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JP3753556B2 - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

光電変換素子及びその製造方法 Download PDF

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子及びその製造方法に関し、より詳細には、複数のpin接合を積層してなる光電変換素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜太陽電池等で用いられるpin接合を有する光電変換素子において、光入射側のドープ層は、変換効率を向上させる上で重要な要因の一つとして従来から様々な開発が行われてきた。特に、光入射側のドープ層の一つであるp層は、アモルファスシリコン系の窓層としての機能を果たすものであるが、光電変換層ではないため、光吸収量を小さくすると同時に、高導電率及び良好なp/i界面特性をもたせるという相反する性能を満足させる必要があり、種々の研究がなされている。
【0003】
例えば、p層として、ボロンをドープしたa−SiC膜を用いる方法が、特公平3−40515号公報及び特公平3−63229号公報に記載されている。
これらの公報では、p層は、シラン又はシラン誘導体(例えば、SiH4 )、炭化水素(例えば、CH4 )、不活性ガス(例えばAr、He)等の混合ガスとともに、B2 6 ガスをグロー放電により分解して成膜する方法が記載されており、他にもプラズマ化学気相成長法等が一般に知られている。
【0004】
しかし、B2 6 ガスを原料ガスに同時に混入すると、B(ボロン)が、アモルファス中のSi等の結合手を終端している水素を引き抜く。これにより、層中にダングリングボンドと呼ばれる未結合手が多数形成されることとなる。このため、上記方法により成膜されたボロンをドープしたアモルファスシリコン系膜を窓層であるp層に使用した場合には、p層の光吸収量が増加する。
【0005】
そこで、この光吸収量の増加を抑えるために、膜内に数十パーセントまで炭素が導入されるが、この炭素量の増加は、膜質の悪化を招き、それによって、導電率が低下し、素子全体の内部抵抗を増加させるという問題がある。
このように、セル特性にシリーズ抵抗を生じさせないような所望の導電率を得ようとすれば、光吸収量が無視できないほど大きくなり、十分な光電流が確保でないという問題がある。
【0006】
また、プラズマ化学気相成長法においては、プラズマ中のボロンは膜表面の未結合手をも増加させるため、p/i界面に再結合準位を大量に発生させ、変換効率に多大な悪影響を及ぼす。よって、例えば、p層としてボロンをドープしたSiC膜を用いた場合、光電変換層との接合が悪く、発生した光キャリアの再結合が中心となって、十分な開放電圧(Voc)やフィルファクター(F.F.)が確保できなくなる。
【0007】
そこで、p/i界面に、膜中のC量を緩やかに変化させたアモルファス膜や真性SiC膜をバッファ層として挟み込むことにより、セル特性への影響を緩和する手法が一般的に用いられている。
しかし、これらバッファ層は、導電率が低く、素子の内部抵抗の増加の原因となり、結局F.F.の低下は回避できない。
【0008】
これに対して、特開平7−22638号公報には、p層の作製方法として、アモルファスボロン層を作製した後にアモルファスシリコン層を積層することにより、p型のアモルファスシリコン層を形成する方法が開示され、Appl.Phys.36、467 (1997)にはアモルファスボロン層を作製した後にアモルファスカーボンを積層することにより、p層を形成する方法が提案されている。しかし、アモルファスボロン層では、光吸収量を十分小さくすることは依然として困難である。
【0009】
また、太陽光のスペクトルを効率よく利用して光電変換率を高めるために、pin接合を複数積層した構造からなるタンデム型の光電変換素子が広く用いられている。このような光電変換素子では、各pin接合内の光電変換層の光学的バンドギャップを任意に設定することにより、それぞれのpin接合内で発生する光電流を効率よく利用することができる。しかしその反面、中間のp層と隣接するn層とが接触する界面が必然的に存在し、それによって、良好なオーミック接触を得るために膜質は犠牲となり、かつ光吸収量の多い再結合層の3nm程度をこの界面に挿入せざるを得ないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ボロンをドープさせたアモルファスシリコン系の膜を形成する場合、SiH4 を原料ガスとして、GeH4 ,CH4 ,H2 ,Ar,He等を混合したガスに、B2 6 ガスを混入し、プラズマ化学気相成長法を用いて成長させるのが一般的である。しかし、B2 6 ガスを上記ガスに同時に混入すると、ボロンによるアモルファス中のSiやGeの結合手を終端している水素の引き抜きが起こり、膜中にダングリングボンドと呼ばれる未結合手が多数形成される。この水素の引き抜き効果によって、窓層であるp層の光吸収量は増加する。この光吸収量の増加を抑えるために、上記したCH4 のようなガスを原料ガスに混合してCを膜内に混入するが、このことはp層の導電率の大幅な低下をひき起こす。したがって、セル特性にシリーズ抵抗を生じさせないような所望の導電率を得ようとすれば、光吸収量が無視できないほど大きくなり、十分な光電流が確保できないという問題があった。
【0011】
加えて、プラズマ中のボロンは膜表面の未結合手も増加させるため、p/i界面に再結合準位を大量に発生させ、変換効率に多大な悪影響を及ぼす。例えば、p層としてボロンドープSiC膜を用いた場合、光電変換層との接合が悪くなり、十分なVocやF.F.を確保できない。このため、通常、p/i界面にバッファ層(真性SiC膜)を挿入するが、この層は導電率が低く、素子の内部抵抗の増加の原因となり、F.F.の低下をもたらす。
【0012】
さらに、このようなpin接合を2つあるいは3つ以上接合して1つの素子とした、いわゆるタンデム型の光電変換素子においては、n層と隣接する中間のp層を、隣接する下部のn層とオーミック接触を得るためのコンタクト層(高ドープa−Si膜)とa−SiCやa−SiO膜等のワイドギャップ化したシリコン系合金膜を積層して形成するのが一般的であるが、不活性層であるコンタクト層の光吸収ロスが大きいことや、a−SiCやa−SiO膜等のワイドギャップ化したシリコン系合金膜の直列抵抗が無視できないほど大きくなって、光電変換素子のF.F.を低下させるという問題がある。
【0013】
このように、従来の方法では、複数のpin接合を積層してなるタンデム型の光電変換素子において、光吸収量が小さくかつ高導電率のp型ドープ層で、n型のアモルファスシリコン層(もしくは微結晶シリコン層)と光電変換層の両方に良好な界面特性をもつという相反する特徴を満足させる窓層を得ることは非常に困難であった。
【0014】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、複数のpin接合を積層してなるタンデム型の光電変換素子において、p層が、隣接するn層およびi層の双方の界面で、良好なオーミック接触を有し、かつ光吸収量が小さい界面特性をもつ光電変換素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数のpin接合を積層してなる光電変換素子であって、少なくともn層に隣接するp層が、第1p層としてn型及びp型の不純物が混在した5nm以下の膜厚を有する非晶質シリコン層と、第2p層としてi層に近づくにつれて不純物濃度が減少する非晶質シリコン層とが積層されてなる光電変換素子が提供される。
【0016】
また、本発明によれば、複数のpin接合を積層してなる光電変換素子の製造方法において、n層に隣接するp層を少なくとも2層構造とし、第1p層としてp型不純物をドープした非晶質シリコン膜を成膜し、次いで第2p層としてp型不純物を含まない原料ガスの放電分解によって非晶質シリコン層を成膜して積層することにより形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の光電変換素子は、少なくとも2つのpin接合を有するタンデム型の光電変換素子であり、主として、光の入射側から順に設けられた、透明電極層と、第1pin接合と、この第1pin接合のn層に隣接するp層を有する第2pin接合と、裏面電極層とからなる。第2pin接合は、n型及びp型の不純物が混在した5nm以下の膜厚を有する非晶質シリコン層(第1p層)及びi層に近づくにつれて不純物濃度が減少する非晶質シリコン層(第2p層)が積層してなるp層と、このp層とpin接合を形成するi層及びn層とからなる。
本発明の光電変換素子は、さらに第3、第4・・・のpin接合が積層されたものを含むが、これらの複数のpin接合のすべてが、上記の第1p層及び第2p層を有するp層からなるpin接合を含む必要はない。少なくとも1つのpin接合が、上記の第1p層及び第2p層を有するp層からなるpin接合からなることは必要であるが、すべてのpin接合において、第1p層及び第2p層を有することが好ましい。。
【0018】
本発明の光電変換素子は、基板上に形成されていることが好ましい。
本発明の光電変換素子に用いることができる基板としては、通常、太陽電池セルの基板として使用されるものであれば特に限定されるものではなく、ステンレス、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属からなる基板、ガラス基板、ポリイミド、PET、PEN、PES、テフロン等の樹脂基板、金属基板に樹脂が塗布された基板、樹脂基板に金属層が形成された基板等、種々のものが挙げられる。なかでも透明基板であることが好ましい。なお、この基板は、基板の利用態様に応じて、さらに絶縁膜、金属や半導体等による他の導電膜あるいは配線層、バッファ層等又はこれらが組み合わされて形成された基板であってもよい。基板の厚さは特に限定されるものではないが、適当な強度や重量を有するように、例えば0.1〜30mm程度が挙げられる。また、基板表面には凹凸を有していてもよい。
【0019】
本発明の光電変換素子に用いられる透明電極層としては、ZnO、ITO、SnO2 等の導電性酸化物等が挙げられる。これらの電極材料は、単層又は複数層として形成することができる。このような裏面電極の膜厚は、使用する材料等により適宜調整することができるが、例えば、200〜2000nm程度が挙げられる。また、このような透明電極層の表面には、凹凸が形成されていてもよい。凹凸は、例えば、可視光領域の光の波長程度、0.1〜1.2μm程度の高さ、0.1〜10μmのピッチを有するものが挙げられる。
【0020】
本発明の光電変換素子に用いられる第1pin接合は、従来の技術によるpin接合であってもよいし、後述する本発明の光電変換素子に用いられる第2pin接合であってもよい。また、この第1pin接合は、本発明の光電変換素子に用いられる第2pin接合のp層上に1つまたは複数あってもよい。
本発明の光電変換素子の第2pin接合のp層は、n型及びp型の不純物が混在した5nm以下の膜厚を有する非晶質シリコン層(第1p層)と、i層に近づくにつれて不純物濃度が減少する非晶質シリコン層(第2p層)とが積層されてなり、このような構成により、下地のn層と良好なオーミック接触を確保しながらホウ素の膜中シリコンからの水素の引き抜き効果によるp層膜質低下を起こさないp層を形成することができる。
【0021】
上記p層は、第1p層及び第2p層とも、半導体層、特にアモルファスシリコン層、例えば、a−Si:H、a−SiGe:H等により形成することができる。第1p層と第2p層とは、必ずしも同一半導体層により形成されていなくてもよい。第1p層及び第2p層のいずれもが、SiCではなく、a−Si:Hであることが好ましい。
【0022】
第1p層において、膜厚が5nm以下とは、第1p層の光学的な吸収量が無視できる範囲の膜厚を意味しており、半導体の1原子層以上の膜が含まれる。また、この膜は全面において均一な膜厚を有していることが好ましいが、例えば、透明電極層の表面に島状に形成されていてもよい。また、第1p層全体にわたって、所定量の不純物が添加されていることが好ましい。つまり、第1p層がシリコン系の層により形成されている場合、第1p層の1原子層中にSiは1022個/cm2存在し、その層中に不純物が1019個/cm2以上存在すればキャリア密度は十分である。これは、Si原子1000個に対して、キャリアが1個あればよいことを意味するため、このようなキャリア密度を維持できる程度のキャリア、例えばボロン等のアクセプタが存在するように、膜厚及び不純物濃度を調整することができる。
【0023】
上記のように第1p層が構成されていることにより、後述するi層に十分な内部電界を形成でき、比較的大きな開放電圧を確保でき、光吸収量の増加を抑制できるため、比較的大きな短絡電流を得ることができる。
また、第1p層は、後述するように、その表面をプラズマ処理されていてもよい。このようにその表面をプラズマ処理することにより、後述する第2p層とともに良好なp/i界面特性をもたせることができる。
【0024】
第2p層において、i層に近づくにつれて不純物濃度が減少する非晶質シリコン層からなるp層とは、この層を形成する際にはp型不純物を含まない原料ガスの放電分解によってi層を形成するが、その形成と同時あるいはその後に下層の第1p層からの不純物の拡散及び/または成膜雰囲気からの不純物の混入により、p型となり得る層を意味する。
【0025】
よって、この第2p層内の第2導電型不純物は、第1p層の不純物濃度よりも小さく、第1p層から後述するi層に近づくにつれて、徐々に減少していることが好ましい。このように、第2p層内の不純物濃度が徐々に減少している場合には、i層にかけて光吸収係数を徐々に大きくすることができ、つまり、不純物による第2p層からの水素の引き抜き作用を抑制して光吸収量を徐々に小さくすることができ、かつ第2p層の膜質の低下を防止することができる。なお、第2p層は、1層で形成されてもよいが、成膜条件等を変化させた複数層で形成されていてもよい。第2p層の膜厚は、特に限定されるものではないが、例えば、1〜200nm程度の膜厚が挙げられる。第2p層が複数層で形成されている場合には、各層の膜厚は、1〜30nm程度であることが好ましい。
【0026】
また、第2p層は、後述するように、所定膜厚分を成膜するごとに、その表面にプラズマ処理が施されていてもよいし、第2p層が複数層で形成されている場合には、各層の表面がプラズマ処理されていてもよい。なお、複数層のすべての表面がプラズマ処理されていてもよいし、その中の一部の層の表面がプラズマ処理されていてもよい。
【0027】
本発明の光電変換素子において、第2pin接合を形成するi層及びn層は、通常、光電変換素子におけるpin接合に使用されるi層及びn層であれば、特に限定されるものではない。例えば、i層及びn層としては、いずれも上述したような非晶質シリコン層により形成されていてもよいし、結晶シリコン層により形成されていてもよい。i層はキャリアとなる不純物が導入されておらず、n層はドナーとなる不純物、例えばリン、砒素等が1018〜1019cm-3程度で導入された層が挙げられる。これらの膜厚は、光電変換素子により得ようとするエネルギーあるいは、p層中、n層中等の不純物濃度等により適宜調整することができるが、例えば、それぞれ1〜100nm程度、1〜200nm程度が挙げられる。
【0028】
また、裏面電極層は、通常、電極として使用される導電材料であれば特に限定されることなく、例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム等の金属、上述した導電性酸化物等が挙げられる。これらの膜厚は、光電変換素子の使用態様に応じて適宜選択することができる。
さらに、透明電極層、p層、i層、n層、裏面電極層の間に、任意にバッファ層、中間層、導電層、絶縁層等をさらに備えていてもよい。
【0029】
本発明の光電変換素子の製造方法においては、好ましくは第1pin接合のn層の表面に、まず、第1p層としてp型不純物を高濃度にドープした非晶質シリコン膜を5nm以下の膜厚となるように成膜する。
第1p層は、公知の方法、例えば、SiH4、GeH4、H2、Ar、He等のガスを用いるCVD法、プラズマCVD法等により形成することができる。
【0030】
p層を構成するp型不純物(ボロン等)は、原料ガスに、例えば、B2 6 ガスを混入して成膜と同時にドーピングしてもよいし、半導体層を形成した後、イオン注入又は熱拡散等の方法によりドーピングしてもよい。
また、第1p層は、上述したようにその表面にプラズマ処理を施してもよい。この際のプラズマ処理は、H2 ,Ar,Heのうちの少なくとも1種類のガスを含む気相プラズマで行うのが好ましい。
【0031】
次に、第1p層上にp型不純物を含まない原料ガスの放電分解によって、非晶質シリコン層からなる第2p層を成膜する。第2p層を成膜する方法は、原料ガスの中に不純物を含まない以外は、第1p層を形成する方法と同様の方法で形成することができる。
【0032】
このような方法で成膜することにより、p型の不純物を積極的に含有させないが、下地である第1p層からp型不純物が拡散することにより、結果的にi層に近づくにつれて不純物濃度が減少する第2p層を形成することができる。また、第1及び第2p層が成膜装置、例えばプラズマCVD装置により成膜される場合であって、第2p層を第1p層と同じチャンバで成膜することにより、雰囲気中に存在する第1p層形成の際のp型不純物の混入により、結果的に第2p層を形成することができる。
【0033】
さらに、この第2p層は、その表面及び/または所定膜厚を成膜する毎に、得られた第2p層の表面にプラズマ処理を施すことが好ましい。この際の所定膜厚とは、例えば、1〜30nm程度が挙げられる。また、所定膜厚毎にプラズマ処理を複数回施す場合には、プラズマ照射時間及び/又は処理時の投入電力を1回目よりも2回目、2回目よりも3回目と、徐々に小さくすることが好ましい。このようなプラズマ処理により、第2p層中の光吸収係数を、i層に近づくにつれて徐々に増大させることができ、つまり第p層中の光吸収量増加を徐々に抑制できるため、短絡電流を向上できるとともに、Voc及びF.F.の低下を抑制することができる。上記したプラズマ処理の条件は、例えば、表1のように設定することができる。
【0034】
【表1】
Figure 0003753556
【0035】
なお、第2p層の形成は、第1p層を形成した成膜装置のチャンバと同一のチャンバで行ってもよい。この場合には、特別なドーピングプロファイルを設計することなく、光吸収係数を増大させることができ、つまり第1及び第2p層中の光吸収量増加を抑制できるため、ひいては、製造コストの低減を実現することができる。
i層の形成は、必ずしも第1p層を形成した成膜装置のチャンバと同一のチャンバでなくてもよく、異なるチャンバで形成する方がよい。この場合には、第2p層に過剰の不純物の拡散を及ぼすことがないため、第2p層内の内部電界制御を容易に行うことができる。
【0036】
i層は、i層成膜チャンバによりp型及びn型の不純物を含まないシリコン層として形成される。n層は、n層成膜チャンバによりn型の不純物が拡散されたシリコン層として形成される。
なお、第1pin接合は、従来の成膜方法を使用したものでもよいし、後述する本発明のp層を有するpin接合(以下、第2pin接合と称する)でもよいので、ここでの説明は省略する。
【0037】
このように、本発明のタンデム型光電変換素子は、n層に隣接するp層が、ボロンをドープしたa−SiC膜を用いた構成ではなく、a−Si膜のみを用いた構成であるため、隣接するn層およびi層の双方の界面における界面特性が改善され、それによってp層における光吸収量の増加を抑え、層間での良好なオーミック接触を得ることができる。
【0038】
図1は、本発明のタンデム型光電変換素子の具体的な断面構造を示す。
タンデム型光電変換素子は、透明ガラス基板1上に、透明電極層2、第1pin接合3、第2pin接合9及び裏面電極層6が順次形成されて構成されている。第2pin接合9は、p層(11、12、13、14)と、i層4と、n層5とからなり、それぞれのp層(11〜14)は、高ドープp型a−Si層からなる第1p層7と、p型a−Si層からなる第2p層8(a〜d)とから構成される。
【0039】
第1pin接合3もp層、i層及びn層が積層されて1つのpin接合を形成しており、上記のp層(11〜14)、i層4及びn層5からなる第2pin接合9とともに一体のタンデム型光電変換素子10、20、30、40を形成する。なお、第1pin接合3のp層、i層及びn層からなるpin接合は、第2pin接合9のpin接合と異なる製造方法で構成されていてもよい。
【0040】
以下に、本発明に基づくタンデム型光電変換素子の製造方法を4つの実施の形態により説明する。ここでは、特にSiを主元素として構成されるドープ層について説明するが、同様の方法でa−SiGe:H膜のようなGeを含むアモルファスシリコン系のドープ層についても同様の効果を生じる。
【0041】
実施例1
この実施の形態では、図1に示したように、タンデム型光電変換素子10が、透明ガラス基板1上に、透明電極層2、第1pin接合3、第2pin接合9のp層11、i層4、n層5及び裏面電極層6が順次形成されてなる。この例では、p層11が、第1p層7と第2p層8aからなる。タンデム型光電変換素子10の製造方法を、以下に説明する。
【0042】
まず、プラズマ気相成膜装置におけるp層成膜チャンバ内の基板支持体上に、凹凸ZnOからなる透明電極層2付きの透明ガラス基板1を載置し、この基板1上に、第1pin接合3を作製した。
SiH4:CH4:B26=1:1:0.02のガスを200sccmの流量で供給し、投入電力200Wで成膜し、ボロンが高濃度でドープされた高ボロンドープa−SiC層を作製した。このp型ドープa−SiC膜上にノンドープのa−SiC膜を10nm積層し、i層成膜室で成膜した100nmのi層とn層成膜室で成膜した30nmのn層を積層して第1pin接合3を作製した。 このpin接合3のn層上に、SiH4:B26:H2=1:0.1:20の原料ガスを200sccmの流量で供給した。この際、成膜温度を200℃、基板温度を200℃、投入電力を200Wとし、約1分間成膜し、第1p層7としてボロンが高濃度でドープされた高ドープp型a−Si層を作製した。得られた高ドープp型a−Si層は、光吸収量が無視できる膜厚、ここでは3nm程度の膜厚に設定した。
ここで、成長時間は下地のn層中にボロンが十分混入し、上部層と良好なオーミック接触が得られる時間(上記の約1分間)に設定した。
【0043】
続いて、同一チャンバで、SiH4:H2=100:200sccmの原料ガスを用いて、ボロンをドープしないa−Si層を10nm程度の膜厚で成膜した。この際、a−Si層は、このa−Si層の下地の高ドープp型a−Si層、すなわち、第1p層7からボロンが拡散するか、あるいは雰囲気ガス中のボロンの混入により、層全体をp層化して第2p層8aとなる。
【0044】
次いで、この第1p層7と第2p層8aとを積層したp層(p型非晶質シリコン層)11の上に、i層成膜チャンバにて、SiH4:H2=200:500sccmの原料ガスを用い、投入電力を100Wとし、膜厚200nm程度のi層4を成膜し、さらに、i層4上に、n層成膜チャンバにて、SiH4:H2:PH3=10:500:3、投入電力を100Wとし、膜厚30nm程度のn層5を成膜し、それによって第2pin接合9を形成した。次いで、第2pin接合9のn層5上に、スパッタ装置にて成膜温度200℃で、膜厚500nm程度のAg膜を成膜して裏面電極層6を形成し、タンデム型の光電変換素子10を作製した。
【0045】
実施例2
この実施の形態では、図1に示したように、タンデム型光電変換素子20が、透明ガラス基板1上に、透明電極層2、第1pin接合3、第2pin接合9のp層12、i層4、n層5及び裏面電極層6が順次形成されてなる。この例では、p層12が、第1p層7と第2p層8bからなり、第2p層8bが、第2p層8bを成膜する際、所定膜厚分を成膜するごとに、第2p層8bの表面にプラズマ処理を施す製造方法により形成されてなる。
【0046】
タンデム型光電変換素子20の製造方法を、以下に説明する。
まず、プラズマ気相成膜装置におけるp層成膜チャンバ内の基板支持体上に、凹凸ZnOからなる透明電極層2付きの透明ガラス基板1を載置し、この基板1上に、a−Siのpin接合3を作製した。このpin接合3のn層上に、SiH4:B26:H2=1:0.1:20の原料ガスを200sccmの流量で供給した。この際、成膜温度を200℃、基板温度を200℃、投入電力を200Wとし、約1分間成膜し、第1p層7としてボロンが高濃度でドープされた高ドープp型a−Si層を作製した。得られた高ドープp型a−Si層は、光吸収量が無視できる膜厚、ここでは3nm程度の膜厚に設定した。
【0047】
続いて、同一チャンバで、SiH4:H2=100:200sccmの原料ガを用いて、ボロンをドープしないa−Si層を約10nmの膜厚で成膜した。この際、a−Si層は、このa−Si層の下地の高ドープp型a−Si層からボロンが拡散するか、あるいは雰囲気ガス中のボロンの混入により、層全体をp層化して第2p層8bとなる。
【0048】
この例では、約10nmの膜厚を有する第2p層を成膜する際、第2p層8bの光吸収ロスを低減するために、形成された第1p層7上に、a−Si層を3nm成膜する毎にH2 プラズマ処理を行った。
次いで、形成されたp層12の上に、前述した光電変換素子10の場合と同様に、i層4およびn層5を積層して第2pin接合9を形成した。次いで、第2pin接合9のn層5上に裏面電極層6を形成し、タンデム型の光電変換素子20を作製した。
【0049】
実施例3
この実施の形態では、図1に示したように、タンデム型光電変換素子30が、透明ガラス基板1上に、透明電極層2、第1pin接合3、第2pin接合9のp層13、i層4、n層5及び裏面電極層6が順次形成されてなる。この例では、p層13が、第1p層7と第2p層8cからなり、第2p層8cが、第2p層8cを成膜する際、第2p層8cの表面に、所定膜厚分を成膜するごとに、プラズマ照射時間及び/又は処理電力を小さくしてプラズマ処理を施す製造方法により形成されてなる。
【0050】
タンデム型光電変換素子30の製造方法を、以下に説明する。
まず、プラズマ気相成膜装置におけるp層成膜チャンバ内の基板支持体上に、凹凸ZnOからなる透明電極層2付きの透明ガラス基板1を載置し、この基板1上に、a−Siのpin接合3を作製した。このpin接合3のn層上に、SiH4:B26:H2=1:0.1:20の原料ガスを200sccmの流量で供給した。この際、成膜温度を200℃、基板温度を200℃、投入電力を200Wとし、1分間成膜し、第1p層7としてボロンが高濃度でドープされた高ドープp型a−Si層を作製した。得られた高ドープp型a−Si層は、光吸収量が無視できる膜厚、ここでは3nm程度の膜厚に設定した。
【0051】
続いて、同一チャンバで、SiH4:H2=100:200sccmの原料ガを用いて、ボロンをドープしないa−Si層を約10nmの膜厚で成膜した。この際、a−Si層は、このa−Si層の下地の高ドープp型a−Si層からボロンが拡散するか、あるいは雰囲気ガス中のボロンの混入により、層全体をp層化して第2p層8cとなる。
【0052】
この例では、約10nmの膜厚を有する第2p層を成膜する際、第2p層8cの光吸収ロスを低減するために、形成された第1p層7上に、a−Si層を3nm成膜する毎に、H2 プラズマ処理の投入電力を小さくして5分間ずつ行った。すなわち、第1p層7上に、a−Siを約3nmの膜厚で成膜し、H2 プラズマ処理を投入電力を300Wとして5分間の照射を行い、次いでa−Siを約3nmの膜厚で成膜し、H2 プラズマ処理を投入電力を200Wとして5分間の照射を行い、次いでa−Siを約3nmの膜厚で成膜し、H2 プラズマ処理を投入電力を100Wとして5分間の照射を行った。これによって約10nmの膜厚を有する第2p層8cを形成した。
【0053】
形成されたp層13の上に、前記と同様にi層4およびn層5を積層して第2pin接合9を形成した。次いで、第2pin接合9のn層5上に裏面電極層6を形成し、タンデム型の光電変換素子30を作製した。
この例では、プラズマ照射時間を一定にして処理電力を徐々に小さくしてプラズマ処理を施したが、処理電力を一定にしてプラズマ照射時間を徐々に小さくしてもよいし、プラズマ照射時間と処理電力をともに徐々に小さくしてもよい。
【0054】
実施例4
この実施の形態では、図1に示したように、タンデム型光電変換素子40が、透明ガラス基板1上に、透明電極層2、第1pin接合3、第2pin接合9のp層14、i層4、n層5及び裏面電極層6が順次形成されてなる。この例では、p層14が、第1p層7と第2p層8dからなり、第1p層7を成膜した後、この第1p層7の表面にプラズマ処理を施す製造方法により形成されてなる。
【0055】
タンデム型光電変換素子40の製造方法を、以下に説明する。
まず、プラズマ気相成膜装置におけるp層成膜チャンバ内の基板支持体上に、凹凸ZnOからなる透明電極層2付きの透明ガラス基板1を載置し、この基板1上に、a−Siのpin接合3を作製した。このpin接合3のn層上に、SiH4:B26:H2=1:0.1:20の原料ガスを200sccmの流量で供給した。この際、成膜温度を200℃、基板温度を200℃、投入電力を200Wとし、1分間成膜し、第1p層7としてボロンが高濃度でドープされた高ドープp型a−Si層を作製した。得られた高ドープp型a−Si層は、光吸収量が無視できる膜厚、ここでは3nm程度の膜厚に設定した。
【0056】
続いて、同一チャンバで、第1p層7の表面に、H2ガスを用いて、表1に示す条件によりプラズマ処理を施した。次いで、同一チャンバで、SiH4:H2=100:200sccmの原料ガスを用いて、ボロンをドープしないa−Si層を約10nmの膜厚で成膜した。この際、a−Si層は、このa−Si層の下地の高ドープp型a−Si層からボロンが拡散するか、あるいは雰囲気ガス中のボロンの混入により、層全体をp層化して第2p層8dとなる。
形成されたp層14の上に、i層4およびn層5を積層して第2pin接合9を形成した。次いで、第2pin接合9のn層5上に裏面電極層6を形成し、タンデム型の光電変換素子40を作製した。
【0057】
比較試験
これらのタンデム型の各光電変換素子10、20、30、40とは別に、比較のため、透明ガラス基板上に、従来のコンタクト層(高ドープp型a−Si層とp型a−SiC層)を有するp層を含む第2pin接合を積層してなる従来型のタンデム型の光電変換素子を作製した。
まず、SiH4:CH4:B26=1:1:0.02のガスを200sccmの流量で供給し、投入電力200Wで成膜し、ボロンが高濃度でドープされた高ボロンドープa−SiC層を作製した。このp型ドープa−SiC膜上にノンドープのa−SiC膜を10nm積層し、i層成膜室で成膜した80nmのi層とn層成膜室で成膜した30nmのn層を積層して第1pin接合3を作製した。この上に再結合層となる高ドープp層を3nm成膜した後、SiH4:CH4:B26=1:1:0.02のガスを200sccmの流量で供給し、投入電力200Wで成膜し、ボロンが高濃度でドープされた高ボロンドープa−SiC層を作製した。このp型ドープa−SiC膜上にノンドープのa−SiC膜を10nm積層し、i層成膜室で成膜した300nmのi層とn層成膜室で成膜した30nmのn層を積層して第2pin接合3を作製した。この後、スパッタで裏面金属電極層6を作製することによりタンデム型の光電変換素子(pin接合セル100)を作製した。
【0058】
この従来型のタンデム型の光電変換素子と、本発明による上記のタンデム型光電変換素子10、20、30の分光感度特性、つまり、波長(Wavelength) に対する分光感度(Spectral Response) を測定した。結果を図2に示す。なお、図中の110は、上部のpin接合の特性を示す。
光電変換素子30についてみると、p層に合金膜を用いていないにもかかわらず、その分光感度特性は、従来のp型a−SiC層を用いたpin接合セル100の感度と同等であった。また、i層に近づくにつれてプラズマ処理条件を緩和することでp/i界面の悪影響が抑えられ、界面での再結合が減少した結果、F.F.は、F.F.>0.74と改善された。
【0059】
さらに、上記した従来型のタンデム型の光電変換素子と、本発明による上記のタンデム型光電変換素子30のI−V特性、つまり、電圧に対する電流を測定した。結果を図3に示す。
図3から明らかなように、実施例3におけるタンデム型光電変換素子30では、p層の光吸収量が小さいために、従来型のp型a−SiC層を用いたpin接合セル100と同等あるいはそれをわずかに上回る大きな短絡電流の値が得られた。また、Voc(開放電圧)から明らかなように、p層としてのキャリア密度も充分であることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
本発明では、pin接合が複数積層されたタンデム構造の光電変換素子において、n層上にn型及びp型不純物が混在した5nm以下の非晶質層と光学的バンドギャップが1.85eV以上の非晶質p型a−Si層が積層してなる光電変換素子によって、下地のn層と良好なオーミック特性を確保しながらボロンによる膜中シリコンからの水素引き抜き効果による膜質低下を起こさないp層が達成できる。この素子はa−Siという材料を代えることなしに、窓層として十分な膜物性を有する。したがって、p層としてボロンをドープしたSiC膜を用いた場合の問題、すなわち、光電変換層との接合が悪く、発生した光キャリアの再結合が中心となって、十分な開放電圧やフィルファクターが確保できなくなるといった問題を解決することができる。
【0061】
また、n層に隣接するp層は、p型不純物濃度がn層側で高くi層側で低く、かつ光学的バンドギャップがn層側で広くi層側で狭くなるよう形成することにより、n/p界面で良好なオーミック特性が確保できるとともにp層内の光吸収量を低減することができる。
n層に隣接するp層を少なくとも2層構造とし、第1p層としてp型不純物をドープした非晶質シリコン膜を成膜し、次いで第2p層としてp型不純物を含まない原料ガスの放電分解によって非晶質シリコン層を成膜して積層することにより光電変換素子を形成すれば、p層が、ボロンによる膜中シリコンからの水素引き抜き効果による膜質低下を起こさない窓層として十分な膜物性を有することにより、第2pin接合の感度を確保することができる。
【0062】
第1p層及び第2p層を、成膜装置の同一チャンバで形成すれば、特別なドーピングプロファイルを設計することなく、p層を形成でき、製造コストの大幅な低減と簡略化が可能となる。
さらに、第1p層及び第2p層と、i層とを成膜装置の異なるチャンバで形成すれば、i層内に過剰なボロンの拡散を及ぼすことがないため、i層の内部電界制御を容易に行える。このことは、i層内の空間電荷の抑制につながるため、光電流の収集効率の向上、つまりF.F.の低下抑制につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタンデム型光電変換素子の実施例を示す要部の概略断面図である。
【図2】本発明の光電変換素子と従来例による光電変換素子の分光感度特性の比較を説明するグラフである。
【図3】図1の実施例の光電変換素子と従来例による光電変換素子のI−V特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 透明電極層
3 第1pin接合
4 第2pin接合のi層
5 第2pin接合のn層
6 裏面電極層
7 第1p層(a−Si高ドープ層)
8 第2p層(p型a−SiC層)
9 第2pin接合
10、20、30、40 タンデム型光電変換素子
11、12、13、14 第2pin接合のp層

Claims (6)

  1. 複数のpin接合を積層してなる光電変換素子の製造方法において、n層に隣接するp層を少なくとも2層構造とし、第1p層としてp型不純物をドープした非晶質シリコン膜を成膜し、次いで第2p層としてp型不純物を含まない原料ガスの放電分解によって非晶質シリコン層を成膜して積層することにより形成する工程を備え、第2p層を成膜する際、所定膜厚分を成膜するごとに、この第2p層表面にプラズマ処理を施し、
    プラズマ処理は、所定膜厚分を成膜するごとに、プラズマ照射時間及び/または処理電力を小さくして施すことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. プラズマ処理を、H2 ,Ar,Heのうちの少なくとも1種類のガスを含む気相プラズマで行う請求項記載の光電変換素子の製造方法。
  3. 第1p層及び第2p層を、成膜装置の同一チャンバで形成する請求項に記載の光電変換素子の製造方法。
  4. 前記第1p層及び第2p層と、i層とを成膜装置の異なるチャンバで形成する請求項記載の光電変換素子の製造方法。
  5. 第1p層が、5nm以下の膜厚を有する請求項に記載の光電変換素子の製造方法。
  6. 前記n層に隣接するp層は、p型不純物濃度がn層側で高くi層側で低く、かつ光学的バンドギャップがn層側で広くi層側で狭くなるよう形成される請求項に記載の光電変換素子の製造方法。
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