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JP3761200B2 - 配線板の製造方法 - Google Patents

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JP3761200B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、2層以上の回路層を有する配線板に用いる感光性樹脂フィルムとその製造法並びにその感光性樹脂フィルムを用いた配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、配線板は、電子機器の発達に伴い、配線の高密度化が行われている。ところで、従来の配線板の絶縁材料としては、ガラス布にエポキシ樹脂を含浸し、銅箔を重ねて積層一体化した銅張り積層板を使用し、穴をあけ、穴内壁と銅箔表面全面に無電解めっきを行って、必要な場合にはさらに電解めっきを行って、回路導体として必要な厚さとした後、不要な銅をエッチング除去して、配線板を製造している。また、多層配線板についても、内層回路を形成した絶縁基材の上にプリプレグと呼ばれるガラス布にエポキシ樹脂を含浸し、半硬化の状態の材料と、銅箔を重ねて積層一体化した後は、穴をあけ、穴内壁と銅箔表面全面に無電解めっきを行って、必要な場合にはさらに電解めっきを行って、回路導体として必要な厚さとした後、不要な銅をエッチング除去して、配線板を製造している。
【0003】
ところで、このような絶縁材料は、ガラス布を使用しているために、表面にガラス布の布目によるわずかな凹凸が存在する。この凹凸は、その上に形成される導体回路の回路幅や導体間隔が0.1mm位までならば、あまり加工精度に影響することはなかったのであるが、今日要求されているように、導体回路幅、間隔共に0.06mm以下のような回路導体を加工するときには、凹凸によって、エッチングレジストの形成が精度よく行われなくなってきている。また、エッチングレジストから露出した銅は、エッチングの進行と共に除去されてゆくが、凹凸があると、エッチングの進行が板の厚さ方向のみならず、導体幅を減少させるようになる現象(オーバーエッチングという。)が発生し、加工精度を低下させている。
【0004】
さらにまた、多層配線板の回路層が増加した場合に、プリプレグは、ガラス布を用いているために、厚さを0.08mm以下にすることが困難なことから、多層配線板として仕上がった状態で、厚さが厚く、また重量がかさむという課題がある。
【0005】
このような課題を解決するものとして、
A.絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
B.その表面に第1の感光性樹脂層を形成する工程
C.第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程
D.残りの感光性樹脂層を粗化する工程
E.その表面に第2の回路を形成する工程
によって、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホールを有する配線板の製造法が提案されており、すでに実用化され始めている。
この場合に、工程Dにおける粗化に酸素ガスプラズマを用いる方法が特開昭58−209195号公報により開示され、特定の感光性樹脂を用い、工程Cの後に熱処理あるいはエネルギー線を照射して高絶縁化を図る方法が特開昭58−119695号公報に開示され、工程Dを工程Cに先立って行う方法が特開平3−3297号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これらの従来の方法には、いずれも工程Cにおいて選択的に除去するために用いるいわゆる現像液は、トリクロロエタン、塩化メチレン、N−メチルピロリドン、エチレングリコール、等の有機溶剤である。
ところが、有機溶剤を現像液として用いた場合、形成した感光性絶縁層を現像するだけでなく、露光した箇所を膨潤することもあり、その程度を制御することは通常は困難であることが多い。したがって、従来では、感光性絶縁層に特殊な樹脂を用いることが多く、そのことによって、その後の工程である粗化工程に、大きなエネルギーを費やすこととなる。
すなわち、特開昭58−209195号公報に開示されているように、酸素ガスプラズマを用いる方法がこれに相当する。
また、粗化工程は、次の工程の無電解めっきによる回路導体の形成を行う際に導体と絶縁層の接着力を高めるために行われるのであるが、わざわざ、粗化工程を先に行い、その後に露光して現像することにより、前述の現像液による絶縁層の膨潤を避ける特開昭58−119695号公報に開示された方法もあるが、そのために、現像した箇所、すなわち接続のバイアホール内壁が粗化されず、はんだ等による熱衝撃に弱いという課題が発生する。
さらにまた、特開昭58−209195号公報により開示されているように、粗化の前に、より強固に硬化させておき、粗化を行う方法もあるが、膨潤することにはかわりなく、逆に硬化させ過ぎると膨潤せずに粗化できない場合も発生するのである。
【0007】
有機溶剤はその性質上、蒸発し易く、作業者が誤って多量に吸引すると、中毒する等危険なことが多い。また、現像した後の有機溶剤は、その廃棄処理が困難なことが多く、通常は、回収して再生しなければならず、装置や設備がおおがかりとなるものである。
【0008】
本発明は、このような感光性樹脂を層間の絶縁に用い多層配線板を製造する上において、回路層間の絶縁層の回路形成前の処理の効率に優れ、かつ安全性や作業性に優れた感光性樹脂フィルムとその製造法並びにその感光性樹脂フィルムを用いた配線板の製造法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の感光性樹脂フィルムは、エポキシ樹脂とカチオン重合型光開始剤を含む組成物、又はアクリレートエポキシ樹脂とラジカル重合型光開始剤を含む組成物と、熱硬化剤を含有してなる、バイアホールを露光・現像で形成するための多層配線板の層間絶縁用であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の感光性樹脂フィルムは、エポキシ樹脂とカチオン重合型光開始剤を含む組成物、又はアクリレートエポキシ樹脂とラジカル重合型光開始剤を含む組成物と、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、NBR、イソプレンゴム、及び天然ゴムから選択された組成物と、熱硬化剤を含有してなる、バイアホールを露光・現像で形成するための多層配線板の層間絶縁用であることを特徴とする。
【0011】
本発明の感光性樹脂フィルムの製造法は、上記に記載の組成物を、溶剤に混合し、離型フィルムに塗布し、乾燥する。
【0012】
このような感光性樹脂フィルムを用いて、以下のようにしてプリント配線板を製造することができる。
A.絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程(図1(a)に示す。)
B.その表面に第1の感光性樹脂層を形成する工程(図1(b)に示す。)
C.第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し(図1(c)に示す。)、露光しなかった箇所を選択的に除去する(図示せず。)工程
D.残りの感光性樹脂層を粗化する工程(図1(d)に示す。)
E.その表面に第2の回路を形成する工程(図1(f)に示す。)
によって、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホールを有する配線板の製造法において、
露光しなかった箇所を選択的に除去するために酸化性の水溶液を用いることを特徴とする。
【0013】
このような方法を用いて、図1(g)〜図1(j)に示すように、前記工程B〜Eを必要な回路層数に応じて繰り返すことにより多層配線板とすることも可能である。
【0014】
さらには、露光しなかった箇所を選択的に除去するために、酸化性の水溶液を用いると同時に、残りの感光性樹脂層を粗化することもでき、工程を短縮することもできる。
【0015】
また、従来の技術に用いた手法を用いて、露光しなかった箇所を選択的に除去するために酸化性の水溶液を用い、この後露光した箇所を完全に硬化させた後に、残りの感光性樹脂層を粗化するためにさらに酸化性の水溶液を用いることによって、微細な加工ができる。
【0016】
さらにまた、第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程Cにおいて、露光した後であって、かつ露光しなかった箇所を選択的に除去する前に、溶剤によって膨潤することによって、より現像を早く行うことができる。
このような溶剤としては、前述の従来の技術に使用されるような膨潤を強力に行うものを使用することはできず、ジメチルホルムアミド、イソプロピルアルコール及びこれらの混合物のうちから選択されたものを用いることが好ましい。
【0017】
本発明に用いる酸化性の水溶液としては、6価のクロム化合物と7価のマンガン化合物からなる群の1種以上と、硫酸、リン酸、弗化ナトリウム、硼弗化水素酸、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群の1種以上との混合物を用いることが好ましい。
その後に、6価のクロム化合物又は7価のマンガン化合物を3価のクロム化合物又は6価のマンガン化合物に変え、中和する。これは、6価のクロム化合物又は7価のマンガン化合物が酸化作用があり、微量でも残存していると、樹脂が酸化され、絶縁性の低下や物理的強度が低下するおそれがあるからである。
【0018】
本発明に用いる感光性樹脂層には、エポキシ樹脂やエポキシ化合物をカチオン重合型光開始剤で硬化させる組成物や、アクリレートエポキシ樹脂やアクリレート化合物をラジカル重合型光開始剤で硬化させる組成物や、上記組成物に熱硬化剤と、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、NBR、イソプレンゴム、天然ゴム等を添加した組成物を用いることができ、特にこれらの材料に限定されず、感光性樹脂ならばどのようなものでも使用できる。
【0019】
本発明に用いる絶縁基板には、ガラス布−エポキシ樹脂、紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス紙−エポキシ樹脂等、通常の配線板に用いる絶縁材料を用いることができ、特に限定するものではない。
【0020】
本発明の第1の回路層を形成する方法は、銅箔と前記絶縁基板を貼り合せた銅張り積層板を用い、銅箔の不要な箇所をエッチング除去するサブトラクティブ法や、前記絶縁基板の必要な箇所に無電解めっきによって導体を形成するアディティブ法等通常の配線板の製造法を用いることができる。
【0021】
感光性樹脂層の形成は、液状の樹脂をロールコート、カーテンコート、ディップコート等の方法で塗布する方法や、感光性樹脂をフィルム化してラミネータで貼り合せる方法を用いることができる。
【0022】
露光・現像は、通常の配線板のフォトマスクを用いて各種のレジストを形成する方法が使用でき、本発明の酸化性の現像液を用いる。処理方法は、現像液に浸漬する方法、浸漬と同時に超音波振動を加える方法、スプレーによって噴霧する方法を使用できる。
【0023】
本発明の粗化には、本発明の現像液と同じ酸化性の水溶液が使用でき、現像液と異なる組成を用いてもよい。また、粗化に際して溶剤を用いる場合は、より膨潤の度合いを抑制するために溶剤に水を加えることが好ましい。
【0024】
第2の回路を形成する方法は、無電解めっきを行うのであるが、粗化した絶縁基板全面に無電解めっき用触媒を付与し、全面に無電解めっきを行って、必要な場合には、電解めっきによって回路導体を必要とする厚さにまで形成し、不要な箇所をエッチング除去する方法や、触媒を付与した後、めっきレジストを形成して、必要な箇所にのみ無電解めっきを行って形成することができる。
【0025】
本発明の方法を用いて多層化する場合には、以上の方法を繰返して行うことができるが、さらに、感光性樹脂層を形成した後に、露光に先だって、積層プレス装置やロールプレス装置を用いて圧力を加え、樹脂層を平坦にすることが好ましく、配線の高密度化を容易にする。また、次の感光性樹脂層を形成する前に、その下になる回路導体表面を粗化したり、従来の多層配線板の製造法に用いられるように、酸化して凹凸を形成したり、酸化して形成した凹凸を水素化硼素ナトリウムやジメチルアミンボラン等のアルカリ性還元剤を用いて還元して、層間の接着性を高めることもできる。
【0026】
【作用】
本発明の方法により、感光性絶縁層に特殊な樹脂を用いる必要がなく、酸素ガスプラズマや強力に膨潤させる有機溶剤を用いる必要もなく、わざわざ、粗化工程を先に行い、その後に露光して現像する必要もない。
また、強力な膨潤を行う有機溶剤を用いることなく、用いるとしても、膨潤の度合いを抑制するために水を加えているので、蒸発して作業者が誤って多量に吸引しても、中毒する等の危険はない。
【0027】
【実施例】
実施例1
図1に本発明の一実施例の工程を示す。
(i)絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
35μmの両面粗化銅箔を両面に貼りあわせた銅張りガラス布−エポキシ樹脂積層板1であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、不要な箇所の銅箔をエッチング除去して第1の回路2を形成する(図1(a)に示す。)。
(感光性樹脂の組成)
・エポキシ樹脂
UVR−6510(ユニオンカーバイド社製、商品名)・・・50重量部
DEN−438(ダウケミカル社製、商品名)・・・・・・・12重量部
・エポキシ化ポリブタジエン
R−45EPT(出光石油株式会社製、商品名)・・・・・・・8重量部
・NBR
N−1072(日本ゼオン株式会社製、商品名)・・・・・・20重量部
・フェノール
H−2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・10重量部
・光開始剤
UVI−6970(ユニオンカーバイド社製、商品名)・・・・2重量部
・流動調整剤
エアロジル200(日本エアロジル株式会社製、商品名)・1.3重量部
・溶剤
エチルエトキシプロピオネート・・・・・・・・・・・・・200重量部
(ii)その表面に第1の感光性樹脂層を形成する工程
記の組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第1の回路2の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする(図1(b)に示す。)。
(iii)第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する工程
露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する(図1(c)に示す。)。
(iv)露光しなかった箇所を選択的に除去すると共に、残りの感光性樹脂層を粗化する工程
酸化性の水溶液として、CrO3:60g/l、ホウフッ化水素酸800ml/lの水溶液を用い、50℃で1.6kgf/cm2の条件で、5.5分間スプレーする(図1(d)に示す。)。
(v)中和工程
NaHSO3:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で10分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(vi)その表面に第2の回路9を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する(図1(e)に示す。)。このときに第1の回路と第2の回路を接続するバイアホール6が形成される。
次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する(図1(f)に示す。)。
(vii)積層前処理
亜塩素酸ナトリウム:50g/l、NaOH:20g/l、リン酸3ナトリウム:10g/lの水溶液に、85℃で2分間浸漬し、水洗して、80℃で20分間乾燥し、第2の回路9の表面に酸化銅の凹凸を形成する。
(viii)その表面に第2の感光性樹脂層10を形成する工程
前述の組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第2の回路9の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする(図1(g)に示す。)。
(ix)第3の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する
工程
露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する。
(x)露光しなかった箇所を選択的に除去すると共に、残りの感光性樹脂層を粗化
する工程
酸化性の水溶液として、CrO3:60g/l、ホウフッ化水素酸800ml/lの水溶液を用い、50℃で1.6kgf/cm2の条件で、5.5分間スプレーする(図1(h)に示す。)。
(xi)中和工程
NaHSO3:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で10分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(xii)その表面に第3の回路を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する(図1(i)に示す。)。このときに、第2の回路と第3の回路を接続するバイアホール61が形成される。
次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する(図1(j)に示す。)。
【0028】
実施例2
(i)絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
35μmの両面粗化銅箔を両面に貼りあわせた銅張りガラス布−エポキシ樹脂積層板1であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、不要な箇所の銅箔をエッチング除去して第1の回路2を形成する。
(ii)その表面に第1の感光性樹脂層を形成する工程
実施例1で使用した組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第1の回路2の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする。
(iii)第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する工程
露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する。
(iv)露光しなかった箇所を選択的に除去する(現像)工程と残りの感光性樹脂層を粗化する工程
酸化性の水溶液として、ジメチルホルムアミド:水=1:1の水溶液に浸漬した直後に、CrO3:30g/l、H2SO4:350ml/l、NaF:20g/lの水溶液を50℃に加温し、1.6kgf/cm2の圧力で、3分間スプレーする。
(v)中和工程
NaHSO3:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で5分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(vi)その表面に第2の回路9を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する。このときに、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホール6が形成される。
次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する。
(vii)積層前処理
亜塩素酸ナトリウム:50g/l、NaOH:20g/l、リン酸3ナトリウム:10g/lの水溶液に、85℃で2分間浸漬し、水洗して、80℃で20分間乾燥し、第2の回路9の表面に酸化銅の凹凸を形成する。
(viii)その表面に第2の感光性樹脂層10を形成する工程
実施例1で使用した組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第2の回路9の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする。
(ix)第3の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する工程
露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する。
(x)露光しなかった箇所を選択的に除去すると共に、残りの感光性樹脂層を粗化する工程
酸化性の水溶液として、CrO3:60g/l、ホウフッ化水素酸800ml/lの水溶液を用い、50℃で1.6kgf/cm2の条件で、5.5分間スプレーする。
(xi)中和工程
NaHSO4:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で10分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(xii)その表面に第3の回路を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する。このときに、第2の回路と第3の回路を接続するバイアホール61が形成される。
次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する。
【0029】
実施例3
(i)絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
35μmの両面粗化銅箔を両面に貼りあわせた銅張りガラス布−エポキシ樹脂積層板1であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、不要な箇所の銅箔をエッチング除去して第1の回路2を形成する。
(ii)その表面に第1の感光性樹脂層を形成する工程
実施例1で使用した組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第1の回路2の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする。
(iii)第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する工程
露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する。
(iv)露光しなかった箇所を選択的に除去する(現像)工程
酸化性の水溶液として、KMnO4:40g/l、NaOH:26g/lの水溶液を50℃に加温し、1.6kgf/cm2のスプレー圧で4分間処理する。
(v)中和工程
SnCl2:30g/l、HCl:300ml/lの水溶液に、常温で5分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(vi)残りの感光性樹脂層を粗化する工程
現像した直後に、CrO3:55g/l、H2SO4:350ml/l、NaF:20g/lの水溶液を50℃に加温し、1.6kgf/cm2の圧力で、3分間スプレーする。
(vii)中和工程
NaHSO3:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で5分間浸漬した後、水洗した。
(viii)その表面に第2の回路9を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する。このときに、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホール6が形成される。
次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する。
(viii)その表面に第2の感光性樹脂層10を形成する工程
実施例1と同じ組成の感光性樹脂を、離型フィルムに塗布し、120℃で8分間乾燥してドライフィルム化する。このフィルムを、前記第2の回路9の表面に、120℃で圧力40psi、送り速度0.3m/分の条件でラミネートする。
(x)第3の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光する工

露光条件を1J/cm2とし、感光性樹脂表面にフォトマスクを重ねて、その上から紫外線によって露光する。
(xi)露光しなかった箇所を選択的に除去すると共に、残りの感光性樹脂層を粗化
する工程
酸化性の水溶液として、KMnO4:40g/l、NaOH:26g/lの水溶液を50℃に加温し、1.6kgf/cm2のスプレー圧で4分間処理する。
(xii)中和工程
SnCl2:30g/l、HCl:300ml/lの水溶液に、常温で5分間浸漬し、水洗する。この後のpHは約3位であった。
(xiii)残りの感光性樹脂層を粗化する工程
現像した直後に、CrO3:55g/l、H2SO4:350ml/l、NaF:20g/lの水溶液を50℃に加温し、1.6kgf/cm2の圧力で、3分間スプレーする。
(xiv)中和工程
NaHSO3:30g/l、H2SO4:5ml/lの水溶液に、常温で5分間浸漬した後、水洗した。
(xv)その表面に第3の回路を形成する工程
塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)に、常温で25分間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って厚さ20μmの導体層を形成する。このときに、第2の回路と第3の回路を接続するバイアホール61が形成される。次に、めっき導体の不要な箇所を、エッチング除去するために、エッチングレジストを形成し、エッチングし、その後、エッチングレジストを除去する。
【0030】
比較例
現像液に、トリクロロエタンを用い、18℃で1.6kgf/cm2の圧力で、5分間スプレーし、中和処理をしなかった以外は、実施例1と同様に行った。
【0031】
以上のようにして作成したサンプルを、次のようにして試験した。
(はんだ耐熱性)
85℃、相対湿度85%の条件で24時間放置し、取りだしたサンプルを260℃のはんだ槽に浮かべて、回路が剥離しない時間を求めた。
(引き剥がし強度)
JIS−C−6481に基づいて試験した。
(絶縁抵抗)
85℃、相対湿度85%の条件で、導体間に直流100v/0.1mmのバイアス電圧を印加し、1000時間後の、絶縁抵抗を測定した。
これらの試験結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003761200
【0033】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の方法によって、以下の効果を奏する。
(1)従来の技術のように、フォトバイアホールの形成に、膨潤を強力にできる有機溶剤を使用しないので、回路銅と感光性樹脂層との界面に有機溶剤が進入せず、はんだ耐熱性の低下がない。
(2)塩素系の溶剤を使用しないため、電食による絶縁抵抗の低下がない。
(3)有機溶剤を多量に使用しないので、作業性、安全性に優れる。
(4)現像と粗化とを同時に行うこともでき、作業性、経済性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(j)はそれぞれ、本発明の一実施例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁基板 2.第1の回路
3.第1の感光性樹脂層 4.フォトマスク
5.紫外線 6,61.バイアホール
7.粗化面 8.めっき導体
9.第2の回路 10.第3の回路

Claims (7)

  1. A.絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
    B.その表面に、第1の感光性樹脂層を形成するために、エポキシ樹脂カチオン重合型光開始剤及び熱硬化剤を含む組成物、又はアクリレートエポキシ樹脂ラジカル重合型光開始剤及び熱硬化剤を含む組成物を、溶剤に混合し、離型フィルムに塗布し、乾燥することによって得られる、バイアホールを露光・現像で形成するための多層配線板の層間絶縁用感光性樹脂フィルムをラミネートする工程
    C.第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程
    D.残りの感光性樹脂層を粗化する工程
    E.その表面に第2の回路を形成する工程
    によって、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホールを有する配線板の製造法において、
    C工程の露光しなかった箇所を選択的に除去するために酸化性の水溶液を用いて、C工程中の除去段階と同時にD工程を行い、その後に中和することを特徴とする配線板の製造法。
  2. A.絶縁基板表面に第1の回路を形成する工程
    B.その表面に第1の感光性樹脂層を形成するために、エポキシ樹脂カチオン重合型光開始剤及び熱硬化剤を含む組成物、又はアクリレートエポキシ樹脂ラジカル重合型光開始剤及び熱硬化剤を含む組成物を、溶剤に混合し、離型フィルムに塗布し、乾燥することによって得られる、バイアホールを露光・現像で形成するための多層配線板の層間絶縁用感光性樹脂フィルムをラミネートする工程
    C.第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程
    D.残りの感光性樹脂層を粗化する工程
    E.その表面に第2の回路を形成する工程
    F.前記工程B〜Eを必要な回路層数に応じて繰り返す工程
    によって、第1の回路と第2の回路を接続するバイアホールを有する配線板の製造法において、
    C工程の露光しなかった箇所を選択的に除去するために酸化性の水溶液を用い用いて、C工程中の除去段階と同時にD工程を行い、その後に中和することを特徴とする配線板の製造法。
  3. 中和の後、露光した箇所を完全に硬化させた後に、残りの感光性樹脂層を粗化するためにさらに酸化性の水溶液を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線板の製造法。
  4. 第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程において、露光した後であって、かつ露光しなかった箇所を選択的に除去する前に、溶剤によって膨潤することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の配線板の製造法。
  5. 第2の回路となる形状に遮蔽部を形成したフォトマスクを介して露光し、露光しなかった箇所を選択的に除去する工程において、露光した後、硬化した感光性樹脂表面の一部を粗化する前に、溶剤によって膨潤するために、ジメチルホルムアミド、イソプロピルアルコール及びこれらの混合物のうちから選択されたものを用いることを特徴とする請求項4に記載の配線板の製造法。
  6. 酸化性の水溶液として、6価のクロム化合物と7価のマンガン化合物からなる群の1種以上と、硫酸、リン酸、弗化ナトリウム、硼弗化水素酸、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群の1種以上との混合物を用いることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の配線板の製造法。
  7. 中和工程において、6価のクロム化合物又は7価のマンガン化合物を3価のクロム化合物又は6価のマンガン化合物に変えることを特徴とする請求項6に記載の配線板の製造法。
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