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JP3731121B2 - 氷蓄熱装置 - Google Patents

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JP3731121B2
JP3731121B2 JP2002160084A JP2002160084A JP3731121B2 JP 3731121 B2 JP3731121 B2 JP 3731121B2 JP 2002160084 A JP2002160084 A JP 2002160084A JP 2002160084 A JP2002160084 A JP 2002160084A JP 3731121 B2 JP3731121 B2 JP 3731121B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、氷蓄熱装置に関し、特に、ブラインが循環するブライン回路におけるエア抜き構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、蓄熱槽に貯留した水等の蓄熱媒体を冷却して凍らせ、蓄熱媒体の潜熱として冷熱を蓄える氷蓄熱装置が知られている。この氷蓄熱装置は、例えば空調機と組み合わせて利用されている。この氷蓄熱装置では、夜間に製氷を行って冷熱を蓄える一方、昼間には夜間に蓄えた冷熱を利用して冷房運転を行うことにより、安価な深夜電力を利用して空調機の運転コストを低減するとともに、夜間と昼間の電力需要の平準化を図っている。
【0003】
氷蓄熱装置としては、特開平7−301438号公報に開示されているように、いわゆるスタティック型で内融方式を採用したものが知られている。図4に示すように、この種の氷蓄熱装置(100)は、蓄熱槽(110)に接続されたブライン回路(120)と、水などの熱媒体が循環する利用側回路(130)とを備え、両回路(120,130)が主熱交換器(140)を介して接続されている。蓄熱槽(110)には、水等の蓄熱媒体が貯留され、その内部には熱媒体としてのブラインが流れる伝熱管(111)が配置されている。ブライン回路(120)は、主熱交換器(140)と蓄熱槽(110)の伝熱管(111)との間に、ブラインポンプ(121)及びブラインチラー(冷凍機)(122)を有している。また、ブラインポンプ(121)の吸入側には膨張タンク(123)が接続されている。さらに、ブライン回路(120)には主熱交換器(140)と並列のバイパス通路(124)が設けられ、バイパス通路(124)の下流端には三方弁(125)が設けられている。
【0004】
そして、製氷時には、ブラインチラー(123)でマイナス5℃程度に冷却したブラインをブライン回路(120)内で循環させ、蓄熱槽(110)の蓄熱媒体を凍らせる。このとき、三方弁(125)はブラインがバイパス通路(124)のみを流れるように切り換えられる。
【0005】
一方、冷熱の利用時には、凍結した蓄熱媒体、即ち氷化物によってブラインを冷却する。このとき、ブラインは三方弁(125)を切り換えることにより主熱交換器(140)に供給され、利用側回路(130)の水を冷却する。そして、その冷熱を該利用側回路(130)の室内熱交換器(131)等に搬送し、冷房等を行う。このときは、主熱交換器(140)を流れるブラインとバイパス通路(124)を流れるブラインの流量を三方弁(125)で適宜調整することにより、冷却温度が制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記氷蓄熱装置(100)は、系内を循環するブライン量が、一般に、1000Kg〜3500Kgと多い。このため、初期ブライン投入時に混入する空気が多く、エア抜きに比較的長時間を要する問題があった。特に、ブラインが主熱交換器(140)を流れる冷熱利用運転時には、ブラインが主熱交換器(140)の細い通路を通るときに気泡が微細化されるために、エア抜きがより困難になる問題があった。
【0007】
また、上記装置(100)では、ブラインがブライン回路(120)を循環するときに、気泡を膨張タンク(123)から抜くことが可能であるものの、実際には膨張タンク(123)に流入せずに回路(120)内を循環する気泡も多く、エア抜きが不十分になりがちであった。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、ブライン回路内を流れるブライン中の気泡を短時間で効率よく除去できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ブライン中の気泡を膨張タンクに確実に入れる手段を講じることで、気泡の除去効率を高めるようにしたものである。
【0010】
具体的に、請求項1に記載の発明は、ブラインが循環するとともに蓄熱槽(11)に接続されたブライン回路(20)と、水等の熱媒体が循環する利用側回路(30)と、ブライン回路(20)と利用側回路(30)とに接続された主熱交換器(40)とを備え、ブライン回路(20)が、ブラインポンプ(21)と、該ブラインポンプ(21)の吸入側に設けられた膨張タンク(29)とを備えた氷蓄熱装置を前提としている。
【0011】
そして、この氷蓄熱装置は、ブライン回路(20)におけるブラインポンプ(21)の吸入側に、配管(28)の一部が上方に位置するように屈曲形成されたエアートラップ(28a)が設けられ、上記膨張タンク(29)がこのエアートラップ(28a)に接続されていることを特徴としている。
【0012】
この請求項1の発明において、製氷時には、ブラインチラー等の冷凍機で冷却したブラインをブライン回路(20)内で循環させることで、蓄熱槽(11)の蓄熱媒体が凍結する。一方、冷熱の利用時には、蓄熱槽(11)内の氷化物によってブラインを冷却するとともに、該ブラインを主熱交換器(40)に供給し、利用側回路(30)の水を冷却する。そして、利用側回路(30)で水を循環させて、その冷熱を該利用側回路(30)の室内熱交換器等に搬送することで、冷房等を行うことができる。
【0013】
冷熱の利用時には、ブラインが主熱交換器(40)を通過する際にブライン中の気泡が微細化されて、ブライン回路(20)内でブラインが循環する。ブライン回路(20)には、ブラインポンプ(21)の吸入側にエアートラップ(28a)が設けられているため、ブライン中に含まれている気泡は、ほとんどがこのエアートラップ(28a)内で滞留する。そして、このエアートラップ(28a)に膨張タンク(29)が接続されているため、エアートラップ(28a)に滞留している気泡はほぼ膨張タンク(29)に入る。以上により、ブライン回路(20)のエアー抜きが行われる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の氷蓄熱装置において、ブライン回路(20)のエアートラップ(28a)に、膨張タンク(29)側に向かって上向きの勾配が付けられていることを特徴としている。
【0015】
このように構成すると、エアートラップ(28a)内に滞留している気泡は、上記勾配によって膨張タンク(29)へ導入される。したがって、ブライン回路(20)のエアー抜きをより確実にすることができる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同様に、ブラインが循環するとともに蓄熱槽(11)に接続されたブライン回路(20)と、水等の熱媒体が循環する利用側回路(30)と、ブライン回路(20)と利用側回路(30)とに接続された主熱交換器(40)とを備え、ブライン回路(20)が、ブラインポンプ(21)と、該ブラインポンプ(21)の吸入側に設けられた膨張タンク(29)とを備えた氷蓄熱装置を前提としている。
【0017】
そして、この氷蓄熱装置のブライン回路(20)には、膨張タンク(29)が、主熱交換器(40)から上方へのびる出口側配管(28)を介して、該主熱交換器(40)の略鉛直上方に配置されていることを特徴としている。
【0018】
この請求項3に記載の発明では、主熱交換器(40)から出たブライン内の気泡は、ブラインが上記出口側配管(28)内を上昇するときに、該出口側配管(28)を通って膨張タンク(29)に導入される。この請求項3の発明では主熱交換器(40)の出口側配管(28)が上向きの配管になっており、そのほぼ上端部となる位置に膨張タンク(29)を接続するようにしているので、エアー抜きが確実に行われる。
【0019】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の氷蓄熱装置(10)は、例えば直方体状の容器からなり、内部に蓄熱媒体である水が貯留された蓄熱槽(11)と、ブラインが循環するブライン回路(20)と、熱媒体として水が循環する利用側回路(30)と、ブライン回路(20)と利用側回路(30)とに接続された主熱交換器(40)とを備えている。主熱交換器(40)は、詳細は図示していないが、ブラインの流れる流路と水の流れる流路とが薄いプレートにより交互に区画形成されたプレート熱交換器により構成されている。
【0021】
この氷蓄熱装置(10)は、スタティック型で且つ内融方式に構成されている。この氷蓄熱装置(10)は、蓄熱槽(11)の水を凍らせて冷熱を蓄える冷蓄熱運転と、蓄熱槽(11)の氷を溶かしながら冷熱を利用側回路(30)に伝達する冷熱利用運転とを行う。利用側回路(30)は、蓄えた冷熱を利用して空調を行う空調機に用いられている。
【0022】
ブライン回路(20)は、ブラインポンプ(21)と、ブラインチラー(22)と、上記蓄熱槽(11)の内部に配置された蓄熱熱交換器(23)と、上記主熱交換器(40)とを、ブライン配管(24)で順に接続することにより構成されている。ブライン回路(20)には、熱媒体であるブラインが充填されている。ブライン回路(20)は、ブラインが上記主熱交換器(40)を下方から上方へ向かって流通するように構成されている。
【0023】
また、上記蓄熱熱交換器(23)は、図示しない入口ヘッダ及び出口ヘッダの間で分岐した複数の伝熱管(41)を備えている。そして、ブラインポンプ(21)を運転すると、ブライン回路(20)でブラインが循環し、蓄熱槽(11)の内部でブラインと水とが熱交換を行う。
【0024】
上記蓄熱熱交換器(23)は、図示しない入口ヘッダ及び出口ヘッダの間で分岐した複数の伝熱管(23a)を備えている。そして、ブラインポンプ(21)を運転すると、ブライン回路(20)でブラインが循環し、蓄熱槽(11)の内部でブラインと水とが熱交換を行う。
【0025】
上記ブライン回路(20)には、ブラインが主熱交換器(40)をバイパスするように主熱交換器(40)と並列に接続されたバイパス通路(25)が設けられている。蓄熱熱交換器(23)と主熱交換器(40)との間には三方弁(26)が接続され、上記バイパス通路(25)の一端と主熱交換器(40)の下方の入口側配管(27)とがこの三方弁(26)に接続されている。上記三方弁は、主熱交換器(40)の上流側に配置され、主熱交換器(40)とバイパス通路(25)とにおけるブラインの流れを制御する制御弁を構成している。
【0026】
ブライン回路(20)には、ブラインポンプ(21)の吸入側に、配管(28)の一部が上方に位置するように屈曲形成されたエアートラップ(28a)が設けられている。具体的には、エアートラップ(28a)は、主熱交換器(40)の上方へのびる出口側配管(28)に、該配管(28)の一部がバイパス通路(25)との合流点(P)よりも上方を通るように屈曲形成されている。
【0027】
そして、上記ブライン回路(20)のエアートラップ(28a)には、膨張タンク(29)が接続されている。膨張タンク(29)は、温度変化によるブラインの体積変化を吸収するために用いられており、温度が相対的に高くなったときはタンク(29)内にブラインを受け入れる一方、温度が相対的に低くなったときはタンク(29)内のブラインがブライン回路(20)へ流出する。
【0028】
上記ブラインチラー(22)は、図示しないが、冷媒回路を備えている。この冷媒回路では、冷媒が循環して冷凍サイクル動作が行われる。そして、ブラインチラー(22)は、冷媒回路での冷凍サイクル動作によって、ブラインの冷却を行うように構成されている。
【0029】
一方、上記利用側回路(30)は、主熱交換器(40)と、利用側熱交換器(31)と、利用側ポンプ(32)とを順に配管接続して構成されている。利用側回路(30)には熱媒水が充填されており、利用側ポンプ(32)を運転すると主熱交換器(40)と利用側熱交換器(31)の間で熱媒水が循環する。利用側熱交換器(31)は、図示しないが、例えばファンコイルユニットに設けられ、利用側回路(30)を循環する熱媒水と室内空気とが熱交換を行う。また、上記主熱交換器(40)においては、ブライン回路(20)を循環するブラインと、利用側回路(30)を循環する熱媒水との間での熱交換が行われる。
【0030】
−運転動作−
次に、冷蓄熱運転時の動作について説明する。この冷蓄熱運転は、室内の冷房が不要となる夜間に、安価な深夜電力でブラインチラー(22)を運転して行われる。この冷蓄熱運転時には、利用側ポンプ(32)は停止され、利用側回路(30)における水の循環は行われない。
【0031】
冷蓄熱運転時には、三方弁(26)が主熱交換器(40)側を遮断してバイパス通路(25)側を連通させる状態となる。したがって、ブラインが主熱交換器(40)をバイパスし、バイパス通路(25)を流れる状態となる。つまり、ブライン回路(20)では、ブラインチラー(22)と蓄熱熱交換器(23)とを通ってブラインが循環する。
【0032】
ブラインチラー(22)では、冷媒回路の冷凍サイクル動作によってブラインが冷却される。ブラインチラー(22)で冷却されたブラインは、蓄熱熱交換器(23)の入口ヘッダから各伝熱管(23a)に分配される。分配されたブラインは伝熱管(23a)内を流れ、その間に蓄熱槽(11)内の水と熱交換する。そして、蓄熱槽(11)内の水が低温のブラインによって冷却されて凍結し、伝熱管(23a)の周囲で氷が生成される。伝熱管(23a)を通過したブラインは、バイパス通路(25)及びブラインポンプ(21)を通り、さらにブラインチラー(22)に戻って冷却された後、再び蓄熱熱交換器(23)へ送られて、以上の循環動作を繰り返す。
【0033】
この冷蓄熱運転時、ブライン回路(20)内でブライン温度が低下すると、ブラインの密度が高くなる。そうすると、膨張タンク(29)からブライン回路(20)へブラインが供給され、循環量が確保される。
【0034】
上述のように、冷蓄熱運転時は、ブラインチラー(22)で生成された冷熱によって製氷を行っている。したがって、ブラインチラー(22)の冷熱が、蓄熱媒体である水の潜熱として蓄熱槽(11)内に蓄えられる。この冷蓄熱運転は、蓄熱槽(11)内の氷の量、即ち製氷量が所定値となるまで継続される。なお、製氷量は、蓄熱槽(11)内における水位の変化等に基づいて検知される。
【0035】
次に、利用冷房運転(冷熱利用運転)時の動作について説明する。この利用冷房運転は、冷蓄熱運転により蓄えた冷熱を利用し、主として昼間に室内を冷房するために行われる。また、利用冷房運転として、ピークシフト運転とピークカット運転との両方が可能である。
【0036】
ピークシフト運転は、冷蓄熱運転で蓄えた冷熱を取り出すと同時に、ブラインチラー(22)も運転して冷房を行う運転である。つまり、ピークシフト運転では、ブラインチラー(22)で生成する冷熱と、蓄熱槽(11)に蓄えた冷熱との両方を用いて冷房負荷に対応する。したがって、ピークシフト運転時にはブラインチラー(22)に対する負荷が軽減され、解氷による冷熱の利用分に対応した消費電力が削減されて、昼間の電力需要の低減が図られる。
【0037】
このピークシフト運転時には、三方弁(26)がバイパス通路(25)側を遮断して主熱交換器(40)側を連通させる状態となり、ブラインは主熱交換器(40)へ流入する。このとき、ブライン回路(20)では、ブラインチラー(22)、蓄熱熱交換器(23)、主熱交換器(40)の順でブラインが循環する。
【0038】
ブラインチラー(22)では、冷媒回路の冷凍サイクル動作によってブラインが冷却される。なお、ブラインチラー(22)から流出する際のブラインの温度は、上記冷蓄熱運転時よりも高く設定される。ブラインチラー(22)で冷却されたブラインは、蓄熱熱交換器(23)の入口ヘッダから各伝熱管(41)に分配される。分配されたブラインは伝熱管(41)内を流れ、その間に蓄熱槽(11)内の氷と熱交換して更に冷却される。
【0039】
蓄熱熱交換器(23)で冷却されたブラインは、主熱交換器(40)へ流入する。主熱交換器(40)では、低温のブラインと利用側回路(30)の熱媒水とが熱交換を行い、利用側回路(30)の熱媒水が冷却される。主熱交換器(40)で吸熱したブラインは、ブラインポンプ(21)を通って再びブラインチラー(22)へ送られ、以上の動作を繰り返してブライン回路(20)内を循環する。
【0040】
利用側回路(30)では、主熱交換器(40)と利用側熱交換器(31)との間で熱媒水が循環する。主熱交換器(40)で冷却された熱媒水は、利用側熱交換器(31)へ流入して室内空気と熱交換を行い、室内空気が冷却される。室内空気から吸熱した熱媒水は、利用側ポンプ(32)によって主熱交換器(40)へ送られ、以上の循環動作を繰り返す。
【0041】
一方、ピークカット運転は、ブラインチラー(22)を停止し、蓄熱槽(11)に蓄えられた冷熱のみを利用して冷房を行う運転である。したがって、ピークカット運転時にはブラインチラー(22)の消費電力がゼロとなり、昼間の電力需要が一層低減される。
【0042】
ピークカット運転時には、ブライン回路(20)において、上記ピークシフト運転時と同様にブラインが循環する。その際、ブラインチラー(22)は停止しており、ブラインは単にブラインチラー(22)を通過して蓄熱熱交換器(23)へ流入する。ブラインは、蓄熱熱交換器(23)を流れる間に蓄熱槽(11)の氷と熱交換して冷却される。つまり、ブラインの冷却は、蓄熱熱交換器(23)のみにおいて行われる。
【0043】
そして、ブライン回路(20)内をブラインが循環すると共に水が利用側回路(30)を循環し、利用側熱交換器(31)において水が室内空気と熱交換することにより室内空気が冷却される。
【0044】
利用冷房運転時は、ブラインがブライン回路(20)内を循環する際に系内に少しずつ溜まった気泡が、主熱交換器(40)を通るときに微細化されて、ブラインに細かい気泡が含まれた状態となる。本実施形態では、ブラインポンプ(21)の吸入側にエアートラップ(28a)が設けられているため、この気泡は、ほとんどがこのエアートラップ(28a)内で滞留する。そして、このエアートラップ(28a)に膨張タンク(29)が接続されているため、エアートラップ(28a)に滞留している気泡は、ほとんどが膨張タンク(29)に入る。以上により、ブライン回路(20)のエアー抜きが行われる。
【0045】
ブラインは水などに比べると粘度が高いため、図4に示したように横走り管に膨張タンク(29)を接続しても気泡は比較的抜けにくいが、本実施形態のように一旦エアートラップで気泡を捕捉しておけば、ブラインの粘度が比較的高いにも拘わらず、エアー抜きを確実にすることができる。
【0046】
−実施形態1の効果−
以上説明したように、この実施形態1によれば、ブラインポンプ(21)の吸入側にエアートラップ(28a)を設け、ブライン中に含まれている気泡をこのエアートラップ(28a)で一旦滞留させてから膨張タンク(29)に導入するようにしているので、ブライン回路(20)のエアー抜きを従来よりも短時間で効率よく行うことができる。また、ブライン回路(20)における主熱交換器(40)の出口側配管(28)の一部(膨張タンク(29)の接続される部分のみ)をエアートラップ(28a)にするだけでよいため、構成が複雑になることも防止できる。
【0047】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施形態2は、図2に示しているように、ブライン回路(20)におけるエアートラップ(28a)の形状と膨張タンク(29)の接続位置を実施形態1とは変更したものである。
【0048】
この実施形態2では、実施形態1と同様に、ブライン回路(20)のエアートラップ(28a)は主熱交換器(40)の出口側配管(28)に設けられている。このエアートラップ(28a)には、出口側配管(28)とバイパス通路(25)との合流点側から主熱交換器(40)側に向かって上向きの勾配が付けられている。
【0049】
上記膨張タンク(29)は、エアートラップ(28a)における勾配部のほぼ頂部に接続されている。これにより、エアートラップ(28a)の勾配は、膨張タンク(29)側へ向かって上向きの傾斜になっている。
【0050】
上記主熱交換器(40)の出口側配管(28)は、主熱交換器(40)から上方へのびており、その部分が図の左斜め下方へ屈曲することによりエアートラップ(28a)が形成されている。また、上記膨張タンク(29)は、主熱交換器(40)から上方へのびる出口側配管(28)を介して、該主熱交換器(40)のほぼ鉛直上方、図面上で僅かに左側に寄った位置に配置されている。
【0051】
この実施形態2においては、主熱交換器(40)から出たブライン内の気泡が上記出口側配管(28)内を上昇しながら膨張タンク(29)に導入される。この実施形態2では主熱交換器(40)の出口側配管(28)が上向きの配管になっており、そのほぼ上端部の位置に膨張タンク(29)を接続するようにしているので、エアー抜きが確実に行われる。
【0052】
また、主熱交換器(40)から出たブラインに含まれる気泡が膨張タンク(29)に直接入らなかったとしても、この気泡はエアートラップ(28a)内でに捕捉された後、該エアートラップ(28a)の勾配に沿って膨張タンク(29)の中に導入される。したがって、この勾配の作用によっても、ブライン回路(20)のエアー抜きをより確実にすることができる。
【0053】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0054】
例えば、上記実施形態1のようにエアートラップ(28a)の中央部に膨張タンク(29)を接続したものにおいて、該エアートラップ(28a)に実施形態2と同様に主熱交換器(40)側へ向かって上向きの勾配を付けてもよい。このようにしても、主熱交換器(40)から出たブライン中の気泡がブラインの流れに沿って進むときに膨張タンク(29)へ入る一方、膨張タンク(29)を一旦通り過ぎた気泡が存在しても、該気泡は上記勾配に沿って戻ることで膨張タンクに導入される。これにより、ブライン回路(20)のエアー抜きを効率的に行うことができる。
【0055】
また、上記実施形態2においては、出口側配管(28)にエアートラップ(28a)を設けるとともに、このエアートラップ(28a)に膨張タンク(29)を接続して該膨張タンク(29)が主熱交換器(40)のほぼ鉛直上方に位置するようにしているが、図3に示すようにエアートラップ(28a)を設けない構成において、膨張タンク(29)が主熱交換器(40)のほぼ鉛直上方に位置するようにしてもよい。このように構成しても、出口側配管(28)を上昇する気泡がほとんど膨張タンクに導入されるので、エアー抜きを従来よりも効率的に行うことが可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、ブラインポンプ(21)の吸入側にエアートラップ(28a)を設け、ブライン中に含まれている気泡をこのエアートラップ(28a)で滞留させてから膨張タンク(29)に導入するようにしているので、ブライン回路(20)のエアー抜きを従来よりも短時間で効率よく行うことができる。また、ブライン回路(20)の配管(28)を、膨張タンク(29)が接続される部分のみエアートラップ(28a)にすればよいため、構成が複雑になることもない。
【0057】
また、請求項2に記載の発明によれば、ブライン回路(20)のエアートラップ(28a)に、膨張タンク(29)側に向かって上向きの勾配を付けるようにしているため、エアートラップ(28a)内に滞留している気泡を上記勾配によって膨張タンク(29)へ導入することが可能となり、ブライン回路(20)のエアー抜きをさらに効率よく行うことができる。
【0058】
また、請求項3に記載の発明によれば、膨張タンク(29)を、主熱交換器(40)の出口側配管(28)を介して該主熱交換器(40)の略鉛直上方に配置しているため、主熱交換器(40)の出口側配管(28)が上向きの配管であることを利用して、エアー抜きを確実に行うことができる。また、この場合にはエアートラップ(28a)を設けなくてもよいため、構成をより簡単にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る氷蓄熱装置の回路図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る氷蓄熱装置の回路図である。
【図3】実施形態2の変形例を示す図である。
【図4】従来の氷蓄熱装置の回路図である。
【符号の説明】
(10) 氷蓄熱装置
(11) 蓄熱槽
(20) ブライン回路
(21) ブラインポンプ
(22) ブラインチラー
(23) 蓄熱熱交換器
(24) ブライン配管
(25) バイパス通路
(26) 三方弁
(27) 入口側配管
(28) 出口側配管
(28a) エアートラップ
(29) 膨張タンク
(30) 利用側回路
(31) 利用側熱交換器
(32) 利用側ポンプ
(40) 主熱交換器

Claims (3)

  1. ブラインが循環するとともに蓄熱槽(11)に接続されたブライン回路(20)と、熱媒体が循環する利用側回路(30)と、ブライン回路(20)と利用側回路(30)とに接続された主熱交換器(40)とを備え、
    ブライン回路(20)が、ブラインポンプ(21)と、該ブラインポンプ(21)の吸入側に設けられた膨張タンク(29)とを備えた氷蓄熱装置であって、
    ブライン回路(20)には、ブラインポンプ(21)の吸入側に、配管(28)の一部が上方に位置するように屈曲形成されたエアートラップ(28a)が設けられ、
    上記膨張タンク(29)がエアートラップ(28a)に接続されていることを特徴とする氷蓄熱装置。
  2. ブライン回路(20)のエアートラップ(28a)には、膨張タンク(29)側に向かって上向きの勾配が付けられていることを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱装置。
  3. ブラインが循環するとともに蓄熱槽(11)に接続されたブライン回路(20)と、熱媒体が循環する利用側回路(30)と、ブライン回路(20)と利用側回路(30)とに接続された主熱交換器(40)とを備え、
    ブライン回路(20)が、ブラインポンプ(21)と、該ブラインポンプ(21)の吸入側に設けられた膨張タンク(29)とを備えた氷蓄熱装置であって、
    ブライン回路(20)には、膨張タンク(29)が、主熱交換器(40)から上方へのびる出口側配管(28)を介して、該主熱交換器(40)の略鉛直上方に配置されていることを特徴とする氷蓄熱装置。
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