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JP3784966B2 - 燃焼排ガスの処理方法及び装置 - Google Patents

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竹内  善幸
誠治 高月
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼排ガス中の炭酸ガスをLNG冷熱を有効利用してドライアイスとして固化した後に分離・回収する燃焼排ガスの処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液化天然ガス(以下「LNG」と呼ぶ)を燃料とした発電所の建設が推進されている。
しかしながら、約−160℃の低温のLNGをガス燃料として使用する際に、LNGより温度が高い空気あるいは海水を使用して必要な気化熱を得てLNGを気化させる従来の方法では、LNGの保有する冷熱により冷却された空気あるいは海水をそのまま放出しており、回収された低温の液化エネルギーの損失となっている。
【0003】
一方、最近大気中の炭酸ガス量が増加し、温室効果と呼ばれている大気温度の上昇との関係が問題視されている。この対策として、燃焼排ガス中の一部の炭酸ガスを濃縮し、ガス状、液状または固体状(ドライアイス化)で分離・回収することが検討されているが実用化されておらず、現状ではほとんど処理されずに大気放出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術には、各々次のような課題がある。
▲1▼ 一般に、天然ガスを液化する際に膨大なエネルギーが必要であるが、消費地では、LNGの気化熱は海水等に熱交換されて大気放出されている。
▲2▼ 大気中へ放出された炭酸ガスの1/2は海洋等に吸収され、残りは大気中に残存することや、近年の燃焼排ガスの量の増加とあいまって、海洋等の吸収では追いつかない状態にある。従って、大気中の炭酸ガス量が増加し、近年、温室効果と呼ばれている大気温度の上昇が問題視されることとなった。
▲3▼ 燃焼排ガス中の炭酸ガスをガス状で分離する方法として、膜分離法があるが、発電所等の大容量のガス処理には設備のスケールアップ、コスト等課題が大きい。
【0005】
そこで、本発明は、LNG冷熱を有効利用して、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化・分離した後に、さらに燃焼排ガス中の炭酸ガスをドライアイスとして固化又は液化して分離することにより前記課題を解決する方法を提案するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した課題を解決する[請求項1]の発明は、燃焼排ガス中の水分を5℃以上で冷却して水分として除去した後に、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却し、氷(アイス)として固化して分離し、その後燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理方法において、残存水分を−30℃以下に冷却する際に、液化天然ガスと熱交換させたシリコンオイルからなる冷媒を循環させて、−40℃〜−50℃冷却したことを特徴とする
【0008】
[請求項]の発明は、請求項1おいて、液化天然ガス(LNG)が保有する冷熱を利用して炭酸ガスを固化・分離すると共に、水分を氷として固化・分離することを特徴とする。
【0010】
[請求項]の発明は、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を5℃前後で冷却して水分を凝集する水分凝集手段と、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却して氷(アイス)として固化する氷固化手段とを設け、上記氷固化手段は液化天然ガスと熱交換させたシリコンオイルからなる冷媒を循環させ−40℃〜−50℃に冷却したことを特徴とする
【0011】
[請求項]の発明は、請求項において、上記氷固化手段が、−30℃以下の冷媒中に排ガスを吹き込み、液中に氷を成長させることを特徴とする。
【0012】
[請求項]の発明は、請求項又はにおいて、上記氷固化手段が、−30℃以下の冷媒を循環させた管に排ガスを吹き付け、該管の表面に氷を成長させることを特徴とする。
【0013】
[請求項]の発明は、請求項又はにおいて、上記氷固化手段が、予め製氷した氷を冷却した液に投入し、該氷に排ガス中の水分を付着させて氷を成長させることを特徴とする。
【0014】
[請求項]の発明は、請求項乃至の何れかに記載の燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器とを有することを特徴とする。
【0015】
[請求項]の発明は、請求項乃至の何れかに記載の燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器と、分離された炭酸ガス固化物(ドライアイス)を加圧して液化炭酸ガスとする加圧手段を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
LNGは、一般に約−150〜−165℃の低温で発電所に輸送されてくる。従来は、このLNGを空気または海水を使用して常温付近まで昇温して気化した後に燃料として使用していた。この場合、LNGの保有する冷熱を熱交換して低温になった空気あるいは海水は、回収した冷熱を有効利用することなく放出していたが、本発明でこの冷熱を有効利用して燃焼排ガス中の炭酸ガスを固化又は液化して分離すると共に、この冷却の際に、極低温で冷却するので、予め燃焼排ガス中の水分を効率よく除去して炭酸ガス固化の際の冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0018】
図1本発明の燃焼排ガス処理装置の概略図である。本発明の燃焼排ガスの処理装置は、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する排ガスの処理装置であって、ボイラ10からの燃焼排ガス11中の水分を冷却して水分を凝集する水分凝集手段12と、燃焼排ガス11中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却して氷(I)として固化する氷(アイス)固化装置(アイスクリスタライザー)13と、水分を完全に除去した燃焼排ガス11中の炭酸ガスを固化する炭酸ガス固化装置(ドライアイスクリスタライザー)14と、固化された固化炭酸ガス(ドライアイス)15と低温の炭酸ガスを含まない排ガス16とを分離する固気分離器17と、分離されたドライアイス15を加圧して液化する炭酸ガス液化装置18と、液化炭酸ガス19を貯蔵する液化炭酸貯槽20と、LNG21を液化し冷熱を回収する熱交換器22と、該冷熱を上記炭酸ガス固化装置14に導くライン23とを設けてなる。
【0019】
上記水分凝集手段12は、熱交換器12aと第1の気液分離器12bと低温熱交換器12cと第2の気液分離器12dとから構成されており、熱交換器12aで冷却(30℃前後)された燃焼排ガス中の水分(W)が先ず第1の気液分離器12で分離され、その後低温熱交換器12cで更に冷却(5℃前後)され、排ガス中の水分(W)が第2の気液分離器12dで分離されている。また、炭酸ガス固化装置14からの冷熱は熱交換器2で冷熱が回収され、固気分離器17で分離された炭酸ガスを含まない排ガス16を冷却している。また、該冷却された炭酸ガスを含まない排ガス16は氷(アイス)固化手段である氷固化装置13及び水分凝集手段12の低温熱交換器12cを各々冷却する冷熱として熱交換器24及び熱交換器25で熱交換され、その後外部に排気されている。
【0020】
上記装置を用いて排ガスの処理について説明する。
ボイラ10から排出される燃焼排ガス11は、熱交換器12aで海水あるいは工業用水等により室温程度まで冷却され、ラインL1 を経由して第1の気液分離器12bに送られる。この際に凝縮した排ガス中の水分(W)は、第1の気液分離器12bにおいて分離された後、ラインL2 から排出される。
海水等により大部分の水分(W)を分離した排ガス11は、ラインL3 を経て低温熱交換器8でさらに水分が凝結しないように約5℃程度に冷却された後、気液分離器12dでラインL4 を経て凝縮水(W)を分離した後、ラインL5 を経てさらに低温の氷固化装置(アイスクリスタライザー)13に供給される。
【0021】
上記氷固化装置(アイスクリスタライザー)13は、約−40〜−50℃程度まで冷却されており、ここで排ガス11中の残留水分の大半が氷(ICE)として固化・分離され、氷(ICE)はラインL6 を経て排出される。水分を除去された排ガスは、ラインL7 を経て炭酸ガス固化装置14に供給される。ここで、排ガスはLNG21の気化熱による冷により約−135℃以下に冷却され、排ガス中の炭酸ガス(CO2 )はドライアイス(DRYICE)15として固化する。
【0022】
ドライアイス15を混合した排ガスは、ラインL8 を経て固気分離器17に導かれ、低温の炭酸ガスを含まない排ガス16とドライアイス15とに分離され、排ガス16は熱交換器2,24,25を経由した後排出される。排ガス16から分離されたドライアイス15は、炭酸ガス液化装置18に導かれ、ここで圧縮・加圧されて液炭酸ガス19となり、液炭酸ガス貯槽2に供給され、ここで貯蔵される。
【0023】
なお、LNG21はラインL9 から熱交換器22で冷熱を回収されてガス化された後、ラインL10を経てボイラ10に供給される。
【0024】
以上の実施例で説明したように、LNG21はメタンガスが主成分であり、約−160℃以下の冷熱を保有する。
一方、純炭酸ガスの場合には、−78.5℃(大気圧760mmHg)で固化してドライアイスとなる。しかしながら、排ガス中にはN2 ,O2 ,H2 O等の炭酸ガス以外の成分が含まれているので炭酸ガス分圧が低く、例えばLNGコンバインドサイクルの燃焼排ガスの場合には約5%以下の低濃度である。
従って、排ガス11を−135℃以下まで冷却しないと固化しないこととなる。LNG21は−150〜−160℃の低温状態にあり、これを気化する時に発生する潜熱を有効利用することにより、炭酸ガスが固化または液化する温度以下に冷却できる。
【0025】
ところで、ボイラ10からの排ガス11中には、約3〜10vol %程度の水分が含まれている。この水分を含んだ排ガス11を炭酸ガスが固化する低温まで冷却する過程において、この水分が氷(アイス)として固化し、配管・熱交換器などの壁面に凝結することにより、閉塞などのトラブルが発生することが想定される。そこで、本発明では上述したように、低温において水分を固化・分離するアイスクリスタライザー13を設けている。この操作条件としては、微量のアイスの蓄積を防止するために、露点約−30〜−40℃以下となる性能が必要とされる。
【0026】
上記アイスクリスタライザー13の一例を図2〜図4に示す。
【0027】
図2は、アイスクリスタライザーの例としてバブリング槽型アイスクリスタライザーを示す。
図2に示すように、縦型のバブリング槽31の内部には、冷媒32が循環されており、該バブリング槽31の下方から5℃に冷却された排ガス11が導入されている。上記冷媒32は、約0〜−50℃程度の低温において凝固しないものである。
その結果、バブリング槽31内に排出される排ガス11中の水分の露点は約−40℃以下となる。ここで、冷媒としては、約−60℃以上で凝固しないものとして、シリコンオイル等の高分子の炭化水素(油)、ハロゲン系炭化水素等が挙げられる。
該冷媒32中に排ガス11を吹込むことにより排ガス中に含まれる水分が液相中に氷(アイス)として固化される。冷媒32内に氷(ICE)が一定以上になった場合には、バブリング槽31の下部から抜き出し、加熱手段33により加熱して水と冷媒32とを分離手段34により分離し、分離された冷媒32は再度冷却手段により冷却されてバブリング槽31内に供給される。
水分が除去された排ガスは−40℃程度に冷却され、次の炭酸ガス固化装置14に導入される。
なお、冷媒32の冷却は図1に示す熱交換器24からの冷熱を用いている。
【0028】
図3は、アイスクリスタライザーの他の例として氷溶解剤スプレー型アイスクリスタライザーを示す。
図3に示すように、縦型の除湿槽41の内部には、複数の冷媒管42が挿入されており、該冷媒管42には冷媒(−67℃)43が導入されており、管42の表面を冷却している。該槽41の下方から5℃に冷却された排ガス11が導入されており、冷媒により冷却された管の表面に氷(アイス)として固化付着し、水分が除去される。
冷媒管42の表面に付着した氷(ICE)が一定以上になった場合には、エチレングリコール等の融解剤44を噴霧し、融解させ、その後、加熱手段45により加熱して水とエチレングリコール44とを分離手段46により分離し、分離されたエチレングリコール44は再度溶解のために槽41内に供給される。
【0029】
図4は、アイスクリスタライザーの他の例として氷移動槽型アイスクリスタライザーを示す。
図4に示すように、縦型の水槽51の内部には、別途製氷機52により製氷された氷53が供給されている。該水槽51の氷水54内に下方から5℃に冷却された排ガス11が導入されており、製氷された氷53の表面に氷(アイス)として固化付着し、水分が除去される。
水分の付着により増大した氷53は一定以上になった場合に、下方から抜き出し、その後、加熱手段55により加熱して氷を融解させ、一部は製氷用に供給されている。
【0030】
ドライアイス製造方法の例としては、排ガスに低温ガスを混合して排ガス中の炭酸ガスを冷却固化することでドライアイスを得る方法等がある。
【0031】
さらに、炭酸ガスを加圧して液化・分離する方法がある。
この方法では、炭酸ガスを加圧すると液化する事を利用する。例えば、純粋な炭酸ガスの圧力を40kg/cm2 にすると約−55〜10℃の範囲で液体となる。しかしながら、ボイラからの排ガス中の炭酸ガスを液化する場合では、排ガス中の炭酸ガスの分圧が低いために高圧にする必要があり、しかも加圧には余分の電力が必要である。また、加圧装置になると設備費も上昇する。従って、炭酸ガスを液体で回収するよりも、大気圧でLNGの余剰冷熱を有効利用し、一度炭酸ガスをドライアイスとして固化分離した後、加圧して液化する本システムの方が工業上有効である。
【0032】
炭酸ガスは、水素と以下の触媒反応によりメタンになる。
【化1】
CO2 +4H2 → CH4 +2H2
一方水素は、太陽熱利用水電解や石油のリフォーミング等で発生する。一般に、天然ガスの産地は油田に近く、水素の利用も容易である。
そこで、固化・分離した炭酸ガスの工業規模での際利用方法の例として、メタン合成用原料とすることも考えられる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
図2〜図4に示す各アイスクリスタライザーを用いて、水分除去性能を調べた。
[実施例1]
図2に示すバブリング槽型アイスクリスタライザーを用い、冷媒としてシリコンオイルを使用して冷媒32内に排ガス11を吹き込みバブリングさせて排ガス中の水分を氷として固化して除去した。
その結果を「表1」に示す。表1に示すように、本実施例によればいずれの場合も水分除去率が93%以上であり、非常に良好であった。
【0035】
【表1】
Figure 0003784966
【0036】
[実施例2]
図3に示す氷溶解剤スプレー型アイスクリスタライザーを用い、冷媒43としてシリコンオイルを使用し、除湿槽41内に排ガス11を吹き込み排ガス中の水分を冷却管42の表面に氷として固化して除去した。なお、冷却管42に付着した氷はエチレングリコールで溶解させた。
その結果を「表2」に示す。表2に示すように、本実施例によれば水分除去率が50%以上で良好であった。
【0037】
【表2】
Figure 0003784966
【0038】
[実施例3]
図4に示す氷移動槽型アイスクリスタライザーを用い、氷水54内に別途製氷した氷(粒径:2〜5mm)53を投入し、水槽51内に排ガス11を吹き込み水槽中の氷52の表面に氷として固化して除去した。
その結果を「表3」に示す。表3に示すように、本実施例によれば供給した氷の温度を低くすることで水分除去率が向上した。
【0039】
【表3】
Figure 0003784966
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、[請求項1]の発明によれば、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理方法であって、燃焼排ガス中の水分を低温で冷却し、氷(アイス)として固化した後に、燃焼排ガスから分離し、その後燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離するので、排ガス中の水分が除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0041】
[請求項2]の発明によれば、[請求項1]の発明において、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理方法であって、燃焼排ガス中の水分を5℃以上で冷却して水分として除去した後に、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却し、氷(アイス)として固化して分離し、その後燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離するので、排ガス中の水分が効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0042】
[請求項3]の発明によれば、請求項1又は2において、液化天然ガス(LNG)が保有する冷熱を利用して炭酸ガスを固化・分離すると共に、水分を氷として固化・分離するので、LNGの気化熱を有効利用することができる。
【0043】
[請求項4]の発明によれば、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理装置であって、燃焼排ガス中の水分を低温で冷却して氷として固化する氷固化手段を設けてなり、燃焼排ガス中の水分を分離するので、排ガス中の水分が除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0044】
[請求項5]の発明によれば、燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理装置であって、燃焼排ガス中の水分を5℃前後で冷却して水分を凝集する水分凝集手段と、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却して氷(アイス)として固化する手段とを設けたので、排ガス中の水分が効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0045】
[請求項6]の発明によれば、請求項4又は5において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化する手段が、−30℃以下の冷媒中に排ガスを吹き込み、液中に氷を成長させるので、排ガス中の水分が氷として固化されて効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0046】
[請求項7]の発明によれば、請求項4又は5において、排ガス中の水分を氷(アイス)として固化する手段が、−30℃以下の冷媒を循環させた管に排ガスを吹き付け、該管の表面に氷を成長させるので、排ガス中の水分が氷として固化されて効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0047】
[請求項8]の発明によれば、請求項4又は5において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化する手段が、予め製氷した氷を冷却した液に投入し、該氷に排ガス中の水分を付着させて氷を成長させるので、排ガス中の水分が氷として固化されて効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止するようにしたものである。
【0048】
[請求項9]の発明によれば、請求項4乃至8において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器とを有するので、排ガス中の水分が氷として固化されて効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止でき、排ガス中からドライアイスを効率的に得ることができる。
【0049】
[請求項10]の発明によれば、請求項4乃至8において、燃焼排ガス中の水分を氷(アイス)として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器と、分離された炭酸ガス固化物(ドライアイス)を加圧して液化炭酸ガスとする加圧手段を有するので、排ガス中の水分が氷として固化されて効率的に除去され、炭酸ガス固化の際の極低温での冷却において配管等の目詰まり等を防止でき、排ガス中からドライアイスを経て液化炭酸ガスを効率的に得ることができる。
【0050】
以上、説明したように本発明はLNGの冷熱を有効利用して、排ガス中の炭酸ガスをドライアイスとして固化・分離することにより、地球環境を汚染することなく、エネルギー循環を行うことができ、工業上有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス処理装置の構成図である。
【図2】本発明の第1のアイスクリスタライザーの構成図である。
【図3】本発明の第2のアイスクリスタライザーの構成図である。
【図4】本発明の第3のアイスクリスタライザーの構成図である。
【符号の説明】
10 ボイラ
11 燃焼排ガス
12 水分凝集手段
13 氷(アイス)固化装置(アイスクリスタライザー)
14 炭酸ガス固化装置(ドライアイスクリスタライザー)
15 固化炭酸ガス(ドライアイス)
16 炭酸ガスを含まない排ガス
17 固気分離器
18 炭酸ガス液化装置
19 液化炭酸ガス
20 液化炭酸貯槽
21 LNG
22 熱交換器
23 ライン
24,25,26 熱交換器
W 水分
ICE 氷
31 縦型のバブリング槽
32 冷媒
33 加熱手段
41 縦型の槽
42 冷媒管
43 冷媒(−67℃)
44 融解剤
45 加熱手段
51 縦型の水槽
52 製氷機
53 氷
54 加熱手段

Claims (8)

  1. 燃焼排ガス中の水分を5℃以上で冷却して水分として除去した後に、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却し、氷として固化して分離し、その後燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理方法において、残存水分を−30℃以下に冷却する際に、液化天然ガスと熱交換させたシリコンオイルからなる冷媒を循環させて、−40℃〜−50℃冷却したことを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
  2. 請求項1おいて、液化天然ガス(LNG)が保有する冷熱を利用して炭酸ガスを固化・分離すると共に、水分を氷として固化・分離することを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
  3. 燃焼排ガス中の炭酸ガスを低温で固化又は液化して分離する燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を5℃前後で冷却して水分を凝集する水分凝集手段と、燃焼排ガス中の残存水分を−30℃以下の低温で冷却して氷として固化する氷固化手段とを設け、上記氷固化手段は液化天然ガスと熱交換させたシリコンオイルからなる冷媒を循環させ−40℃〜−50℃に冷却したことを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  4. 請求項において、上記氷固化手段が、−30℃以下の冷媒中に排ガスを吹き込み、液中に氷を成長させることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  5. 請求項又はにおいて、上記氷固化手段が、−30℃以下の冷媒を循環させた管に排ガスを吹き付け、該管の表面に氷を成長させることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  6. 請求項又はにおいて、上記氷固化手段が、予め製氷した氷を冷却した液に投入し、該氷に排ガス中の水分を付着させて氷を成長させることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  7. 請求項乃至の何れかに記載の燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を氷として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器とを有することを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  8. 請求項乃至の何れかに記載の燃焼排ガスの処理装置において、燃焼排ガス中の水分を氷として固化した後の排ガス中の炭酸ガスに低温冷媒を接触させて炭酸ガス固化物(ドライアイス)とする混合槽と、炭酸ガス固化物(ドライアイス)を分離する分離器と、分離された炭酸ガス固化物(ドライアイス)を加圧して液化炭酸ガスとする加圧手段を有することを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
JP19263598A 1998-07-08 1998-07-08 燃焼排ガスの処理方法及び装置 Expired - Fee Related JP3784966B2 (ja)

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