JP3766754B2 - 医療用内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔を利用して、または小切開を施して生体内管腔に挿入して、管腔、臓器などを検査、診断、処置、治療するために、内視鏡が広く用いられている。内視鏡には、電荷結合素子(CCD)などの撮像素子を撮像手段として用いた電子内視鏡や、ロッドレンズや石英ガラス製の光ファイバーよりなるイメージガイドを画像伝達手段に用いた光学内視鏡などがある。
【0003】
このような内視鏡に対しては、正確な検査、診断、処置、治療をするため、解像度を高めることが要求される。また、狭く、曲がった管腔内に挿入するために、内視鏡の挿入部の外径はできるだけ細くかつ可とう性に富むことが要求される。
【0004】
電子内視鏡は画素数の増大を追求することによって解像度を高めることができる。これにより、より正確な検査、診断、処置、治療を可能にすることができる。
【0005】
しかし、電子内視鏡では、撮像素子を先端部に設けるため、外径を小さくすることが困難である。このような外径を細径化できない内視鏡では、例えば末梢血管のような狭い管腔内に挿入することが困難である。また、たとえ挿入できたとしても、管腔部の擦過傷や穿孔を引き起こしやすいなどの問題点が生じる。
【0006】
また、ロッドレンズを用いた光学内視鏡では、その光学的特性上挿入部を曲げることができない。
【0007】
また、石英ガラス製の光ファイバーよりなるイメージガイドを用いた光学内視鏡では、可とう性に乏しいため湾曲により画素欠陥が生じやすい。さらに、石英ガラス製の光ファイバーは高価である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、細径化に有利であり、可とう性に富み、また、解像度が優れた医療用内視鏡を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
【0010】
(1) ポリメチルメタクリレート製のクラッド内に複数のポリスチレン製のコアが分散して埋入された光ファイバーで構成されたイメージガイドを有する医療用内視鏡であって、
前記光ファイバーの直径が0.2〜2mmであり、
前記光ファイバーにおける前記コアの直径が3〜5.9μmで、かつ、隣接する前記コア同士の中心間距離が6μm以下であり、
前記光ファイバーの限界曲率半径Rminが2.5mm以下であることを特徴とする医療用内視鏡。
【0011】
(2) 前記コアの直径をd[μm]、隣接する前記コア同士の中心間距離をa[μm]としたとき、d+1μm≦aの関係を満足する上記(1)に記載の医療用内視鏡。
【0012】
(3) 前記イメージガイドにおける前記コアの占有率が40〜50%である上記(1)または(2)に記載の医療用内視鏡。
【0013】
(4) さらにライトガイドを備えた上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用内視鏡。
【0014】
(5) 前記ライトガイドがプラスチック製光ファイバーで構成されている上記(4)に記載の医療用内視鏡。
【0015】
(6) 医療用内視鏡の先端部外径が2mm以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用内視鏡。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の医療用内視鏡を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の医療用内視鏡の実施例を示す全体側面図、図2は、図1に示す医療用内視鏡の先端部の縦断面図、図3は、図1に示す医療用内視鏡の先端部の先端前面図である。図4は、イメージガイド4の横断面図、図5は、イメージガイド4を湾曲させた状態を示す平面図である。以下の説明において、図1および図2中の左側を「基端」、右側を「先端」という。
【0018】
図1に示すように、医療用内視鏡1は、操作部8とその先端側に接続された挿入部7とで構成されている。
【0019】
操作部8の基端側には、接眼部9が設けられている。また、操作部8の側方には、ライトコネクタ10が突出している。
【0020】
図2に示すように、挿入部7の外側は、シース12で被覆されている。
シース12内には、挿入部7のほぼ全長にわたってイメージガイド4とライトガイド5が配設されている。図3に示すように、このライトガイド5は、イメージガイド4とシース12の間隔を埋めるように配置されている。
【0021】
図2に示すように、イメージガイド4の先端には、対物レンズ11が装着されている。
【0022】
以下、これらの各構成要素について説明する。
操作部8は、把持して医療用内視鏡1全体を操作する部分である。
接眼部9は、画像を観察するためのものである。
【0023】
ライトコネクタ10は、医療用内視鏡1を光源装置(図示せず)に接続するためのものである。このライトコネクタ10を介して、光源装置から供給された光がライトガイド5に供給される。
【0024】
挿入部7は、検査、診断、処置、治療等をするために管腔内に挿入される部分である。挿入部7の先端部分を生体管腔内の形状部分に沿うように適宜湾曲させて目的部位まで挿入することにより、検査、診断、処置、治療等を行うことができる。
【0025】
シース12は、管腔内に挿入したときに、挿入部7の内容物が生体組織と接触しないようにするとともに、イメージガイド4やライトガイド5などを保護する機能を有するものである。
【0026】
シース12の材質は特に限定されないが、挿入部7を細径化するために、薄層チューブを使用することが好ましい。薄層チューブとしては、例えば、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンなどで構成されたものが挙げられる。
【0027】
イメージガイド4は対物レンズ11により結像した被写体の像を接眼部9へ伝送するための導光体である。
なお、イメージガイド4の詳細については後述する。
【0028】
ライトガイド5は、暗部観察時に必要な照明光を照射するためのもので、光源装置(図示せず)から照射された光を先端部6の前方へ導光する。
【0029】
ライトガイド5は、照明光を導光することができるものであればよいが、効率よく導光する観点からは光ファイバーであることが好ましい。この光ファイバーの材質は特に限定されないが、後述するようにイメージガイド4は可とう性が優れている(Rminが小さい)ので、その機能を十分に発揮させるために、プラスチック製であることが好ましい。これにより、内視鏡全体に優れた可とう性が得られる。
【0030】
プラスチックの種類としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリクロロスチレン等が挙げられる。
【0031】
対物レンズ11は、被写体の像をイメージガイド4の入射端に結像させるためのものである。
【0032】
対物レンズ11は、被写体の像を結像させることができるものであれば種類は問わないが、ロッドレンズを用いることが好ましい。イメージガイド4への装着を容易にすることができるからである。
【0033】
以下、本発明の医療用内視鏡1に用いられるイメージガイド4について図4に基づき詳述する。
【0034】
イメージガイド4は光ファイバーで構成されており、図4に示すようにクラッド2内に複数のコア3が分散して埋入されている。
【0035】
イメージガイド4の直径Dは、0.2〜2mmであることが好ましく、0.2〜1mmであることがより好ましい。イメージガイド4の直径Dがこの範囲の上限値を超えると、挿入部7の外径が大きくなり、細径化が困難となる。一方、下限値未満であると、コア3の直径や配設度等の各条件によっては画素数が減少し、解像度が低下する場合があるからである。
【0036】
クラッド2の材質はプラスチックが好ましい。クラッド2を構成するプラスチック材料の種類はクラッドとしての機能を発揮するものであれば特に限定されず、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアミド等が挙げられる。
【0037】
コア3の材質はプラスチックである。コア3を構成するプラスチック材料の種類はコアとしての機能を発揮するもの、すなわち、クラッド2よりも屈折率が大きいものであれば特に限定されず、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリクロロスチレン等が挙げられる。
【0038】
コア3の屈折率n1とクラッド2の屈折率n2の屈折率差n1−n2は、0.01以上であることが好ましく、0.05以上であることがより好ましい。下限値未満であると、臨界角が大きくなり、像のにじみや漏光(クロストーク)が増加する場合があり、また、クラッド2の厚みを薄くし、画素数を増やすことが困難となる場合があるからである。
【0039】
隣接するコア3同士の中心間距離a(以下、「コア中心間距離a」という。)は、コア3の直径をdとしたとき、d+1μm ≦a≦6μm を満足することが好ましく、d+1μm ≦a≦5.5μm を満足することがより好ましい。コア中心間距離aがこの範囲の上限値を超えると、イメージガイド4の直径Dを小さくした場合等に、画素が粗くなり、解像度が低下するからである。一方、下限値未満だと、隣接するコア3間のギャップ(クラッド2の厚さ)が小さくなり、クロストークが生じ、伝送する像を劣化させる場合があるからである。
【0040】
コア3の直径dは、3〜5.9μm であることが好ましく、3.5〜4.5μm であることがより好ましい。コア3の直径dがこの範囲の上限値を超えるとコア中心間距離aを小さくすることができず、解像度を上げることができない場合があるからである。一方、下限値未満だと製造上困難である。
【0041】
イメージガイド4におけるコア占有率(=各コアの横断面積の総計/光ファイバーの横断面積×100)は、30〜60%が好ましく、40〜50%がより好ましい。コア占有率がこの範囲の上限値を超えると、前記と同様の理由から、クロストークが生じ、伝送する像を劣化させる場合があるからである。一方、下限値未満だと、画素が粗くなり、解像度が低下する場合があるからである。
【0042】
イメージガイド4の限界曲率半径Rminは、2.5mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがさらに好ましい。
【0043】
ここで限界曲率半径Rmin とは、図5に示すようにイメージガイド4を半径Rの円柱13に一周(360°)巻き付けたときに、コア3またはクラッド2の伸び、損傷などが原因で、導光量の低下や画素欠陥増加などの異常が生じない最小の半径をいう。
【0044】
イメージガイド4の限界曲率半径Rmin がこの上限値を超えると、可とう性が劣り、管腔内への挿入がし難くなる場合がある。
【0045】
イメージガイド4の長さは、0.1〜5m程度が好ましく、0.1〜3m程度がより好ましく、0.1〜1m程度がさらに好ましい。イメージガイド4の長さがこの範囲の上限値を超えると、伝達する情報量(信号、画像等)の低下が大きくなり、使用することが困難となる場合があるからである。一方、下限値を下回ると、汎用性に乏しくなる場合があるからである。
【0046】
以上述べたように、本発明によれば、細径化に有利であり、可とう性に富み、また、解像度が優れたイメージガイドおよびこれを備えた医療用内視鏡を得ることができる。
【0047】
特に、イメージガイド4におけるコア中心間距離aを6μm以下にすることにより、画素密度が高まり、優れた解像度が得られる。また、コア3およびクラッド2の材質をプラスチックとすることにより、優れた可とう性を得ることができる。さらに、コア3の直径dを5.9μm以下にすると、コア中心間距離aを小さくすることができ、解像度をより高くすることができる。さらに、イメージガイド4のコア占有率を40〜50%にすると、良質かつ優れた解像度の像を得ることができる。さらに、イメージガイド4の限界曲率半径Rminを2.5mm以下にすると、可とう性がさらに優れた医療用内視鏡1を得ることができる。さらに、コア3の材質をプラスチックとすることにより、石英製の光ファイバーに比べて安価に医療用内視鏡1を製造することができる。
【0048】
特に、イメージガイド4の直径Dを2mm以下にすると、細径の医療用内視鏡1を製造することができる。さらに、シース12を薄層チューブにすると、より細径化した医療用内視鏡1を製造することができる。特に、医療用内視鏡1の先端部6の外径を2mm以下にすると、狭い管腔内への挿入が容易となる。さらに、ライトガイド5をプラスチック製光ファイバーとすると、可とう性のより優れた医療用内視鏡1を得ることができ、湾曲による内視鏡の損傷を低減することができる。また、医療用内視鏡1に前記イメージガイド4を用いているので、高性能な医療用内視鏡1を安価に製造することができる。
【0049】
そして、このような医療用内視鏡1を使用すると、挿入部7が細径でかつ可とう性に富んでいるため、管腔内への挿入が容易となり、安全性も高く、また、優れた解像度により正確な検査、診断、処置、治療等が容易にできるようになる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を具体的実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0051】
(実施例1)
直径1.52mm、長さ2mの光ファイバーをイメージガイドとして用いた。この光ファイバーは、図4に示すように、クラッド材中に50,000本のコアを均一に分散して埋入したものである。
【0052】
この光ファイバーのクラッドの材質はポリメチルメタクリレートであり、コアの材質はポリスチレンであり、コア中心間距離aは5.9μm であり、コアの直径dは4.2μm であり、コア占有率は38%であった。
これらの条件を、下記表1に記す。
【0053】
【表1】
【0054】
次に、この光ファイバーの両端面を研磨し、この光ファイバーを直線状態になるように保持しつつ、その一端を光源に接続し、他端を照度計に接続して導光量を測定した。
【0055】
次に、この光ファイバーの長手方向のほぼ中間の位置において半径R=1.5mmのピンケージ(円柱)に一周(360°)巻き付け、その状態で同様に導光量を測定した。
【0056】
次に、この光ファイバーの一端面から前記と同様に導光しながら、他端面において顕微鏡(100倍)により観察し、画素欠陥の有無を確認した。
【0057】
その結果、直線状と曲率半径R=1.5mmのループを形成した場合での導光量の変化は確認できなかった。また、同様にループを形成した状態で画像を観察したが、画素欠陥等の異常はみられなかった。これにより、本実施例における光ファイバーは、限界曲率半径Rmin が1.5mm以下であることが確認された。
【0058】
次に、この光ファイバーをイメージガイドとして用い、図1〜図3に示す構造の本発明の医療用内視鏡を製造した。
【0059】
ライトガイドには、ポリメチルメタクリレートからなる光ファイバーを用い、外径50μmで導光性と可とう性に優れた性質を有するものを使用した。
この医療用内視鏡の挿入部の先端部外径は2mmであった。
【0060】
挿入部を医療用内視鏡の操作部に接続し、ライトコネクタと光源装置とを光ファイバーケーブルで接続した。
【0061】
そして、動物実験において、この内視鏡を実験動物の気管内に挿入して観察したところ、気管支末梢まで容易に挿入でき、また、高精細な画像を得ることができた。
【0062】
また、この医療用内視鏡を手で曲げてみたところ、可とう性に優れるものであった。
【0063】
(実施例2)
光ファイバーの条件を、直径0.95mm、20,000画素、コア中心間距離aを5.6μm 、コアの直径dを4.1μm 、コア占有率を38%としたこと以外は実施例1と同様の光ファイバー(イメージガイド)を用いた。
この光ファイバーに関する条件を表1に記す。
【0064】
次に、実施例1と同様の実験を行ったところ、導光量の低下や画素欠陥等の異常は見られなかった。
【0065】
これにより、本実施例の光ファイバーは、限界曲率半径Rmin が1.5mm以下であることが確認された。
【0066】
次に、この光ファイバーをイメージガイドとして用い、実施例1と同様の方法により、医療用内視鏡を製造した。この医療用内視鏡を用いて気管支末梢を観察したところ、高精細な画像を得ることができた。
【0067】
また、この医療用内視鏡を手で曲げてみたところ、実施例1よりもさらに可とう性に優れるものであった。
【0068】
(実施例3)
光ファイバーの条件を直径0.47mm、6,000画素、コア中心間距離aを5.5μm 、直径dを4μm 、コア占有率を43%としたこと以外は実施例1と同様の光ファイバーを用いた。
この光ファイバーに関する条件を表1に記す。
【0069】
次に、実施例1と同様の実験を行ったところ、導光量の低下や画素欠陥等の異常は見られなかった。
【0070】
これにより、本実施例の光ファイバーは、限界曲率半径Rmin が1.5mm以下であることが確認された。
【0071】
次に、この光ファイバーをイメージガイドとして用い、実施例1と同様の方法により、医療用内視鏡を製造した。この医療用内視鏡を用いて気管支末梢を観察したところ、高精細な画像を得ることができた。
【0072】
また、この医療用内視鏡を手で曲げてみたところ、実施例1、2よりもさらに可とう性に優れるものであった。
【0073】
(比較例1)
直径1mm、長さ2m、20,000画素、コア中心間距離aは5.7μm 、コアの直径dは4.2μm 、コア占有率は35%であり、石英ガラス製のコアを有する光ファイバーを用いた。
この光ファイバーに関する条件を表1に記す。
【0074】
この光ファイバーを直線状の状態で、実施例1と同様の方法により導光量を調べ、画像を観察した。
【0075】
次に、半径30mmの円柱に一周(360°)巻き付けて、同様の方法により導光量を測定したところ、直線状態と比較して約10%の導光量低下が確認され、直線状態に戻しても導光量は低下したままであった。また、画像を観察したところ、約10%の画素欠陥が確認された。よって、この石英ガラス製の光ファイバーは、限界曲率半径Rmin が30mm以上であることが確認された。
【0076】
次に、上記条件を有する石英ガラス製の光ファイバーをイメージガイドとして用い、医療用内視鏡を製造した。
【0077】
この医療用内視鏡を手で曲げてみたところ、実施例1〜3の医療用内視鏡に比べ可とう性が劣るものであった。
【0078】
(比較例2)
コア中心間距離aが8μm であり、コアの直径dが6μm であり、3,000画素、コア占有率が49%であり、それ以外は実施例3と同様の光ファイバーをイメージガイドとして用いた。
この光ファイバーに関する条件を表1に記す。
【0079】
次に、直線状の状態で、実施例3と同様の装置で導光された画像を観察した。
その結果、実施例3に比べて画像の解像度が劣っていることが確認された。解像度が低い原因は、コアの配設密度が低いことによるものと考えられる。
【0080】
次に、この光ファイバーをイメージガイドとして用い、医療用内視鏡を製造した。この医療用内視鏡を用いて、前記と同様に観察を行ったところ、解像度が低く、気管支末梢の細部を明瞭に見ることができなかった。
【0081】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、細径化に有利であり、可とう性に富み、また、解像度が優れた高性能の医療用内視鏡を提供することができる。
【0082】
特に、イメージガイドのコアの直径を5.9μm 以下にすると、隣接するコアどうしの中心間距離をより小さくすることができ、解像度をさらに高くすることができる。
【0084】
さらに、コアの材質をプラスチックとすることにより、石英製の光ファイバーに比べて安価に医療用内視鏡を製造することができる。
【0085】
特に、イメージガイドの直径を2mm以下にすると、細径の医療用内視鏡を製造することができる。
【0086】
さらに、医療用内視鏡の先端部外径を2mm以下にすると、狭い管腔内への挿入が容易となる。
【0087】
さらに、ライトガイドをプラスチック製光ファイバーとすると、可とう性のより優れた医療用内視鏡を得ることができ、湾曲による内視鏡の損傷を低減することができる。
【0088】
そして、このような医療用内視鏡を使用すると、挿入部が細径でかつ可とう性に富んでいるため、管腔内への挿入が容易となり、安全性も高く、また、優れた解像度により、正確な検査、診断、処置、治療等が容易にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医療用内視鏡の実施例を示す全体側面図である。
【図2】図1に示す医療用内視鏡の先端部の縦断面図である。
【図3】図1に示す医療用内視鏡の先端部の先端前面図である。
【図4】 イメージガイドの横断面図である。
【図5】イメージガイドを湾曲させた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 医療用内視鏡
2 クラッド
3 コア
4 イメージガイド
5 ライトガイド
6 先端部
7 挿入部
8 操作部
9 接眼部
10 ライトコネクタ
11 対物レンズ
12 シース
13 円柱
Claims (6)
- ポリメチルメタクリレート製のクラッド内に複数のポリスチレン製のコアが分散して埋入された光ファイバーで構成されたイメージガイドを有する医療用内視鏡であって、
前記光ファイバーの直径が0.2〜2mmであり、
前記光ファイバーにおける前記コアの直径が3〜5.9μmで、かつ、隣接する前記コア同士の中心間距離が6μm以下であり、
前記光ファイバーの限界曲率半径Rminが2.5mm以下であることを特徴とする医療用内視鏡。 - 前記コアの直径をd[μm]、隣接する前記コア同士の中心間距離をa[μm]としたとき、d+1μm≦aの関係を満足する請求項1に記載の医療用内視鏡。
- 前記イメージガイドにおける前記コアの占有率が40〜50%である請求項1または2に記載の医療用内視鏡。
- さらにライトガイドを備えた請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用内視鏡。
- 前記ライトガイドがプラスチック製光ファイバーで構成されている請求項4に記載の医療用内視鏡。
- 医療用内視鏡の先端部外径が2mm以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用内視鏡。
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