JP3788441B2 - 撮像レンズ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像レンズ装置に関するものであり、特に被写体の映像を光学系により光学的に取り込んで撮像素子により電気的な信号として出力する撮像レンズ装置{例えば、デジタルスチルカメラ;デジタルビデオカメラ;パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等に内蔵又は外付けされるカメラの主たる構成要素}、なかでも小型のズームレンズ系を備えた撮像レンズ装置、その撮像レンズ装置を備えた小型カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ等の普及に伴い、手軽に画像情報をデジタル機器に取り込むことの可能なデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等(以下単に「デジタルカメラ」という。)が個人ユーザーレベルで普及しつつある。そして、デジタルカメラは今後も画像情報の入力機器として益々普及することが予想される。このようなデジタルカメラの画質は、一般にCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子の画素数で決定される。現在、一般向けのデジタルカメラは100万画素を超える高画素化がなされており、画質面で銀塩フィルム用カメラに近づきつつある。このため、撮影レンズ系には撮像素子の高画素化に対応した高い光学性能が求められている。
【0003】
また、一般向けのデジタルカメラにおいても画像の変倍、特に画像劣化の少ない光学変倍が望まれており、その一方で携帯性を良くするための小型化も望まれている。そして、デジタルカメラの高画質化・小型化の要求に応えるため、従来より様々なタイプのズームレンズ系が提案されている(例えば、特許文献1〜7参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−296476号公報
【特許文献2】
特開2000−137164号公報
【特許文献3】
特開2002−287027号公報
【特許文献4】
特開平10−20194号公報
【特許文献5】
特開平10−48521号公報
【特許文献6】
特開平6−94996号公報
【特許文献7】
特開平8−248318号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来より提案されているデジタルカメラ用のズームレンズ系のほとんどは、デジタルカメラを小型化する方法として、いわゆる沈胴式鏡胴を採用している。沈胴式鏡胴では、カメラ未使用時にズームレンズ系が沈胴して各レンズ間隔が最小限の状態になるように保持され、カメラ使用時にズームレンズ系が繰り出されて本来のレンズ配置状態になるように保持される。特許文献1記載のズームレンズ系では、良好な光学性能を保持しながら、構成レンズ枚数を少なくすることで沈胴時のズームレンズ系の厚みを減らそうとしている。しかし沈胴方式では、カメラ使用時にレンズを繰り出す必要があることから、鏡胴構成が複雑になり、その結果、製造難易度が高いことによる大きな画質劣化とコストアップを招いてしまうという問題があった。また、カメラ電源ON後にレンズを繰り出す構成では、撮影準備が完了するまでに時間がかかるため、使用者が撮影機会を逃してしまうという問題もあった。
【0006】
ズーミングに際し第1群を像面に対して位置固定にすれば、使用時の繰り出し機構が不要となり、光学系全体を箱型の構造で囲うことが可能になるので、鏡胴構成を簡易化することができる。また撮影準備時間も、沈胴方式と比較して短縮することができる。特許文献2に記載されているズームレンズ系は、物体側から順に負・正・正の3群から成り、第1群がズーミング中位置固定になっている。しかし、ズーミングに際して開口絞りが第2群と共に移動する構成になっている。開口絞りには、明るさに応じて径を変化させる装置、ND(Neutral Density)フィルターを挿入する装置、シャッター機構等が通常搭載される。そして、移動するレンズ群に開口絞りがある場合や開口絞りがズーミング中移動する場合には、多様な機能を有する開口絞りを移動させる機構が必要となる。したがって、重量の大きなシャッター機構等を移動させるために、剛性の高い頑丈な移動機構が必要となり、それが鏡胴構成の複雑化・大型化を招いてしまう。
【0007】
特許文献3に記載されているズームレンズ系は、物体側から順に正・負・正・正の4群から成り、第1群,開口絞り及び第3群がズーミング中位置固定になっている。したがって、鏡胴構成を簡易化することができる。しかし、第1群が正パワーを有する(いわゆるプラスリード)のズーム構成は、高変倍のズームレンズ系には適しているが、2〜3倍程度の変倍比を有するズームレンズ系においては、レンズ枚数が多くなり、第1群の径や全長が大きくなるため、結果としてコンパクト性が失われてしまう。
【0008】
特許文献4に記載されているズームレンズ系は、物体側から順に負・正・負・正の4群から成り、第1群,開口絞り及び第4群がズーミング中位置固定になっている。この場合も鏡胴構成の簡易化が可能であり、高変倍のズームレンズ系には適しているが、2〜3倍程度の変倍比を有するズームレンズ系においては、レンズ枚数が多くなり、第1群の径や全長が大きくなるため、結果としてコンパクト性が失われてしまう。
【0009】
特許文献5に記載されているズームレンズ系は、物体側から順に負・正・負・正の4群から成り、第1群,開口絞り及び第3群がズーミング中位置固定になっている。この場合も鏡胴構成の簡易化が可能であるが、各レンズ群の変倍負担が最適でなく、コンパクト性と高画質とを十分に両立させることが困難である。
【0010】
特許文献6に記載されているズームレンズ系は、物体側から順に負・正・正の3群から成り、移動群である第1群及び第2群の間に位置する開口絞りと、第3群とがズーミング中位置固定になっている。この場合、第1群が移動することと開口絞り径が大きいことが、鏡胴構成の大型化・複雑化等を招いてしまうため、カメラの小型化は困難である。
【0011】
一般に、カメラハウジングの最も大きい面を被写体に対向させて撮影できるようにすることが、操作性に優れた薄型デジタルカメラを実現するための要件となる。この要件を満たした光学構成として、特許文献7で提案されているズームレンズ系が挙げられる。特許文献7記載のズームレンズ系では、第1群のレンズ間に挿入したプリズムで光路を折り曲げることにより、ハウジングの最も大きい面を被写体に対向させる構成になっている。しかし、第1群が正パワーを有する(いわゆるプラスリード)のズーム構成になっているため、少ないズーム成分で変倍することが難しく、結果として4成分ズームになっている。ズーム成分が多いと鏡胴構成が複雑化し、駆動部品を含めた鏡胴全体が大型化するため、カメラの小型化は困難である。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、高画質を満足する高性能で小型のズームレンズ系を備えた、鏡胴構成の簡易な小型の撮像レンズ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の撮像レンズ装置は、複数の群から成り群間隔を変えることにより変倍を行うズームレンズ系と、そのズームレンズ系により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えた撮像レンズ装置であって、前記ズームレンズ系が、物体側から順に、負パワーの第1群と、正パワーの第2群と、開口絞りと、正パワーの第3群とから成り、広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記第1群が像面に対して位置固定であり、前記第2群が物体側に移動し、前記開口絞りが像面に対して位置固定であり、前記第3群が移動し、以下の条件式(1a)を満足することを特徴とする。
1.2<(ft・m2w)/(fw・m2t) …(1a)
ただし、
fw:広角端でのズームレンズ系全体の焦点距離、
ft:望遠端でのズームレンズ系全体の焦点距離、
m2w:広角端での第2群の結像倍率、
m2t:望遠端での第2群の結像倍率、
である。
【0015】
第2の発明の撮像レンズ装置は、上記第1の発明の構成において、前記第1群の内部に、ズームレンズ系の光軸を略90度折り曲げるように光束を反射させる反射部材を有することを特徴とする。
【0016】
第3の発明のカメラは、上記第1又は第2の発明に係る撮像レンズ装置を備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した撮像レンズ装置を、図面を参照しつつ説明する。被写体の映像を光学的に取り込んで電気的な信号として出力する撮像レンズ装置は、被写体の静止画撮影や動画撮影に用いられるカメラ{例えば、デジタルカメラ;ビデオカメラ;デジタルビデオユニット,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末(PDA),これらの周辺機器(マウス,スキャナー,プリンター,その他のデジタル入出力装置)等に内蔵又は外付けされるカメラ}の主たる構成要素である。例えば図16(A),(B)に示すように、撮像レンズ装置(10)は、物体(被写体)側から順に、物体の光学像を形成する撮影レンズ系(TL)と、光学フィルター(例えば、光学的ローパスフィルター)等に相当する平行平面板(OF)と、撮影レンズ系(TL)により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子(SR)と、で構成され、カメラ(20)に搭載される。また必要に応じ、ユニット化した撮像レンズ装置(10)をカメラ(20)のボディに対して着脱自在又は回動自在に構成してもよい。
【0018】
図16(A)に示す撮像レンズ装置では、撮影レンズ系(TL)内の光路の途中に平面状の反射面(RL)が配置されており、反射面(RL)の前側と後側には各々少なくとも1枚のレンズが配置されている。この反射面(RL)により、撮影レンズ系(TL)を屈曲光学系として使用するための光路の折り曲げが行われ、その際、光軸(AX)が略90度(つまり90度又は実質的に90度)折り曲げられるようにして光束が反射される。なお反射面(RL)は、プリズム類(直角プリズム等),ミラー類(平面ミラー等)等の反射部材により構成される。
【0019】
後述する各実施の形態では、複数の群から成るズームレンズ系が撮影レンズ系(TL)として用いられ、複数の群が光軸(AX)に沿って移動し、各群の間隔を変化させることにより変倍(すなわちズーミング)が行われる。撮像素子(SR)としては、例えば複数の画素から成るCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の固体撮像素子が用いられ、ズームレンズ系により形成された光学像が撮像素子(SR)により電気的な信号に変換される。
【0020】
またズームレンズ系で形成されるべき光学像は、撮像素子(SR)の画素ピッチにより決定される所定の遮断周波数特性を有する光学的ローパスフィルター{平行平面板(OF)から成る。}を通過することにより、電気的な信号に変換される際に発生するいわゆる折り返しノイズが最小化されるように、空間周波数特性が調整される。光学的ローパスフィルターとしては、例えば所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルターや、必要とされる光学的な遮断周波数特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルター等が適用可能である。撮像素子(SR)で生成した信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されてデジタル映像信号としてメモリー(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたり、場合によってはケーブルを介したり赤外線信号に変換されたりして他の機器に伝送される。
【0021】
なお、図16(A),(B)に示す撮像レンズ装置(10)では、撮影レンズ系(TL)によって拡大側(共役長の長い側)の被写体から縮小側(共役長の短い側)の撮像素子(SR)への縮小投影が行われるが、撮像素子(SR)の代わりに2次元画像を表示する表示素子(例えば液晶表示素子)を用い、撮影レンズ系(TL)を投影レンズ系として使用すれば、縮小側の画像表示面から拡大側のスクリーン面への拡大投影を行う画像投影装置を構成することができる。つまり、以下に説明する各実施の形態のズームレンズ系は、撮影レンズ系(TL)としての使用に限らず、投影レンズ系としても好適に使用することが可能である。
【0022】
図1〜図4は、第1〜第4の実施の形態を構成するズームレンズ系にそれぞれ対応する光学構成図であり、広角端(W)でのレンズ配置,光路等を光路展開状態における光学断面で示している。また、図5〜図7は、第1〜第3の実施の形態を構成するズームレンズ系にそれぞれ対応する光学構成図であり、広角端(W)でのレンズ配置,光路等を光路折り曲げ状態における光学断面で示している。図1〜図4中、矢印m2,m3は広角端(W)から望遠端(T)へのズーミングにおける第2群(GR2),第3群(GR3)の移動をそれぞれ模式的に示しており、矢印mSは開口絞り(ST)がズーミングにおいて位置固定であることを示している。また図1〜図4中、ri(i=1,2,3,...)が付された面は物体側から数えてi番目の面(riに*印が付された面は非球面)であり、di(i=1,2,3,...)が付された軸上面間隔は、物体側から数えてi番目の軸上面間隔のうち、ズーミングにおいて変化する可変間隔である。
【0023】
各実施の形態のズームレンズ系はいずれも、物体側から順に、負のパワーを有する第1群(GR1)と、正のパワーを有する第2群(GR2)と、正のパワーを有する第3群(GR3)と、から成り(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)、第2群(GR2)と第3群(GR3)を可動群として各群間隔を変化させることによりズーミングを行う3群ズームレンズである。各実施の形態(図1〜図4)では、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2群(GR2)が物体側に移動する。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2群(GR2)は像側から物体側へ単調に移動することにより、像面(IM)に対する相対位置を変化させる。また、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第3群(GR3)は像側に移動する。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第3群(GR3)が物体側から像側へ単調に移動することにより、像面(IM)に対する相対位置を変化させる。なお、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第3群(GR3)が像側に凸のUターン形状の軌跡を描くように移動する構成にすれば、各実施の形態のズーム域を拡大することも可能である。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第3群(GR3)が最初に物体側から像側へ移動し、その後、望遠端(T)付近で像側から物体側へ移動することにより、像面(IM)に対する相対位置を変化させるようにしてもよい。
【0024】
いずれの実施の形態においても、第1群(GR1)は固定群であり、平行平面板(OF)及び撮像素子(SR)と共にズーミング中位置固定、つまり広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し像面(IM)に対して位置固定になっている。また、第2群(GR2)と第3群(GR3)との間には、開口絞り(ST)が配置されている。開口絞り(ST)は、第1群(GR1)と同様、ズーミング中位置固定になっている。またいずれの実施の形態においても、撮像素子(SR)を備えたカメラ(20,図16)に用いられる撮像レンズ装置(10)として、光学的ローパスフィルター,赤外カットフィルター等の光学フィルターに相当する2枚のガラス製平行平面板(OF)が、ズームレンズ系の像面(IM)側に配置されている。各実施の形態のレンズ構成を以下に詳しく説明する。
【0025】
第1の実施の形態(図1,図5)では、負・正・正の3群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1群(GR1)は、物体側から順に、第1,第2,第3レンズ(L1,L2,L3)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は両面が非球面から成る像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90度曲げるための反射面{RL,図16(A)}を有する直角プリズムから成っている。第2レンズ(L2)は両凹の負レンズから成っており、第3レンズ(L3)は両凸の正レンズから成っており、第2レンズ(L2)と第3レンズ(L3)とで接合レンズを構成している。第2群(GR2)は、物体側から順に、物体側面が非球面から成る物体側に凸の正メニスカスレンズと、像側に凹の負メニスカスレンズ及び両凸の正レンズから成る接合レンズと、で構成されている。第3群(GR3)は、物体側から順に、物体側に凹の負メニスカスレンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。
【0026】
第2の実施の形態(図2,図6)では、負・正・正の3群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1群(GR1)は、物体側から順に、第1,第2,第3レンズ(L1,L2,L3)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は両面が非球面から成る像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90度曲げるための反射面{RL,図16(A)}を有する直角プリズムから成っている。第2レンズ(L2)は両凹の負レンズから成っており、第3レンズ(L3)は両凸の正レンズから成っており、第2レンズ(L2)と第3レンズ(L3)とで接合レンズを構成している。第2群(GR2)は、物体側から順に、両凸の正レンズと、両凹の負レンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。第3群(GR3)は、物体側から順に、物体側に凹の負メニスカスレンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。
【0027】
第3の実施の形態(図3,図7)では、負・正・正の3群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1群(GR1)は、物体側から順に、第1,第2,第3レンズ(L1,L2,L3)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は両面が非球面から成る両凹の負レンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90度曲げるための反射面{RL,図16(A)}を有する直角プリズムから成っている。第2レンズ(L2)は両凹の負レンズから成っており、第3レンズ(L3)は両凸の正レンズから成っており、第2レンズ(L2)と第3レンズ(L3)とで接合レンズを構成している。第2群(GR2)は、物体側から順に、物体側面が非球面から成る両凸の正レンズと、像側に凹の負メニスカスレンズと、両凸の正レンズと、で構成されている。第3群(GR3)は、物体側から順に、物体側に凹の負メニスカスレンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。
【0028】
第4の実施の形態(図4)では、負・正・正の3群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1群(GR1)は、物体側から順に、第1,第2,第3レンズ(L1,L2,L3)のレンズ3枚のみで構成されている。第1レンズ(L1)は両面が非球面から成る像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、第2レンズ(L2)は両凹の負レンズから成っており、第3レンズ(L3)は両凸の正レンズから成っており、第2レンズ(L2)と第3レンズ(L3)とで接合レンズを構成している。第2群(GR2)は、物体側から順に、両凸の正レンズと、両凹の負レンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。第3群(GR3)は、物体側から順に、物体側に凹の負メニスカスレンズと、両面が非球面から成る両凸の正レンズと、で構成されている。
【0029】
一般に、負・正・正のズームレンズ系は、5倍〜10倍の高変倍には適していない。高変倍のズーミングを行おうとすると、望遠端(T)での第1群(GR1)及び第2群(GR2)のレンズ径が大きくなってしまうからである。しかし、各実施の形態のように3倍程度の変倍比を有するズームレンズ系の場合、第1群(GR1)が正パワーを有する(いわゆるプラスリード)のズームレンズ系に比べて、レンズ群の数が少なく、偏芯誤差感度も小さいことが知られている。したがって、各実施の形態で採用しているような負・正・正のズーム構成は、製造誤差が許容可能であり、レンズ群の数が少ない、といったメリットがあるため好ましい。さらに、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し像面(IM)に対して位置固定のレンズ群(例えば、コンデンサー機能を有するレンズ群)を、開口絞り(ST)付近や像面(IM)付近に配置してもよい。ズーミング中位置固定の正パワー又は負パワーのレンズ群を開口絞り(ST)付近や像面(IM)付近に追加すれば、若干の性能向上が見込まれる。その場合でも、各実施の形態で採用しているズームレンズ系と同等の効果を得ることは可能である。
【0030】
各実施の形態(図1〜図7)のように、第1群(GR1)がズーミング中位置固定であることが好ましい。つまり、物体側から順に、負パワーの第1群(GR1)と、正パワーの第2群(GR2)と、正パワーの第3群(GR3)と、でズームレンズ系を構成するとともに、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1群(GR1)を像面(IM)に対して位置固定とすることが好ましい。第1群(GR1)をズーミング中位置固定とすることにより、全長が変化しない(つまりズーミングや沈胴による厚さの変化が生じない)ズームレンズ系を得ることができる。ズームレンズ系の全長が変化しなければ、ズームレンズ系全体を箱型又は筒型の簡単な構造で保持することができるので、ズームレンズ系を剛性の高い構造で保持することができる。
【0031】
第1〜第3の実施の形態(図1〜図3,図5〜図7)では、第1群(GR1)に反射面(RL)が含まれているため、第1群(GR1)を移動させようとすると大きなスペースが必要になる。特に反射面(RL)をプリズム(PR)で構成している場合には、重量の大きなプリズム(PR)を移動させようとすると、駆動機構に大きな負担を強いることになってしまう。上記のように変倍時の第1群(GR1)のズーム位置を像面(IM)に対して固定とすれば、このような問題は発生せず、しかも、ズームレンズ系の入射側での光軸(AX)方向の長さを短くすることができるので、ズームレンズ系の小型化・高倍率化や撮像レンズ装置(10)及びカメラ(20)の薄型化を達成することが可能になる。
【0032】
各実施の形態(図1〜図7)のように、開口絞り(ST)がズーミング中位置固定であることが好ましい。つまり、物体側から順に、負パワーの第1群(GR1)と、正パワーの第2群(GR2)と、開口絞り(ST)と、正パワーの第3群(GR3)と、でズームレンズ系を構成するとともに、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、開口絞り(ST)を像面(IM)に対して位置固定とすることが好ましい。開口絞りには、明るさに応じて径を変化させる装置、NDフィルターを挿入する装置、シャッター機構等が搭載されるのが一般的である。開口絞り(ST)がズーミング中位置固定であれば、多様な機能を有する開口絞り(ST)を移動させるために剛性の高い頑丈な移動機構を用いる必要が無くなる。したがって、鏡胴構成の簡易化や軽量・小型化を達成することができる。
【0033】
上記のように、開口絞り(ST)がズーミング中位置固定であることは鏡胴構成上有利である。したがって開口絞り(ST)は、ズーミングにおいて移動する群の内部ではなく、レンズ群とは独立に配置できる群間に設けられることが望ましい。そこで、どの群間に開口絞り(ST)を設けるべきかを以下に検討する。まず、開口絞り(ST)が第3群(GR3)の像側に位置すると、第1群(GR1)からの距離が大きくなって遠くに離れてしまう。その結果、第1群(GR1)のレンズ径が極端に大きくなってしまい、小型化に反することになる。また、開口絞り(ST)より像側にレンズ群がないので、撮像素子(SR)が要求する射出瞳距離を満足することが困難になる。開口絞り(ST)が第1群(GR1)と第2群(GR2)との間に位置すると、第3群(GR3)からの距離が大きくなって遠くに離れてしまう。その結果、第3群(GR3)のレンズ径が極端に大きくなってしまい、やはり小型化に反することになる。以上を考慮すると、開口絞り(ST)は第2群(GR2)と第3群(GR3)との間に配置されることが望ましい。開口絞り(ST)を第2群(GR2)と第3群(GR3)との間に配置することにより、射出瞳やレンズ径に関する上記問題点を解決して、最適で小型のズームレンズ系を構成することができる。
【0034】
ズームレンズ系においては、基本的にバリエーターとコンペンセーターの2つのレンズ群が移動する必要がある。各実施の形態のように第2群(GR2)がバリエーターの役割を果たすように構成した場合、第3群(GR3)はコンペンセーターの役割として移動する必要がある。したがって、ズームレンズ系は、物体側から順に、負パワーの第1群(GR1)と、正パワーの第2群(GR2)と、開口絞り(ST)と、正パワーの第3群(GR3)とを有し、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1群(GR1)が像面(IM)に対して位置固定であり、第2群(GR2)が物体側に移動し、開口絞り(ST)が像面(IM)に対して位置固定であり、第3群(GR3)が移動することが好ましい。
【0035】
負・正・正のズームレンズ系のズーミングにおける移動のタイプは、第1群(GR1)がズーミング中位置固定であっても、第2群(GR2)の変倍の役割によって2種類に大きく分けられる。第1のタイプでは、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2群(GR2)と第3群(GR3)とが互いに異なる速さで共に物体側に移動する。第2のタイプでは、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2群(GR2)が物体側に移動し、第3群(GR3)が像側に直線的に移動するか、又は像側に凸のUターン形状の軌跡を描いて移動する。2つのタイプでズーム移動が大きく異なっているのは、各群の変倍負担に大きな違いがあるからである。
【0036】
第1のタイプの場合、第2群(GR2)が増倍を行い、第3群(GR3)が減倍を行う。このような場合、第2群(GR2)の変倍負担が全系の変倍比よりも大きくなり、第2群(GR2)で発生する収差変動が大きくなってしまい好ましくない。第2のタイプの場合、第2群(GR2)と第3群(GR3)とで変倍を分担するので、ズーミングにおける収差変動は小さい。このため、少ないレンズ枚数でもズーム全域で良好な収差性能を得ることができる。つまり、第2群(GR2)の変倍比が全系のズーム倍率に対して小さいことが望ましい。したがって、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2群(GR2)が物体側に移動し、第3群(GR3)が像側に移動するか、あるいは像側に凸のUターン形状の軌跡を描くように移動することが好ましい。ただし、像側に凸のUターン形状の軌跡を描く第3群(GR3)の移動に対して、第2群(GR2)の物体側への移動と第3群(GR3)の像側への移動は、直線的(つまり単調)である。
【0037】
上記第2のタイプのズーミングを行うには、第2群(GR2)の変倍負担が全系の変倍負担よりも小さいことが必要である。具体的には以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
1.0<(ft・m2w)/(fw・m2t) …(1)
ただし、
fw:広角端(W)でのズームレンズ系全体の焦点距離、
ft:望遠端(T)でのズームレンズ系全体の焦点距離、
m2w:広角端(W)での第2群(GR2)の結像倍率、
m2t:望遠端(T)での第2群(GR2)の結像倍率、
である。
【0038】
条件式(1)の下限を越えると、第2群(GR2)の変倍負担が大きくなりすぎるので、良好な性能を得ることが困難になる。この観点から以下の条件式(1a)を満足することが更に望ましい。条件式(1a)を満たすことにより、更に良好な性能を得ることができる。
1.2<(ft・m2w)/(fw・m2t) …(1a)
【0039】
前述したように第1〜第3の実施の形態のズームレンズ系は、物体側から順に負・正・正の3つのズーム群(GR1〜GR3)を有するとともに、その第1群(GR1)にプリズム(PR)を反射部材として有している。第1〜第3の実施の形態に用いられているプリズム(PR)は直角プリズムであり、そのプリズム(PR)により前述の反射面{RL,図16(A)}が構成されている。つまり、図5〜図7に示されているように、プリズム(PR)はズームレンズ系の光軸(AX)を略90度折り曲げるように内部の反射面(RL)で光束を反射させる構成になっている。なお、プリズム(PR)は直角プリズムに限らず、例えば2以上の反射面(RL)でズームレンズ系の光軸(AX)を略90度折り曲げるように光束を反射させるものでもよい。
【0040】
通常の撮像素子の画面形状は長方形であり、第1〜第3の実施の形態に用いられている撮像素子(SR)の画面形状も長辺:短辺=4:3の比率の長方形になっている。このため、撮像レンズ装置(10)の薄型化を達成するには、撮像素子(SR)の短辺方向に光路を折り曲げることが好ましい。なお、図5〜図7に示されている光路の折り曲げ方向は撮像素子(SR)の短辺方向になっており、図1〜図3ではプリズム(PR)を平行平面板として表現することにより、その光路を直線的に展開した状態で示している。
【0041】
第1〜第3の実施の形態に用いられているプリズム(PR)は内部反射プリズムであるが、これに限るものではない。反射面(RL)を構成する反射部材としては、表面反射プリズム,内部反射平板ミラー,表面反射平板ミラー等、いずれの反射部材を採用してもよい。内部反射プリズムがプリズム内部で物体光を反射させるのに対し、表面反射プリズムは物体光をプリズム内部に入射させずに、プリズム表面を反射面(RL)として物体光を反射させるものである。また、表面反射平板ミラーがミラー表面を反射面(RL)として物体光を反射させるのに対し、内部反射平板ミラーはガラス板裏面を反射面(RL)として、ガラス板内に入射させた物体光を反射させるものである。
【0042】
上記反射部材のうち、カメラ(20)の薄型化の達成には内部反射プリズムが最適である。内部反射プリズムを採用した場合、物体光はプリズム媒質中を通過することになるため、物体光がプリズムを透過する際の面間隔は物理的に短くなる。このため、反射面(RL)の構成に内部反射プリズムを採用した場合、光学的に等価な構成をよりコンパクトなスペースで達成することができるので好ましい。また、反射面(RL)は完全な全反射面でなくてもよい。つまり、反射面(RL)のうち一部分の反射率を適宜調整して一部の物体光を分岐するようにし、測光用センサーや測距用センサーに入射させてもよい。さらに、反射面(RL)全体の反射率を適宜調整してファインダー光を分岐させてもよい。
【0043】
従来の撮像レンズ装置のように、光軸の方向を変更することなくズームレンズ系に含まれるレンズや絞り等の光学要素を直線的に配列した場合、撮像レンズ装置の厚み方向の大きさは、ズームレンズ系の最も物体側の光学要素から撮像素子までの大きさで事実上決定される。ところが、半導体素子等の画像処理能力の向上により、パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末等に搭載される撮像レンズ装置にも、従来のように簡易なものではなく、より高画素,高倍率,高画質を有する撮像レンズ装置が求められるようになってきている。このため、撮像レンズ装置に含まれるズームレンズ系のレンズ素子の枚数も増大する一方であり、非使用時(いわゆる沈胴状態)でもレンズ素子の厚みのため薄型化を達成することが困難になっている。
【0044】
これに対し、第1〜第3の実施の形態のズームレンズ系のように、反射面(RL)により物体光を反射させて光軸(AX)を略90度折り曲げる構成を採用すれば、撮像レンズ装置(10)の厚さ方向の大きさを、最も物体側に位置する第1レンズ(L1)から反射面(RL)までの大きさにまで小さくすることが可能になる。したがって、撮像レンズ装置(10)の見かけ上の薄型化・小型化を達成することが可能になる。また、反射面(RL)で光軸(AX)を略90度折り曲げる構成を採用すると、反射面(RL)近傍で物体光の光路を重ね合わせることができるため、空間を有効に利用することが可能となり、撮像レンズ装置(10)の更なる小型化を達成することができる。
【0045】
第1〜第3の実施の形態のように、反射面(RL)の位置は第1群(GR1)の内部であることが好ましい。最も物体側に配置された第1群(GR1)の内部に反射面(RL)を配置することにより、撮像レンズ装置(10)の厚さ方向の大きさを最小にすることが可能になる。なお必要に応じて、光軸(AX)の折り曲げ角度を90度以外の角度に設定してもよいが、光軸(AX)の折り曲げ角度が90度に近いほど撮像レンズ装置(10)をよりコンパクトにすることが可能になる。また必要に応じて、反射部材の反射面(RL)にパワーを持たせてもよく、反射面(RL)の代わりに屈折面や回折面を用いて光軸(AX)を折り曲げるようにしてもよい。
【0046】
第1〜第3の実施の形態のようにプリズム(PR)等の反射部材で屈曲光学系を構成する場合、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
2.5<Dref/Ymax<4 …(2)
ただし、
Dref:反射部材直前の物体側光学部品から反射部材直後の像側光学部品までの軸上面間隔の和、
Ymax:最大像高、
である。
【0047】
条件式(2)は、デジタルカメラ等のカメラの薄型化に最適な反射部材付近の構成を規定している。条件式(2)の上限を越えると、光路折り曲げ部分の大きさが大きくなり、ズームレンズ系の見かけの厚みを小さくすることができなくなり、薄型デジタルカメラを実現することが困難になる。逆に条件式(2)の下限を越えると、光路の折り曲げに必要なスペースを確保することが困難になり、結果として光路折り曲げ部で光線にケラレが発生してしまう。
【0048】
以下の条件式(2a),(2b)のうちの少なくとも1つを満足することが更に望ましい。
2.5<Dref/Ymax<3.7 …(2a)
3.0<Dref/Ymax<4 …(2b)
【0049】
条件式(2a),(2b)は、上記条件式(2)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。条件式(2a)を満足することによりカメラ(20)の薄型化を効果的に行うことが可能となり、条件式(2b)を満足することにより光路折り曲げ部での光線のケラレを効果的に回避することが可能となる。したがって、条件式(2a)及び条件式(2b)を満足することにより、薄型でケラレのない好ましい光学構成を実現することができる。
【0050】
前述したように第1〜第3の実施の形態では、第1群(GR1)にズームレンズ系の光軸(AX)を略90度折り曲げるように光束を反射させるプリズム(PR)が反射部材として含まれているが、第1〜第3の実施の形態のズームレンズ系のように、反射部材の物体側に非球面を有する負パワーの第1レンズ(L1)を配置することが好ましい。プリズム(PR)等の反射部材の物体側に配置されるレンズが単レンズであること、つまり、パワーを有する光学素子として第1レンズ(L1)のみを反射部材の物体側に配置することにより、光軸(AX)が折り曲げられたズームレンズ系の幅{つまりズームレンズ系の入射側での光軸(AX)方向の長さ}を小さくすることができ、撮像レンズ装置(10)の薄型化を達成することが可能となる。
【0051】
各実施の形態のように第1群(GR1)が負パワーを有するズームレンズ系において、広角端(W)で発生する歪曲収差と像面湾曲を補正することは、一般に極めて難しい。レンズ枚数を多くすることによってこの問題を解決することは通常可能であるが、レンズ枚数を増やせば収差性能の低下を招くおそれがある。例えば第1の実施の形態のように、第1レンズ(L1)と接合レンズ(L2,L3)との間にプリズム(PR)を挿入した場合、プリズム(PR)が無い場合と比べて、第1群(GR1)の像側主点位置が物体側に大きく移動し、パワーも弱くなってしまう。同じパワーを得るためには各レンズのパワーを強くする必要があるが、パワーを強くすると像面湾曲が更に大きく発生してしまう。各実施の形態では第1レンズ(L1)に非球面を導入することにより、構成上発生する歪曲収差,非点収差等の補正を行っている。また、第1レンズ(L1)に非球面を導入することにより、第1レンズ(L1)のパワーを強くすることができるため、結果として反射部材での光路幅を小さくすることができる。その効果を得るためには、光軸(AX)から離れるほど第1レンズ(L1)の負パワーが弱くなる非球面を、第1レンズ(L1)に導入することが望ましい。光軸(AX)から離れるほど第1レンズ(L1)の負パワーを弱くする非球面を用いることにより、負パワーにより発生する歪曲収差,非点収差の補正を良好に行うことができる。
【0052】
第1群(GR1)を第1レンズ(L1)と反射部材のみで構成すると、コンパクトにはなるが、色収差やその他の収差を補正することができなくなる。したがって、諸収差を良好に補正するためには、プリズム(PR)等の反射部材の像側に少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから成るレンズ群を配置することが好ましい。したがって、第1群(GR1)は、物体側から順に、非球面を有する負パワーの第1レンズ(L1)と、ズームレンズ系の光軸を略90度折り曲げるように光束を反射させる反射部材と、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから成るレンズ群と、で構成されることが好ましい。そして、反射部材の像側に配置されるレンズ群は、正パワーを有することが更に好ましい。
【0053】
また、第1群(GR1)中のプリズム(PR)等の反射部材の像側には、負レンズから成る第2レンズ(L2)と正レンズから成る第3レンズ(L3)とで構成された接合レンズを、上記レンズ群として配置することが好ましく、第1〜第3の実施の形態のように、両凹の負レンズから成る第2レンズ(L2)と両凸の正レンズから成る第3レンズ(L3)とで構成された接合レンズを、上記レンズ群として配置することが更に好ましい。接合レンズはズームレンズ系に対する組み込みが容易であるため、反射部材の像側に負・正のレンズ2枚から成る接合レンズを配置すれば、簡単な構成で収差補正を良好に行うことが可能になる。
【0054】
先に述べたように各実施の形態のズームレンズ系では、ズーミングにおいて第1群(GR1)が固定であり、第2群(GR2)と第3群(GR3)がズーム移動することにより変倍を行っている。従来の負・正・正のズームレンズ系では、第1群のズーム移動により収差変動を補正して、第3群をレンズ1枚構成とするのが一般的である。しかし、第1群がズーム位置固定の場合には、第3群に対する収差変動がかなり大きくなり、レンズ1枚構成ではズーミングでの収差変動を補正することが困難になる。そこで、各実施の形態のように、少なくとも1枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズと、で第3群(GR3)を構成することが好ましい。このように負レンズと正レンズをそれぞれ少なくとも1枚用いれば、色収差等を補正することができるので、良好な性能を確保することができる。諸収差をより一層良好に補正するには、各実施の形態のように、物体側から順に像側に凸のメニスカス形状を有する負レンズと正レンズとで、第3群(GR3)を構成することが更に好ましい。
【0055】
各実施の形態のように負・正・正のズーム構成は、2〜3倍程度の変倍比を有するズームレンズ系においては、レンズ枚数や移動群の少なさ、コンパクト性、誤差感度の面で非常に最適な光学系である。逆にこのズーム構成を用いて高倍率ズームレンズを提供しようとしても、レンズ径が大きくなったり、誤差感度が大きくなったりするので、他のズームタイプを用いたときと比較しても優位性を出すことが困難になる。そこで、ズームレンズ系の変倍比に関しては、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
1.5<ft/fw<4 …(3)
ただし、
fw:広角端(W)でのズームレンズ系全体の焦点距離、
ft:望遠端(T)でのズームレンズ系全体の焦点距離、
である。
【0056】
条件式(3)は、ズームレンズ系の好ましい変倍比を規定している。条件式(3)の上限を越えると、レンズ径が大きくなりコンパクト性を失うおそれがある。逆に条件式(3)の下限を越えると、ズームレンズ系として十分な変倍比を提供することができなくなる。
【0057】
以下の条件式(3a),(3b)のうちの少なくとも1つを満足することが更に望ましい。
1.5<ft/fw<3.4 …(3a)
1.8<ft/fw<4 …(3b)
【0058】
条件式(3a),(3b)は、上記条件式(3)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。条件式(3a)を満足することによりズームレンズ系のコンパクト化を効果的に行うことが可能となり、条件式(3b)を満足することにより更に十分な変倍比を得ることが可能になる。したがって、条件式(3a)及び条件式(3b)を満足することにより、より一層コンパクトで十分なズーム比を有するズームレンズ系を実現することができる。
【0059】
各実施の形態を構成しているズームレンズ系には、入射光線を屈折作用により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)が用いられているが、使用可能なレンズはこれに限らない。例えば、回折作用により入射光線を偏向させる回折型レンズ,回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ,入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等を用いてもよい。ただし、媒質内で屈折率が変化する屈折率分布型レンズは、その複雑な製法がコストアップを招くため、均質素材レンズを用いることが望ましい。また、開口絞り(ST)のほかに不要光をカットするための光束規制板等を必要に応じて配置してもよい。
【0060】
各実施の形態では、近接撮影を行う際のフォーカシングを、第3群(GR3)を物体側に繰り出すことにより行う構成になっている。従来より、ズーミングに対するレンズ駆動は、1つの駆動装置の動力をズームカムを通じて複数の移動レンズ群に伝達することで行われている。フォーカシングは、別の駆動装置を用いたフォーカスレンズ群の移動により行われている。しかし、各実施の形態のようにズーミングやフォーカシングで移動するレンズ群が2つであれば、カム等を使わずに2つのレンズ群にそれぞれ駆動装置を直接接続することができる。各レンズ群の移動量をコントロールすることによりズーミングやフォーカシングを行えば、カムが不要となるので構成を簡略化することができ、ひいては薄型化につながるので好ましい。また、前述したように負レンズと正レンズをそれぞれ少なくとも1枚用いて第3群(GR3)を構成し、第3群(GR3)を物体側に繰り出してフォーカシングを行う構成にすれば、フォーカシング時の収差変動を小さくすることができるので好ましい。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を実施した撮像レンズ装置に用いられるズームレンズ系の構成等を、コンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜4は、前述した第1〜第4の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例であり、第1〜第4の実施の形態を表す光学構成図(図1〜図7)は、対応する実施例1〜4のレンズ構成をそれぞれ示している。
【0062】
表1〜表4,表5〜表8,表9〜表12,表13〜表16に、実施例1〜実施例4のコンストラクションデータを示し、表17に各条件式規定のパラメータに対応するデータ及び関連するデータを各実施例について示す。表1,表5,表9,表13は、設計波長(λ0,単位:nm),最大像高(Ymax,単位:mm),並びに各焦点距離状態(W,M,T)に対応する全系の焦点距離(f,単位:mm)及びFナンバー(Fno)を示している。なお、Wは広角端(最短焦点距離状態)、Mはミドル(中間焦点距離状態)、Tは望遠端(最長焦点距離状態)である。
【0063】
表2,表6,表10,表14は、物体面(OB)から像面(IM)までの基本的な光学構成(i:面番号)を各実施例について示しており、ri(i=0,1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の曲率半径(mm)、di(i=0,1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面と(i+1)番目の面との間の軸上面間隔(mm)を示しており(d0:物体距離)、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は軸上面間隔diに位置する光学材料のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)を示している。
【0064】
曲率半径riのデータに*印が付された面は、非球面(非球面形状の屈折光学面、非球面と等価な屈折作用を有する面等)であり、非球面の面形状を表わす以下の式(AS)で定義される。表3,表7,表11,表15に、各実施例の非球面データを示す(ただしAi=0の場合は省略する。)。
x=(C0・y2)/[1+{1-(1+K)・C02・y2}1/2]+Σ(Ai・yi) …(AS)
ただし、式(AS)中、
x:高さyの位置での光軸(AX)方向の変位量(面頂点基準)、
y:光軸(AX)に対して垂直な方向の高さ、
C0:近軸曲率(=1/ri)、
K:円錐係数、
Ai:i次の非球面係数、
である。
【0065】
軸上面間隔diのデータに#印が付された空気間隔は、ズーミングやフォーカシングにより変化する可変間隔である。表4,表8,表12,表16に、各実施例の可変間隔データを示す。POS1,POS2,POS3は無限遠合焦状態、POS4,POS5,POS6は近接距離合焦状態、POS1,POS4は広角端(W)、POS2,POS5はミドル(M)、POS3,POS6は望遠端(T)での可変間隔データをそれぞれ示している。
【0066】
図8〜図15は実施例1〜実施例4の収差図であり、図8,図10,図12,図14のPOS1,POS2,POS3は実施例1〜4の無限遠合焦状態での諸収差を示しており、図9,図11,図13,図15のPOS4,POS5,POS6は実施例1〜4の近接距離合焦状態での諸収差をそれぞれ示している。また、(A)〜(C)は広角端(W)、(D)〜(F)はミドル(M)、(G)〜(I)は望遠端(T)での諸収差をそれぞれ示している。
【0067】
図8〜図15中、(A),(D),(G)は球面収差図、(B),(E),(H)は非点収差図、(C),(F),(I)は歪曲収差図である。球面収差図は、設計波長λ0,g線,C線に対する各球面収差量を、近軸像面からの光軸(AX)方向のズレ量(横軸,単位:mm)で表しており、縦軸は瞳への入射高さをその最大高さで規格化した値(すなわち相対瞳高さ)を表している。非点収差図において、破線(DT)はタンジェンシャル像面、実線(DS)はサジタル像面を、近軸像面からの光軸(AX)方向のズレ量(横軸,単位:mm)で表しており、縦軸は像高(IMG HT,単位:mm)を表している。歪曲収差図において、横軸は設計波長λ0に対する歪曲(%)を表しており、縦軸は像高(IMG HT,単位:mm)を表している。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
【0076】
【表9】
【0077】
【表10】
【0078】
【表11】
【0079】
【表12】
【0080】
【表13】
【0081】
【表14】
【0082】
【表15】
【0083】
【表16】
【0084】
【表17】
【0085】
なお、前述した各実施の形態や各実施例には、以下の構成を有する発明が含まれている。そしてこれらの構成によると、小型でコンパクトなズームレンズを実現することができる。そして、それを撮像レンズ装置やカメラに適用することにより、当該装置の小型・薄型・コンパクト化,低コスト化,高性能化等に寄与することができる。
【0086】
(A1) 物体側から順に、負パワーの第1群と、正パワーの第2群と、開口絞りと、正パワーの第3群とを有し、広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記第1群が像面に対して位置固定であり、前記第2群が物体側に移動し、前記開口絞りが像面に対して位置固定であり、前記第3群が移動することを特徴とするズームレンズ。
(A2) 広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記第3群が像側に移動するか、あるいは像側に凸のUターン形状の軌跡を描くように移動することを特徴とする上記(A1)記載のズームレンズ。
(A3) 前記条件式(1),(1a),(3),(3a),(3b)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする上記(A1)又は(A2)記載のズームレンズ。
【0087】
(A4) 前記第1群の内部に、ズームレンズ系の光軸を略90度折り曲げるように光束を反射させる反射部材を有することを特徴とする上記(A1)〜(A3)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A5) 前記第1群が、物体側から順に、非球面を有する負パワーの第1レンズと、前記反射部材と、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから成るレンズ群と、で構成されていることを特徴とする上記(A4)記載のズームレンズ。
(A6) 前記条件式(2),(2a),(2b)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする上記(A4)又は(A5)記載のズームレンズ。
(A7) 前記反射部材の物体側に、パワーを有する光学素子として、非球面を有する負レンズが1枚のみ配置されていること特徴とする上記(A4)〜(A6)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A8) 前記反射部材の像側に、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから成る正レンズ群が配置されていること特徴とする上記(A4)〜(A7)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A9) 前記正レンズ群が、負レンズと正レンズとの接合レンズから成ることを特徴とする上記(A8)記載のズームレンズ。
(A10) 前記第3群が、少なくとも1枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズと、から成ることを特徴とする上記(A1)〜(A9)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A11) 前記第3群が、物体側から順に、像側に凸の負メニスカスレンズと、正レンズと、から成ることを特徴とする上記(A10)記載のズームレンズ。
【0088】
(B1) 上記(A1)〜(A11)のいずれか1項に記載のズームレンズと、そのズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えたことを特徴とする撮像レンズ装置。
(B2) 前記撮像素子が、電子シャッター機能を有する固体撮像素子であることを特徴とする上記(B1)記載の撮像レンズ装置。
(B3) 上記(B1)又は(B2)記載の撮像レンズ装置を備え、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方に用いられることを特徴とするカメラ。
(B4) デジタルカメラ;ビデオカメラ;又はデジタルビデオユニット,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末,若しくはこれらの周辺機器に内蔵又は外付けされるカメラであることを特徴とする上記(B3)記載のカメラ。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、物体側から順に負・正・正のズーム群を有するズームレンズ系において、第2群と第3群との間に開口絞りを有し、広角端から望遠端までのズーミングに際し、第1群が像面に対して位置固定であり、第2群が物体側に移動し、開口絞りが像面に対して位置固定であり、第3群が移動する構成になっているため、高画質を満足する高性能で小型のズームレンズ系を備えた、鏡胴構成の簡易な小型の撮像レンズ装置を実現することができる。そして本発明に係る撮像レンズ装置を、デジタルカメラ;ビデオカメラ;デジタルビデオユニット,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末,これらの周辺機器(マウス,スキャナー,プリンター,その他のデジタル入出力装置)等に内蔵又は外付けされるカメラ等に用いれば、これらの機器の薄型・コンパクト化,低コスト化,高性能化等に寄与することができる。
【0090】
さらに条件式(1a)を満たすことにより、少ないレンズ枚数でもズーム全域で良好な収差性能を得ることができる。また第1群の内部に、ズームレンズ系の光軸を略90度折り曲げるように光束を反射させる反射部材を有する構成とすることにより、撮像レンズ装置の見かけ上の薄型化・小型化を達成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)の光路及びレンズ構成を光路展開状態で示す光学構成図。
【図2】第2の実施の形態(実施例2)の光路及びレンズ構成を光路展開状態で示す光学構成図。
【図3】第3の実施の形態(実施例3)の光路及びレンズ構成を光路展開状態で示す光学構成図。
【図4】第4の実施の形態(実施例4)の光路及びレンズ構成を光路展開状態で示す光学構成図。
【図5】第1の実施の形態(実施例1)の光路及びレンズ構成を光路折り曲げ状態で示す光学構成図。
【図6】第2の実施の形態(実施例2)の光路及びレンズ構成を光路折り曲げ状態で示す光学構成図。
【図7】第3の実施の形態(実施例3)の光路及びレンズ構成を光路折り曲げ状態で示す光学構成図。
【図8】実施例1の無限遠合焦状態での収差図。
【図9】実施例1の近接距離合焦状態での収差図。
【図10】実施例2の無限遠合焦状態での収差図。
【図11】実施例2の近接距離合焦状態での収差図。
【図12】実施例3の無限遠合焦状態での収差図。
【図13】実施例3の近接距離合焦状態での収差図。
【図14】実施例4の無限遠合焦状態での収差図。
【図15】実施例4の近接距離合焦状態での収差図。
【図16】本発明に係る撮像レンズ装置の概略光学構成を示す模式図。
【符号の説明】
TL …撮影レンズ系(ズームレンズ系)
PR …プリズム(反射部材)
RL …反射面
GR1 …第1群
GR2 …第2群
GR3 …第3群
ST …開口絞り
OF …平行平面板
SR …撮像素子
AX …光軸
Claims (3)
- 複数の群から成り群間隔を変えることにより変倍を行うズームレンズ系と、そのズームレンズ系により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えた撮像レンズ装置であって、
前記ズームレンズ系が、物体側から順に、負パワーの第1群と、正パワーの第2群と、開口絞りと、正パワーの第3群とから成り、広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記第1群が像面に対して位置固定であり、前記第2群が物体側に移動し、前記開口絞りが像面に対して位置固定であり、前記第3群が移動し、以下の条件式(1a)を満足することを特徴とする撮像レンズ装置;
1.2<(ft・m2w)/(fw・m2t) …(1a)
ただし、
fw:広角端でのズームレンズ系全体の焦点距離、
ft:望遠端でのズームレンズ系全体の焦点距離、
m2w:広角端での第2群の結像倍率、
m2t:望遠端での第2群の結像倍率、
である。 - 前記第1群の内部に、ズームレンズ系の光軸を略90度折り曲げるように光束を反射させる反射部材を有することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ装置。
- 請求項1又は2記載の撮像レンズ装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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