JP3728546B2 - 可変定流量弁装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、流体輸送管路に設置する、自動絞り調節用の自動弁を備えた可変定流量弁装置に関するものであり、通過流体の状態(入口流路圧力、中間流路圧力等)から作用力を引き出して自動弁が作動する可変定流量弁装置において、該作用力が小さくても自動弁が軽快かつ正確に作動するようにし、小型から大型に至るまで、又、低差圧用としても、容易に製作できるようにしたものである。本発明はさらに、土砂・塵埃・スラリー等による自動弁の目詰まりを自掃作動によって防止する機能も備えており、適用される産業分野と仕様範囲が広いという特徴も有する弁装置である。
なお、本明細書中の「水」の言語は流体を総称的に代表するものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来から可変定流量弁としては、各種のものが提案、実施されており、例えば簡明で高性能の可変定流量弁を実現したものとして、特公平2−46818「リフト弁装置」(以降、「原発明」と呼称する)がある。その基本的構成は、図9に例示したように、弁箱1の中は、流量設定用のリフト型流量調節弁3と自動絞り調節用のリフト型自動弁7とによって、流れ方向に沿って、入口流路a→中間流路b→出口流路cの三つの流路部に区切られ、流量調節弁3と自動弁7によって絞られる形状に構成されている。また、自動弁7の受圧部14と弁箱1の蓋との間に包容形成された圧力室dを、連通路21によって入口流路aに連通させると共に、自動弁7を開く方向に付勢する釣り合いばね20を介装することによって、自動弁7に自動絞り調節機能を持たせ定流量を維持する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
原発明の可変定流量弁装置は、大いに実施・利用されたものであるが、しかし、これを入口圧と出口圧の圧力差の少ない所謂「低差圧」の使用場所に適用する場合には、未解決の問題点がある。即ち、第一点として、低差圧の場合は、必然的に自動弁7の作動の力源が小さくなるため、自動弁7と弁箱側との「きしみ」や「かじり」等の摩擦や、シール部材15の弾性不足などの自動弁7の円滑な作動を妨げる抵抗要因が無視できなくなるが、かといって、これを回避するために自動弁7の滑動を楽にする手段をとれば、一方では入口側から出口側へ向けての液漏れが起こりがちになるという、二律背反の条件をかかえていること。第二点として、自動弁7がリフト弁形状であるために、弁箱1の流路形状そのものが流動損失の大きい形状とならざるを得ず、又、必然的に土砂・塵埃・スラリー等の目詰まり対策も必要となることである。
本発明は、新しい技術思想に基づく自動弁の構成及びその駆動方式の導入により、従来の可変定流量弁装置のこれら課題を解決して、容易に低差圧の場所にも適用できるようにし、流量制御性能の安定した、しかも、自動弁の駆動のための動力は極めて小さくて済み、自動弁の自掃作動による目詰まり事故防止機能をも備えた、便利な可変定流量弁装置を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の装置構造の大要は、流量値を設定する流量調節弁3と自動絞り調節作動を行う自動弁7とが、その中間に中間流路bをはさんで、流路方向に直列に配設されており、装置全体として流動損失の少ない簡潔な流路形状となっている。そして、自動弁は、その作動の妨げとなる摺動摩擦、流体の偏圧力などの作用力が極力発生しないような構造に構成されてあり、該自動弁の駆動のための動力は極めて小さくてよい。従って、低差圧条件下でも正確かつスムーズに定流量調節を行えるものである。
【0005】
本発明の構成の詳細を、一実施例を示した図1及び図2に従って説明する。
入口流路側の流量調節弁弁箱1内には、その弁箱に固着された流量調節弁弁座2に対応して、流量調節弁3が設けられ、出口流路側の自動弁弁箱5内には、その弁箱に固着された自動弁弁座6に対応して、自動弁7が設けられている。そして両弁3;7に挟まれるように中間流路bが形成されている。従って、本装置の中は、流量調節弁3と自動弁7とによって、流れ方向に沿って、入口流路→中間流路→出口流路、の三つの流路部に区切られ、流量調節弁3と自動弁7とによって、絞られる形状に構成されている。
自動弁7は、通過流体より受ける面圧力を均等に振り分ける位置に固着延設された自動弁弁軸8を介して、自動弁弁箱5内に回動自在に枢支されて、自動弁弁座6との間に絞り流路を形成し、かつ、該自動弁7は、流量調節弁3の外部配管側の流路aの圧力と中間流路bの圧力との圧力差(即ち、流量調節弁3の前後の圧力差)を力源として作動する自動弁駆動部11によって駆動されて、自動弁弁座6との間の絞り流路を自動的に絞り調節する構造に構成されている。
【0006】
前記自動弁駆動部11は、駆動ケース12と駆動ケース蓋13からなるシリンダー状の箱の中に、ピストン状の受圧板14をシール部材15を介して密封的かつ滑動自在に収納してなり、該受圧板14を挟んで画成された2つの室の内、一方の外部圧力室dは、流量調節弁3の外部配管側の流路aに連通され、他方の中間圧力室eは、中間流路bに連通され、該受圧板14は、往復運動を回転運動に変換する伝動リンク機構18;19によって自動弁弁軸8に連結されると共に、所定の力の釣り合いばね20によって自動弁7を開く方向に付勢されている。伝動リンク機構18;19の伝動の方向は、外部圧力室dと中間圧力室eとの差圧が拡大したときに、該自動弁駆動部11が自動弁7を閉鎖方向に向けて駆動するように構成されている。
なお、前記流量調節弁3の操作力源としてフロートを連結してもよく、又、装置全体を、外部管路への接続口を備えた埋設用ケース24に収納してもよい。
【0007】
【作用】
本発明の作用を、一実施例を示した図1及び図2によって観察する。
いま、流量調節弁3は全開の状態になっており、従って流れは整一で流動抵抗も殆どない。又、そのため流路aの圧力(即ち外部圧力室dの圧力)と中間流路bの圧力(即ち中間圧力室eの圧力)とはほぼ等しく、自動弁駆動部11の受圧板14の前後面の受ける流体圧力は釣り合うので、ばね20の付勢力により自動弁7も全開している。従って、流れは、流路a→流量調節弁3の開口部→中間流路b→自動弁7の開口部→流路c、の順に流動損失少なく流れている。なお、釣り合いばね20の付勢力(即ち図1中では受圧板14を上に押上げる力)は、受圧板14の前後の受圧面に働く外部圧力室dの圧力(即ち流路aの圧力)と中間圧力室eの圧力(即ち中間流路bの圧力)との圧力差に均衡させてあるが、この圧力差は勿論、流量調節弁3の開口部の流動抵抗に起因するものである。
【0008】
次に、流量調節のために、流量調節弁3を絞って行くと、流量調節弁3の開口部の流動抵抗が増加するに従って、中間流路bの圧力が低下して、受圧板14の前後面、即ち外部圧力室dと中間圧力室eの圧力差が拡大し、釣り合いばね20による均衡が破れて、受圧板14が下降し、自動弁7を閉鎖方向(即ち図2中では時計回り方向)に駆動し、流量調節弁3の設定流量に見合うだけの自動絞り調節を行う。又、入口流路の圧力が変動した場合も、それに伴う受圧板14の前後面の圧力差の変動によって、自動弁駆動部11が、入口流路の圧力上昇の際には自動弁7を閉鎖方向に、入口流路の圧力下降の際には自動弁7を開方向に駆動し、定流量を維持する。
【0009】
自動弁7の作動は、自動弁弁軸8を中心に回転するので、摺動摩擦は極めて小さく、又、自動弁弁軸8は自動弁7の面を均等に振り分ける位置に設けられており、自動弁7の面に作用する流体の圧力は、自動弁弁軸8の左右にほぼ均等にかかるので、自動弁弁軸8の回動方向への流体作用力も無視し得るほど軽微である。従って、自動弁7の作動を妨げたり乱したりする作用力は極めて小さいので、自動弁駆動部11の力源となる流路aと中間流路bとの圧力差が小さくても(即ち低差圧であっても)、自動弁7を回動させる駆動力としては充分である。
又、本装置において、小水量まで調節した際に、自動弁7の開口部が狭小となって土砂・塵埃・スラリー等の目詰まりが発生した場合は、そのために瞬時に中間流路bの圧力が上昇し、受圧板14を押し上げ、自動弁7が開方向に駆動されて該開口部を拡げ、目詰まりを洗い流し除去する。従って、そもそも流路形状が簡潔で流動抵抗が少ないこととも相まって、土砂・塵埃・スラリー等が詰まりにくく、細目のストレーナー等が不要となり、保守管理上もその効果は大きい。
【0010】
【実施例】
図1及び図2は、本発明の一実施例を示したものであり、本装置の入口側に流量調節弁3を配置し、その下流側に自動弁7を配置したものである。流れ方向は、流路a→流量調節弁3→中間流路b→自動弁7→流路cである。自動弁駆動部11の外部圧力室dは流路aに連通され、中間圧力室eは中間流路bに連通されている。又、受圧板14の中間圧力室e側を付勢するために、中間圧力室e内に押ばね形式の釣り合いばね20が装着されている。受圧板14の作動方向が自動弁弁軸8の軸心線と平行であるので、伝動リンク機構としては、受圧板14に固着されたスリーブ状のリンク部材18に、その往復ストロークを90度の回転に変換するピッチの螺旋溝を設け、自動弁弁軸8に固着されたリンク部材19には、該螺旋溝内を滑動するピンを設けて、リンク部材18に嵌入連結させている。なお、受圧板14が自動弁弁軸8とのリンクによって該弁軸8の回転方向に振り回されるのを防ぐために、受圧板14から延設され駆動ケース蓋13に嵌合された受圧板ガイド棒16をキー溝による回り止め17付きとしている。自動弁弁軸8と軸受9の間の軸シールについては、その前後の中間圧力室eと中間流路bとが同圧であるから、シールの必要はなく、緩めの嵌合でよい。その他の詳細な構成及び作用については前項にて述べた通りである。
【0011】
図3及び図4は、本発明の他の一実施例を示したものであり、本装置の入口側に流量調節弁3を配置し、その下流側に自動弁7を配置したものである。流れ方向は、流路a→流量調節弁3→中間流路b→自動弁7→流路cである。自動弁駆動部11の外部圧力室dは流路aに連通され、中間圧力室eは中間流路bに連通されている。又、受圧板14の中間圧力室e側を付勢するために、外部圧力室d内に引張りばね形式の釣り合いばね20が装着されている。受圧板14の作動方向が自動弁弁軸8の軸心線と直交方向になっているので、伝動リンク機構としては、自動弁弁軸8に固着されたレバー状のリンク部材19の長手方向に沿って溝を設け、受圧板14に固着された棒状のリンク部材18に該溝内を滑動するピンを設けて、該溝内に嵌入連結させている。その他の構成及び作用については、図1及び図2の実施例と同様であるので、詳細は省略する。
【0012】
図5は、本発明の他の一実施例を示したものであり、図3及び図4の実施例とは流路方向を逆向きにして、本装置の入口側に自動弁7を配置し、その下流側に流量調節弁3を配置したものである。流れ方向は、流路c→自動弁7→中間流路b→流量調節弁3→流路aである。自動弁駆動部11の外部圧力室dは流路aに連通され、中間圧力室eは中間流路bに連通されている。又、受圧板14の外部圧力室d側を付勢するために、外部圧力室d内に押ばね形式の釣り合いばね20が装着されている。さらに、自動弁7の閉鎖方向は、図3及び図4の実施例とは逆向き(図中では反時計回り方向に閉鎖)になっている。即ち、本実施例においては、流量調節弁3を絞ったときの流動抵抗の増加によって、中間圧力室eの圧力(即ち中間流路bの圧力)が外部圧力室dの圧力(即ち流路aの圧力)に対して優勢となり、釣り合いばね20の付勢力に打ち勝って、自動弁7が閉鎖方向に回動する構造である。それ以外の構成及び作用については、図3及び図4の実施例と同様であるので、詳細は省略する。
【0013】
図6及び図7は、本発明の他の一実施例を示したものであり、図3及び図4の実施例と同じく、本装置の入口側に流量調節弁3を配置し、その下流側に自動弁7を配置したものである。流れ方向は、流路a→流量調節弁3→中間流路b→自動弁7→流路cである。自動弁駆動部11の外部圧力室dは流路aに連通され、中間圧力室eは中間流路bに連通されている。又、受圧板14の中間圧力室e側を付勢するために、外部圧力室d内に引張りばね形式の釣り合いばね20が装着されている。伝動リンク機構18;19の構成は図3及び図4の実施例と同様である。本実施例が図3及び図4の実施例と異なるのは、自動弁駆動部11の受圧板14を向かい合わせの2枚の受圧板に分割して、その間に棒状のリンク部材18を挟み、2枚の受圧板の間は大気解放とし、自動弁弁軸8と軸受9の間に気密用の軸シールを施した構成とした点である。この構成の場合、連通路21;22を連通閉止弁21s;22sで閉鎖することによって、管路通水中においても、自動弁駆動部11を自動弁弁箱5から取り外して、分解点検することが可能となる特徴がある。その他の構成及び作用については、図3及び図4の実施例と同様であるので、詳細は省略する。
【0014】
図8は、本発明の他の一実施例を示したものであり、前述のいずれかの実施例の装置を埋設用ケース24に収納したものである。この埋設用ケース24は、フランジやねじ込み口などの外部管路への接続口を備え、本装置を土中などに埋設据付けする場合に、ピット打設が不要で工事の期間及び費用が節約できるメリットがある。埋設用ケース24の形状については、各種形状が可能であり、又、その材質についても、スチール、コンクリート、FRP、強化プラスチック等種々選択が可能である。
【0015】
以下、前述の各実施例にわたって共通する技術事項について詳述する。
流量調節弁3については、前述の各実施例の図面にはバタフライ弁形式のものを例示したが、本発明においては、バタフライ弁の他にも例えば、ゲート弁、ボール弁、リフト弁、グローブ弁、ロート弁、コック類など、図示は省略したが、開閉弁としての機能を持つものであれば、どの形式の弁でも適用できるものである。
又、流量調節弁3の開閉操作のための動力源としては、ハンドル4等による手動の他にも、図示は省略したが、各種アクチュエーターを適用できる他、本装置を液面制御用に使用するために、フロートを動力源とすることもできる。その場合も本装置の定流量機能によって、流量が、入口圧力の変動にかかわらず、液面レベルの変化に従ってリニアー特性的に増減するので、入口圧力が高くなっても過大配水が起こらない利点がある。フロートの流量調節弁3への連結の方法には、直結したり、連接部を介したり、梃子を介したりする等、従来技術を適用した種々の方法があることは勿論である。
【0016】
自動弁7については、本発明においては、その作動に伴う摺動摩擦や、通過流体の偏圧力の影響を極力減らすことを目的として、まず、摺動摩擦を回避するために、弁体の運動はリフト弁等に見られる往復運動ではなく、摩擦の少ない軸回転によるものとし、又、通過流体の偏圧力の影響を回避するために、その弁体面において通過流体より受ける面圧力を均等に振り分ける中心位置に弁軸を設けることにしたものである。この趣旨を端的に表わす代表例として、前述の各実施例の図面には円板形状の弁体を軸支持したものを示したが、勿論この形状に限る必要はなく、例えば、図示は省略したが、角形の弁体でもよい(その場合は自動弁弁座6の形状も角型となる)。又、自動弁弁軸8の軸心線の方向も、垂直方向に限る必要はなく、水平方向でも斜め方向でもよい。同様に自動弁駆動部11も、仕様に応じて自動弁弁箱5の上部、下部、側部いずれに配置してもよく、さらに駆動ケース12の形状も円筒形に限る必要はなく、角形、扇形等の形状にしてもよい。
【0017】
流量調節弁3と自動弁7の各弁座に対するシール性については、流量調節弁3の方は、流量設定のみならず締切りも行わせるのが通常であるから、シール性を備えることが望ましいが、自動弁7の方は、一定の精度で流量を絞れればよいのであって、締切り機能までは必要でなく、又、あえてシール性能を向上させようとすると、それだけ閉鎖近辺での摺動摩擦を増加させて却って不都合となるので、むしろ、閉鎖時に自動弁弁座6との間に微少な隙間が存在する程度の粗いシール性が望ましい。この意味で、各実施例の図面においては、流量調節弁弁座2の箇所にはシール部材を記載し、自動弁弁座6の箇所にはシール部材の記載を省いている。
【0018】
釣り合いばね20については、図1、図5においては押しコイルばね形式、図4、図7においては引張りコイルばね形式のものを図示しているが、同じ付勢方向と作用力が得られる限りこの形式及び材質は自由に選択できることは勿論である。又、該付勢力としては、ばねの他にも、他の弾性部材を用いたり、重錘、液圧装置、気圧装置等が適用可能であることは言うまでもない。なお、図4、図5、図7においては、釣り合いばね20を付勢力調整部材23によりワンタッチで調整することにより、定流量値を調整することができることも示している。図示は省略したが、図1においても勿論同様の配慮が可能である。
【0019】
受圧板14のシール部材15については、流量調節弁3の締切り時に、連通路21を通って入口流路から出口流路への液漏れが発生するのを防ぐために、自動弁駆動部11の駆動ケース12と受圧板14との間に、該シール部材15が装着されているもので、その具体例として、図1においてはダイヤフラム、図4、図5、図7においてはベローズが図示されているが、各実施例にわたり、現地の仕様に合わせて適宜にOリング、オイルシール、ダイヤフラム、ベローズ等を選択適用したり、直接接触により良好な水密性を保持できる場合は、シール部材15を省略する等、種々のシール手段が可能であり、前述の各実施例の使用法に限定されるものではない。又、締切り性能を犠牲にしてでも、受圧板14の作動を更に軽快にすることを最優先したい場合や、袋室となる外部圧力室dや中間圧力室eでの滞流(いわゆる死水)を防ぐことを最優先したい場合には、出口流路への液漏れを容認して、シール部材15を省略することも可能である。
【0020】
伝動リンク機構18;19については、各実施例においては、溝とその中を滑動するピンとの組合わせによるリンク機構を例示したが、本装置の往復運動を回転運動に変換するリンク機構としては、この他にも、図示は省略したが、クランクと連結棒の組合せ、ラックとピニオン等、各種の従来技術を適用してもよく、前述の各実施例に限定されるものではない。
【0021】
図3、図6に記載された衝撃緩和装置25は、万一自動弁7に通過流体中の異物が衝突したり、異常な偏流や乱流が発生したときに、自動弁7を無理に回動させようとするそれらの作用力がリンク部材18;19等に集中して、これら部材を破損する危険を回避するための安全装置として例示したものであり、例えば、自動弁弁軸8を分割し、弾性体を介して連結しておく等の各種の従来技術があることは言うまでもない。図示は省略したが、図1、図5においても勿論同様の配慮が可能である。
なお、図示は省略したが、本装置内の各弁3;7、各弁座2;6、中間流路b等の適宜の位置に、偏流や乱流の防止等の目的で櫛歯状突起や整流格子等を形成してもよいことは勿論である。さらに仕様条件によっては、作動中の不意な流動変化による圧力脈動(ハンチング)を防止するために、自動弁7を緩徐に作動させることが必要となる場合もあるが、その対処例として、図示は省略したが、自動弁駆動部11等にダンパーやダッシュポットを付設することもできる。
その他、本発明の装置を構成する各部材にわたり、従来技術の援用は何ら妨げるものではなく、又、本発明の趣旨の範囲内で種々設計変更が可能であり、本発明は前述の各実施例に限定されるものではない。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、新しい技術思想に基づく自動弁の構成及びその駆動方式の導入により、自動弁による自動絞り調節作動のための動力は極めて小さくてよく、従って、口径を問わず、又、低差圧条件下でも、正確かつスムーズ、安定的に定流量調節を行えるものである。構造が簡潔で信頼性と経済性も高く、さらに、自動弁の自掃作動による目詰まり事故防止機能をも備えているので、例えば、土砂・塵埃・スラリー等の混入が懸念される分野にも使用できる等、各種産業向けの可変定流量弁装置として、大きな成果を挙げ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の縦断面図(一部正面図)であり、流量調節弁と自動弁共に全開の状態を示すものである。
【図2】図1の実施例の平面図である。
【図3】本発明の他の一実施例の縦断面図(一部正面図)であり、流量調節弁と自動弁共に半開の状態を示すものである。
【図4】図3の実施例の平面図(一部横断面図)である。
【図5】本発明の他の一実施例の平面図(一部横断面図)であり、流量調節弁と自動弁共に半開の状態を示すものである。
【図6】本発明の他の一実施例の縦断面図(一部正面図)であり、流量調節弁と自動弁共に半開の状態を示すものである。
【図7】図6の実施例の平面図(一部横断面図)である。
【図8】本発明の他の一実施例の正面図(一部縦断面図)である。
【図9】従来技術の一例の縦断面図である。
【符号の説明】
1…流量調節弁弁箱 2…流量調節弁弁座 3…流量調節弁 4…ハンドル
5…自動弁弁箱 6…自動弁弁座 7…自動弁 8…自動弁弁軸
9…軸受 10…軸受
11…自動弁駆動部 12…駆動ケース 13…駆動ケース蓋
14…受圧板 15…シール部材 16…受圧板ガイド棒 17…回り止め
18…リンク部材 19…リンク部材 20…釣り合いばね
21…連通路 21s…連通閉止弁 22…連通路 22s…連通閉止弁
23…付勢力調整部材 24…埋設用ケース 25…衝撃緩和装置
a…流路 b…中間流路 c…流路 d…外部圧力室 e…中間圧力室
Claims (2)
- 流量値を設定する流量調節弁(3)と、自動絞り調節作動を行う自動弁(7)とが、中間流路(b)をはさんで流路方向に直列に配設された可変定流量弁装置において、
自動弁(7)は、通過流体より受ける面圧力を均等に振り分ける位置に固着延設された自動弁弁軸(8)を介して、自動弁弁箱(5)内に回動自在に枢支されて、自動弁弁箱(5)内に固着された自動弁弁座(6)との間に絞り流路を形成し、かつ、該自動弁(7)は、流量調節弁(3)の外部配管側の流路(a)の圧力と中間流路(b)の圧力との圧力差を力源として作動する自動弁駆動部(11)によって駆動されて、自動弁弁座(6)との間の絞り流路を自動的に絞り調節する構造に構成されたことを特徴とする可変定流量弁装置。 - 前記自動弁駆動部(11)は、駆動ケース(12)と駆動ケース蓋(13)からなるシリンダー状の箱の中に、ピストン状の受圧板(14)をシール部材(15)を介して密封的かつ滑動自在に収納してなり、該受圧板(14)を挟んで画成された2つの室の内、一方の外部圧力室(d)は、流量調節弁(3)の外部配管側の流路(a)に連通され、他方の中間圧力室(e)は、中間流路(b)に連通され、該受圧板(14)は、往復運動を回転運動に変換する伝動リンク機構(18;19)によって自動弁弁軸(8)に連結されると共に、所定の力の釣り合いばね(20)によって自動弁(7)を開く方向に付勢されることによって、外部圧力室(d)と中間圧力室(e)との差圧が拡大したときに、該自動弁駆動部(11)が自動弁(7)を閉鎖方向に向けて駆動する構造に構成されたことを特徴とする、請求項1記載の可変定流量弁装置。
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JP01492896A JP3728546B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 可変定流量弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP01492896A JP3728546B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 可変定流量弁装置 |
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JPH09210221A JPH09210221A (ja) | 1997-08-12 |
JP3728546B2 true JP3728546B2 (ja) | 2005-12-21 |
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Family Applications (1)
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-
1996
- 1996-01-31 JP JP01492896A patent/JP3728546B2/ja not_active Expired - Lifetime
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