JP3728651B2 - シールド掘削機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘削機、特に多軸偏心カッター掘削機構式のシールド掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド掘削において、曲線施工、方向制御や姿勢制御のために、シールドマシーンの外形より大きく掘削(いわゆるオーバーカット(余掘り))する必要がある。従来、カッタービットを取り付けたカッターフレームを複数の回転駆動軸によって旋回運動させる「多軸偏心カッター掘削機構」を採用したシールドマシーンでは、掘進時における余掘りを行う方法として、図3に示すように、カッタービットBが複数取り付けられたカッターフレーム1の一部(側部カッターフレーム1a)を必要な量だけ必要な方向(ただし、旋回軸に対して左右上下)にスライドさせるオーバーカッタージャッキ2を用いた機構で対応している。すなわち、シールド本体3の先端に半径方向に伸縮可能なオーバーカッタージャッキ2を設け、その先端に側部カッターフレーム1aを取り付けることにより、オーバーカッタージャッキ2で側部カッターフレーム1aを必要に応じて半径方向に押し出すことで余掘りを行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シールド掘削機には、以下のような課題が残されている。すなわち、上記シールド掘削機のオーバーカット機構では、1組の機構で対応できるのがシールド断面においてオーバーカットをする1方向のみの余掘りだけであるため、シールド断面全方向でオーバーカットを可能にするためには、左右上下各方向用の4組のオーバーカット機構が必要となる。すなわち、全体構造が複雑となり、またそのために4組の機構全てを装着できない場合も生じる。この場合、必要なオーバーカットを行うことができず、シールドマシーンの制御が困難となって掘進できなくなるおそれもある。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、シールドマシーンの外周部全域で必要な量のオーバーカットができ、複雑なシールド断面にも十分に適用することができるシールド掘削機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の構成を採用した。すなわち、請求項1記載のシールド掘削機では、シールド本体の前端に装備され外周に複数のカッタービットの付いたカッターフレームと、該カッターフレームを複数の互いに平行な回転駆動軸にクランクを介して連結させ前記カッターフレームを前記回転駆動軸の同期運転によりトンネル掘削断面に倣って旋回するように平行リンク運動させるフレーム旋回手段とを備えたシールド掘削機であって、前記フレーム旋回手段は、前記クランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させる機構を備えている技術が採用される。
【0006】
このシールド掘削機では、フレーム旋回手段がクランクを伸縮させる機構を備えているので、その機構によりクランクを伸縮させることによりカッターフレームをシールド断面の任意の方向へ偏心させて、カッターフレームが旋回する範囲を自在に変えることができ、シールド断面全方向のオーバーカットおよび複雑なシールド断面の掘削にも適用することができる。また、クランクの伸縮量がカッターフレームの偏心量となるから、カッターフレームの偏心量を容易に変えることができる。
【0007】
請求項2記載のシールド掘削機では、請求項1記載のシールド掘削機において、前記クランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させる機構は、前記クランクの伸縮量を前記カッターフレームの旋回位置角度に応じて変化させる技術が採用される。
【0008】
このシールド掘削機では、前記機構がクランクの伸縮量をカッターフレームの旋回位置角度に応じて変化させることにより、カッターフレームの偏心量をその旋回位置角度に応じて変化させることができ、それよりカッターフレームの半径方向への移動量が旋回位置角度に同調することから、シールド断面の特定方向(一方向または複数方向)にカッターフレームを必要な量だけ突出させて所定のオーバーカット量で切削を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシールド掘削機の一実施形態を、図1および図2を参照しながら説明する。これらの図にあって、符号10はシールド本体、11はカッターフレーム、12はフレーム旋回手段を示している。Oはシールド本体10の軸心の位置を示す。
【0010】
本実施形態のシールド掘削機は、図1および図2に示すように、多軸偏心カッター掘削機構を採用したものであり、シールド本体10の前端に装備され外周に複数のカッタービットBの付いた円環状のカッターフレーム11と、該カッターフレーム11を複数の互いに平行な回転駆動軸13aにクランク14を介して連結させカッターフレーム11を回転駆動軸13aの同期運転によりトンネル掘削断面に倣って旋回するように平行リンク運動させるフレーム旋回手段12とを備えている。前記カッターフレーム11は、内側にも水平フレーム部11aおよび垂直フレーム部11bが設けられ、これらにも前面に向けて複数のカッタービットBが取り付けられている。
【0011】
前記フレーム旋回手段12は、シールド本体10のバルクヘッド部10aに取り付けられカッターフレーム11の軸線に平行な回転駆動軸13aを有する3つのカッター駆動用モータ13と、回転駆動軸13aの先端に基端が取り付けられ回転半径方向に延在して先端が軸支部11cでカッターフレーム11に回転可能に軸支されたクランク14とを備えている。
【0012】
前記クランク14には、クランク14を回転半径方向に任意の長さに伸縮させる油圧ジャッキ14aが設けられている。すなわち、油圧ジャッキ14aは、カッターフレーム11を径方向に任意に偏心させる機構であって、この油圧ジャッキ14aにより、カッターフレーム11の偏心量をカッターフレーム11の旋回位置角度に応じて変化させる。
【0013】
すなわち、フレーム旋回手段12は、クランク14の回転角度を検出する回転角度検出装置(図示略)を備えており、該回転角度検出装置で検出した回転角度に応じて油圧ジャッキ14aを駆動することにより、クランク14の伸縮量を制御している。
【0014】
なお、前記カッター駆動用モータ13は、油圧式モータまたは電動式モータのいずれでも構わない。また、上記ではクランク14を回転半径方向に伸縮させる機構の一例として、油圧ジャッキ14aを用いたが、クランク14を伸縮できるものであれば油圧ジャッキ14aに限らず他の手段を採用しても構わない。
【0015】
このシールド掘削機では、3つのカッター駆動用モータ13を駆動し回転駆動軸13aを回転させると、クランク14が、各回転駆動軸13aを中心に同時に回転し、軸支部11cを介して連結されたカッターフレーム11が偏心旋回する平行リンク運動を行う。このカッターフレーム11に装着されたカッタービットBによって、シールド前面の地山を掘削する。この際、クランク14を回転させながら油圧ジャッキ14aによって伸縮させ、その回転半径を連続的に変化させると、カッターフレーム11に装着されたカッタービットBもその変化に伴って運動軌跡が変わる。
【0016】
これによって、カッタービットBの切削範囲を変化させ、オーバーカットの必要なときに必要な範囲で必要なオーバーカット量の余掘り掘削を行うことができる。なお、回転角度検出装置によってクランク14を伸縮させる回転位置角度を検出することによって、クランク14の伸縮とカッターフレーム11の旋回位置角度とを同調させて、正確に必要な範囲の余掘りが行われる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)請求項1記載のシールド掘削機によれば、フレーム旋回手段がクランクを伸縮させる機構を備えているので、シールドマシーンの外周部全域で必要な量のオーバーカットができ、また、複雑なシールド断面にも十分に適応させることができる。したがって、マルチフェース、ドット等楕円シールドにも多軸偏心カッター掘削機構式のシールド掘削機を採用することができ、掘削機のコストダウンを図ることができる。
また、上記の機構によりクランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させることにより、クランクの伸縮量がカッターフレームの偏心量となり、偏心量を容易に変えることができる。
【0018】
(2)請求項2記載のシールド掘削機によれば、上記の機構によりクランクの伸縮量をカッターフレームの旋回位置角度に応じて変化させることにより、カッターフレームの偏心量をその旋回位置角度に応じて変化させることができ、それによりシールド断面の特定方向にカッターフレームを必要な量だけ正確に突出させることができ、複雑なシールド断面でも容易にかつ高精度な切削を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシールド掘削機の一実施形態を示す正面図である。
【図2】 本発明に係るシールド掘削機の一実施形態を示す概略的な側断面図である。
【図3】 シールド掘削機の従来例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 シールド本体
11 カッターフレーム
11c 軸支部
12 フレーム旋回手段
13 カッター用駆動用モータ
13a 回転駆動軸
14 クランク
14a 油圧ジャッキ(クランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させる機構)
B カッタービット
O シールド本体の軸心
Claims (2)
- シールド本体の前端に装備され外周に複数のカッタービットの付いたカッターフレームと、該カッターフレームを複数の互いに平行な回転駆動軸にクランクを介して連結させ前記カッターフレームを前記回転駆動軸の同期運転によりトンネル掘削断面に倣って旋回するように平行リンク運動させるフレーム旋回手段とを備えたシールド掘削機であって、
前記フレーム旋回手段は、前記クランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させる機構を備えていることを特徴とするシールド掘削機。 - 請求項1記載のシールド掘削機において、前記クランクを回転半径方向に任意の長さに伸縮させる機構は、前記クランクの伸縮量を前記カッターフレームの旋回位置角度に応じて変化させることを特徴とするシールド掘削機。
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1999
- 1999-05-25 JP JP14569399A patent/JP3728651B2/ja not_active Expired - Fee Related
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