JP3786794B2 - 光ファイバ融着接続機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを加熱溶融して接続する光ファイバ融着接続機に関し、特にモードフィールド径の異なる光ファイバの接続に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
2本の光ファイバ(第1の光ファイバと第2の光ファイバ)の先端(接続端面)を永久接合する方法として、第1の光ファイバの接続端面側と第2の光ファイバの接続端面側とを対向配置し、これら第1、第2の光ファイバの接続端面側に一対の放電電極から発生する放電アークを加え、この放電アークによって第1、第2の光ファイバの接続端面側を加熱溶融して接続する光ファイバの融着接続方法が一般に用いられている。前記一対の放電電極は、例えば先端部分が円錐形状をなした棒状の電極で、その先端は尖っている。これら一対の電極は棒状部の軸心が同一直線上に位置し、光ファイバと直角に交差するように配置される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、融着接続する第1の光ファイバと第2の光ファイバのモードフィールド径が異なる場合、これら第1、第2の光ファイバを融着接続すると、接続部での急激なモードフィールド径の変化のため光損失が生じる。
この光損失を低減させる方法として、光ファイバの接続部をガスバーナーで再加熱してコアドーパントを拡散させ、モードフィールド径の接続部における変化の割合を下げる方法がある。しかしながら、この方法では温度変化の速度が異なったり、加熱温度が変化したりして、再現性よく加熱制御することが困難であった。
また、対をなすように配置された放電電極を光ファイバの接続部近傍で機械的に移動させて、放電の温度分布のピーク位置を移動させ、接続部近傍を加熱溶融する方法もある。しかしながら、この方法では、融着接続機の構造が複雑化し、また大型化するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、対向配置された2本の光ファイバの接続端面間を放電により加熱溶融する一対の電極棒を備えた光ファイバ融着接続機において、前記電極棒は先端が尖った棒状部を有し、該先端の尖頭部は前記棒状部の軸中心から離れて位置していることを特徴とするものである。言い換えると、前記尖頭部は前記棒状部の軸心から偏心している。
【0005】
従来の光ファイバ融着接続機では、一対の電極棒はその軸心が同一直線上に位置するように装着され.また、電極棒の軸心は光ファイバの軸心に直角に交差している。本発明の光ファイバ融着接続機は、この従来の光ファイバ融着接続機の電極棒に工夫を凝らしたもので、電極棒以外の構成は従来のものを利用することができ、安価に作製することができる。
【0006】
本発明の光ファイバ融着接続機を用いると、以下のように電極棒をセッティングすることにより、モードフィールド径が異なる一対の光ファイバを容易に、かつ、低損失で融着接続することができる。即ち、
1)図1(a)、(b)((a):電極棒1の軸心と光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心のなす平面の説明図、(b):電極棒1の軸心と直交する平面の説明図)に示すように、一対の電極棒1の偏心した尖頭部2aを、相互に電極棒1の軸心の反対側に位置させ、融着させる光ファイバ4a、4bのそれぞれに対向させる。
この場合、尖頭部2a、2a間を結ぶ直線Aは光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心に斜めに交わる。従って、尖頭部2a、2a間で放電させると、放電アーク6は光ファイバ4a、4bと斜めに交わり、光ファイバ4a、4bの接続部の加熱領域が従来よりも広くなるので、コアドーパントを拡散させて、モードフィールド径の接続部における変化を小さくして、接続損失を小さくするとことができる。
【0007】
2)図2(電極棒1の軸心と直交する平面の説明図)に示すように、一対の電極棒1の偏心した尖頭部2aをともにその偏心量だけ、光ファイバ4a、4bの一方の側(図2においては上方)にオフセット配置する。
この場合、尖頭部2a、2a間に発生する放電アークは光ファイバ4a、4bに直交し、その中心は光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心から尖頭部2aの偏心量だけずれており、光ファイバ4a、4bの接続部が受ける熱エネルギー密度は減少する。しかしながら、光ファイバ4a、4bの接続端部において、放電アークの等熱エネルギー密度の領域(一点鎖線で示す)は広がるので、放電電流を大きくして、この広い領域の熱エネルギー密度を十分に大きくすれば、光ファイバ4a、4bの接続部の加熱領域が広くなり、コアドーパントを拡散させて、モードフィールド径の接続部における変化を小さくして、接続損失を小さくするとことができる。
【0008】
3)図3(電極棒1の軸心と直交する平面の説明図)に示すように、一対の電極棒1の偏心した尖頭部2a、2aをともに、モードフィールド径の小さい光ファイバ4a側に偏心するように位置させる。
この場合、尖頭部2a、2a間に発生する放電アークは光ファイバ4a、4bに直交し、放電アークの中心はモードフィールド径の小さい光ファイバ4a側に位置する。そのため、モードフィールド径の小さい光ファイバ4aのコアドーパントをより積極的に拡散させて、接続部におけるモードフィールド径の差を小さくし、接続損失を小さくするとことができる。
【0009】
なお、実際の電極棒のセッティングは上記3通りとは限らず、これらを組み合わせたものでもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図4(a)、(b)はそれぞれ、本発明にかかる光ファイバ融着接続機の一実施形態に用いた電極棒の正面図よび側面図である。
図4において、電極棒1は円形断面の棒状部2と円板状の支持部3からなる。棒状部2は先端に尖った尖頭部2aを有しており、この尖頭部2aは棒状部2の軸心から距離e(<r:棒状部2の半径)だけ偏心して位置している。尖頭部2aの形状は、例えばミクロ的には半径が50μm程度の半球状であり、この半径は100μm以内ならよく、特に限定されることはない。
【0011】
次に、上記電極棒1を用いた光ファイバ融着接続機の一実施形態について、図5を用いて説明する。図5(a)、(b)はそれぞれ、電極棒1を光ファイバ融着接続機の電極支持台5にセッティングした状態の平面図および正面図である。
電極支持台5は従来から使用されているものである。上記2本の電極棒1は、軸心が同一直線上に位置している。本実施形態の特徴は、一対の電極棒1の尖頭部2aが、水平面上で相互に軸心の反対側に位置するように、かつ軸心よりも下側に位置するように、電極棒1が電極支持台5にセッティングされていることである。
【0012】
上記電極支持台5に、モードフィールド径の異なる2本の光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心が同一直線上に位置し、かつ水平面上で電極棒1の軸心に直交するように、光ファイバ4a、4bを配置する。この配置方法は従来と同じである。
このような電極棒1と光ファイバ4a、4bの配置関係では、一方の尖頭部2aは光ファイバ4a側に、他方の尖頭部2aは光ファイバ4b側に位置し、かつ、両方の尖頭部2a、2aがともに、光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心よりも下側に位置する。したがって、尖頭部2a、2aを結ぶ直線A(図示されず)と光ファイバ4a、4bの接続端面軸心間を結ぶ直線B(図示されず)とは斜めに交わるので、放電アーク6は光ファイバ4a、4bと斜めに交差する(図5(a))とともに、光ファイバ4a、4bの下側にオフセットする(図5(b))。従って、放電アーク6による光ファイバ4a、4bの加熱領域は、従来(直線Aと直線Bが直交している)よりも広くなり、光ファイバ4a、4bのコアドーパントを従来よりも広い範囲で拡散させることができ、接続損失を低減させることができる。
【0013】
電極棒1の尖頭部2の形状は、図4に示した形状に限定されることはない。
例えば、図6に示すように、直線状の棒状部2の先端中央に尖頭部2aを形成し、その後、棒状部2の先端を曲げて、尖頭部2aを棒状部2の軸心から距離eだけ偏心させてもよい。また、図7に示すように、断面が円形の棒状部2の先端を斜めに切り落して、尖頭部2aを棒状部2の軸心から距離eだけ偏心させてもよい。なお、この場合は、距離eは棒状部2の半径と等しくなる。
【0014】
また、電極棒1の電極支持台5へのセッティングも、図5に限定されることはない。例えば、前述した図3のようにセッティングしてもよく、コアドーパントの拡散を考慮して電極の配置を適宜選択できることは勿論である。
【0015】
(実施例)
図5(a)、(b)において、モードフィールド径6μmのシングルモード光ファイバ4aとモードフィールド径8μmのシングルモード光ファイバ4bをコア調心して、接続する。
電極棒1として、尖頭部2aの軸心からの偏心距離eが0.7mmであるものを用いる。2本の電極棒1は、軸心が同一直線上に位置し、尖頭部2a、2a間の光ファイバに直交する方向の間隔が1.8mmになるように、電極支持台5にセッティングされている。また、2本の電極棒1は、尖頭部2a、2aが水平に配置された光ファイバを含む面から下側に16°回した位置で固定されている。このように尖頭部2a、2aを固定すると、放電アーク6と光ファイバ4a、4bの接続端面の軸心との高さのオフセットは0.2mm、放電アーク6と光ファイバ4a、4bのなす角度は41°になる。
この状態で、所定の放電電流で10秒間、放電させ、光ファイバ4a、4bを融着接続したところ、接続損失は平均して0.07dBであった。
【0016】
一方、従来の方法で上記光ファイバを融着接続した。即ち、先端部が軸心から偏心していない通常の電極棒を用い、先端部の間隔を1.8mmとし、先端部と光ファイバの軸心とのオフセットをゼロ、放電アークと光ファイバのなす角度が直角となるようした。この状態で所定の放電電流で1秒間、放電させ、光ファイバを融着接続したところ、接続損失は平均して0.51dBであった。また、放電時間を10秒にしたところ、接続損失は平均して0.25dBであった。
以上のことから、本実施例では従来例に比して、接続損失が低減することがわかる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の光ファイバ融着接続機の電極棒を交換し、また、電極棒をその軸心を中心にして回して尖頭部を位置決め、セッティングすることにより、放電アークと光ファイバの位置関係を容易に変え、モードフィールド径が異なる一対の光ファイバを容易に、かつ、低損失で融着接続することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の効果を説明する電極棒の軸心と光ファイバの接続端面の軸心のなす平面説明図、および電極棒の軸心と直交する平面説明図である。
【図2】 本発明の効果を説明する電極棒の軸心と直交する他の平面説明図である。
【図3】 本発明の効果を説明する電極棒の軸心と直交するさらなる他の平面説明図である。
【図4】 (a)、(b)はそれぞれ、本発明にかかる光ファイバ融着接続機の一実施形態に用いた電極棒の正面図よび側面図である。
【図5】 (a)、(b)はそれぞれ、本発明にかかる光ファイバ融着接続機の一実施形態の平面図および正面図である。
【図6】 本発明にかかる光ファイバ融着接続機に用いる電極棒の他の例の側面図である。
【図7】 本発明にかかる光ファイバ融着接続機に用いる電極棒のさらなる他の例の側面図である。
【符号の説明】
1 電極棒
2 棒状部
2a 尖頭部
3 支持部
4a、4b 光ファイバ
5 電極支持台
6 放電アーク
Claims (1)
- 対向配置された2本の光ファイバの接続端面間を放電により加熱溶融する一対の電極棒を備えた光ファイバ融着接続機において、
前記電極棒は先端が尖った棒状部を有し、該先端の尖頭部は前記棒状部の軸中心から離れて位置していることを特徴とする光ファイバ融着接続機。
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JP4940899A JP3786794B2 (ja) | 1999-02-26 | 1999-02-26 | 光ファイバ融着接続機 |
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