JP3747832B2 - エンジン自動停止機能付き車両 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
停車時や減速時にエンジンの自動停止を行う車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
停車中や減速時に所定のエンジン停止条件が成立したらエンジンを自動的に停止させ、燃料消費量、エミッション排出量を抑制する車両が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】
上記エンジンの自動停止を行う車両においては、エンジンを自動停止させている間はパワーステアリング用ポンプ、エアコンのコンプレッサ等の補機をエンジン出力を用いて駆動することができなくなるため、補機駆動用のモータを別途設け、この補機駆動モータを用いてこれらの補機類を駆動することが必要となる。
【0004】
しかし、この際、特開平11-147424号に開示されるように、ステアリングをロック状態になるまで転舵した状態(以下、フル転舵状態)、すなわちパワーステアリング用ポンプの消費する動力が最大となる状態にまで対応できるように補機駆動モータの定格出力を大きく設定した場合、補機駆動モータの消費電力が大きくなり、燃費が悪化してしまう。
【0005】
本発明は、かかる従来技術の技術的課題を鑑みてなされたもので、上記車両において、補機駆動モータに必要とされる出力の最大値を抑え、補機駆動モータとして定格出力の低いモータを用いることができるようにし、エンジン自動停止中の消費電力を抑えるとともに、コストを低減することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
第1の発明は、エンジンと、油圧式パワーステアリング装置と前記パワーステアリング装置に油圧を供給するパワステポンプと、補機と、前記エンジン停止時に前記パワステポンプ及び補機を駆動するための補機駆動モータと、前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するための駆動機構と、所定のエンジン停止条件が成立したときに前記エンジンを自動的に停止させ、所定のエンジン再始動条件が成立したときは前記エンジンを再始動する手段と、ステアリングが転舵されたことを検出する手段とを備え、前記エンジンが自動停止状態にあり、かつ、前記補機が作動しているときに、ステアリングが転舵された場合は、まず、前記補機を停止し、前記補機が停止している間に前記エンジンを再始動させ、前記エンジンが再始動されたら前記補機駆動モータを停止させるとともに前記補機を再始動させることを特徴とするエンジン自動停止機能付き車両である。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記駆動機構が、前記エンジンと前記パワステポンプ及び補機との間に介装されたクラッチと、前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときは前記クラッチを締結し、前記補機駆動モータの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときは前記クラッチを解放する手段とで構成されることを特徴とするものである。
【0008】
第3の発明は、第2の発明において、エンジン自動停止中は前記クラッチを解放し、エンジン自動停止状態から前記エンジンを再始動させる際には、前記エンジンの回転速度が所定のアイドル回転速度まで上昇したら前記クラッチを締結することを特徴とするものである。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において、前記駆動機構が前記パワステポンプ及び補機と前記エンジンの間に介装されたワンウェイクラッチを備え、前記ワンウェイクラッチは前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときにはロック状態となり、前記補機駆動モータの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときにはフリー状態となることを特徴とするものである。
【0010】
第5の発明は、第1から第4の発明において、前記エンジンにはモータジェネレータが連結されており、前記エンジンを再始動させる際にはこのモータジェネレータを用いて前記エンジンをクランキングし、前記エンジンを再始動させることを特徴とするものである。
【0011】
第6の発明は、第1から第5の発明において、前記補機が車両の走行機能には関係がない、必要に応じて駆動される補機であることを特徴とするものである。
【0012】
第7の発明は、第6の発明において、前記補機がエアコンのコンプレッサであることを特徴とするものである。
【0013】
【作用及び効果】
したがって、本発明に係るエンジン自動停止機能付き車両においては、所定のエンジン停止条件が成立しエンジンが自動停止されると、パワステポンプ、エアコンのコンプレッサ等のエンジン補機は補機駆動用モータで駆動される。
【0014】
ステアリング転舵時にパワステポンプが消費する動力が大きいことから、エンジン自動停止中で補機作動時にステアリングの転舵が開始されるとエンジンの再始動が行われると同時に補機が一時的に停止される。そして、エンジン回転が立ち上がったところで補機駆動モータが停止されるとともに補機が再始動される。
【0015】
ステアリング転舵時に補機とパワステポンプを同時に作動させるとそれらの消費する動力が増大し、補機駆動モータに要求される出力が増大するのであるが、このような制御を行うことにより補機駆動モータに要求される出力の最大値を下げ、定格出力の小さなモータを用いることができる。補機駆動モータの定格出力を下げることができれば消費電力を抑えるとともにコストを低減することができる。
【0016】
このとき、エンジンとパワステポンプ及び補機との間にクラッチを介装し、エンジン出力でパワステポンプ及び補機を駆動するときはクラッチを締結し、補機駆動モータの出力でパワステポンプ及び補機を駆動するときはクラッチを解放するようにすれば、補機駆動モータの出力でパワステポンプ及び補機を駆動する際にエンジンが連れ回ることがなく、エンジンのフリクションロスによる補機駆動モータの消費電力の増加が抑えられる(第2の発明)。
【0017】
また、エンジン再始動時、エンジン回転が所定の回転速度、例えば、アイドル回転速度まで上昇したタイミングでクラッチを締結し、以後、エンジンの出力でパワステポンプ及び補機を駆動するようにすれば、補機駆動モータの出力がエンジンの回転上昇に使われることがなく、パワステポンプをそのときの舵角で必要とされる出力でもって駆動でき、転舵力を一定に保つことができる(第3の発明)。
【0018】
あるいは、上記クラッチに代え、パワステポンプ及び補機と前記エンジンの間にワンウェイクラッチを設けることによりエンジンの出力でパワステポンプ及び補機を駆動するように構成してもよい(第4の発明)。このような構成によっても、補機駆動モータによりパワステポンプ及び補機を駆動しているときにエンジンが連れ回ることがなく、さらに、クラッチの締結や解放を行う必要がなくなることから制御系の負担を軽減できる。
【0019】
さらに、エンジンにモータジェネレータを連結し、エンジンを再始動させる際にこのモータジェネレータを用いてエンジンをクランキングし、エンジンの再始動を行うようにすれば、ステアリングの転舵が開始されてからエンジンの回転速度が立ち上がるまでの時間を短くできる。起動時間が短くなるほどエンジンが起動されるまでのステアリング転舵量も小さくなりパワステポンプの消費動力も小さくなることから、補機駆動モータに要求される出力の最大値も低く抑えることができる(第5の発明)。
【0020】
なお、上記一時的に停止させる補機は、車両の走行機能を確保する上で必要とされず、必要に応じて駆動される補機、例えばエアコンとされる(第6、第7の発明)。この様な補機は、車両の走行機能を確保する上で必要とされないため一時的に停止しても特に問題が生じることはない。また、ステアリング転舵時にエアコンを一時的に停止させたとしても車内温度に与える影響は運転者が気にならない程の僅かなものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は本発明が適用されるエンジン自動停止車両の概略構成を示す。エンジン1にはモータジェネレータ2が機械的に連結されており、さらに、エンジン1及びモータジェネレータ2は、トルクコンバータ3、自動変速機4、プロペラシャフト5、後輪用差動装置6、後輪駆動軸7を介して後輪8に連結されている。
【0023】
モータジェネレータ2は交流式の回転電機、例えば三相交流同期モータであり、エンジン1を始動(クランキング)する際や加速時や登坂走行時等にエンジン出力をアシストする際に用いられ、減速時には制動エネルギーを回生するのに用いられる。モータジェネレータ2はインバータ9を介してバッテリ10に接続されている。
【0024】
また、エンジン1のクランクシャフト1aには電磁クラッチ22を介してクランクプーリ23が接続されており、このクランクプーリ23にはベルト24、プーリ25、26、27及び28を介して補機駆動モータ31、油圧式パワーステアリング装置11に油圧を供給するパワステポンプ32、変速機4に供給する油圧を発生させる変速機油圧ポンプ33、エアコン12のコンプレッサ34が連結されている。
【0025】
補機駆動モータ31は直流モータであり、バッテリ10に接続されている。補機駆動モータ31の定格出力はステアリングがフル転舵時の補機消費動力(主としてパワステポンプ23の消費動力)をカバーすることはできないが、ステアリングが非転舵状態かつエアコン作動時の補機消費動力をカバーすることができる出力に設定される。
【0026】
このような構成により、クラッチ22締結時はエンジン1の出力でパワステポンプ32等を駆動することができ、また、クラッチ22を解放すればエンジン1を連れ回らせることなく補機駆動モータ31の出力でパワステポンプ32等を駆動することができる。
【0027】
これらエンジン1、モータジェネレータ2、補機駆動モータ31等の制御はCPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等で構成される制御装置40において行われ、車両走行中、アクセル操作量、車速等から求めた目標駆動力が実現されるようにエンジン1及びモータジェネレータ2の出力を制御する。
【0028】
また、制御装置40は、停車時や減速時等に所定のエンジン停止条件が成立するとエンジン1を自動的に停止させ、燃料消費量、エミッション排出量を抑える。エンジン停止条件は、例えば、セレクトレバーが走行用レンジにあり、車速がゼロでブレーキペダルが踏み込まれている状況において、バッテリ10が十分に充電されており、ブレーキブースター負圧が所定以上に発達しており、かつエンジン1、変速機4の暖機が終了しているときに成立したと判断される。また、このエンジン停止条件が成立してエンジンを停止させているときに所定のエンジン再始動条件が成立するとエンジン1を自動的に再始動させる。
【0029】
また、エンジン1が運転中はクラッチ22が締結され、パワステポンプ32等はエンジン出力で駆動されるが、エンジン1が自動停止状態にあるときはクラッチ22が解放され、バッテリ10からの電力供給を受けて補機駆動モータ31によりパワステポンプ32等が駆動される。このような構成により、補機駆動モータ31によりパワステポンプ32等を駆動するときにエンジン1が連れ回ることがなく、エンジン1におけるフリクションロスによる補機駆動モータ31の消費電力の増加を抑えることができる。
【0030】
また、補機駆動モータ31によりパワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33、エアコンコンプレッサ34を駆動しているときにステアリングが転舵されると、補機駆動モータ31の出力ではフル転舵時の補機消費動力をカバーすることができないことから、制御装置40はエアコン12を一時的に停止して補機の総消費動力を抑え、その間にエンジン1の再始動を行う。ステアリングが転舵されたかどうかは舵角センサ51の出力信号に基づき判断する。
【0031】
図2はエンジン自動停止状態からエンジン1を再始動させるときに行われる処理の内容を示したフローチャートであり、エンジン自動停止中、制御装置40において繰り返し実行される。
【0032】
これによると、まず、ステップS1では車両がエンジン自動停止状態にあるかどうかが判断される。エンジン自動停止状態にあると判断された場合はステップS2に進み、そうでない場合は処理を終了する。
【0033】
ステップS2ではクラッチ22を解放状態とし、補機駆動モータ31の出力でパワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33及びエアコンコンプレッサ34を駆動する。
【0034】
ステップS3では所定のエンジン再始動条件が成立したかが判断される。このエンジン再始動条件は、例えば、車速がゼロでブレーキが踏み込まれているときに、セレクトレバーがニュートラルレンジから走行用レンジに操作された、アクセルペダルが踏み込まれた、バッテリ10の充電量が低下した、あるいはエンジン1、変速機4の油温が所定の低温度まで低下したときに成立したと判断される。
【0035】
エンジン再始動条件が成立したと判断されたときは、ステップS8、S9に進んでモータジェネレータ2を起動し、これによってエンジン1をクランキングし、所定のタイミング、例えばエンジン1の回転速度が所定回転速度に達したタイミングで燃料噴射及び点火を開始してエンジン1の再始動を行う。そして、エンジン1が自立回転を開始し、アイドル回転速度に達したらステップS10でクラッチ22を締結し、ステップS11で補機駆動モータ31を停止させる。
【0036】
一方、ステップS3でエンジン再始動条件が不成立と判断された場合はステップS4に進み、舵角センサ51の出力に基づきステアリングの転舵が行われたかが判断される。ステアリングの転舵が検出された場合はステップS5に進み、検出されなかった場合は処理を終了する。
【0037】
ステップS5ではエアコン12が作動中かどうか判断される。エアコン12が作動中であると判断された場合はステップS6に進んでエアコン12を停止させた後ステップS6に進み、そうでない場合はエアコン12の停止状態を維持しつつステップS7に進む。
【0038】
ステップS7ではステアリングの舵角が増大するに伴い増加するパワステポンプ32の消費動力に対応するために、補機駆動モータ31の出力を所定の上昇率、例えば6kW/秒以上の応答性で出力を上昇させる。また同時にモータジェネレータ2を力行させてエンジン1のクランキングを開始し(ステップS8)、所定のタイミング、例えばエンジン1の回転速度が所定回転速度まで上昇したタイミングでエンジン1への燃料噴射と火花点火を開始し、エンジン1の再始動を行う(ステップS9)。モータジェネレータ2はエンジントルクのアシストにも用いることができる比較的定格出力の大きなモータであるので、モータジェネレータ2によってエンジン1をクランキングすることによってエンジン回転速度を瞬時に所定回転速度まで上昇させることができ、エンジン1の再始動は短時間の内に行われる。
【0039】
その後エンジン1の回転速度がアイドル回転速度に達したタイミングでクラッチ22を締結し(ステップS10)、補機駆動モータ31を停止させるとともに、エアコン12を再始動させる(ステップS11)。ステアリング転舵の開始を受けてエアコン12が停止されてからエアコン12が再始動されるまでの時間はおおよそ0.3秒程度と短時間であり、エアコン12が一時停止されることによる車内温度への影響は殆どない。
【0040】
次に、上記制御を行うことによる作用について説明する。なお、ここでは補機駆動モータ31の定格出力はエアコン12が作動中かつステアリング非転舵時において必要な出力が得られるような値、例えば2.5kWに設定されている。
【0041】
まず、図3は、エアコン停止中かつステアリング非転舵時にエンジン1の自動停止が行われたときの補機駆動モータ32に要求される出力を示したものである。図中”P/S”、”AT”はそれぞれパワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33を示す。
【0042】
この場合は、パワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33に要求される初期油圧だけ確保できればよいことから、補機駆動モータ31に要求される出力は0.45kW程度に抑えられる。なお、図3では多少の余裕を持たせて補機駆動モータ31に要求される出力を0.55kWとしており、以下に示す他の例でも同様に補機駆動モータ31に要求される出力には実際に要求される出力よりも余裕を持たせている。
【0043】
図4は、エアコン作動中かつステアリング非転舵時にエンジン1の自動停止が行われたときの補機駆動モータ31に要求される出力を示したものである。図中”A/C”はエアコンコンプレッサ34を示す。
【0044】
上述の通り、補機駆動モータ31の定格出力はエアコン12が作動中かつステアリング非転舵時において必要な出力が得られるように設定されていることから、エアコン12が作動中であることにより補機駆動モータ31に要求される出力が大きくなってもそれが補機駆動モータ31の定格出力を超えることはない。
【0045】
図5は、エンジン自動停止中かつエアコン停止中にステアリングが転舵された場合を示す。ステアリングの転舵が開始されたことをトリガとしてモータジェネレータ2によるエンジン1のクランキングが開始され、エンジン1が始動される。また、ステアリングの舵角が増大するにつれパワステポンプ32の消費動力が増大するので、これに合わせて補機駆動モータ31の出力が所定の上昇率で高められる。さらに、舵角が大きくなって補機駆動モータ31の出力では補機消費動力をカバーできなくなる前に、エンジン回転がアイドリング回転まで立ち上げられ、エンジン回転が立ち上がった後は補機駆動モータ31を停止させてエンジン1の出力によって補機消費動力がカバーされる。
【0046】
したがって、補機駆動モータ31はエンジン1の回転速度がアイドル回転速度まで上昇するまでの短い間(0.3秒程度)に転舵される角度(105度程度)で必要とされる出力に対応できればよいことから、転舵時であっても補機駆動モータ31に要求される出力の最大値を定格出力以下に抑えることができる。また、このときモータジェネレータ2を用いてエンジン1をクランキングするようにしたことで、エンジン回転が立ち上がるまでの時間を最小限まで短縮でき、補機駆動モータ31に要求される出力を十分に低く抑えられる。
【0047】
さらに、エンジン回転が所定の回転速度、例えば、アイドル回転速度まで上昇したタイミングでクラッチ22が締結されるので、補機駆動モータ31の出力がエンジン1の回転上昇に使われることはなく、パワステポンプ32をそのときの舵角から要求される出力以上で駆動することができ、ステアリングの転舵力をエンジン再始動前後を通じて一定に保つことができる。
【0048】
また、図6は、エンジン自動停止中かつエアコン作動中にステアリングが転舵された場合を示す。この場合もステアリングが転舵されたことをトリガとしてエンジン1が再始動されるのであるが、パワーステアリング装置11とエアコン12が同時に作動することによって補機駆動モータ31に要求される出力が増大するのを抑えるためにエアコン12が一時的に停止される。このようにして補機の総消費動力を補機駆動モータ31の定格出力以下に抑え、その後エンジン1の回転速度がアイドル回転速度まで上昇したところでエアコン12が再起動され、補機駆動モータ31が停止される。
【0049】
このようにエアコン作動時にステアリングが転舵されるとエアコン12が一時的に停止されるのであるが、エアコン12を停止させている時間はステアリング転舵開始からエンジンが自立回転を開始しその回転速度がアイドル回転速度まで上昇するまでの極短時間(0.3秒程度)であるので、このエアコン12の一時停止が車内温度に与える影響は極僅かである。
【0050】
このように、本発明によれば、エンジン自動停止状態においてステアリングが転舵されるとエンジン1を直ちに起動し、補機の駆動をエンジン1による駆動に切り換え、また、エアコン作動時にステアリングが転舵された場合は、エアコン12を一時的に停止させてエンジン1を再始動させるので、補機駆動モータ31に要求される出力の最大値を下げることができ、これによってエンジン自動停止中の消費電力を低く抑えるとともに、定格出力の低い安価なモータを補機駆動モータ31として用いることができる。
【0051】
続いて本発明の第2の実施形態について説明する。
【0052】
図7は本発明が適用されるエンジン自動停止車両の別の構成を示したものである。なお、先の実施形態と同一の構成については同一の引用符号を付し説明を省略する。
【0053】
この実施形態では、補機駆動モータ31の出力軸31aにはワンウェイクラッチ61を介してプーリ62が設けられている。また、プーリ62とクランクプーリ23の間にはベルト63が掛け回されており、プーリ25ないし28の間にはベルト64が掛け回されている。先の実施形態と異なり、エンジン1とクランクプーリ23の間にはクラッチは介装されていない。
【0054】
ワンウェイクラッチ61はトルクの伝達が回転の一方向にのみ限られ反対方向にはトルクを伝達しないクラッチであり、エンジン1の出力で前記パワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33及びエアコンコンプレッサ34を駆動するときにはロック状態となるのに対し、補機駆動モータ31の出力でこれら補機を駆動するときにはフリー状態となり、補機駆動モータ31からエンジン1へは駆動力が伝達されないように機能する。
【0055】
図8はエンジン自動停止状態からエンジン1を再始動させるときに行われる処理の内容を示したフローチャートであり、ステップS2における処理と、ステップS10がない点で先の実施形態の処理(図2)と相違する。これは、上述の通り、補機駆動モータ31を力行させてもワンウェイクラッチ61がフリー状態となり、エンジン1が連れ回ることがないため、エンジン1とクランクプーリ23との間には連れ回り防止のためのクラッチは設けられておらず、したがってその解放を行う処理(図2のステップS2)も不要になるからである。また、ワンウェイクラッチ61により常にエンジン1によってパワステポンプ32等を駆動することができる状態にあることから、エンジン再始動後エンジン出力でもってパワステポンプ32等を駆動する際にクラッチを締結する処理(図2のステップS10)も不要になるからである。
【0056】
なお、それ以外の、転舵検知時にエンジン1を再始動する処理や、転舵検出時にエアコン12が作動しているときはエンジン1の回転が立ち上がるまでエアコン12を一時的に停止させる処理等については先の実施形態と同じであり、本実施形態でも図3から図6に示したのと同様の作用効果が得られる。
【0057】
以上、本発明の実施の形態を示したが、上記実施の形態は本発明が適用される構成の一例を示したものに過ぎず、本発明の範囲を上記構成に限定する趣旨ではない。
【0058】
例えば、各プーリへのベルトの掛け方は図1に示した掛け方以外の掛け方でもよく、エンジン1、補機駆動モータ31、パワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33、エアコンコンプレッサ34に連結されるプーリを同期回転させるベルトを複数本のベルトとしてもよい。また、クラッチ22の設ける位置も、ベルトの掛け回し方によっては他の位置に設けることも可能である。必要に応じてアイドルプーリを間に設けてもよい。
【0059】
図7についても同様であり、さらに、プーリ61は補機駆動モータ31の出力軸上に設けられているが、これをパワステポンプ32、変速機油圧ポンプ33あるいはエアコンコンプレッサ34の出力軸上に設けるようにしても同様の作用が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるエンジン自動停止車両の概略構成図である。
【図2】エンジン自動停止状態からエンジンを再始動させるときに行われる処理の内容を示したフローチャートである。
【図3】エアコン停止中かつステアリング非転舵時にエンジン自動停止が行われたときの補機駆動モータに要求される出力を示したタイムチャートである。
【図4】エアコン作動中かつステアリング非転舵時にエンジン自動停止が行われたときの補機駆動モータに要求される出力を示したタイムチャートである。
【図5】エンジン自動停止中かつエアコン停止中にステアリングが転舵された場合を示すタイムチャートである。
【図6】エンジン自動停止中かつエアコン作動中にステアリングが転舵された場合を示すタイムチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図8】第2の実施形態においてエンジン自動停止状態からエンジンを再始動させるときに行われる処理の内容を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 モータジェネレータ
3 トルクコンバータ
4 自動変速機
9 インバータ
10 バッテリ
11 油圧式パワーステアリング装置
12 エアコン
22 クラッチ
31 補機駆動モータ
32 パワステポンプ
33 変速機油圧ポンプ
34 エアコンコンプレッサ
40 制御装置
51 ステアリング舵角センサ
61 ワンウェイクラッチ
Claims (7)
- エンジンと、
油圧式パワーステアリング装置と、
前記パワーステアリング装置に油圧を供給するパワステポンプと、
補機と、
前記エンジン停止時に前記パワステポンプ及び補機を駆動するための補機駆動モータと、
前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するための駆動機構と、
所定のエンジン停止条件が成立したときに前記エンジンを自動的に停止させ、所定のエンジン再始動条件が成立したときは前記エンジンを再始動する手段と、
ステアリングが転舵されたことを検出する手段と、
を備え、
前記エンジンが自動停止状態にあり、かつ、前記補機が作動しているときに、ステアリングが転舵された場合は、まず、前記補機を停止し、前記補機が停止している間に前記エンジンを再始動させ、前記エンジンが再始動されたら前記補機駆動モータを停止させるとともに前記補機を再始動させることを特徴とするエンジン自動停止機能付き車両。 - 前記駆動機構は、
前記エンジンと前記パワステポンプ及び補機との間に介装されたクラッチと、
前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときは前記クラッチを締結し、前記補機駆動モータの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときは前記クラッチを解放する手段と、
で構成されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン自動停止機能付き車両。 - エンジン自動停止中は前記クラッチを解放し、
エンジン自動停止状態から前記エンジンを再始動させる際には、前記エンジンの回転速度が所定のアイドル回転速度まで上昇したら前記クラッチを締結する、
ことを特徴とする請求項2に記載のエンジン自動停止機能付き車両。 - 前記駆動機構は、前記パワステポンプ及び補機と前記エンジンの間に介装されたワンウェイクラッチを備え、
前記ワンウェイクラッチは前記エンジンの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときにはロック状態となり、前記補機駆動モータの出力で前記パワステポンプ及び補機を駆動するときにはフリー状態となる、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン自動停止機能付き車両。 - 前記エンジンにはモータジェネレータが連結されており、前記エンジンを再始動させる際にはこのモータジェネレータを用いて前記エンジンをクランキングし、前記エンジンを再始動させる、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のエンジン自動停止機能付き車両。 - 前記補機は、車両の走行機能には関係がない、必要に応じて駆動される補機であることを特徴とする請求項1から5のいずれかひとつに記載のエンジン自動停止機能付き車両。
- 前記補機はエアコンのコンプレッサであることを特徴とする請求項6に記載のエンジン自動停止機能付き車両。
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