JP3822199B2 - 異種金属管の接合構造 - Google Patents
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Description
図1に、本発明の実施の形態に係る異種金属管の接合構造を示す。図において、符号1および2は異種金属管としてのステンレス鋼管およびアルミニウム合金管をそれぞれ示し、符号3は接続金具を示す。
なお、上記実施形態1においては、接続金具3をフランジ状としたが、立ち上げ部4の根元近傍を切断することにより、筒状に形成してもよい(図2参照)。接続金具3をフランジ状とした場合は、接続金具3と金属管1または2との溶接またはロウ付け時においてフランジ部2aによる放熱効果によって金属間化合物の形成がより確実に防止できる。これに対し、接続金具3を筒状とした場合は、放熱効果は劣るものの、フランジ部2aの出っ張りがないため、例えば自動車用エアコンのCO2冷媒回路に用いる場合、エンジンルームなどの限られた空間内における配管レイアウトの自由度が増加する利点がある。
ステンレス鋼管1の内面と立ち上げ部4の外周面側4aとの接合方法として、上記実施形態1(図1)ではステンレス鋼管1の外面側からその周全体をレーザ溶接する方法を採用したが、これに代えて、図3に示すように、ステンレス鋼管1の内面と立ち上げ部4の外周面側4aとの間にインサート材6を挿入し、高周波加熱等によりインサート材6を溶融してロウ付けを行ってもよい。
あるいは、図4に示すように、フランジ部5の上面側すなわちアルミニウム合金側5bにアルミニウム合金リング8を挿入し、アルミニウム合金(2,5b,8)同士をロウ付けしてもよい。もちろんリング8は、アルミニウム合金管2や接続金具3の内周面側4bの材質と必ずしも同じ材質のものを用いる必要はなく、同種のものや純Alのものを用いてもよい。
上記実施形態1〜3では、二層金属クラッド板の穴フランジ加工としてバーリング加工を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、バーリング加工に代えて例えば深絞り加工を用いてもよい。バーリング加工では1回の塑性変形によって立ち上げ部4を形成するため、クラッド板が難加工性の材質である場合には立ち上げ部4の立ち上げ高さを所要の高さにすることが困難な場合がある。これに対し、深絞り加工で立ち上げ部4を形成する場合は、複数回に分けて少しずつ塑性変形を与えることができるため、難加工性の材質であっても容易に所望の立ち上げ高さを得ることができる。もちろん深絞り加工においてもクラッド板を予熱してから加工してもよい。なお、深絞り加工では予め下孔を開けずに加工を行うため、加工後にその先端部を開口する。
あるいは、穴フランジ加工として、深絞り加工とバーリング加工を組み合わせた加工方法を用いることも好ましい。例えば二層金属クラッド板を深絞り加工した後にその先端部に下孔を開け、その後にバーリング加工を施すことにより、立ち上げ部4の立ち上げ高さを確保するとともに、開口部の先端形状を円滑に仕上げることができる。
また、図5に示すように、ステンレス鋼管1の内面のうち接続金具3を差し込む部分に段差を設けておき、アルミニウム合金管2をステンレス鋼管1の内面と直接接するように差し込む構造とすることも好ましい。これにより、アルミニウム合金管2の外面と立ち上げ部4の内周面側4bのアルミニウム合金との接合に用いるロウ材やインサート材が管内に侵入して冷媒等を汚染することをより確実に防止できる。
接続金具3として、上記実施形態1〜6ではクラッド板に穴フランジ加工を施すことによって形成したものを用いる方法について説明したが、これに代わり、図6示すように、クラッド板に単に打ち抜き等により穴加工を施してリング状に形成したものを用いてもよい。ただし、異種金属管1および2の接続する側の端部をそれぞれフランジ加工する必要がある。そして、これらのフランジ部1aおよび1bをリング状の接続金具3を介して同種の材質の金属同士が接触するように突き合わせる。すなわち、ステンレス鋼管1のフランジ部1aと接続金具3のステンレス鋼側3aとを面接触させ、アルミニウム合金管2のフランジ部2aと接続金具3のアルミニウム合金側3bとを面接触させる。その後、同種の材質の金属同士が接触する部分のみを溶接またはロウ付けにより接合する。例えば図6に示すように、フランジ部2aおよび2bの外径より接続金具3の外径を少し大きくしておき、フランジ部1aおよび2aのそれぞれの外周部1bおよび2bの周全体をロウ付けすればよい。これにより、異種金属管1および2を、金属間化合物を生成することなく、シール性を確保しつつ強固に接合できる。
接続金具の材料として、厚さ0.5mmのステンレス鋼(SUS430系)と厚さ1.2mmのアルミニウム合金(A1100)からなる全厚さ1.7mmの二層金属クラッド板を用いた。この二層金属クラッド板の切板に対して、内面側がアルミニウム合金となるように、6回に分けて深絞り加工を施した後、その先端部をポンチで打ち抜き、内径7mm、立ち上げ高さ15mmの立ち上げ部を形成した。そして、この立ち上げ部の外周部をブランキングにより円形状に打ち抜いて、フランジ状の接続金具を形成した。図7に、この接続金具の(a)縦断面、(b)長さ中央近傍の横断面、および(c)この横断面における異種金属間の界面近傍の詳細を示す。複数回の深絞り加工によりクラッド板の肉厚は約1.5mmに減少していたが、図7に示すように、クラッド板を構成するステンレス鋼とアルミニウム合金との界面に剥離は認められなかった(なお、図7(a)のステンレス鋼とアルミニウム合金との境界の黒い線は、サンプルの研磨時に境界面にできた段差である)。
上記接続金具の外周面側にステンレス鋼管(SUS304、肉厚1.0mm)を嵌挿したのち(なお、内周面側にはアルミニウム合金管を嵌挿せず)、管軸を中心として回転させつつ、炭酸ガスレーザ溶接機(定格:1kW)によりステンレス鋼管の外表面からレーザを照射することによって、その周全体をレーザ溶接した(図1参照)。図8は、レーザ溶接後のクラッド材を構成するステンレス鋼とアルミニウム合金との界面近傍の様子を示す断面図であり、(a)はフランジ部の根元部、(b)は溶接部、(c)は溶接部からフランジ部と反対方向に5mmの位置における界面近傍の組織をそれぞれ示す。(b)および(c)に示すように、界面に厚さ数μm程度とごく微量の金属間化合物(黒色部)が生成しているのが見られた。一方、(a)に示すように、フランジ部近傍では、その放熱効果により、金属間化合物の生成は見られなかった。このように、金属間化合物が微量に生成している部位が一部に存在しても、金属間化合物が発生しない部位で、部品の要求強度を維持すればよい。なお、本実施例では、接続金具の内周面側にアルミニウム合金管を嵌挿せずにレーザ溶接を行ったため上記のように溶接部において少量ではあるが金属間化合物が生成したが、先に下記の接続金具の内周面側へのアルミニウム合金管の嵌合ないしロウ付けを行ってから上記レーザ溶接を行えば、そのアルミニウム合金管による放熱効果により、さらに金属間化合物の生成量は低減されるものと考えられる。
上記接続金具の内周面側にアルミニウム合金管(A1070、肉厚1.5mm)を嵌挿したのち(なお、外周面側にはステンレス鋼管を嵌挿せず)、接続金具のフランジ部の付け根部の周全体をロウ付けした(図1参照)。ロウ材としてはAl−Si系ロウ材(Alu 19FCW−Cs50〔ナイス株式会社製、商品名〕)を用い、ロウ付け用の熱源としては、酸素−アセチレンバーナを用いた。図9は、ロウ付け後の、ロウ付け部近傍におけるクラッド材を構成するステンレス鋼とアルミニウム合金との界面近傍の様子を示す断面図である。同図に示すように、界面には金属間化合物の生成は見られなかった。
1a…フランジ部
1b…外周部
2…アルミニウム合金管
2a…フランジ部
2b…外周部
3…接続金具
3a…ステンレス鋼側
3b…アルミニウム合金側
4…立ち上げ部
4a…外周面側
4b…内周面側
5…フランジ部
5a…付け根部
5b…アルミニウム合金側
6,7…インサート材
8…アルミニウム合金リング
9…溶接部
Claims (5)
- Fe系材料とAl系材料のそれぞれからなる2本の異種金属管の接合構造であって、
これらの異種金属管が、二層金属クラッド板から形成された接続金具を介して接合され、
前記二層金属クラッド板を構成する2種類の異種金属の材質が、前記2本の異種金属管とそれぞれ同種の材質であって、前記二層金属クラッド板を構成するFe系材料の厚さが当該二層金属クラッド板の全体厚さの15〜35%であり、
前記接続金具が、前記二層金属クラッド板に穴フランジ加工を施すことにより、先端が開口した筒状の立ち上げ部を有するフランジ状に形成されたものであって、前記立ち上げ部の立ち上げ高さが、当該立ち上げ部の内径の1.0倍以上であり、
前記2本の異種金属管を、前記立ち上げ部の外周面側と内周面側とにそれぞれ分けて、前記同種の材質の金属同士が接触するように嵌挿し、これら同種の材質の金属同士が接触する部分のみを溶接またはロウ付けにより接合したものであること、
を特徴とする異種金属管の接合構造。 - 前記接続金具が、前記二層金属クラッド板に穴フランジ加工を施して先端が開口した筒状の立ち上げ部を形成したのち、この立ち上げ部の根元近傍を切断することにより筒状に形成されたものである請求項1に記載の異種金属管の接合構造。
- 前記穴フランジ加工が、前記二層金属クラッド板を深絞り加工した後にその先端部を開口するものである請求項1または2に記載の異種金属管の接合構造。
- 前記穴フランジ加工が、前記二層金属クラッド板を深絞り加工した後にその先端部に下孔を開け、その後にバーリング加工を施すものである請求項1または2に記載の異種金属管の接合構造。
- 前記穴フランジ加工が、前記二層金属クラッド板に予め下孔を開けた後にバーリング加工を施すものである請求項1または2に記載の異種金属管の接合構造。
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