JP3774028B2 - 動画像の動き量推定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画像の動き量推定装置に係わり、とくに動画像上のブロックまたは画素毎の動き量の推定を行う動画像の動き量推定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動画像の動き量推定装置は、勾配法を用いるものと、ブロックマッチング法を用いるものとに大別される。
勾配法を用いるものは、あらかじめ定められた大きさの画像ブロック内の全画素が同一の動き量であるという仮定のもとに、画像ブロック内の各画素の時空間輝度勾配から動き量を推定する手法である。(例えば、吹抜“画像信号による動対象の移動量、速度の測定”、信学技報、IE78−67、pp.35−41(1978)を参照)。
【0003】
この勾配法は、小さな動き量に対しては良好な動き量の推定が可能であるが、動き量が大きくなるに従い、動き量推定の推定精度が劣化することがよく指摘されている。また、勾配法における勾配値の計算は、時刻t0 における動き量推定に、時刻t0 のフレームとそれに隣接する過去の1フレーム、または前後の1フレームずつ、あわせて2つのフレームを用いているため、これらのフレーム画像に含まれるランダムな雑音の影響を受けやすいという欠点もある。
【0004】
他方、ブロックマッチング法を用いるものは、現フレームの画像ブロックに対し、前フレームの画像内で画素値の差分和が最小となる画像ブロックの位置を検出する手法である。(例えば、二宮“フレーム間符号化における動き補正”、信学技報、IE78−6、pp.1−10(1978)を参照)。
【0005】
また、このブロックマッチング法の応用としてブロックサイズを階層的に小さくしていくことで動き検出精度の向上を図る手法もある。(例えば、富永ら“階層画像情報を用いた動画像における動き量検出方式”、信学論、Vol.J72−D−II、No. 3、pp.395−403(1989)を参照)。この手法による階層画像情報を用いた動き量推定では、上位階層画像の動き量の推定結果を下位階層画像における推定に利用することにより、推定誤りを低減するとともに、処理効率を向上することができる。しかし、上記手法は一般的なブロックマッチング法と同様、マッチングブロックとしては2つの時間的に連続するフレームのそれぞれ1フレーム内の正方形ブロックが用いられていて、動きの空間的な連続性は考慮されているものの、時間的な連続性は利用されていない。
【0006】
動き量の時間的な連続性を利用する試みとしては、時刻t0 の第nフレームの画像の動き量を推定する際に、その前の第n−1フレームの推定値を初期値とし、時間の経過とともに、逐次的に動き量を修正するフィルタリング的な手法がある。(例えば、James C. Brailean, et al. “A Recursive Nonstationary MAP Displacement Vector Field Estimation Algorithm”, IEEE Transactions on Image Processing, Vol. 4,No. 4,April 1995を参照)。しかし、この手法によれば、前のフレーム(例えば、第nフレームに対して第n−1フレーム)における動き量推定に推定誤りが生じた場合は、推定誤差が次々と後のフレームに伝搬し、期待とはうらはらに、動き量の推定精度を逆に劣化させるおそれがある。
【0007】
動き量の時間的な連続性を利用するもう一つの手法としては、2フレームブロックマッチングのブロックを時間軸方向に拡張した時空間ブロックマッチング手法がある(特願平8−264353号明細書を参照)。この手法では、時間的に連続する複数フレームの同一空間位置の2次元ブロックからなる時空間上の直方体ブロックを用いたマッチング手法により、動き量の推定を行っている。この手法は動きの小さい画像に対する有効性が実証されている。しかし、動きが大きい場合には、フレームによってブロック内の絵柄が異なってしまう可能性が高く、また、処理する時空間ブロックに異なる動きが含まれる可能性も高くなる。その結果、動きが大きい画像においては、この手法は動き量推定の信頼性が低くなるという問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
動き量の推定を時間的に連続する2つのフレームの画像を用いて行う従来の技術においては、本来時間的に連続する動き量を全く独立なものとして推定していたため、推定結果には時間方向の連続性が反映されず、ランダムな推定誤りが生じ得るという問題がある。特に、空間解像度の高い動きベクトル場を求めるためにはブロックサイズを小さくする必要があり、その場合にはランダムな推定誤りの発生が一層多くなる。他方、時空間上の直方体ブロックを用いた動き量の推定は、動きの小さい画像においてはランダムな推定誤りを低減することができるが、動きの大きい画像に対しては信頼性が低いという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
然るに、一般の動画像においては画像内の物体や背景の動きには時間的な連続性があり、この連続性のため、短時間について見れば動き(方向、大きさ)が一定であると仮定できるものが多い。
【0010】
この事実に着眼して、本発明では、従来の1フレーム内の2次元ブロック、時空間上の直方体ブロックの代わりに、複数フレームの時間的連続性を考慮した空間位置の2次元ブロックからなる時空間上の斜方体に含まれる画素を用いて動き量の推定を行う、すなわち斜方体(3次元)ブロックを用いたマッチング手法により動き量の推定を行うようにする。これにより、動き量の推定は、特定のフレームの2次元ブロック内の雑音の影響を受けにくくなり、時間的、空間的なランダムな推定誤りが低減される。また、斜方体ブロックを構成する2次元ブロックは、被写体の同一部分に対応しているため、ブロック内に異なる動きが存在する確率が低くなり、より正確かつ滑らかな動き量の推定を行うことが可能となる。
【0011】
すなわち、本発明による動画像の動き量推定装置は、第nフレームを時間位置の中心とする空間位置(x,y)の第1の斜方体ブロックであって、該斜方体ブロックを構成する各フレームの2次元ブロックの空間位置が隣接フレーム間で、仮に定めた第nフレームの2次元ブロックの動き量(vx ,vx )に応じて偏位した斜方体ブロックと、該第1の斜方体ブロックと同一の大きさを有する斜方体ブロックであって、第n−1フレームを時間位置の中心とし、空間位置を前記(x,y)に対して(−vx ,−vy )画素だけ偏位した第2の斜方体ブロックとをvx およびvy をパラメータとしてそれぞれ入力動画像信号から抽出する斜方体ブロック抽出回路、該斜方体ブロック抽出回路から抽出した前記第1の斜方体ブロックと前記第2の斜方体ブロックとの間で各対応する画素値間の差演算およびそれら差演算結果の総和をとる演算を行い、vx およびvy をパラメータとしたマッチング評価関数値を出力するマッチング評価関数値演算回路、および該マッチング評価関数値演算回路から出力した前記マッチング評価関数値のうち、最小の評価関数値を与える前記第2の斜方体ブロックの前記画素偏位(−vx ,−vy )から求めた
【数3】
を、動画像の前記第1の斜方体ブロックの中心に位置する第nフレームの2次元ブロックの動きベクトルであると推定して出力する動き推定回路を具えてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明による動画像の動き量推定装置は、第nフレームを時間位置の中心とする空間位置(x,y)の第1の斜方体ブロックであって、該斜方体ブロックを構成する各フレームの2次元ブロックの空間位置が隣接フレーム間で、仮に定めた第nフレームの2次元ブロックの動き量(vx ,vy )に応じて偏位した斜方体ブロック、ともに前記第1の斜方体ブロックと同一の大きさを有する斜方体ブロックであって、第n−1および第n+1フレームを時間位置の中心とし、空間位置を前記(x,y)に対してそれぞれ(−vx ,−vy ),(vx ,vy )画素だけ偏位したそれぞれ第2および第3の斜方体ブロックからなる3種類の斜方体ブロックをvx およびvy をパラメータとしてそれぞれ入力動画像信号から抽出する斜方体ブロック抽出回路、該斜方体ブロック抽出回路から抽出した前記第1の斜方体ブロックと前記第2の斜方体ブロック、および前記第1の斜方体ブロックと前記第3の斜方体ブロックとの間でそれぞれ各対応する画素値間の差演算およびそれら差演算結果の総和をとる演算を行い、前記第2および第3の斜方体ブロックごとのvx およびvy をパラメータとしたマッチング評価関数値を出力するそれぞれ第1および第2のマッチング評価関数値演算回路、および該第1および第2のマッチング評価関数値演算回路から出力した前記マッチング評価関数値のうち、最小の評価関数値を与える前記第2および第3の斜方体ブロックの前記画素偏位(−vx ,−vy ),(vx ,vy )から求めた
【数4】
を、動画像の前記第1の斜方体ブロックの中心に位置する第nフレームの2次元ブロックの動きベクトルであると推定して出力する動き推定回路を具えてなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照し、発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明による動画像の動き量推定装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
図1において、1は、処理対象となる動画像信号および以下に説明する画像ブロックの位置・サイズ情報が供給される斜方体ブロック抽出回路、2はマッチング評価関数値演算回路、および3は動き推定回路である。
【0014】
動作につき説明する。
本発明装置においては、まず第1段階として、動き量を推定しようとする動画像信号が斜方体ブロック抽出回路1に供給され、その動画像信号から、同じく斜方体ブロック抽出回路1に供給され、ブロック位置情報として指定された2次元位置(x,y)で、またブロックサイズ情報として指定されたサイズM×N×(2K+1)で斜方体ブロックが抽出される。このサイズM×N×(2K+1)の斜方体ブロックは、ある時刻のフレームを中心とし前後Kフレームずつ、合計2K+1フレームの各空間(2次元)位置を前記(x,y)に対しそれぞれ(kvrx, kvry)画素だけ偏位した空間位置の、画面上の縦方向、横方向にそれぞれM,Nの画素を持つブロックからなる斜方体に含まれる画素(以下、この斜方体領域をΦと記す)からなるものである。
【0015】
上記において、kは第nフレームを中心とした場合の第n+kフレームのフレーム番号を表している。また、ここではvrx, vryは第nフレームにおける真の動き量を表している。なお、vrx, vryは未知であるため、後述する探索動きベクトルの動き量vx , vy 、または階層推定手段と組合わせた場合は粗い階層で推定された低精度の動きベクトルを中心とした予め定められた範囲の動きベクトルの動き量で代用するものとする。
【0016】
図2は、サイズM×N×(2K+1)の斜方体ブロックの一例として、K=2とした場合の斜方体ブロックを示す線図である。図中、破線で囲まれた斜方体が斜方体ブロックである。また、本実施形態(図1に示す実施形態)では、斜方体ブロック中の2次元位置の範囲を規定するM×Nを、M=N=5とした場合(Kについては、図2のようにK=2)について説明する。なお、これらM,N,Kの値は、上記に限らず、1以上の任意の正の整数とすることができる。
【0017】
本発明装置では、この斜方体ブロックを単位としてブロックマッチング(ブロックマッチングの手法については、従来技術の欄にて説明した)を行って動き量の推定を行う。また、図1および図2に示す本実施形態では、第n−1および第nフレームを中心とする2つの斜方体ブロックに基づいて動き量を推定するものとする。ここで、斜方体ブロックのM,N,Kの値は、上述したように、それぞれ5,5,2である。
【0018】
すなわち、本実施形態における第1段階としては、図2を参照するに、この場合は斜方体ブロック抽出回路1は、供給された動画像の異なる第n−2、第n−1、第n、第n+1および第n+2フレームの画像から第nフレームを中心とし空間位置(x,y)にある5画素×5画素×5フレームの第1の斜方体ブロックを抽出するとともに、第n−3、第n−2、第n−1、第nおよび第n+1フレームの画像から第n−1フレームを中心としvx およびvy をパラメータとして空間位置(x+vx ,y+vy )にある第1の斜方体ブロックと同一の大きさの第2の斜方体ブロックをそれぞれ抽出する。
【0019】
本発明の第2段階としては、マッチング評価関数演算回路2において、斜方体ブロック抽出回路1から抽出した、第nフレームを中心とした、その空間位置が(x,y)の第1の斜方体ブロックΦと、第n−1フレームを中心とし、かつ、予め定められた探索範囲内にある各斜方体ブロックとの間で各画素値の差分和を演算する。なお、第n−1フレームを中心とした各斜方体ブロックは、その空間位置が斜方体ブロックΦに比べて(−vx ,−vy )だけ偏位しており、この偏位に基づき、探索動きベクトル
【数5】
が定まる。すなわち、探索範囲内においてvx およびvy がブロック偏位のパラメータとなっている。この画素値の差分和は、例えば、第1の斜方体ブロックの第n−2フレームの最左上の画素(フレーム中の5×5画素のうち)と第2の斜方体のブロックの第n−3フレームの同じく最左上の画素(同じく5×5画素のうち)との間の差分をとり、以下、同様に次の画素(例えば、最左上の右隣りの画素)間の差分をとり、----、すべての画素(斜方体ブロックのとりうるすべての画素は、M×N×(2K+1)(=5×5×5)ある)について差分が求められた時点で、これら差分の総和を求める。以下に数式を使用して説明する。
【0020】
本実施形態での演算方法を次に示す。
斜方体ブロックΦに対し、第n−1フレームを中心にもち、予め定められた探索範囲内の各々同サイズの複数の斜方体ブロックについて、次式によって定義される評価関数En,n-1,v x,v y を次の(1)式によって演算し、演算結果の評価関数値を出力する。
【数6】
ここで、x+kvrx, y+kvry, n+kは第nフレームを中心とした2次元位置(x,y)の斜方体ブロックΦ内のフレーム番号kの2次元ブロック(中心フレームに対して空間位置が(kvrx, kvry)だけ偏位している)の画素値を表している。
【0021】
なお、上記において、(vrx, vry)を(vx , vy )で代用する場合は、第n−1フレームを中心とした探索範囲内のどの斜方体ブロックに注目するかによって第nフレームを中心とした斜方体ブロックΦの形状(隣接フレーム間の2次元ブロック偏位)がそれぞれ異なることになる。
本実施形態では、k=−2,−1,0,1,2である。また、vx ,vy ∈[−L,L]で、ここに[−L,L]は動き量推定の探索範囲である。
【0022】
さらに、第3段階としては、動き推定回路3は、マッチング評価関数値演算回路2の演算結果である第n−1フレームを中心とした各斜方体ブロックに対応した各探索ベクトルの動き量vx ,vy をパラメータとして求めた複数のEn,n-1,vx,vy を用いて動きベクトルの推定を行う。本実施形態での推定方法を次の(2)式に示す。
【数7】
すなわち、探索範囲内で最も小さいマッチング評価関数値を与える1組の
【数8】
から定まる動きベクトルを斜方体ブロックΦの中心に位置する第nフレームの2次元ブロック(図2でドット入りの面で示す2次元ブロック)の動きベクトル
【数9】
であると推定する。また、階層推定手法と組合わせた場合も同様である。
【0023】
以上第1の実施形態においては、時間的に連続する2つの斜方体ブロックを用いて動き量(動きベクトル)を推定するものとしたが、オクルージョンなどによる動き量推定における推定誤りを一層低減させるために、時間的に連続する3つの斜方体ブロックを用いて動き量の推定を行う、本発明の第2の実施形態について以下に説明する。
【0024】
図3は、本発明による動画像の動き量推定装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
図3において、4は斜方体ブロック抽出回路、5はマッチング評価関数値演算回路(I)、6はマッチング評価関数値演算回路(II) 、および7は動き推定回路である。
【0025】
本実施形態における第1の実施形態と最も異なる点は、図3から分かるように、第2の実施形態による装置は、時間的に連続する3つの斜方体ブロックのうち、相互に1フレーム期間ずれて時間的に連続する2つの斜方体ブロック間でそれぞれマッチング評価関数値を演算する2つのマッチング評価関数値演算回路(I)および(II) (図3に、それぞれ5および6にて示す)を具えていることである。以下に第1の実施形態の場合と同様に、本発明の動作を第1段階から第3段階までに分けて説明する。
【0026】
まず、第1段階として、斜方体ブロック抽出回路4で斜方体ブロックを抽出するが、この抽出は、供給された動画像の第n−2、第n−1、第n、第n+1および第n+2フレームの画像から第nフレームを中心とし空間位置(x,y)にある5画素×5画素×5フレームの斜方体ブロック(第1の斜方体ブロック)、第n−3、第n−2、第n−1、第nおよび第n+1フレームの画像から第n−1フレームを中心としvx およびvy をパラメータとして空間位置(x−vx ,y−vy )にある斜方体ブロック(第2の斜方体ブロック)、および第n−1、第n、第n+1、第n+2および第n+3フレームの画像から第n+1フレームを中心とし同じく空間位置(x+vx ,y+vy )にある斜方体ブロック(第3の斜方体ブロック)をそれぞれ抽出する。なお、これら抽出した第1から第3までの3つの斜方体ブロックはいずれも同じ大きさ(同サイズ)のものとする。第2の実施形態では、この3つの斜方体ブロックを用いてブロックマッチングを行って動き量の推定を行なう。
【0027】
第2段階としては、マッチング評価関数値演算回路5および6は、斜方体ブロック抽出回路4により抽出された第nフレームを中心とした、その空間位置が(x,y)の第1の斜方体ブロックΦと、それぞれ第n−1,第n+1フレームを中心とし、かつ、その空間位置が位置(x,y)からそれぞれ(−vx ,−vy ),(vx ,vy )画素だけ偏位した第2、第3の2つの斜方体ブロックとの間で各画素値の差分和をそれぞれ演算する。
【0028】
本実施形態での演算方法を次に示す。
斜方体ブロックΦに対し、第n−1および第n+1フレームを中心フレームにもつ2つの斜方体ブロックそれぞれに関する、探索範囲内の各々同サイズの複数の斜方体ブロックについて、次式によって定義される評価関数En,n-1,vx,vy および次式によって定義される評価関数En,n+1,vx,vy をそれぞれ次の(3)および(4)式によって演算し、演算結果の評価関数値を出力する。
【数10】
【数11】
【0029】
第2の実施形態における第3段階としては、動き推定回路7は、マッチング評価関数値演算回路5および6の演算結果であるそれぞれEn,n-1,vx,vy およびEn,n+1,vx,vy の組を用いて動きベクトルの推定を行なう。本実施形態での推定方法を次の(5)式に示す。
【数12】
すなわち、探索範囲内で最も小さいマッチング評価関数値を与える1組の
【数13】
から定まる動きベクトルを斜方体ブロックΦの中心に位置する第nフレームの2次元ブロックの動きベクトル
【数14】
であると推定する。また、階層推定手法と組合わせた場合も同様である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように動きの時間方向の連続性を考慮し、複数フレームを用いてマッチングブロックを構成した本発明による動き量推定装置は、2つの斜方体ブロックの使用により、動きの大きい画像について、動き量のランダムな推定誤りが低減され、より正しい動きベクトルを得ることができる。
【0031】
さらに、時間的に連続する3つの斜方体ブロックを用いることにより、動き量推定の誤りを一層低減でき、より正確で滑らかな動き量の推定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による動画像の動き量推定装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】K=2とした場合の斜方体ブロックを示す線図である。
【図3】本発明による動画像の動き量推定装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,4 斜方体ブロック抽出回路
2 マッチング評価関数値演算回路
3,7 動き推定回路
5 マッチング評価関数値演算回路I
6 マッチング評価関数値演算回路II
Claims (2)
- 第nフレームを時間位置の中心とする空間位置(x,y)の第1の斜方体ブロックであって、該斜方体ブロックを構成する各フレームの2次元ブロックの空間位置が隣接フレーム間で、仮に定めた第nフレームの2次元ブロックの動き量(vx ,vy )に応じて偏位した斜方体ブロックと、該第1の斜方体ブロックと同一の大きさを有する斜方体ブロックであって、第n−1フレームを時間位置の中心とし、空間位置を前記(x,y)に対して(−vx ,−vy )画素だけ偏位した第2の斜方体ブロックとをvx およびvy をパラメータとしてそれぞれ入力動画像信号から抽出する斜方体ブロック抽出回路、
該斜方体ブロック抽出回路から抽出した前記第1の斜方体ブロックと前記第2の斜方体ブロックとの間で各対応する画素値間の差演算およびそれら差演算結果の総和をとる演算を行い、vx およびvy をパラメータとしたマッチング評価関数値を出力するマッチング評価関数値演算回路、および
該マッチング評価関数値演算回路から出力した前記マッチング評価関数値のうち、最小の評価関数値を与える前記第2の斜方体ブロックの前記画素偏位(−vx ,−vy )から求めた
を具えてなることを特徴とする動画像の動き量推定装置。 - 第nフレームを時間位置の中心とする空間位置(x,y)の第1の斜方体ブロックであって、該斜方体ブロックを構成する各フレームの2次元ブロックの空間位置が隣接フレーム間で、仮に定めた第nフレームの2次元ブロックの動き量(vx ,vy )に応じて偏位した斜方体ブロック、ともに前記第1の斜方体ブロックと同一の大きさを有する斜方体ブロックであって、第n−1および第n+1フレームを時間位置の中心とし、空間位置を前記(x,y)に対してそれぞれ(−vx ,−vy ),(vx ,vy )画素だけ偏位したそれぞれ第2および第3の斜方体ブロックからなる3種類の斜方体ブロックをvx およびvy をパラメータとしてそれぞれ入力動画像信号から抽出する斜方体ブロック抽出回路、
該斜方体ブロック抽出回路から抽出した前記第1の斜方体ブロックと前記第2の斜方体ブロック、および前記第1の斜方体ブロックと前記第3の斜方体ブロックとの間でそれぞれ各対応する画素値間の差演算およびそれら差演算結果の総和をとる演算を行い、前記第2および第3の斜方体ブロックごとのvx およびvy をパラメータとしたマッチング評価関数値を出力するそれぞれ第1および第2のマッチング評価関数値演算回路、および
該第1および第2のマッチング評価関数値演算回路から出力した前記マッチング評価関数値のうち、最小の評価関数値を与える前記第2および第3の斜方体ブロックの前記画素偏位(−vx ,−vy ),(vx ,vy )から求めた
を具えてなることを特徴とする動画像の動き量推定装置。
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