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JP3751551B2 - A/dコンバータ - Google Patents

A/dコンバータ Download PDF

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JP3751551B2
JP3751551B2 JP2001315531A JP2001315531A JP3751551B2 JP 3751551 B2 JP3751551 B2 JP 3751551B2 JP 2001315531 A JP2001315531 A JP 2001315531A JP 2001315531 A JP2001315531 A JP 2001315531A JP 3751551 B2 JP3751551 B2 JP 3751551B2
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直人 尾崎
譲 八巻
亘 田渕
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はA/Dコンバータに関し、特に、利得制御可能なA/Dコンバータに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のA/Dコンバータにおいて、ゲイン設定信号によりA倍の入力信号増幅効果を得る場合、デジタルゲイン回路を用いてデジタル信号をA倍に増幅する方法があった。
しかし、この方法では、ノイズ成分もA倍に増幅されるため、S/N比の改善効果を得ることができなかった。
【0003】
このため、ノイズ成分を増幅することなく、信号成分のみを増幅するため、A/Dコンバータのアナログ側でアナログ入力信号を増幅する方法があった。
図6は、従来のA/Dコンバータの概略構成を示すブロック図である。
図6において、A/Dコンバータには、アナログ部およびデジタル部が設けられ、アナログ部には、反転増幅器11、12およびアナログΔΣモジュレータ13が設けられ、デジタル部には、デジタルフィルタ14が設けられている。
【0004】
ここで、反転増幅器11には、オペアンプOP11、抵抗R11、可変抵抗R12およびコンデンサC21が設けられ、オペアンプOP11の非反転入力端子はアナログ動作点電圧に接続されるとともに、オペアンプOP11の反転入力端子には抵抗R11が接続され、オペアンプOP11の反転入力端子と出力端子との間には、可変抵抗R12およびコンデンサC21が並列接続されている。
【0005】
また、反転増幅器12には、オペアンプOP12、抵抗R13、R14およびコンデンサC22が設けられ、オペアンプOP12の非反転入力端子はアナログ動作点電圧に接続されるとともに、オペアンプOP12の反転入力端子には抵抗R13が接続され、オペアンプOP12の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗R14およびコンデンサC22が並列接続されている。
【0006】
そして、オペアンプOP11の出力端子はアナログΔΣモジュレータ13の反転入力端子に接続されるとともに、抵抗R13を介してオペアンプOP12の反転入力端子に接続され、オペアンプOP12の出力端子はアナログΔΣモジュレータ13の非反転入力端子に接続されている。
ここで、反転増幅器11の可変抵抗R12の抵抗値はゲイン設定信号により設定され、A倍の利得を得る場合、可変抵抗R12の抵抗値と抵抗R11の抵抗値との比R12/R11がAになるように設定される。
【0007】
また、入力信号を反転させるため、抵抗R14の抵抗値と抵抗R13の抵抗値との比R14/R13は1になるように設定される。
アナログ入力信号VIN1が抵抗R11を介してオペアンプOP11の反転入力端子に入力されると、そのアナログ入力信号VIN1は反転増幅器11により、R12/R11=A倍に反転増幅される。そして、A倍に反転増幅されたアナログ信号VIN2がアナログΔΣモジュレータ13の反転入力端子に入力されるとともに、反転増幅器12に入力される。
【0008】
また、反転増幅器11でA倍に反転増幅されたアナログ信号VIN2が反転増幅器12に入力されると、そのアナログ信号VIN2が反転され、その反転されたアナログ信号VIN3はアナログΔΣモジュレータ13の非反転入力端子に入力される。
アナログ信号VIN2、VIN3がアナログΔΣモジュレータ13に入力されると、アナログΔΣモジュレータ13は、それら信号周波数より十分に速い所定周期でそれら信号をサンプリングしつつ、量子化を行なうことにより、アナログ信号VIN2、VIN3の差分をノイズシェーピングされたデジタル信号に変換する。
【0009】
そして、アナログΔΣモジュレータ13で得られたデジタル信号はデジタルフィルタ14に入力され、ノイズシェーピング時に発生したノイズがデジタルフィルタ14で除去され、さらに所望の出力データレートまで間引かれた後、デジタル信号として出力される。
これにより、ノイズ成分を増幅することなく、信号成分のみをA倍に増幅しつつ、A/D変換を行なうことが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6のA/Dコンバータでは、アナログ入力信号を増幅するための反転増幅器11が必要となるとともに、アナログ入力信号を反転するための反転増幅器12が必要となる。
このため、図6のA/Dコンバータでは、消費電力が増加するとともに、チップレイアウト面積も増加するという問題があった。
【0011】
そこで、本発明の目的は、消費電力の増加とチップレイアウト面積の増加を抑制しつつ、S/N比を改善することが可能な利得制御機能付きのA/Dコンバータを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載のA/Dコンバータによれば、シングルエンドアナログ入力信号を差動アナログ入力信号に変換し、該差動アナログ入力信号をデジタル信号に変換すると共に、入力アナログ信号のゲインを可変に設定可能なA/Dコンバータにおいて、前記シングルエンドアナログ入力信号を前記差動アナログ入力信号の非反転入力とすると共に、前記シングルエンドアナログ入力信号を反転し、ゲイン設定信号に基づいて利得を変更する反転増幅器を備え、該反転増幅器の出力信号を前記差動アナログ入力信号の反転入力信号とすることを特徴とする。
【0013】
これにより、差動アナログ入力信号の一方のみを増幅して、A/Dコンバータに入力されるアナログ信号のゲインを制御することが可能となる。このため、アナログ部での増幅を1つの反転増幅器で行なうことが可能となり、A/Dコンバータの利得制御を行なった場合においても、レイアウト面積や消費電力の増加を抑制しつつ、ノイズの増加を低減することが可能となる。
【0014】
また、請求項2記載のA/Dコンバータによれば、前記ゲイン設定信号に基づいて、前記差動アナログ入力信号から変換されたデジタル信号のゲインを変更するデジタルゲイン回路をさらに備えることを特徴とする。
これにより、差動アナログ入力信号の片側増幅を行なったために、A/Dコンバータの入力フルスケールレンジ分の利得に満たない場合においても、利得の不足分を補うことができる。
【0015】
また、請求項3記載のA/Dコンバータによれば、前記差動アナログ入力信号をデジタル信号に変換する手段は、前記差動アナログ入力信号を入力とする差動デルタシグマ変調器と、該差動デルタシグマ変調器の出力をデジタル処理するデジタルフィルタとを備えることを特徴とする。
これにより、入力信号の帯域外にノイズをシフトさせつつ、A/D変換を行なうことが可能となるとともに、その時発生したノイズを除去することが可能となり、変換精度を向上させることができる。
【0016】
また、請求項4記載のA/Dコンバータによれば、前記デジタルゲイン回路は、前記デジタル信号をビットシフトするシフタを備えることを特徴とする。
これにより、デジタルゲイン回路の回路規模の増大を抑制することが可能となり、デジタル部で利得制御を行なった場合においても、レイアウト面積の増加を抑制することが可能となる。
【0017】
また、請求項5記載のA/Dコンバータによれば、前記デジタルゲイン回路は、前記ゲイン設定信号に基づいて前記シフタのビットシフト数を制御することを特徴とする。
これにより、ゲイン設定信号を多値化することで、多段階のゲイン設定を行なうことが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るA/Dコンバータについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るA/Dコンバータの概略構成を示すブロック図である。
【0019】
図1において、A/Dコンバータには、アナログ部およびデジタル部が設けられ、アナログ部には、反転増幅器1およびアナログΔΣモジュレータ2が設けられ、デジタル部には、デジタルフィルタ3およびデジタルゲイン回路4が設けられている。
ここで、反転増幅器1には、オペアンプOP1、抵抗R1、可変抵抗R2およびコンデンサC1が設けられ、オペアンプOP1の非反転入力端子はアナログ動作点電圧に接続されるとともに、オペアンプOP1の反転入力端子には抵抗R1が接続され、オペアンプOP1の反転入力端子と出力端子との間には、可変抵抗R2およびコンデンサC1が並列接続され、オペアンプOP1の出力端子はアナログΔΣモジュレータ2の反転入力端子に接続されている。
【0020】
ここで、反転増幅器1の可変抵抗R2の抵抗値およびデジタルゲイン回路4のゲインは、ゲイン設定信号により設定することができる。
アナログ入力信号VIN1は、アナログΔΣモジュレータ2の非反転入力端子IN+に直接入力されるとともに、抵抗R1を介してオペアンプOP1の反転入力端子に入力される。
【0021】
アナログ入力信号VIN1が抵抗R1を介してオペアンプOP1の反転入力端子に入力されると、そのアナログ入力信号VIN1は反転増幅器1により、(R2/R1)倍に反転増幅される。そして、(R2/R1)倍に反転増幅されたアナログ信号VIN2がアナログΔΣモジュレータ2の反転入力端子IN−に入力される。
【0022】
アナログ入力信号VIN1がアナログΔΣモジュレータ2の非反転入力端子IN+に入力されるとともに、(R2/R1)倍に反転増幅されたアナログ信号VIN2がアナログΔΣモジュレータ2の反転入力端子IN−に入力されると、アナログΔΣモジュレータ2は、それら信号周波数より十分に速い所定周期でそれら信号をサンプリングしつつ、量子化を行なうことにより、アナログ信号VIN1、VIN2の差分をノイズシェーピングされたデジタル信号に変換する。
【0023】
そして、アナログΔΣモジュレータ2で得られたデジタル信号はデジタルフィルタ3に入力され、ノイズシェーピング時に発生したノイズがデジタルフィルタ3で除去され、さらに、所望の出力データレートまで間引かれた後、デジタルゲイン回路4に入力される。そして、デジタルゲイン回路4でさらに増幅された後、デジタル信号として出力される。
【0024】
これにより、アナログΔΣモジュレータ2の前段に反転増幅器1を1個設けるだけで、利得制御を行なうことが可能となり、チップレイアウト面積の増加を抑制しつつ、S/N比を改善することが可能となる。
また、デジタルフィルタ3の後段にデジタルゲイン回路4を設けることにより、上位ビット側へのビットシフトによりゲイン効果を実現することが可能となる。
【0025】
このため、アナログΔΣモジュレータ2の差動入力の一方のみを増幅し、アナログΔΣモジュレータ2の差動入力をアンバランスにしてゲイン効果を得る本方式において、アナログ部で所望のゲインに対して不足が生じた場合、デジタル部にてゲインの不足分を補い、アナログΔΣモジュレータ2での入力フルスケールレンジを実現することが可能となる。ビットシフトによるゲイン効果なので、回路規模の増大を抑制することも可能となる。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態に係るアナログΔΣモジュレータの概略構成を示すブロック図である。
図2において、アナログΔΣモジュレータ2には、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1〜F4、フィードバック回路B1〜B3、積分器8および量子化器9が設けられている。
【0027】
ここで、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1には、コンデンサC11およびMOSスイッチM1a、M1b、M1cが設けられている。そして、コンデンサC11の一端は、MOSスイッチM1aを介して非反転入力IN+に接続されるとともに、MOSスイッチM1bを介して反転入力IN−に接続され、コンデンサC11の他端は、MOSスイッチM1cを介してアナログ動作点電圧に接続されるとともに、MOSスイッチM5aを介して積分器8の反転入力に接続されている。
【0028】
また、スイッチトキャパシタフィルタ回路F2には、コンデンサC12およびMOSスイッチM2a、M2b、M2cが設けられている。そして、コンデンサC12の一端は、MOSスイッチM2aを介して反転入力IN−に接続されるとともに、MOSスイッチM2bを介して非反転入力IN+に接続され、コンデンサC12の他端は、MOSスイッチM2cを介してアナログ動作点電圧に接続されるとともに、MOSスイッチM5bを介して積分器8の非反転入力に接続されている。
【0029】
また、スイッチトキャパシタフィルタ回路F3には、コンデンサC13およびMOSスイッチM3a、M3b、M3cが設けられている。そして、コンデンサC13の一端は、MOSスイッチM3aを介してリファレンス信号入力(+)に接続されるとともに、MOSスイッチM3bを介してアナログ動作点電圧に接続され、コンデンサC13の他端は、MOSスイッチM3cを介してアナログ動作点電圧に接続されるとともに、フィードバック回路B2に接続されている。
【0030】
また、スイッチトキャパシタフィルタ回路F4には、コンデンサC14およびMOSスイッチM4a、M4b、M4cが設けられている。そして、コンデンサC14の一端は、MOSスイッチM4aを介してリファレンス信号入力(−)に接続されるとともに、MOSスイッチM4bを介してアナログ動作点電圧に接続され、コンデンサC14の他端は、MOSスイッチM4cを介してアナログ動作点電圧に接続されるとともに、フィードバック回路B3に接続されている。
【0031】
なお、コンデンサC11、C12の容量値はCsに設定され、コンデンサC13、C14の容量値はCrに設定される。
また、フィードバック回路B1にはインバータIVが設けられ、フィードバック回路B2にはMOSスイッチM6a、M6bが設けられ、フィードバック回路B3にはMOSスイッチM7a、M7bが設けられている。そして、フィードバック回路B1には、量子化器9からの出力が入力され、このフィードバック回路B1からは、量子化器9からの出力が反転された制御信号RS1が出力されるとともに、量子化器9からの出力がそのまま制御信号RS2として出力される。
【0032】
MOSスイッチM6aは、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1の出力とスイッチトキャパシタフィルタ回路F3の出力との間に設けられ、制御信号RS1に基づいてこれらの間をオン/オフする。
MOSスイッチM6bは、スイッチトキャパシタフィルタ回路F2の出力とスイッチトキャパシタフィルタ回路F3の出力との間に設けられ、制御信号RS2に基づいてこれらの間をオン/オフする。
【0033】
MOSスイッチM7aは、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1の出力とスイッチトキャパシタフィルタ回路F4の出力との間に設けられ、制御信号RS2に基づいてこれらの間をオン/オフする。
MOSスイッチM7bは、スイッチトキャパシタフィルタ回路F2の出力とスイッチトキャパシタフィルタ回路F4の出力との間に設けられ、制御信号RS1に基づいてこれらの間をオン/オフする。
【0034】
積分器8には、オペアンプOP2およびコンデンサC15、C16が設けられている。そして、オペアンプOP2の一方の出力はコンデンサC15を介して反転入力端子に接続されるとともに、オペアンプOP2の他方の出力はコンデンサC16を介して非反転入力端子に接続され、オペアンプOP2からの出力は、量子化器9に入力される。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態に係るアナログΔΣモジュレータの動作例を示すタイミング図である。
図3において、図2のMOSスイッチM1a、M1c、M2a、M2c、M3a、M3c、M4a、M4cには、図3(a)の制御信号S1が入力され、制御信号S1がHレベルの時、これらのMOSスイッチM1a、M1c、M2a、M2c、M3a、M3c、M4a、M4cはオンし、制御信号S1がLレベルの時、これらのMOSスイッチM1a、M1c、M2a、M2c、M3a、M3c、M4a、M4cはオフする。
【0036】
また、図2のMOSスイッチM1b、M2b、M3b、M4b、M5a、M5bには、図3(b)の制御信号S2が入力され、制御信号S2がHレベルの時、これらのMOSスイッチM1b、M2b、M3b、M4b、M5a、M5bはオンし、制御信号S2がLレベルの時、これらのMOSスイッチM1b、M2b、M3b、M4b、M5a、M5bはオフする。
【0037】
ここで、アナログΔΣモジュレータの非反転入力端子IN+には、非反転入力信号VIN+が入力され、アナログΔΣモジュレータの反転入力端子IN−には、反転入力信号VIN-が入力される。
そして、制御信号S1がHレベル、制御信号S2がLレベルの場合、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1では、MOSスイッチM1a、M1cがオンし、非反転入力信号VIN+がサンプリングされる。そして、コンデンサC11には、非反転入力信号VIN+に対応した電荷が蓄積される。
【0038】
また、制御信号S1がHレベル、制御信号S2がLレベルの場合、スイッチトキャパシタフィルタ回路F2では、MOSスイッチM2a、M2cがオンし、反転入力信号VIN-がサンプリングされる。そして、コンデンサC12には、反転入力信号VIN-に対応した電荷が蓄積される。
次に、制御信号S1がLレベル、制御信号S2がHレベルになった場合、スイッチトキャパシタフィルタ回路F1では、MOSスイッチM1a、M1cがオフするとともに、MOSスイッチM1bがオンし、さらに、MOSスイッチM5aがオンする。このため、コンデンサC11に蓄積された電荷Q1が、オペアンプOP2の反転入力端子に入力される。
【0039】
ここで、コンデンサC11に蓄積された電荷Q1は、
Q1=Cs・(VIN+−VIN-
となる。
また、制御信号S1がLレベル、制御信号S2がHレベルになった場合、スイッチトキャパシタフィルタ回路F2では、MOSスイッチM2a、M2cがオフするとともに、MOSスイッチM2bがオンし、さらに、MOSスイッチM5bがオンする。このため、コンデンサC12に蓄積された電荷Q2が、オペアンプOP2の非反転入力端子に入力される。
【0040】
ここで、コンデンサC12に蓄積された電荷Q2は、
Q2=Cs・(VIN-−VIN+
となる。
そして、コンデンサC11に蓄積された電荷Q1がオペアンプOP2の反転入力端子に入力されるとともに、コンデンサC12に蓄積された電荷Q2がオペアンプOP2の非反転入力端子に入力されると、これらの電荷Q1、Q2が積分され、図3(c)に示すように、これらの電荷Q1、Q2に対応した信号が量子化器9に出力される。
【0041】
そして、量子化器9では、積分器8からの信号を受け取ると、積分器8から出力された信号を量子化し、図3(d)に示すように、制御信号S1の立ち上がりのタイミングで量子化結果D1〜D4を出力する。
この量子化結果D1〜D4は、デジタルフィルタ3へ出力されるとともに、フィードバック回路B1に入力され、フィードバック回路B1において、制御信号RS1、RS2が生成される。
【0042】
そして、制御信号RS1は、MOSスイッチM6a、M7bに供給され、量子化結果がLレベルの場合、MOSスイッチM6a、M7bがオンする。
そして、リファレンス信号(+)に対応してコンデンサC13に蓄積された電荷が、オペアンプOP2の反転入力端子にチャージ加算されるとともに、リファレンス信号(−)に対応してコンデンサC14に蓄積された電荷が、オペアンプOP2の非反転入力端子にチャージ加算される。
【0043】
また、制御信号RS2は、MOSスイッチM6b、M7aに供給され、量子化結果がHレベルの場合、MOSスイッチM6b、M7aがオンする。
そして、リファレンス信号(+)に対応してコンデンサC13に蓄積された電荷が、オペアンプOP2の非反転入力端子にチャージ加算されるとともに、リファレンス信号(−)に対応してコンデンサC14に蓄積された電荷が、オペアンプOP2の反転入力端子にチャージ加算される。
【0044】
次に、図1のA/Dコンバータのゲイン設定方法について説明する。
まず、A/Dコンバータのゲインを0dBに設定する場合、反転増幅器1の抵抗R1、R2の抵抗値を、R1:R2=1:1=50kΩ:50kΩに設定するとともに、デジタルゲイン回路4でのゲイン値を0dBに設定する。
そして、アナログ入力信号VIN1の振幅が1.8Vppであるとすると、アナログΔΣモジュレータ2の非反転入力端子IN+には、1.8Vppの信号が入力され、アナログΔΣモジュレータ2の反転入力端子IN−には、−(R2/R1)・VIN1=−(50kΩ/50kΩ)・VIN1=−1.8Vppの信号が入力される。
【0045】
このため、アナログΔΣモジュレータ2の入力フルスケールレンジは、(1.8Vpp−(−1.8Vpp))=3.6Vppとなり、A/Dコンバータのデジタル出力がフルスケールコードになる。
次に、アナログ入力信号VIN1の振幅が0.32Vppとなった場合、アナログ入力信号VIN1の振幅をアナログΔΣモジュレータ2の入力フルスケールレンジ=3.6Vppに対応させるため、A/Dコンバータのゲインを15dBに設定する。
【0046】
この場合、反転増幅器1の抵抗R1、R2の抵抗値を、R1:R2=1:4.625=50kΩ:231.25kΩに設定すると、アナログΔΣモジュレータ2の非反転入力端子IN+には、0.32Vppの信号が入力され、アナログΔΣモジュレータ2の反転入力端子IN−には、−(R2/R1)・VIN1=−(231.25kΩ/50kΩ)・VIN1=−1.48Vppの信号が入力される。
【0047】
この結果、アナログΔΣモジュレータ2の入力振幅は、(0.32Vpp−(−1.48Vpp))=1.8Vppとなり、アナログΔΣモジュレータ2の入力フルスケールレンジ=3.6Vppを得るためには、−20・log(1.8/3.6)=6dBだけ利得が不足する。
このため、デジタルゲイン回路4のゲインを6dBに設定し、アナログ部での利得の不足分をデジタルゲイン回路4で補う。これにより、A/Dコンバータ全体で15dBの利得を得ることができる。
【0048】
ここで、デジタルゲイン回路4での6dB分のゲイン効果を上位ビット側への1ビットシフトで実現する。これにより、回路規模の増加を抑制しつつ、アナログ部でのゲインの不足分をデジタルゲイン回路4で補うことができる。
また、ゲイン設定信号を多値にするとともに、可変抵抗R2のタップを多段に切り分け、様々の抵抗値を選択可能としてもよく、さらに、デジタルゲイン回路4のビットシフト数も選択可能としてもよい。
【0049】
これにより、回路規模の増加を抑制しつつ、多段のゲイン設定を行なうことが可能となる。
図4は、本発明の一実施形態に係るA/Dコンバータの多段のゲイン設定方法を示す図である。
図4(a)において、反転増幅器1の抵抗R1、R2の抵抗値を、R1:R2=1:4.625=50kΩ:231.25kΩに固定したままで、デジタルゲイン回路4のビットシフト数を1ビット増やすごとに、A/Dコンバータのトータルゲインを6dBずつ増加させることができる。
【0050】
また、図4(b)において、可変抵抗R2の抵抗値を調整することにより、A/Dコンバータのトータルゲインをさらに細かく制御することができる。
ここで、可変抵抗R2の抵抗値およびデジタルゲイン回路4のビットシフト数を変化させた場合のA/Dコンバータのトータルゲインは、以下の式で求めることができる。
【0051】
6×(ビットシフト数)
+20×log((1+R2/(50kΩ))/2) 単位dB
なお、図4の実施形態では、増幅を行なう方法について説明したが、可変抵抗R2の抵抗値およびデジタルゲイン回路4のビットシフト数は、減衰を行なうように設定してもよい。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態に係るA/DコンバータのS/Nを従来例と比較して示す図である。なお、図5(a)は、デジタル部のみで増幅を行なった場合、図5(b)は、図6の従来例により増幅を行なった場合、図5(c)は、図1の実施形態により増幅を行なった場合を示す。
図5(a)において、デジタル部のみで15dB増幅を行なった場合、信号成分Sおよびノイズ成分Nのいずれも増幅されるため、デジタル信号出力の信号成分は5.62Sになるとともに、ノイズ成分は5.62Nになる。
【0053】
また、図5(b)において、図6の従来例により15dB増幅を行なった場合、入力信号VINの増幅がアナログ部で行なわれるため、信号成分Sのみが増幅され、デジタル信号出力の信号成分は5.62Sになるとともに、ノイズ成分Nはそのままになる。
ただし、図6の従来例では、入力信号VINの増幅を行なうため、アナログΔΣモジュレータ2の前段に2個の反転増幅器11、12を設ける必要がある。
【0054】
このため、消費電力が増加するだけでなく、チップレイアウト面積も増加する。
一方、図5(c)において、図1の実施形態により15dB増幅を行なった場合、9dB分の増幅がアナログ部で行なわれ、ノイズ成分Nはそのままで、信号成分は2.8Sになる。
【0055】
次に、デジタル部で残りの6dB分の増幅が行われ、ノイズ成分は2Nになるとともに、信号成分は5.62Sになる。
ここで、図1の実施形態では、入力信号VINの増幅を行なうため、アナログΔΣモジュレータ2の前段に1個の反転増幅器1を設けるだけでよく、消費電力の増加を抑制することが可能となるとともに、チップレイアウト面積の増加も抑制することができる。
【0056】
また、デジタル部では利得の一部のみを増幅すればよく、ノイズ成分の増加を抑制しつつ、差動入力の片側増幅による利得の不足分を補うことが可能となるとともに、デジタル部での増幅をビットシフトで実現して、チップレイアウト面積の増加を抑制することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反転増幅器を反転入力側に設けるだけで、A/Dコンバータに入力されるアナログ信号のゲインを制御することが可能となり、A/Dコンバータの利得制御を行なった場合においても、レイアウト面積や消費電力の増加を抑制しつつ、ノイズの増加を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るA/Dコンバータの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るアナログΔΣモジュレータの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るアナログΔΣモジュレータの動作例を示すタイミング図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るA/Dコンバータの多段のゲイン設定方法を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るA/DコンバータのS/Nを従来例と比較して示す図である。
【図6】従来のA/Dコンバータの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 反転増幅器
2 アナログΔΣモジュレータ(全差動スイッチトキャパシタフィルタ)
3 デジタルフィルタ
4 デジタルゲイン回路
OP1、OP2 オペアンプ
R1 抵抗
R2 可変抵抗
C1、C11〜C16 コンデンサ
F1〜F4 スイッチトキャパシタフィルタ回路
B1〜B3 フィードバック回路
8 積分器
9 量子化器
IV インバータ
M1a、M1b、M1c、M2a、M2b、M2c、M3a、M3b、M3c、M4a、M4b、M4c、M5a、M5b、M6a、M6b、M7a、M7bMOSスイッチ

Claims (5)

  1. シングルエンドアナログ入力信号を差動アナログ入力信号に変換し、該差動アナログ入力信号をデジタル信号に変換すると共に、入力アナログ信号のゲインを可変に設定可能なA/Dコンバータにおいて、
    前記シングルエンドアナログ入力信号を前記差動アナログ入力信号の非反転入力とすると共に、前記シングルエンドアナログ入力信号を反転し、ゲイン設定信号に基づいて利得を変更する反転増幅器を備え、該反転増幅器の出力信号を前記差動アナログ入力信号の反転入力信号とすることを特徴とするA/Dコンバータ。
  2. 前記ゲイン設定信号に基づいて、前記差動アナログ入力信号から変換されたデジタル信号のゲインを変更するデジタルゲイン回路をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のA/Dコンバータ。
  3. 前記差動アナログ入力信号をデジタル信号に変換する手段は、
    前記差動アナログ入力信号を入力とする差動デルタシグマ変調器と、
    該差動デルタシグマ変調器の出力をデジタル処理するデジタルフィルタとを備えることを特徴とする請求項1または2記載のA/Dコンバータ。
  4. 前記デジタルゲイン回路は、前記デジタル信号をビットシフトするシフタを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のA/Dコンバータ。
  5. 前記デジタルゲイン回路は、前記ゲイン設定信号に基づいて前記シフタのビットシフト数を制御することを特徴とする請求項4記載のA/Dコンバータ。
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