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JP3748846B2 - 電気・電子回路部品の接続端子として用いられる複合合金金属球及びその製造方法 - Google Patents

電気・電子回路部品の接続端子として用いられる複合合金金属球及びその製造方法 Download PDF

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JP3748846B2
JP3748846B2 JP2002301753A JP2002301753A JP3748846B2 JP 3748846 B2 JP3748846 B2 JP 3748846B2 JP 2002301753 A JP2002301753 A JP 2002301753A JP 2002301753 A JP2002301753 A JP 2002301753A JP 3748846 B2 JP3748846 B2 JP 3748846B2
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治 梶田
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恵吾 小幡
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子回路部品の接続端子として用いられる複合合金球に関するもので、特に、金属球表面に電気めっき銀銅合金皮膜層を備えた複合合金金属球に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子回路部品の高密度実装化および狭ピッチ化に伴い接続端子の多端子化に、小径金属球材料を用いた電子部品の接続法が実施されている。接続端子には、融点が200℃〜300℃程度の鉛又は錫系の低融点金属球や、銅ならびにチタン製の金属球表面に錫、半田合金などのめっき皮膜層を電気めっき法で被覆した複合合金金属球が知られている(特許文献1及び2参照)。
【0003】
金属球を用いた接合法の一例を挙げると、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Scale Package)タイプの半導体パッケージがある。この場合、基板と接続したパッケージ間の距離が不均一な状態では内部応力による接続端子部の損傷を引き起こす。また、多くのパッケージ部品等を基板に搭載する際には、リフロー工程での熱サイクル負荷による接続部への強度ストレス、および電子部品構成材料の熱膨張係数の差による内部応力の増加による損傷が危惧される。
【0004】
これら損傷を防止する対策として、接続後の基板とパッケージ間の距離を均一に維持する目的から、金属球に金属球表面皮膜層より高融点の材質を用い、リフロー工程で金属球表面皮膜層が溶融した際に未溶融の金属球で基板とパッケージ間の距離を均一に維持させる方法が用いられている。
【0005】
又、熱および強度ストレスを低減するには、高融点の複合合金金属球と低融点の複合合金金属球を組み合わせた接合方法が望まれる。低融点の錫系金属を備えた複合合金金属球では表面の溶融開始温度は低く、200℃〜300℃のリフローによって最外殻層を溶融させ電子回路部品と接続させるため、リフロー処理を繰り返した際の熱サイクル負荷による熱的損傷を受けやすい。
【0006】
高融点の複合合金金属球には、金又は銀皮膜層を金属球表面層に備えたものがあるが、融点が960℃〜1063℃付近では電子部品材料への熱衝撃を考えると融点が高温度過ぎる問題、又、金および銀単体金属では金属強度が弱く、価格が高価な問題がある。
【0007】
さらに、高融点の複合合金金属球として、金属球表面に300〜700℃の融点を有する金属又は合金電気めっき皮膜層を備えたものが考えられるが、電気・電子部品材料の接続材料として、300〜700℃範囲の融点有するものが、見出されていないのが現状である。
【0008】
電気・電子回路部品の高密度実装化および狭ピッチ化は年々拍車が掛かる勢いであり、接続端子の多端子化が要求されている。しかしながら、これまでの高融点複合合金金属球で、高信頼性を有し、大量生産に適したものは十分な検討が行われておらず、電気めっき銀銅合金皮膜層を金属表面に備えた高融点複合合金金属球は過去に報告事例がない。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−10986号公報
【特許文献2】
特開平9−237948号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、電気・電子回路部品の接合端子材料に適した複合合金金属球を作製することを鑑み、金属球表面に被覆する金属皮膜層は、電気・電子部品材料であるセラミック素材やメタライズされた皮膜等に対する熱的損傷が少なく、本複合合金金属球の近傍が200℃〜300℃の低温度で接合された場合においても熱的疲労を生じない融点が望まれること、また、従来技術における金属強度や価格的な問題を解決するため、融点が700℃〜800℃付近の金属皮膜層種を検討した。
【0011】
金属球表面に被覆する金属皮膜種は接合温度に伴う融点条件だけでなく、接合強度ならびに金属材料としての物理的強度を有しており、環境条件変化に伴う経時安定性をも具備したものでなければならない。
【0012】
更に、溶融接合後のパッケージ部品等の接合部の高さバラツキが原因で内部応力増加による部品の損傷が生じないような複合合金金属球が望ましい。従って、金属球は真球度に優れたもので寸法精度の良いものが要求される。又、金属球表面に金属皮膜層を形成した複合合金金属球も優れた真球度と寸法精度が要求されるので、均一な皮膜層の形成が必要である。
【0013】
電気・電子回路部品が高密度実装化および狭ピッチ化へ進展する中で、これに対処すべき研究開発が日米欧中韓を中心とした電気・電子部品業界で行われており、接続端子の微細化要求も重要な課題の一つである。従って、本発明では、上記の特性を有すると共に寸法精度が高く微細な、高融点の複合合金金属球であって、工業的に大量生産が可能で、しかも比較的安価に製造できる複合合金金属球を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、従来技術にはなかった金属球表面に電気めっき銀銅合金皮膜層を形成することで、微小で真球度および寸法精度の優れた電気・電子回路部品の接続端子用途に最適な高融点複合合金金属球の提供を可能とした。
本発明の複合合金金属球は、金属球表面に電気めっき銀銅合金皮膜層を備えており、該銀銅合金皮膜の銀含有率が5〜97重量%で、膜厚が0.5μm 以上であること、および前記金属球が前記銀銅合金皮膜層より高融点を有する単一金属又は合金からなるものであることを特徴とするものである。
【0015】
本発明において核となる金属球は、800〜1600℃の融点を有する単一金属又は合金からなるものであり、その上に形成される電気めっき銀銅合金皮膜層の膜厚は1〜100μm で、前記膜厚の誤差が±10%であるのが好ましい。
また、本発明の製品である複合合金金属球は、直径0.05〜2.5mm、真球度1.5%以下であるのが好ましい。
【0016】
かかる本発明の電気めっき銀銅合金複合合金金属球は、先ず、電気めっき銀銅皮膜層よりも高融点を有する単一金属又は合金から成る金属球を、均一液滴噴霧法、プラズマ回転電極法、又はフラッシング法で作製した後、次いで、特定の銀銅合金めっき浴と振動バレル、傾斜バレル、又は回転ドーム型高速回転めっき装置を用いて、金属球表面に電気めっき法で銀銅合金皮膜層を形成するという方法で製造でき、接合特性に優れた高融点の電気めっき銀銅複合合金金属球を容易に製造することが可能となる。
【0017】
【発明の実施形態】
図1に本発明の電気めっき銀銅合金複合合金金属球の概略を示すが、金属球1は、金属球表面に備えた電気めっき銀銅合金皮膜層2の溶融温度よりも高い融点を有する金属で構成される。例えば、パッケージ部品とセラミック基板間の接合において、金属球1の一部が溶融すると溶融接合後の接合部に高さバラツキを生じ、接合部材の内部応力による破損や接合不良等を発生する危険がある。そこで本発明では、金属球1に融点が800〜1600℃の単一金属又は合金、例えば、銅、銀、ニッケル、コバルト、鉄等の単一金属又は合金、或いは、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金、チタン合金、タングステン合金等を用いる。
【0018】
尚、本発明では、更に品質特性を向上させる目的で、図2に示す如く、金属球1の表面に、電気めっき銀銅合金皮膜層2の他に、反応抑制層3及び/又は最外殻層4を設けてもよい。
【0019】
上記金属球の直径は、電気・電子部品接合端子の高密度実装の要求寸法から電気めっき銀銅合金皮膜層の膜厚が0.5μm 以上、好ましくは1〜100μm 、膜厚誤差±10%、特に好ましくは10〜60μm 、膜厚誤差±10%の範囲で構成された際の電気めっき銀銅合金複合合金金属球で、直径が0.05〜2.5mm、好ましくは0.10〜1.00mmの範囲に構成できるように設計するのがよい。電気めっき銀銅合金皮膜厚が1μm より薄い際には接合強度が劣り、100μm より厚い際には、接合部の高さバラツキに影響する真球度が劣化した。又、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度を1.5以下に制御する必要から、金属球の真球度は1.5以下が望ましい。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球を用いることによって、接合時のパッケージ部品とセラミック基板間の距離を均一に保持することができる。
【0020】
なお、本発明における電気めっき銀銅合金複合合金金属球に使用される金属球は、福田金属箔粉工業株式会社にて均一液滴噴霧装置、フラッシング研磨装置、プラズマ回転電極装置を用いて製造したものを使用するのが好ましい。
【0021】
上記記載の均一液滴噴霧法、プラズマ回転電極法、又はフラッシング法で作製した金属球は、銀銅合金電気めっきに際して、金属球の径および真球度が前述の範囲に収まるように球体選別機で不良品を除去した後、めっき工程に供する。尚、均一液滴噴霧法にて作製した金属球では不良品が無く、選別作業工程の簡略化が実施できる。
【0022】
次ぎに、電気めっき銀銅合金皮膜層の組成範囲について説明すると、熱的損傷および接合強度のストレスの低減をはかる目的もあるが、一定のリフロー温度条件での接合において安定した接合状態を保持する必要がある。従って、安定した溶融開始温度が得られるように、銀銅合金皮膜層における銀と銅の組成比は、重量比率でAg:Cu=5:95〜97:3、さらに好ましくはAg:Cu=14:86〜95:5とした。
【0023】
かかる電気めっき銀銅合金皮膜層を得るためのめっき浴組成は、可溶性である1価の銀化合物および1価又は2価の銅化合物を含むものでよいが、鋭意検討を行い選出した金属イオンの安定化を目的とした錯化剤、界面活性剤、電導性塩、pH緩衝剤、pH調整剤、平滑化剤等のすべて又は何れかを配合した水溶液を使用するのが好ましい。
【0024】
電気めっき銀銅合金浴を構成する銀および銅イオンの供給源としては、これら金属の例えば、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸、硝酸、亜硝酸、チオシアン酸、スルファミン酸の塩、例えば塩化物、ヨウ化物、臭化物等のハロゲン化物、例えば酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、グルコン酸等のカルボン酸或いはオキシカルボン酸等、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アルカノールスルホン酸等の脂肪属スルホン酸塩及びフェノールスルホン酸、キシレンスルホン酸、スルホ安息香酸等の芳香族スルホン酸塩、スルホコハク酸塩、スルホプロピオン酸等のスルホカルボン酸塩及びハロゲン化アルキルスルホン酸、チオカルボン酸、アミノ酸、チオアミノ酸、EDTA等のアミンカルボン酸、エチレンジアミン、コハク酸イミド、ヒダントイン、アンモニア等との塩や錯体、例えばりん酸、ピロリン酸、1−ヒドロキシ−1,1−ビスホスホン酸等の塩、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリス(2−ヒドロキシエチル)ホスフィン、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(3−アミノプロピル)ホスフィンの錯体、シアン化銀、シアン化銀カリウム等のシアン化物、酸化物、炭酸化物および水酸化物、酸素酸塩等の化合物が含まれる。
【0025】
めっき浴中の銀および銅濃度は、用いる浴の種類およびめっき条件によって変化させるのが好ましいが、銀と銅の総量が概ね0.5〜100g/L 、特に5〜50g/L であるのが好ましい。
【0026】
本めっき浴の必須成分の錯化剤としては、
(1)縮合りん酸(ピロリン酸、トリリン酸等)又はそれらの塩類、
(2)ヨウ素、臭素、ヨウ素酸、臭素酸、亜硫酸、重亜硫酸、メタ重亜硫酸、チオ硫酸、 チオシアン酸、シアンの各イオンを生成する酸又は塩、並びに下記(3)〜(14)で表される錯化剤の中から選ばれた1種又は2種以上を単独で又は適宜混合して使用できる。
【0027】
(3)一般式X−R−COOH
[ここで、Rは単結合又はC1 〜C4 のアルキレン基を表し、該Rの水素は、その半数までの範囲で、任意の位置で、−S−CH3 、メチル基、アミノ基、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基により置換されていてよい。Xは水素(但し、Rが単結晶の場合は除く。)、カルボキシル基又はCH2 OHを表す。]で表されるオキシカルボン酸、多価カルボン酸若しくはアミノ酸又はそれらの塩類。
これらの化合物で特に好適なものとしては、蓚酸、マロン酸、こはく酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グリシン等が例示できる。
【0028】
(4)単糖類およびその一部が酸化されたポリヒドロキシカルボン酸並びにそれらの環状エステル化合物。
これらの化合物で好適なものとしては、アスコルビン酸、グルコン酸、グルコノラクトン等を例示できる。
【0029】
(5)一般式 HS−R−COOH又はHS−R−SO3
[ここでRはC1 〜C5 のアルキレン基を表し、該アルキルの水素は、アミノ基又はカルボキシル基で置換されていてよく、また該アミノ基を介してアセチル基と結合してもよい。]で表されるメルカプトカルボン酸若しくはメルカプトカルボン酸又はそれらの塩類。
これらの化合物で好適なものとしては、メルカプトこはく酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、ペニシルアミン、3−メルカプトプロパンスルホン酸、アセチルシスティン、システィン等を例示できる。
【0030】
(6)一般式 SO3 H−R−COOH
[ここでRは、C1 〜C6 のアルキレン基又はC2 〜C6 のアルケニレン基を表し、該Rの水素はヒドロキシル基又はカルボキシル基で置換されていてよい。]で表される脂肪族スルホ(ヒドロキシ)カルボン酸又はそれらの塩類。
これらの化合物で好適なものとしては、2−スルホ酢酸、2−スルホプロピオン酸、3−スルホプロピオン酸、スルホこはく酸、スルホメチルコハク酸、スルホフマル酸、スルホマレイン酸等を例示できる。
【0031】
Figure 0003748846
[ここで、Xは水素、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を表す。スルホン酸基、カルボキシル基及びXは任意に位置にあってよい。]
で表される芳香族スルホ(ヒドロキシ)カルボン酸又はそれらの塩類。
これらの化合物で特に好適なものとしては、2−スルホ安息香酸、3−スルホ安息香酸、4−スルホ安息香酸、4−スルホフタール酸、5−スルホイソフタール酸、5−スルホサリチル酸およびこれらのK又はNa又はアンモニウム塩等を例示できる。
【0032】
(8)一般式
【0033】
【化1】
Figure 0003748846
【0034】
[ここで、Xは−CH2 COOH又は−C24 COOHを表し、Yは−CH2 COOH又は−C24 COOH或いは−CH2 OHを表し、Zは−CH2 COOH又は−C24 COOH或いは−CH2 OH或いは水素を表す。Aは単原子、−CH(OH)−又は−CH2 −N(CH2 COOH)−CH2 −を表し、Bは水素を表すか、或いはAが単結合の場合には、B同志がメチレン基を介して結合して飽和6員環を形成してよい。]
で表されるアミンカルボン酸又はそれらの塩類。
【0035】
これらのうちで、特に好適なものを例示すれば、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸イミノジ酢酸,ニトリロトリ酢酸等が挙げられる。
【0036】
(9)アルカンの炭素数が1〜3のヒドロキシアルカンビスホスホン酸又はそれらの塩類。そのうちで特に好適なものを例示すれば、1−ヒドロキシエタン1.1−ビスホスホン酸が挙げられる。
【0037】
(10)一般式
【0038】
【化2】
Figure 0003748846
【0039】
[ここで、X1、X2、X3及びX4は炭素又は窒素を表し、各X1〜X4が窒素のときには各Xに結合するR1〜R4は存在しない。総てのXが同時に窒素であることはない。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基又はC1〜C4のアルキル基を表し、該アルキル基の水素はヒドロキシル基又はハロゲンで置換してよい。R1はR2とメチレン基を介してベンゼン環を形成してよく、該ベンゼン環の水素はハロゲン、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコシ基、ヒドロキシル基又はカルボキシル基で置換されてよい。R5は水素、C1〜C5のアルキル基若しくはアルケニル基及び(又はフェニル基を表し、該アルキル基、アルケニル基及び(又は)フェニル基の水素はヒドロキシル基又はアミノ基、モノメチルアミノ基若しくはジメチルアミノ基で置換されていてよい。]
で表される含窒素五員複素環式化合物、即ちピロール類、ピロリン類、インドール類、イソインドール類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、トリアゾール類、ベゾトリアゾール類又はテトラゾール類。
【0040】
これらのうちで特に好適なものを例示すれば、ピロリン、インドール、ピロール、イミダゾール、トリアゾール等が挙げられる。
【0041】
(11)一般式
【0042】
【化3】
Figure 0003748846
【0043】
[ここで、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素又はC1〜5のアルキル基又はアルコシ基を表す。Xは窒素又は炭素を表し、Xが窒素のときには、R4は存在しない。]
で表されるヒダントイン化合物、こはく酸イミド又はマレイン酸イミド及びそれらの誘導体。
これらのうちで特に好適なものを例示すれば、ヒダントイン、5−n−プロピルヒダントイン、5,5−ジメチルヒダンイン、2.2−ジメチルこはく酸イミド、1,1,2−トリメチルこはく酸イミド、1−メチル−2−エチルマレイン酸イミド等が挙げられる。
【0044】
(12)一般式
【0045】
【化4】
Figure 0003748846
【0046】
[ここでR1及びR2はそれぞれ独立に水素、アミノ基又はC1〜C5のアルキル基を表す。R3は及びR4はそれぞれ独立に水素、C1〜C5のアルキル若しくはアルケニル基又はフェニル基を表し、該アルキル、アルケニル及び(又は)フェニル基の水素はヒドロキシル基又はアミノ基、モノメチルアミノ基若しくはジメチルアミノ基で置換されていてよく、R3とR4は結合して環を形成してよく。R5はアルキル基、アリル基又はヒドロキシ基を表す。Xは窒素又は炭素を表し、Yは酸素又は硫黄を表す。Xが窒素の時にR5は存在しない。]
で表される尿素、チオ尿素又はチオアセトアミド及びそれらの誘導体。
これらのうちで、特に好適なものを例示すれば、イミダゾリジノン、2−イミダゾリジチオン、チオ尿素、トリメチルチオ尿素、1−アリル−2−チオ尿素、テトラメチルチオ尿素、N,N−ジメチルチオ尿素、N,N−ジメチロールチオ尿素、チオセミカルバジド、2−チオバルビツル酸等が挙げられる。
【0047】
(13)一般式
Figure 0003748846
[ここで、Ra、Rb及びRcは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基又はC1〜C5のアルキル基を表し、該アルキル基の水素はヒドロキシル基、アミノ基で置換されていてよく、また該アルキル基同志が結合して環を形成してもよい。]
で表されるアミンおよびそれらの塩類。
これらのうちで特に好適なものを例示すれば、エチレンジアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチロエタノールアミン等が挙げられる。
【0048】
(14)一般式
Figure 0003748846
[ここで、R1、R2及びR3は低級アルキル基を表すが、少なくとも一つはヒドロキシ置換低級アルキル基を表す。]
で表されるヒドロキシアルキル基含有ホスフィン。
【0049】
式(1)示されるヒドロキシアルキル基含有ホスフィンは、R1、 R2及びR3の少なくとも一つがヒドロキシ置換低級アルキル基を含有するものである。特に好ましいものは、R1、 R2及びR3の全てがヒドロキシ置換低級アルキル基であるホスフィン、即ちトリス(ヒドロキシ低級アルキル)ホスフィンである。低級アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル等が好適に用いられるが、中でもメチル、エチル及びプロピルが好ましく、特にプロピルが一層好適に用いられる。ヒドロキシ基はアルキル基の任意の位置に置換していてよい。一層好適に使用される該ホスフィンは、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリス(2−ヒドロキシエチル)ホスフィン、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンである。
【0050】
これら錯化剤の使用量は、錯化剤の種類や組み合わせに応じて適宜選択されるが、浴中の金属分1モルに対して1〜20モル程度が適当であり、好ましくは、2〜15モル程度が好ましい濃度範囲である。しかしながら、補足錯化剤として用いる場合は0.001モル程度の低濃度添加の場合がある。
【0051】
本発明の電気めっき銀銅合金複合合金金属球を製造するめっき浴に添加する好適な界面活性剤としては、従来からめっき浴において用いられてきたカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤以下の化合物が挙げられるが本薬剤は必須成分ではなく、めっき浴種に応じて添加される。
【0052】
好適な界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤には、テトラ低級アルキルアンモニウムハライド、アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ヒドロキシエチルアルキルイミダゾリン、ポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウムハライド、アルキルベンザルコニウムハライド、ジアルキルジメチルアンモニウムハライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムハライド、アルキルアミン塩酸塩、アルキルアミン酢酸塩、アルキルアミンオレイン酸塩、アルキルアミノエチルグリシン、アルキルピリジニウムハライド系等が含まれる。
【0053】
アニオン系界面活性剤には、アルキル(又はホルマリン縮合物)−β−ナフタレンスルホン酸(又はその塩)、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩系、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル(又はアルコキシ)ナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル酸塩、高級アルコールリン酸モノエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸(塩)、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルカノイルザルコシン、アルカノイルザルコシネート、アルカノイルメチルアラニン塩、アルキルスルホ酢酸塩、アシルメチルタウリン酸塩、アルキル脂肪酸グリセリン硫酸エステル塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸塩、アルキルスルホカルボン酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルポリオキシエチレンスルホコハク酸、スルホコハク酸モノオレイルアミドナトリウム塩(又はアンモニウム、TEA塩)等が含まれる。
【0054】
ノニオン系界面活性剤には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(又はエステル)、ポリオキシアルキレンフェニル(又はアルキルフェニル)エーテル、ポリオキシアルキレンナフチル(又はアルキルナフチル)エーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル(又は該フェニル基にさらにポリオキシアルキレン鎖を付加した活性剤)、ポリオキシアルキレンビスフェノールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、エチレンジアミンのポリオキシアルキレン縮合物付加物、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレンヒマシ(又は/及び硬化ヒマシ油)油、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルホルマリン縮合物、グリセリン(又はポリグリセリン)脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノ(セスキ、トリ)脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ(ジ)エタノールアミド、アルキル・アルキロールアミド、オキシエチレンアルキルアミン等が含まれる。
【0055】
両性界面活性剤には、2−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−ヒドロキシエチル(又はメチル)イミダゾリニウムベタイン、2−−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ジメチルアルキルベタイン、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸(又はそのナトリウム塩)、アルキル(ポリ)アミノエチルグリシン、N−アルキル−N−メチル−β−アラニン(又はそのナトリウム塩)、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が含まれる。
【0056】
これら界面活性剤の使用量は、適宜選択されるが、概ね0.001g/l〜50g/lの範囲で用いられ、さらに好適には0.01g/l〜10g/lの範囲で用いられる。
【0057】
さらに、本発明の電気めっき銀銅合金複合合金金属球を製造するための電気銀銅合金めっき浴には、析出物の結晶を微細化するための平滑化剤を必須成分ではないが、めっき浴種に応じて適宜添加使用することができる。平滑化剤は既存の銀銅合金めっき浴に使用されている公知の物質が利用できるが、それら以外の特に効果のあるものを下記に示した。これらは単独又は適宜混合添加して使用できる。これら平滑化剤の使用量は、0.001〜50g/lが適当であり、好ましくは0.01〜10g/lである。
【0058】
好適な平滑化効果を示した化合物例を挙げると、ポリアクリルアミド、8−ヒドロキシキノリンに10モルの酸化プロピレンを付加した生成物、グリオキサール(エタンジアール、オキサルアルデヒド、ジホルミル、ビホルミル)、ヘキサンジオン−3,4、アセチルアセトン(2,4−ペンタンジオン)、ヘキサンジオン−3,4−アセチルアセトン、2- アミノ−4−クロロベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾールサリチル酸フェニル、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、N−メトキシジメチルアクリルアミド、クルクミン(1,7−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェラル)−1,6−ヘプタジエン−3,5−ジオン)、ポリエチレンイミン、イソホロン(3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセノン)、メシチルオキシド、ビニルフェニルケトン、フェニルプロペニルケトン、フェニルイソブテニルケトン、フェニル−1−メチルプロペニルケトン、ベンジリデンアセトフェノン(chalcone)、2−(ω−ベンゾイル)ビニルフラン、p−フロロフェニルプロペニルケトン、p−クロロフェニルプロペニルケトン、p−ヒドロキシフェニルプロペニルケトン、m−ニトロフェニルプロペニルケトン、p−メチルフェニルプロペニルケトン、2,4,6−トリメチルフェニルプロペニルケトン、p−メトキシフェニルプロペニルケトン、p−メトキシフェニルブテニルケトン、p−メチルチオフェニルプロペニルケトン、p−イソブチルフェニルプロペニルケトン、α−ナフチル−1−メチルプロペニルケトン、4−メトキシナフチルプロペニルケトン、2−チエニルプロペニルケトン、2−フリルプロペニルケトン、1−メチルピロールプロペニルケトン、ベンジリデンメチルエチルケトン、フルフリジンアセトン等が挙げられる。
【0059】
トリアジン化合物の例としては、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル(1’)]エチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチルイミダゾリル(1’)]エチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル(1’)]エチル−1,3,5−トリアジンが挙げられる。
【0060】
アミン−アルデヒド縮合物の例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド(バレラール、ペンタナール)、イソバレルアルデヒド、n−カプロンアルデヒド(ヘキサナール、ヘキシルアルデヒド)、スクシンアルデヒド(スクシンジアルデヒド)、グルタルアルデヒド(1,5−ペンタンジアール、グルタルジアルデヒド)、アルドール(3−ヒドロキシブチルアルデヒド、アセトアルドール)、クロトンアルデヒド、桂皮アルデヒド、プロパギルアルデヒド、ベンズアルデヒド、o−フタルアルデヒド、サリチルアルデヒド(O−ヒドロキシベンズアルデヒド)、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−(又はp−)メトキシベンズアルデヒド(アニスアルデヒド)、3−メトキシベンズアルデヒド、バニリン、o−バニリン、ベラトルアルデヒド(3,4−ジメトキシベンズアルデヒド)、2,5−ジメトキシベンズアルデヒド、(2,4−、 2,6−)ジクロロベンズアルデヒド、1−(又は2−)ナフトアルデヒド、2−(又は4−)クロロ−1−ナフトアルデヒド、2−(又は4−)ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、5(又は2)−メトキシナフトアルデヒド、2−フルアルデヒド(2−フルアルデヒド=フルフラール)、3−フルアルデヒド、2(3)−チオフェンカルボキシアルデヒド、ピコリンアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、3−インドールカルボキシアルデヒド等のアルデヒド類とピペラジン、ビペリジン、モルホリン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、スルファニル酸、アニリン、o−(又はp−)アミノアニリン、o−(又はp−)クロルアニリン、2,5−(又は3,4−)クロルメチルアニリン、N−モノメチルアニリン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−(α−又はβ−)ナフチルアミン等の反応縮合物が挙げられる。
【0061】
又、本発明の電気めっき銀銅合金複合合金金属球を製造するめっき浴に添加する好適な電導性塩としては、硫酸、塩酸、硝酸、スルホン酸、又は上記金属塩又は錯化剤等のカリウム塩、ナトリウム塩或いはアンモニウム塩等が適宜単独又は併用して用いられる。その際の使用量は明確に限定されるものではないが、一般に5〜300g/L が用いられる。
【0062】
さらに、本めっき浴に使用されるpH緩衝剤としては、リン酸、酢酸、炭酸、ホウ酸、クエン酸等のナトリウム塩、カリウム塩若しくはアンモニウム塩等が適宜単独又は併用して用いられる。本pH緩衝剤は浴の必須成分ではなく、めっき浴の種類に応じて適宜添加される。本電気めっき浴のpH調整剤には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、アミン等のアルカリ性水溶液と、上記金属塩および錯化剤の酸成分、又は、硫酸、塩酸、硝酸、スルホン酸等を水溶液に希釈したものが用いられる。
【0063】
次ぎに、上記記載の電気めっき銀銅合金浴を用いて金属球に電気めっきを行う方法を解説する。まず、めっきの前処理は湿式めっき法で一般に使用されているアルカリ電解脱脂、水洗、酸洗、水洗等の処理工程が適用できる。金属球の材質によっては、脱脂方法および酸洗剤等の種類を変更することもあるが、金属球表面を粗さずに均一に活性化できる一般市販品を適用することができる。
【0064】
めっき方法は小物部品等のめっきによく用いられているバレルめっき法が望ましいが、金属球の寸法が小さいので、めっき装置は、例えば、振動型、傾斜型等のバレルめっき装置、が好適である。しかし、めっき装置については上記の装置に限定されず、微粒子の電気めっき用途に対応できる装置が使用できる。上記めっき装置の回転速度は、浴槽の寸法によっても異なるが5〜100rpm.程度が望ましい。また、めっき皮膜の均一化をはかる目的でめっき液を流動する方法、又は超音波を付与して金属球を振動させる方法等も好適である。
陽極は、めっきを施した際に生じる浴中の金属濃度の減少を補足するために、銀または銅、銀銅合金材が望ましいが、白金めっきチタン、カーボン等の不溶性陽極も使用できる。
銀銅合金めっきは、直流電源装置を用いて金属球の表面積およびめっき皮膜形成による表面積増加分を考慮して見掛けの陰極電流密度条件(以下、陰極電流密度条件と略す)を0.01〜2.0 A/dm2、好ましくは、0.1〜1.0A/dm2の範囲に設定した。めっき時間は、陰極電流密度条件、金属球の寸法、めっき浴の種類、構成する銀銅合金めっき皮膜層の厚さ等によって適宜選択した。
めっき終了後、得られた電気めっき銀銅合金複合合金金属球を充分に水洗した後、熱風にて乾燥した。
【0065】
また、本発明では、金属球表面と銀銅合金皮膜層界面での金属拡散層の生成による接合強度の劣化、および拡散層生成による溶融接合後の電気めっき銀銅合金複合合金金属球の寸法変化による基板とパッケージ間の距離の不均一化を防止する目的で、金属球に電気めっき銀銅合金皮膜層を形成するに先立って、図2に示したように、金属球表面に金属拡散の反応抑制層となる金属バリア皮膜層を備えた電気めっき銀銅合金複合合金金属球を作製した。金属拡散の反応抑制層は、膜厚0.005〜3.0μm の金属皮膜であるのが好ましく、該金属皮膜はNi、Ni−P、Ni−B、Au、Ag、Pt、Coから選ばれる金属又は合金からなるのがよい。本反応抑制層の皮膜作製には、電気めっき、無電解還元めっき、置換めっき等の湿式めっき法、又はPVD、CVD等の乾式めっき法等を適用することができる。
【0066】
さらに、本発明では、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の長期保管による表面の経時劣化による接合力の低下および変動を防止する目的から、電気めっき銀銅合金皮膜層を形成した表面に耐環境劣化の少ない保護皮膜として最外殻層を設けるのがよいが、この最外殻層は膜厚0.001〜1.0μm の金属皮膜であるのが好ましく、該金属皮膜はNi、Ni−P、Ni−B、Au、Ag、Pt、Coから選ばれる金属又は合金の何れか一種の金属からなるのがよい。かかる最外殻層に形成することによって、電気めっき銀銅合金表面の耐湿、耐熱、耐ガス等による表面酸化や変色等の劣化を抑制し、安定した接合強度を長期間保持できることができた。本最外殻層の皮膜の作製には、電気めっき、無電解還元めっき、置換めっき等の湿式めっき法、又はPVD、CVD等の乾式めっき法等を適用することができる。最外殻層は、金属球と電気めっき銀銅合金層の間に設けられる反応抑制層の有無に関係なく適用することができる。
【0067】
さらに、本発明の電気めっき銀銅複合合金金属球表面の電気めっき銀銅合金皮膜層を形成する際のめっき時に、陰極電流密度条件を0.01〜2.0A/dm2 、さらに、好ましくは0.1〜0.9A/dm2 の条件範囲で変化させることによって、銀銅合金皮膜層の下層と表面層で異なった組成の銀銅合金めっき皮膜層を形成することができる。従って、最外殻層が銀もしくは銅からなる銀と銅の傾斜合金皮膜層の作製も一例として可能であるが、溶融開始温度が安定で良好な接合特性を得るためには銀銅合金皮膜層全体の金属組成比が、重量比率で、Ag:Cu=5:95〜97:3、好ましくはAg:Cu=14:86〜95:5に限定される。陰極電流密度を制御することによって、銀銅合金皮膜層の表面層を銀成分とした際は、保護膜として機能する最外殻層に銀皮膜を備えた場合と同様の効果を示すと同時に工程の簡略化に繋がる。このように電気めっき銀銅合金皮膜層を、皮膜厚さの方向に銀銅組成分布の異なるものとすることによって、図2に示すような最外殻層や反応抑制層を設けなくても、それらを設けたと同様の効果を得ることができる。
【0068】
なお、このような電気めっき銀銅合金複合合金金属球を適用できる接合端子を有する電気・電子回路部品は、ここに記載した一例にとどまらず、例えば、IC半導体等の電子デバイス、高周波デバイス等、抵抗器、コンデンサ等の受動部品、コネクター、スイッチ、プリント回路基板等の接続部品等、通信機器、オプトエレクトロニクス部品等などが挙げられる。
【0069】
【実施例】
次ぎに実施例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら数例によって限定されるものではなく、前述した目的に沿って金属球の種類、反応抑制層と最外殻層の種類と有無、電気めっき銀銅合金浴組成とめっき条件は適宜、任意に変更することができるものとする。
【0070】
下記実施例1〜6および比較例1〜3は、金属球の種類、作製方法、直径、真球度、及び銀銅合金皮膜層厚、銀銅合金皮膜組成、めっき後の真球度が接合特性に与える影響を検討する目的で、電気めっき銀銅合金複合合金金属球を作製した一例を示した。
【0071】
実施例1
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.0の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れた後、アルカリ電解脱脂及び水洗、酸洗、水洗の前処理を施した。次いで、5×200×350mmの銀銅共晶合金陽極2枚を両側に装備した30×40×40cmのめっき浴槽内にバレル容器を配置して、浴量10Lの下記(A)浴を用いて陰極電流密度0.3A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率72wt%(銅含有率28%、以下の実施例では銀含有率のみを示す)、めっき膜厚30μm の電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は0.83であった。
尚、電気めっき銀銅合金皮膜層の組成分析は、電気めっき前後の金属球を硝酸水溶液に溶解してICPにて銀と銅濃度を測定、めっき前後の濃度変化から銀と銅の組成比を算出した。
【0072】
(A)浴組成とめっき条件
トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン銀(銀として) 6g/L
塩化第一銅(銅として) 10g/L
トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン 250g/L
ジエチレントリアミンペンタ酢酸イミノジ酢酸 20g/L
2,4−ジアミノ−6−[2’メチルイミダゾリル
(1’)]エチル−1,3,5トリアジン 0.01g/L
ポリオキシアルキレンフェニルエーテルリン酸 0.8g/L
pH5.8(アンモニア水にてpH調整)
浴温45℃
【0073】
実施例2
均一液滴下法にて作製した直径90μm 、真球度0.8の銀製金属球25gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、銅陽極を用いて5Lの下記の(B)浴から陰極電流密度0.1A/dm2 条件にて、褐色外観の銀含有率14wt%、めっき膜厚5μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は0.6であった。
【0074】
(B)浴組成とめっき条件
シアン化銀カリウム(銀として) 0.5g/L
チオ硫酸銅(銅として) 15g/L
メルカプトこはく酸 100g/L
チオシアン酸アンモニウム 100g/L
シアン化カリウム 5g/L
チオ硫酸ナトリウム 1g/L
N−アルキル−N−メチル―β―アラニン 5g/L
浴温60℃
【0075】
実施例3
フラッシング法にて作製した直径1000μm 、真球度1.2のニッケル製金属球18gを容量70mlの振動バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、銀陽極を用いて20Lの下記の(C)浴から陰極電流密度0.3A/dm2 条件にて、光沢系白色外観の銀含有率68wt%めっき膜厚60μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.4であった。
【0076】
(C)浴組成とめっき条件
エタンスルホン酸銀(銀として) 10g/L
ヨウ化銅(銅として) 25g/L
ヨウ化カリウム 750g/L
リン酸水素二カリウム 5g/L
リン酸二水素一カリウム 5g/L
n−ブチルアルデヒド−o−フェニレンジアミン反応縮合物0.1g/L
pH6.8(水酸化カリウムにてpH調整)
浴温35℃
【0077】
実施例4
フラッシング法にて作製した直径300μm 、真球度1.0のFe−42wt%合金製金属球17gを容量70mlの振動バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、銀および銅陽極を用いて10Lの下記の(D)浴から陰極電流密度1.0A/dm2 条件にて、光沢系白色外観の銀含有率95wt%めっき膜厚50μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.34であった。
【0078】
(D)浴組成とめっき条件
スルホプロピオン酸銀(銀として) 5g/L
硫酸第二銅(銅として) 12g/L
エチレンジアミン四酢酸カリウム 100g/L
ヨウ化カリウム 500g/L
ポリオキシアルキルソルビタン脂肪酸エステル 1g/L
2.5−ジメトキシベズアルデヒド−エチレンジアミン縮合物 0.06g/L
グリシン 2g/L
pH6.0(アンモニア水にてpH調整)
浴温度40℃
【0079】
実施例5
プラズマ回転電極法にて作製した直径80μm 、真球度1.2のSUS316L製金属球150gを容量1000mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、白金めっきチタン陽極を用い、50Lの下記の(E)浴から陰極電流密度0.5A/dm2 条件にて、淡褐色銀含有率60wt%めっき膜厚10μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.3であった。
【0080】
(E)浴組成とめっき条件
酸化銀(銀として) 6g/L
塩化第一銅(銅として) 10g/L
トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン 350g/L
ニトリロトリ酢酸 100g/L
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 0.1g/L
8−ヒドロキシキノリンのプロピレンオキサイド10モル付加物 0.2g/L
pH5.8(アンモニア水にてpH調整)
浴温45℃
【0081】
比較例1
電気めっき銀銅合金複合合金層の銀含有率の低い場合の影響を検討する目的から以下の試料を作製した。均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.17の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、浴量10Lの実施例2記載(B)浴から陰極電流密度0.05A/dm2 条件にてめっきを施した。陰極電流密度条件を低く設定して銅を優先析出させた結果、銅褐色の銀含有率2.6wt%、めっき膜厚30μm の電気めっき銀銅合金皮膜層が金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.8であった。
【0082】
比較例2
電気めっき銀銅合金複合合金層の銀含有率の高い場合の影響を検討する目的から以下の試料を作製した。均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.34の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、10Lの下記実施例11記載の(H)浴を用いて、陰極電流密度を1.0A/dm2 条件に設定することで、銀含有率99.5wt%、めっき膜厚30μm の白色外観を示す電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度はめっき皮膜層が少し粗くなったので2.0であった。
【0083】
比較例3
次に、電気めっき銀銅合金複合合金層の皮膜厚の薄い場合の影響を検討する目的から以下の試料を作製した。均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.17の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、浴量15L下記実施例10記載の(G)浴から陰極電流密度0.01A/dm2 条件にて、淡褐色外観の銀含有率71wt%めっき膜厚0.1μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.34であった。
【0084】
比較例4
金属球と電気めっき銀銅合金複合合金金属球の比較を行う目的からブラッシング法にて直径660μm 、真球度3.0、銀銅共晶合金組成(Ag/Cu=72/28w%)を有する金属球を作製して以下の試験に供した。
【0085】
以上の実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた電気めっき銀銅合金複合合金金属球の接合特性を、以下の評価試験で比較検討した。
電気めっき銀銅合金複合合金金属球の溶融開始温度:
理学電機(株)製サーモプラスTG8120型示差熱分析装置にて窒素ガス雰囲気中、昇温速度10℃/min条件下で測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜5で作製した電気めっき銀銅合金複合合金金属球は、銀銅合金皮膜層の合金組成がAg5〜95Wt%の範囲内において大きく変化するにも拘わらず、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の溶融開始温度は、776.8〜785.4℃と安定した値を示した。又、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の金属球の種類と直径、銀銅合金皮膜層の皮膜厚に依存せず、安定した融点を示している。しかし、銀銅合金皮膜層の銀の割合が2.6Wt%と低い場合(比較例1)及び銀の割合が99.5Wt%と銀皮膜に近似した場合(比較例2)では、溶融開始温度が800℃以上という高い値を示し、リフロー温度条件800℃では溶融接合が困難な複合合金球となることが分かった。
【0086】
接合試験:
下地に無電解Ni−P3.0μm 、その上に0.1μm の無電解金めっき皮膜を施したセラミック基板の径0.5mm表層パッド部に電気めっき銀銅合金複合合金金属球を配置した後、800±3℃に保持した水素還元雰囲気炉で1分間のリフロー処理を行ない、接合強度を、Dage Series 4000 Bondtester を用いてテストスピード300μm /sec の一定条件におけるプル強度で測定した。各試料のプル強度測定は10回行い、その平均値を表1、3、4に示す。
【0087】
尚、金属球と電気めっき銀銅合金複合合金金属球の高さ測定は、ユニオン光学株式会社製非接触深度測定機HJSOMETを用いて、各試料10ポイント測定し、その最大値、最小値、平均値、標準偏差値を表2に示す。
【0088】
表1に示した実施例1〜5のプル強度を比較すると、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の径が大きく、電気めっき銀銅合金皮膜層が厚くなるに連れてプル強度の増加する傾向がみとめられた。ただし、実施例1〜5で作製した電気めっき銀銅合金複合合金金属球はいずれも、使用可能な接合強度を有していた。又、比較例1及び2の銀銅共晶合金組成より離れた低銀含有率又は高銀含有率の合金皮膜層を有する試料では殆ど接合してない状況で、プル強度は測定限界100(g)以下の値を示した。また、銀銅合金皮膜層が0.1μm 厚と薄い比較例3の試料でもプル強度は測定限界以下であった。
【0089】
表1に示した比較例4は、冶金学的に作製した径660μm 、真球度3.0の銀銅共晶球を銀銅合金めっきを行わずに同様の条件で溶融開始温度とプル強度を測定した結果である。
溶融開始温度は、電気めっき銀銅合金皮膜層が共晶組成である実施例1よりも高い温度を示し、プル強度は若干低い傾向がみとめられた。
【0090】
実施例6
次ぎに、金属球と電気めっき銀銅合金皮膜層の界面に金属拡散による悪影響を防止するための反応抑制層を形成した例を示す。
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度0.83の黄銅(Cu/Zn=70/30wt%)製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、下記に示した無電解Ni−Pめっき浴を用いて10分間のバレルめっきを施して、2.0μm厚のNi−Pめっき皮膜層を金属球表面に形成した。次いで、水洗後、実施例1と同条件でNi−Pめっき皮膜上に白色の銀含有率72wt%めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は0.66であった。
【0091】
無電解Ni−Pめっき浴組成とめっき条件
硫酸ニッケル 20g/L
次亜リン酸ナトリウム 10g/L
酢酸ナトリウム 6g/L
クエン酸ナトリウム 6g/L
浴pH4.9
浴温度60℃
【0092】
次に、金属球種の影響を検討する目的で、融点の低い232℃の錫および327℃の鉛を金属球に用いて電気めっき銀銅合金複合合金金属球を作製した例を比較例5と6に示す。
【0093】
比較例5
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.0の錫製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、実施例1同様の(A)浴から陰極電流密度0.3A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率74wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は2.0であった。
【0094】
比較例6
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度0.83の鉛製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、実施例3記載の(C)浴から陰極電流密度0.3A/dm2 条件にて、銀含有率70wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.17であった。
【0095】
表2に接合強度試験と同条件でリフローを実施した電気めっき銀銅合金複合合金金属球の接合部の高さバラツキを測定した値を示す。金属球の製法に拘わらず、真球度の優れた実施例1及び反応抑制層を設けた実施例2の高さバラツキは小さいが、比較例4の電気めっきを施していない銀銅共晶金属球は高さバラツキを生じた。一方、金属球に低融点金属を用いた比較例5、6では金属球が溶解して大きなバラツキを生じた。従って、金属球には熱的衝撃の少ない融点800℃以上の金属球の適用が必至である。又、金属球の加工容易性を考慮すると融点1600℃以下のものが適している。
【0096】
次に、反応抑制層の皮膜種の影響を確認する目的で種々検討したものの一例を実施例7及び8に示す。
【0097】
実施例7
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.17の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、下記に示した電気めっき白金浴を用いてバレルめっきを施し、0.5μm厚のPtめっき皮膜層を金属球表面に形成した。次いで、水洗後、実施例5記載した(E)浴を用いて陰極電流密度0.4A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率68wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.0であった。
【0098】
電気白金めっき浴組成とめっき条件
電気白金
ジニトロジアミン白金 10 g/L
硝酸アンモニウム 89 g/L
亜硝酸ナトリウム 8 g/L
水酸化アンモニウム55m l/L
浴温度91℃
陰極電流密度0.6A/dm2
【0099】
実施例8
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.50のFe−42Ni合金製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、市販ダインシルバーAG PL30浴(株式会社大和化成製)を用いて、1.0μm厚の電気銀めっき皮膜層を金属球表面に形成した。次いで、水洗後、実施例3記載した(C)浴を用いて陰極電流密度0.7A/dm2 条件にて、光沢系淡褐色外観の銀含有率65wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.17であった。
【0100】
表3は窒素ガス雰囲気中で400℃、72時間の耐熱試験を施した後に接合強度試験を実施した結果である。実施例1の試料では、プル強度が表1に示した耐熱試験前の値よりも若干低下していることが確認された。一方、反応抑制層に無電解Ni−P、電気白金、電気銀めっき皮膜を施した実施例6,7,8の試料では、実施例1の耐熱試験前のプル強度と同程度の値を示した。反応抑制層を施すことによって耐熱試験後の接合強度が劣化しなかった原因としては、金属球と電気めっき銀銅合金皮膜層の熱拡散の防止効果と推察される。
【0101】
次に、電気めっき銀銅合金複合合金金属球の環境加速促進試験をつぎの方法で実施した。湿潤試験は49±1℃、95%RH以上、24時間(JIS K 2246)、耐硫化水素ガス試験は硫化水素濃度3±1ppm.、40±2℃、4時間(JEIDA−40)、二酸化硫黄試験は二酸化イオウ10±3ppm.40±2℃、4時間(JEIDA−39)の各所定条件にて環境加速促進試験を実施した後、接合強度試験を実施した。
【0102】
実施例9〜12は、最外殻皮膜の異なった構成例を示す。
【0103】
実施例9
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.0の銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、銀銅共晶組成の陽極を用いて下記の(F)浴から陰極電流密度1.0A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率74wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。さらに、水洗後、下記の電気金めっき浴を用いて銀銅合金皮膜層表面に0.01μmの金めっき最外殻層を形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.17であった。
【0104】
(F)浴
スルホコハク酸銀(銀として) 1 g/L
酸化第一銅(銅として) 10 g/L
コハク酸イミド 100 g/L
5,5−ジメチルヒダントイン 50 g/L
ほう酸 5 g/L
デシルジメチルピリジニウムハイドライド 0.05g/L
m−ニトロフェニルプロペニルケトン 0.01g/L
炭酸水素カリウム 10 g/L
pH9.5(水酸化カリウムにてpH調整)
浴温度48℃
【0105】
電気金めっき浴組成と条件
第一シアン化金カリウム 0.8g/L
シアン化カリウム 7.5g/L
リン酸水素化二カリウム 15g/L
浴温60℃
陰極電流密度 0.1 A/dm2
【0106】
実施例10
均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度0.83の銀製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、下記の(G)浴から陰極電流密度0.9A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率78wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。さらに、水洗後、下記の無電解Ni−Bめっき浴を用いて銀銅合金皮膜層表面に1.0μmのNi−Bめっき最外殻層を形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.34であった。
【0107】
(G)浴組成とめっき条件
シアン化銀(銀として) 2g/L
シアン化銅(銅として) 10g/L
ピロリン酸カリウム 350g/L
モノエタノールアミン 10g/L
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシ
エチルイミダゾリウムベタイン 1.8g/L
ジエタノールアミン−ケイ皮アルデヒド縮合物0.5g/L
イミダゾリジノン 0.1g/L
チオ硫酸カリウム 0.1g/L
pH7.8(水酸化カリウムにてpH調整)
浴温65℃
【0108】
無電解Ni−B浴組成とめっき条件
硫酸ニッケル 24g/L
水素化ホウ素ナトリウム 2.5g/L
ロッシェル塩 40g/L
浴pH12.4
浴温度48℃
【0109】
実施例11
この例は、反応抑制層と最外殻層の双方を形成させたもので、均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度1.0のニッケル製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、市販無電解金めっき浴ダインゴ−ルドST及びAC(株式会社大和化成製)を用いて2.0μm厚の金めっき皮膜層を金属球表面に形成した後、水洗を行い、下記(H)浴を用いて陰極電流密度0.2A/dm2 条件にて、白色外観の銀含有率62wt%、めっき膜厚30μm 電気めっき銀銅合金皮膜層を金属球表面に形成した。さらに、水洗後、下記に示した電気銀めっき浴を用いて銀銅合金皮膜層表面に0.3μmの電気銀めっき最外殻層を形成した。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の真球度は1.34であった。
【0110】
(H)浴組成とめっき条件
チオシアン酸銀(銀として) 6g/L
塩化銅(銅として) 10g/L
チオシアン酸アンモニウム 320g/L
ピロリン酸カリウム 100g/L
シアン化ナトリウム 50g/L
ジアセトンアクリルアミド 0.1g/L
ジエチルアミン−ピペラジン縮合物 10g/L
pH8.8(アンモニア水にてpH調整)
浴温55℃
【0111】
電気銀めっき浴組成とめっき条件
シアン化銀 31g/L
シアン化カリウム 42g/L
炭酸カリウム 85g/L
浴温度 22℃
陰極電流密度 0.5A/dm2
【0112】
実施例12
この例は、下記の電気めっき銀銅合金浴(I)が陰極電流密度条件変化によって析出する銀銅合金皮膜の組成が異なることに着眼し、電気めっき銀銅合金皮膜層を形成する工程において、電気めっきの陰極電流密度条件を操作することによって銀銅合金皮膜層の内側と外側で異なった銀銅合金めっき皮膜層を得ようとしたものである。この操作によって、例えば実施例11の如く最外殻層に銀皮膜層を形成しようとした際に、電流密度を上昇させることによって、最外殻層が銀と近似した組成になることで作業性が改善できた。つづいて、実施例を説明すると、均一液滴下法にて作製した直径600μm 、真球度0.83銅製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、下記の(I)浴を用いて陰極電流密度0.1A/dm2 条件にて30分間のめっきを行い、次の150分間で陰極電流密度を0.5A/dm2 まで徐々に上昇させた。最後30分間は陰極電流密度を0.9A/dm2 まで一挙に上昇させてめっきをおこなった。得られた白色外観の表面層と初期30分間のめっきで採取した表面層をEDAX装置で定量分析した結果、初期の銀含有率は58wt%で、最終仕上げ表面層は97.5wt%、また、銀胴合金めっき皮膜層全体の銀含有率を、銀銅合金複合合金金属球全体を硝酸に酸溶解して銀含有率をICPにて測定した結果、銀含有率77wt%であった。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球のめっき膜厚30μm 、真球度は1.34であった。
【0113】
(I)浴組成とめっき条件
メタンスルホン酸銀(銀として) 10g/L
酸化第一銅(銅として) 20g/L
トリス(3−アミノプロピル)ホスフィン 350g/L
2,2−ジメチルコハク酸イミド 50g/L
コハク酸イミド 50g/L
モノエタノールアミン 5g/L
トリメチルチオ尿素 0.2g/L
pH4.3(水酸化カリウムにてpH調整)
浴温35℃
【0114】
実施例13
プラズマ回転電極法にて作製した直径600μm 、真球度0.83の黄銅(Cu/Zn=70/30wt%)製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、実施例6記載同様の2.0μm厚の無電解Ni−Pめっき皮膜層を金属球表面に形成した。次いで、実施例1記載の(A)浴を用いて陰極電流密度0.1A/dm2 条件にて30分間のめっきを行い、次の150分間で陰極電流密度を0.4A/dm2 まで徐々に上昇させた。最後25分間は陰極電流密度を1.0A/dm2 まで一挙に上昇させてめっきをおこなった。得られた白色外観の表面層と初期30分間のめっきで採取した表面層をEDAX装置で定量分析した結果、初期の銀含有率は42wt%で、最終仕上げ表面層は95.0wt%、また、銀胴合金めっき皮膜層全体の銀含有率を、銀銅合金複合合金金属球全体を硝酸に酸溶解して銀含有率をICPにて測定した結果、銀含有率72wt%であった。本電気めっき銀銅合金複合合金金属球のめっき膜厚30μm 、真球度は1.50であった。
【0115】
比較例7
プラズマ回転電極法にて作製した直径600μm 、真球度0.83の黄銅(Cu/Zn=70/30wt%)製金属球20gを容量50mlの傾斜バレル容器に入れて実施例1と同様の前処理を施した。次いで、下記に示した電気めっき銀ビスマス合金浴(J)を用いて陰極電流密度0.3A/dm2の条件にて、暗色外観の銀/ビスマス含有率が95/5、膜厚30μmの銀ビスマス合金皮膜層を黄銅球表面に形成した。本電気めっき合金複合合金金属球の真球度は3.73であった。
【0116】
電気めっき銀ビスマス合金浴組成とめっき条件
(J)浴
スルホコハク酸銀(銀として) 5 g/L
塩化ビスマス(ビスマスとして) 3 g/L
コハク酸イミド 100 g/L
o−フェニレンジアミン 0.01g/L
2−エチルヘキシルオキシプロピオグアナミン 8 g/l
炭酸水素カリウム 10 g/L
pH9.5(アンモニア水にてpH調整)
【0117】
表4に環境加速促進試験後のプル強度を示す。実施例1の試料は耐湿潤試験後の強度は低下しないが、耐硫化水素ガス試験及び二酸化硫黄試験後に強度が若干低下した。一方、最外殻層に電気金、無電解Ni−Pを施した実施例9、10の試料は、上記の耐環境加速試験後においても安定したプル強度を保持していた。又、最外殻層に電気銀めっきを施した実施例11および銀銅合金電気めっきの工程で表層を銀近似組成とした実施例12、13の試料では、耐硫化水素ガス試験後のプル強度が実施例9、10より若干劣るが、耐湿潤試験並びに耐二酸化硫黄試験後のプル強度の劣化は無く、実施例1よりも耐環境経時劣化の少ないことがみとめられた。比較例4の電気めっき銀銅皮膜層の無い銀銅共晶金属球は、電気めっき銀銅合金複合合金金属球よりも耐環境試験での経時劣化が生じ易い傾向を示した。又、比較例7の電気めっき銀ビスマス合金複合合金金属球ではプル強度が低く適用困難であった。
【0118】
【表1】
Figure 0003748846
【0119】
【表2】
Figure 0003748846
【0120】
【表3】
Figure 0003748846
【0121】
【表4】
Figure 0003748846
【0122】
【発明の効果】
この発明に係る電気めっき銀銅合金複合合金金属球は、微小で真球度および寸法精度の整ったこれまでに報告にない高融点の複合合金金属球で、電気・電子回路部品の接合端子に用いることで良好な接合特性が得られると共に接合部品の高信頼性化および大量生産化を可能ならしめるものである。又、本電気めっき銀銅合金複合合金金属球の製法は大量生産が可能な製造方法で工業的実用化に適したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一例を示す説明図である。
【図2】図2は本発明の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 金属球
2 銀銅金属皮膜層
3 反応抑制層
4 最外殻層

Claims (10)

  1. 電気・電子回路部品の接続端子として用いられる複合合金金属球であって、金属球表面に電気めっき銀銅合金皮膜層を備えており、該銀銅合金皮膜の銀含有率が5〜97重量%で、膜厚が0.5μm 以上であること、および前記金属球が前記銀銅合金皮膜層より高融点を有する単一金属又は合金からなるものであることを特徴とする複合合金金属球。
  2. 前記金属球が、800〜1600℃の融点を有する単一金属又は合金からなることを特徴とする請求項1記載の複合合金金属球。
  3. 前記電気めっき銀銅合金皮膜層の膜厚が1〜100μm で、前記膜厚の誤差が±10%であることを特徴とする請求項1又は2記載の複合合金金属球。
  4. 前記複合合金金属球の直径が0.05〜2.5mm、真球度が1.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の複合合金金属球。
  5. 前記金属球と電気めっき銀銅合金皮膜層の間に、膜厚が0.005〜3.0μm である金属製の反応抑制層が形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の複合合金金属球。
  6. 前記反応抑制層が、Ni、Ni−P、Ni−B、Au、Ag、Pt、Coから選ばれる金属又は合金からなることを特徴とする請求項5記載の複合合金金属球。
  7. 前記電気めっき銀銅合金皮膜層上に、膜厚が0.001〜1.0μm である金属製の最外殻層が設けられていることを特徴とする請求項1〜6いずれか 1項記載の複合合金金属球。
  8. 前記最外殻層が、Ni、Ni−P、Ni−B、Au、Ag、Pt、Coから選ばれる金属又は合金からなることを特徴とする請求項7記載の複合合金金属球。
  9. 電気・電子回路部品の接続端子として用いられる複合合金金属球の製法であって、800〜1600℃の融点を有する単一金属又は合金からなる金属球表面に、可溶性である1価の銀化合物および1価又は2価の銅化合物を含む電気めっき銀銅合金浴を用いて、陰極電流密度が0.01〜2.0A/dmの条件下で、銀含有率が5〜97重量%で、膜厚が0.5μm以上である電気めっき銀銅合金皮膜層を形成することを特徴とする複合合金金属球の製法。
  10. 前記電気めっき銀銅合金皮膜層を形成する際のめっき時に、陰極電流密度条件を0.01〜2.0A/dm2 の条件範囲で変化させることによって、前記銀銅合金皮膜層を内側と外側で銀含有率の異なったものとすることを特徴とする請求項9記載の製法。
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