JP3802591B2 - 電子制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に関し、特に、運転者のセレクト操作により選択されるレンジ位置を検出する位置検出装置に一体化した電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機は、その本体内に組み込まれた油圧制御装置を電子制御装置により制御して、運転操作により選択されたレンジ内で自動的に変速を行う構成とされており、自動変速機本体と電子制御装置とは車両の別々の部位に離れて搭載されている。こうした両装置は、単体部品として個々に十分な品質管理がなされるが、両者は最終的に連結されたときに所期の性能を発揮しなければならないので、接続状態での品質管理もまた必要である。ところで、自動変速機本体と電子制御装置との接続は、車両搭載時に行われるので、その時点まで組み合わせられる自動変速機本体と電子制御装置とを1対1の対応関係に特定した管理を行うことはできず、車両への搭載後に両者を整合させるための調整を行わなければならない。こうした事情から、自動変速機の総合的な品質管理は、工数を要する困難なものとなっている。
【0003】
そこで、自動変速機本体と電子制御装置とを一体化し、車両搭載前に両者を1対1の対応関係に置く品質管理を可能とする試みもなされている。こうした例として、特公平5−70023号公報に開示の技術がある。この技術では、車両運転者のセレクト操作により選択されるレンジ位置を電気信号として電子制御装置に出力するために従来から自動変速機ケーシングに取付けられている位置検出装置としてのニュートラルスタートスイッチのケース内に電子制御装置を組み込むことによって、自動変速機本体と電子制御装置とを一体化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動変速機が配置される車両のエンジンルーム内は、エンジンばかりでなく他の種々の機器が近接して数多く配置されているため、自動変速機のケーシング外部に大型の部品を取り付けると、他の機器と干渉してしまう。したがって、他の機器との干渉を避けるために、自動変速機のケーシングに外付けされる部品は、コンパクトであることが要求される。しかしながら、上記従来の技術は、単に位置検出装置のケーシング内に電子制御装置を設けたものであって、エンジンルーム内のスペースに関する上記課題について格別の考慮を行ってはいない。
【0005】
そこで、本発明は、上記のように電子制御装置と位置検出装置を一体化するにあたり、両者の外形的特徴を利用し、更に部品の配置を工夫することで、装置を全体としてコンパクトに構成することを第1の目的とする。
【0006】
次に、本発明は、上記のように電子制御装置と位置検出装置を一体化したものにおいて、特に接触式のスイッチ機構を位置検出装置とする場合の装置のコンパクト化を第2の目的とする。
【0007】
また、本発明は、上記の装置を全体として更にコンパクト化することを第3の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、運転者の操作するシフトレバーの位置に応じて信号を出力する位置検出装置と一体化された電子制御装置において、前記位置検出装置は、運転者のシフト操作に応じて回動するロータを有し、前記電子制御装置は、複数の素子を配列した電子制御装置基板を有し、該電子制御装置基板は、前記ロータの回動軌道面に対して垂直方向において重合するオーバラップ部を有し、前記複数の素子は、それらのうちの相対的に背の低い素子がオーバラップ部に配置され、相対的に背の高い素子がオーバラップ部以外の基板上に配置されたことを特徴とする。
【0009】
上記第2の目的を達成するため、前記位置検出装置は、前記ロータに設けられた可動接点と、該可動接点の回動軌道に対応して固定部材に設けられた固定接点を有し、前記電子制御装置基板は、前記固定部材の固定接点が設けられた第1の面とは異なる第2の面に配置された構成とされる。
【0010】
更に、上記第3の目的を達成するため、前記電子制御装置基板は、その表裏両面に前記複数の素子を配置された構成とされる。
【0011】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、位置検出装置と一体化された電子制御装置において、電子制御装置基板が位置検出装置のロータの回動軌道面に対して垂直方向に重合するオーバラップ部を有し、電子制御装置基板上に配置される素子のうち、相対的に背の低いものはオーバラップ部に、また相対的に背の高いものはオーバラップ部以外の基板上に配置されるので、背の低い素子が配置されたオーバラップ部をロータに近接配置することで、ロータの回動軌道面と電子制御装置基板の板面との間隔を小さくして、アッセンブリとしての厚さを薄くすることができ、コンパクトな製品を提供できる。したがって、自動変速機本体への外付け部品として、エンジンルームにおいて、他の機器との干渉による制約を受けにくい装置とすることができる。
【0012】
また、請求項2に記載の構成によれば、電子制御装置基板は、固定部材の固定接点が設けられた第1の面と異なる第2の面に配置されるので、位置検出装置が、ロータに設けられた可動接点と、可動接点の回動軌道に対応して固定部材に設けられる固定接点とを有する接触タイプの場合にも、上記と同様のコンパクト化の効果を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の構成によれば、電子制御装置基板の両面に素子を配置することにより、基板の面サイズを小さくすることができ、それにより装置を全体として更にコンパクトなものとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。図1〜図8は第1実施形態を示し、図1に断面を示すように、位置検出装置(NSW)と一体化された電子制御装置(ECU)は、固定部材としてのケース10と、第1のカバー20と、第2のカバー30と、ロータ40と、電子制御装置基板50とから構成されている。以下これらの構成要素とそれら相互の関連を順を追って詳しく説明する。
【0015】
先ず、ケース10は、電気絶縁性の良好な樹脂材料からなり、図2に正面及び図3に背面を示すように、背面側の扇形のスイッチ室11と、正面側の矩形の電子制御装置室12とを組み合わせ、両室の間を隔壁13(図1参照)で離隔した構成とされている。ケース10のスイッチ室11は、その扇形のかなめ部分が電子制御装置室12に対してずれた配置とされ、かなめ部分の位置にロータ40のスリーブ軸部43(図1参照)を回動可能に嵌挿し、更にその周囲をシールするオイルシール6(図1参照)を嵌挿するための段付き孔19が形成されている。一方、電子制御装置室12側には、その矩形の2つの辺から突設された信号の授受用の一体成型のコネクタ14,15が形成されている。電子制御装置室12のほぼ対角線位置には、ケース10を自動変速機ケーシングC(図1参照)へ固定するためのボルト挿通孔を形成された一対の取付フランジ16が突設されている。
【0016】
次に、第1のカバー20は、ケース10と同種の材料からなり、図4に内面を示すように、ケース10のスイッチ室11の外形と符号する扇形とされ、インロー結合でケース10に嵌め合わせて位置決めされる形状とされている。ケース10と同様に、第1のカバー20の扇のかなめ部分にも、ロータ40のスリーブ軸部43を挿入し、その周囲をシールするオイルシール6を嵌挿するための段付き孔21が形成され、一体成型のコネクタ22が突設形成された構成とされている。そして、ケース10のスイッチ室11との合わせ面縁には、周縁を一周するOリング嵌合用のシールリング溝23が形成されている。
【0017】
第2のカバー30は、熱伝導性の良好なアルミニウム等の材料からなる矩形板状に構成され、図5〜図7に外面、内面、側面をそれぞれ示すように、外面には多数条の並行する放熱フィン31が、また内面には伝熱突起32が一体成型で突設され、更に、内面側のケース10の電子制御装置室12との合わせ面縁には、周縁を一周するOリング嵌合用のシールリング溝33が形成されている。そして、周縁に沿って間歇的に突出形成された複数の取付フランジ部34をネジ止めでケース10の正面側に締め付け可能とされている。
【0018】
ロータ40は、ケース10と同様の材料からなり、アーム部41の一端に、マニュアルシャフトを挿通する孔42を有するスリーブ軸部43を備える構成とされている。この孔42は、その軸長のほぼ半分の長さの部分が円筒形で、残り半分の長さが円筒の背反する周面を並行に切り欠いた2面幅を有する孔とされている。ロータ40は、ケース10の段付き孔19と、第1のカバー20の段付き孔21にスリーブ軸部43を回転自在に嵌合させ、アーム部41をケース10と第1のカバー20とで挟む形で、それらにより囲まれる空間内に配設されている。そして、スリーブ軸部43の軸周と両段付き孔19,21との間は一対のオイルシール6でシールされる。また空間内には、電気絶縁性のグリースが封入され、第1及び第2のスイッチ部SW1,SW2の摩耗、すなわち固定接点Pp,Ps,Ps’,Prとロータ40に設けられた図示しない導体との摩耗を防止するための潤滑剤として作用する。なお、グリースが潤滑剤として第1及び第2のスイッチ部SW1,SW2を覆っているので、空間内に水や塵の侵入があっても、接点間の短絡が発生しない。
【0019】
図1に示すように、ロータ40と第1のカバー20との間には、第1のスイッチ部SW1が形成されている。第1のスイッチ部SW1は、第1のカバー20内に埋め込まれた帯板状の接続線24から打ちだし形成されて、図4に示すように第1のカバー20の内面に露出する2対のスタータモータ回路用接点Ps,Ps’と、1対のリバースランプ点灯回路用接点Prと、ロータ40のアーム部41に固定され、これら対をなす接点を相互に接続する導体(図示せず)とで構成されている。この実施形態では、接続線24はそのままコネクタ22の内部に導かれ、端子28とされている。かくして、接続線24は、第1のカバー20内において、コネクタ端子28から同端子に戻る、ケース10とは独立してそれ自体第1のカバー20のみで完結する回路を構成する。
【0020】
更に、ロータ40とケース10との間には、第2のスイッチ部SW2が形成されており、第2のスイッチ部SW2は、本実施形態では、ケース10のスイッチ室11の内面すなわち本発明にいう第1の面F1に固定された帯板状の接続線17から打ちだし形成された多数の接点Ppと、ロータ40のアーム部41に固定された導体(図示せず)とで構成されている。接点Ppと一体の接続線17は、ケース10の隔壁13を通って電子制御装置室12内の基板接続用パッド部に導出されており、そこでワイヤボンディング等の手段を用いて電子制御装置基板50の端子部に接続されている。このように、接続線17は、ケース10内において位置検出装置(NSW)と電子制御装置(ECU)とを直接接続する機能を果たす。
【0021】
電子制御装置基板50は、周知のように、その板面に形成されたプリント回路に対して、マイクロコンピュータチップ、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の各種の回路素子を配置した構成とされ、電子制御装置室12内の段部すなわち本発明にいう第2の面F2に当接させて位置決め配置され、パッド部において2つのコネクタ14,15の端子接続線群18に同様のワイヤボンディング等の手段で接続されている。それぞれの端子接続線群18は、ケース10内を通ってコネクタ14,15内に導出され、それらの接続端子とされている。これらのコネクタ14,15は、自動変速機本体に配設された油圧制御装置のソレノイド弁及び各種のセンサ並びに車両各部のセンサ及びエンジン制御装置に接続される。
【0022】
本発明に従い、電子制御装置基板50の板面は、ロータ40の回動軌道面と並行に配置されており、ロータ40の回転中心軸方向すなわち板面及び回転軌道面に対して垂直方向に見て、互いに重合するオーバラップ部50aを有する。図1及び図2に、このオーバラップ部50aのラジアル方向の長さをR、板幅方向の長さをWで示す。このように配置された電子制御装置基板50に対して、複数の素子51の内の抵抗等の相対的に背の低い素子51aは、オーバラップ部50aの表裏両面に配置され、コンデンサ等の相対的に背の高い素子51bは、オーバラップ部50a以外の基板部分50b上に配置されている。
【0023】
かくして、上記実施形態の配置によれば、電子制御装置基板50が位置検出装置のロータ40の回動軌道面と重合するオーバラップ部50aを有し、電子制御装置基板50上に配置される素子のうち、相対的に背の低い素子51aはオーバラップ部50aに、また相対的に背の高い素子51bはオーバラップ部50a以外の基板50上に、更に基板50の表裏両面に配置されるので、位置検出装置及び電子制御装置アッセンブリとしてのサイズが小さくなり、コンパクトな製品を提供できる。したがって、こうした外付け部品を取り付けた自動変速機は、車両搭載時にエンジンルームにおいて、他の機器との干渉による配置上の制約を受けなくなる。
【0024】
このように構成された電子制御装置は、図1に示すように自動変速機ケーシングCに固定され、図8に操作機構との関連を略示するように、シフト装置側のシフトレバーLの軸X周りの回転が、コントロールワイヤTを介して自動変速機本体側のアウタレバーAに伝達され、マニュアルシャフトSが回転する。そして、このマニュアルシャフトSの回転が、それに取り付けられたロータ40(図に想像線で示す)を回転させる。図はシフトレバーLがニュートラルレンジ“N”位置にある状態を示しており、この状態から、レバーLを前方すなわちリバースレンジ“R”又はパーキングレンジ“P”位置方向に押すと、ワイヤTに押されてアウタレバーAは図示白抜き矢印方向に回転し、同じくレバーLを後方すなわちドライブレンジ“D”、サードレンジ“3”、セカンドレンジ“2”、ローレンジ“L”位置方向に引くと、ワイヤTに引っ張られてアウタレバーAは図示黒塗り矢印方向に回転する。こうした操作に伴い、位置検出装置のスイッチ部の切換えと共に、油圧制御装置のバルブボディB内のマニュアル弁Mの摺動切り換え作動が生じる。
【0025】
こうした作動の際、位置検出装置(NSW)側では、ニュートラルレンジ“N”、パーキングレンジ“P”位置において、図4に示すスタータ用接点Ps,Ps’が閉成し、リバースレンジ“R”位置において、リバース接点Prが閉成し、並行して第2のスイッチ部SW2は、同様の接点の閉成により対応するニュートラルレンジ“N”、パーキングレンジ“P”位置信号又はリバースレンジ“R”位置信号を電子制御装置基板50に出力する。また、ドライブレンジ“D”位置ほか各レンジ“3”、“2”、“L”位置では、第2のスイッチ部SW2のみが作動し、それらの接点の閉成により、対応するポジション信号が接続線17を介して電子制御装置基板50に出力される。
【0026】
次に、図9は、本発明の第2実施形態を示す。この形態では、前記第1実施形態と異なり、スイッチ部SWがロータ40に対して片面配置とされている。すなわち、位置検出装置は、第1実施形態のものと同様にロータ40に設けられた可動接点Pmの回動軌道に対応して固定部材を構成するケース10に固定して配設されたスイッチ基板60上に固定接点Ptを有する。両接点Pm,Pt共に具体的構成は、第1実施形態のものと同様である。この形態の場合、電子制御装置基板50は、ケース10と共に固定部材を構成するカバー20に固定されており、ロータ40と電子制御装置基板50は、隔壁で隔てられることなく共通のケース室内に配置されている。その余の構成については、前記第1実施形態と同様なので、同様の参照符号を付して説明に代える。
【0027】
こうした配置によっても、前記第1実施形態の場合と同様に、電子制御装置基板50は、固定部材の固定接点Ptが設けられた第1の面F1と異なる第2の面F2に配置されることになるので、電子制御装置基板50の複数の素子のうち、相対的に背の低い素子51aをオーバラップ部50aに、また背の高い素子51bをそれ以外の基板上に配置する構成を採ることができる。なお。この形態の場合、可動部分であるロータ40と電子制御装置基板50が共通の室内にあるため、シール性において若干不利となる反面、ケース10の隔壁を無くした分だけ装置の厚さを一層薄くすることができる利点が得られる。
【0028】
最後に、図10及び図11は本発明の第3実施形態を示す。この形態は、前記第1及び第2の実施形態とは異なり、非接触式のセンサを用いた位置検出装置に適用した例である。こうした非接触式のセンサの場合、前記2形態のロータ40と比較して、アーム部41の板面は大きな扇形となるが、検出部は基板50上にロータ40のラジアル方向に線状に並べたコンパクトな配置となるため、スイッチ基板と電子制御装置基板50との一体化が可能となる。
【0029】
この形態では、電子制御装置基板50上にオーバラップ部50aの表面側の背の低い素子51aと共にLEDからなる発光部とフォトトランジスタからなる受光部とを組合せ配置した光センサ52を配置し、その他の板面上には背の高い素子51b配置している。一方、ロータ40は、ケース10と同様の材料からなり、扇形のアーム部41の全面に渡る多数のスリット44を形成したものとされている。その余の構成については、前記第1及び第2実施形態と同様なので、同様の参照符号を付して説明に代える。
【0030】
こうした配置によっても、前記第1及び第2実施形態の場合と同様に、位置検出装置及び電子制御装置アッセンブリとしてのサイズが小さくなり、コンパクトな製品を提供でき、こうした外付け部品を取り付けた自動変速機は、車両搭載時にエンジンルームにおいて、他の機器との干渉による配置上の制約を受けなくなる。更に、電子制御装置基板50の両面に素子を配置する場合、ロータに対向する面においては、オーバラップ部に背の低い素子を配置するとともに、それ以外の所には背の高い素子を配置し、ロータに対向する面とは反対側の面においては、全面に背の低い素子を配置することにより、更にコンパクトに構成することができる。
【0031】
以上、要するに、前記いずれの実施形態を採る場合でも、従来主として電気的な合理性から、背の高い素子と背の低い素子が板面上に混在して配置されている電子制御装置回路基板の素子配置を素子の集約化の面から再検討し、背の低い素子は可能な限りオーバラップ部に集め、背の高い素子はそれを避けるように配設しているので、面積的にも厚さ的にもコンパクト性を追求できる。
【0032】
以上、本発明を各実施形態に基づき詳説したが、本発明は上記実施形態の開示内容のみに限定されることなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々に細部の具体的構成を変更して実施可能なものであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子制御装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】上記実施形態におけるケースの正面図である。
【図3】上記ケースの背面図である。
【図4】上記実施形態における第1のカバーの内面図である。
【図5】上記実施形態における第2のカバーの外面図である。
【図6】上記第2のカバーの内面図である。
【図7】上記第2のカバーの側面図である。
【図8】上記実施形態の位置検出装置付電子制御装置の自動変速機本体及びシフト装置との連結関係を示す配置説明図である。
【図9】本発明の電子制御装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明の電子制御装置の第3実施形態を示す断面図である。
【図11】上記実施形態の正面図である。
【符号の説明】
NSW 位置検出装置
ECU 電子制御装置
10 ケース(固定部材)
40 ロータ
50 電子制御装置基板
50a オーバラップ部
51a,51b 素子
Pm 可動接点
Pt 固定接点
F1 第1の面
F2 第2の面
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に関し、特に、運転者のセレクト操作により選択されるレンジ位置を検出する位置検出装置に一体化した電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機は、その本体内に組み込まれた油圧制御装置を電子制御装置により制御して、運転操作により選択されたレンジ内で自動的に変速を行う構成とされており、自動変速機本体と電子制御装置とは車両の別々の部位に離れて搭載されている。こうした両装置は、単体部品として個々に十分な品質管理がなされるが、両者は最終的に連結されたときに所期の性能を発揮しなければならないので、接続状態での品質管理もまた必要である。ところで、自動変速機本体と電子制御装置との接続は、車両搭載時に行われるので、その時点まで組み合わせられる自動変速機本体と電子制御装置とを1対1の対応関係に特定した管理を行うことはできず、車両への搭載後に両者を整合させるための調整を行わなければならない。こうした事情から、自動変速機の総合的な品質管理は、工数を要する困難なものとなっている。
【0003】
そこで、自動変速機本体と電子制御装置とを一体化し、車両搭載前に両者を1対1の対応関係に置く品質管理を可能とする試みもなされている。こうした例として、特公平5−70023号公報に開示の技術がある。この技術では、車両運転者のセレクト操作により選択されるレンジ位置を電気信号として電子制御装置に出力するために従来から自動変速機ケーシングに取付けられている位置検出装置としてのニュートラルスタートスイッチのケース内に電子制御装置を組み込むことによって、自動変速機本体と電子制御装置とを一体化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動変速機が配置される車両のエンジンルーム内は、エンジンばかりでなく他の種々の機器が近接して数多く配置されているため、自動変速機のケーシング外部に大型の部品を取り付けると、他の機器と干渉してしまう。したがって、他の機器との干渉を避けるために、自動変速機のケーシングに外付けされる部品は、コンパクトであることが要求される。しかしながら、上記従来の技術は、単に位置検出装置のケーシング内に電子制御装置を設けたものであって、エンジンルーム内のスペースに関する上記課題について格別の考慮を行ってはいない。
【0005】
そこで、本発明は、上記のように電子制御装置と位置検出装置を一体化するにあたり、両者の外形的特徴を利用し、更に部品の配置を工夫することで、装置を全体としてコンパクトに構成することを第1の目的とする。
【0006】
次に、本発明は、上記のように電子制御装置と位置検出装置を一体化したものにおいて、特に接触式のスイッチ機構を位置検出装置とする場合の装置のコンパクト化を第2の目的とする。
【0007】
また、本発明は、上記の装置を全体として更にコンパクト化することを第3の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、運転者の操作するシフトレバーの位置に応じて信号を出力する位置検出装置と一体化された電子制御装置において、前記位置検出装置は、運転者のシフト操作に応じて回動するロータを有し、前記電子制御装置は、複数の素子を配列した電子制御装置基板を有し、該電子制御装置基板は、前記ロータの回動軌道面に対して垂直方向において重合するオーバラップ部を有し、前記複数の素子は、それらのうちの相対的に背の低い素子がオーバラップ部に配置され、相対的に背の高い素子がオーバラップ部以外の基板上に配置されたことを特徴とする。
【0009】
上記第2の目的を達成するため、前記位置検出装置は、前記ロータに設けられた可動接点と、該可動接点の回動軌道に対応して固定部材に設けられた固定接点を有し、前記電子制御装置基板は、前記固定部材の固定接点が設けられた第1の面とは異なる第2の面に配置された構成とされる。
【0010】
更に、上記第3の目的を達成するため、前記電子制御装置基板は、その表裏両面に前記複数の素子を配置された構成とされる。
【0011】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、位置検出装置と一体化された電子制御装置において、電子制御装置基板が位置検出装置のロータの回動軌道面に対して垂直方向に重合するオーバラップ部を有し、電子制御装置基板上に配置される素子のうち、相対的に背の低いものはオーバラップ部に、また相対的に背の高いものはオーバラップ部以外の基板上に配置されるので、背の低い素子が配置されたオーバラップ部をロータに近接配置することで、ロータの回動軌道面と電子制御装置基板の板面との間隔を小さくして、アッセンブリとしての厚さを薄くすることができ、コンパクトな製品を提供できる。したがって、自動変速機本体への外付け部品として、エンジンルームにおいて、他の機器との干渉による制約を受けにくい装置とすることができる。
【0012】
また、請求項2に記載の構成によれば、電子制御装置基板は、固定部材の固定接点が設けられた第1の面と異なる第2の面に配置されるので、位置検出装置が、ロータに設けられた可動接点と、可動接点の回動軌道に対応して固定部材に設けられる固定接点とを有する接触タイプの場合にも、上記と同様のコンパクト化の効果を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の構成によれば、電子制御装置基板の両面に素子を配置することにより、基板の面サイズを小さくすることができ、それにより装置を全体として更にコンパクトなものとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。図1〜図8は第1実施形態を示し、図1に断面を示すように、位置検出装置(NSW)と一体化された電子制御装置(ECU)は、固定部材としてのケース10と、第1のカバー20と、第2のカバー30と、ロータ40と、電子制御装置基板50とから構成されている。以下これらの構成要素とそれら相互の関連を順を追って詳しく説明する。
【0015】
先ず、ケース10は、電気絶縁性の良好な樹脂材料からなり、図2に正面及び図3に背面を示すように、背面側の扇形のスイッチ室11と、正面側の矩形の電子制御装置室12とを組み合わせ、両室の間を隔壁13(図1参照)で離隔した構成とされている。ケース10のスイッチ室11は、その扇形のかなめ部分が電子制御装置室12に対してずれた配置とされ、かなめ部分の位置にロータ40のスリーブ軸部43(図1参照)を回動可能に嵌挿し、更にその周囲をシールするオイルシール6(図1参照)を嵌挿するための段付き孔19が形成されている。一方、電子制御装置室12側には、その矩形の2つの辺から突設された信号の授受用の一体成型のコネクタ14,15が形成されている。電子制御装置室12のほぼ対角線位置には、ケース10を自動変速機ケーシングC(図1参照)へ固定するためのボルト挿通孔を形成された一対の取付フランジ16が突設されている。
【0016】
次に、第1のカバー20は、ケース10と同種の材料からなり、図4に内面を示すように、ケース10のスイッチ室11の外形と符号する扇形とされ、インロー結合でケース10に嵌め合わせて位置決めされる形状とされている。ケース10と同様に、第1のカバー20の扇のかなめ部分にも、ロータ40のスリーブ軸部43を挿入し、その周囲をシールするオイルシール6を嵌挿するための段付き孔21が形成され、一体成型のコネクタ22が突設形成された構成とされている。そして、ケース10のスイッチ室11との合わせ面縁には、周縁を一周するOリング嵌合用のシールリング溝23が形成されている。
【0017】
第2のカバー30は、熱伝導性の良好なアルミニウム等の材料からなる矩形板状に構成され、図5〜図7に外面、内面、側面をそれぞれ示すように、外面には多数条の並行する放熱フィン31が、また内面には伝熱突起32が一体成型で突設され、更に、内面側のケース10の電子制御装置室12との合わせ面縁には、周縁を一周するOリング嵌合用のシールリング溝33が形成されている。そして、周縁に沿って間歇的に突出形成された複数の取付フランジ部34をネジ止めでケース10の正面側に締め付け可能とされている。
【0018】
ロータ40は、ケース10と同様の材料からなり、アーム部41の一端に、マニュアルシャフトを挿通する孔42を有するスリーブ軸部43を備える構成とされている。この孔42は、その軸長のほぼ半分の長さの部分が円筒形で、残り半分の長さが円筒の背反する周面を並行に切り欠いた2面幅を有する孔とされている。ロータ40は、ケース10の段付き孔19と、第1のカバー20の段付き孔21にスリーブ軸部43を回転自在に嵌合させ、アーム部41をケース10と第1のカバー20とで挟む形で、それらにより囲まれる空間内に配設されている。そして、スリーブ軸部43の軸周と両段付き孔19,21との間は一対のオイルシール6でシールされる。また空間内には、電気絶縁性のグリースが封入され、第1及び第2のスイッチ部SW1,SW2の摩耗、すなわち固定接点Pp,Ps,Ps’,Prとロータ40に設けられた図示しない導体との摩耗を防止するための潤滑剤として作用する。なお、グリースが潤滑剤として第1及び第2のスイッチ部SW1,SW2を覆っているので、空間内に水や塵の侵入があっても、接点間の短絡が発生しない。
【0019】
図1に示すように、ロータ40と第1のカバー20との間には、第1のスイッチ部SW1が形成されている。第1のスイッチ部SW1は、第1のカバー20内に埋め込まれた帯板状の接続線24から打ちだし形成されて、図4に示すように第1のカバー20の内面に露出する2対のスタータモータ回路用接点Ps,Ps’と、1対のリバースランプ点灯回路用接点Prと、ロータ40のアーム部41に固定され、これら対をなす接点を相互に接続する導体(図示せず)とで構成されている。この実施形態では、接続線24はそのままコネクタ22の内部に導かれ、端子28とされている。かくして、接続線24は、第1のカバー20内において、コネクタ端子28から同端子に戻る、ケース10とは独立してそれ自体第1のカバー20のみで完結する回路を構成する。
【0020】
更に、ロータ40とケース10との間には、第2のスイッチ部SW2が形成されており、第2のスイッチ部SW2は、本実施形態では、ケース10のスイッチ室11の内面すなわち本発明にいう第1の面F1に固定された帯板状の接続線17から打ちだし形成された多数の接点Ppと、ロータ40のアーム部41に固定された導体(図示せず)とで構成されている。接点Ppと一体の接続線17は、ケース10の隔壁13を通って電子制御装置室12内の基板接続用パッド部に導出されており、そこでワイヤボンディング等の手段を用いて電子制御装置基板50の端子部に接続されている。このように、接続線17は、ケース10内において位置検出装置(NSW)と電子制御装置(ECU)とを直接接続する機能を果たす。
【0021】
電子制御装置基板50は、周知のように、その板面に形成されたプリント回路に対して、マイクロコンピュータチップ、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の各種の回路素子を配置した構成とされ、電子制御装置室12内の段部すなわち本発明にいう第2の面F2に当接させて位置決め配置され、パッド部において2つのコネクタ14,15の端子接続線群18に同様のワイヤボンディング等の手段で接続されている。それぞれの端子接続線群18は、ケース10内を通ってコネクタ14,15内に導出され、それらの接続端子とされている。これらのコネクタ14,15は、自動変速機本体に配設された油圧制御装置のソレノイド弁及び各種のセンサ並びに車両各部のセンサ及びエンジン制御装置に接続される。
【0022】
本発明に従い、電子制御装置基板50の板面は、ロータ40の回動軌道面と並行に配置されており、ロータ40の回転中心軸方向すなわち板面及び回転軌道面に対して垂直方向に見て、互いに重合するオーバラップ部50aを有する。図1及び図2に、このオーバラップ部50aのラジアル方向の長さをR、板幅方向の長さをWで示す。このように配置された電子制御装置基板50に対して、複数の素子51の内の抵抗等の相対的に背の低い素子51aは、オーバラップ部50aの表裏両面に配置され、コンデンサ等の相対的に背の高い素子51bは、オーバラップ部50a以外の基板部分50b上に配置されている。
【0023】
かくして、上記実施形態の配置によれば、電子制御装置基板50が位置検出装置のロータ40の回動軌道面と重合するオーバラップ部50aを有し、電子制御装置基板50上に配置される素子のうち、相対的に背の低い素子51aはオーバラップ部50aに、また相対的に背の高い素子51bはオーバラップ部50a以外の基板50上に、更に基板50の表裏両面に配置されるので、位置検出装置及び電子制御装置アッセンブリとしてのサイズが小さくなり、コンパクトな製品を提供できる。したがって、こうした外付け部品を取り付けた自動変速機は、車両搭載時にエンジンルームにおいて、他の機器との干渉による配置上の制約を受けなくなる。
【0024】
このように構成された電子制御装置は、図1に示すように自動変速機ケーシングCに固定され、図8に操作機構との関連を略示するように、シフト装置側のシフトレバーLの軸X周りの回転が、コントロールワイヤTを介して自動変速機本体側のアウタレバーAに伝達され、マニュアルシャフトSが回転する。そして、このマニュアルシャフトSの回転が、それに取り付けられたロータ40(図に想像線で示す)を回転させる。図はシフトレバーLがニュートラルレンジ“N”位置にある状態を示しており、この状態から、レバーLを前方すなわちリバースレンジ“R”又はパーキングレンジ“P”位置方向に押すと、ワイヤTに押されてアウタレバーAは図示白抜き矢印方向に回転し、同じくレバーLを後方すなわちドライブレンジ“D”、サードレンジ“3”、セカンドレンジ“2”、ローレンジ“L”位置方向に引くと、ワイヤTに引っ張られてアウタレバーAは図示黒塗り矢印方向に回転する。こうした操作に伴い、位置検出装置のスイッチ部の切換えと共に、油圧制御装置のバルブボディB内のマニュアル弁Mの摺動切り換え作動が生じる。
【0025】
こうした作動の際、位置検出装置(NSW)側では、ニュートラルレンジ“N”、パーキングレンジ“P”位置において、図4に示すスタータ用接点Ps,Ps’が閉成し、リバースレンジ“R”位置において、リバース接点Prが閉成し、並行して第2のスイッチ部SW2は、同様の接点の閉成により対応するニュートラルレンジ“N”、パーキングレンジ“P”位置信号又はリバースレンジ“R”位置信号を電子制御装置基板50に出力する。また、ドライブレンジ“D”位置ほか各レンジ“3”、“2”、“L”位置では、第2のスイッチ部SW2のみが作動し、それらの接点の閉成により、対応するポジション信号が接続線17を介して電子制御装置基板50に出力される。
【0026】
次に、図9は、本発明の第2実施形態を示す。この形態では、前記第1実施形態と異なり、スイッチ部SWがロータ40に対して片面配置とされている。すなわち、位置検出装置は、第1実施形態のものと同様にロータ40に設けられた可動接点Pmの回動軌道に対応して固定部材を構成するケース10に固定して配設されたスイッチ基板60上に固定接点Ptを有する。両接点Pm,Pt共に具体的構成は、第1実施形態のものと同様である。この形態の場合、電子制御装置基板50は、ケース10と共に固定部材を構成するカバー20に固定されており、ロータ40と電子制御装置基板50は、隔壁で隔てられることなく共通のケース室内に配置されている。その余の構成については、前記第1実施形態と同様なので、同様の参照符号を付して説明に代える。
【0027】
こうした配置によっても、前記第1実施形態の場合と同様に、電子制御装置基板50は、固定部材の固定接点Ptが設けられた第1の面F1と異なる第2の面F2に配置されることになるので、電子制御装置基板50の複数の素子のうち、相対的に背の低い素子51aをオーバラップ部50aに、また背の高い素子51bをそれ以外の基板上に配置する構成を採ることができる。なお。この形態の場合、可動部分であるロータ40と電子制御装置基板50が共通の室内にあるため、シール性において若干不利となる反面、ケース10の隔壁を無くした分だけ装置の厚さを一層薄くすることができる利点が得られる。
【0028】
最後に、図10及び図11は本発明の第3実施形態を示す。この形態は、前記第1及び第2の実施形態とは異なり、非接触式のセンサを用いた位置検出装置に適用した例である。こうした非接触式のセンサの場合、前記2形態のロータ40と比較して、アーム部41の板面は大きな扇形となるが、検出部は基板50上にロータ40のラジアル方向に線状に並べたコンパクトな配置となるため、スイッチ基板と電子制御装置基板50との一体化が可能となる。
【0029】
この形態では、電子制御装置基板50上にオーバラップ部50aの表面側の背の低い素子51aと共にLEDからなる発光部とフォトトランジスタからなる受光部とを組合せ配置した光センサ52を配置し、その他の板面上には背の高い素子51b配置している。一方、ロータ40は、ケース10と同様の材料からなり、扇形のアーム部41の全面に渡る多数のスリット44を形成したものとされている。その余の構成については、前記第1及び第2実施形態と同様なので、同様の参照符号を付して説明に代える。
【0030】
こうした配置によっても、前記第1及び第2実施形態の場合と同様に、位置検出装置及び電子制御装置アッセンブリとしてのサイズが小さくなり、コンパクトな製品を提供でき、こうした外付け部品を取り付けた自動変速機は、車両搭載時にエンジンルームにおいて、他の機器との干渉による配置上の制約を受けなくなる。更に、電子制御装置基板50の両面に素子を配置する場合、ロータに対向する面においては、オーバラップ部に背の低い素子を配置するとともに、それ以外の所には背の高い素子を配置し、ロータに対向する面とは反対側の面においては、全面に背の低い素子を配置することにより、更にコンパクトに構成することができる。
【0031】
以上、要するに、前記いずれの実施形態を採る場合でも、従来主として電気的な合理性から、背の高い素子と背の低い素子が板面上に混在して配置されている電子制御装置回路基板の素子配置を素子の集約化の面から再検討し、背の低い素子は可能な限りオーバラップ部に集め、背の高い素子はそれを避けるように配設しているので、面積的にも厚さ的にもコンパクト性を追求できる。
【0032】
以上、本発明を各実施形態に基づき詳説したが、本発明は上記実施形態の開示内容のみに限定されることなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々に細部の具体的構成を変更して実施可能なものであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子制御装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】上記実施形態におけるケースの正面図である。
【図3】上記ケースの背面図である。
【図4】上記実施形態における第1のカバーの内面図である。
【図5】上記実施形態における第2のカバーの外面図である。
【図6】上記第2のカバーの内面図である。
【図7】上記第2のカバーの側面図である。
【図8】上記実施形態の位置検出装置付電子制御装置の自動変速機本体及びシフト装置との連結関係を示す配置説明図である。
【図9】本発明の電子制御装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明の電子制御装置の第3実施形態を示す断面図である。
【図11】上記実施形態の正面図である。
【符号の説明】
NSW 位置検出装置
ECU 電子制御装置
10 ケース(固定部材)
40 ロータ
50 電子制御装置基板
50a オーバラップ部
51a,51b 素子
Pm 可動接点
Pt 固定接点
F1 第1の面
F2 第2の面
Claims (3)
- 運転者の操作するシフトレバーの位置に応じて信号を出力する位置検出装置と一体化された電子制御装置において、
前記位置検出装置は、運転者のシフト操作に応じて回動するロータを有し、
前記電子制御装置は、複数の素子を配列した電子制御装置基板を有し、
該電子制御装置基板は、前記ロータの回動軌道面に対して垂直方向において重合するオーバラップ部を有し、
前記複数の素子は、それらのうちの相対的に背の低い素子がオーバラップ部に配置され、相対的に背の高い素子がオーバラップ部以外の基板上に配置されたことを特徴とする電子制御装置。 - 前記位置検出装置は、前記ロータに設けられた可動接点と、該可動接点の回動軌道に対応して固定部材に設けられた固定接点を有し、
前記電子制御装置基板は、前記固定部材の固定接点が設けられた第1の面とは異なる第2の面に配置された請求項1記載の電子制御装置。 - 前記電子制御装置基板は、その表裏両面に前記複数の素子を配置された請求項1又は2記載の電子制御装置。
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