JP3747889B2 - スライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両用シート装置に適用されるスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スライド装置を備えた車両用シート装置は、例えば特開2001−246967号公報に開示されている。上記公報には、シートを、車両前後方向に移動させるためのスライド装置と、車両前方を向く着座位置と車両側方の乗降口を向く乗降位置との間を回転させる回転装置とを備えた車両用シート装置が開示されている。スライド装置は、車両フロア上を車両前後方向に延びる左右の固定側レールと、その固定側レールに摺動可能に支持される可動側レールとを備えている。固定側レールと可動側レールとは、側面が互いに対向するように配置され、その対向する側面間にボールケージにて保持された複数のボールが介装されている。ボールは、固定側レールと可動側レールの対向面に形成された断面三角形の案内溝内を転動し、これにより、可動側レールが固定側レールに対して円滑に摺動される構成となっている。
上記のような構成のスライド装置においては、ボールが転動する案内溝の耐久性を向上するために、案内溝に焼入れ処理を施して溝面の硬度を確保しているが、焼入れ処理を施す場合、溝面に歪を生ずることから、歪矯正処理を必要とし、製造の手間とコストがかかるという問題がある。
【0003】
そこで、本出願人は、上記の問題を解決するためのスライド装置として、特願2001−278945号(以下、先願発明という)を提案した。図9に先願発明のスライド装置が概略的に示されている。先願発明のスライド装置は、図示のように、可動側レール101が、固定側レールのアッパレール102とロアレール103で上下から挟み込まれる構成とされている。そして、図10に示すように、可動側レール101とアッパレール102との対向面間、および可動側レール101とロアレール103との対向面間には、案内溝101a〜103aを転動する複数のボール104が介在され、それら各ボール104は樹脂製の長尺板体からなるボールケージ105によって互いに所定の配置に保持されている。上記案内溝101a〜103aは、各レールの対向面に2列ずつ形成されており、各2列の案内溝101a〜103aの形成間隔は、これらを転動するボール104がレール移動方向から見て互いに重なるように設定されている。
上記のように構成されたスライド装置によれば、固定側レールに対する可動側レール101の摺動量を確保しつつ可動側レール101とアッパレール102およびロアレール103との間に十分な数のボール104を設置することができる。このため、案内溝101a〜103aの溝面に焼入れ処理を行うことなく、十分な耐荷重性を確保することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、先願発明のスライド装置においては、可動側レール101とアッパレール102間の上部のボール104と、可動側レール101とロアレール103間の下部のボール104に作用する負荷の変動によって、上下のボール104に移動方向の位置ずれを発生する可能性がある。そして、このような位置ずれが発生したときは、可動側レール101の摺動時において、位置ずれ相当分だけ、早期にボール104がストロークエンドに到達することになり、その結果、可動側レール101の所定の摺動量が確保できなくなるという問題がある。
上記のような位置ずれの問題は、例えば上下のボールケージを一体に形成することで解消できるが、ボールケージを断面コ字形に成形することになるので、例えばボールケージを樹脂成形品で形成する場合であれば、ボールケージの成形型が極めて複雑化し、コストがアップするといった問題がある。
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、互いに摺動可能に対向する部材の対向面間に、その対向面間を転動する複数の転動体および該転動体を所定配置に保持するケージが複数備えられているスライド装置において、複数のケージが互いに位置ずれを起さないようにする技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係るスライド装置は、請求項1〜4に記載の通り構成した。これら各請求項に係る発明は、第1部材と別の部材とが互いに摺動可能に対向しており、第1部材と別の部材との対向面間には、該対向面に摺動方向に沿って形成された案内溝を転動する複数の転動体が配置され、それら複数の転動体はケージにより所定配置に保持されているスライド装置において、第1部材と別の部材との対向面間に設けた複数のケージが互いに位置ずれを起さないようにする技術である。
【0007】
請求項1に記載のスライド装置では、案内溝は並列な状態で複数備えられ、転動体およびケージは前記複数の案内溝に対応して複数備えられるとともに、それら複数のケージには、前記摺動方向で互いに係合する係合部が形成されていることを特徴としている。この場合、係合部の係合態様は、例えば摺動方向に対して交差する平面、曲面あるいは斜面を介して互いに面接触するといった形態で行なわれる。
したがって、請求項1の発明によれば、摺動方向に関して複数のケージは係合部を介して一体化されることで、各ケージにて保持された転動体に作用する負荷の変動にかかわらず、複数のケージの位置ずれを防止することができる。また、請求項1の発明では、複数のケージを一体に形成せず、別々に形成する構成としたので、例えばケージを樹脂材で形成する場合であれば、ケージの成形型を簡素にできる。これにより、ケージの生産性が向上し、コストの低減につながる。
【0008】
請求項2に記載のスライド装置では、請求項1に記載のスライド装置において、別の部材は、第1部材の一方の面に摺動可能に対向する第2部材と、第1部材の他方の面に摺動可能に対向する第3部材とからなる。そして、第1部材と第2部材との対向面に配置された一方のケージと、第1部材と第3部材との対向面に配置された他方のケージとが係合部を介して摺動方向で互いに係合していることを特徴としている。この場合の各部材が対向する方向は、上下方向(縦方向)で対向する形態と、左右方向(横方向)で対向する形態がある。
上記のように構成されるスライド装置の場合、第1部材を挟んで該第1部材の両面に配置される転動体に作用する負荷の大きさは、互いに異なる可能性が高く、転動体が位置ずれを起し易いものであるが、このような構成のスライド装置において、請求項2の発明は、ケージの位置ずれを効果的に防止できる。
【0009】
請求項3に記載のスライド装置では、請求項2に記載のスライド装置において、一方のケージと他方のケージとは、同一形状に形成されており、各ケージに形成される係合部は、摺動方向に交互に形成された凹部と凸部とを備えている。そして、一方のケージに形成された係合部と、他方のケージに形成された係合部は、一方のケージに対して他方のケージが反転された状態で、一方の係合部の凹部に他方の係合部の凸部が嵌合し、一方の係合部の凸部が他方の係合部の凹部に嵌合することで互いに係合される構成としたことを特徴としている。
したがって、請求項3の発明によれば、一方のケージと他方のケージは同一形状に形成されるため、同一の成形型を用いて製造することができる。このため、製造コストを低減することができ、また材料を無駄にすることなく、合理的な係合構造の係合部を構成することができる。
【0010】
請求項4に記載のスライド装置では、請求項2または3に記載のスライド装置において、各部材は同一方向で重なっており、係合部は、各部材が互いに重なる方向には互いに離脱可能とされていることを特徴としている。したがって、請求項4の発明によれば、例えば、下側から第3部材、ケージ、第1部材、ケージ、第2部材の順で重ねたのち、最下段の第2部材と最上段の第3部材とをボルト等で接合することで上記の各部材を組み付けるような場合において、上下のケージに形成された係合部はケージを重ねることで組み付けることができる。このため、上記の各部材に対するケージの組付け作業を容易に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態に係るスライド装置は、車両用シート装置に適用したものである。図1はスライド装置の平面図、図2は図1のA矢視図である。車両用シート装置のスライド装置は、車両フロアF上を車両前後方向に延在する左右の固定側レール10と、左右の固定側レール10に摺動可能に支持される可動側レール20とを備えている。上記の可動側レール20が本発明でいう第1部材に対応し、固定側レール10が本発明でいう別の部材に対応する。可動側レール20は左右の固定側レール10間に横架し得る横幅を備えた平板状に形成され、その上面には、二点鎖線で概略的に示すように、幅方向の中央から一方の側縁に片寄った位置に外輪21aと内輪21bとからなる回転盤21が設けられている。回転盤21の可動輪としての外輪21a上には、図示はしないが、平板状のシート取付ブラケットを介してシートが支持されている。外輪21aの外周には一方の固定側レール10に設けられたラック(図示省略)と噛み合う歯車21cが形成されている。そして、図1に示す状態では、シートは車両前方を向いており、この状態から可動側レール20が車両前方へスライドすると外輪21aがラックと噛み合いつつ回転し、これによりシートが車体側面の乗降口方向へ回転させられる。
【0012】
図3および図4の断面図に示すように、固定側レール10は、アッパレール11とロアレール12とから構成されている。アッパレール11とロアレール12は、鉄板からなる長板体をプレス成形して、レール幅方向で上下方向にずれるように屈曲させた同一断面形状のものであり、両レール11,12を対称形に上下に重ね合わせた状態で、取付ボルト13によってフロアF上のブラケットMに固定されている。アッパレール11とロアレール12との重ね合わせによって幅方向の半部に略コ字形の空間を有する固定側レール10が構成される。アッパレール11とロアレール12のコ字形空間側の対向面には、互いに隣接して円弧状に凹陥する各2列の案内溝11a,12aがそれぞれ形成され、それら案内溝11a,12aは、レール長手方向に平行に延在されている。
【0013】
可動側レール20は、平鉄板をプレス成形によって左右の幅方向端部が下方へずれるように屈曲した形状に形成されている。可動側レール20の幅方向両端部は、左右の固定側レール10のコ字形空間内に位置し、その幅方向端部の上面および下面がアッパレール11およびロアレール12に対して上下方向に所定の間隔を置いて対向されている。可動側レール20の幅方向端部の上面および下面には、アッパレール11の案内溝11aおよびロアレール12の案内溝12aに対応してそれぞれ互いに隣接して円弧状に凹陥する各2列の案内溝20aが形成されている。上記のアッパレール11が本発明でいう第2部材に対応し、ロアレール12が本発明でいう第3部材に対応する。
可動側レール10とアッパレール11との対向面間には、案内溝20a,11aを転動する転動体としての複数のボール(鋼球)31が介在され、また可動側レール20とロアレール12との対向面間には、案内溝20a,12aを転動する転動体としての複数のボール32が介在されている。かくして、可動側レール20は、上下のボール31,32を介して固定側レール10のアッパレール11とロアレール12によって上下から挟み込まれてスライド可能となっている。なお、互いに隣接する案内溝20a,11a,12aの形成間隔は、これらに位置させられたボール31,32がレール長手方向から見て互いに重なるように設定されている。
【0014】
可動側レール20とアッパレール11間に配置される上部のボール31は、図5〜図7に示すような上部のボールケージ33によって所定間隔に保持され、また可動側レール20とロアレール12間に配置される下部のボール32は、図5に示すような下部のボールケージ34によって所定間隔に保持されている。上部のボールケージ33と下部のボールケージ34は、それぞれ樹脂材によって形成された一定幅の長尺板体であり、水平部と垂直部とを有する断面略L字形の同一形状に形成されている。上下のボールケージ33,34の水平部は、ボール31,32を保持する保持部35,36を構成し、垂直部は、可動側レール20の幅方向端部に回り込んで上下のボールケージ33,34が長手方向で互いに係合する係合部37,38を構成している。上記のボールケージ33,34が本発明でいうケージに対応する。
【0015】
上下のボールケージ33,34の保持部35,36は、幅方向中央部を厚肉とし、両側部を薄肉としてあり、その保持部35,36には長手方向に2列で多数のボール保持穴35a,36aが形成されている。各列のボール保持穴35a,36aは長手方向での形成位置が交互にずれており、一方の列のボール保持穴35a,36aが他方の列の前後に位置するボール保持穴35a,36aの中間に位置し、長手方向と直交する幅方向から見て前後に位置するボール保持穴35a,36aは互いに重なっている。また、図3に示すように、各列のボール保持穴35a,36aは前記案内溝20a,11a,12aに対応するようにボールケージ33,34の長手方向から見ても互いに重なるように形成されている。なお、ボール保持穴35a,36aは厚肉部と薄肉部との両方に跨って形成されている。そして、各ボール31,32はボール保持穴35a,36a内に樹脂材の柔軟性を利用して押し込まれ、保持部35,36の両面から一部が露出した状態で回転自在に保持されている。
【0016】
上下のボールケージ33,34の係合部37,38は、長手方向に交互に形成される複数の凸部37a,38aと凹部37b,38bとによって構成されている。凸部37a,38aは長手方向に延びる断面矩形のブロック状に形成され、凹部37b,38bは凸部37a,38aが嵌合する形状に形成されている。そして、上部のボールケージ33に形成された上部の係合部37と、下部のボールケージ34に形成された下部の係合部38は、下部のボールケージ34に対して上部のボールケージ33を反転して重ね合わせたとき、上部の係合部37の凸部37aと凹部37bが、下部の係合部38の凹部38bと凸部38aに嵌合する構成とされ、これにより、上下のボールケージ33,34が摺動方向に互いに係合されるようになっている。すなわち、上下の係合部37,38は、摺動方向には互いに係合されるが、レールが互いに重なる方向には互いに離脱可能とされている。このときの係合部37,38の係合態様は、摺動方向に対して直角に交差する平面を介して互いに面接触する形態である。
【0017】
なお、図1、図2および図4に示すように、固定側レール10のアッパレール11とロアレール12の長手方向の両端部には、ボールケージ33,34の長手方向の端部に当接可能なストッパー41が設けられている。これにより、固定側レール10に対するボール31,32のストロークエンド、すなわち可動側レール20のストロークエンドが定められている。
【0018】
本実施の形態に係るスライド装置は、上記のように構成したものであり、その組み付けは、図8に示すように、先ず、図示省略の組付治具上にロアレール12を乗せ、そのロアレール12上に、予めボール32を取り付けた下部のボールケージ34を係合部38が上向きとなるように乗せる。このとき、ボールケージ34の長手方向の一端がロアレール12に取り付けられた前側または後側のストッパー41に当接するように位置決めする。次に、下部のボールケージ34上に可動側レール20をボール32が案内溝20aに嵌るように乗せる。
続いて、可動側レール20上に予めボール31を取り付けた上部のボールケージ33を係合部37が下向きとなるように乗せる。このとき、上下のボールケージ33,34の係合部37,38の凸部37a,38aと凹部37b,38bとが嵌合し、これにより上下のボールケージ33,34は摺動方向で互いに係合し、相対的に位置決めされる。次に、上部のボールケージ33にアッパレール11をボール31が案内溝12aに嵌るように乗せる。その後、アッパレール11とロアレール12をその重ね合わせ部をボルト14によって結合する。かくして、固定側レール10に対して可動側レール20が摺動するスライド装置が組み立てられる。
上記のようにして組み付けられたスライド装置は、前述したようにフロアF上のブラケットMに取付ボルト13で固定側レール10を固定することで車両に組み付けることができる。
【0019】
さて、本実施の形態に係るスライド装置においては、上下のボール31,32を所定間隔で回転自在に保持する上下のボールケージ33,34は、係合部37,38を介して摺動方向で係合されている。このため、上部のボール31に作用する負荷と、下部のボール32に作用する負荷の大きさが互いに異なる(下部の負荷が大きい)こと、可動側レール20の摺動に伴い負荷が変動することに起因して上下のボール31,32に摺動方向に位置ずれが発生しようとしても、その位置ずれを防止することができる。これにより、可動側レール20の所定のストローク量を維持することができる。
【0020】
また、上下のボールケージ33,34を一体に形成せず、別々に形成する構成のため、ケージの成形型を簡素にできるし、各ボールケージ33,34に対するボール31,32の組付け作業を容易に行うことができる。その場合において、上下のボールケージ33,34は、係合部37,38を含めて同一形状に形成したので、1種類の成形型を用いて製造することができる。このため、製造コストを低減することができ、また材料を無駄にすることなく、合理的な係合構造の係合部37,38を提供することができる。
また、上下のボールケージ33,34は、一方のボールケージ33,34に対して他方のボールケージ33,34を反転して重ね合わせることで組付けることができる構成であり、重ねる方向は、各レール11,12,20が重なる方向と同じため、レールへの組付け作業を容易に行うことができる。
【0021】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、実施の形態に係るスライド装置では、可動側レール20を固定側レール10のアッパレール11とロアレール12によってボール31,32を介して上下から挟み込む構成で説明したが、これに変え、可動側レールを固定側レールによってボールを介して左右(横)から挟み込む構成のスライド装置に本発明を適用してもよい。
また、可動側レールが固定側レールに対して1つの平面で摺動可能に対向し、その対向面間に摺動方向に延びる複数列の案内溝と、各案内溝を転動する複数のボールが設けられている構成のスライド装置に本発明を適用してもよい。
また、本実施の形態では、係合部37,38を摺動方向に交互に形成された複数の凸部37a,38aと凹部37b,38bとから構成したが、係合部は単一の凸部と凹部とによる係合構造であっても差し支えなく、凸部と凹部の形状等についても、適宜変更可能である。また、係合部37,38の係合態様は、実施の形態で説明した摺動方向に直交する平面の面接触である必要はなく、摺動方向に直交する斜面あるいは曲面の面接触であってもよい。
また、本実施の形態では、アッパレール11と可動側レール20との対向面およびロアレール12と可動側レール20との対向面に形成される案内溝11a,12a,20aをそれぞれ各2列としたが、これを各1列または各3列以上に形成してもよい。また、固定側レール10と可動側レール20との間に配置される転動体は、ボール31,32に変えてローラーを用いることができる。
また、本実施の形態では、車両用シート装置に適用されるスライド装置として説明したが、その適用は車両用シート装置に限定されない。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、互いに摺動可能に対向する部材の対向面間に、その対向面間を転動する複数の転動体および該転動体を所定配置に保持するケージが複数備えられているスライド装置において、複数のケージが互いに位置ずれを起さないようにする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用シート装置に適用したスライド装置の平面図である
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】スライド装置の要部断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】上下のボールケージを示す斜視図である。
【図6】上部のボールケージの平面図である。
【図7】図6のC矢視図である。
【図8】スライド装置の組付けを説明する説明図である。
【図9】従来のスライド装置を示す概略斜視図である。
【図10】図9のD−D線断面図である。
【符号の説明】
10…固定側レール
11…アッパレール
11a…案内溝
12…ロアレール
12a…案内溝
20…可動側レール
20a…案内溝
31…上部のボール
32…下部のボール
33…上部のボールケージ
34…下部のボールケージ
35,36…保持部
37,38…係合部
37a,38a…凸部
37b,38b…凹部
Claims (4)
- 第1部材と別の部材とが互いに摺動可能に対向して、その第1部材と別の部材との対向面には摺動方向に延びる案内溝が形成されており、前記第1部材と別の部材との対向面間には、前記案内溝に沿って転動可能な複数の転動体が配置され、それら複数の転動体はケージにより所定配置に保持されているスライド装置であって、
前記案内溝は並列な状態で複数備えられ、前記転動体およびケージは前記複数の案内溝に対応して複数備えられるとともに、それら複数のケージには、前記摺動方向で互いに係合する係合部が形成されているスライド装置。 - 請求項1に記載のスライド装置であって、
前記別の部材は、前記第1部材の一方の面に摺動可能に対向する第2部材と、前記第1部材の他方の面に摺動可能に対向する第3部材とからなり、前記第1部材と第2部材との対向面に配置された一方のケージと、前記第1部材と第3部材との対向面に配置された他方のケージとが係合部を介して前記摺動方向で互いに係合していることを特徴とするスライド装置。 - 請求項2に記載のスライド装置であって、
前記一方のケージと他方のケージとは、同一形状に形成されており、各ケージに形成される係合部は、摺動方向に交互に形成された凹部と凸部とを備えており、一方のケージに形成された係合部と、他方のケージに形成された係合部は、一方のケージに対して他方のケージが反転された状態で、一方の係合部の凹部に他方の係合部の凸部が嵌合し、一方の係合部の凸部が他方の係合部の凹部に嵌合することで互いに係合される構成としたことを特徴とするスライド装置。 - 請求項2または3に記載のスライド装置であって、
前記各部材は同一方向で重なっており、前記係合部は、前記各部材が互いに重なる方向には互いに離脱可能とされていることを特徴とするスライド装置。
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