JP3776229B2 - 化学発光試薬及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な化学発光試薬及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、制御された化学発光が可能な化学発光試薬として、化学発光分析による種々の物質の検出及び定量などに用いられる化学発光試薬及びこのものを効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
化学発光分析法は、酵素の触媒活性によって化学発光物質が中間体を経て励起状態となり、この状態から基底状態に戻る際に放出される発光量を測定して酵素活性を定量し、この酵素活性と相関性を有する物質の量を定量する分析方法であって、化学反応により化学発光物質を発光させるため光源が不要であり、光源に起因するバックグラウンドの上昇などがないため測定の高感度化が可能である。したがって、測定対象物質と特異的に結合しうる物質を酵素標識し、この酵素標識物質と測定対象物質との複合体を形成させたのち、この複合体中の標識酵素の活性を測定することにより測定対象物質を測定する種々の分析方法が開発されている。
このように、酵素を標識物質として用いる分析方法としては、例えば抗原抗体反応を利用する免疫学的測定法、核酸の相補性を利用する核酸ハイブリダイゼーションアッセイ法、その他にアビジン−ビオチン、ホルモン−ホルモン受容体、糖−レクチンなどの特異的な親和性を利用する方法などが知られている。化学発光分析に用いられる酵素としては、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコ−スオキシダーゼ、デヒドロゲナーゼなどが挙げられるが、取り扱いやすさ、入手しやすさなどの点でペルオキシダーゼが好適に用いられる。そして化学発光物質にルミノールを用い、発光増強剤にp−ヨードフェノールを用いる化学発光系が開発されているが、この化学発光系では、低濃度領域におけるペルオキシダーゼ活性の測定感度は必ずしも充分とは云えない。
また、化学発光試薬として、古くから用いられているルシゲニン(N,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレート)は、アルカリ性水溶液中で微光を呈し、過酸化水素を加えると強く発光することが知られており、種々の微量分析に利用されている。しかしながら、このルシゲニンは過酸化水素とアルカリの存在で定量的に発光するので、過酸化水素の定量には利用することができるが、この反応による発光を制御して発光量で酵素活性を測定する化学発光分析法には利用しにくいと云う問題点がある。この問題点を解決する手段として、標識酵素にグルコースオキシダーゼを用いて、グルコースの酸化反応により生成する過酸化水素をアルカリ存在下にルシゲニンに作用させることにより、測定対象物質の濃度に依存した化学発光を行う方法などが実施されている。
しかしながら、グルコースオキシダーゼを標識酵素とする化学発光分析法は、試薬の調製及び発光系の操作が煩雑であり、したがって、過酸化水素を基質とするペルオキシダーゼを標識酵素に用いる化学発光分析に使用することができる安価で、かつ高感度な化学発光物質の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、過酸化水素の存在下にペルオキシダーゼの量に依存して発光し、ペルオキシダーゼ活性の測定に利用しうる安価で、かつ高感度な新規な化学発光試薬を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造のN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体、及びN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を還元することによって得られる反応混合物が、特定のアルカリ性pH条件下において、過酸化水素とは反応せず、過酸化水素とペルオキシダーゼの存在下に、ペルオキシダーゼの量に依存して化学発光すること、そして、これらを化学発光試薬として用いることにより、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)一般式[1]
【化6】
(式中のR1及びR2は、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜14のアルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一又は異なる水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基である)
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬、
(2)N,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジンである第(1)項記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬、
(3)一般式[2]
【化7】
(式中のR1及びR2は、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜14のアルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一又は異なる水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基、Xn-はn価の陰イオン、nは1又は2である)
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を溶媒中において、還元剤を用いて還元処理することにより得られた反応混合物から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬、
(4)N,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートである第(3)項記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬、
(5)溶媒中において、一般式[2]
【化8】
(式中のR1及びR2は、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜14のアルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一又は異なる水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基、Xn-はn価の陰イオン、nは1又は2である)
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素又は水素化ナトリウムホウ素を還元剤として用いて還元処理することを特徴とする、一般式[1]
【化9】
(式中のR1〜R6は、前記と同じ意味をもつ)
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法、
(6)溶媒中において、一般式[2]
【化10】
(式中のR1及びR2は、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜14のアルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一又は異なる水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基、Xn-はn価の陰イオン、nは1又は2である)
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素又は水素化ナトリウムホウ素を還元剤として用いて還元処理したのち、残存する還元剤を分解し、次いで分解生成物を除去することを特徴とする反応混合物から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法、
(7)N,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートである第(5)又は(6)項記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法、
(8)還元剤が水素化リチウムアルミニウムである第(5)、(6)又は(7)項記載のペルオ キシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法、及び、
(9)溶媒が環状エーテル類である第(5)〜(8)項のいずれかに記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の化学発光試薬[1]であるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体(以下、本発明のビスジヒドロアクリジン誘導体と略称することがある)は、一般式[1]
【化11】
で表される構造を有するものである。
この一般式[1]において、R1及びR2は、それぞれ炭素数1〜14のアルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基である。ここで、炭素数1〜14のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜14のものが好ましく、特にフェニル基が好ましい。また、ハロゲン化アリール基としては、炭素数6〜14のものが好ましく、特にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子が、環上に1個又は2個以上導入されたフェニル基が好ましく挙げられる。このハロゲン化アリール基におけるハロゲン原子の結合位置については特に制限はない。また、R1及びR2は、たがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0006】
一方、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基である。ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アルキル基としては、炭素数1〜14の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、例えば、前記R1及びR2のうちの炭素数1〜14のアルキル基の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。アリール基としては、炭素数6〜14のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、炭素数1〜14の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基が好ましく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基などが挙げられる。アリーロキシ基としては、炭素数6〜14のものが好ましく、例えばフェニルオキシ基、トリルオキシ基などが挙げられる。このR3、R4、R5及びR6は、たがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
このような一般式[1]で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体の例としては、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン、N,N'−ジエチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン、N,N'−ジフェニル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン、N,N'−ジ−m−クロロフェニル−9,9'−ビスジヒドロアクリジンなどが挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。これらの中で、特にN,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジンが好適である。
一方、化学発光試薬[2]は、一般式[2]
【化12】
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を溶媒中において、還元剤を用いて還元処理することにより得られた反応混合物から成るものである。
前記一般式[2]において、R1〜R6は、前記一般式[1]におけるR1〜R6と同じである。また、Xn-はn価の陰イオンであり、nは1又は2である。Xn-の例としては、各種ハロゲンイオン(F-、Cl-、Br-、I-)、NO3 -、ClO4 -、SO4 2-、CO3 2-などの無機陰イオン、CH3COO-、CH3SO4 -、C2H5SO4 -、p−トルエンスルホン酸イオンなどの有機イオンが挙げられる。
このような一般式[2]で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類の例としては、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジエチル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジフェニル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジ−m−クロロフェニル−9,9'−ビスアクリジニウム塩などが挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。これらの中で、特にN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートが好適である。
【0007】
次に、本発明の化学発光試薬[1]であるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体の製造方法について説明する。
本発明のビスジヒドロアクリジン誘導体は、任意の方法によって製造することができるが、以下に示す本発明方法によれば、効率よく製造することができる。本発明の製造方法においては、溶媒中において、前記一般式[2]で表されるN,N'−ビス置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、還元剤を用いて還元処理することにより、対応する前記一般式[1]で表されるN,N'−ビス置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体が効率よく得られる。
前記一般式[2]で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類の例としては、前記と同様に、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジエチル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジフェニル−9,9'−ビスアクリジニウム塩、N,N'−ジ−m−クロロフェニル−9,9'−ビスアクリジニウム塩などが挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。これらの中で、特にN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートが好適である。
一方、本発明の化学発光試薬[2]は、本発明方法によれば、前記一般式[2]で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、還元剤を用いて還元処理したのち、残存する還元剤を分解し、次いで分解生成物を除去して反応混合物を得ることにより、製造される。なお、一般式[2]で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類については、前記と同様である。
本発明の化学発光試薬[1]及び[2]の製造方法において用いられる還元剤としては、例えば水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素、水素化ナトリウムホウ素などが挙げられるが、これらの中で、特に水素化リチウムアルミニウムが好適である。これらの還元剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、反応溶媒としては、反応試薬に対して実質上不活性であり、かつ反応試薬に対する溶解性又は分散性を有するものであればよく、特に制限はないが、例えばテトラヒドロフランやジオキサン類などの環状エーテル類が好適である。この反応溶媒は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】
反応温度は特に制限はなく、用いる原料、還元剤及び溶媒の種類などに応じて、適宜選定されるが、一般的には、−10〜150℃、好ましくは0〜120℃、特に好ましくは20〜90℃の範囲である。反応時間は、用いる原料、還元剤及び溶媒の種類や反応温度などにより異なり、一概に定めることはできないが、通常は1分〜一昼夜、好ましくは10分〜12時間、特に好ましくは30分〜5時間の範囲である。
このようにして、原料のN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類に対応するN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体が生成する。反応終了後、反応混合液中の過剰の還元剤を加水分解し、固形物をろ別したのち、ろ液のpHを所望の値に調整し、このN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体溶液を、そのまま化学発光試薬として用いてもよいし、また、固形物をろ別したのち、ろ液から目的のN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体を常法に従って単離し、化学発光試薬として用いてもよい。
本発明の化学発光試薬[1]及び[2]は、塩基性条件下に、過酸化水素及びペルオキシダーゼの存在で反応して発光するので、この反応により過酸化水素の検出及びペルオキシダーゼの定量などに利用することが可能であり、ペルオキシダーゼを標識物質として用いることにより、さらに、種々の物質の定量に用いることが可能になる。
【0009】
本発明の化学発光試薬[1]及び[2]は、pH7.5〜13の塩基性条件下において、過剰の過酸化水素の存在下、ペルオキシダーゼの濃度に依存した量で発光する。この発光はフェノール性化合物などの発光増強剤によって増強することが認められる。このようなフェノール性化合物としては、例えばp−ヒドロキシ桂皮酸、p−フェニルフェノール、p−(4−クロロフェニル)フェノール、p−(4−ブロモフェニル)フェノール、p−(4−ヨードフェニル)フェノール、p−ヨードフェノール、p−ブロモフェノール、p−クロロフェノール、6−ヒドロキシベンゾチアゾール、2−ナフトール、ホタルルシフェリンなどが挙げられる。これらの中で、p−ヨードフェノール、p−フェニルフェノール及び6−ヒドロキシベンゾチアゾールが好適である。これらのフェノール性化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の化学発光試薬[1]を使用する場合には、N,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体として、また化学発光試薬[2]を使用する場合には、製造の出発原料であるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類に換算して、好ましくは10-6〜1モル/リットル、より好ましくは10-4〜10-2モル/リットルの範囲の濃度で用いられ、またその使用量は、通常10〜500μl、好ましくは50〜300μlの範囲が有利である。さらに、前記発光増強剤の使用量は、本発明の化学発光試薬に対して、通常0.01〜100倍モル、好ましくは0.1〜10倍モルの範囲で選ぶのがよい。また、その濃度としては、10-6〜1モル/リットルの範囲が好ましく、特に10-4〜10-2モル/リットルの範囲が好ましい。
この化学発光反応に用いる過酸化水素の量は、本発明の化学発光試薬に対して、充分に過剰な量であればよく、特に制限はないが、化学発光試薬に対して、通常3〜1万倍モル、好ましくは10〜1000倍モルの範囲で選ぶのが有利である。また、ペルオキシダーゼを標識物質として、抗体や核酸などを標識して種々の物質を定量する場合には、このペルオキシダーゼとしては、特に限定されるものではないが、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)が好ましく用いられる。
この化学発光反応は塩基性条件下で行われるので、通常塩基性緩衝液が用いられる。この塩基性緩衝液としては、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液などの中から、任意に選択して用いることができる。また、所望により、反応時に界面活性剤やキレート剤などの添加剤を用いることができる。
本発明の化学発光試薬においては、その成分であるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体が、ペルオキシダーゼによる過酸化水素の分解反応で生成する発生期の酸素により酸化されて、N,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジニウム化合物となり、さらに過剰に存在する過酸化水素と反応して励起状態のジオキセタン構造を形成したのち、アルカリで分解されてアクリドンを生成し、基底状態に戻り発光するものと考えられる。
【0010】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
化学発光試薬の調製
ルシゲニン1mgを試験管に採り、これにN,N−ジメチルホルムアミド150μlを加えて溶解させたのち、撹拌下にテトラヒドロフラン1ml中へ加えてルシゲニンをテトラヒドロフラン中に微分散させた。次いで、これに水素化リチウムアルミニウム粉末150mgを添加して、室温下に6時間撹拌して還元処理したのち、反応混合液を氷冷下に脱イオン水中へ少量ずつ注入して過剰量の水素化リチウムアルミニウムを分解させた。次に、生成した水酸化アルミニウムなどの沈殿をろ別してから、ろ液のpHを1N塩酸で7.0に調整することにより、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン溶液から成る化学発光試薬2.5gを得た。
この溶液について、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン0.018重量%溶液であることが確認された。収率62%。
実施例2
化学発光試薬の調製
ルシゲニン1mgを試験管に採り、これにN,N−ジメチルホルムアミド150μlを加えて溶解させたのち、撹拌下に1,4−ジオキサン1ml中へ加えてルシゲニンを1,4−ジオキサン中に微分散させた。次いで、これに水素化リチウムアルミニウム粉末150mgを添加して、80℃で2時間撹拌して還元処理したのち、反応混合液を氷冷下にメタノール中へ少量ずつ注入して過剰量の水素化リチウムアルミニウムを分解させた。次に、生成した沈殿をろ別してから、ろ液より溶媒を減圧下に留去することにより、固形物から成る化学発光試薬0.7mgを得た。
この固形物について、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン65重量%のものであることが確認された。収率62%。
【0011】
実施例3
化学発光試薬の調製
ルシゲニン1mgを試験管に採り、これにN,N−ジメチルホルムアミド150μlを加えて溶解させたのち、撹拌下に1,4−ジオキサン1ml中へ加えてルシゲニンを1,4−ジオキサン中に微分散させた。次いで、これに水素化リチウムアルミニウム粉末150mgを添加して、80℃で2時間撹拌して還元処理したのち、反応混合液を氷冷下に脱イオン水中へ少量ずつ注入して過剰量の水素化リチウムアルミニウムを分解させた。次に、生成した水酸化アルミニウムなどの沈殿をろ別してから、ろ液のpHを1N塩酸で7.0に調整することにより、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン溶液から成る化学発光試薬2.5gを得た。
この溶液について、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン0.02重量%溶液であることが確認された。収率68%。
実施例4
ペルオキシダーゼ活性の測定
N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン(実施例1で得られたもの)4.0×10-6モル/リットル、p−ヨードフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)100μlに、種々の濃度水準の西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)水溶液50μlを混合し、これに0.0034重量%過酸化水素水溶液50μlを加え、ルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間発光量を積算したところ、HRPを5×10-19モル/assayまで測定可能であった。
実施例5
ペルオキシダーゼ活性の測定
実施例3で調製した化学発光試薬を0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)で10倍に希釈した溶液10μl、及びp−ヨードフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)100μlの混合液に、種々の濃度水準のHRP水溶液50μlを混合し、これに0.0034重量%過酸化水素水溶液50μlを加え、ルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間発光量を積算した結果、第1表に示すようにHRPを5×10-19モル/assayまで測定することが可能であった。
【0012】
【表1】
【0013】
実施例6
ペルオキシダーゼ活性の測定
N,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジン(実施例1で得られたもの)を4.0×10-5モル/リットル及びp−フェニルフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)100μlに、種々の濃度水準のHRP水溶液50μlを混合し、これに0.0034重量%過酸化水素水溶液50μlを加えルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間発光量を積算した結果、第2表に示すようにHRPを5×10-19モル/assayまで測定することが可能であった。
【0014】
【表2】
【0015】
比較例1
ルミノール(3−アミノフタル酸ヒドラジド)5.6×10-5モル/リットル及びp−ヨードフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)100μlに、種々の濃度水準のHRP水溶液50μlを混合したのちこれに0.0034重量%過酸化水素水溶液50μlを加え、ルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間発光量を積算した結果、第3表に示すようにHRPを10-17モル/assayまで測定できることが認められた。
【0016】
【表3】
【0017】
参考例1
不溶性担体固定化ポリクローナル抗体の製造
抗原に特異的反応性を有する兎由来のポリクローナル抗体を10ミリモル/リットルリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)(PBS)に10mg/mlの濃度で溶解した溶液を、白色マイクロプレート(ラボシステム社製)の各ウェルに0.1mlずつ加え、37℃の温度で1時間放置したのち、PBSで洗浄してから、1%ウシ血清アルブミン(BSA)水溶液を0.3mlずつ加えて37℃の温度で1時間放置してポストコーティング処理を実施してポリクローナル抗体固定化白色マイクロプレートを得た。
参考例2
ペルオキシダーゼ酵素標識モノクローナル抗体の製造
抗原に特異的反応性を有するマウス由来のモノクローナル抗体を10ミリモル/リットルリン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)に1.0mg/mlの濃度で溶解した溶液1mlに、N−(m−マレイミド安息香酸)−N−サクシンイミドエステル(MBS)の10mg/ml濃度のジメチルホルムアルミド溶液0.1mlを添加し、25℃の温度で30分間反応させた。次いで、この反応混合液をセファデックスG−25を充填したカラムを用い、0.1モル/リットルリン酸緩衝液(pH6.0)でゲルろ過を行い、マレイミド化モノクローナル抗体と未反応MBSとを分離した。
一方、ペルオキシダーゼ酵素としてホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)の1.0mg/mlのPBS溶液に、N−サクシンイミジル−3−(2−ピリジルチオ)プロピオネート(SPDP)の10mg/ml濃度のエタノール溶液を添加し、25℃の温度で30分間反応させた。次いで、この反応混合液をセファデックスG−25を充填したカラムを用い、10ミリモル/リットル酢酸緩衝液(pH4.5)でゲルろ過して精製し、ピリジルジスルフィド化HRPを含有する画分を採取したのち、これをコロジオンバック中において氷冷下に約10倍に濃縮した。次に、これに0.1モル/リットルジチオスレイトールを含有する0.1モル/リットル酢酸緩衝生理食塩水(pH4.5)1mlを添加して、25℃の温度で30分間撹拌してHRP分子中に導入したピリジルジスルフィド基を還元したのち、この反応混合液をセファデックスG−25を充填したカラムを用いてゲルろ過し、チオール化HRPを含有する画分を得た。
次に、マレイミド化モノクローナル抗体とチオール化HRPとを混合し、コロジオンバックを用いて氷冷下に4mg/mlの蛋白質濃度まで濃縮し、4℃で一昼夜放置したのち、ウルトロゲルAcA44(SEPRACOR社)を充填したカラムを用いてゲルろ過し、ペルオキシダーゼ酵素標識モノクローナル抗体を得た。
【0018】
実施例7
同時サンドイッチ法CLEIAによるα−フェトプロティン(AFP)の測定
兎抗ヒトAFPポリクローナル抗体を固定化した白色マイクロプレートに、精製したヒトAFP(標準物質)を0〜800ng/mlの範囲で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)50μlとペルオキシダーゼ酵素標識マウス抗ヒトAFPモノクローナル抗体を約3μg/mlの濃度で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)100μlとを加え、37℃の温度で1時間インキュベートした。次に、ウェル内の溶液を吸引除去したのち、生理食塩水で洗浄してから、各ウェルに実施例3で調製した化学発光試薬を0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)で10倍に希釈した溶液10μl、及びp−ヨードフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)240μlを加え、これに0.0034重量%過酸化水素の0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)50μlを注入して発光させ、この発光量をルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間積算して測定し、この値を標準物質濃度に対してプロットすることにより、図1に示される濃度依存性の良い検量線を得た。この検量線を用いて血清検体中のヒトAFPを0.05ng/mlの濃度まで測定することが可能であった。
実施例8
同時サンドイッチ法CLEIAによるプロラクチン(PRL)の測定
兎抗ヒトPRLポリクローナル抗体を固定化した白色マイクロプレートに、精製したヒトPRL(標準物質)を0〜200ng/mlの範囲で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)50μlとペルオキシダーゼ酵素標識マウス抗ヒトPRLモノクローナル抗体を約2μg/mlの濃度で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)100μlとを加え、37℃の温度で1時間インキュベートした。次いで、ウェル内の溶液を吸引除去し、生理食塩水で洗浄してから、各ウェルに実施例3で調製した化学発光試薬を0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)で10倍に希釈した溶液10μl及びp−ヨードフェノールを10-3モル/リットル含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)240μlを加えた。これに0.0034重量%過酸化水素の0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)50μlを注入して発光させ、この発光量を発光測定装置ルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間積算して測定し、この値を標準物質濃度に対してプロットすることにより、図2に示される濃度依存性の良い検量線を得た。この検量線を用いて血清検体中のヒトプロラクチンを0.1ng/mlの濃度まで測定することが可能であった。
実施例9
同時サンドイッチ法CLEIAによるヒト絨毛性ゴナドトロピンβ鎖(βhCG)の測定
兎抗ヒトβhCGポリクローナル抗体を固定化した白色マイクロプレートに、精製したβhCG(標準物質)を0〜200mIU/mlの範囲で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)50μlとペルオキシダーゼ酵素標識マウス抗βhCGモノクローナル抗体を約2μg/mlの濃度で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)100μlとを加え、37℃の温度で1時間インキュベートした。次に、ウェル内の溶液を吸引除去したのち、生理食塩水で洗浄してから、各ウェルに実施例3で調製した化学発光試薬を0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)で10倍に希釈した溶液10μl及びp−ヨードフェノールを10-3モル/リットル含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)240μlを加え、これに0.0034重量%過酸化水素の0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)50μlを注入して発光させた。この発光量をルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間積算して測定し、この値を標準物質濃度に対してプロットすることにより、図3に示される濃度依存性の良い検量線を得た。この検量線を用いて血清検体中のβhCGを0.1mIU/mlの濃度まで測定することが可能であった。
【0019】
比較例2
ルミノールを用いる同時サンドイッチ法CLEIAによるα−フェトプロティン(AFP)の測定
兎抗ヒトAFPポリクローナル抗体を固定化した白色マイクロプレートに、精製したヒトAFP(標準物質)を0〜800ng/mlの範囲で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)50μlとペルオキシダーゼ酵素標識マウス抗ヒトAFPモノクローナル抗体を約3μg/mlの濃度で含有する2%BSA含有PBS溶液(pH7.4)100μlとを加え、37℃の温度で1時間インキュベートした。次に、ウェル内の溶液を吸引除去したのち、生理食塩水で洗浄してから、各ウェルにルミノールを5.6×10-5モル/リットル、p−ヨードフェノールを10-3モル/リットルの濃度で含有する0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)100μlを加え、これに0.0034重量%過酸化水素の0.1モル/リットルトリス塩酸緩衝液(pH8.4)50μlを注入して発光させた。この発光量をルミノメーター(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で0〜5秒間積算して測定し、この値を標準物質濃度に対してプロットすることにより、図4に示される濃度依存性を有する検量線を得た。この検量線を用いて血清検体中のヒトAFPを2.0ng/mlの濃度まで測定することが可能であった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の化学発光試薬は、過酸化水素とペルオキシダーゼの存在下に、ペルオキシダーゼの濃度に依存して化学発光する性質を有することを利用して、ペルオキシダーゼ酵素を高感度で検出することができる。さらに、ペルオキシダーゼを標識物質として抗原、抗体、核酸などを標識した酵素標識物を用いて、酵素免疫測定法により抗体、抗原などを、ウェスタンプロット法により蛋白質を、そしてサザーン及びノーザンプロット法により酵素標識核酸プローブを用いてDNA及びRNAなどの核酸を、それぞれ特異的に、かつ高感度で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例7記載の反応系を用いて化学発光させた化学発光量をヒトAFP(標準物質)の濃度の関数としてプロットして作成したヒトAFP測定用の検量線である。
【図2】図2は、実施例8記載の反応系を用いて化学発光させた化学発光量をヒトPRL(標準物質)の濃度の関数としてプロットして作成したヒトPRL測定用の検量線である。
【図3】図3は、実施例9記載の反応系を用いて化学発光させた化学発光量をβhCG(標準物質)の濃度の関数としてプロットして作成したβhCG測定用の検量線である。
【図4】図4は、比較例2記載の反応系を用いて化学発光させた化学発光量をヒトAFP(標準物質)の濃度の関数としてプロットして作成したヒトAFP測定用の検量線である。
Claims (9)
- N,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスジヒドロアクリジンである請求項1記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬。
- N,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートである請求項3記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬。
- 溶媒中において、一般式[2]
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素又は水素化ナトリウムホウ素を還元剤として用いて還元処理することを特徴とする、一般式[1]
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスジヒドロアクリジン誘導体から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法。 - 溶媒中において、一般式[2]
で表されるN,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類を、水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素又は水素化ナトリウムホウ素を還元剤として用いて還元処理したのち、残存する還元剤を分解し、次いで分解生成物を除去することを特徴とする反応混合物から成るペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法。 - N,N'−ジ置換−9,9'−ビスアクリジニウム塩類がN,N'−ジメチル−9,9'−ビスアクリジニウムジナイトレートである請求項5又は6記載のペルオキシダーゼ測定用化学 発光試薬の製造方法。
- 還元剤が水素化リチウムアルミニウムである請求項5、6又は7記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法。
- 溶媒が環状エーテル類である請求項5〜8のいずれかに記載のペルオキシダーゼ測定用化学発光試薬の製造方法。
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