JP3766009B2 - 抗酸化性が高くかつ優れた香味を有するカレー粉および該カレー粉を含有する食品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、調味料および食品に関する。より具体的には本発明は、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有する高品質のカレー粉に関する。また本発明はこのカレー粉を含有し、このカレー粉が粉末の状態または溶けた状態にある食品に関する。本発明のカレー粉および食品は、健康食品用途などに好適である。
【0002】
【従来の技術】
がん、動脈硬化などの種々の疾患および老化などは生体内での種々の活性酸素種が一因となって引き起こされると考えられる。生体内での活性酸素種による生体膜やDNAの損傷、炎症などの生体障害を防ぐことができれば、これらの疾患または老化を予防または遅延させることができると考えられる。
【0003】
他方、一般的に、香辛料は、食品の品質低下を防ぐ効果を示すことから、食品中の脂質の酸化的劣化を抑制する成分の存在が推定される。それゆえ、これまで香辛料の抗酸化性について研究が盛んになされている。その結果、抗酸化性を有する香辛料が多数確認されている。
【0004】
抗酸化性を有する香辛料としては、例えば、フェノール性抗酸化物質を含有するローズマリー、セージ、クローブ、オールスパイス、マジョラム、タイム、ナツメグ、メースなどが報告されている(二木鋭雄、吉川敏一および大澤俊彦編「成人病予防食品の開発」株式会社シーエムシー、1998)。
【0005】
しかしながら、これらの報告の多くは脂質過酸化におけるラジカル連鎖反応を妨げる効果の有無を確認したにすぎない。脂質過酸化におけるラジカル連鎖反応を妨げる抗酸化剤は、実際の生体内においては、期待されるほどの効果を示さないケースも知られている。それゆえ、実際の生体内における各種香辛料の抗酸化性はわかっていなかった。このため、できるだけ実際の生体内での作用効果を反映する反応系で、抗酸化性の有無を確認できる方法が望まれていた。
【0006】
カレー粉は、周知のように各種の香辛料を配合し、それぞれの香味を統一し、あたかも1つの香辛料のようにまとめ上げた混合品である。従来カレー粉を製造する場合、まず原料の香辛料に乾燥、異物除去、殺菌、粉砕、篩別などの前処理を行った後、配合比率に従い各々の粉砕した香辛料を配合する。配合の工程は、カレー粉の良否が配合の工程で決まると言われるほど重要な工程であるので、慎重に行う必要があった。香辛料は、単に配合しただけでは、それぞれの香辛料の持つ香りが混ざり合わず、カレー粉の持つ特徴的な香りが出ない。それゆえ、配合の終わった香辛料に加熱処理(焙煎)を行って統一感のある香りを出し、その後貯蔵し製品として販売するのが常法である。
【0007】
これまで抗酸化性を有すると報告されている香辛料の例は、ハーブなどである。これらは青臭みなどのカレー粉に好ましくない特有の香味が強い。これらの香辛料を、抗酸化効果を示すほどに配合すると、青臭みなどのカレー粉に好ましくない特有の香味が強くなり、カレー粉としての香味が劣る。反面、これらの香辛料を、カレー粉に好ましくない特有の香りが強くなりすぎないように香味のバランスを考えて配合すると、配合量が少なくなり、抗酸化効果があまり期待できない。例えば、抗酸化性が高い香辛料であるジンジャーを多量に加えたカレー粉が公知である。このようなカレー粉は、抗酸化性が高いと考えられる。しかし、従来公知のこのようなカレー粉は、配合後全く焙煎が行われないかまたは配合後まとめて焙煎されるかのいずれかである。全く焙煎が行われない場合、ジンジャーの特有の香り(本明細書中では、「ジンジャー臭さ」という)および辛味が強くなり、カレー粉としての香味が劣る。また、配合後まとめて焙煎した場合、抗酸化性が低くなり易い。また焙煎によってジンジャー以外の香辛料の揮発性の香り成分がとんでしまい、カレー粉としての香味が不十分になりやすい。
【0008】
このように、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉は、これまで得られていない。それゆえ、抗酸化性が高く、しかもカレー粉として適切な香味を有する高品質のカレー粉の提供が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉を提供することを目的とする。また本発明は、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有する、高品質のルウ製品などの食品を提供することを別の目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の状況に鑑みて、特に抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉を得ることを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、できるだけ実際の生体内での作用効果を反映する反応系で、抗酸化性を有する香辛料を特定し、かつ香辛料の加熱処理条件および抗酸化性を有する香辛料と加熱処理した香辛料との配合比率を特定することにより、所期の目的を達成し得ることを見出し、これに基づいて本発明を完成した。
【0011】
本発明のカレー粉は、抗酸化性香辛料および加熱処理済み香辛料を含み、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有する。
【0012】
1つの実施形態では、上記カレー粉は、該カレー粉の重量100重量部を基準として、(1)20〜70重量部の抗酸化性香辛料、および(2)5〜70重量部の加熱処理済み香辛料を含む香辛料混合物であり、該加熱処理済み香辛料は、加熱処理用香辛料を到達品温60〜145℃になるまで加熱処理することにより得られる。
【0013】
1つの実施形態では、上記抗酸化性香辛料は、50%エタノール抽出溶液として200μg/mlの濃度で測定した場合の分化HL−60細胞系のO2 -産生抑制率、あるいはRAW264.7細胞の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である香辛料であり得る。
【0014】
1つの実施形態では、上記抗酸化性香辛料は、香味性香辛料または香色性香辛料であり得、好ましくは、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジル、アニス、ローズマリー、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブおよびタイムからなる群より選択される5種以上の香辛料の混合物であり得る。
【0015】
1つの実施形態では、上記加熱処理用香辛料は、クミン、コリアンダー、フェンネル、ターメリックおよびフェヌグリークからなる群より選択され得る。
【0016】
本発明の抗酸化性カレー粉は、50%エタノール抽出溶液として100μg/mlの濃度で測定した場合の分化HL−60細胞系のO2 -産生抑制率、あるいはRAW264.7細胞の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である。
【0017】
本発明の食品は、上記のいずれかのカレー粉を含有し、該カレー粉は粉末の状態または溶けた状態である。
【0018】
1つの実施形態では、上記食品は、カレールウ、調理済みカレーおよび電子レンジカレーからなる群より選択される。
【0019】
本発明の抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉の製造方法は、(1)加熱処理用香辛料を到達品温60〜145℃になるまで加熱処理して、加熱処理済み香辛料を得る工程、および(2)5〜70重量部の該加熱処理済み香辛料と、20〜70重量部の抗酸化性香辛料とを含む香辛料混合物100重量部を得る工程を包含する。
【0020】
本発明の健康食品の製造方法は、上記のいずれかのカレー粉を食材に添加する工程を包含する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0022】
<抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉の原料>
本発明の抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉は、抗酸化性香辛料および加熱処理済み香辛料を含む。抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉は好ましくは、該カレー粉が、該カレー粉の重量100重量部を基準として、(1)20〜70重量部の抗酸化性香辛料、および(2)5〜70重量部の加熱処理済み香辛料を含む香辛料混合物である。本発明では、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉を得るためには、特に抗酸化性の高い香辛料の種類および加熱処理する香辛料の加熱(焙煎)条件を特定し、抗酸化性の高い香辛料および加熱処理した香辛料を混合する配合割合を特定することが重要である。
【0023】
本明細書中で「カレー粉」とは、香辛料の混合物をいう。カレー粉は、カレーパウダーまたは純カレー粉ともいわれる。本明細書中で「香辛料」とは、香味または辛味を有する、植物由来の加工品をいう。加工とは、植物体を乾燥すること、切断すること、粉砕することなど、植物体に作用してその状態を変化させる行為であればどのような行為であってもよい。香辛料は、このような加工の結果得られる産物である。香辛料は、単一の加工を行うことによって得られるものであってもよいし、複数の加工を行うことによって得られるものであってもよい。本発明のカレー粉に用いる香辛料は、従来公知の供給源から入手できる。
【0024】
本明細書中で「抗酸化性が高いカレー粉」とは、そのカレー粉を50%エタノール抽出溶液として100μg/mlの濃度で、以下の抗酸化性の測定方法の(1)に記載の分化HL−60細胞系によるスーパーオキシド(以下、O2 -と略記する)産生抑制試験によって測定した場合のO2 -産生抑制率、以下の抗酸化性の測定方法の(2)に記載のマクロファージ由来のRAW264.7細胞による一酸化窒素(以下、NOと略記する)産生抑制試験によって測定した場合の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である香辛料をいう。
【0025】
本明細書中で「カレー粉として適切な香味を有するカレー粉」とは、上述した青臭みがなく、カレー粉として通常必要とされる香味を有するカレー粉をいう。具体的には例えば、対象のカレー粉1.0gを100mlの湯に加えて香味を評価した場合に、抗酸化性香辛料に特有の青臭みが感じられず、カレー粉の香味が感じられることをいう。
【0026】
本発明の抗酸化性カレー粉は、50%エタノール抽出溶液として100μg/mlの濃度で測定した場合の分化HL−60細胞系のO2 -産生抑制率、あるいはRAW264.7細胞の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である。
【0027】
香辛料は、乾燥物であっても、半乾燥物であってもよい。好ましくは、香辛料は、乾燥物である。香辛料は、乾燥したままの状態(すなわち、乾燥ホール)であっても、切断物または粉末のいずれの形態であってもよいが、好ましくは粉末である。粉末を構成する個々の粒子は、球形、楕円形、不正楕円形など任意の形状を採り得る。粒子の平均粒子径は、通常の香辛料の粒子サイズであればよい。好ましくは、0.1μm〜3mm程度である。より好ましくは10μm〜1mm程度である。10メッシュを通過することが好ましく、20メッシュを通過する。最も好ましくは40メッシュを通過する粒子である。平均粒子径が小さいほど、得られるカレー粉およびカレー粉を含む食品の舌触りがよい。平均粒子径が3mmを超えると、得られるカレー粉を用いてカレールウを得る際にむらが生じやすく、また得られるカレー粉を含む食品にざらつきや異物感などを感じる原因となり得る。
【0028】
香辛料は一般に、香味性香辛料、辛味性香辛料および香色性香辛料に分けられる。
【0029】
香味性香辛料とは、香味を有する香辛料であって、辛味が弱く、主に香味付けに用いられる香辛料である。香味性香辛料の例としては、コリアンダー、カルダモン、クミン、フェンネル、クローブ、シナモン、ナツメグ、メース、オールスパイス、フェヌグリーク、スターアニス、ガーリック、リカリス、アニス、ディル、キャラウェイ、ローレル、セボリー、オレガノ、ローズマリー、セージ、マジョラム、タイム、陳皮、バジルおよびマンダリン等が挙げられる。
【0030】
辛味性香辛料とは、辛味を有する香辛料であって、主に辛味付けに用いられる香辛料である。辛味性香辛料の例としては、黒胡椒、白胡椒、赤唐辛子、ジンジャーおよびマスタード等が挙げられる。
【0031】
香色性香辛料とは、多量の色素を含む香辛料であって、辛味が弱く、香味があり、着色力が強い香辛料である。香色性香辛料の例としては、ターメリック、パプリカおよびサフラン等が挙げられる。
【0032】
香辛料はまた、香辛料として用いられる植物の部位によって、種子系香辛料(シードスパイスとも呼ばれる)、香草系香辛料(ハーブスパイスとも呼ばれる)および香辛系香辛料(スパイシースパイスとも呼ばれる)の3つに分類される。種子系香辛料は、種子または果実の部位を香辛料として使用する香辛料である。種子系香辛料の例としては、クミン、コリアンダー、カルダモン、フェンネル、フェヌグリーク、ナツメグ、キャラウェイ、スターアニス、アニス、オールスパイスおよびディル等が挙げられる。香草系香辛料は、葉または茎の部位を香辛料として使用する香辛料である。香草系香辛料の例としては、ローレル、オレガノ、マジョラム、セージ、ペパーミント、バジル、ローズマリー、セボリーおよびタイム等が挙げられる。香辛系香辛料は、根、根茎、樹皮または花の部位を香辛料として使用する香辛料である。香辛系香辛料の例としては、ジンジャー、ターメリック、ガーリック、オニオン、シナモン、サフランおよびクローブ等が挙げられる。
【0033】
(1)抗酸化性香辛料
本明細書中で「抗酸化性香辛料」とは、抗酸化性を有する香辛料である。抗酸化性を有するとは、その香辛料を50%エタノール抽出溶液として200μg/mlの濃度で、後述する抗酸化性の測定方法の(1)に記載の分化HL−60細胞系によるO2 -産生抑制試験によって測定した場合のO2 -産生抑制率、以下の抗酸化性の測定方法の(2)に記載のマクロファージ由来のRAW264.7細胞によるNO産生抑制試験によって測定した場合の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が1%以上であることをいう。O2 -およびNOは、種々の酸化ストレスの初発因子と考えられているラジカルである。
【0034】
抗酸化性香辛料は好ましくは、これらのラジカルの産生抑制率のいずれか1つ以上が好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上である香辛料である。
【0035】
抗酸化性香辛料は、O2 -産生抑制、亜硝酸イオン産生抑制およびL−シトルリン産生抑制のいずれについても抗酸化性を有していてもよいし、O2 -産生抑制、亜硝酸イオン産生抑制およびL−シトルリン産生抑制のいずれか1つまたは2つについて抗酸化性を有していてもよい。
【0036】
抗酸化性香辛料は、抗酸化性を有すれば、香味性香辛料、辛味性香辛料または香色性香辛料のいずれであってもよい。
【0037】
抗酸化性香辛料は好ましくは、香味性香辛料または香色性香辛料である。抗酸化性香辛料の例としては、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジル、アニス、ローズマリー、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブ、タイムおよびジンジャーが挙げられる。抗酸化性香辛料は好ましくは、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジル、アニス、ローズマリー、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブおよびタイムからなる群より選択される。
【0038】
NOの産生を抑制する効果のみの高い香辛料の例は、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジルおよびジンジャーである。これらの香辛料は例えば、200μg/mlの濃度で亜硝酸イオンまたはL−シトルリンの産生を70%以上抑制するので、非常に抗酸化性が高い。
【0039】
O2 -の産生を抑制する効果のみの高い香辛料の例は、アニス、ローズマリーである。これらの香辛料は例えば、200μg/mlの濃度でO2 -の産生を60%以上抑制するので、非常に抗酸化性が高い。
【0040】
NO産生を抑制する効果およびO2 -の産生を抑制する効果の両方が高い香辛料の例は、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブおよびタイムである。これらの香辛料は例えば、200μg/mlの濃度で亜硝酸イオンまたはL−シトルリンの産生およびO2 -の産生を60%以上抑制するので、非常に抗酸化性が高い。
【0041】
抗酸化性香辛料は、通常5種以上、好ましくは6種以上、より好ましくは7種以上、さらに好ましくは8種以上、さらに好ましくは9種以上、さらに好ましくは10種以上、さらに好ましくは11種以上、さらに好ましくは12種以上、さらに好ましくは13種以上、さらに好ましくは14種以上を混合して用いられる。
【0042】
カレー粉に含まれる抗酸化性香辛料の重量は、カレー粉の重量100重量部を基準として、20〜70重量部であり、好ましくは20〜60重量部、より好ましくは20〜50重量部、さらに好ましくは20〜40重量部である。抗酸化性香辛料の配合量がこの範囲にあることより、抗酸化性が高いという効果が好適に得られる。抗酸化性香辛料の配合量がこの範囲より少ないと、得られる抗酸化効果が弱くなり、一方、抗酸化性香辛料の配合量がこの範囲を超えると、青臭みまたは特有の香りが強すぎる傾向がある。
【0043】
香味性香辛料であるキャラウェイ、スターアニス、アニス、オールスパイスおよびディル、ならびに香辛系香辛料であるシナモンおよびクローブは、各々0.1〜20重量部で、3種以上配合することが、カレー粉として適切な香味を有する複合的な優れた香味を有するカレー粉を得る上で好ましい。
【0044】
香草系香辛料であるペパーミント、バジル、ローズマリー、セボリーおよびタイムは、各々0.1〜20重量部で配合することが好ましい。
【0045】
陳皮は、カレー粉全体の香味を調和させるために使用することが望ましく、1〜6重量部配合することが好ましい。
【0046】
香色性香辛料であるパプリカは、1〜6重量部までの量での使用においてはピーマン様の臭みが少なく好ましい。
【0047】
辛味性香辛料であるジンジャーは、0.1〜4重量部までの使用においては、ジンジャー臭さも少なく好ましいが、配合量が多すぎると辛味に影響してくるので、赤唐辛子、黒胡椒などの他の辛味性香辛料の配合量を考慮して、カレー粉全体に対する辛味のバランスが適切であるように配合することが望ましい。
【0048】
(2)加熱処理済み香辛料
本明細書中で「加熱処理済み香辛料」とは、加熱処理が加えられた後の香辛料をいう。この加熱処理済み香辛料は、加熱処理用香辛料を加熱処理することにより得られる。
【0049】
本明細書中で「加熱処理用香辛料」とは、加熱処理を行うことによって、カレー粉らしい香味がさらに引き出される香辛料をいう。加熱処理用香辛料の例としては、クミン、コリアンダー、フェンネル、ターメリックおよびフェヌグリークが挙げられる。
【0050】
加熱処理用香辛料は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0051】
加熱処理用香辛料は、その状態が乾燥ホールであろうと、切断物であろうと、粉末であろうと、1種類ずつ別個に加熱処理を行ってもよいし、2種以上を混合してから加熱処理を行ってもよい。
【0052】
加熱処理用香辛料が乾燥ホールである場合、加熱処理を行った後に粉砕することが好ましい。
【0053】
乾燥ホールの加熱処理には、到達品温が上記範囲内にある限り、当該分野で公知の任意の加熱方法を用い得るが、ロースターで加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理後の粉砕には、当該分野で公知の任意の粉砕方法を用い得るが、クミン、コリアンダー、フェンネルはロール粉砕で、ターメリック、フェヌグリーは高速粉砕機で適切な大きさ(例えば、40メッシュ)に粉砕するのが好ましい。
【0054】
乾燥粉末の加熱処理には、当該分野で公知の任意の加熱方法を用い得る。このような加熱方法の例として、通常の焙煎釜などを用いた加熱方法が挙げられる。
【0055】
加熱処理用香辛料を1種類ずつ別個に加熱処理を行う場合は、好ましくは、クミンは15〜30分をかけて到達品温80〜110℃まで、コリアンダーは15〜30分をかけて到達品温60〜140℃まで、フェンネルは10〜25分をかけて到達品温65〜120℃まで、ターメリックは20〜45分をかけて到達品温110〜145℃まで、フェヌグリークは15〜45分をかけて到達品温90〜130℃まで加熱される。
【0056】
これらの品温に到達した後、加熱処理用香辛料を、これらの品温で1〜15分程度保持することができる。加熱処理終了後は、加熱処理済み香辛料は、直ちに加熱されない環境に移される。
【0057】
カレー粉に含まれる加熱処理済み香辛料の重量は、カレー粉の重量を基準として、5〜70重量部であり、好ましくは25〜50重量部である。好ましい実施態様では、ターメリック5〜35重量部、クミン5〜15重量部、コリアンダー5〜25重量部、フェヌグリーク5〜15重量部およびフェンネル5〜10重量部から選択される1〜5種類が配合される。
【0058】
加熱処理済み香辛料の配合量がこの範囲にあることにより、抗酸化性香辛料の青臭みおよび特有の香味が突出することが防がれ、カレー粉として適切な香味を有する優れた香味を有するという効果が好適に得られる。加熱処理済み香辛料の配合量がこの範囲より少ないと、得られる効果が弱くなって、抗酸化性香辛料の青臭みおよび特有の香味が突出し易くなり、一方、加熱処理済み香辛料の配合量がこの範囲を超えると、香りのボリューム感が欠ける傾向がある。
【0059】
(3)その他の香辛料
本発明のカレー粉は、必要に応じて、上記の抗酸化性香辛料でも加熱処理用香辛料でもない、他の香辛料を含み得る。その他の香辛料としては、カルダモン、ナツメグ、ガーリック、オニオン、タラゴン、パセリ、セロリ、マジョラム、メース、ローレル、赤唐辛子、黒胡椒、白胡椒等一般的に香辛料として用いられる香辛料が挙げられる。
【0060】
カレー粉に含まれるその他の香辛料の重量は、抗酸化性香辛料および加熱処理用香辛料の重量との合計が100重量部になるように適切に選択される。
【0061】
<カレー粉の製造>
本発明のカレー粉は、通常、(1)加熱処理用香辛料を到達品温60〜145℃になるまで加熱処理して、加熱処理済み香辛料を得る工程、および(2)5〜70重量部の該加熱処理済み香辛料と、20〜70重量部の抗酸化性香辛料とを含む香辛料混合物100重量部を得る工程を包含する方法によって製造される。
【0062】
抗酸化性香辛料は低沸点の揮発性香気成分含量が多く、70℃以上の熱が加わると香りが揮発し大人しくなるので、配合後のカレー粉単体においては、加熱処理を行わないのが、上記の点から望ましい。
【0063】
このようにして得られたカレー粉は、各種容器に密封して製品または最終製品を製造するための中間原料とすることができる。なお再度ロール粉砕機などに供給して粉砕(整粒)することもできる。
【0064】
<本発明のカレー粉を使用した食品>
本発明のカレー粉は、種々の食材に添加して使用され得る。このようにして得られた食品は、本発明のカレー粉を含有する。このカレー粉は、食品において、粉末の状態または溶けた状態である。
【0065】
食品は、抗酸化性が高いので、健康食品として利用され得る。
【0066】
本発明のカレー粉が使用され得る食品の例としては、カレールウ、調理済みカレー、電子レンジカレー、ドライカレー、カレースープ、カレーソース、カレー炒飯、カレーうどん、カレー丼などが挙げられる。カレールウまたはレトルト製品を製造することが好ましい。
【0067】
本明細書中で用いられる「カレールウ」とは、例えば、小麦粉ルウにカレー粉、食塩、砂糖、調味料等の原材料を加熱混合し、冷却したものをいう。カレールウの製品の形状としては、粉末状、顆粒状、固形、フレーク状、ペースト状等がある。カレールウは、通常、水および具材を加えて煮込み調理するための素材として用いられるが、他の任意の用途にも用いられ得る。
【0068】
本明細書中で用いられる「小麦粉ルウ」とは、澱粉系原料(小麦粉、澱粉等)と油脂とを焦げないように炒めたものである。小麦粉ルウは、油脂および澱粉系原料に加えて、カレー粉、食塩、砂糖などの調味料を含有し得る。本発明のカレー粉は、調味料として、小麦粉ルウに添加され得る。
【0069】
本明細書中で「調理済みカレー」とは、蒸煮した肉、魚介類、タマネギ、ニンジン、バレイショなどの具材と、カレー粉、小麦粉、食用油脂、食塩、砂糖、調味料などとを煮込んだカレーソースを、レトルトパウチ、缶などの容器に密封し、加圧加熱殺菌するかまたは無菌充填包装したものをいう。調理済みカレーは、レトルトカレーとしても公知である。
【0070】
本明細書中で「電子レンジカレー」とは、調理済みカレーと、レトルト米飯または無菌包装米飯とをセットにしたものをいう。
【0071】
カレールウは、本発明のカレー粉を用いて、当該分野で周知の方法に従って製造される。カレールウは、カレールウの重量を基準として、代表的には1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の本発明のカレー粉を含有するように製造される。
【0072】
調理済みカレーは、本発明のカレー粉を用いて、当該分野で周知の方法に従って製造される。調理済みカレーは、調理済みカレーの重量100重量部を基準として、代表的には0.2〜5重量部、好ましくは0.4〜2重量部の本発明のカレー粉を含有するように製造される。本発明で得たカレー粉を含むルウを用いることにより、香味において高品質のカレーを調理することができる。また本発明のカレー粉を含むレトルト製品を用いることにより、香味が高品質のカレー料理を得ることができる。
【0073】
<抗酸化性の測定方法>
本明細書でいうラジカルの産生を抑制する効果は、ラジカルの発生源の1つである白血球において、ラジカルの産生を抑制する効果である。マクロファージ、好中球などの白血球は、ウイルス、細菌などの生体外由来異物の侵入に抵抗する手段として、O2 -、NOなどのラジカルを産生し、生体防御を行う。
【0074】
しかし、その反面、ラジカルの標的は生体外由来異物に限らず非特異的であるので、異物処理の代償として周辺組織が酸化的損傷を受ける。このようなことから、白血球由来のラジカル産生を抑制できる効果を有するということは、実際の生体内での抗酸化効果を反映すると期待できる。
【0075】
香辛料(またはカレー粉)のラジカル産生を抑制する効果については、(1)分化HL−60細胞(human promyelocytic leukemia 60 cell)系によるO2 -産生抑制試験および(2)マウスマクロファージ由来のRAW264.7細胞によるNO産生抑制試験、のうちの1つもしくは両方の試験により確認することができる。
【0076】
香辛料(またはカレー粉)は、抽出された状態で、ラジカル産生を抑制する効果について試験される。香辛料抽出物は、50容量%エタノール水溶液に粉末状の香辛料を添加して、20時間、30℃で120rpmにて振盪することにより香辛料に含まれる成分を抽出し、次いで、8000rpm、10℃にて10分間遠心分離し、不溶画分を除去して、回収した上清を残存量が一定になるまで減圧濃縮することによって調製される。ラジカル産生抑制効果の試験のためには、例えば、200μg/ml以下に調製した香辛料抽出溶液を試験に供与する。
【0077】
(1)分化HL−60細胞系によるO2 -産生抑制試験
O2 -産生を抑制する効果は次の様にして測定される。まず香辛料抽出物をジメチルスルホキシドに溶解し、所定の濃度の香辛料抽出溶液を調製する。
【0078】
HL−60細胞を、RPMI1640培地(10%ウシ胎仔血清、62.5μg/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシンを含有する)に懸濁し、ジメチルスルホキシドを培地の体積に対して1.25%加え、5〜6日間37℃で培養して顆粒球様細胞を得る。細胞を収穫し、ハンクス液を加えて1×106個/mlの顆粒球様細胞の細胞懸濁液を調製する。この細胞懸濁液1mlに香辛料抽出溶液を5μl加え、37℃にて15分間反応させ、反応後、3000rpmにて5分間遠心分離し、上清を除去し、次いで残った細胞に新しいハンクス液1mlを添加して細胞懸濁液を調製する。この細胞懸濁液に12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート溶液を最終濃度100nMになるように、そしてチトクロームCを最終濃度76μMになるように加えた後、再度37℃にて15分間反応させて反応液を得る。この反応液を3000rpmにて5分間遠心分離し、上清の550nmにおける吸光度を測定し、この吸光度をCとする。
【0079】
コントロール実験として、香辛料抽出溶液の代わりにジメチルスルホキシドを最終濃度0.5%になるように添加し、同様の操作を行って得られた吸光度をBとする。
【0080】
O2 -の定量は次式で行われる:
O2 -(nmol/ml)=47.7×(550nmにおける吸光度)。
【0081】
この式の吸光度に前記操作により得られたCおよびBを当てはめて得られたO2 -(nmol/ml)の量をそれぞれC’およびB’とする。このようにして得られたC’およびB’からO2 -産生を抑制する効果A(%)が次式によって得られる:
A(%)=((B’−C’)/B’)×100
(2)マウスマクロファージ由来のRAW264.7細胞によるNO産生抑制試験
本発明において、NO産生を抑制する効果とは、亜硝酸イオンまたはL−シトルリンの産生を抑制する効果のことである。亜硝酸イオンまたはL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定するには、まず、香辛料粉末の50%エタノール抽出物をジメチルスルホキシドに溶解し、所定の濃度の香辛料抽出溶液を調製し、さらに、次の様な反応液を調製する。
【0082】
DMEM培地(10%ウシ胎仔血清、62.5μg/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシンを含有する)1mlあたり2×105個に調製したRAW264.7細胞を1晩前培養する。培養後、3000rpmにて5分間遠心分離し、上清を捨て、沈澱した細胞をリン酸緩衝生理食塩液(PBS)で2度洗浄し、次いで新しいDMEM培地(無血清)を添加して細胞懸濁液を調製する。この細胞懸濁液にL−アルギニン(最終濃度2mM)、テトラヒドロビオプテリン(BH4;最終濃度10μg/ml)、リポ多糖(最終濃度100ng/ml)、インターフェロン−γ(最終濃度100U/ml)および香辛料抽出溶液を加え、37℃で24時間反応させる。反応後、3000rpmにて5分間遠心分離し、上清を取り出す。このようにして得られた上清を用いて、亜硝酸イオンまたはL−シトルリンの産生量を測定する。
【0083】
亜硝酸イオンの産生を抑制する効果は、次の様にして測定される。500μlの上清とグリース試薬(1%スルフファニルアミドを含む5%リン酸水溶液と、N−1−ナフチル−エチレンジアミン ジヒドロクロライド水溶液とを1:1で混合した溶液)とを混合し、543nmにおける吸光度を測定し、この吸光度をFとする。
【0084】
コントロール実験として、前記香辛料抽出溶液の代わりにジメチルスルホキシドを最終濃度0.5%になるように添加し、同様の操作を行って得られた吸光度をEとする。
【0085】
このようにして得られたFおよびEから亜硝酸イオンの産生を抑制する効果D(%)が次式によって得られる:
D=((E−F)/E)×100
またL−シトルリンの産生を抑制する効果は、次の様にして測定される。蒸留水110ml、硫酸50ml、リン酸40mlおよびFeCl3 50mgを混合した溶液100ml、蒸留水50mlにジアセチルモノオキシム(diacetyl monooxime)250mgを溶かした溶液50ml、チオセミカルバジド(thiosemicarbazide)5mgを混合し調製した試薬500μl、ならびに上清500μlを混合し、100℃で5分間反応させて、530nmにおける吸光度を測定し、この吸光度をIとする。
【0086】
コントロール実験として、香辛料抽出溶液の代わりにジメチルスルホキシドを最終濃度0.5%になるように添加し、同様の操作を行って得られた吸光度をHとする。
【0087】
このようにして得られたIおよびHからL−シトルリンの産生を抑制する効果G(%)が次式によって得られる:
G=((H−I)/H)×100
上記(1)の分化HL−60細胞系によるO2 -産生抑制試験または(2)のマウスマクロファージ由来のRAW264.7細胞によるNO産生抑制試験において確認されたO2 -産生抑制効果、亜硝酸イオン産生抑制効果、L−シトルリン産生抑制効果が、香辛料抽出溶液による細胞毒性に起因したものではないことは、必要があれば、細胞のミトコンドリアの呼吸能を指標としたMTTアッセイ(Journal of Immunological Methods,157(1993)203−207,”An improved MTT assay”,Dariusz Sladowski,Sarah J.Steer,Richard H.ClothierおよびMichael Balls)で確認することができる。
【0088】
【実施例】
次に、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定されるものではない。
【0089】
<実施例1:抗酸化性カレー粉の製造>
ターメリックの乾燥粉末を焙煎釜に入れ、30分後品温110℃になったところで加熱を止め、冷却した。ターメリックと同様な方法でコリアンダー、クミン、フェヌグリーク、フェンネルの乾燥粉末を各々20分後品温95℃、15分後品温80℃、35分後品温110℃、15分後品温90℃になったところで加熱を止め、冷却した。
【0090】
加熱処理をしたターメリック28重量部、コリアンダー17重量部、クミン7重量部、フェヌグリーク6重量部、フェンネル6重量部の各粉末を混ぜ合わせて加熱処理済み香辛料の混合物を得た。
【0091】
この混合物に対してさらに、バジル6重量部、シナモン5重量部、赤唐辛子5重量部、スターアニス4重量部、黒胡椒3重量部、オールスパイス1.5重量部、パプリカ1.0重量部、ナツメグ1重量部、タラゴン1重量部、ペパーミント1重量部、陳皮1重量部、力ルダモン1重量部、クローブ1重量部、白胡椒1重量部、セージ1重量部、ジンジャー0.5重量部、ローズマリー0.5重量部、セボリー0.5重量部、アニス0.5重量部、キャラウェイ0.5重量部の各粉末を混ぜ合わせて香辛料粉末混合物を得た。
【0092】
得られた香辛料粉末混合物を40メッシュ篩に通し、粒径をそろえて、カレー粉を得た。このようにして得られたカレー粉1.0gを100mlの湯に加え、香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちが強く、特定の香りが強くなく、青臭みもない高品質なものであった。
【0093】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、100μg/mlの濃度でO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を50%以上抑制し、非常に抗酸化性が高かった。このように、本発明のカレー粉は、抗酸化性が高くかつ優れた香味を有する。
【0094】
<実施例2:抗酸化性カレー粉の製造>
クミンの乾燥粉末を焙煎釜に入れ、20分後品温90℃になったところで加熱を止め、冷却した。クミンと同様な方法でフェヌグリークの乾燥粉末を35分後品温95℃になったところで加熱を止め、冷却した。
【0095】
加熱処理をしたクミン6重量部、フェヌグリーク8重量部の各粉末を混ぜ合わせて加熱処理済み香辛料の混合物を得た。
【0096】
この混合物に対してさらに、シナモン17重量部、バジル15重量部、スターアニス11重量部、赤唐辛子5重量部、オールスパイス5重量部、ナツメグ4重量部、パプリカ3.5重量部、陳皮3重量部、黒胡椒3重量部、タラゴン3重量部、ペパーミント3重量部、オニオン2.5重量部、ガーリック2重量部、クローブ2重量部、ジンジャー1.5重量部、パセリ1重量部、ローズマリー1重量部、キャラウェイ1重量部、アニス1重量部、ディル0.5重量部、タイム0.5重量部、セボリー0.5重量部の各粉末を混ぜ合わせて香辛料粉末混合物を得た。
【0097】
得られた香辛料粉末混合物を40メッシュ篩に通し、粒径をそろえて、カレー粉を得た。このようにして得られたカレー粉1.0gを100mlの湯に加え、香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちが強く、特定の香りが強くなく、青臭みもない高品質なものであった。
【0098】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、100μg/mlの濃度でO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を50%以上抑制し、非常に抗酸化性が高かった。このように、本発明のカレー粉は、抗酸化性が高くかつ優れた香味を有する。
【0099】
<比較例1:抗酸化性が低いカレー粉の製造>
ターメリックの乾燥粉末を焙煎釜に入れ、30分後品温110℃になったところで加熱を止め、冷却した。ターメリックと同様な方法でコリアンダー、クミン、フェヌグリーク、フェンネルの乾燥粉末を各々20分後品温95℃、15分後品温80℃、35分後品温110℃、15分後品温90℃になったところで加熱を止め、冷却した。
【0100】
加熱処理をしたターメリック26重量部、コリアンダー28重量部、クミン13重量部、フェヌグリーク6重量部、フェンネル6重量部の各粉末を混ぜ合わせて加熱処理済み香辛料の混合物を得た。
【0101】
この混合物に対してさらに、赤唐辛子5重量部、シナモン3重量部、黒胡椒3重量部、陳皮2重量部、カルダモン2重量部、ナツメグ1重量部、オールスパイス1重量部、クローブ1重量部、セロリ1重量部、ジンジャー0.5重量部、ローズマリー0.5重量部、セボリー0.5重量、タイム0.5重量部の各粉末を混ぜ合わせて香辛料粉末混合物を得た。
【0102】
得られた香辛料粉末混合物を40メッシュ篩に通し、粒径をそろえて、カレー粉を得た。このようにして得られたカレー粉1.0gを100mlの湯に加え、香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちが強く、特定の香りが強くなく、青臭みもない高品質なものであった。
【0103】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、100μg/mlの濃度でO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生をせいぜい35%程度しか抑制せず、抗酸化性が低かった。このように、得られたカレー粉は、香味は優れているとはいえ、抗酸化性が低かった。
【0104】
<比較例2:香味の劣るカレー粉の製造>
ターメリックの乾燥粉末を焙煎釜に入れ、30分後品温110℃になったところで加熱を止め、冷却した。ターメリックと同様な方法でコリアンダー、クミンの乾燥粉末を各々20分後品温95℃、15分後品温80℃になったところで加熱を止め、冷却した。
【0105】
加熟処理をしたターメリック10重量部、コリアンダー5重量部、クミン5重量部の各粉末を混ぜ合わせて加熱処理済み香辛料の混合物を得た。
【0106】
この混合物に対してさらに、バジル18重量部、シナモン15重量部、スターアニス10重量部、赤唐辛子5重量部、ペパーミント5重量部、陳皮5重量部、アニス5重量部、黒胡椒3重量部、オールスパイス3重量部、クローブ3重量部、ローズマリー3重量部、セボリー2重量部、ディル2重量部、ジンジャー1重量部の各粉末を混ぜ合わせて香辛料粉末混合物を得た。
【0107】
得られた香辛料粉末混合物の各種香辛料粉末の混合物を40メッシュ篩に通し、粒径をそろえて、カレー粉を得た。このようにして得られたカレー粉1.0gを100mlの湯に加え、香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちは強いが、特定の香りが強く、青臭みがあり、低品質なものであった。
【0108】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、100μg/mlの濃度でO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を50%以上抑制し、非常に抗酸化性が高かった。このように、得られたカレー粉は、抗酸化性は高いとはいえ、香味が劣っていた。
【0109】
<比較例3:焙煎をしないカレー粉の製造>
ターメリック28重量部、コリアンダー17重量部、クミン7重量部、フェヌグリーク6重量部、フェンネル6重量部の各乾燥粉末を混ぜ合わせ、これにさらにバジル6重量部、シナモン5重量部、赤唐辛子5重量部、スターアニス4重量部、黒胡椒3重量部、オールスパイス1.5重量部、パプリカ1.0重量部、ナツメグ1重量部、タラゴン1重量部、ペパーミント1重量部、陳皮1重量部、カルダモン1重量部、クローブ1重量部、白胡椒1重量部、セージ1重量部、ジンジャー0.5重量部、ローズマリー0.5重量部、セボリー0.5重量部、アニス0.5重量部、キャラウェイ0.5重量部の各粉末を混ぜ合わせて香辛料粉末混合物を得た。
【0110】
得られた香辛料粉末混合物を40メッシュ篩に通し、粒径をそろえて、カレー粉を得た。このようにして得られたカレー粉1.0gを100mlの湯に加え、香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちは強かったが、特定の香りが強く、青臭みがあり、低品質なものであった。
【0111】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、100μg/mlの濃度でO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を50%以上抑制し、非常に抗酸化性が高かった。このように、得られたカレー粉は、抗酸化性は高いとはいえ、香味が劣っていた。
【0112】
<比較例4および5:市販のカレー粉>
市販されている2種類の一般的なカレー粉(比較例4:特製エスビーカレー・エスビー食品株式会社、比較例5:特製カレーパウダー・ハウス食品株式会社)1.0gを、それぞれ100mlの湯に加え香味を専門パネラーが評価した。その結果を表1に示す。このようにして得られたカレー粉は、香り立ちが強く、特定の香りが強くなく、青臭みもない高品質なものであった。
【0113】
また、上記の抗酸化性の測定方法に従って、得られたカレー粉のO2 -、亜硝酸イオンおよびL−シトルリンの産生を抑制する効果を測定した。結果を表2に示す。表2からわかるように、市販のカレー粉は、香味は優れているとはいえ、抗酸化性は低かった。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
<実施例3:カレールウおよびカレーの製造>
実施例1で得られたカレー粉10重量部に、油脂32重量部、小麦粉25重量部、食塩8重量部、砂糖10重量部、調味原料15重量部を加えて130℃まで混合加熱して、カレールウを得た。
【0116】
このカレールウを用いて常法によりカレーを調理した。
【0117】
このようにして得られたカレーは、スパイシーで重厚感のある香気とコクのある香味を有する高品質のものであった。
【0118】
【発明の効果】
本発明により、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有する、優れた香味を有する高品質のカレー粉が得られる。本発明のカレー粉は、加熱処理済み香辛料および抗酸化性香辛料の量を変更することにより、種々の程度の抗酸化性を有するカレー粉が得られる。本発明のカレー粉を用いて製造されるカレールウ、レトルトカレーなどの食品は、香味に優れた高品質のものとなる。
Claims (10)
- 抗酸化性香辛料および加熱処理済み香辛料を含む、抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉であって、該カレー粉が、該カレー粉の重量100重量部を基準として、
(1)20〜70重量部の抗酸化性香辛料、および
(2)5〜70重量部の加熱処理済み香辛料を含む香辛料混合物であり、
該加熱処理済み香辛料が、加熱処理用香辛料を到達品温60〜145℃になるまで加熱処理することにより得られ、ここで、該加熱処理済み香辛料が、2種以上の加熱処理用香辛料を1種類ずつ別個に加熱処理を行った2種類以上の加熱処理済み香辛料の混合物であり、該抗酸化性香辛料が、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジル、アニス、ローズマリー、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブおよびタイムからなる群より選択される5種以上の香辛料の混合物である、カレー粉。 - 前記抗酸化性香辛料が、50%エタノール抽出溶液として200μg/mlの濃度で測定した場合の分化HL−60細胞系のO2 −産生抑制率、あるいはRAW264.7細胞の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である香辛料である、請求項1に記載のカレー粉。
- 前記加熱処理用香辛料が、クミン、コリアンダー、フェンネル、ターメリックおよびフェヌグリークからなる群より選択される、請求項1に記載のカレー粉。
- 50%エタノール抽出溶液として100μg/mlの濃度で測定した場合の分化HL−60細胞系のO2 −産生抑制率、あるいはRAW264.7細胞の亜硝酸イオン産生抑制率またはL−シトルリン産生抑制率が50%以上である、請求項1に記載のカレー粉。
- 請求項1に記載のカレー粉を含有し、該カレー粉が粉末の状態または溶けた状態である、食品。
- カレールウ、調理済みカレーおよび電子レンジカレーからなる群より選択される、請求項5に記載の食品。
- 請求項4に記載のカレー粉を含有し、該カレー粉が粉末の状態または溶けた状態である、食品。
- カレールウ、調理済みカレーおよび電子レンジカレーからなる群より選択される、請求項7に記載の食品。
- 抗酸化性が高くかつカレー粉として適切な香味を有するカレー粉の製造方法であって、
(1)加熱処理用香辛料を到達品温60〜145℃になるまで加熱処理して、加熱処理済み香辛料を得る工程、および
(2)5〜70重量部の該加熱処理済み香辛料と、20〜70重量部の抗酸化性香辛料とを含む香辛料混合物100重量部を得る工程、
を包含し、ここで、該加熱処理済み香辛料が、2種以上の加熱処理用香辛料を1種類ずつ別個に加熱処理を行った2種類以上の加熱処理済み香辛料の混合物であり、該抗酸化性香辛料が、キャラウェイ、ペパーミント、パプリカ、スターアニス、陳皮、バジル、アニス、ローズマリー、オールスパイス、セボリー、シナモン、ディル、クローブおよびタイムからなる群より選択される5種以上の香辛料の混合物である、方法。 - 請求項1または4に記載のカレー粉を食材に添加する工程を包含する、食品の製造方法。
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