大処理する。これにより、基本サイズMB5と同じサイズの復元画像を得ることができる。
【0057】
次に、ステップS7にて、上記ステップS6において得られた復元画像と、当該復元画像に対応する基本サイズMB5の画像との相関値、例えばS/N比を演算し、所定の閾値以上であるか否か判定する。すなわち、ステップS7では、ベクトル量子化により圧縮処理した画像データに基づいて生成した復元画像の画質に問題があるか否か判定する。
【0058】
上記判定の結果、相関値が所定の閾値より小さい場合には、上述したステップS3の画像サイズ変換処理に戻り、基本サイズMB5を縮小する所定の縮小率を変更し、上述したステップS3〜ステップS7の処理を繰り返し行う。
一方、上記判定の結果、相関値が所定の閾値以上の場合には、上記ステップS3での基本サイズMB5の縮小率、および上記ステップS4において得られたコード番号を出力し、ステップS8に進む。
【0059】
ステップS8では、ベクトル量子化による圧縮処理を施していない基本サイズMB5があるか否か判断する。上記判断の結果、ベクトル量子化による圧縮処理を施していない基本サイズMB5がある場合には、上記ステップS3に戻り、上述したステップS3〜ステップS7の処理を行う。
一方、ベクトル量子化による圧縮処理を施していない基本サイズMB5がない場合、すなわち上記ステップS2において抽出した全ての基本サイズMB5についてベクトル量子化による圧縮処理が終了している場合には、ステップS9に進む。
【0060】
次に、ステップS9にて、上述した処理により全ての基本サイズMB5についてそれぞれ得られたコード番号を完全可逆符号化処理する。
ここで、上記完全可逆符号化処理では、上記コード番号を少なくとも1つの完全可逆符号化方式、例えばLZSS圧縮法やハフマン符号化により完全可逆符号化処理する。そして、複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理した場合には、完全可逆符号化処理後のデータ量を比較し、データ量が最も少ない完全可逆符号化処理後のデータを選択する。さらに、画像全体で採用した完全可逆符号化方式を示す情報と基本サイズMB5毎の縮小率の情報とを圧縮データのヘッダとして書き込み、完全可逆符号化処理後のデータと合成して圧縮データとして出力する。
【0061】
次に、ステップS10にて、上記ステップS9において出力した圧縮データを、上記ステップS1において入力された入力画像の圧縮データとして出力し、処理を終了する。
【0062】
なお、ここで上述したステップS4において用いるコードベクトルデータは、各基本サイズMB5の縮小率および圧縮対象MBの大きさによって異なるコードブックを用いることも可能であるし、共通のコードブックを用いることも可能である。
【0063】
次に、上記図2に示したステップS3での画像サイズ変換処理について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は、画像サイズ変換処理を説明するための模式図である。
なお、以下の説明では、横方向にX個が並び、縦方向にY個が並び、(X×Y)個の画素により構成されるマクロブロックを、X画素×Y画素のマクロブロックと記述する。また、図3では、上記図2に示したステップS2において、入力画像1から16画素×16画素の基本サイズMB5を抽出した場合を一例として示している。
【0064】
先ず、上記図2のステップS2において基本サイズMB5を抽出した後、最初に行う画像サイズ変換処理では、抽出した基本サイズMB5の縦方向および横方向のサイズをそれぞれ4分の1の大きさ、すなわち基本サイズMB5を4分の1に縮小処理して、4画素×4画素の縮小マクロブロック6(以下、「縮小MB」と称す。)を得る。得られた4画素×4画素の縮小MB6を圧縮対象MB7として、ベクトル量子化による圧縮処理等の上記図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0065】
上記縮小処理では、注目画素の画素値とその近傍に存在する画素の画素値との平均値を演算し、演算結果を代表値とすることで縮小MB6を得る。また、上記縮小処理に限らず、例えば、16画素×16画素の基本サイズMB5を16個の4画素×4画素のブロックに分割し、各ブロックにて画素値の平均値を演算し、演算結果を代表値として縮小MB6を得るようにしても良いし、16画素×16画素の基本サイズMB5において所定の画素間隔で抽出した画素値を代表値として縮小MB6を得る、つまり所定の縮小率に併せて画素を間引きして縮小MB6を得るようにしても良い。また、注目画素とその近傍に存在する画素との距離の比を求め、その比率で注目画素の画素値をその近傍の画素値から求める線形補間法を用いて、縮小MB6を得るようにしても良い。
【0066】
図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を上記圧縮対象MB7について行い、ステップS7での判定結果により、再びステップS3に処理が戻った場合には、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更する。そして、基本サイズMB5の横方向のサイズを2分の1、縦方向のサイズを4分の1の大きさに縮小処理して、8画素×4画素の縮小MB8を得る。この8画素×4画素の縮小MB8を、2個の4画素×4画素のマクロブロック9に分割し、これを圧縮対象MBとして、図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0067】
基本サイズMB5を縮小処理した8画素×4画素の縮小MB8での処理の結果、再び、ステップS3に処理が戻ってきた場合には、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更する。そして、基本サイズMB5の横方向のサイズを2分の1、縦方向のサイズを2分の1の大きさに縮小処理して、8画素×8画素の縮小MB10を得る。この8画素×8画素の縮小MB10は、4個の4画素×4画素のマクロブロック11に分割し、これを圧縮対象MBとして、図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0068】
そして、再び、ステップS3に処理が戻ってきた場合には、基本サイズMB5の横方向のサイズを1分の1、縦方向のサイズを2分の1の大きさに縮小処理して、16画素×8画素の縮小MB12を得る。この16画素×8画素の縮小MB12を、8個の4画素×4画素のマクロブロック13に分割し、これを圧縮対象MBとして、図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0069】
再び、ステップS3に処理が戻ってきた場合には、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更し、横方向のサイズを1分の1、縦方向サイズを1分の1の大きさに縮小処理する。つまり、入力された16画素×16画素の基本サイズMB5のサイズを変更せずに、縮小MB14とする。この縮小MB14は、16個の4画素×4画素のマクロブロック15に分割し、これを圧縮対象MBとして、図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0070】
さらに、再び、ステップS3に処理が戻ってきた場合には、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更し、横方向のサイズを1分の2、縦方向サイズを1分の2の大きさに縮小処理する。つまり、入力された16画素×16画素の基本サイズMB5の横方向および縦方向のサイズをそれぞれ2倍に拡大処理する。この後、4画素×4画素のマクロブロックに分割してもよいが、図3においては上述した処理と等価の操作である、16画素×16画素のマクロブロック14から2画素×2画素のマクロブロック16に分割している。この際、2画素×2画素のマクロブロック16は64個得られることになり、これらを圧縮対象MBとして、図2に示したステップS4〜ステップS7の処理を行う。
【0071】
再び、ステップS3に処理が戻ってきた場合には、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更し、横方向のサイズを1分の4、縦方向サイズを1分の4の大きさに縮小処理する。つまり、入力された16画素×16画素の基本サイズMB5の横方向および縦方向のサイズをそれぞれ4倍に拡大処理する。この後、4画素×4画素のマクロブロックに分割してもよいが、図3においては上述した処理と等価の操作である、16画素×16画素のマクロブロック14から1画素×1画素のマクロブロック17に分割している。この際、1画素×1画素のマクロブロック17は256個得られることになる。
【0072】
これら1画素×1画素のマクロブロック17を圧縮対象MBとして、ステップS4〜ステップS7の処理を行うことも可能であるが、このマクロブロック17は画素そのものを表わしているため、ステップS4〜ステップS7の操作を省略してステップS9の完全可逆符号化処理を行い、ステップS10にて圧縮データを出力することも可能である。
【0073】
このように、図2に示したステップS7における復元画像と基本サイズMB5の画像との相関値による判定の結果、現状の縮小率により得られた縮小MBのサイズでは、復元画像(再生画像)の画質に問題があると判断した場合には、ステップS3における基本サイズMB5を縮小する縮小率を変化させることにより、復元画像(再生画像)の画質の劣化を抑えた画像データ圧縮ができる。
【0074】
また、上記ステップS7における上記相関値による判定の結果、所定の閾値条件を満足している場合には、より大きな縮小MBのサイズで画像データ圧縮が可能であるため、大幅な圧縮率の向上を達成することができる。
【0075】
なお、図3に示す画像サイズ変換処理においては、16画素×16画素の基本サイズMB5を使用した場合を一例として示しているが、上記基本サイズMB5の大きさは、任意の大きさの基本サイズMBを用いることができる。
【0076】
また、基本サイズMB5を縮小する縮小率の変化についても、図3に示した縮小率の変化は、ほんの一例であり、他の縮小の方法を採用しても何ら問題はない。また、図3においては、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変化させる際、縦方向の縮小率は常に横方向の縮小率以下としているが、縦方向の縮小率が横方向の縮小率以上となっても良いことは言うまでもない。つまり、横方向および縦方向の縮小率を(X、Y)と記述すると、例えば、縮小率を(1/4、1/4)→(1/4、1/2)→(1/2、1/4)→(1/2、1/2)→…と変化させても良いし、(1/4、1/4)→(1/4、1/2)→(1/2、1/2)→…と変化させても良い。
【0077】
また、図2のステップS7において、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMB5の画像との相関値に基づいて、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変化させるか否かを判定するための所定の閾値条件を適宜設定することにより、強制的に任意の縮小率以降の縮小率の変更を行わないように(図2に示すステップS3に処理が戻らないように)したり、任意の縮小率での圧縮処理した画像データが出力されることを禁止したりするようにしても良い。例えば、上記所定の閾値条件として常に満足できる閾値条件を設定することにより、以降の縮小率の変更を行わないようにすることができ、逆に常に満足することができない閾値条件を設定することにより、任意の縮小率での圧縮処理した画像データが出力されることを禁止することができる。
【0078】
また、ベクトル量子化による圧縮処理を行う圧縮対象MBのサイズとして、4画素×4画素、2画素×2画素及び1画素×1画素の圧縮対象MBを例に挙げているが、これについても任意のサイズの圧縮対象MBを使用しても本発明の効果に何ら影響を与えるものではない。
【0079】
また、図3に示す画像サイズ変換処理においては、16画素×16画素の基本サイズMB5を使用し、上記基本サイズMB5を縮小かつ、4画素×4画素、2画素×2画素のマクロブロックに分割し、ベクトル量子化による圧縮処理を行う例について示しているが、例えば、基本サイズMB5を横方向および縦方向に4分の1に縮小して、4画素×4画素のマクロブロックとするとき、基本サイズMB5を縮小処理するのではなく、16画素×16画素のコードベクトルデータをコードブックに用意しておき、ベクトル量子化による圧縮対象MBのサイズを4画素×4画素から16画素×16画素としても同様の効果が得られる。
【0080】
このように、基本サイズMB5を縮小し、かつ4画素×4画素、2画素×2画素等のマクロブロックに分割するかわりに、縮小率にあったマクロブロックサイズ(16画素×16画素、8画素×16画素、8画素×8画素、4画素×8画素、4画素×4画素、2画素×2画素、1画素×1画素)に分割し、それに対応するコードベクトルデータをコードブックに用意しておき、ベクトル量子化による圧縮処理をすることで、本発明の効果と同様の効果が得られる。
【0081】
次に、図4を参照しながら、上述の画像データ圧縮方法を実現する画像データ圧縮装置の構成について説明する。図4は、第1の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
【0082】
画像入力部30には入力画像1が入力される。マクロブロック抽出部31は、上記入力画像1から基本サイズMB5の抽出を行う。画像サイズ変換部32は、図3に示すようにして、マクロブロック抽出部31により抽出した基本サイズMB5のサイズを所定の縮小率で変換し、ベクトル量子化圧縮部33での圧縮処理を施す圧縮対象MBを生成する。
【0083】
ベクトル量子化圧縮部33は、コードブック記憶部35に保持されているコードブックを構成するコードベクトルデータを用いて、上記画像サイズ変換部32から供給される圧縮対象MBの圧縮処理を行う。画像復元部34は、上記ベクトル量子化圧縮部33による圧縮処理の結果、出力されるコードベクトルデータのコード番号に基づいて、コードブック記憶部35に保持されているコードベクトルデータを読み出し、読み出したコードベクトルデータを結合して画像を生成する。
【0084】
ここで、上記コードブックは、例えば2048個のコードベクトルデータを備えており、さらにコードブック内では同じサイズのコードベクトルデータにおいて、互いに隣り合うアドレスのコードベクトルデータとの2乗平均誤差が最も小さくなるように配置されている。なお、同じサイズのコードベクトルデータにおいて、互いに隣り合うアドレスのコードベクトルデータとの差分絶対値距離が最も小さくなるようにコードブック内に配置するようにしても良い。
【0085】
また、上述のようにコードベクトルデータが配置されたコードブックにて、同じサイズのコードベクトルデータの先頭のアドレス(当該コードベクトルデータの最小アドレスの前方に隣接するアドレス)または最後のアドレス(当該コードベクトルデータの最大アドレスの後方に隣接するアドレス)に、さらにコードベクトルデータのサイズが同じであるとともに各要素が全て同じ値を有し、互いに異なるコードベクトルデータ(同じサイズのベタパターンで互いに異なるコードベクトルデータ)を所定の個数(例えば、画素の階調値分)だけコードブック内に配置するようにしても良い。
また、コードベクトルデータが、互いに隣り合うアドレスのコードベクトルデータと歪みが小さくなるようにコードブック内に配置される手法であれば、どのような手法を採用しても問題ない。
【0086】
このように、予めコードベクトルデータを2乗平均誤差などを用いてコードブック内に配置しておくことで、圧縮処理においてコードベクトルデータの検索時間が短くなり、圧縮処理の高速化を図ることができる。また、ベクトル量子化による圧縮処理後に出力される画像データは、画像の特性からコードベクトルデータのコード番号に偏りが生じるため、完全可逆符号化による符号化効率が高くなり、圧縮データのデータサイズがより小さくなるという利点がある。
【0087】
画像サイズ逆変換部36は、画像復元部34により生成した画像に対して、画像サイズ変換部32で行われた処理と逆の処理を行い、基本サイズMB5と同じサイズの復元画像を生成する。
【0088】
判定部37は、画像サイズ逆変換部36により生成した復元画像と、当該復元画像に対応する基本サイズMB5との相関値(例えば、S/N比)を算出する。また、判定部37は、算出した相関値と予め設定した閾値とを比較することにより、画像サイズ逆変換部36により生成した復元画像の画質の劣化が大きいか否か判定を行う。
【0089】
上記判定の結果、画像サイズ逆変換部36により生成した復元画像の画質の劣化が大きいと判断した場合には、判定部37は、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更し、再度ベクトル量子化による圧縮処理を行うように画像サイズ変換部32等に指示する。また、上記判定の結果、画像サイズ逆変換部36により生成した復元画像の画質の劣化がさほど大きくないと判断した場合には、基本サイズMB5の縮小率およびコードベクトルデータのコード番号を出力する。
【0090】
完全可逆符号化部38は、上記判定部37から出力されたコードベクトルデータのコード番号を少なくとも1つの完全可逆符号化方式により完全可逆符号化処理し、複数の完全可逆符号化方式により完全可逆符号化処理した場合には、完全可逆符号化処理後のデータ量が最も少ないデータを選択する。そして、完全可逆符号化部38は、画像全体で採用した完全可逆符号化方式を示す情報と基本サイズMB5毎の縮小率の情報とを圧縮データのヘッダとして書き込み、完全可逆符号化処理後のデータと合成して圧縮データとして出力する。
【0091】
図5は、上記完全可逆符号化部38の詳細な構成を示すブロック図である。
図5において、第1および第2の完全可逆符号化部21、22は、図4に示す判定部37から供給されるコードベクトルデータのコード番号をそれぞれLZSS圧縮法およびハフマン符号化により圧縮処理し、データ量比較部23に供給する。
【0092】
データ量比較部23は、上記第1および第2の完全可逆符号化部21、22により圧縮処理されたコード番号のデータ量を比較する。また、データ量比較部23は、上記比較の結果、データ量が最も少ない完全可逆符号化方式を選択し、その選択した完全可逆符号化方式を示す情報と基本サイズMB5毎の縮小率の情報とを圧縮データのヘッダとして書き込み、選択した完全可逆符号化処理後のデータと合成して圧縮データとして出力する。
【0093】
なお、図5においては、完全可逆符号化方式として、LZSS圧縮法とハフマン符号化を用いているが、本発明は上記完全可逆符号化方式に限らず、この他の完全可逆符号化方式を用いても良いことは言うまでもなく、また3種類以上の完全可逆符号化方式を採用しても何ら問題はない。このように、完全可逆符号化処理において、複数の異なる完全可逆符号化方式による圧縮処理を行い、データ量が最も少ない完全可逆符号化方式を採用することにより、従来の1種類の完全可逆符号化方式による圧縮処理に比べ、入力画像の種類、つまりコード番号の並び方に応じた最適な完全可逆符号化方式を選択でき、大幅な圧縮率の向上を達成することができる。
【0094】
図4に戻り、圧縮データ出力部39は、上記完全可逆符号化部38により出力される圧縮データを、画像入力部30に入力された入力画像の圧縮データとして、外部に送信したり、内部に記録したりする。
なお、ベクトル量子化圧縮部33で用いられるコードベクトルデータについては、各基本サイズMB5の縮小率および圧縮対象MBのサイズによって異なるコードブックを用いることも可能であるし、共通のコードブックを用いることも可能である。
【0095】
次に、図6を参照しながら、第1の実施形態による画像データ圧縮方法により画像データ圧縮を行った場合のデータの伸長方法について説明する。図6はデータ伸長方法の手順を示すフローチャートである。
【0096】
先ず、ステップS40にて、ベクトル量子化および完全可逆符号化により圧縮処理した圧縮データを入力する。ステップS41にて、上記ステップS40において入力された圧縮データからヘッダ情報を抽出し、さらに完全可逆符号化方式を示す情報および基本サイズMB5の縮小率の情報を抽出し、これらの情報に基づいて、伸長処理の方法を決定する。
【0097】
ステップS42にて、上記ステップS41において抽出した完全可逆符号化方式を示す情報に示された完全可逆符号化方式に従い、圧縮データをデコードする。ステップS43にて、圧縮データをデコードすることにより得られたコード番号に対応するコードベクトルデータをコードブックから抽出する。このステップS43では、ステップS41において抽出した基本サイズMB5の縮小率の情報に基づいて、1つの基本サイズMB5を構成する1つまたは複数のコードベクトルデータが抽出される。
【0098】
ステップS44にて、上記ステップS43において抽出したコードベクトルデータと、ステップS41において抽出した基本サイズMB5の縮小率の情報をもとに、各コードベクトルデータの結合と画像の拡大処理を行い、16画素×16画素の基本サイズMB5の復元画像にする。全ての基本サイズMB5について、上述した処理を繰り返すことにより復元画像は合成され、ステップS45にて、復元画像の再生が行われる。
【0099】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、入力画像1から先ず基本サイズMB5を抽出し、所定の処理方法に併せて上記基本サイズMB5に拡大処理または縮小処理を行い、所望の大きさの縮小MBに分割した後に、ベクトル量子化による圧縮処理を行い、圧縮処理した画像データに基づいて生成した復元画像と上記入力画像1とを比較し、復元画像の画質に問題がなくなるまで基本サイズMB5に拡大処理または縮小処理を繰り返し行い、ベクトル量子化による圧縮処理を行う。さらに、複数の完全可逆符号化方式による完全可逆符号化処理後のデータ量を比較した上で、より圧縮率が高い完全可逆符号化方式を選択する。これにより、復元画像の画質の劣化を最小限に抑えて入力画像1の画像データ圧縮率の大幅な向上を達成することが可能となる。
【0100】
なお、第1の実施形態では、基本サイズMB5を構成する全ての圧縮対象MBについてベクトル量子化による圧縮処理を行った後、復元画像と基本サイズMB5の画像との相関値を算出して復元画像の画質の判定を行うようにしているが、1つの圧縮対象MBについてベクトル量子化による圧縮処理を行うたびに、それまでに圧縮処理した部分の復元画像と、それに対応する部分の基本サイズMB5の画像との相関値を算出して復元画像の画質の判定を行うようにしても良い。このようにすると、復元画像の画質の劣化が大きい場合には、ベクトル量子化による圧縮処理を施していない残り圧縮対象MBを圧縮処理せず、基本サイズMB5を縮小する縮小率を変更することができ、入力画像1の圧縮処理を速やかに行うことができる。
【0101】
また、第1の実施形態では、入力画像1から抽出する基本サイズMB5として16画素×16画素の基本サイズMBを示し例示し、その基本サイズMB5を縮小かつ分割して生成する圧縮対象MBとして、4画素×4画素、2画素×2画素、1画素×1画素の圧縮対象MBを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0102】
また、第1の実施形態では、基本サイズMB5および圧縮対象MBとして、縦方向および横方向が同じ数の画素数で構成される正方形のマクロブロックを用いているが、正方形のマクロブロックに限らず長方形のマクロブロックを用いても良い。例えば、4画素×5画素の長方形マクロブロックを圧縮対象MBに使用しても良い。更に、基本サイズMB5の縮小率として、4分の1、2分の1など圧縮対象MBのサイズの整数倍になるように縮小率を決定する必要はなく、任意のサイズのマクロブロックに設定することが可能である。
【0103】
また、第1の実施形態では、ベクトル量子化による圧縮処理後に復元した復元画像と、当該復元画像に対応する基本サイズMB5の画像との相関値としてS/N比を示しているが、本発明はS/N比に限らず、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMB5の画像との相関を示す指標であれば問題はなく、上記相関値として、例えば、差分絶対値距離または2乗平均誤差を用いても良い。ただし、上記相関値として差分絶対値距離または2乗平均誤差を用いたときには、上述した図2のステップS7において、相関値が所定の閾値より大きい場合には、図2のステップS3〜ステップS7の処理を行うようにし、相関値が所定の閾値以下場合には、図2のステップS8に進むようにする。
【0104】
また、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMB5の画像との相関を示す指標として、相関値のヒストグラムを求め、その分布に基づいて図2のステップS3に戻るか、ステップS8に進むか決定するようにしても良い。
【0105】
(第2の実施形態)
図7〜図10を参照しながら、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、基本サイズMBを抽出する際、入力された入力画像1に何ら処理を施さずに抽出していたが、第2の実施形態は、入力された入力画像1に対して解像度変換処理を施した後、基本サイズMBを抽出するようにしたものである。
【0106】
図7は、第2の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
なお、図7において、ステップS51およびステップS53〜ステップS61は、上述した第1の実施形態による画像データ圧縮方法のステップS1およびステップS2〜ステップS10にそれぞれ対応し、第1の実施形態による画像データ圧縮方法と同じ処理を行うため、説明は省略する。第2の実施形態では、ステップS52にて、ステップS51において入力された入力画像1に対して解像度変換処理を施して、入力画像1の解像度を変更する。そして、ステップS53にて解像度を変更した入力画像1から基本サイズMBを抽出する。
【0107】
次に、図8を参照しながらステップS52における解像度変換処理について詳細に説明する。
図8は、解像度変換処理方法を説明するための模式図である。
なお、以下の説明では、上記図7に示すステップS51において、640画素×480画素により構成される入力画像61が入力されたものとして説明する。
【0108】
上記ステップS51において、入力画像61が入力されると、ステップS52にて、予め設定しておいた解像度の変化率に従い、入力画像61の解像度を変化させる。例えば、解像度の変化率が25%の場合には、入力画像61の縦方向と横方向との解像度をそれぞれ2分の1にし、320画素×240画素により構成される画像62に変換する。
【0109】
次にステップS53にて、上記ステップS52において得られた解像度変換後の画像62から、例えば16画素×16画素の基本サイズMBを抽出し、第1の実施形態と同様にして、ステップS54〜ステップS61の処理を順次行っていく。
【0110】
また、解像度の変化率の他の例としては、解像度の変化率が50%の場合には、入力画像61の縦方向の解像度を2分の1、横方向の解像度を1分の1にすることで、640画素×240画素により構成される画像63が得られる。
【0111】
また、解像度の変化率が100%の場合には、入力画像61そのものである640画素×480画素により構成される画像64が得られ、解像度の変化率が200%の場合には、入力画像61の縦方向の解像度を1分の2、横方向の解像度を1分の1にすることで、640画素×960画素により構成される画像65が得られる。
同様に、解像度の変化率が400%の場合には、入力画像61の縦方向の解像度を1分の2、横方向の解像度を1分の2にすることで、1280画素×960画素により構成される画像66が得られる。
【0112】
なお、ステップS52における入力画像61に対する解像度変換処理では、予め設定されている解像度の変化率に応じて、解像度を小さくする場合には、例えば、注目画素の画素値とその近傍に存在する画素の画素値との平均値を演算し、演算結果を代表値とすることで入力画像61の解像度を変換する。また、解像度を大きくする場合には、例えば、入力画像61における隣接画素に補間処理を施して入力画像61の解像度を変換する。
また、上記解像度変換処理に限らず、解像度の変化率に併せて画素を間引きして入力画像61の解像度を変換するようにしても良い。また、注目画素と隣接画素間の距離の比率を用いて注目画素の画素値を求める線形補間法を用いて、入力画像61の解像度を変換するようにしても良い。
【0113】
また、ここでは、解像度の変化率として、25%、50%、100%、200%、400%の場合を示したが、他の任意の変化率を設定しても、本発明の効果に何ら影響を与えるものではない。また、解像度の変化率が50%の場合には、画像の縦方向の解像度を2分の1にした例について示しているが、縦方向の解像度を2分の1にするのではなく横方向の解像度を2分の1にしても何ら問題はない。同様に、他の解像度の変化率に対しても、解像度を変える方向は任意に設定することができる。さらに、入力画像61の解像度をここでは640画素×480画素としているが、他の画像サイズおよび解像度であっても何ら問題がないことは言うまでもない。
【0114】
また、図8においては、図7のステップS52において入力画像61の全体を設定した解像度の変化率に従って解像度変換処理を施した後、ステップS53において、例えば16画素×16画素の基本サイズMBを抽出する場合を示しているが、入力画像61から基本サイズMBに相当するマクロブロックを抽出し、抽出したマクロブロックに対して、設定した解像度の変化率に従い解像度変換処理を施すようにしても良い。
【0115】
例えば、解像度の変換率が25%の場合には、入力画像61から32画素×32画素のマクロブロックを抽出して、抽出したマクロブロックの縦方向および横方向のサイズを2分の1にすることで16画素×16画素の基本サイズMBとし、ステップS54〜ステップS61の処理を行うようにしても良い。この処理については、他の任意の解像度の変化率についても同じ処理を行うことができることは言うまでもない。
【0116】
次に、図9を参照しながら、第2の実施形態による画像データ圧縮方法を実現する画像データ圧縮装置の構成について説明する。図9は、第2の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
なお、この図9において、図4に示したブロックと同じ機能を有するブロックには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0117】
図9において、81は解像度変換部であり、図8に示すようにして、予め設定された解像度の変化率に従い、画像入力部30に入力された入力画像61に対して解像度変換処理を施す。そして、解像度変換部81は、入力画像61に解像度変換処理を施すことにより、所望の解像度に変換した画像をマクロブロック抽出部31に供給する。
【0118】
次に、図10を参照しながら、第2の実施形態による画像データ圧縮方法でデータ圧縮を行った場合のデータの伸長方法について説明する。
図10は、データ伸長方法の手順を示すフローチャートである。図10において、ステップS71〜ステップS75およびステップS77は、上述した第1の実施形態による画像データ圧縮方法におけるデータ伸長方法のステップS40〜ステップS44およびステップS45にそれぞれ対応し、同じ処理を行うため説明は省略し、第1の実施形態と処理が異なるステップS76について説明を行う。
【0119】
ステップS76では、図7に示したステップS52において予め設定されていた入力画像の解像度の変化率に応じて、ステップS75において得られた復元画像の拡大処理または縮小処理を行う。例えば、ステップ52において、予め設定していた解像度の変化率が25%の場合には、ステップS76では、ステップS75までの処理により復元された復元画像の縦方向および横方向のサイズをそれぞれ2倍することにより、もとの入力画像61と同じサイズの復元画像を得ることができる。
【0120】
また、ステップ52において、設定していた解像度の変化率が400%の場合には、ステップS76では、ステップS75までの処理により復元された画像の縦方向および横方向のサイズをそれぞれ2分の1にすることにより、もとの入力画像61と同じサイズの復元画像を得ることができる。このように、画像圧縮時にステップS52において設定されていた解像度の変化率に応じてステップS76において、復元画像の拡大処理または縮小処理を行うことにより、正常に画像を復元することが可能である。また、ステップS76で復元された復元画像は、次のステップS77において復元画像として外部に出力することが可能である。
【0121】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、入力画像61を予め設定しておいた解像度変化率に従い、入力画像61の解像度を変更してから、第1の実施形態と同様に画像サイズ変換処理およびベクトル量子化による圧縮処理を行うことにより、低周波成分の多い画像などに対しては復元画像の画質を維持したまま、さらなる圧縮率の向上を達成することが可能となる。また、高周波成分の多い画像や復元画像に高い画質が要求される画像およびアプリケーションに対しては、解像度の変化率として与える値を変えることにより、さらなる画質の向上を達成することが可能となる。
【0122】
なお、第2の実施形態では、解像度の変換率を25%、50%、100%、200%、400%の例を示したが、これに限定されるものではない。また、基本サイズMBのサイズとして16画素×16画素の例を示したが、基本サイズMBのサイズは任意に設定することが可能であり、これに限定されるものではない。なお、上述した第1および第2の実施形態において、入力画像を分割し圧縮する手法としてベクトル量子化を用いているが、本発明はこれに限らず、入力画像を複数の大きさに分割して圧縮する手法に適用することができる。
【0123】
(第3の実施形態)
図11〜図13を参照しながら、本発明の第3の実施形態について説明する。第1および第2の実施形態では、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値に基づいて、基本サイズMBを縮小する縮小率を変更するか否か、すなわち画像サイズ変換処理をさらに行うか否かを判定していた。しかしながら、第1および第2の実施形態では、画像サイズ逆変換処理にて拡大処理する際に、量子化誤差が分散され、復元画像の画質劣化を招いてしまうおそれがあった。
【0124】
そこで、第3の実施形態では、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値に加え、復元画像を所定の大きさに分割した(復元画像から所定の大きさで切り出した)画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値に基づいて、基本サイズMBを縮小する縮小率を変更するか否かをそれぞれ判定するようにしたものである。
【0125】
図11は、第3の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
なお、図11において、ステップS81〜ステップS86およびステップS90〜ステップS93は、上述した第1の実施形態による画像データ圧縮方法のステップS1〜ステップS6およびステップS7〜ステップS10にそれぞれ対応し、第1の実施形態による画像データ圧縮方法と同じ処理を行うため、説明は省略する。なお、図11では、説明の便宜上、ステップS90は、「原画像との相関値判定▲2▼」と記している。
【0126】
第3の実施形態では、ステップS87にて、ステップS86での画像サイズ逆変換処理により得られた復元画像、すなわち基本サイズMBと同じサイズの復元画像を所定の大きさの比較用の画像ブロックに分割する(復元画像ブロック分割処理)。
【0127】
次に、ステップS88にて、上記ステップS87において分割した画像ブロックと、当該画像ブロックに対応する原画像との相関値を算出し、算出した当該相関値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。上記判定の結果、当該相関値が所定の閾値より小さい場合には、ステップS83の画像サイズ変換処理に戻り、当該相関値が所定の閾値以上の場合には、ステップS89に進む。このステップS88における処理を「第1の相関値判定処理」と称す。
【0128】
ステップS89にて、上記ステップS87において分割した画像ブロックの中で、上記ステップS88での第1の相関値判定処理を行っていない画像ブロックがあるか否かを判断する。すなわち、ステップS89では、上記ステップS87において分割した画像ブロックの全てに対して、ステップS88での第1の相関値判定処理を行ったか否かを判断する。上記判断の結果、第1の相関値判定処理を行っていない画像ブロックがある場合には、ステップS88に戻り、そうでない場合には、ステップS90に進む。
【0129】
次に、図12を参照しながら、上記ステップS87での復元画像ブロック分割処理およびステップS88での第1の相関値判定処理について詳細に説明する。図12は、上記復元画像ブロック分割処理および第1の相関値判定処理を説明するための模式図である。なお、以下の説明では、上記図11に示すステップS86において、16画素×16画素により構成される復元画像91、すなわち16画素×16画素の基本サイズMBに対応する復元画像が得られたものとして説明する。
【0130】
ステップS87において、ステップS86での画像サイズ逆変換処理により得られた復元画像91が入力されると、復元画像91は、予め設定しておいたサイズの画像ブロックに分割される。ここでは、16画素×16画素の復元画像91から4画素×4画素で構成される画像ブロック92が抽出され、復元画像91は16個の画像ブロック92に分割される。
【0131】
次に、ステップS88にて、上記ステップS87において分割された画像ブロック92と、当該画像ブロックに対応する原画像との相関値(例えば、S/N比)を算出し、さらに算出した相関値と予め設定しておいた閾値とを比較する。上記比較の結果、算出した相関値が閾値より小さい場合には、ステップS83に戻り、ステップS83〜ステップS87の処理を行う。一方、算出した相関値が閾値以上の場合には、ステップS89に進む。
【0132】
そして、分割した他の画像ブロックに対しても、上述した処理を繰り返し行い、全ての画像ブロックにおいて、算出した相関値が閾値以上の場合には、ステップS90に進み、上述した第1の実施形態と同様に、復元画像と、当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体の相関値に基づいて相関値判定を行い、以降の所定の処理を行う。
【0133】
次に、図13を参照しながら、第3の実施形態による画像データ圧縮方法を実現する画像データ圧縮装置の構成について説明する。図13は、第3の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
なお、この図13において、図4に示したブロックと同じ機能を有するブロックには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0134】
図13において、93は復元画像ブロック分割部であり、図12に示すようにして、画像サイズ逆変換部36により生成した復元画像を、予め設定された大きさ(画素サイズ)の画像ブロックに分割する。
【0135】
94は第1の判定部であり、復元画像ブロック分割部93にて分割して得られた復元画像の画像ブロックと、当該画像ブロックに対応する原画像との相関値を算出する。また、第1の判定部94は、算出した相関値と予め設定した閾値とを比較し、画像サイズをさらに変更するか否かを画像サイズ変換部32等に指示する。また、復元画像を分割して得られた全ての画像ブロックが、予め設定した閾値を満足した場合には、第1の判定部94は、復元画像と、当該復元画像に対応した基本サイズMBの画像との画像全体での相関値を算出して判定を行うように第2の判定部37'に指示する。なお、第2の判定部37'は、上記図4に示した判定部37と同じであるので、重複する説明は省略する。
【0136】
なお、第3の実施形態による画像データ圧縮方法により画像データ圧縮を行った場合のデータの伸長方法については、上述した第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0137】
以上、説明したように第3の実施形態によれば、第1の実施形態により得られる効果と同様の効果が得られるとともに、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値に加え、復元画像を所定の大きさに分割した画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値に基づいて、基本サイズMBを縮小する縮小率を変更するか否かを判定する。
【0138】
これにより、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値、および復元画像の画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値に基づいて、圧縮処理により生じた量子化誤差による復元画像の画質劣化、特に画像サイズ逆変換処理による量子化誤差の分散により生じるおそれのある復元画像の画質劣化を詳細に判定することができる。したがって、復元画像の画質の劣化を抑制して、適切な縮小率での圧縮処理が可能になり、さらなる画質の向上を達成することが可能となる。
【0139】
また、復元画像を分割した画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値が、1つでも閾値条件を満足しない場合には、上記閾値条件を満足しない画像ブロックが確認された時点で、以降の処理を省略することができ、処理を効率良く行うことができる。
【0140】
なお、上述した第3の実施形態では、分割する画像ブロックのサイズを4画素×4画素としているが、他の画素サイズにしても何ら問題がないことは言うまでもない。同様に、復元画像のサイズ(基本サイズMBのサイズ)を16画素×16画素としたが、他の画素サイズにしても何ら問題がないことは言うまでもない。また、同様に、基本サイズMBを縮小かつ分割して生成する圧縮対象MBも、4画素×4画素、2画素×2画素、1画素×1画素に限定されるものではない。
【0141】
また、第3の実施形態では、基本サイズMBおよび圧縮対象MBとして、縦方向および横方向が同じ数の画素数で構成される正方形のマクロブロックを用いているが、正方形のマクロブロックに限らず長方形のマクロブロックを用いても良い。例えば、4画素×5画素の長方形マクロブロックを圧縮対象MBに使用しても良い。更に、基本サイズMBの縮小率として、4分の1、2分の1など圧縮対象MBのサイズの整数倍になるように縮小率を決定する必要はなく、任意のサイズのマクロブロックに設定することが可能である。
【0142】
また、画像サイズ逆変換処理により得られる復元画像のサイズ(基本サイズMBのサイズ)が、復元画像ブロック分割処理にて抽出・分割する画像ブロックのサイズより小さい場合には、画像サイズ逆変換処理により得られる複数の復元画像(複数の基本サイズMB)を結合して画像ブロックを生成するようにすれば良い。
【0143】
また、第3の実施形態では、復元画像を画像ブロックに分割し判定を行った後、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値に基づいて判定を行うようにしているが、これら2つの処理の順序は任意であり、どちらの処理を始めに行っても同じ効果が得られることは言うまでもない。
【0144】
また、第3の実施形態では、基本サイズMBを構成する全ての圧縮対象MBについてベクトル量子化による圧縮処理を行った後、復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との画像全体での相関値、および復元画像を所定の大きさに分割した画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値に基づいて、復元画像の画質の判定を行うようにしているが、1つの圧縮対象MBについてベクトル量子化による圧縮処理を行うたびに、それまでに圧縮処理した部分の復元画像とそれに対応する部分の基本サイズMBの画像との相関値、およびそれまでに圧縮処理した部分の復元画像を分割して得られた画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値に基づいて、復元画像の画質の判定を行うようにしても良い。このようにすると、復元画像の画質の劣化が大きい場合には、ベクトル量子化による圧縮処理を施していない残り圧縮対象MBを圧縮処理せず、基本サイズMBを縮小する縮小率を変更することができ、入力画像の圧縮処理を速やかに行うことができる。
【0145】
また、第3の実施形態では、ベクトル量子化による圧縮処理後に復元した復元画像と当該復元画像に対応する基本サイズMBの画像との相関値、および復元画像を所定の大きさに分割した画像ブロックと当該画像ブロックに対応する原画像との相関値としてS/N比を示しているが、本発明はS/N比に限らず、復元画像と原画像との相関を示す指標であれば問題はなく、上記相関値として、例えば、差分絶対値距離または2乗平均誤差を用いても良い。ただし、上記相関値として差分絶対値距離または2乗平均誤差を用いたときには、上述した図11のステップS88およびステップS90において、相関値が所定の閾値より大きい場合には、図11のステップS83に戻るようにし、相関値が所定の閾値以下場合には、図11のステップS89およびステップS91にそれぞれ進むようにする。
【0146】
また、第3の実施形態では、基本サイズMBを抽出する際、入力された入力画像に何ら処理を施さずに抽出しているが、上述した第2の実施形態と同様に、入力画像に対して解像度変換処理を施した後、基本サイズMBを抽出するようにしても良い。
また、復元画像と原画像との相関を示す指標として、相関値のヒストグラムを求め、その分布に基づいて画像サイズを変更するか否かを決定するようにしても良い。
【0147】
(その他の実施形態)
上記様々な実施形態に示した各機能ブロックおよび処理手段は、ハードウェアにより構成しても良いし、CPUあるいはMPU、ROMおよびRAM等からなるマイクロコンピュータシステムによって構成し、その動作をROMやRAMに格納された作業プログラムに従って実現するようにしても良い。また、上記各機能ブロックの機能を実現するように当該機能を実現するためのソフトウェアのプログラムをRAMに供給し、そのプログラムに従って上記各機能ブロックを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0148】
この場合、上記ソフトウェアのプログラム自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体、及びそのプログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムを記録する記録媒体としては、上記ROMやRAMの他に、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−I、CD−RW、DVD、zip、磁気テープ、あるいは不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0149】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼動しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等の共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0150】
さらに、供給されたプログラムがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0151】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、m画素×n画素の画像ブロックで入力された入力画像データに所定の処理を施して上記画像ブロックの大きさを変更し、変更した画像ブロックの画像データを圧縮処理して得られる圧縮画像データを伸長処理して生成したm画素×n画素の復元画像データとm画素×n画素の入力画像データとの相関の強さを求めるとともに、復元画像データに基づいて生成した所定の大きさの分割画像ブロックの画像データと入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求め、求めた相関の強さに基づいて画像ブロックの大きさの変更方法を変えることにより、圧縮処理に適切な画像ブロックの大きさを容易に決定することができ、復元画像の画質を高く維持しながらも入力画像の画像データを高い圧縮率で圧縮処理することができる。また、圧縮処理により生じる量子化誤差による復元画像の画質劣化、特に伸長処理での量子化誤差の分散により生じるおそれのある復元画像の画質劣化をより詳細に判定することができ、さらなる画質の向上を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベクトル量子化による画像圧縮および伸長の原理を説明するための図である。
【図2】第1の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】画像サイズ変換処理を説明するための模式図である。
【図4】第1の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
【図5】完全可逆符号化部38の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態におけるデータ伸長方法の手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】解像度変換処理方法を説明するための模式図である。
【図9】第2の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
【図10】第2の実施形態におけるデータ伸長方法の手順を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施形態による画像データ圧縮方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】復元画像ブロック分割処理および第1の相関値判定処理を説明するための模式図である。
【図13】第3の実施形態による画像データ圧縮装置の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
30 画像入力部
31 マクロブロック抽出部
32 画像サイズ変換部
33 ベクトル量子化圧縮部
34 画像復元部
35 コードブック記憶部
36 画像サイズ逆変換部
37 判定部
38 完全可逆符号化部
39 圧縮データ出力部
Claims (30)
- m画素×n画素(mおよびnは自然数)の画像ブロックで入力された入力画像データに所定の処理を施して、上記画像ブロックの大きさを変更する画像サイズ変換手段と、
上記画像サイズ変換手段により大きさを変更した画像ブロックの画像データを圧縮する圧縮手段と、
上記圧縮手段により圧縮した圧縮画像データを伸長し、上記m画素×n画素の画像ブロックの復元画像データを生成する伸長手段と、
上記伸長手段により生成した復元画像データと上記入力画像データとの相関の強さを求める第1の相関演算手段と、
上記伸長手段により生成した復元画像データに基づいて、所定の大きさの分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求める第2の相関演算手段と、
上記第1の相関演算手段より出力される第1の相関の強さと、上記第2の相関演算手段より出力される第2の相関の強さとに基づいて、上記画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更するか否かを判断する判断手段とを備えることを特徴とする画像データ圧縮装置。 - 上記第2の相関演算手段は、上記伸長手段により生成した復元画像データからm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'≦m、n'≦n)の分割画像ブロックの画像データを切り出し、切り出した分割画像ブロックの画像データと、上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記第2の相関演算手段は、上記伸長手段により生成した復元画像データを結合してm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'>m、n'>n)の分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、当該分割画像ブロックに対応するように結合した上記入力画像データとの相関の強さを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像データ圧縮装置。
- 圧縮対象である被圧縮画像データを上記m画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した上記被圧縮画像データを上記入力画像データとして入力する画像ブロック抽出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記画像ブロック抽出手段から入力されたすべての入力画像データに対して、上記画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさの変更を行わないと上記判断手段により判断された際に、上記圧縮手段により圧縮した上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを完全可逆符号化処理する完全可逆符号化手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記完全可逆符号化手段は、上記圧縮手段により圧縮した上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理し、
上記完全可逆符号化手段により複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理した圧縮画像データを比較して、完全可逆符号化処理した圧縮画像データのデータ量が最も少ない完全可逆符号化方式を選択する完全可逆符号化方式選択手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の画像データ圧縮装置。 - 所定の解像度変化率で上記被圧縮画像データの解像度を変換し、上記画像ブロック抽出手段に供給する解像度変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記相関の強さは、上記伸長手段により生成した復元画像データに基づく復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値との相関値であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記相関値は、上記復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値とのS/N比であることを特徴とする請求項8に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記相関値は、上記復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値との2乗平均誤差であることを特徴とする請求項8に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記相関値は、上記復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値との差分絶対値距離であることを特徴とする請求項8に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記判断手段は、上記相関値が所定の閾値より小さい場合に、上記画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更すると判断することを特徴とする請求項9に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記判断手段は、上記相関値が所定の閾値より大きい場合に、上記画像サイズ変換手段によりさらに画像ブロックの大きさを変更すると判断することを特徴とする請求項10または11に記載の画像データ圧縮装置。
- 上記圧縮手段および上記伸長手段は、コードブック方式を用いたベクトル量子化によりそれぞれ圧縮、伸長することを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の画像データ圧縮装置。
- コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを2乗平均誤差が最も小さいパターンが隣のアドレスになるように配置することを特徴とする請求項14に記載の画像データ圧縮装置。
- コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを差分絶対値距離が最も小さいパターンが隣のアドレスになるように配置することを特徴とする請求項14に記載の画像データ圧縮装置。
- コードブック内のa画素×b画素(aおよびbは自然数)の画像ブロックの各パターンを所定の規則に従い隣接して配置するとともに、上記所定の規則に従って画像ブロックの各パターンを配置するアドレスの前方または後方の隣接するアドレスに、a画素×b画素の画像ブロックの要素値が全て同じ値であるパターンを所定の個数だけさらに配置することを特徴とする請求項14〜16の何れか1項に記載の画像データ圧縮装置。
- m画素×n画素(mおよびnは自然数)の画像ブロックで入力された入力画像データに所定の処理を施して、上記画像ブロックの大きさを変更し、大きさを変更した画像ブロックの画像データを圧縮処理し、上記圧縮処理により得られた圧縮画像データを伸長処理して、上記m画素×n画素の画像ブロックの復元画像データを生成し、上記生成した復元画像データと上記入力画像データとの相関の強さを示す第1の相関の強さを求めるとともに、上記生成した復元画像データに基づいて所定の大きさの分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを示す第2の相関の強さを求め、上記第1の相関の強さと上記第2の相関の強さとに基づいて、画像ブロックの大きさをさらに変更するか否かを判断することを特徴とする画像データ圧縮方法。
- 上記第2の相関の強さとして、上記生成した復元画像データからm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'≦m、n'≦n)の分割画像ブロックの画像データを切り出し、切り出した分割画像ブロックの画像データと、上記入力画像データの当該分割画像ブロックに対応する部分との相関の強さを求めることを特徴とする請求項18に記載の画像データ圧縮方法。
- 上記第2の相関の強さとして、上記生成した復元画像データを結合してm'画素×n'画素(m'およびn'は自然数、かつm'>m、n'>n)の分割画像ブロックの画像データを生成し、生成した分割画像ブロックの画像データと、当該分割画像ブロックに対応するように結合した上記入力画像データとの相関の強さを求めることを特徴とする請求項18に記載の画像データ圧縮方法。
- 圧縮対象である被圧縮画像データを上記m画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した上記被圧縮画像データを上記入力画像データとして入力し、上記入力されたすべての入力画像データに対して、上記画像ブロックの大きさをさらに変更しないと判断された際に、上記圧縮処理により得られた上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを完全可逆符号化処理することを特徴とする請求項18〜20の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法。
- 上記圧縮処理により得られた上記すべての入力画像データにそれぞれ対応する圧縮画像データを複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理し、上記複数の完全可逆符号化方式で完全可逆符号化処理した圧縮画像データのデータ量が最も少ない完全可逆符号化方式を選択することを特徴とする請求項21に記載の画像データ圧縮方法。
- 所定の解像度変化率で圧縮対象である被圧縮画像データの解像度を変換し、上記解像度を変換した被圧縮画像データを上記m画素×n画素の画像ブロック単位で抽出し、抽出した被圧縮画像データを上記入力画像データとして入力することを特徴とする請求項18〜22の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法。
- 上記相関の強さは、上記生成した復元画像データに基づく復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値との相関値であることを特徴とする請求項18〜23の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法。
- 上記相関値は、上記復元画像に係る画像データの各画素値と、当該画像データに対応する上記入力画像データの各画素値とのS/N比、2乗平均誤差、および差分絶対値距離のうち何れかであることを特徴とする請求項24に記載の画像データ圧縮方法。
- 上記圧縮処理および上記伸長処理は、コードブック方式を用いたベクトル量子化によりそれぞれ圧縮、伸長することを特徴とする請求項18〜25の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法。
- 請求項1〜17の何れか1項に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 請求項18〜26の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 請求項1〜17の何れか1項に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項18〜26の何れか1項に記載の画像データ圧縮方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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