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JP3789831B2 - 自動変速機 - Google Patents

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JP3789831B2
JP3789831B2 JP2002050331A JP2002050331A JP3789831B2 JP 3789831 B2 JP3789831 B2 JP 3789831B2 JP 2002050331 A JP2002050331 A JP 2002050331A JP 2002050331 A JP2002050331 A JP 2002050331A JP 3789831 B2 JP3789831 B2 JP 3789831B2
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芳信 野崎
秀夫 友松
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Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に搭載される自動変速機に係り、特に多数のクラッチを前半部にまとめて配置し、後半部にギヤ部を設けた自動変速機に用いて好適であり、詳しくはギヤ部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両に搭載される自動変速機において、多数のクラッチを前半部にまとめて配置し、後半部にギヤ部を設けた自動変速機が知られている。
【0003】
図11,図12に、このような自動変速機の従来例を示す。これらのスケルトン図に示す自動変速機は、この順に、特開平4−285347号公報の図1,図3に開示されているものである。これらの自動変速機は、前半部にクラッチC1,C2をまとめて配置し、後半部にギヤ部(第1,第2,第3遊星歯車組G1,G2,G3)を設けており、図示のギヤトレーンによって前進6速の変速段を可能としている。
【0004】
なお、従来技術の理解に不要と思われる符号の説明は適宜省略した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近時、自動変速機に対して、燃費向上の観点から多段化が強く要求されている。一方、搭載性の観点からは自動変速機自体のコンパクト化が強く要求されている。これら自動変速機における多段化とコンパクト化とは相反するものである。そしてさらに、自動変速機の制御性の良さも求められている。すなわち、簡便な制御で例えば変速ショックのない快適な変速が求められている。これを達成するための1つの方策として、一般に、ワンウェイクラッチが積極的に使用される。
【0006】
しかしながら、上述の図11,図12に示す自動変速機にあっては、ワンウェイクラッチの記載がなく、したがって、変速はクラッチツウクラッチで行われると推察されるため、制御性が悪い、という問題があった。
【0007】
ここで、例えば、上述の従来例の構成を基本としてワンウェイクラッチ変速による前進6速段を達成しようとした場合、図11,図12に示す構成においては、所定回転要素(図11ではサンギヤS1、図12ではキャリヤPC1)に対して第3ブレーキB3と並列にワンウェイクラッチを設ける構成が考えられる。
【0008】
しかしこの場合、入力軸Iと所定回転要素とが直結されているため、これら所定回転要素に対して上述の位置にワンウェイクラッチを設けてしまうと、ワンウェイクラッチによって所定回転要素の逆転が阻止されてしまう。このため実際には、6速段を達成することができない。
【0009】
そこで、本発明は、コンパクトな構成でありながら、ワンウェイクラッチ変速を可能として制御性に優れた自動変速機を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は(例えば図1,図4参照)、入力軸(12)と、第1プラネタリギヤ(3)と、少なくとも4つの回転要素(135,136,137,138)を有するプラネタリギヤセット(リヤギヤユニット131)と、出力軸(105)とを備え、前記入力軸(12)の回転を、前記第1プラネタリギヤ(3)及び前記プラネタリギヤセット(131)によって複数の変速段に変速して前記出力軸(105)に伝達する自動変速機(1)において、前記第1プラネタリギヤ(3)は、前記入力軸(12)の回転が入力される第1の変速要素(サンギヤS1)と、第1係止手段(第1ブレーキB1)及び第3係止手段(第3ブレーキB3、第1ワンウェイクラッチF1)によって係脱される第2の変速要素(キャリヤCR1)と、前記入力軸(12)の回転とは異なる回転数の回転を前記プラネタリギヤセット(131)に伝達する第3の変速要素(リングギヤR1)と、前記入力軸(12)の回転を前記プラネタリギヤセット(131)に伝達する第2クラッチ(C2)と、前記入力軸(12)の回転を前記第1プラネタリギヤ(3)に伝達する第3クラッチ(C3)と、を備え、前記第2クラッチ(C2)と前記第3クラッチ(C3)とは、前記第2クラッチ(C2)を支持する第2ドラム(29)が前記第3クラッチ(C3)用の第3ピストン(29)を兼用し、前記第2クラッチ(C2)用の第2ピストン(47)によって前記第2クラッチ(C2)を係合する際には前記第3ピストン(29)によって前記第3クラッチ(C3)を係合するダブルピストン構造であり、第1の変速要素(S1)は、前記第3クラッチ(C3)の係脱により、前記入力軸(12)の回転の伝達状態が切り換えられ、前記第1係止手段は第1ブレーキ(B1)によって構成され、前記第3係止手段は、前記第2の変速要素(CR1)に係脱される第1ワンウェイクラッチ(F1)と、前記第1ワンウェイクラッチ(F1)を係止する第3ブレーキ(B3)と、によって構成され、前記第3の変速要素(R1)が前記プラネタリギヤセット(131)の1要素(リングギヤR2)に直結され、前記所定変速段の1つ前の変速段において、前記第2,第3クラッチ(C2,C3)、第1,第3ブレーキ(B1,B3)が係合状態にあり、前記所定変速段の1つ前の変速段から、前記第1,第3ブレーキ(B1,B3)が解放され、前記第2ブレーキ(B2)が係合されて、前記1要素(R2)及び前記第3の変速要素(R1)が停止状態で前記第1の変速要素(S1)が回転状態となる所定変速段に変速する際、前記第3クラッチ(C3)が係合状態を維持したまま、前記第3ブレーキ(B3)が前記第1ワンウェイクラッチ(F1)を解放することで前記第2の変速要素(CR1)がフリー状態となる、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動変速機(1)において、前記1要素(R2)及び前記第3の変速要素(R1)を係止する第2ブレーキ(B2)を有する、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の自動変速機(1)において、前記第1プラネタリギヤ(3)がダブルピニオン(P1a,P1b)を有するプラネタリギヤであり、前記第1の変速要素がサンギヤ(S1)であり、前記第2の変速要素がキャリヤ(CR1)であり、前記第3の変速要素がリングギヤ(R1)であり、前記第1プラネタリギヤ(3)及び前記プラネタリギヤセット(4,5)によって少なくとも前進6速の変速段が達成される、ことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動変速機(1)において、前記第1の変速要素(S1)は、第2ワンウェイクラッチ(F2)が連結されている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項に係る発明は、請求項に記載の自動変速機(1)において、前記第1プラネタリギヤ(3)の外径側に前記第1ブレーキ(B1)を配置し、前記第1ブレーキ(B1)の前面側において前記第3ブレーキ(B3)を前記第1ブレーキ(B1)と軸方向に略々整列するように配置し、前記第3ブレーキ(B3)の前面側において前記第3ブレーキ用の油圧アクチュエータ(66)を前記第3ブレーキ(B3)と軸方向に略々整列するように配置し、前記第1プラネタリギヤ(3)の前面側に前記第1ワンウェイクラッチ(F1)を配置し、前記第1ワンウェイクラッチ(F1)の前面側に前記第2ワンウェイクラッチ(F2)を配置するとともに、これら第1,第2ワンウェイクラッチ(F1,F2)を前記第3ブレーキ(B3)及び前記第3ブレーキ用の油圧アクチュエータ(66)の内径側に位置するように配置する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項に係る発明は、請求項に記載の自動変速機(1)において、前進段のうちの直結段(例えば、4速段)を超えた1段目(例えば、5速段)において、前記第1ブレーキ(B1)が係合状態をとって前記第1プラネタリギヤ(3)の前記キャリヤ(CR1)が停止されるとともに、前記直結段(4速段)を超えた1段目(5速段)から前記直結段を超えた2段目(例えば、6速段)に変速する際、前記第1,第3ブレーキ(B1,B3)が解放されて前記第1ワンウェイクラッチ(F1)がフリーとなって前記第1プラネタリギヤ(3)の前記キャリヤ(CR1)の逆転を許容する、ことを特徴とする。
【0015】
なお、上記[課題を解決するための手段]においてカッコ内に示した符号や語句は、各請求項と実施の形態における図面との対応付けを容易かつ迅速にするための便宜的なものであり、これにより、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0016】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によると、第2,第3クラッチは第2ドラムと第3ピストンとが兼用されるダブルピストン構造であるので、構成を簡略化してコンパクト化することができるものでありながら、第2,第3クラッチ、第1,第3ブレーキが係合状態にある所定変速段の1つ前の変速段から、第1,第3ブレーキが解放され、かつ第2ブレーキが係合されて、1要素及び第3の変速要素が停止状態で第1の変速要素が回転状態となる所定変速段に変速する際、第3ブレーキが第1ワンウェイクラッチを解放することで第2の変速要素がフリー状態とするので、第2の変速要素の逆転が可能となる。これにより、例えば、前進6速段の変速が可能となる。さらに、変速時に第1ワンウェイクラッチを使用したワンウェイクラッチ変速が行えるので、簡単な構成で、制御性を向上させることができる。
請求項2に係る発明によると、第2ブレーキによって1要素及び第3の変速要素を停止させることができる。
【0017】
請求項3の発明によると、第1プラネタリギヤがサンギヤとキャリヤとダブルピニオンとリングギヤとを有していて、この第1プラネタリギヤと、プラネタリギヤセットとによって少なくとも前進6速段を達成することが可能となる。
【0018】
請求項4に係る発明によると、第1の変速要素は、第2ワンウェイクラッチ及び第3クラッチにより、逆転が可能となる。
【0019】
請求項に係る発明は、各構成要素の空間的な配置関係を規定したものである。この請求項に係る発明によると、径方向についての外径側には、後面側から順に、第1ブレーキ、第3ブレーキ、第3ブレーキ用のアクチュエータが、軸方向に略々整列するように配置され、これらの軸方向内径側に、後面側から順に第1プラネタリギヤ、第1ワンウェイクラッチ、第2ワンウェイクラッチが配置されている。つまり、これら第1,第3ブレーキ、第2ブレーキ用の油圧アクチュエータ、第1プラネタリギヤ、第1,第2ワンウェイクラッチは、径方向についても、また軸方向についてもスペース効率よく配置されて、自動変速機のコンパクト化に寄与している。
【0020】
請求項に係る発明によると、第1ワンウェイクラッチをミッションケースに直接的に連結するのではなく、この第1ワンウェイクラッチを第3ブレーキを介してミッションケースに連結するようにしたので、第1ワンウェイクラッチは、第3ブレーキを係合させたときには、ワンウェイクラッチ本来の機能を発揮し、すなわち第1プラネタリギヤのキャリヤの正転を許容して、逆転を阻止する。一方、第3ブレーキを開放したときには、第1ワンウェイクラッチはフリーな状態(無いのと同じ状態)となるので、第1プラネタリギヤのキャリヤは、正転、逆転のいずれの方向の回転も許容される。この第1プラネタリギヤの逆転が可能であるということに基づいて、前進6速段を可能なものとしている。
【0021】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る自動変速機の全体断面図であり、図2,図3,図4は、その部分拡大断面図である。なお、以下の説明では、図1〜図4中における左側を前面側(前方)、また右側を後面側(背面側:後方)というものとする。
【0022】
自動変速機1は、図1に示すように、トルクコンバータ2と、3個のプラネタリギヤ(第1プラネタリギヤ3,第2プラネタリギヤ4,第3プラネタリギヤ5)を有する多段変速機構6とを備えており、これらトルクコンバータ2及び多段変速機構6が1軸上に直列的に配置されているとともに、コンバータハウジング7及びミッションケース9からなる一体ケースに収納されている。なお、上述の第2,第3プラネタリギヤ4,5によってプラネタリギヤセットを構成している。
【0023】
トルクコンバータ2は、図2に詳示するように、エンジン出力軸(不図示)に連結されるカバー10に設けられたポンプインぺラ11と、多段変速機構6の入力軸12に連結されるタービンランナ13と、ワンウェイクラッチ15を介して支持されているステータ16と、を備えており、さらに上述のカバー10と入力軸12とをスプリングダンパ17を介して機械的に連結するロックアップクラッチ19を備えている。また、コンバータハウジング7とミッションケース9(図1参照)との間部分にはポンプケース20が固定されており、このポンプケース20には、オイルポンプ21が配設されているとともに、上述のカバー10が回転自在に支持されている。さらに、ポンプケース20の後側面にはポンプカバー22が固定されており、このポンプカバー22には上述のワンウェイクラッチ15のインナレースが固定されているとともに、各油路が形成されている。
【0024】
図1に示すように、上述の多段変速機構6は、前面側となる前半部(トルクコンバータ側)がクラッチ部23となり、背面側となる後半分(出力軸側)がギヤ部24となっている。
【0025】
クラッチ部23には、3個のクラッチ、すなわち第1クラッチC1,第2クラッチC2,第3クラッチC3が、これらの油圧アクチュエータ55,49,46(後述)とともにまとめて配置されている。これら3個のクラッチのうち第2,第3クラッチC2,C3は、外径側において第2クラッチC2が前面側に、また第3クラッチC3が背面側に配置されている。すなわち、第2,第3クラッチC2,C3は、外径側において第2クラッチC2の背面側と第3クラッチC3の前面側とが対面するように、軸方向に略々整列されて配置されている。そして、これら第2,第3クラッチC2,C3の内径側に第1クラッチC1が配置されている。さらに詳しくは、第1クラッチC1は、軸方向については第2クラッチC2とオーバラップすることなく、第3クラッチC3の内径側に配置されている。
【0026】
以下、図3(図1におけるクラッチ部23の拡大図)を参照してクラッチ部23について詳述する。
【0027】
第1,第2,第3クラッチC1,C2,C3は、上述のポンプカバー22のボス部22aの外周面によって回転自在に支持されるとともに上述の入力軸(入力部材)12に連結されているスリーブ25から回転が伝達されるようになっている。このスリーブ25は前方部分にてフランジ状になっており、かつそのフランジ部25aの外周部分に第3ドラム部材(クラッチドラム)26が固着されている。この第3ドラム部材26の内周面にはスプライン26aが形成されており、このスプライン26aに、第3クラッチC3の複数枚のドライブプレート(外摩擦板)27が係合しているとともに、第2ドラム部材(クラッチドラム)29が係合しており、これら第2,第3ドラム部材29,26は、一体に回転するようになっている。
【0028】
この第2ドラム部材29はその内径側がフランジ部29aとなっていて、上述のスリーブ25に油蜜状に軸方向移動自在に支持されており、かつそのドラム部29bの外周面にスプライン29cが形成されて、第3ドラム部材26のスプライン26aに係合しているとともに、その内周面にスプライン29dが形成されて、このスプライン29dに第2クラッチC2の複数枚のドライブプレート(外摩擦板)31が係合している。また、第2,第3クラッチC2,C3の内径側において、上述の入力軸12に固定されて第1ドラム部材(クラッチドラム)32が配置されており、この第1ドラム部材32の外径側のドラム部32aの内周面にスプライン32bが形成されており、このスプライン32bに、第1クラッチC1の複数枚のドライブプレート(外摩擦板)33が係合している。
【0029】
一方、異なる半径上に、小径側から第1ハブ35、第2ハブ36、第3ハブ37が順次配設されており、これら第1,第2,第3ハブ35,36,37の外周面にはそれぞれスプライン35a,36a,37aが形成されている。そして、第1ハブ35のスプライン35aには第1クラッチC1の複数枚のドリブンディスク(内摩擦板)39が、また第2ハブ36のスプライン36aには第2クラッチC2の複数枚のドリブンディスク(内摩擦板)40が、さらに第3ハブ37のスプライン37aには第3クラッチC3の複数枚のドリブンディスク(内摩擦板)41がそれぞれ係合しており、また第1ハブ35は中心軸からなる中間軸42に、また第2ハブ36はこの中心軸42に被嵌された第2スリーブ軸43に、さらに第3ハブ37はこの第2スリーブ軸43に被嵌された第3スリーブ軸45にそれぞれ連結・固定されている。すなわち中間軸42、第2スリーブ軸43、及び第3スリーブ軸45は同軸状にそれぞれブッシュ等を介在させて回転自在に支持されている。
【0030】
また、上述のスリーブ25のフランジ部25aには、その軸方向後側にて、第2ドラム部材29のフランジ部29aが油蜜状に嵌合して、第3クラッチ用の油圧アクチュエータ46を構成しており、上述のフランジ部29aを有する第2ドラム部材29は、第2クラッチC2の係合面を越えた先端部29eが第3クラッチC3に対向して、第3クラッチ用のピストンの一部を構成している。上述の第2ドラム部材29のフランジ部29aには、その軸方向後側にて、第2ピストン部材47が油密状に嵌合して、第2クラッチ用の油圧アクチュエータ49を構成しており、この第2ピストン部材47の外径側の先端部47aが第2クラッチC2に対向している。さらに、第2ピストン部材47の背面(軸方向後側)には、スリーブ25に嵌合されたスナップリングにより軸方向移動が規制されてキャンセルプレート50が油密状に嵌合しており、このキャンセルプレート50と第2ピストン部材47の背面との間には、リターンスプリング51が縮設されているとともに、第3,第2クラッチ用の油圧アクチュエータ46,49の遠心油圧をキャンセルするキャンセル室52が形成されている。
【0031】
また、上述の第1ドラム部材32は、キャンセルプレート50の軸方向後側に配置されており、この第1ドラム部材32には、その軸方向後側にて、第1ピストン部材53が油密状に嵌合して、第1クラッチ用の油圧アクチュエータ55を構成しており、この第1ピストン部材53の先端53aが第1クラッチC1に対向している。さらに第1ピストン部材53の背面(軸方向後側)には、入力軸12に嵌合されたスナップリングにより軸方向移動が規制されてキャンセルプレート56が油密状に嵌合しており、このキャンセルプレート56と第1ピストン部材53の背面との間には、リターンスプリング57が縮設されているとともに、油圧アクチュエータ55の遠心油圧をキャンセルするキャンセル室59が形成されている。
【0032】
すなわち、第3ドラム部材26及び第2ドラム部材29は、スプライン26a、29dが形成されている内周部分が直線状に延びており、かつ第3ドラム部材26は、第2ドラム部材29の外周面を被嵌して軸方向に、第2ドラム部材29より所定長さ延長して延設されている。したがって、これら第3ドラム部材26及び第2ドラム部材29に係合している第3クラッチC3及び第2クラッチC2が軸方向に略々整列して、かつ第3クラッチC3が、そのドライブプレート27の外周面を第2クラッチC2のそれよりも略々第2ドラム部材26の板厚だけ外径側に位置するととも軸方向後側に配置されている。
【0033】
また、第1クラッチC1は、第2,第3クラッチC2,C3の内径側に位置されており、かつこの第1クラッチC1の内径側に、上述の第1クラッチ用の油圧アクチュエータ55のキャンセル室59の大部分が配置されており、この第1クラッチC1は、第2,第3クラッチC2,C3の内周側に配置されて、これら第2,第3クラッチC2,C3とは独立して作動するようになっている。
【0034】
以上で、第1,第2,第3クラッチC1,C2,C3、及びこれらを作動させる油圧アクチュエータ55,49,46がまとめて配置されたクラッチ部23の説明を終了し、ギヤ部24の説明に移る。
【0035】
図1に示すように、ギヤ部24は、上述の多段変速機構6の後半部、つまり上述のクラッチ部23の後方に設けられており、3個のプラネタリギヤ(第1プラネタリギヤ3,第2プラネタリギヤ4,第3プラネタリギヤ5)がその係止手段(第1〜第5係止手段)とともに、まとめて配置されている。なお、本実施の形態においては、第1係止手段は第1ブレーキB1により構成され、また第2係止手段は第2ブレーキB2により構成され、さらに第3係止手段は、第3ブレーキB3と第1ワンウェイクラッチF1とにより構成され、さらにまた第4係止手段は、第4ブレーキB4と第3ワンウェイクラッチF3とにより構成され、そして第5係止手段が第2ワンウェイクラッチF2により構成されている。
【0036】
ギヤ部24は、図4に詳示するように、前方(入力部材12側)から、第3スリーブ軸45に形成されたサンギヤ(第1の変速要素)S1を有する第1プラネタリギヤ3、第2スリーブ軸43に連結されるキャリヤCR2を有する第2プラネタリギヤ4、そして中間軸31に形成されたサンギヤS3を有する第3プラネタリギヤ5が順次に配設されている。さらに、クラッチ部23と第1プラネタリギヤ3との軸方向間部分に第3ブレーキB3、第1ワンウェイクラッチF1、及び第2ワンウェイクラッチF2が配設されており、また第2プラネタリギヤ4と第3プラネタリギヤ5との軸方向間部分に第3ワンウェイクラッチF3が配設されている。
【0037】
第3ブレーキB3は多板ブレーキからなり、複数枚の外ブレーキプレート61がミッションケース9に形成されたスプライン9aに係合しており、また第1ワンウェイクラッチF1のアウタレース62に固定されているハブ63に、第3ブレーキB3の複数枚の内ブレーキディスク64が係合している。第1ワンウェイクラッチF1のインナレース65は第1プラネタリギヤ3のキャリヤ(第2の変速要素)CR1と一体に構成されている。これら第3ブレーキB3と第1ワンウェイクラッチF1とは、異なる径方向位置において、軸方向に略々オーバラップする位置に配置されている。すなわち、これら第3ブレーキB3と第1ワンウェイクラッチF1とは、軸方向の位置については略々オーバラップするように、また径方向の位置については、前者の第3ブレーキB3が外側で、その内側に後者の第1ワンウェイクラッチF1が配置されている。
【0038】
第3ブレーキB3の軸方向前方側には、この第3ブレーキ用の油圧アクチュエータ66が配設されており、この油圧アクチュエータ66は、ミッションケース9に軸方向及び回転方向移動不能に連結されたシリンダ部材67と、このシリンダ部材67に油密状に嵌合して、その後方端部69aが第3ブレーキB3に対向しているピストン部材69と、からなる。さらに、シリンダ部材67の内周面にスプライン係合されて、第2ワンウェイクラッチF2のアウタレース70が配置されており、この第2ワンウェイクラッチF2のインナレース71は第3スリーブ軸45自体で構成されている。そして、第3ブレーキ用の油圧アクチュエータ66と第2ワンウェイクラッチF2は、異なる径方向位置において、軸方向に略々(少なくとも一部が)オーバラップするように配置されている。上述のピストン部材69の内側でかつ第2ワンウェイクラッチF2の外側には、ピストン部材69を復帰させるためにリターンスプリング73が配設されている。なお、このピストン部材69は、後述のピストン部材83がブレーキに向けて延びかつクシ歯の間にリターンスプリング85を配置する延出部を有するのに対し、このような延出部を有さない短い構造からなる。リターンスプリング73は、ピストン部材69の内側に、支持部材74によって保持されていて、連結部材78によってピストン部材69に連結されている。
【0039】
ここで、上述の第3ブレーキB3、その油圧アクチュエータ66、第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2の位置関係に着目すると、径方向外側において、前側に油圧アクチュエータ66が配置され、その後側に第3ブレーキB3配置され、これら油圧アクチュエータ66と第3ブレーキB3の内側と、第3スリーブ軸45の外側とに囲まれた空間に、第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2の略々全体が収まるように配置されている。そして、これら第3ブレーキB3、その油圧アクチュエータ66、第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2をコンパクトに配置しながら、後述のように、前進6速の変速段を可能にしている。
【0040】
第1プラネタリギヤ3は、サンギヤS1に噛合するピニオンP1aとリングギヤ(第3の変速要素)R1に噛合するピニオンP1bとを有するデュアルプラネタリギヤからなり(図5参照)、これら相互に噛合するピニオンP1a、P1bを支持するキャリヤCR1がそのボス部72により第3スリーブ軸45に回転自在に支持されており、またサンギヤS1が第3スリーブ軸45に一体に形成されている。さらに、リングギヤR1が、その後方端でスプライン結合されているプレート75により軸方向位置を規制された状態で回転自在に支持されているとともに、第2プラネタリギヤ4のリングギヤR2にスプライン結合されている。第1プラネタリギヤ3のキャリヤCR1は、前述のように、第1ワンウェイクラッチF1のインナレース65と一体に構成されており、したがってキャリヤCR1は、第3スリーブ軸45によって回転自在に支持されるとともに、ミッションケース9に対して上述の第1ワンウェイクラッチF1を介して第3ブレーキB3に連結されている。さらに後述するように、キャリヤCR1は、第1ブレーキB1に対して直接、連結されている。
【0041】
そして、第1ブレーキB1は多板ブレーキからなり、その複数枚の外ブレーキプレート76が、ミッションケース9に形成されたスプライン9b(前述のスプライン9aに連続して形成されている。)に係合されるとともに前方方向移動を規制されて支持されている。第1ブレーキ用の内ブレーキディスク79は、キャリヤCR1を構成するカップ状部材80の外径側外周面に形成されたスプラインに係合している。このカップ状部材80は、その外径側平坦面80aが第1プラネタリギヤ3の外径側を覆うように延びており、この外径側平坦面80aの外周面に形成されたスプラインに係合している第1ブレーキB1が、第1プラネタリギヤ3の外径側にて軸方向に略々オーバラップするように(正確には第3プラネタリギヤ3の幅内に第1ブレーキB1が収まるように)配置されている。
【0042】
第1ブレーキB1の後方側には第1ブレーキ用の油圧アクチュエータ81が配設されている。この油圧アクチュエータ81は、ミッションケース9の段付小径部9cに固定・配置されているシリンダ部材82及びそれに油密状に嵌合しているピストン部材83を有しており、この油圧アクチュエータ81は、第1,第2プラネタリギヤ3,4の外径側にて、軸方向において股がった状態で配置されている。すなわち、第1プラネタリギヤ3の外径側において、この第1プラネタリギヤの所定の回転要素(CR1)を係止する第1ブレーキB1及びその油圧アクチュエータ81が、この第1プラネタリギヤ3と軸方向に少なくとも一部がオーバラップするように配置されている。なお、上述のピストン部材83はクシ歯状に第1ブレーキB1に向けて延びており、かつそのクシ歯の間にリターンスプリング85が配置されている。
【0043】
第2プラネタリギヤ4は、シンプルプラネタリギヤからなり、ピニオンP2を支持するキャリヤCR2が第2スリーブ軸43にスプライン係合している。また、サンギヤS2が、中間軸31にスプラインにより一体に結合されており、またリングギヤR2が第1プラネタリギヤ3のリングギヤR1にスプラインにより一体に結合されている。この第2プラネタリギヤ4は、デュアルプラネタリギヤからなる第1プラネタリギヤ3より小径に構成されており、したがってリングギヤR2の前方端に外径方向に延びる鍔部86が形成されて、この鍔部86の外周部がリングギヤR1の内周面にプレート75とともにスプラインにより一体に連結されている。第1ブレーキ用の油圧アクチュエータ81は、そのピストン延出部を除いて、上述の小径からなる第2プラネタリギヤ4の外径側に第2ブレーキB2とともに配置されている。したがって、この油圧アクチュエータ81は、ミッションケース9が段付小径部9cにより小径となっているにもかかわらず、所定の受圧面積が確保され、この第1ブレーキB1の必要トルクに対応するトルク容量を有する。
【0044】
そして、第1ブレーキ用の油圧アクチュエータ81の後方側に第2ブレーキB2が配置されている。この第2ブレーキB2は多板ブレーキからなり、複数枚の外ブレーキプレート87が上述の小径部となるミッションケース9の内スプライン9dに係合しており、内ブレーキディスク89がリングギヤR2の外周面に形成されたスプラインに係合している。この第2ブレーキB2は、第2プラネタリギヤ4の外径側において、この第2プラネタリギヤ4と軸方向にオーバラップするように(正確には第2プラネタリギヤ4の幅内に第2ブレーキB2が納まるように)配置されている。
【0045】
第2ブレーキB2の後方側には第2ブレーキ用の油圧アクチュエータ90が配設されている。このアクチュエータ90は、ミッションケース9の内周面に固定・配置されているシリンダ部材91及びそれに油密状に嵌合しているピストン部材92を有しており、このピストン部材92は、ピストン部材83がブレーキに向けて延びかつクシ歯の間にリターンスプリング85を配置する延出部を有するのに対し、このような延出部を有さない短い構造からなる。この油圧アクチュエータ90は、第2ブレーキB2の後方側において、第2プラネタリギヤ4の後端部に一部オーバラップするか、又はそのピストン部材92先端部が略々整列するように配置されている。そして、第2ブレーキB2の外ブレーキプレート87及び内ブレーキディスク89は、その外径部分に所定間隔毎に切欠かれており、その切欠き部93に、ピストン部材92の先端部に設けられた支持プレート95とミッションケース9等の固定部材との間に縮設されたリターンスプリング96が配置されている。
【0046】
前記第2ブレーキB2用油圧アクチュエータ90の後方側、すなわち第2プラネタリギヤ4と第3プラネタリギヤ5との間部分には、第3ワンウェイクラッチF3が配設されている。第2プラネタリギヤ4の後キャリヤプレート97と、第3プラネタリギヤ5のリングギヤR3とは連結部材99を介して連結されている。第3ワンウェイクラッチF3は、固定側となるアウタレース100と可動側となるインナレース101とを有しており、アウタレース100の外周面がミッションケース9にスプライン係合されているとともに、インナレース101の内周面が連結部材99のボス部99aにスプライン係合している。
【0047】
上述のアウタレース100は、ローラ又はスプラグ等の係合部材102部分がこの係合部分の幅に合せて幅広になっているとともに、外径方向に向ってその前後両方から漸減するように幅狭となっており、かつ外径端にあっては後方側のみ鍔状に延出している。これにより、このアウタレース100は、比較的軸方向に長い係合部材102に合せた接合面を有するとともに、ミッションケース9との係合部分も上述の鍔状の延出部により所定軸方向長さを確保して、所定トルク容量を備えるものでありながら、その前方側が凹んで凹部100aとなっており、この凹部100aに、第2ブレーキ用の油圧アクチュエータ90の後方部分が収納されて、この油圧アクチュエータ90を含む第2ブレーキ装置の第2プラネタリギヤ4の外径側配置(少なくとも一部が軸方向にオーバラップする)を可能として、自動変速機1全体の軸方向の短縮化に寄与している。すなわち、上述の油圧アクチュエータ90は、第2プラネタリギヤ4及び第3ワンウェイクラッチF3の間部分に配置されて、コンパクトな構成となっている。
【0048】
上述のインナレース101は、係合部材102の係合部分がこの係合部材に合せて幅広になっており、かつその内径側に向けて漸減するように幅狭になって、上述と同様に、接合面積に起因するトルク容量を確保するとともに、連結部材99と後キャリヤプレート97とのスプライン連結スペースを確保している。
【0049】
上述の第3ワンウェイクラッチF3の後方側には第3プラネタリギヤ5が配設されている。この第3プラネタリギヤ5はシンプルプラネタリギヤからなり、リングギヤR3が連結部材99のフランジ99b外周面に係合してキャリヤCR2と連結している。一方、サンギヤS3は、中間軸31の後方端部にあってこの中間軸31に一体形成されており、またピニオンP3を支持するキャリヤCR3は出力軸105に一体に形成されている。中間軸31はサンギヤS3部分を最も大径として、前方に向かって順次に小径となる段付き構造からなる。キャリヤCR3は出力軸105が鍔状に拡がって形成されている。出力軸105は、中間軸31の後端突出部31aと出力軸105の前端中空部105aとが嵌合して回転自在にかつ軸方向移動不能に支持されている。なお、中間軸31は、その前端部を入力軸12(図3参照)に嵌合して回転自在に支持されて、その両端部をそれぞれ入力軸12及び出力軸105を介してミッションケースに間接支持されている。また、出力軸105は、その前端部がミッションケース9の後側9eの鍔部9fにベアリングを介して直接支持されるとともに、その後部分がエクステンションケース(ミッションケース9の後端部に固定:不図示)にベアリングを介して直接支持されている。
【0050】
上述の第3ワンウェイクラッチF3の後方側に第4ブレーキB4が配設されている。この第4ブレーキB4は、多板ブレーキからなり、複数枚の外ブレーキプレート106が第3ワンウェイクラッチF3のアウタレース100とともにミッションケース9内周面の内スプライン9dに係合していて、さらにスナップリング(不図示)により軸方向移動が規制されて支持されており、また内ブレーキディスク107がリングギヤR3の外周面に形成されたスプラインに係合している。この第4ブレーキB4は、第3プラネタリギヤ5の外径側において、この第3プラネタリギヤ5に軸方向に略々オーバラップして(少なくとも一部がオーバラップして)配置されている。
【0051】
上述の第4ブレーキB4及び第3プラネタリギヤ5の後方側には、第4ブレーキ用の油圧アクチュエータ109が配設されている。この油圧アクチュエータ109はミッションケース9の後端部内周面、後側9e及び鍔部9fをシリンダとしたダブルピストンタイプからなり、第1ピストン部材110、中間支持部材111及び第2ピストン部材112を有する。第1ピストン部材110は、上述のシリンダに油密状に嵌合しているとともに、その外径側にて前方に突出する延出部110a及びその内径側にて後方に突出するハブ部110bを有しており、延出部110aが内スプライン9dに係合しつつ上述の第4ブレーキB4に対向している。
【0052】
中間支持部材111は、その内径側をハブ部110bに嵌合してシリンダに油密状に嵌合しているとともに、その外径側延出部がミッションケース9の後側9eに当接している。第2ピストン部材112は、その外径側を上述の外径側延出部の内周面に接してシリンダに油密状に嵌合しており、かつその内径部分にて第1ピストン部材110のハブ部110bに当接している。なお、第1ピストン部材110とミッションケース9の鍔部9fに設けられた支持プレート114との間にリターンスプリング113が縮設されている。
【0053】
したがって、第4ブレーキ用の油圧アクチュエータ109は、ミッションケース9の後端面を利用した大きい受圧面積からなるとともに、第1,第2のピストン部材110,112からなるダブルピストンに基づいてさらに大きな受圧面積が得られ、上述の第4ブレーキB4の設定トルク容量に対応する大きな押圧力が得られる。なお、キャリヤCR3の外径側にパーキングギヤ115が一体に設けられており、このパーキングギヤ115を、ミッションケース9に貫通して設けられたパーキングポール116により係止することにより出力軸105が固定される。また、第4ブレーキ用の油圧アクチュエータ109の第1ピストン部材110は、パーキングギヤ115を被嵌するとともに、パーキングポール116部のみを切欠いており、また第3プラネタリギヤ5の外径側において、僅かに軸方向にオーバラップして後方側に配置されている。
【0054】
ついで、上述の構成の多段変速機構6の作用について、自動変速機構1の多段変速機構6のスケルトン図である図5、同じく作動表である図6、及び同じく速度線図である図7に沿って説明する。
【0055】
多段変速機構6は、第1プラネタリギヤ3からなるフロントギヤユニット(第1のギヤユニット)130と、第2プラネタリギヤ4及び第3プラネタリギヤ5からなるリヤギヤユニット(第2のギヤユニット)131とにその機能上分かれており、かつリヤギヤユニット131は、中間軸31を介して連結されている両サンギヤS2,S3からなる第1の回転要素137と、連結部材99を介して連結されているキャリヤCR2及びリングギヤR3からなる第2の回転要素136と、相互に連結されているリングギヤR1,R2からなる第3の回転要素135と、出力軸105に連結されているキャリヤCR3からなる第4の(出力)回転要素138の、合計4個の回転要素から構成される。
【0056】
そして、第1の回転要素137は、中間軸31を介してクラッチ部23内径側に位置する第1クラッチC1に、また第2の回転要素136は、第2スリーブ軸43を介してクラッチ部23の外径側において前方側に位置する第2クラッチC2に、さらに第1プラネタリギヤ3の入力要素であるサンギヤS1は、第3スリーブ軸45を介してクラッチ部23の外径側において後方側に位置する第3クラッチC3にそれぞれ連結している。
【0057】
前進段の1速(1速段:1ST)では、図6に示すように、第1クラッチC1が係合し、第3ワンウェイクラッチF3が作動し、入力軸12とサンギヤS2,S3(第1の回転要素137)が連結されるとともに、キャリヤCR2及びリングギヤR3(第2の回転要素136)の逆転が第3ワンウェイクラッチF3により阻止されて、入力軸12の回転(RIN)は、第1クラッチC1を介して直接、第3プラネタリギヤ5のサンギヤS3に入力される。すると、第3ワンウェイクラッチF3の作動に基づき停止状態にあるリングギヤR3により、図7の速度線図において、線図L1に示す状態となり、出力軸105が接続されたキャリヤCR3(出力回転要素138)からは、正回転の1速が取り出される。なお、第2プラネタリギヤ4は、サンギヤS2が回転するが、空転状態となっている。
【0058】
この際、1速状態及び発進時に基づく大きなトルクが作用し、このトルクを第3ワンウェイクラッチF3にて担持することになるが、この第3ワンウェイクラッチF3は、図4に示すように、第2,第3プラネタリギヤ4,5の間部分にて軸方向に比較的長い空間に配置され、特にその係止部材(ローラ又はスプラグ)102及びそれに接するアウタレース100及びインナレース101部分の面積も広くなっており、上述の大きなトルクを確実に担持し得る。また、第1クラッチC1は、クラッチ部23の内径側においてかつ独立した第1クラッチC1の油圧アクチュエータ55により操作される。
【0059】
前進段の2速(2速段:2ND)では、図6に示すように、1速時の第1クラッチC1の係合に加えて、第3ブレーキB3が係合するとともに、第3ワンウェイクラッチF3の作動が解除され、第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2が作動する。この状態では、第1プラネタリギヤ3は、ロック状態の第1ワンウェイクラッチF1により停止状態のキャリヤCR1、及び第3ブレーキB3の係止によりロック状態の第2ワンウェイクラッチF2により停止状態のサンギヤS1に基づき、停止状態にあり、したがってそのリングギヤR1に連結している第2プラネタリギヤ4のリングギヤR2も停止状態にある。
【0060】
そして、入力軸12の回転は、第1クラッチC1を介してサンギヤS2から第2プラネタリギヤ4に入力されるとともに、サンギヤS3を介して第3プラネタリギヤ5に入力される。第2プラネタリギヤ4は、前述したようにリングギヤR2の回転が阻止され(速度=0)、図7の速度線図において、線図L2に示す状態となり、出力軸105が接続されたキャリヤCR3から、正回転の2速回転が取り出される。
【0061】
この際の、リングギヤR2の回転トルクは、第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2を介して第3ブレーキB3により分担されて担持され、第1ワンウェイクラッチF1のトルク担持能力を利用する形でその分、第2ワンウェイクラッチF2及び第3ブレーキB3のトルク負担能力を小さなものとすることができ、第2ワンウェイクラッチF2及び第3ブレーキB3の小容量化及び小型化が図れる。これにより、第3ブレーキB3及びその油圧アクチュエータ66、並びに第1,第2ワンウェイクラッチF1,F2を、第1プラネタリギヤ3の前方部分にまとめてコンパクトに配置することが可能となる。
【0062】
前進段の3速(3速段:3RD)では、図6に示すように、1,2速時の第1クラッチC1の係合に加えて、第3クラッチC3が係合され、第3ブレーキB3の係合が維持されるとともに、第2ワンウェイクラッチF2の作動が解除され、第1ワンウェイクラッチF1の作動が維持される。この状態では、入力軸12の回転は、それまでの第1クラッチC1を介したリヤギヤユニット131への入力に加えて、第3クラッチC3を介してフロントギヤユニット130のサンギヤS1にも入力され、かつキャリヤCR1が第1ワンウェイクラッチF1により係止される。
【0063】
すると、第1プラネタリギヤ3は、サンギヤS1に入力軸12の回転が入力され、キャリヤCR1が係止されることから、図7の速度線図において、線図L3に示す状態となり、フロントギヤユニット130の出力要素としてのリングギヤR1から、正回転RV1がリヤギヤユニット131の入力要素としての第2プラネタリギヤ4のリングギヤR2に出力される。一方、リヤギヤユニット131には、サンギヤS2,S3に入力軸2の回転RINが入力されているので、上述のリングギヤR2へ入力される回転RV1は、図7の線図L4に示すように、合成され、出力軸105に連結されるキャリヤCR3からは、3速回転が取り出される。
【0064】
この際、第3ブレーキB3及び第1ワンウェイクラッチF1が、第1プラネタリギヤ3へ伝達されるトルクの反力を担持するが、3速状態にあっては、このフロントギヤユニット130である第1プラネタリギヤ3を経由するトルクと、リヤギヤユニット131に第1クラッチC1を介して直接伝達されるトルクとが合成されるため、上述の第3ブレーキB3及び第1ワンウェイクラッチF1が担持する反力トルクは、伝達トルク全体の一部で足りる。したがって、これら第3ブレーキB3、第1ワンウェイクラッチF1は、トルク容量が小さい小型のもので足り、第1プラネタリギヤ3の前方の比較的狭いスペースに、他の係止手段である第1ワンウェイクラッチF1、第3ブレーキB3の油圧アクチュエータ66とともにまとめて配置することが可能となる。
【0065】
また、第3クラッチC3は、油圧アクチュエータ46への油圧の供給により、第2ドラム部材29が軸方向後方に移動し、先端部29eがドライブプレート27及びドリブンディスク41を押圧することにより接続する。この際、第2ドラム部材29にスプライン係合している第2クラッチC2は解放状態にあり、上述の第2ドラム部材29の移動を妨げることなく、またこの第2ドラム部材29の移動によって、第2クラッチC2に影響を及ぼすことはない。
【0066】
前進段の4速(4速段:4TH)では、図6に示すように、1,2,3速時の第1クラッチC1の係合及び3速時の第3クラッチC3の係合に加えて、第2クラッチC2が係合されるとともに、第1ワンウェイクラッチF1の作動が解除される。この状態では、入力軸12の回転は、それまでの第1クラッチC1を介したリヤギヤユニット131のサンギヤS2、S3への入力に加えて、第2クラッチC2を介してキャリヤCR2及びリングギヤR3にも入力され、リヤギヤユニット131、すなわち第2,第3プラネタリギヤ4,5全体が直結回転となり、図7の線図L5に示す状態となり、出力軸105に連結されるキャリヤCR3から、4速回転が取り出される。
【0067】
この際、第3クラッチC3及び第3ブレーキB3は、図6に示すように、係合状態となっているが、第1プラネタリギヤ3は、サンギヤS1に第2クラッチC2を介して入力軸12の回転が伝達される一方で、第2プラネタリギヤ4が、入力軸12と直結状態で正回転することから、そのリングギヤR2に連結されたリングギヤR1にも入力軸12の回転が入力され、図7の線図L6の状態となり、フロントギヤユニット130を構成する第1プラネタリギヤ3は全体が直結状態で空転する。また、この4速状態は、フロントギヤユニット130及びリヤギヤユニット131は、双方とも直結状態であって、ブレーキ及びワンウェイクラッチの係止手段はなにも作動せず、反力を担持することはない。
【0068】
また、第2クラッチC2は、油圧アクチュエータ49への油圧供給により、ピストン部材47を軸方向後方に移動し、その後端部47aがクラッチプレート31及びクラッチディスク40を押圧することにより接続する。この際、上述したように、第3クラッチC3が係合状態に保持されており、ピストン部材47の反力支持部材(シリンダ部材)となる第2ドラム部材29はその位置に保持されて、ピストン部材47の移動に何等影響を与えることなく、また第2ドラム部材29は第3クラッチ係合位置に保持されており、第2クラッチC2の係合動作に何等影響を与えることはない。
【0069】
前進段の5速(5速段:5TH)では、図6に示すように、第1クラッチC1の係合が解除されるとともに、第2,第3クラッチC2,C3がそのまま係合状態を維持し、かつ第1ブレーキB1が係合される。この状態では、入力軸12の回転は、第2クラッチC2を介してリヤギヤユニット131である第2プラネタリギヤ4のキャリヤCR2及び第3プラネタリギヤ5のリングギヤR3に入力されるとともに、第3クラッチC3を介してフロントギヤユニット130である第1プラネタリギヤ3のサンギヤS1に入力される。すると、キャリヤCR1が第1ブレーキB1により係止されているので、フロントギヤユニット130は、図7の線図L3で示す状態となり、リングギヤR1からは、減速された正回転RV1がリヤギヤユニット131のリングギヤR2に出力される。一方、前述したように、リヤギヤユニット131のキャリヤCR2及びリングギヤR3には、入力軸12の回転が入力されるので、速度線図は、図7の線図L7となり、キャリヤCR3から出力軸3へ、5速回転が取り出される。
【0070】
この際、第3ブレーキB3は、図6に示すように、係合状態となっているが、第1ワンウェイクラッチF1が空転状態となっているので、この第3ブレーキB3は何ら変速に関与しない。
【0071】
また、この5速状態にあっては、第1ブレーキB1が上述の伝達トルクの反力を担持するが、高速状態である5速にあっては、そのトルク容量は小さくて足り、さらに第2クラッチC2を経由する経路と、第3クラッチC3を経由する経路からのトルクが、リヤギヤユニット131で合成されて出力軸105に伝達されるので、キャリヤCR1及びリングギヤR1を係止する上述の第1ブレーキB1のトルク容量は、伝達トルク全体の一部で足り、さらにそのトルク容量は小さなもので足りる。したがって、この第1ブレーキB1は、第1プラネタリギヤ3の外径側にて軸方向に比較的短い長さに設置でき、かつその油圧アクチュエータ81も、隣接する第1,第2プラネタリギヤ3,4に股がる外径側における、軸方向に比較的短い小さなスペースに設置することができ、上述の第3ブレーキB3及びその油圧アクチュエータ81を、第1プラネタリギヤ3の外径側における比較的小さなスペースに設置することが可能となる。
【0072】
また、第1クラッチC1は、油圧アクチュエータ55の油圧解放により、リターンスプリング57によりピストン部材53が軸方向前方に移動してクラッチプレート33、クラッチディスク39の押圧が解除される。この際、第1ドラム部材32は比較的高速で回転しているが、キャンセル室59内のオイルにも、同じ回転に基づく遠心油圧が作用しており、このため油圧アクチュエータ55の油圧は、速やかに排出される。
【0073】
前進段の6速(6速段:6TH)では、図6に示すように、第2,第3クラッチC2,C3がそのまま係合状態を維持され、かつ第1ブレーキB1が解放され、第2ブレーキB2が係合されるとともに、第3ブレーキB3が解放される。この状態では、入力軸12の回転は、第2クラッチC2を介してリヤギヤユニット131である第2プラネタリギヤ4のキャリヤCR2及び第3プラネタリギヤ5のリングギヤR3に入力される。一方、リングギヤR2が第2ブレーキB2により係止されているので、上述のキャリヤCR2の回転により、サンギヤS2,S3が上述の5速のときよりも高速で正回転する。上述のリングギヤR3の回転とこのサンギヤS3の高速回転とにより、キャリヤCR3から出力軸105には、5速よりもさらに高速の6速回転が取り出される。この6速は、図7の速度線図のL8に対応する。この際、第1,第3ブレーキB1,B3は、図6に示すように、解放状態となっているので、何ら変速に関与しない。また、第3クラッチC3は係合状態を維持するが、第2ワンウェイクラッチF2の作動が解除されており、また第1プラネタリギヤ3のキャリヤCR1がフリー状態となっているので、変速には何等寄与しない。
【0074】
また、この6速状態にあっては、第2ブレーキB2が上述の伝達トルクの反力を担持するが、上述の5速よりもさらに高速状態である6速にあっては、そのトルク容量は小さくて足る。したがって、第1ブレーキB1の場合と同様、第2ブレーキB2は、第2プラネタリギヤ4の外径側にて軸方向に比較的短い長さに設置でき、かつその油圧アクチュエータ90も、第3ワンウェイクラッチF3の前面側の比較的短い小さなスペースに設置することができる。
【0075】
本実施の形態においては、図6から明らかなように、1速〜4速までの変速がワンウェイクラッチにより行われ、4−5変速及び5−6変速がクラッチtoブレーキ変速で行われる。
【0076】
前述のように、第1,第2,第3クラッチC1,C2,C3について、第1クラッチC1は、他の第2,第3クラッチC2,C3の作動とは完全に独立して作動させることができる。これに対して第2,第3クラッチC2,C3は、一部連動して作動する。このためシフトダウン時には、第2,第3クラッチC2,C3の双方が係合している状態から、一方の第2クラッチC2のみを解除することになる4速から3速へのシフトダウン時、及び第2クラッチC2が既に解放されている状態から第3クラッチC3を解放することになる3速から4速へのシフトダウン時に、円滑なシフトダウンが行えるか否かが問題となる。
【0077】
まず、4速から3速へのシフトダウン時には、油圧アクチュエータ49の油圧は、キャンセル室52のオイルに作用する遠心油圧により、速やかに解放される。また、第3クラッチC3は係合状態に保持されているので、第2ドラム部材29はそのままの位置に保持されており、第2クラッチC2は、第3クラッチC3に影響を受けることなく、ドライブプレート31及びドリブンディスク40が解放される。
【0078】
次に、3速から2速にシフトダウンする際、第3クラッチC3が解放されるが、この際、既に第2クラッチC2は解放状態にあって、第2ピストン部材47はリターンスプリング51により第2ドラム部材29の背面に当接した状態にあり、キャンセル室52の遠心油圧に基づく力は、第2ドラム部材29に直接作用し、遠心油圧をキャンセルさせて、油圧アクチュエータ46の油圧は、速やかに解放される。また、既に第2クラッチC2は解放されているので、ピストン部材の一部を構成する第2ドラム部材29は、第2クラッチC2に影響を受けることなく軸方向前方に移動して、第3クラッチC3のドライブプレート27及びドリブンディスク41の押圧を解放する。
【0079】
このように、シフトダウン時にも、第2,第3クラッチC2,C3は、円滑に動作する。
【0080】
後進(後進段:REV)では、図6に示すように、第3クラッチC3が係合されるとともに、第3,第4ブレーキB3,B4、及び第1ワンウェイクラッチF1が係止される。この状態では、入力軸12の回転は、第3クラッチC3を介してフロントギヤユニット130のサンギヤS1に入力され、キャリヤCR1が第1ワンウェイクラッチF1により係止されることから、速度線図は、図7の線図L3に示す状態となり、リングギヤR1からは、正回転の出力回転RV1がリヤギヤユニット131のリングギヤR2に出力される。このリヤギヤユニット131は、リングギヤR3及びキャリヤCR2が第4ブレーキB4により係止されるので、図7の線図L10で示す状態となり、キャリヤCR3から出力軸3へ、後進回転が取り出される。
【0081】
この際、この後進状態は、減速された大きなトルクがリングギヤR3及びキャリヤCR2を係止する第4ブレーキB4に作用するが、この第4ブレーキB4は、第3プラネタリギヤ5の外径側にてこの第3プラネタリギヤ5に略々オーバラップする比較的軸方向に長いものからなり、かつその油圧アクチュエータ109は、ミッションケース9の後端9eに配置された比較的広い受圧面積からなるとともにダブルピストン構造からなり、大きな押圧力を作用することができ、上述の大きな反力に対応する要求トルクを確実に担持することが可能となる。
【0082】
また、エンジンブレーキ(コースト)時には、図6に示すように、通常の作動に加えて、3速及び後進時には、第1ブレーキB1が係合され、第1ワンウェイクラッチF1の空転に対してキャリヤCR1を確実に係止し、2速時には第2ブレーキB2が係合され、リングギヤR2を確実に係止し、さらに1速時には、第4ブレーキB4が係合されて、リングギヤR3が確実に係止される。
【0083】
さらに、2速のエンジンブレーキ時に、本来のエンジンブレーキ用の第2ブレーキB2に加えて第1ブレーキB1を作動させて、リングギヤR2の係止を、直接作動する第2ブレーキB2及びキャリヤCR1を介して作動する第1ブレーキB1によりともに行わせ、第2ブレーキB2のトルク容量を小さくしてその分、この第2ブレーキB2を小型化することも可能である。第2ブレーキB2は、上述の2速時のエンジンブレーキ用であって、そのトルク容量は小さくて足り、第2プラネタリギヤ4の外径部分の比較的小さな設置スペースで足りるが、さらに上述したように、この2速エンジンブレーキ時に、第1ブレーキB1を共働作動すると、さらに第2ブレーキB2のトルク容量が小さくて足り、その油圧アクチュエータ90も含めて小さな設置スペースに配置したものでありながら、確実で信頼性の高いブレーキ作動を行うことができる。
【0084】
さらに、上述したように、第2プラネタリギヤ4に入力軸12からのトルクが入力する場合、2速時にサンギヤS2,S3から、3速時にサンギヤS1,S2,S3から、4速時にサンギヤS2,S3から、5速時にサンギヤS1,S2及びリングギヤR3から、そして6速時にサンギヤS2,S3及びリングギヤR3から、それぞれ入力トルクがフロントギヤユニット130及びリヤギヤユニット131に入力される。したがって、入力トルクが第2プラネタリギヤ4のみに入力されることはなく、この第2プラネタリギヤ4は、最適なギヤ比を得るために小型化されるとともに、上述の分散入力に基づいて強度上からも小型化が可能となり、この小径の第2プラネタリギヤ4の外径側に、油圧アクチュエータ81を配置して、第1ブレーキB1の必要トルクを担持し得るトルク容量を有するものでありながら、軸方向及び径方向のコンパクト化を可能とする。
【0085】
また、入力トルクを第1,第2,第3プラネタリギヤ3,4,5に伝達する第1,第2,第3クラッチC1,C2,C3は、トルク容量を充分に確保するために径方向寸法を大きくすることが好ましいが、クラッチ部23は、多段変速機構6のトルクコンバータ2側に配置されるので、径方向寸法の大きなものから、出力軸に向けて小径化して配置することができ、FR用の自動変速機として車両搭載上好ましい全体形状の変速機を得ることができる。
【0086】
<実施の形態2>
図8に実施の形態2を示す。同図は本実施の形態に係る自動変速機のクラッチ部の部分拡大断面図であり、前述の実施の形態1における図3に相当する図である。なお、以下の説明では、主に前述の実施の形態1と異なる部分について説明し、同様な部分についての重複説明は適宜省略した。
【0087】
本実施の形態は、前述の実施の形態1に加えて、第1クラッチC1の前面側に第4クラッチC4を、第1クラッチC1に対して軸方向に略々整列させて配置し、第1,第4クラッチC1,C4の入力側の部材を一体に構成し、第4クラッチC4の出力側の部材と第2,第3プラネタリギヤ4,5のサンギヤS2,S3とを一体に構成し、さらに第1クラッチC1の出力側の部材と第4クラッチの出力側の部材との間に第4ワンウェイクラッチ(ワンウェイクラッチ)F0を介装したことを特徴としている。
【0088】
以下、詳述する。
【0089】
図8に示すように、本実施の形態においては、第1クラッチC1が取り付けられる第1クラッチドラム140は、内径側が上述の出力軸12と一体のスリーブ25の後端側に固定されたフランジ部140aと、このフランジ部140aの外径側から背面側(後方)に延びるドラム部140bとを有している。ドラム部140bの内周面には、スプライン140cが形成されていて、このスプライン140cのうちの後半の部分には、第1クラッチC1の複数枚のドライブプレート(外摩擦板)141が軸方向移動可能に係合されている。これらドライブプレート141に係脱される複数枚のドリブンディスク(内摩擦板)142は、第4ワンウェイクラッチF0のアウタレース143の外周面に形成されたスプライン143aに係合されている。この第4ワンウェイクラッチF0のインナレース144は、中間軸31の外周面にスプライン結合されている。
【0090】
第1クラッチドラム140の内側には、第4クラッチC4の第4クラッチドラム145が配設されている。第4クラッチドラム145は、内径側が出力軸12の外周面に固定されたフランジ部145aとこのフランジ部145aの外径側から背面側に延びるドラム部145bを有している。ドラム部145bの内周面にはスプライン145cが形成されていて、このスプライン145cには、第4クラッチC4の複数枚のドライブプレート146が軸方向移動可能に係合されている。このドライブプレート146に係脱される複数枚のドリブンディスク147は、第4ハブ149の外周面に形成されたスプライン149aに軸方向移動可能に係合されている。第4ハブ149は、その内径側が上述の入力軸12の外周面に固定されている。
【0091】
第4クラッチドラム145のドラム部145bの外周面にはスプライン(不図示)が形成されていて、上述の第1クラッチドラム140のドラム部140bのスプライン140cに係合されている。ドラム部145bの先端145dは、第1クラッチC1の前面側に対面するように配置されている。第4クラッチドラム145全体は、上述の第1クラッチドラム140と出力軸12とによって軸方向移動可能に支持されており、フランジ部145aの前面側と第1クラッチドラム140のドラム部140aの背面側との間には、油密な第4油圧室150が形成されている。第4クラッチドラム145は、第4クラッチC4のクラッチドラムとして作用するに加えて、第1クラッチC1を係脱させる第1油圧アクチュエータのピストンとしても作用する。
【0092】
上述の第4クラッチドラム145の内側には、第4油圧アクチュエータの第4ピストン151が配設されている。第4ピストン151は、フランジ部151aとドラム部151bとを有しており、第4クラッチドラム145と入力軸12の外周面とによって軸方向移動可能に支持されている。第4ピストン151は、ドラム部151bの先端151cが第4クラッチC4の前面側に対面するように配置されるとともに、フランジ部151aの前面側と第4クラッチドラム145のフランジ部145aの背面側との間には油密な第4油圧室152が形成されている。
【0093】
第4ピストン151の背面側には、内径側を出力軸12の外周面に固定された第4キャンセルプレート153が配設されている。この第4キャンセルプレート153の前面側と第4ピストン151の背面側との間には、リターンスプリング154が縮設されるとともに、第4キャンセル室155が形成されている。
【0094】
ついで、上述の多段変速機構6のスケルトン図である図9、同じく作動表である図10に沿って、多段変速機構6の作用について説明する。なお、第1,第4クラッチC1,C4、第4ワンウェイクラッチF0以外の動作については、前述の実施の形態1と同様なので重複説明は適宜省略して、以下では主に第1,第4クラッチC1,C4、第4ワンウェイクラッチF0の作用を説明する。
【0095】
図9に示すように、本実施の形態においては、入力軸12と中間軸31との間に、第1クラッチC1と第4クラッチC4とが介装され、さらに第1クラッチC1と中間軸31との間に第4ワンウェイクラッチF0が介装されている。
【0096】
本実施の形態の図10の作動表と、実施の形態1の図6の作動表とを比較すると、本実施の形態においては、1速〜4速で、第4クラッチC4がエンジンブレーキ時のみ係合され、かつ第4ワンウェイクラッチF0が係合されていることが分かる。この違いにより、本実施の形態においては、前述の実施の形態1では、クラッチtoブレーキ変速であった4−5変速を、ワンウェイクラッチによる変速とすることができるので、この変速を円滑に行うことができる。また、1速〜4速におけるエンジンブレード時のトルク伝達を、実施の形態1では第1クラッチC1のみを介して行っていたが、本実施の形態2では第1,第4クラッチC1,C4の双方を介して行うことができる。このため、第1クラッチC1及びこれを作動させるための第1油圧アクチュエータをコンパクト化することが可能となる。
【0097】
なお、上述の実施の形態2は、上述の多段変速機構6に沿って説明したが、本発明に係る自動変速機構はこれに限らず、少なくとも4個のクラッチをまとめて配置したクラッチ部23を有するものであれば、本発明の適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る自動変速機の全体を示す断面図である。
【図2】実施の形態1におけるトルクコンバータ部分を示す拡大断面図である。
【図3】実施の形態1における多段変速機構の前部であるクラッチ部を示す拡大断面図である。
【図4】実施の形態1における多段変速機構の後部であるギヤ部を示す拡大断面図である。
【図5】実施の形態1における多段変速機構のスケルトン図である。
【図6】実施の形態1における多段変速機構の作動を示す図である。
【図7】実施の形態1における多段変速機構の速度線図である。
【図8】実施の形態2における多段変速機構の前部であるクラッチ部を示す拡大断面図である。
【図9】実施の形態2における多段変速機構のスケルトン図である。
【図10】実施の形態2における多段変速機構の作動を示す図である。
【図11】従来の自動変速機のスケルトン図である。
【図12】従来の他の自動変速機のスケルトン図である。
【符号の説明】
1 自動変速機
2 トルクコンバータ
3 第1プラネタリギヤ
4 第2プラネタリギヤ
5 第3プラネタリギヤ
6 多段変速機構
9 ミッションケース
12 入力部材(入力軸)
23 クラッチ部
24 ギヤ部
66 第3ブレーキ用の油圧アクチュエータ
105 出力部材(出力軸)
131 プラネタリギヤセット(リヤギヤユニット)
135,136,137,138
回転要素
B1 第1係止手段(第1ブレーキ)
B2 第2ブレーキ
B3 第3ブレーキ
B4 第4ブレーキ
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
C3 第3クラッチ
F0 ワンウェイクラッチ(第4ワンウェイクラッチ)
F1 第1ワンウェイクラッチ
F2 第2ワンウェイクラッチ
F3 第3ワンウェイクラッチ
S1 第1変速要素
CR1 第2変速要素
R1 第3変速要素
P1a、P1b
ダブルピニオン

Claims (6)

  1. 入力軸と、第1プラネタリギヤと、少なくとも4つの回転要素を有するプラネタリギヤセットと、出力軸とを備え、前記入力軸の回転を、前記第1プラネタリギヤ及び前記プラネタリギヤセットによって複数の変速段に変速して前記出力軸に伝達する自動変速機において、
    前記第1プラネタリギヤは、
    前記入力軸の回転が入力される第1の変速要素と、
    第1係止手段及び第3係止手段によって係脱される第2の変速要素と、
    前記入力軸の回転とは異なる回転数の回転を前記プラネタリギヤセットに伝達する第3の変速要素と、
    前記入力軸の回転を前記プラネタリギヤセットに伝達する第2クラッチと、
    前記入力軸の回転を前記第1プラネタリギヤに伝達する第3クラッチと、を備え、
    前記第2クラッチと前記第3クラッチとは、前記第2クラッチを支持する第2ドラムが前記第3クラッチ用の第3ピストンを兼用し、前記第2クラッチ用の第2ピストンによって前記第2クラッチを係合する際には前記第3ピストンによって前記第3クラッチを係合するダブルピストン構造であり、
    前記第1の変速要素は、前記第3クラッチの係脱により、前記入力軸の回転の伝達状態が切り換えられ、
    前記第1係止手段は、第1ブレーキによって構成され、
    前記第3係止手段は、前記第2の変速要素に係脱される第1ワンウェイクラッチと、前記第1ワンウェイクラッチを係止する第3ブレーキと、によって構成され、
    前記第3の変速要素が前記プラネタリギヤセットの1要素に直結され、
    所定変速段の1つ前の変速段において、前記第2,第3クラッチ、第1,第3ブレーキが係合状態にあり、
    前記所定変速段の1つ前の変速段から、前記第1,第3ブレーキが解放され、かつ前記第2ブレーキが係合されて、前記1要素及び前記第3の変速要素が停止状態で前記第1の変速要素が回転状態となる所定変速段に変速する際、前記第3クラッチが係合状態を維持したまま、前記第3ブレーキが前記第1ワンウェイクラッチを解放することで前記第2の変速要素がフリー状態となる、
    ことを特徴とする自動変速機。
  2. 前記1要素及び前記第3の変速要素を係止する第2ブレーキを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記第1プラネタリギヤがダブルピニオンを有するプラネタリギヤであり、前記第1の変速要素がサンギヤであり、前記第2の変速要素がキャリヤであり、前記第3の変速要素がリングギヤであり、前記第1プラネタリギヤ及び前記プラネタリギヤセットによって少なくとも前進6速の変速段が達成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機。
  4. 前記第1の変速要素は、第2ワンウェイクラッチが連結されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動変速機。
  5. 前記第1プラネタリギヤの外径側に前記第1ブレーキを配置し、
    前記第1ブレーキの前面側において前記第3ブレーキを前記第1ブレーキと軸方向に略々整列するように配置し、
    前記第3ブレーキの前面側において前記第3ブレーキ用の油圧アクチュエータを前記第3ブレーキと軸方向に略々整列するように配置し、
    前記第1プラネタリギヤの前面側に前記第1ワンウェイクラッチを配置し、前記第1ワンウェイクラッチの前面側に前記第2ワンウェイクラッチを配置するとともに、これら第1,第2ワンウェイクラッチを前記第3ブレーキ及び前記第3ブレーキ用の油圧アクチュエータの内径側に位置するように配置する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動変速機。
  6. 前進段のうちの直結段を超えた1段目において、前記第1ブレーキが係合状態をとって前記第1プラネタリギヤの前記キャリヤが停止されるとともに、前記直結段を超えた1段目から前記直結段を超えた2段目に変速する際、前記第1,第3ブレーキが解放されて前記第1ワンウェイクラッチがフリーとなって前記第1プラネタリギヤの前記キャリヤの逆転を許容する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の自動変速機。
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