JP3805884B2 - Atm中継装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はATM中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットおよびイントラネットの急速な普及に伴う通信量の増大と音声、動画といったリアルタイム情報のサポートに対する要求の急速な高まりは大容量な情報を高速にリアルタイムに処理できる通信インフラストラクチャの構築要求を意味している。その中核となるのがルータである。これまでにルータ技術はパケットの転送処理をソフトウェア技術を用いて実現しており単位時間に処理できるパケットの数には限界があるとともに処理に要する時間もまちまちである。従って、今後要求される大容量かつリアルタイム通信には必ずしも対応できるとは言い難い。従来のルータ装置の性能は、ソフトウェア処理つまりCPUの性能により決定されているため、この様な技術を核に新しい高速化技術を導入することによる大きな性能の向上は難しい。IPパケット中継のハードウェアアーキテクチャからの見直しが余儀なくされる。このような既存のルータの性能に対するボトルネックを解決する手段として、ATM交換技術とIP処理とを統合させた技術が上げられる。機能としてはルータだがパケット転送をATMスイッチの力で高速化する、つまりソフトウェア処理をIPパケット毎に行わずにダイレクトなATMコネクションで結ぶものである。この様なATM技術を用いたルータはCSR(Cell Switch Router)として知られている。
【0003】
図8(a)、(b)はCSRの構成の第1の例を示す図であり、ATMスイッチ部2とIPプロセシング部1とのCPU通信にATM I/Fを使用した例である。IPプロセシング部1のソフトウェアは、CSRプロトコル1aとUDP(User Datagram Protocol)/IP(Internet Protocol )1bとBSDカーネル1cとATMドライバ1dとシリアルドライバ1eとから構成される。また、図8(c)、(d)はATMスイッチ部2とIPプロセシング部1のCPU通信にイーサネットなどの非同期ポートを使用した場合の例である。
【0004】
ATMドライバ1dはATMスイッチ部2との接続に用いられる。IPプロセシング部1のCPUは、ATMスイッチ部2のCPUとの通信により、カットスルーのためのATMスイッチ部2のVPI(Virtual Path Identifier)/VCI(Virtual Channel Identifier)の設定指示と開放指示を行う。CSRでは従来のソフトウェア処理によるパケット転送モードつまりホップバイホップ転送モードと、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを同時に提供する。本構成のCSRを使用すると図9にて後述するように、動作としては通信の途中でIPプロセシング部1から処理を切り離し、ATMスイッチ部2でカットスルーをして転送速度の高速化をはかることができる。カットスルーとは近道を通ること、つまり入力パケットはルータ部つまりIPプロセシング部1には常に転送されずに、 ATMスイッチ部2だけで出力ポートに中継されるものである。エンド端末や中継のATMスイッチにはカットスルー処理は見えない。エンド端末は既存のIPルータネットワークを利用する時と同じ様に隣接するCSR(IPルータ)宛にIPパケットを送信すればよい。
【0005】
図9にCSRの基本動作原理を示す。図9(a)に示すように、最初のパケットはホップバイホップ転送モードにより転送されCSRにおいてパケットの再構築が行われ、パケットのヘッダが解析される。CSRはパケットヘッダ情報を用いて、次ホップのノード(ルータあるいは宛先ホスト )あるいはネットワーク(ルータ )へパケットを転送する。アプリケーションの継続期間が長いと期待されるパケットフロー例えばftp、telnet 、WWWなどの場合には、図9(b)に示すように、隣接ノード間のプロトコル(CSRプロトコル)によりパケットフローとカットスルー転送経路(ATM−VC)の対応関係を通知する事によりカットスルー転送経路が確立される。カットスルー転送経路確立の判断はTCP/UDPポート番号の情報、又はパケット長などを用いて(トリガ)行う。
【0006】
カットスルー転送経路が確立された後は図9(c)に示すように、パケットはCSRにおいて再構築されることなくATMヘッダ情報VPI/VCIなどを用いてスイッチングされる。アプリケーションのパケットフロー量の減少が検出されるとCSRは図9(d)に示すように、CSRプロトコルを用いてカットスルー転送経路の開放を行う。カットスルー転送路の解放後はホップバイホップ転送モードに遷移する(図9(a))。CSRプロトコルは隣接ノード間のみで有効なプロトコルであり、CSRプロトコルによって交換された情報/状態は隣接ノード間のみで有効である。従ってカットスルーパケット転送に関する情報/ 状態に対しては隣接ノード間のみで同期がとれていれば十分であり、全てのノード間でのグローバルな同期を必要としない。定期的な情報/状態のリフレッシュを行う。さらにカットスルー転送経路の確立ポリシーは各CSRのローカル判断である。
【0007】
図10はRSVP(リソースリザベーションプロトコル)をトリガにした上記CSRの動作原理を示す図である。基本的な部分は図11と同様である。CSRはまず図10(a)に示すように、IPプロセシングにて処理を行う通常のIPルータとして動作しており、この時はデフォルトの仮想チャネルVCを使用している。ここで、図10(b)に示すように、データの受信側(CSR-3)からのRSVP要求メッセージを受信した場合には、これをトリガとしてCSR-2は、CSR-3と新しいチャネルVC(VPI/VCI)を設定する。同様にしてCSR-1とCSR-2間も新しいチャネルを使って流れる。CSR間プロトコルにてお互いのVPI/ VCIのやり取りをした後データは新しいチャネルを使って流れる。CSR-1とCSR-2間のチャネルとCSR-2とCSR-3間のチャネルを直接ATM接続する事により高速なパケット転送つまりカットスルー転送が行われる(図10(c))。アプリケーションのパケットフロー量の減少が検出されるとCSRは図10(d)に示すように、CSRプロトコルを用いてカットスルー転送経路の開放を行う。
【0008】
上記したように、インターネット上での音声や動画の転送が試みられるようになった現在、将来に向けての通信品質の制御、複数のQOSクラスの提供に対する要求が急速に高まっており、上記のパケットフロー毎にATMのVCCを提供するフロードリブンのCSR方式ではRSVPの様にノードがネットワークに対してコントロールメッセージを送信することでQOS(Quality of Service)クラスの要求及び提供を行う方法(コントロールドリブン)、アプリケーションの種類の情報を用いてQOSクラスを決める方法(データドリブン)が容易に可能である。
【0009】
柔軟な対応を考慮し、フロードリブンカットスルーパスではRSVPの様なコントロールパケットをネットワーク側に転送する事によって生成されるパスつまりコントロールドリブンパスを設ける方法と、コントロールパケットの情報を用いずに生成されるパス、つまりデータドリブンパスのデュアルモードの運用をするべきである。
【0010】
しかしアプリケーションフローの到着毎にカットスルーパスを生成する方法つまりフロードリブン型のみの運用を行うと、大規模なネットワーク網に適用した場合にはカットスルーパスの形成に必要となるVC数が非常に大きくなることが懸念される。
【0011】
しかし、この問題の解決には、ネットワーク管理者があらかじめ異なるQOSクラスを持つカットスルーパスを用意する方法(トポロジードリブン)を用いれば解決できる。つまり、トポロジードリブンでは、同一のアドレスを持つサブネットへ転送されるパケットを同じカットスルーパスに共有させる、つまりマージングすることが可能であるためである。つまりカットスルーパスの生成はネットワークトポロジーの情報に基づき行えるため、このトポロジードリブンによりカットスルーによるパケット転送に必要となるVC数が大幅に改善できる。
【0012】
しかし、トポロジードリブンのみの運用では品質保証例えば帯域保証を行う場合にはノード間に用意する帯域幅をトラヒック(データフロー)の量が比較的多い時に要求される帯域にする必要がある。つまり、ネットワーク管理者があらかじめ異なるQOSクラスを持つカットスルーパスを用意する必要があり、帯域の無駄づかいとなる。
【0013】
したがって、フロードリブンとトポロジードリブンの両者の特徴を生かし、両方をサポートするデュアルモードによる運用が最適である。
【0014】
図11(a)は上記したフロードリブンの動作を示し、図11(b)は上記したトポロジードリブンの動作を示し、図11(c)は両モードを組み合せたデュアルモードを示している。
【0015】
すなわち、トポロジードリブンに、フロードリブンを同時に適用すれば品質保証を要求するパケットフローに対してはオンデマンドに帯域を確保する事が可能となる。これによってトポロジードリブンで使用する帯域幅をトポロジードリブンのみで適用する場合に比較して小さくする事が可能となる。
【0016】
ところで、ネットワーク内には複数のアプリケーションで通信資源つまりVCを共有するパケットフローつまりトポロジードリブンパスと、アプリケーション毎に通信資源つまりVCを割り当てるべきパケットフローあるいは異なる通信品質クラスを要求するパケットフローが同時に存在する事が考えられるため、トポロジードリブンのみの運用でこのような要求を満足するために、トポロジードリブンの中に異なる通信品質クラスを提供する必要がある。要求通信品質クラス毎にカットスルーパスを使い分ける事でハードウェア機能が単純化できるデュアルモードが運用できなければならない。
【0017】
トポロジードリブン型CSRネットワークはVPベースで実現する方式とVCベースで実現する方式が考えられる。VPベースでの実現の場合1つのノードから設定できるパスが最大256(2の8乗 )本であり、拡張性に乏しいネットワークとなってしまう。一方、VCベースで実現した場合には、複数のフローがトポロジードリブンネットワークに合流されるノードにおいてAAL(ATM Adaptation Layer)5レベルでのセル順序性を保証するVCマージング機能のサポートが必要になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したVCマージングを行なうにあたって以下のような問題点があった。すなわち、図12に示す様なVCマージング機能において、2つのフローに沿ったセル(A1〜A4)、(B1〜B4)を単純にマージングした場合、ATMスイッチング機能3によるスイッチング後、セルは図に示すように混在した流れになり、AAL5レベルで見るとパケットの最初にくるべきセルBOC(Begin of Cell )が2回到着し、結果的にはPDU(Protocol Data Unit)がうまく組み立てられないという問題があった。
【0019】
本発明のATM中継装置はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、通信品質に応じてPDU単位でセルをマージすることによって、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明に係るATM中継装置は、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、同一の転送先アドレスを持つパケットを各パケットが持つ通信品質に応じて異なるキューにPDU単位で格納する格納手段と、異なるキューに格納されたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段とを具備する。
【0021】
また、第2の発明に係るATM中継装置は、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、同一の転送先アドレスを持つ各パケットを各々セルごとに分解する分解手段と、分解されたセルを通信品質に応じてPDU単位でまとめてパケットに組み立てる組み立て手段と、組み立てられたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段とを具備する。
【0022】
また、第3の発明に係るATM中継装置は、第1又は第2の発明に係るATM中継装置において、受信したパケットをソフトウェア処理するホップバイホプ転送モードをさらに具備し、このホップバイホプ転送モードにおいてパケットの転送処理を行なう第1の処理手段と、この第1の処理手段と通信可能なように設けられた前記ATMスイッチを管理する第2の処理手段とをさらに具備する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
上記した従来の問題点を解決するために、本実施形態では図1に示すように、1つのVC(Virtual Connection)に複数のフローをマージするにあたって、VC(PDU)単位の機能4によりPDU単位でセルを整列化してマージするようにする。ここでは、このようなセルの整列化を以下に述べる2つの実施形態を用いて実現する。
【0025】
図2は本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【0026】
図2において、CSRは、ATMスイッチ部10と、このATMスイッチ部10にATM−IF12を介して接続されるIPプロセシング部11とから構成される。IPプロセシング部11はCPU11aとAAL5部11bとからなり、隣接ノード間のCSRプロトコルの処理あるいはカットスルーされないIPパケットつまりホップバイホップ処理をソフトウェア(CPU)にて処理する部分である。このIPプロセシング部11はホップバイホップ処理の能力向上のためには複数(n)個接続してもかまわない。n=1、2、...であるがATMスイッチ部10のI/F ポート数に応じて決められる。つまり少なくともIPプロセシング部11とATMスイッチ部10との間には1つ以上のATMI/F12が必要になる。IPプロセシング部11とATMスイッチ部10とのCPU通信や、CSRプロトコル処理やIPフォワーディング処理を行うためにAAL5部13が設けられている。ATMスイッチ部10はATM I/F12を介して接続できる装置(ルータや端末、ATM交換機など)を多数接続するために多数のATM I/F12を有している。
【0027】
本実施形態のATMスイッチ部10は、ATMスイッチにてVCをPDU毎にキューイングする、つまりperVC キューイングによる機能によりセル整列化を行なうATMスイッチ部コア100を備えている。
【0028】
以下にATMI/F入力サイドから説明する。ATMスイッチ部コア100には入力セルを処理する入力処理部101と、ATMスイッチ内部での処理のためにアドレス変換を行うアドレス変換テーブル(これは必須ではないが)102と、perVC毎つまりperPDU毎にキューイングを行い、さらにQOSのサポートを考慮して、VCあるいはPDU単位それも優先度を意識して各出力ポートへのスケジューリングを行うperVC(PDU) スケジューラ部104を含んでATMスイッチング機能を提供するATMスイッチング機能103と、受信したセルを格納するセルバッファ部105と、そのセルを格納あるいは読み出しするための制御部つまりセルバッファのアドレス、属性(QOS、優先度など)およびポインター制御などを行うバッファアドレスポインタテーブル106と、VCあるいはPDU単位で整列化して出力されるセルをATMI/Fに出力するためのVPI/VCIアドレス交換を行うためのアドレス変換テーブル102’と、VCマージするあるいはしないについての情報を参照できるテーブルSelected VPI/VCI->Merged VC部107とから構成される。このSelected VPI/VCI->Merged VC部107はアドレス変換テーブル102’でその機能を兼用してもよい。出力処理部108で出力処理されたセルはATM I/F14に送出される。
【0029】
さらに、AAL5部13はATMスイッチ部コア100に接続されているが、基本的にはATMスイッチ部10のCPU15がIPプロセシング部11のCPU11aと通信する場合に、ATMスイッチ部コア100と、ATM I/F14とを通して両方のCPUを接続するためのものである。ATMスイッチ部10のCPU15は、装置管理用のCPUであるが、CSRプロトコルに応じてIPプロセシング部11からの指示を受け、ATMスイッチ部10の制御を行う。つまりVPI/VCI設定や開放や上述した各種のテーブルなどATMスイッチ部コア100を制御する。
【0030】
図3は本発明の第1実施形態の作用を説明するための図である。この実施形態では、図3(c)に示すperVC キューイングスケジューラ104において、ATMスイッチの出力ポートごとにVCをPDU毎にキューイングする、つまりperVC キューイングによるシェーピング機能によりセルを整列化する。
【0031】
すなわち、AYMスイッチング機能103に入力されたときには図3(a)に示すように、QOSの異なる(優先度1、優先度2)のセルが混入されており、PDUを正しく組み立てることができない。そこで、優先度ごとに異なるキュー#A、#B、#Cを設け、各キューに同一優先度のセルを順番に格納する(図3(d))。次に、QOSごとの優先度に応じたスケジューリングを行ない、すなわち、各キューのセルデータをPDU単位で優先度の高いキューが最初になるようにマージして整列化する(図3(b))。そして、図3(e)に示すようなPDU順序でperVC キューイングスケジューラ104から出力される。
【0032】
図4は第1実施形態の変形例であり、ATMスイッチング部の1ヶ所で集中的にperVC キューイングつまりperPDU キューイングを行なっている。
【0033】
以下に図5を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
【0034】
まず、ATMスイッチ部コア200の機能について説明する。ATM I/F入力サイドから説明する。図2で説明したATMスイッチ部コア100より機能は単純でよい。ここでのATMスイッチ部コア200は、入力セルを処理する入力処理部201と、ATMスイッチ内部での処理のためにアドレス変換を行うアドレス変換テーブル(これは必須ではない)202と、ATMスイッチング及びスケジューリング機能を提供するATMスイッチング+スケジューリング部204と、受信したセルを格納するセルバッファ部205と、そのセルを格納あるいは読み出しするための制御部つまりセルバッファのアドレス、属性( QOS、優先度など )およびポインター制御などを行うバッファアドレスポインタテーブル206と、ATM I/F300に出力するためのVPI/VCIアドレス変換を行うためのアドレス変換テーブル202’から構成される。セルデータは出力処理部208で出力処理された後ATM I/F300に入力される。
【0035】
ATMスイッチ部コア200の出力ポートはATMI/F300と接続されているが、このATMI/F300でトポロジードリブンをサポートするポート上に、SAR(Segmentation and Reassembly )機能を提供するAAL5部303と、バッファ部301と、バッファ部301のアドレス管理を行なうバッファアドレスポインタテーブル302と、アドレス変換を行うアドレス変換テーブル209と、VCマージするあるいはしないについての情報を参照できるテーブルSelectedVPI/VCI->Merged VC部207とから構成される。このSelected VPI/VCI->Merged VC部207はアドレス変換テーブル209でその機能を兼用していてもよい。
【0036】
なお、本実施形態のAAL5部303は、ATMスイッチ部20の出力ポートに複数(m)個(m=1、2、...)接続されている。AAL5部303では以下に述べるセルの分解、組立処理を行なう。
【0037】
さらに、AAL5部23はATMスイッチ部コア200に接続されているが、基本的にはATMスイッチ部20のCPU25がIPプロセシング部21のCPU21aと通信する場合に、ATMスイッチ部コア200と、ATM I/F24とを通して両方のCPUを接続するためのものである。ATMスイッチ部20のCPU25は、装置管理用のCPUであるが、CSRプロトコルに応じてIPプロセシング部21からの指示を受けてATMスイッチ部20の制御を行う。つまりVPI/VCI設定や開放や上述した各種のテーブルなどATMスイッチ部コア200を制御する。
【0038】
図6は本発明の第2実施形態の作用を説明するための図である。この実施形態では、ATMスイッチの出力ポートにAAL5を接続する事によりCS−PDUを取り出した後に分解し再度組み立てる。このことはPDU単位のスケジューリングを行う事と等価でありこのような方法でもセルを整列化できる。
【0039】
すなわち、図6において、AYMスイッチング+スケジューリング部204に入力されたときには図6(a)に示すように、QOSの異なる(優先度1、優先度2)セルが混入されており、PDUを正確に組み立てることができない。そこで、AAL5部303に入力してCPU304の制御の基にAAL5分解部303aにおいてセルごとに分解する。次にAAL5組立て部303bにおいて分解されたセルをQOS(優先度1、優先度2)に応じてPDU単位でまとめてパケットに組み立てる。これによって、図6(b)に示すようになる。これを優先度の高い順にPDU単位で整列化して出力する。
【0040】
図7は上記した第2実施形態の変形例を示す図であり、ATMスイッチの特定ポートにAAL5部303を設けた例である。
【0041】
以上、本実施形態ではCSRの機能としてトポロジードリブンをサポートしている。そして、同一のアドレスを持つサブネットへ転送されるパケットを同じカットスルーパスにマージングさせる際に、上記した方法でATMスイッチの出力ポートごとにあるいは集中してVCをPDU毎にキューイングしてシェーピング機能によりセルを整列化している。また、他の方法として、ATMスイッチの出力ポートあるいは特定ポートにAAL5を接続して、CS−PDUを取り出した後に分解し再度組み立てることによりPDU単位のスケジューリングを行なっている。従って、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、通信品質に応じてPDU単位でセルを整列化してマージして転送するようにしたので、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本概念を説明するための図である。
【図2】本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための図である。
【図4】第1実施形態の変形例の作用を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施形態の構成を示す図である。
【図6】第2実施形態の作用を説明するための図である。
【図7】第2実施形態の変形例の作用を説明するための図である。
【図8】CSRの構成例を示す図である。
【図9】CSRの基本動作原理を説明するための図である。
【図10】RSVPをトリガとするCSRの動作を説明するための図である。
【図11】CSRのトポロジードリブン、フロードリブンおよび両者をサポートするデュアルモードの説明図である。
【図12】ATMスイッチング部で、単純なVCマージングを行なった場合の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ATMスイッチ部、
11…IPプロセシンブ部、
12…ATM/IF、
13…AAL5部、
14…ATM/IF、
15…CPU、
100…ATMスイッチ部コア、
101…入力処理部、
102、102’…アドレス変換テーブル、
103…ATMスイッチング機能、
104…perVC(PDU) スケジューラ、
105…セルバッファ、
106…バッファアドレスポインタテーブル、
107…Selected VPI/VCI->Merged VC部、
108…出力処理部。
【発明の属する技術分野】
この発明はATM中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットおよびイントラネットの急速な普及に伴う通信量の増大と音声、動画といったリアルタイム情報のサポートに対する要求の急速な高まりは大容量な情報を高速にリアルタイムに処理できる通信インフラストラクチャの構築要求を意味している。その中核となるのがルータである。これまでにルータ技術はパケットの転送処理をソフトウェア技術を用いて実現しており単位時間に処理できるパケットの数には限界があるとともに処理に要する時間もまちまちである。従って、今後要求される大容量かつリアルタイム通信には必ずしも対応できるとは言い難い。従来のルータ装置の性能は、ソフトウェア処理つまりCPUの性能により決定されているため、この様な技術を核に新しい高速化技術を導入することによる大きな性能の向上は難しい。IPパケット中継のハードウェアアーキテクチャからの見直しが余儀なくされる。このような既存のルータの性能に対するボトルネックを解決する手段として、ATM交換技術とIP処理とを統合させた技術が上げられる。機能としてはルータだがパケット転送をATMスイッチの力で高速化する、つまりソフトウェア処理をIPパケット毎に行わずにダイレクトなATMコネクションで結ぶものである。この様なATM技術を用いたルータはCSR(Cell Switch Router)として知られている。
【0003】
図8(a)、(b)はCSRの構成の第1の例を示す図であり、ATMスイッチ部2とIPプロセシング部1とのCPU通信にATM I/Fを使用した例である。IPプロセシング部1のソフトウェアは、CSRプロトコル1aとUDP(User Datagram Protocol)/IP(Internet Protocol )1bとBSDカーネル1cとATMドライバ1dとシリアルドライバ1eとから構成される。また、図8(c)、(d)はATMスイッチ部2とIPプロセシング部1のCPU通信にイーサネットなどの非同期ポートを使用した場合の例である。
【0004】
ATMドライバ1dはATMスイッチ部2との接続に用いられる。IPプロセシング部1のCPUは、ATMスイッチ部2のCPUとの通信により、カットスルーのためのATMスイッチ部2のVPI(Virtual Path Identifier)/VCI(Virtual Channel Identifier)の設定指示と開放指示を行う。CSRでは従来のソフトウェア処理によるパケット転送モードつまりホップバイホップ転送モードと、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを同時に提供する。本構成のCSRを使用すると図9にて後述するように、動作としては通信の途中でIPプロセシング部1から処理を切り離し、ATMスイッチ部2でカットスルーをして転送速度の高速化をはかることができる。カットスルーとは近道を通ること、つまり入力パケットはルータ部つまりIPプロセシング部1には常に転送されずに、 ATMスイッチ部2だけで出力ポートに中継されるものである。エンド端末や中継のATMスイッチにはカットスルー処理は見えない。エンド端末は既存のIPルータネットワークを利用する時と同じ様に隣接するCSR(IPルータ)宛にIPパケットを送信すればよい。
【0005】
図9にCSRの基本動作原理を示す。図9(a)に示すように、最初のパケットはホップバイホップ転送モードにより転送されCSRにおいてパケットの再構築が行われ、パケットのヘッダが解析される。CSRはパケットヘッダ情報を用いて、次ホップのノード(ルータあるいは宛先ホスト )あるいはネットワーク(ルータ )へパケットを転送する。アプリケーションの継続期間が長いと期待されるパケットフロー例えばftp、telnet 、WWWなどの場合には、図9(b)に示すように、隣接ノード間のプロトコル(CSRプロトコル)によりパケットフローとカットスルー転送経路(ATM−VC)の対応関係を通知する事によりカットスルー転送経路が確立される。カットスルー転送経路確立の判断はTCP/UDPポート番号の情報、又はパケット長などを用いて(トリガ)行う。
【0006】
カットスルー転送経路が確立された後は図9(c)に示すように、パケットはCSRにおいて再構築されることなくATMヘッダ情報VPI/VCIなどを用いてスイッチングされる。アプリケーションのパケットフロー量の減少が検出されるとCSRは図9(d)に示すように、CSRプロトコルを用いてカットスルー転送経路の開放を行う。カットスルー転送路の解放後はホップバイホップ転送モードに遷移する(図9(a))。CSRプロトコルは隣接ノード間のみで有効なプロトコルであり、CSRプロトコルによって交換された情報/状態は隣接ノード間のみで有効である。従ってカットスルーパケット転送に関する情報/ 状態に対しては隣接ノード間のみで同期がとれていれば十分であり、全てのノード間でのグローバルな同期を必要としない。定期的な情報/状態のリフレッシュを行う。さらにカットスルー転送経路の確立ポリシーは各CSRのローカル判断である。
【0007】
図10はRSVP(リソースリザベーションプロトコル)をトリガにした上記CSRの動作原理を示す図である。基本的な部分は図11と同様である。CSRはまず図10(a)に示すように、IPプロセシングにて処理を行う通常のIPルータとして動作しており、この時はデフォルトの仮想チャネルVCを使用している。ここで、図10(b)に示すように、データの受信側(CSR-3)からのRSVP要求メッセージを受信した場合には、これをトリガとしてCSR-2は、CSR-3と新しいチャネルVC(VPI/VCI)を設定する。同様にしてCSR-1とCSR-2間も新しいチャネルを使って流れる。CSR間プロトコルにてお互いのVPI/ VCIのやり取りをした後データは新しいチャネルを使って流れる。CSR-1とCSR-2間のチャネルとCSR-2とCSR-3間のチャネルを直接ATM接続する事により高速なパケット転送つまりカットスルー転送が行われる(図10(c))。アプリケーションのパケットフロー量の減少が検出されるとCSRは図10(d)に示すように、CSRプロトコルを用いてカットスルー転送経路の開放を行う。
【0008】
上記したように、インターネット上での音声や動画の転送が試みられるようになった現在、将来に向けての通信品質の制御、複数のQOSクラスの提供に対する要求が急速に高まっており、上記のパケットフロー毎にATMのVCCを提供するフロードリブンのCSR方式ではRSVPの様にノードがネットワークに対してコントロールメッセージを送信することでQOS(Quality of Service)クラスの要求及び提供を行う方法(コントロールドリブン)、アプリケーションの種類の情報を用いてQOSクラスを決める方法(データドリブン)が容易に可能である。
【0009】
柔軟な対応を考慮し、フロードリブンカットスルーパスではRSVPの様なコントロールパケットをネットワーク側に転送する事によって生成されるパスつまりコントロールドリブンパスを設ける方法と、コントロールパケットの情報を用いずに生成されるパス、つまりデータドリブンパスのデュアルモードの運用をするべきである。
【0010】
しかしアプリケーションフローの到着毎にカットスルーパスを生成する方法つまりフロードリブン型のみの運用を行うと、大規模なネットワーク網に適用した場合にはカットスルーパスの形成に必要となるVC数が非常に大きくなることが懸念される。
【0011】
しかし、この問題の解決には、ネットワーク管理者があらかじめ異なるQOSクラスを持つカットスルーパスを用意する方法(トポロジードリブン)を用いれば解決できる。つまり、トポロジードリブンでは、同一のアドレスを持つサブネットへ転送されるパケットを同じカットスルーパスに共有させる、つまりマージングすることが可能であるためである。つまりカットスルーパスの生成はネットワークトポロジーの情報に基づき行えるため、このトポロジードリブンによりカットスルーによるパケット転送に必要となるVC数が大幅に改善できる。
【0012】
しかし、トポロジードリブンのみの運用では品質保証例えば帯域保証を行う場合にはノード間に用意する帯域幅をトラヒック(データフロー)の量が比較的多い時に要求される帯域にする必要がある。つまり、ネットワーク管理者があらかじめ異なるQOSクラスを持つカットスルーパスを用意する必要があり、帯域の無駄づかいとなる。
【0013】
したがって、フロードリブンとトポロジードリブンの両者の特徴を生かし、両方をサポートするデュアルモードによる運用が最適である。
【0014】
図11(a)は上記したフロードリブンの動作を示し、図11(b)は上記したトポロジードリブンの動作を示し、図11(c)は両モードを組み合せたデュアルモードを示している。
【0015】
すなわち、トポロジードリブンに、フロードリブンを同時に適用すれば品質保証を要求するパケットフローに対してはオンデマンドに帯域を確保する事が可能となる。これによってトポロジードリブンで使用する帯域幅をトポロジードリブンのみで適用する場合に比較して小さくする事が可能となる。
【0016】
ところで、ネットワーク内には複数のアプリケーションで通信資源つまりVCを共有するパケットフローつまりトポロジードリブンパスと、アプリケーション毎に通信資源つまりVCを割り当てるべきパケットフローあるいは異なる通信品質クラスを要求するパケットフローが同時に存在する事が考えられるため、トポロジードリブンのみの運用でこのような要求を満足するために、トポロジードリブンの中に異なる通信品質クラスを提供する必要がある。要求通信品質クラス毎にカットスルーパスを使い分ける事でハードウェア機能が単純化できるデュアルモードが運用できなければならない。
【0017】
トポロジードリブン型CSRネットワークはVPベースで実現する方式とVCベースで実現する方式が考えられる。VPベースでの実現の場合1つのノードから設定できるパスが最大256(2の8乗 )本であり、拡張性に乏しいネットワークとなってしまう。一方、VCベースで実現した場合には、複数のフローがトポロジードリブンネットワークに合流されるノードにおいてAAL(ATM Adaptation Layer)5レベルでのセル順序性を保証するVCマージング機能のサポートが必要になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したVCマージングを行なうにあたって以下のような問題点があった。すなわち、図12に示す様なVCマージング機能において、2つのフローに沿ったセル(A1〜A4)、(B1〜B4)を単純にマージングした場合、ATMスイッチング機能3によるスイッチング後、セルは図に示すように混在した流れになり、AAL5レベルで見るとパケットの最初にくるべきセルBOC(Begin of Cell )が2回到着し、結果的にはPDU(Protocol Data Unit)がうまく組み立てられないという問題があった。
【0019】
本発明のATM中継装置はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、通信品質に応じてPDU単位でセルをマージすることによって、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明に係るATM中継装置は、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、同一の転送先アドレスを持つパケットを各パケットが持つ通信品質に応じて異なるキューにPDU単位で格納する格納手段と、異なるキューに格納されたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段とを具備する。
【0021】
また、第2の発明に係るATM中継装置は、ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、同一の転送先アドレスを持つ各パケットを各々セルごとに分解する分解手段と、分解されたセルを通信品質に応じてPDU単位でまとめてパケットに組み立てる組み立て手段と、組み立てられたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段とを具備する。
【0022】
また、第3の発明に係るATM中継装置は、第1又は第2の発明に係るATM中継装置において、受信したパケットをソフトウェア処理するホップバイホプ転送モードをさらに具備し、このホップバイホプ転送モードにおいてパケットの転送処理を行なう第1の処理手段と、この第1の処理手段と通信可能なように設けられた前記ATMスイッチを管理する第2の処理手段とをさらに具備する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
上記した従来の問題点を解決するために、本実施形態では図1に示すように、1つのVC(Virtual Connection)に複数のフローをマージするにあたって、VC(PDU)単位の機能4によりPDU単位でセルを整列化してマージするようにする。ここでは、このようなセルの整列化を以下に述べる2つの実施形態を用いて実現する。
【0025】
図2は本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【0026】
図2において、CSRは、ATMスイッチ部10と、このATMスイッチ部10にATM−IF12を介して接続されるIPプロセシング部11とから構成される。IPプロセシング部11はCPU11aとAAL5部11bとからなり、隣接ノード間のCSRプロトコルの処理あるいはカットスルーされないIPパケットつまりホップバイホップ処理をソフトウェア(CPU)にて処理する部分である。このIPプロセシング部11はホップバイホップ処理の能力向上のためには複数(n)個接続してもかまわない。n=1、2、...であるがATMスイッチ部10のI/F ポート数に応じて決められる。つまり少なくともIPプロセシング部11とATMスイッチ部10との間には1つ以上のATMI/F12が必要になる。IPプロセシング部11とATMスイッチ部10とのCPU通信や、CSRプロトコル処理やIPフォワーディング処理を行うためにAAL5部13が設けられている。ATMスイッチ部10はATM I/F12を介して接続できる装置(ルータや端末、ATM交換機など)を多数接続するために多数のATM I/F12を有している。
【0027】
本実施形態のATMスイッチ部10は、ATMスイッチにてVCをPDU毎にキューイングする、つまりperVC キューイングによる機能によりセル整列化を行なうATMスイッチ部コア100を備えている。
【0028】
以下にATMI/F入力サイドから説明する。ATMスイッチ部コア100には入力セルを処理する入力処理部101と、ATMスイッチ内部での処理のためにアドレス変換を行うアドレス変換テーブル(これは必須ではないが)102と、perVC毎つまりperPDU毎にキューイングを行い、さらにQOSのサポートを考慮して、VCあるいはPDU単位それも優先度を意識して各出力ポートへのスケジューリングを行うperVC(PDU) スケジューラ部104を含んでATMスイッチング機能を提供するATMスイッチング機能103と、受信したセルを格納するセルバッファ部105と、そのセルを格納あるいは読み出しするための制御部つまりセルバッファのアドレス、属性(QOS、優先度など)およびポインター制御などを行うバッファアドレスポインタテーブル106と、VCあるいはPDU単位で整列化して出力されるセルをATMI/Fに出力するためのVPI/VCIアドレス交換を行うためのアドレス変換テーブル102’と、VCマージするあるいはしないについての情報を参照できるテーブルSelected VPI/VCI->Merged VC部107とから構成される。このSelected VPI/VCI->Merged VC部107はアドレス変換テーブル102’でその機能を兼用してもよい。出力処理部108で出力処理されたセルはATM I/F14に送出される。
【0029】
さらに、AAL5部13はATMスイッチ部コア100に接続されているが、基本的にはATMスイッチ部10のCPU15がIPプロセシング部11のCPU11aと通信する場合に、ATMスイッチ部コア100と、ATM I/F14とを通して両方のCPUを接続するためのものである。ATMスイッチ部10のCPU15は、装置管理用のCPUであるが、CSRプロトコルに応じてIPプロセシング部11からの指示を受け、ATMスイッチ部10の制御を行う。つまりVPI/VCI設定や開放や上述した各種のテーブルなどATMスイッチ部コア100を制御する。
【0030】
図3は本発明の第1実施形態の作用を説明するための図である。この実施形態では、図3(c)に示すperVC キューイングスケジューラ104において、ATMスイッチの出力ポートごとにVCをPDU毎にキューイングする、つまりperVC キューイングによるシェーピング機能によりセルを整列化する。
【0031】
すなわち、AYMスイッチング機能103に入力されたときには図3(a)に示すように、QOSの異なる(優先度1、優先度2)のセルが混入されており、PDUを正しく組み立てることができない。そこで、優先度ごとに異なるキュー#A、#B、#Cを設け、各キューに同一優先度のセルを順番に格納する(図3(d))。次に、QOSごとの優先度に応じたスケジューリングを行ない、すなわち、各キューのセルデータをPDU単位で優先度の高いキューが最初になるようにマージして整列化する(図3(b))。そして、図3(e)に示すようなPDU順序でperVC キューイングスケジューラ104から出力される。
【0032】
図4は第1実施形態の変形例であり、ATMスイッチング部の1ヶ所で集中的にperVC キューイングつまりperPDU キューイングを行なっている。
【0033】
以下に図5を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
【0034】
まず、ATMスイッチ部コア200の機能について説明する。ATM I/F入力サイドから説明する。図2で説明したATMスイッチ部コア100より機能は単純でよい。ここでのATMスイッチ部コア200は、入力セルを処理する入力処理部201と、ATMスイッチ内部での処理のためにアドレス変換を行うアドレス変換テーブル(これは必須ではない)202と、ATMスイッチング及びスケジューリング機能を提供するATMスイッチング+スケジューリング部204と、受信したセルを格納するセルバッファ部205と、そのセルを格納あるいは読み出しするための制御部つまりセルバッファのアドレス、属性( QOS、優先度など )およびポインター制御などを行うバッファアドレスポインタテーブル206と、ATM I/F300に出力するためのVPI/VCIアドレス変換を行うためのアドレス変換テーブル202’から構成される。セルデータは出力処理部208で出力処理された後ATM I/F300に入力される。
【0035】
ATMスイッチ部コア200の出力ポートはATMI/F300と接続されているが、このATMI/F300でトポロジードリブンをサポートするポート上に、SAR(Segmentation and Reassembly )機能を提供するAAL5部303と、バッファ部301と、バッファ部301のアドレス管理を行なうバッファアドレスポインタテーブル302と、アドレス変換を行うアドレス変換テーブル209と、VCマージするあるいはしないについての情報を参照できるテーブルSelectedVPI/VCI->Merged VC部207とから構成される。このSelected VPI/VCI->Merged VC部207はアドレス変換テーブル209でその機能を兼用していてもよい。
【0036】
なお、本実施形態のAAL5部303は、ATMスイッチ部20の出力ポートに複数(m)個(m=1、2、...)接続されている。AAL5部303では以下に述べるセルの分解、組立処理を行なう。
【0037】
さらに、AAL5部23はATMスイッチ部コア200に接続されているが、基本的にはATMスイッチ部20のCPU25がIPプロセシング部21のCPU21aと通信する場合に、ATMスイッチ部コア200と、ATM I/F24とを通して両方のCPUを接続するためのものである。ATMスイッチ部20のCPU25は、装置管理用のCPUであるが、CSRプロトコルに応じてIPプロセシング部21からの指示を受けてATMスイッチ部20の制御を行う。つまりVPI/VCI設定や開放や上述した各種のテーブルなどATMスイッチ部コア200を制御する。
【0038】
図6は本発明の第2実施形態の作用を説明するための図である。この実施形態では、ATMスイッチの出力ポートにAAL5を接続する事によりCS−PDUを取り出した後に分解し再度組み立てる。このことはPDU単位のスケジューリングを行う事と等価でありこのような方法でもセルを整列化できる。
【0039】
すなわち、図6において、AYMスイッチング+スケジューリング部204に入力されたときには図6(a)に示すように、QOSの異なる(優先度1、優先度2)セルが混入されており、PDUを正確に組み立てることができない。そこで、AAL5部303に入力してCPU304の制御の基にAAL5分解部303aにおいてセルごとに分解する。次にAAL5組立て部303bにおいて分解されたセルをQOS(優先度1、優先度2)に応じてPDU単位でまとめてパケットに組み立てる。これによって、図6(b)に示すようになる。これを優先度の高い順にPDU単位で整列化して出力する。
【0040】
図7は上記した第2実施形態の変形例を示す図であり、ATMスイッチの特定ポートにAAL5部303を設けた例である。
【0041】
以上、本実施形態ではCSRの機能としてトポロジードリブンをサポートしている。そして、同一のアドレスを持つサブネットへ転送されるパケットを同じカットスルーパスにマージングさせる際に、上記した方法でATMスイッチの出力ポートごとにあるいは集中してVCをPDU毎にキューイングしてシェーピング機能によりセルを整列化している。また、他の方法として、ATMスイッチの出力ポートあるいは特定ポートにAAL5を接続して、CS−PDUを取り出した後に分解し再度組み立てることによりPDU単位のスケジューリングを行なっている。従って、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、通信品質に応じてPDU単位でセルを整列化してマージして転送するようにしたので、通信品質のクラス毎にカットスルーパスを使い分けることが可能なデュアルモードを有するATM中継装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本概念を説明するための図である。
【図2】本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための図である。
【図4】第1実施形態の変形例の作用を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施形態の構成を示す図である。
【図6】第2実施形態の作用を説明するための図である。
【図7】第2実施形態の変形例の作用を説明するための図である。
【図8】CSRの構成例を示す図である。
【図9】CSRの基本動作原理を説明するための図である。
【図10】RSVPをトリガとするCSRの動作を説明するための図である。
【図11】CSRのトポロジードリブン、フロードリブンおよび両者をサポートするデュアルモードの説明図である。
【図12】ATMスイッチング部で、単純なVCマージングを行なった場合の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ATMスイッチ部、
11…IPプロセシンブ部、
12…ATM/IF、
13…AAL5部、
14…ATM/IF、
15…CPU、
100…ATMスイッチ部コア、
101…入力処理部、
102、102’…アドレス変換テーブル、
103…ATMスイッチング機能、
104…perVC(PDU) スケジューラ、
105…セルバッファ、
106…バッファアドレスポインタテーブル、
107…Selected VPI/VCI->Merged VC部、
108…出力処理部。
Claims (3)
- ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、
同一の転送先アドレスを持つパケットを各パケットが持つ通信品質に応じて異なるキューにPDU単位で格納する格納手段と、
異なるキューに格納されたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段と、
を具備することを特徴とするATM中継装置。 - ATMスイッチを用いたハードウェアによる高速パケット転送モードを備え、同一の転送先アドレスを持つパケットについては、同一のパスを共有して転送するATM中継装置であって、
同一の転送先アドレスを持つ各パケットを各々セルごとに分解する分解手段と、
分解されたセルを通信品質に応じてPDU単位でまとめてパケットに組み立てる組み立て手段と、
組み立てられたPDU単位のパケットを、通信品質のレベルの順に整列化して単一のパスを用いて転送する転送手段と、
を具備することを特徴とするATM中継装置。 - 受信したパケットをソフトウェア処理するホップバイホプ転送モードをさらに具備し、このホップバイホプ転送モードにおいてパケットの転送処理を行なう第1の処理手段と、この第1の処理手段と通信可能なように設けられた前記ATMスイッチを管理する第2の処理手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1又は2記載のATM中継装置。
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