JP3808192B2 - 移動量測定装置、及び移動量測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式インクリメンタルパターンを用いた移動量測定装置、及び移動量測定方法にかかり、特に、インクリメンタルパターンの所定の基準位置を基準としてインクリメンタルパターンの移動量を求める移動量測定装置、及び移動量測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光学式エンコーダの基準位置(零点)の設定、検出技術には、例えば特開昭59-224515号公報に開示されているように、半導体レーザから照射されるレーザ光を透明ガラスであるディスク上の円周方向に形成されたインクリメンタルパターンに照射して該ディスクの回転量を求める際、レーザ光を予めインクリメンタルパターンに照射して複数の光束に分割しておき、それらのうちの一つの光束を、前記インクリメンタルパターンに照射すると共に、前記インクリメンタルパターンとは別の零点パターン(基準位置を示すマーク)を、インクリメンタルパターンとは異なるトラック上に設け、該零点パターンのあるトラックに前記光束の一つを照射して零点信号を得るものがあった。
【0003】
また、特開平2-85718号公報に開示されているように、零点パターンを反射スリットで構成し、該反射スリットにレーザ光を照射したときに、並んで設けられた2つの受光器に前記反射スリットで反射されずに該2つの受光器に入射した光の光量が等しくなったときを零点とするものがあった。
【0004】
しかしながら従来技術では、インクリメンタルパターンとは別に零点パターンを設けており、更に、この零点パターンを検出するため、インクリメンタル信号検出用の光学系とは別に光学系を設ける必要が生じ、装置が大型化し、コスト増を招いていた。
【0005】
しかも、インクリメンタルパターンと零点パターンとが設けられたディスクはガラス製であり、一方、それぞれのパターンを検出する光学系が設けられた支持部材は金属製であり、両者は線膨張係数が異なるため、温度変化によりインクリメンタル信号が発生するタイミングと零点信号が発生するタイミングとが相対的に変動し、基準位置を示す信号がドリフトしてしまうという不都合があった。
【0006】
また、零点の検出精度を向上させるためには、零点パターンを微細化する必要があるが、微細化するとごみ等の付着による影響が大きくなり、検出ミスが頻繁に発生するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合に鑑みて創作されたもので、その課題は、温度変化があっても基準位置がドリフトせず、簡便な光学系により正確に基準位置を設定することができる移動量測定装置、及び移動量測定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明装置は、光源と、前記光源と相対移動するスケールと、光検出手段と、信号処理回路とを備え、前記スケールは反射スリットが所定のデューティ比で配置されたインクリメンタルパターンを有し、前記光源は前記インクリメンタルパターンに光を照射して回折光と反射光と透過光とを生じさせ、前記光検出手段は前記回折光と前記反射光と前記透過光とを検出し、前記信号処理装置は前記回折光の明暗の変化から、前記光源と前記スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定装置であって、前記インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なるデューティ比を持つ2つの回折パターンが接続して構成され、前記光検出手段により前記反射光の光強度と前記透過光の光強度のいずれか一方又は両方を測定し、前記2つの回折パターンの接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とし、
請求項2記載の発明装置は、光源と、前記光源と回転軸線を中心として相対的に移動する円形スケールと、光検出手段と、信号処理回路とを備え、前記円形スケールは、反射スリットが所定のデュティー比で周方向に配置された円形インクリメンタルパターンを有し、前記光源は前記円形インクリメンタルパターンに光を照射して回折光と反射光と透過光とを生じさせ、前記光検出手段は前記回折光と前記反射光と前記透過光とを検出し、前記信号処理装置は前記回折光の明暗の変化から、前記光源と前記円形スケールとの相対移動量を測定する移動量測定装置であって、前記円形インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なるデューティ比を持つ2つの回折パターンが2つの接続部分で環状に接続して構成され、前記2つの接続部分のうちのいずれか一方の接続部分の表面に反射防止膜が成膜され、前記光検出手段により前記反射光の光強度と前記透過光の光強度とを測定し、前記反射防止膜が成膜されていない接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とし、
請求項3記載の発明方法は、光源と相対移動するスケール上に所定のデューティ比で配置された反射スリットで構成されたインクリメンタルパターンに、前記光源から光を照射して、回折光と反射光と透過光とを生じさせ、前記回折光の明暗の変化を検出して前記光源と前記スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定方法であって、前記インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なる2つのデューティ比を持つ回折パターンを接続して構成し、前記反射光の光強度と前記透過光の光強度のいずれか一方又は両方の大きさを測定し、前記2つ回折パターンの接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とし、
請求項4記載の発明方法は、回転軸線を中心として光源と相対的に移動する円形スケール上に所定のデューティ比で周方向に配置された反射スリットで構成された円形インクリメンタルパターンに、前記光源から光を照射して、回折光と反射光と透過光とを生じさせ、前記回折光の明暗の変化を検出して前記光源と前記円形スケールとの相対移動量を基準位置を基準として測定する移動量測定方法であって、前記円形インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なる2つのデューティ比を持つ回折パターンを2つの接続部分で環状に接続して構成し、前記2つの接続部分のうちのいずれか一方の表面に反射防止膜を成膜し、前記反射光の光強度と前記透過光の光強度とを測定し、前記反射防止膜が成膜されていない接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とする。
【0009】
光源に固定されたレーザ発生器を使用し、該レーザ発生器と相対移動するインクリメンタルパターン(回折格子)にレーザ光を照射すると回折光が発生するので、該回折光の明暗の変化を検出すれば、インクリメンタルパターンと光源との相対移動量を測定することができる。
【0010】
これを図面を用いて説明する。図5(a)を参照し、101はガラススケールであり、その表面に幅ωの反射スリット102がピッチPで配置されたインクリメンタルパターン103が設けられており、該インクリメンタルパターン103に、入射レーザ光LIが照射されている。
【0011】
前記入射レーザ光LIの一部は反射されて回折の次数が0である反射光LRとなり、残りは回折の次数が0である透過光LTと、次数mの透過回折光LDmとなっているものとする。
【0012】
前記入射光LIの光強度をII、前記次数mの透過回折光LDmの光強度をIDmとすると、前記入射光LIに対する前記m次透過回折光LDmの回折効率ηmは次式で表わすことができる。
【0013】
ηm = II/IDm (1)
ところで、一般に、前記回折効率ηmは、前記反射スリットの幅ωとピッチPから、
ηm = sin2(π・m・ω/P)/(π2・m2) (2)
と表わすことができる。ここで、ω/Pはデューティ比と呼ばれる量であり、φで表わすものとする。
【0014】
ところで、一般的に、インクリメンタルパターンの移動量を測定するための回折光には、光量の問題等から、一般には±1次の回折光が使用されているので、1次透過回折光の回折効率に着目すると、(2)式で、m=1であり、互いに異なる2つのデュティー比φA、φBを持つインクリメンタルパターン(回折パターン)の1次透過回折光の回折効率η1A、η1Bは、
η1A = sin2(π・φA)/π2 (3)
η1B = sin2(π・φB)/π2 (4)
と表わせる。
【0015】
ここで、前記相異なる2つのデューティー比φA、φBの間に、
φA + φB = 1 (但し、0<φA<φB<1) (5)
の関係が成立している場合には、(3)、(4)式から、η1A、η1Bの間に、
η1A = sin2(π・φA)/π2 = sin2(π−π・φB)/π2
= sin2(π・φB)/π2 = η1B (7)
が成立する。
【0016】
このように、和が1であり互いに異なる2つのデューティ比φA、φBを持つ回折パターンに関しては、その1次透過回折光の効率η1A、η1Bは相等しい。
【0017】
そして、前記(5)式が成立する限り、和が1であり且つ互いに異なる2つのデューティ比を持つ2つの回折パターンに関しては、2次、3次等、m次の透過回折光の回折効率ηmA、ηmBも等しくなる。
【0018】
デューティ比φと回折効率ηmの関係を3次まで図5(b)のグラフに示す。回折効率ηmは、φ=0.5を中心として左右対称になっていることがわかる。
【0019】
なお、前記デューティー比φのインクリメンタルパターンに関しては、反射率Rと透過率Tとは、
次式で表わせる。
【0020】
R = (ω/P)2 = φ2 (11)
T = (1−φ)2 (12)
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0022】
図3(a)を参照し、50は本発明装置の一実施の形態である移動量測定装置である。
【0023】
該移動量測定装置50は、光源51と、例えば無色透明なガラス製のスケール52と、図示しない光検出手段と、信号処理回路54とを備えており、前記光源51は固定されており、前記スケール52は前記光源51に対して相対的に直線運動するように構成されている。
【0024】
前記スケール52はインクリメンタルパターン55を有しており、該インクリメンタルパターン55は、2つの回折パターン55a、55bが接続部57で接続されて構成されている。
【0025】
前記回折パターン55aは、例えばアルミニウム薄膜からなる幅ωAの反射スリットがピッチP(数ミクロン〜数十ミクロン)で配置されて構成されており、前記回折パターン55bは、幅ωBの反射スリットがピッチPで配置されて構成されている。前記幅ωAと幅ωBとは互いに異なっており、且つその和ωA+ωBの値が前記ピッチPと等しくなるように選択されている。
【0026】
従って、前記回折パターン55a、55bのデューティ比φA(=ωA/P)、φB(=ωB/P)は、和が1となり且つ互いに異なる値である。
【0027】
ここで、前記幅ωA、ωBの間に、
ωA < ωB (21)
の関係が成立する場合には、必然的に、
φA < 0.5 , 0.5 < φB (22)
の関係が成立する。
【0028】
また、前記回折パターン55aにレーザ光が照射されたときに作られる反射光LRAの光強度をIRA、透過光LTAの光強度をITA、1次透過回折光(以下、「回折光」と呼ぶ。)LDAの光強度をIDAとし、前記回折パターン55bで作られる反射光LRBの光強度をIRB、透過光LIBの光強度をITB、回折光LDBの光強度をIDBとすると、それらの関係は、次表のようになる。
【0029】
上記表1から、前記インクリメンタルパターン55上での、前記光強度IRA、IRB、ITA、ITB、IDA、IDBの分布を図示すると、図3(b)のようになる。
【0030】
ここで、前記回折光の光強度IDA、IDBは相等しいので、前記回折パターン55aと前記回折パターン55bとで作られる明暗パターンの形状及び光の強度分布とは同じになる。従って、前記信号処理回路54で前記回折光I DA、I DBを検出し、その明暗の変化を計数して移動量を求める際にも前記接続部57で測定が不安定になることはない。
【0031】
また、前記透過光の光強度ITと前記反射光の光強度IRとは、前記接続部分57で相等しい大きさになるので、両光強度を測定し、比較器で比較すれば、該接続部57の位置が検出できる。従って、該接続部分57の位置を基準位置に設定すれば、前記スケール52の移動量を、該基準位置からの移動量として求めることができるようになる。
【0032】
なお、前記接続部分57を検出する際、前記反射光の光強度だけを測定し、それが(IRA+IRB)/2 の値になったときの位置を前記基準位置に設定してもよいし、前記透過光の光強度だけを測定し、それが(ITA+ITB)/2 の値になったときの位置を前記基準位置に設定してもよい。
【0033】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
【0034】
図1を参照し、2は本発明の一実施の形態の移動量測定装置であり、レーザ光を射出する光源3と、円形スケール4と、受光素子11、12、13、14を有する光検出手段とを備えている。
【0035】
前記光源3は前記円形スケール4の上に配置され、図示しない装置筺体に固定されており、前記円形スケール4は、回転軸線17を中心として回転移動可能に設けられ、前記光源3と前記円形スケール4とは、相対的に移動し得るように構成されている。
【0036】
前記光源3から射出したレーザ光B1は、偏光ビームスプリッター21に入射すると略等光量の反射光束B2と、透過光束B3に分割される。
【0037】
前記反射光束B2と前記透過光束B3とは直線偏光光であり、前記反射光束B2は1/4波長板221を透過して円偏光光B4となり、プリズム231を介して、入射レーザ光LIとして前記スケール4の表面に照射される。該スケール4の表面には、図2に示すように、周方向に反射スリット6が配置されたインクリメンタルパターン5が設けられており、前記入射レーザ光LIが該インクリメンタルパターン5に入射すると、その一部は前記反射スリット6で反射され、回折の次数が0である反射光LRとなり、受光素子14に入射する。また、前記入射レーザ光LIのうち、前記反射スリット6で反射されなかったものの一部は回折の次数が1である回折光LDと回折の次数が0である透過光LTとなる。前記透過光LTは受光手段の備える受光素子13で受光される。
【0038】
一方、前記回折光LDは反射手段241で反射され反射光束B6となり、前記入射レーザ光LI、及び前記円偏光光B4と同じ光路を逆進して前記1/4波長板221に再入射し、これを透過して透過光束B7となる。該透過光束B7の偏光方位は、前記反射光束B2の偏光方位に対して90°異なっているので、前記偏光ビームスプリッタ21に再入射すると、今度は透過して1/4波長板25に入射する。
【0039】
前記透過光束B3は、前記反射光束B2と同様に、1/4波長板222とプリズム232を介して、前記円形スケール4上の、前記入射レーザ光LIとは回転軸線17を挟んで反対側の位置に入射する。そして、インクリメンタルパターン5を透過した光は反射手段242で反射され、前記1/4波長板222で直線偏光の透過光束B14にされて前記偏光ビームスプリッタ21に入射する。該透過光束B14の偏光面の方位は前記透過光束B3の偏光面の方位と90°異なっているので、前記偏光ビームスプリッタ21で反射され、前記1/4波長板25に入射する。
【0040】
前記偏光ビームスプリッタ21から前記1/4波長板25までの光路は、前記透過光束B7と前記透過光束B14とで共通するので、2つの透過光束B7、B14が重なり合い、前記1/4波長板25を透過して円偏光光の干渉光B20となる。
【0041】
該干渉光B20が光分割手段26に入射すると2つの光束に分割され、それぞれの光束は、それらの偏光面に対してそれぞれ45°だけ偏光方位が傾けて配置された偏光板31、32を透過して、互いに偏光方位が90°異なる2つの直線偏光光B21、B22となって、それぞれ受光素子11、12に入射する。
【0042】
前記受光素子11、12は、それぞれ前記スケール4が回転した場合に前記インクリメンタルーパターン5の移動により作られる明暗の変化を検出し、図示しない信号処理装置により前記円形スケール4の移動量(回転量)を算出する。
【0043】
前記インクリメンタルパターン5の反射スリット6は、図3(a)に示したインクリメンタルパターン55を構成する反射スリットと同様に、ωA、ωBの幅を有する2種類の反射スリット6a、6bがピッチPで配置された2種類の回折パターン5a、5bを2つの接続部分71、72で環状に接続して構成されており、該回折パターン5a、5bは、それぞれφA、φB(φA+φB=1、φA<φB)のデューディ比を有している。
【0044】
ここで、前記インクリメンタルパターン5の上に反射防止膜(例えばフッ化マグネシウムを蒸着させて形成する)が全く成膜されていない場合には、発光素子3から照射され、前記受光素子13、14が受光する透過光LTの光強度ITと反射光LRの光強度IRは、図4(a)のようになり、前記スケール4が時計回りと反時計回りと自在に回転する場合には、前記光強度ID、ITを測定するだけでは、前記2つの接続部分の位置P1、P2を区別することができない。
【0045】
しかし、 前記2つの接続部分71、72のうち、前記接続部分72を中心とする範囲Uを除く部分に反射防止膜8が成膜されており、この場合、反射防止膜8が成膜されていない部分と比較すると、透過光の光強度ITと1次回折光LDの光強度には変化がないが、反射防止膜で反射された反射光LR’の光強度は反射防止膜のない部分で反射された反射光LRの光強度より小さくなる。このようなインクリメンタルパターンにレーザ光が照射された場合の反射光の光強度IR、IR’と、透過光の光強度ITを図4(b)に示す。
【0046】
この場合、前記光強度IRと、前記光強度IR’の中間のレベルにスレッショルドレベルSRを設定しておき、前記受光素子14が該スレッショルドレベルSRを超える光強度の反射光を受光した場合に信号C1がハイになるようにする。
【0047】
更に、前記透過光LTの光強度ITを低レベル側にシフトさせ、透過光のスレッショルドレベルSTを設定すると、該透過光のスレッショルドレベルSTは、前記反射光のスレッショルドレベルSRと2点で交差するので、この2点で信号C2を出力するようにする。
【0048】
そして、前記信号C1と前記信号C2とのアンドをとり、信号C3にすると、該信号C3は、前記反射防止膜8が成膜されていない範囲U内で出力されるので、前記接続部分72の位置を、接続部分71と区別して検出することができる。従って、その位置を基準位置に設定すれば、円形スケールの1周につき1つの基準位置を設定することができるので、該円形スケール4の移動量を基準位置からの移動量として求めることができる。
【0049】
なお、本発明の動作原理、及び本実施の形態では、移動量を測定する回折光に1次透過回折光を用いたが2次、3次等、より高次の回折光を用いることも可能である。
【0050】
【発明の効果】
移動量を求めるインクリメンタルパターン上で基準位置を検出することができるので、温度変化により基準位置がドリフトすることはない。
【0051】
インクリメンタルパターンの他に、基準位置を示すパターンを設けなくても済むので、基準位置を示すマークにごみが付着して基準位置を読み誤るということがなく、スケール上に移動量検出のために使用されない無効領域を設けなくてよく、更に、移動量検出に用る光学系と別プリズム等の光学系を設けなくても済み光学系が簡便となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図
【図2】本発明の一実施の形態のインクリメンタルパターン
【図3】 (a)は本発明の動作原理を説明するためのインクリメンタルパターン
(b)は本発明の動作原理を説明するための光強度のグラフ
【図4】 (a)はインクリメンタルパターン上に反射防止膜を設けない場合の光強度のグラフ
(b)は一つの接続部分表面を除いてインクリメンタルパターン上に反射防止膜を成膜した場合の反射光と透過光の光強度を示すグラフ
(c)は(b)を信号処理するためのタイミングチャート
【図5】 (a)は本発明の測定原理を説明するための図
(b)はデューティ比φと回折効率ηmの関係を示すグラフ
【符号の説明】
2・50 移動量測定装置
4 円形スケール
5 円形インクリメンタルパターン
5a・5b・55a・55b 和が1であり且つ互いに異なるデューティ比を持つ2つの回折パターン
12・51 光源
17 回転軸線
52 スケール
54 信号処理回路
55 インクリメンタルパターン
71・72・57 接続部分
m 次数
η 回折効率
φ デューティ比
LD 回折光(1次透過回折光)
LR 反射光
LT 透過光
ID 回折光の光強度
IR 反射光の光強度
IT 透過光の光強度
Claims (4)
- 光源と、前記光源と相対移動するスケールと、光検出手段と、信号処理回路とを備え、
前記スケールは反射スリットが所定のデューティ比で配置されたインクリメンタルパターンを有し、
前記光源は前記インクリメンタルパターンに光を照射して回折光と反射光と透過光とを生じさせ、
前記光検出手段は前記回折光と前記反射光と前記透過光とを検出し、
前記信号処理装置は前記回折光の明暗の変化から、前記光源と前記スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定装置であって、
前記インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なるデューティ比を持つ2つの回折パターンが接続して構成され、
前記光検出手段により前記反射光の光強度と前記透過光の光強度のいずれか一方又は両方を測定し、前記2つの回折パターンの接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とする移動量測定装置。 - 光源と、前記光源と回転軸線を中心として相対的に移動する円形スケールと、光検出手段と、信号処理回路とを備え、
前記円形スケールは、反射スリットが所定のデュティー比で周方向に配置された円形インクリメンタルパターンを有し、
前記光源は前記円形インクリメンタルパターンに光を照射して回折光と反射光と透過光とを生じさせ、
前記光検出手段は前記回折光と前記反射光と前記透過光とを検出し、
前記信号処理装置は前記回折光の明暗の変化から、前記光源と前記円形スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定装置であって、
前記円形インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なるデューティ比を持つ2つの回折パターンが2つの接続部分で環状に接続して構成され、
前記2つの接続部分のうちのいずれか一方の接続部分の表面に反射防止膜が成膜され、
前記光検出手段により前記反射光の光強度と前記透過光の光強度とを測定し、前記反射防止膜が成膜されていない接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とする移動量測定装置。 - 光源と相対移動するスケール上に所定のデューティ比で配置された反射スリットで構成されたインクリメンタルパターンに、前記光源から光を照射して、回折光と反射光と透過光とを生じさせ、
前記回折光の明暗の変化を検出して前記光源と前記スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定方法であって、
前記インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なる2つのデューティ比を持つ回折パターンを接続して構成し、
前記反射光の光強度と前記透過光の光強度のいずれか一方又は両方の大きさを測定し、前記2つ回折パターンの接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とする移動量測定方法。 - 回転軸線を中心として光源と相対的に移動する円形スケール上に所定のデューティ比で周方向に配置された反射スリットで構成された円形インクリメンタルパターンに、前記光源から光を照射して、回折光と反射光と透過光とを生じさせ、
前記回折光の明暗の変化を検出して前記光源と前記円形スケールとの相対移動量を所定の基準位置を基準として測定する移動量測定方法であって、
前記円形インクリメンタルパターンは、和が1となり且つ互いに異なる2つのデューティ比を持つ回折パターンを2つの接続部分で環状に接続して構成し、
前記2つの接続部分のうちのいずれか一方の表面に反射防止膜を成膜し、
前記反射光の光強度と前記透過光の光強度とを測定し、前記反射防止膜が成膜されていない接続部分を検出して前記基準位置を設定することを特徴とする移動量測定方法。
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