JP3770985B2 - 環境微生物からのdnaの直接抽出方法および細菌の検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、陸水、海水、活性汚泥、ヘドロ、糞などの各種環境中における細菌のDNAの直接抽出方法、およびここで抽出されたDNAを鋳型とし、細菌のユニバーサルプライマーを使用して増幅されたDNA量を指標として検出を行う環境中の細菌の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、環境中に棲息する特定の微生物を検出する方法としては、短期間で結果が得られ、かつ遺伝子レベルでの検出が可能なPCR法が用いられてきた。微生物を検出するために使用するサンプルは様々な環境から採取されるが、こうした微生物をPCR法で検出するためには、DNAの抽出が必須である。
【0003】
こうしたDNAの抽出法には、サンプル中に棲息するグラム陽性菌、グラム陰性菌、放線菌その他の細菌、または酵母などの微生物を培養せず、直接環境中の前記微生物からDNAを抽出する直接抽出法と、一度微生物を培養してその後にDNAを抽出する間接抽出法とがある。直接抽出法は、間接抽出法に比べて一度微生物を培養する必要がないため、操作が簡便であるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の直接環境中の微生物から直接DNAを抽出する方法においては、陸水、海水、活性汚泥、ヘドロ、糞などの環境サンプル中に様々な有機物や無機物が含まれているため、通常微生物を培養した後に行われるのと同様なDNA抽出操作を行っても、DNAがうまく抽出されないか、または抽出はされても十分に回収されず、DNAの回収率に再現性がないといった問題点があった。
【0005】
一方、一度環境中の微生物を培養してその後にDNAを抽出する間接抽出法においては、以下のような問題がある。すなわち、液体培養された微生物をリゾチームやラウリル硫酸ナトリウム(SDS)で溶菌し、フェノール処理を行った後にエタノール沈殿処理してDNAを分離するという方法では、液体培地中で増殖した微生物から回収されるDNAの純度や回収率は良いが、培養に使用する培地によって増殖する微生物が限定され、かつ培養可能な微生物のみが検出されるにすぎない。このため、PCRから得られた細菌の棲息状況の結果に対する信頼性の点で問題があった。
【0006】
したがって、PCRによる検出結果の信頼性を考慮に入れると、環境中に棲息する微生物から直接にDNAを抽出する直接抽出法が望ましい。しかしながら、このような方法で純度の高いDNAを回収率良く抽出する方法は、これまでのところ報告されていない。
【0007】
本発明は、従来知られているよりも優れた環境中の微生物からのDNAの直接抽出方法、具体的には、高い回収率で、簡便に、かつ再現性のあるDNAの抽出方法を提供すること、そしてここで抽出されたDNAを用いて環境中の細菌を検出する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、環境中の微生物から直接DNAを抽出する優れた方法を開発すべく鋭意検討を行った結果、2つの洗浄工程を用いることによってDNAの回収率が著しく向上すること、そしてこのようにして抽出されたDNAを鋳型としてPCRを行うことにより環境中の細菌を検出できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、無機塩または有機塩を含む弱酸性の水溶液、または尿素水溶液で洗浄する第一の洗浄工程と、粉乳の水溶液で前記サンプルを洗浄する第二の洗浄工程とを含むことを特徴とする、陸水、海水、活性汚泥、ヘドロ、および糞からなる群から選ばれる環境サンプル中の環境微生物からのDNAの直接抽出方法である。
【0010】
本発明の第一の洗浄工程において用いられる無機塩としては、硝酸ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどを挙げることができ、有機塩としては、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどを挙げることができる。
【0011】
これらの塩は水に溶解させたときに水溶液が弱酸性とならない場合には、適当な濃度の塩酸または水酸化ナトリウムなどを用いてpHを調整するとよい。ここで、弱酸性とは、pH6.5 以上7.0 未満の範囲をいい、より好ましくはpH6.7 〜6.9 の範囲であり、さらに好ましくはpH6.8 付近である。
【0012】
また、上記弱酸性の水溶液中の化合物の濃度は、0.05M〜5Mであることが好ましい。
尿素水溶液の尿素濃度は、0.5 〜2%であることが好ましく、より好ましくは、0.5 〜1.5 %である。
【0013】
さらに、上記第二の洗浄工程における粉乳としては、スキムミルクまたは育児用粉ミルクなどを挙げることができる。粉乳の水溶液の濃度は、1%(w/v) 以下、好ましくは0.4 %(w/v) 付近である。
【0014】
上記第一の洗浄工程および第二の洗浄工程を行う順序は特に限定されず、上述の弱酸性の水溶液または尿素水溶液と粉乳の水溶液とを同時に添加して一の洗浄工程として行ってもよい。しかし、土壌中の微生物からDNAを検出する検出感度の面から、第一の洗浄工程で洗浄したサンプルを第二の洗浄工程で処理することが好ましい。
【0015】
また、上記第一および第二の洗浄工程に加えて、環境中の微生物を溶菌させる溶菌工程と、タンパク質を変性し除去する変性除去工程と、DNAを沈殿させる沈殿工程とをさらに含んでもよい。前記環境中の微生物を溶菌させる溶菌工程は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)を用いて行われ、前記タンパク質を変性し除去する変性除去工程は、例えば、フェノールを用いて行われ、そして前記DNAを沈殿させる沈殿工程は、例えば、エタノールを用いて行われるものである。
【0016】
本発明は、また、上述した方法により各種環境中の微生物からDNAを直接抽出して鋳型とし、一方が配列表の配列番号1に記載の5'-GGAKSATGTGGWTTAATTCG-3'(塩基配列1)、他方が配列表の配列番号2に記載の5'-ACAAGRCCYGGGRACGTATT-3'(塩基配列2)で表される塩基配列をプライマーとしてPCRを行い、ここで増幅されたDNA量を指標として環境中の細菌を検出することを特徴とする細菌の検出方法である。
【0017】
ここで、塩基配列1中、KはGまたはTを表し、SはCまたはGを表し、WはAまたはTを表す。また、塩基配列2中、RはGまたはAを表し、YはCまたはTを表し、RはAまたはGを表す(図1)。
これらの塩基配列は、定法によって作製することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、通常の土壌や石油などによって汚染されている汚染土壌その他の各種土壌に加え、砂、泥、陸水、海水、活性汚泥、ヘドロ、糞などの各種環境中からサンプリングを行い、これらをサンプルとして使用することができる。ここで、陸水とは、地球上に分布する水のうち、海水を除いたものの総称であり、湖沼、河川、地下水、温泉、雪氷などを含む。また、糞は、いかなる動物から得られるものであってもよい。
【0019】
通常の土壌、石油などによって汚染されている土壌、上記の各種環境中には、これらの中に含まれる微生物から直接DNAを抽出する際に、抽出効率を低下させたり、PCR反応を阻害するような阻害物質が存在する。そのため、検出感度を上げ、得られる結果の信頼性を高めるためにはこれらの阻害物質を除去することが必要である。
【0020】
本発明においては、無機塩または有機塩を含む弱酸性の水溶液、または尿素水溶液を土壌サンプルに添加して洗浄する第一の洗浄工程において上記の阻害物質を除去する。各種環境のサンプルの洗浄に使用する上記弱酸性の水溶液の調製に用いる塩は、無機塩としては硝酸ナトリウムや塩化アンモニウムなど、有機塩としては酢酸アンモニウム、酢酸カリウムや酢酸ナトリウムなどを挙げることができる。酢酸アンモニウム溶液を使用することが、各種環境中の微生物からDNAを検出する際の検出感度の面から最も好ましい。
上記弱酸性の水溶液のpHは、6.5 以上7.0 未満であることが好ましく、6.8 とすると最も阻害物質の除去効果が高い。
【0021】
上記弱酸性の水溶液中の化合物の濃度は、0.05〜5Mであることが好ましく、0.05〜1Mであることがさらに好ましい。0.5 Mの酢酸アンモニウム溶液を用いると、阻害物質を十分に除去することができる。
尿素水溶液を用いる場合には、尿素の濃度を1%前後とすると阻害物質の除去効果が高い。
【0022】
上記弱酸性の水溶液または尿素水溶液の添加量は、固体サンプルでは100mg 、液体サンプルでは100 μL に対して、200 〜500 μL であることが好ましい。添加量が200 μL 未満では阻害物質が十分に除去されず、500 μL を越えると1回に処理する容量が大きくなるため操作上不便になり、さらに環境中の微生物からのDNAの回収率も低下することによる。300 μL の酢酸アンモニウム溶液を添加して洗浄すると、阻害物質が十分に除去され、DNAの回収率も高い。
【0023】
各種サンプルは、例えば、上記第一の洗浄工程において、上記の量の0.5 M酢酸アンモニウム水溶液を添加した後、室温でボルテクスミキサーにより激しく混合して洗浄する。ボルテクスミキサーによる混合は、通常3〜10分程度、好ましくは10分程度行う。混合時間が3分以下では上記阻害物質を十分に除去することができず、逆に10分以上にわたって混合しても上記阻害物質をそれ以上除去することができないためである。
【0024】
第一の洗浄工程において上記弱酸性の水溶液または尿素水溶液で洗浄したサンプルに、第二の洗浄工程において粉乳の水溶液を添加してさらに洗浄する。上記粉乳の水溶液で洗浄することにより、微生物がサンプル中に含まれる固形分に付着している場合には付着している微生物を遊離状態にすることができる。このため、サンプル中の微生物からDNAを直接抽出する場合にDNAの回収率を著しく向上させることができる。
【0025】
下記の実施例の第二の洗浄工程において使用する粉乳の水溶液の濃度は、従来法を参考に0.4 %(w/v) とした。上記粉乳としては、スキムミルクまたは育児用粉ミルクを挙げることができる。
【0026】
0.4 %の粉乳の水溶液の添加量は、固体サンプルでは100mg 、液体サンプルでは100 μL に対して、200 〜500 μL である。添加量が200 μL 未満ではサンプルの洗浄が不十分になる。また、500 μL を越えると1回に処理する容量が大きくなるため操作上不便になり、さらにサンプル中の微生物からのDNAの回収率も低下する。より好ましくは、200 μL である。
【0027】
第二の洗浄工程においては、粉乳の水溶液を上述のように添加し室温でボルテクスミキサーにより、10分程度、激しく混合して洗浄する。ボルテクスミキサーによる混合の終了後、サンプルを冷却遠心して上清を得る。
【0028】
得られた上清に、例えば、所定の濃度のSDSを添加し、室温でボルテクスミキサーを用いて一定時間激しく混合して、微生物を溶菌させる(溶菌工程)。添加するSDSの終濃度は、菌を十分に溶菌させ、最終的なDNAの回収率を確保するためには、0.2 〜0.5 %が適当である。
【0029】
SDSを上述のように添加し、室温でボルテクスミキサーにより激しく混合して洗浄する。ボルテクスミキサーによる混合は、菌を十分に溶菌させるため10分程度行う。
【0030】
上述のように処理したサンプルを、例えば、通常用いられるフェノール処理法によって処理し、サンプル中に含まれるタンパク質を変性させて除去する(変性除去工程)。通常用いられる方法に従い、フェノールは、水相として用いた溶液中の塩等の成分が抽出操作中に失われ過ぎないように、これらの成分を含む溶液で予め飽和させておくとよい。転倒混和した後、冷却遠心して上清を集め、ここに、例えば、2〜2.5 倍容の100 %冷エタノールを加えてDNAを沈殿させる(沈殿工程)。この溶液を冷却遠心すると、抽出されたDNAを沈殿として得ることができる。
【0031】
以上のようにして得られたサンプル中の微生物のDNAを後述するPCRにおいて鋳型として使用し、一方が5'-GGAKSATGTGGWTTAATTCG-3'(塩基配列1)、他方が5'-ACAAGRCCYGGGRACGTATT-3'(塩基配列2)で表される塩基配列をプライマーとして使用する。塩基配列1と2とは、細菌の有する16S rRNA上に存在する保存性を有する塩基配列に対応するDNAである(図1)。
【0032】
これらの塩基配列は、保存性を有する塩基配列に対応するものであるため、細菌においてユニバーサルプライマーとして使用することができる。これらの塩基配列は、定法に従って調製する。
【0033】
塩基配列1は塩基配列2よりも細菌の16S rRNA上で上流側に位置するため、上記塩基配列1をセンスプライマーとして、また、上記塩基配列2をアンチセンスプライマーとして使用する。
【0034】
上記の鋳型とプライマーとを用いて、通常の条件でPCRを行うと、ここで増幅されたDNA量を指標として、環境中の細菌を短期間に高感度で検出することができる。
【0035】
PCRの際に本発明で使用したプライマーと異なるプライマーを調製して使用すると、細菌以外の微生物を検出することも可能である。例えば、細菌以外の微生物が保有する所定の遺伝子配列やアミノ酸配列を使用することにより、所望の微生物を検出測定することができる。このような遺伝子配列としては、芳香族ジオキシゲナーゼのラージサブユニットをコードする遺伝子上の配列などを挙げることができる。また、酵母の16S様rRNAに対応する塩基配列の一部を使用することもできる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】
(実施例1)
(1)PCRで使用したプライマーおよびPCR条件
土壌中の微生物から得られたDNAを鋳型とし、以下に示すプライマーを用いてPCRを行った。抽出効率をPCR法による増幅結果より判定した。
【0038】
(2)PCR法で使用した細菌のプライマー
20mer のセンスプライマーおよび20mer のアンチセンスプライマーを調製した。これらのプライマーは、以下のようにして設計し調製した。
まず、細菌10種の16S rRNA遺伝子の塩基配列をEMBLで検索後、Gene Worksのソフトウェアを用いてアライメントをとった。ここで明らかになった16S rRNAの塩基配列上に存在する保存性を有するDNA配列を決定した。決定されたDNA配列を図1に示す。
図1に示す塩基配列からなるセンスプライマーおよびアンチセンスプライマーは、常法に従い、混合物として調製した。
【0039】
(3)使用した試薬
2.5 μL の10×PCRバッファー
(100mM Tris-HCl(pH8.3) 、500mM KCl 、15mM MgCl2、
0.01%ゲラチン(w/v) を含む)
0.5 μL のセンスプライマー(100pmol )
0.5 μL のアンチセンスプライマー(100pmol )
2.5 μL のdTNPs (2mM)
1 ユニットのTaq ポリメラーゼ
250ng の鋳型DNA
上記の試薬に滅菌水を加え、溶液の全体量を25μL にして、以下の反応条件により、PCRを行った。
【0040】
(4)反応条件
94℃1分でプレインキュベーション後、94℃30秒、60℃1分、72℃1分を1サイクルとして30サイクルを行い、その後72℃で2分間、伸張反応を行った。
【0041】
(5)環境サンプル中からのDNAの抽出
環境サンプルとして、表1に示す、ウサギの糞、カニの糞、ヘドロ、活性汚泥、陸水1(川)、陸水2(温泉1)、陸水3(温泉2)、および海水を使用した。ヘドロは千葉県手賀沼より、また、活性汚泥は大成建設(株)生物工学研究所内の活性汚泥より採取した。温泉1は、川治温泉より、温泉2は、日光湯元よりそれぞれ採取した。
【0042】
上記環境サンプル中、ウサギの糞、カニの糞、ヘドロ、活性汚泥といった固体サンプルについては、これら100mg に対して、0.5 Mの酢酸アンモニウム溶液(pH6.8 )を300 μL 加え、室温にて、ボルテクスミキサーで10分間激しく攪拌した。その後、これらの混合物にさらにスキムミルク溶液(0.4 %(w/v) )200 μL を添加して、再度ボルテクスミキサーで10分間、激しく攪拌した。
【0043】
温泉1、温泉2、川、海水といった液体サンプルについては、100 μL に対して同様の操作を行った。
このサンプルを、4℃、12,000×g の条件で10分間遠心して上清を集めた。ここで得られた上清にSDSを終濃度0.5 %となるように加え、室温で10分間、ボルテクスミキサーで激しく混合して微生物を溶菌させた。
【0044】
ついで、通常使用されるフェノール処理法に従い、上記処理を行った上清中に含まれるタンパク質を変性させた。ここで、2〜2.5 倍容の100 %冷エタノールを加えて沈殿させ、4℃、12,000×g の条件で遠心してDNAを得た。
【0045】
(6)PCR法による細菌の検出
(5)のようにして得たDNAを鋳型として、上述した条件でPCRを行い、得られたDNAをゲル電気泳動にかけて、各環境サンプル中における細菌を検出した。結果を表1および図2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
表1中、非常に薄いバンドが検出されたものを±、また、濃いバンドが検出された場合を+と表示した。ここで使用したサンプルでは、バンドが検出されなかったもの(−)はなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、陸水、海水、活性汚泥、ヘドロ、糞などの各種環境中から、直接に、効率よく、簡便に微生物のDNAを抽出し、これを鋳型としたPCR法を行うことによって、このような環境中に棲息する微生物を、短期間に、高感度で検出することができる。
【0049】
【配列表】
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】PCRで使用したセンスプライマーとアンチセンスプライマーとを示す図である。
【図2】微生物の形態を示すゲル電気泳動の写真であって、糞、ヘドロ、活性汚泥、陸水1〜3、および海水といった環境サンプル中の微生物から、本発明の方法によってDNAを直接抽出し、これを鋳型としたPCRのゲル電気泳動結果を示す図面代用写真である。
Claims (2)
- 無機塩または有機塩を含む弱酸性の水溶液、または尿素水溶液で洗浄する第一の洗浄工程と、粉乳の水溶液で洗浄する第二の洗浄工程とを含むことを特徴とする、陸水、海水、温泉、活性汚泥、ヘドロおよび糞からなる群から選ばれる環境サンプル中の環境微生物からのDNAの直接抽出方法。
- 請求項1に記載の方法により環境微生物からDNAを直接抽出して鋳型とし、一方が5'-GGAKSATGTGGWTTAATTCG-3'(配列表の配列番号1)、他方が5'-ACAAGRCCYGGGRACGTATT-3'(配列表の配列番号2)で表される塩基配列をプライマーとしてPCRを行い、ここで増幅されたDNA量を指標として細菌を検出することを特徴とする細菌の検出方法。
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