JP3727595B2 - マイクロミキサー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を複数の供給口からそれぞれ1本のミキシング流路内へ導入し、これら流体を薄片状の層流としてミキシング流路内を流通させつつ、流体同士を混合し、又は混合及び反応させるマイクロミキサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、写真感光材料に用いられる乳剤等の製造に係る化学工業や医薬品、試薬等の製造に係る医薬品工業の分野では、マイクロミキサー又はマイクロリアクターと呼ばれる微小容器を用いた新しい製造プロセスの開発が進められている。マイクロミキサー及びマイクロリアクターには、その断面を円形に換算した場合の等価直径が数μm〜数百μm程度の複数本のマイクロチャンネル及び、これらのマイクロチャンネルと繋がる混合空間が設けられており、このマイクロミキサー及びマイクロリアクターでは、複数本のマイクロチャンネルを通して複数の流体をそれぞれ混合空間へ導入することで、複数の溶液を混合し、又は混合と共に化学反応を生じさせる。なお、マイクロミキサーとマイクロリアクターとは基本的な構造が共通とされているが、特に、複数の溶液を混合する際に化学反応を伴うものをマイクロリアクターと言う場合がある。このことから、マイクロミキサーには、マイクロリアクターが含まれるものとして以下の説明を行う。このようなマイクロミキサーとしては、例えば、特表平9−512742号公報、PCT国際公開公報WO 00/62913号に開示されているものがある。これらのマイクロミキサーは、何れも、2種類の溶液をそれぞれマイクロチャンネル等と呼ばれる微細な給液路を通し、極めて薄い薄片状の層流として混合空間内へ供給することで、この混合空間内で二種類の溶液同士を混合及び反応させるものである。
【0003】
次に、上記のようなマイクロミキサーによる混合及び反応がタンク等を用いたバッチ方式と異なる点を説明する。すなわち、液相の化学反応は、一般に反応液の界面において分子同士が出会うことによって反応が起こるので、微小空間内で反応を行うと相対的に界面の面積が大きくなり、反応効率は著しく増大する。また分子の拡散そのものも拡散時間は距離の二乗に比例する。このことは、スケールを小さくするに従って反応液を能動的に混合しなくても、分子の拡散によって混合が進み、反応が起こり易くなることを意味している。また、微小空間においては、スケールが小さいために層流支配の流れとなり、溶液同士が層流状態となって互いに拡散し、混合されて行く。
【0004】
上記のような特徴を有するマイクロミキサーを用いれば、例えば、混合及び反応の場として大容積のタンク等を用いた従来のバッチ方式と比較し、溶液同士の反応時間及び温度の高度制御が可能になる。またバッチ方式の場合には、特に、反応速度が速い溶液環間では混合初期の反応接触面で反応が進行し、さらに溶液間の反応により生成された一次生成物が容器内で引き続き反応を受けてしまうことから、生成物の不均一や混合容器内で凝集や析出が生じてしまうおそれがある。これに対して、マイクロミキサーによれば、溶液が混合容器内に殆ど滞留することなく連続的に流通するので、溶液間の反応により生成された一次生成物が混合容器内に滞留する間に引き続き反応を受けてしまうことを抑止でき、従来では取り出すことが困難であった純粋な一次生成物を取り出すことも可能になり、また混合容器内での凝集や析出も生じ難くなる。
【0005】
また、実験的な製造設備により製造された少量の化学物質を大規模の製造設備により多量に製造(スケールアップ)する際には、従来、実験的な製造設備に対し、バッチ方式による大規模の製造設備での再現性を得るために多大の労力及び時間を要していたが、必要となる製造量に応じてマイクロミキサーを用いた製造ラインを並列化することにより、このような再現性を得るための労力及び時間を大幅に減少できる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特表平9−512742号、WO 00/62913号公報等に開示された従来のマイクロミキサーでは、複数の給液路が混合空間内に面してそれぞれ給液口を開口させており、これら複数の給液口を通して溶液が混合空間内へ導入されるが、これら給液口の開口面積の総和に対して混合空間の断面積が急激に拡大する部分が存在し、さらに混合空間の一部には混合溶液の流れる方向を急激に変化させる部分が存在する。この混合空間内における断面積が急激に拡大する部分付近や、混合溶液の流れる方向を急激に変化させる部分付近では溶液の滞留が生じ易くなり、特に、溶液間の反応が合一や成長が伴う沈殿生成反応の場合には、これらの滞留部に凝集や析出が発生し、これを起因とした目詰まりや、凝集物や析出物の混入による生成物の均質性の低下が発生してしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、複数の溶液間の混合又は化学反応が進行する空間であるミキシング流路内における溶液の滞留を効果的に抑制できるマイクロミキサーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマイクロミキサーは、外部から流体の供給をそれぞれ受ける複数のヘッダ部と、前記複数のヘッダ部にそれぞれ一端部が接続された複数の流体供給路と、前記複数の流体供給路の他端部にそれぞれ環状の軌跡に沿って開口するように設けられ、互いに略同心状となるように配設された複数の供給口と、一端部が前記複数の供給口に接続され、該複数の供給口を通して導入された流体が他端部から流出するミキシング流路とを有し、前記環状軌跡に直交する開口幅方向に沿った前記供給口の開口幅を1μm以上で500μm以下としたことを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係るマイクロミキサーによれば、複数の流体供給路の他端部にそれぞれ環状の軌跡に沿って開口し、互いに略同心状となるように配設された複数の供給口が設けられ、これら複数の供給口にミキシング流路における上流側の一端部が接続されることにより、複数の供給口を通してそれぞれミキシング流路内へ導入される複数種類の流体が供給口の開口幅に対応する薄片状の層流となってミキシング流路内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面では各流体の分子が相互に拡散するので、複数の供給口の開口幅をそれぞれ十分微小な幅(1μm以上で500μm以下)にしておけば、複数の供給口をそれぞれ通してミキシング流路内へ導入された複数種類の流体を極めて短時間で均一に混合し、この複数種類の流体が混合された流体をミキシング流路の出液口からマイクロミキサーの外部へ供給できる。
【0010】
また本発明に係るマイクロミキサーでは、複数の流体供給路における下流側の端部とミキシング流路とを直線的に配置すると共に、ミキシング流路自体を直線的に沿って延在するものとするば、ミキシング流路内における流体の流れも直線的なものになるので、ミキシング流路内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じなくなり、またミキシング流路の断面積を任意の位置で一定にするようにすれば、ミキシング流路内で断面積が変化することによる混合流体の滞留も生じなくなる。
【0011】
また本発明に係るマイクロミキサーにおいて、外部から複数の流体供給路に供給される流体としては、例えば、液体、気体、液体中に金属微粒子等が分散された固液混合物、気体中に金属微粒子等が分散された固気混合物、液体中に気体が溶解せずに分散した気液混合物等も対象となり、また流体の種類が異なるとは、化学組成が異なる場合のみならず、例えば、温度、固液比等の状態が異なる場合も含まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るマイクロミキサーについて図面を参照して説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1には本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの一例が示されている。このマイクロミキサー10は、2種類の溶液L1、L2を同時に混合し、これらの溶液L1、L2が均一に混合された溶液LMを外部へ供給するためのものである。ここで、マイクロミキサー10により溶液L1、L2を混合する際には、溶液L1、L2間に化学反応が生じる場合と生じない場合とが考えられるが、本実施形態に係るマイクロミキサーは何れの場合にも用いることができる。
【0014】
図1に示されるように、マイクロミキサー10は全体として略円柱状に形成されており、装置の外殻部を構成する円筒状のミキサー本体12を備えている。ここで、図中における直線Sは装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。ミキサー本体12は、その軸方向に沿った基端部が先端側の部分に対して大径とされた大径部14とされており、この大径部14内には、外部から溶液L1及びL2の供給を受ける一対の第1ヘッダ部16及び第2ヘッダ部18が設けられている。ミキサー本体12は、大径部に対して先端側の部分が内径一定の円管部20とされており、この円管部20の先端面には溶液LMの出液口22が開口し、また円管部20の先端部には出液口22の外周側に延出するようにリング状のフランジ部24が設けられている。
【0015】
ここで、ミキサー本体12の先端部には、フランジ部24と対になるフランジ部が設けられた出液配管(図示省略)が連結され、ミキサー本体12の出液口22から吐出された溶液LMは、出液配管を通して一時貯留用の貯留容器、溶液LMに対して次の処理を行うための他のマイクロミキサー等へ送られる。ここで、ミキサー本体12のフランジ部24と出液配管のフランジ部とは、ボルト及びナットを用いたねじ継手、一対のフランジ部の外周側からリング状の連結部材を嵌挿するフルェール継手等の各種の継手構造により連結することができ、また溶接により連結するようにしても良い。
【0016】
ミキサー本体12における大径部14の基端面は円板状の底蓋26により閉塞されており、この底蓋26の中心部には円形の嵌挿穴28が穿設されている。ミキサー本体12には、その大径部14内から円管部20内へ突出するように丸棒状の整流部材30が同軸的に配設されている。整流部材30の基端部は底蓋26の嵌挿穴28に嵌挿されて支持されている。また整流部材30の先端部には先端側へ向って縮径する円錐部32が形成されている。ここで、整流部材30の外径は円管部20の内径よりも小径とされ、この円管部20の内径との寸法差が円管部20内における溶液L1,L2の流通量に基づいて設定される。
【0017】
ミキサー本体12の大径部14内には、この大径部14内の空間を軸方向に沿って略2等分するように区画する円板状の仕切板34が配置されており、この仕切板34により区画された基端側及び先端側の空間は、それぞれ第1ヘッダ部16及び第2ヘッダ部18とされている。これらのヘッダ部16,18には、それぞれ給液配管36,38が接続されている。これらの給液配管36,38を通して、ヘッダ部16,18には、マイクロミキサー10の上流側に設置された2個の給液源((図示省略)から加圧状態とされた溶液L1及び溶液L2が供給される。これらの給液源は、例えば、溶液L1,L2を生成する他のマイクロミキサーや、溶液L1,L2を貯えた貯留タンク及びポンプ等からなる
仕切板34の中心部には、開口径が円管部20の内径と整流部材30の外径との中間寸法とされた円形の開口部が穿設されており、仕切板34には、開口部の周縁部から円管部20内へ突出するパイプ状の隔壁部材40が一体的に形成されている。この隔壁部材40は、円管部20及び整流部材30とそれぞれ同軸的に配置されており、円管部20と整流部材30との間の空間を内周側と外周側とに区画している。ここで、隔壁部材40により区画された外周側及び内周側の空間はそれぞれ第1給液路42及び第2給液路44とされ、これらの第1及び第2給液路42,44は、それぞれ基端部側で第1及び第2ヘッダ部16,18に連通している。またミキサー本体12の円管部20内には、隔壁部材40よりも先端側であって整流部材30の円錐部32よりも基端側に給液路42,44に対して肉厚とされた円筒状の空間が形成され、この円筒状の空間は、給液路42,44からそれぞれ供給された溶液L1と溶液L2との混合又は混合及び化学反応が行われるミキシング流路46とされている。
【0018】
ミキサー本体12内には、円管部20の内周面と隔壁部材40の外周面との間に複数個(本実施形態では4個)のスペーサ48が介装されると共に、隔壁部材40の内周面と整流部材30の外周面との間にも複数個(本実施形態では4個)のスペーサ50が介装されている。これら複数個のスペーサ48,50はそれぞれ矩形プレート状に形成され、その表裏面部が円管部20内における溶液L1,L2の流通方向(矢印F方向)と平行となるように支持されている。また複数個のスペーサ48,50は、それぞれ軸心Sを中心とする周方向に沿って90°間隔で配置され、周方向における位置が互いに一致している。ここで、外周側のスペーサ48は隔壁部材40を円管部20に連結し、内周側のスペーサ50は整流部材30を隔壁部材40に連結すると共に、給液路42,44の径方向に沿った開口幅W1,W2(図1(A)参照)を設定している。これにより、隔壁部材40及び整流部材30がそれぞれ十分な強度で円管部20に連結固定され、溶液L1,L2の液圧や重力の影響により所定の位置から変移したり、変形することが防止されると共に、開口幅W1,W2が予め設定された寸法に確実に維持される。
【0019】
図1(B)に示されるように、第1給液路42及び第2給液路44の先端部には、それぞれミキシング流路46内へ開口する第1給液口52及び第2給液口54が形成されている。これらの給液口52,54は、それぞれ軸心Sを中心とする円軌跡に沿って開口し、互いに同心状となるように配設されている。ここで、第1給液口52の径方向に沿った開口幅W1は、1μm以上で500μm以下の範囲で、第1ヘッダ部16への溶液L1の供給量、種類等に応じて適宜設定される。また第2給液口54の径方向に沿った開口幅W2も、1μm以上で500μm以下の範囲で、第2ヘッダ部18への溶液L2の供給量、種類等に応じて適宜設定される。
【0020】
ここで、開口幅W1,W2は、それぞれ給液口52,54の開口面積を規定し、この給液口52,54の開口面積と溶液L1,L2の供給量に応じて、給液口52,54を通してミキシング流路46内へ導入される溶液L1,L2の初期流速が定まる。これらの開口幅W1,W2は、例えば、給液口52,54を通してミキシング流路46内へ供給される溶液L1,L2の流速が互いに等しくなるように設定される。但し、溶液L1,L2が均一に混合するまでの時間(混合時間)の短縮を考えた場合には、当然、開口幅W1,W2は狭いほど有利となり、また隔壁部材40の径方向に沿った厚さも可能な限り薄くすることが望まれる。
【0021】
円管部20内におけるミキシング流路46よりも先端側の空間は、ミキシング流路46内で溶液L1,L2の混合が行われ、又は混合及び化学反応が行われた溶液LMが出液口22へ向って流れる出液路56とされている。ここで、溶液LMが溶液L1,L2の混合のみにより生成される場合には、ミキシング流路46の出口部で溶液L1,L2が略均一に混合されている必要があり、また溶液LMが溶液L1,L2の混合及び化学反応により生成される場合には、ミキシング流路46の出口部で溶液L1,L2が略均一に混合され、しかも溶液L1,L2間の化学反応も略完全に完了している必要がある。従って、ミキシング流路46の溶液L1,L2の流通方向に沿った路長PF(図1(A)参照)は、溶液L1,L2の混合が完了し、又は混合及び化学反応が略完了するような長さに設定する必要がある。なお、ミキサー本体12内には、常に、溶液L1,L2及びこれらが混合された溶液LMが隙間なく充填され、ヘッダ部16,18から出液口22側へ流通しているものとする。
【0022】
上記のように構成された本実施形態に係るマイクロミキサー10では、給液配管36,38を通してヘッダ部16,18にそれぞれ加圧状態の溶液L1,L2を供給することにより、これらの溶液L1,L2がヘッダ部16,18からそれぞれ給液路42,44内へ供給され、これらの給液路42,44内を流通し、給液口52を通して所定の流速を有する液流としてミキシング流路46内へ導入される。このとき、給液口52,54の開口幅W1,W2が1μm〜500μmという微小幅とされていることから、給液口52,54を通してミキシング流路46内へ導入される溶液L1,L2は、それぞれ開口幅W1,W2に対応する幅を有する薄片状の層流となって出液路56側へ向って流れつつ、各層流の界面ではその法線方向に沿って分子拡散が生じて溶液L1,L2が混合し、出液路56の手前側で溶液L1,L2が均一に混合され、又は均一に混合されると共に溶液L1,L2間の化学反応が完了して溶液LMが生成される。この溶液LMは、出液路56内を流通し、フランジ部24を介してミキサー本体12の先端部に接続された出液配管へ供給される。
【0023】
以上説明した本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサー10によれば、複数の給液路42,44の先端部にそれぞれ円環状の軌跡に沿って開口し、互いに略同心状となるように配設された2個の給液口52,54が設けられ、これらの給液口52,54にミキシング流路46が接続されることにより、給液口52,54を通してそれぞれミキシング流路内へ導入される2種類の溶液L1,L2が給液口52,54の開口幅W1,W2にそれぞれ対応する薄片状の層流となってミキシング流路46内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面で各溶液L1,L2の分子が相互に拡散するので、給液口52,54の開口幅W1,W2をそれぞれ十分微小な幅(1μm以上で500μm以下)にしておけば、給液口52,54をそれぞれ通してミキシング流路46内へ導入された2種類の溶液L1,L2を短時間で均一に混合し、この2種類の溶液L1,L2が混合され、又は混合され化学反応が完了した溶液LMを出液路56へ送り出し、出液配管を通して他のマイクロミキサー、貯留タンク等へ供給できる。
【0024】
またマイクロミキサー10では、2本の給液路42,44とこれらの給液路42,44における給液口52,54に接続されるミキシング流路46とを軸心Sを中心として直線的に配置されているので、ミキシング流路46内で溶液L1,L2,LMの流れが急激に変化することによる溶液L1,L2,LMの滞留が生じなくなり、またミキシング流路46の軸直角方向に沿った断面積が任意の位置で一定とされているので、ミキシング流路46内で断面積が変化することによる溶液L1,L2,LMの滞留も生じなくなる。この結果、マイクロミキサー10内における溶液L1,L2及び溶液LMの滞留に伴う析出及び凝集を抑制できるので、凝集又は析出に起因する目詰まりや、凝集物や析出物の混入による生成物の均質性の低下を防止できるようになる。なお、本実施形態に係るミキシング流路46の断面積は、給液路42,44の断面積の総和に対して隔壁部材40の断面積だけ拡大したものになっているが、ミキシング流路46の断面積と給液路42,44の断面積の総和とが一致するように、ミキシング流路46の内径を給液口52の内径に対して縮径するようにしても良い。
【0025】
またマイクロミキサー10は、ミキサー本体12の先端部にフランジ部24が設けられており、このフランジ部24を用いてミキサー本体12を対となるフランジ部を有する出液配管に直接接続できるようになっているので、ミキサー本体12を下流側に配置された他のマイクロミキサーや貯留タンク等へ接続するためのマイクロミキサー専用の特殊な配管も不要にでき、化学物質、医薬品等の製造ラインへの設置も簡単になる。
【0026】
次に、本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの変形例について説明する。図2及び図3には、それぞれ本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの変形例が示されている。
【0027】
先ず、図2に示されるマイクロミキサー60について説明する。このマイクロミキサー60は、3種類の溶液L1,L2,L3を混合して溶液LMを生成するためのものである。マイクロミキサー60では、大径部14内の空間が2枚の第1仕切板62及び第2仕切板64により軸方向に沿って略3等分されるように区画されており、これらの仕切板62,64により区画された3個の空間は基端側から先端側へ向って順に、第1ヘッダ部66、第2ヘッダ部68及び第3ヘッダ部70とされている。これらのヘッダ部66,68,70には、それぞれ給液配管36,37,38が接続されている。これらの給液配管36,37,38を通して、ヘッダ部66,68,70には、マイクロミキサー10の上流側に設置された3個の給液源(図示省略)から加圧状態とされた溶液L1、溶液L2及び溶液L3がそれぞれ供給される。
【0028】
第1仕切板62の中心部には、その開口径が円管部20の内径と整流部材30の外径との中間寸法とされた円形の開口部が穿設されており、この第1仕切板62には、開口部の周縁部から円管部20内へ突出するパイプ状の第1隔壁部材72が一体的に形成されている。また第2仕切板64の中心部にも、その開口径が第1隔壁部材72の内径と整流部材30の外径との中間寸法とされた円形の開口部が穿設されており、この第2仕切板62には、開口部の周縁部から第1隔壁部材72の内周側へ突出するパイプ状の第2隔壁部材74が一体的に形成されている。これらの隔壁部材72,74は、円管部20及び整流部材30とそれぞれ同軸的に配置されており、円管部20と整流部材30との間の空間を径方向に沿って外周側、中間区間及び内周側に区画している。ここで、隔壁部材40により区画された外周側、中間区間及び内周側の空間はそれぞれ第1給液路76、第2給液路78及び第3給液路80とされ、これらの給液路76,78,80は、それぞれ基端部側でヘッダ部66,68,70に連通している。
【0029】
ミキサー本体12内には、円管部20と第1隔壁部材72との間、第1隔壁部材72と第2隔壁部材74との間、及び第2隔壁部材74と整流部材30との間にそれぞれ複数個(本実施形態では4個ずつ)のスペーサ82,84,86が介装されている。これら複数個のスペーサ82,84,86はそれぞれ矩形プレート状に形成され、その表裏面部が円管部20内における溶液L1〜L3の流通方向(矢印F方向)と平行となるように支持されている。これらのスペーサ82,84,86は、図1に示されるマイクロミキサー10におけるスペーサ48,50と同様に、第1隔壁部材72、第2隔壁部材74及び整流部材30を円管部20に対して連結固定し、給液路76,78,80の径方向に沿った開口幅W1,W2,W3(図2(A)参照)を設定している。これにより、隔壁部材72,74及び整流部材30がそれぞれ十分な強度で円管部20に連結固定され、溶液L1〜L3の液圧や重力の影響により所定の位置から変移したり、変形することが防止されると共に、開口幅W1,W2,W3が予め設定された寸法に確実に維持される。
【0030】
図2(B)に示されるように、第1給液路76及び第2給液路78及び第3給液路80の先端部には、それぞれミキシング流路46内へ開口する第1給液口88、第2給液口90及び第3給液口92が形成されている。これらの給液口88,90,92は、それぞれ軸心Sを中心とする円軌跡に沿って開口し、互いに同心状となるように配設されている。ここで、給液口88,90,92の径方向に沿った開口幅W1,W2,W3は、図1に示されるマイクロミキサー10の場合と同様に、1μm以上で500μm以下の範囲でヘッダ部66,68,70への溶液L1〜L3の供給量、種類等に応じて適宜設定される。
【0031】
ここで、溶液LMが溶液L1〜L3の混合のみにより生成される場合には、ミキシング流路46の出口部で溶液L1,L2が略均一に混合されている必要があり、また溶液LMが溶液L1〜L3の混合及び化学反応により生成される場合には、ミキシング流路46の出口部で溶液L1〜L3が略均一に混合され、しかも溶液L1〜L3間の化学反応も略完全に完了している必要がある。従って、ミキシング流路46の溶液L1〜L3の流通方向に沿った路長PF(図2(A)参照)は、溶液L1〜L3の混合が完了し、又は混合及び化学反応が完了するような長さに設定する必要がある。
【0032】
上記のように構成された本実施形態に係るマイクロミキサー60では、給液配管26,27,28を通してヘッダ部66,68,70にそれぞれ加圧状態の溶液L1〜L3を供給することにより、これらの溶液L1〜L3がヘッダ部66,68,70からそれぞれ給液路76,78,80内へ供給され、これらの給液路76,78,80内を流通し、給液口88,90,92を通して所定の流速を有する液流としてミキシング流路46内へ導入される。このとき、給液口88,90,92の開口幅W1,W2,W3が1μm〜500μmという微小幅とされていることから、給液口88,90,92を通してミキシング流路46内へ導入される3種類の溶液L1〜L3は、それぞれ開口幅W1,W2,W3に対応する幅を有する薄片状の層流となって出液路56側へ向って流れつつ、各層流の界面ではその法線方向に沿って分子拡散が生じて溶液L1〜L3が混合し、出液路56の手前側で溶液L1〜L3が均一に混合され、又は均一に混合されると共に溶液L1〜L3間の化学反応が完了した溶液LMが生成される。この溶液LMは、出液路56内を流通し、フランジ部24を介してミキサー本体12の先端部に接続された出液配管へ供給される。
【0033】
また、マイクロミキサー10とマイクロミキサー60とを比較すれば明らかなように、本実施形態に係るマイクロミキサー10,60の構成によれば、大径部14を軸方向に沿って区画する仕切板及び、これと一体的に形成され円管部20と整流部材30との間を径方向に沿って区画する隔壁部材を増設することにより、溶液が供給されるヘッダ部及びミキシング流路46内へ溶液を層流状態として供給する給液路を簡単に増設できるので、図1に示されるマイクロミキサー10と同様な作用効果を奏すると共に、ミキシング流路46内で4種類以上の溶液をそれぞれ薄片状の層流として混合し、又は混合及び化学反応させるマイクロミキサーも簡単に実現できるようになる。
【0034】
次に、図3に示されるマイクロミキサー100について説明する。このマイクロミキサー100は、図1に示されるマイクロミキサー10と同様に、2種類の溶液L1,L2を混合して溶液LMを生成するためのものである。このマイクロミキサー100がマイクロミキサー10と異なる点は、円管部20と隔壁部材40との間及び隔壁部材40と整流部材30との間に配置されたスペーサ48,50が省略され、これらのスペーサ48,50の代わりに、給液路42,44の先端側の開口部にそれぞれ円環状のノズルプレート102,104が取り付けられている点である。
【0035】
2枚のノズルプレート102,104は、円管部20と隔壁部材40との間、隔壁部材40と整流部材30との間にそれぞれ介装されて、給液口52,54の先端側の開口部をそれぞれ閉塞するように固定されている。これらのノズルプレート102,104には、図3(B)に示されるように、それぞれ円形の給液口106,108が複数穿設されており、これらの給液口106,108を通して、給液口52,54はミキシング流路46に連通している。これらの給液口106,108は、その内径R1,R2が給液路42,44の開口幅W1,W2よりも小径とされている。また複数個の給液口106は、軸心Sを中心とする周方向に沿ったピッチが等しくなるようにノズルプレート102に設けられ、複数個の給液口108も、軸心Sを中心とする周方向に沿ったピッチが等しくなるようにノズルプレート104に設けられている。このとき、ノズルプレート102,104には、給液口106と給液口108とを可能な限り近接するようにして配置することが望ましい。
【0036】
ここで、ノズルプレート102,104は、マイクロミキサー10におけるスペーサ48,50と同様に、隔壁部材40及び整流部材30を円管部20に対して連結固定し、給液路42,44の径方向に沿った開口幅を設定している。これにより、隔壁部材40及び整流部材30がそれぞれ十分な強度で円管部20に連結固定され、溶液L1,L2の液圧や重力の影響により所定の位置から変移したり、変形することが防止されると共に、給液路42,44の開口幅が予め設定された寸法に確実に維持される。またノズルプレート102における給液口106の内径R1は、1μm以上で500μm以下の範囲内で、第1ヘッダ部16への溶液L1の供給量、種類等に応じて適宜設定され、さらに内径R1及び第1ヘッダ部16への溶液L1の供給量に応じてノズルプレート102における給液口106の個数が決定される。ノズルプレート104における給液口108の内径R2も、1μm以上で500μm以下の範囲内で、第2ヘッダ部18への溶液L2の供給量、種類等に応じて適宜設定され、さらに内径R2及び第2ヘッダ部18への溶液L2の供給量に応じてノズルプレート104における給液口108の個数が決定される。
【0037】
上記のように構成された本実施形態に係るマイクロミキサー100では、給液配管36,38を通してヘッダ部16,18にそれぞれ加圧状態の溶液L1,L2を供給することにより、これらの溶液L1,L2がヘッダ部16,18からそれぞれ給液路42,44内へ供給され、これらの給液路42,44内を流通し、給液口106,108を通して所定の流速を有する液流としてミキシング流路46内へ導入される。このとき、給液口106,108の内径R1,R2が1μm〜500μmという微小径とされていることから、給液口106,108を通してミキシング流路46内へ導入される2種類の溶液L1,L2は、それぞれ内径R1,R2に対応する外径を有する複数本の細棒状の層流となって出液路56側へ向って流れつつ、各層流の界面ではその法線方向に沿って分子拡散が生じて溶液L1,L2が混合し、出液路56の手前側で溶液L1,L2が均一に混合され、又は均一に混合されると共に溶液L1,L2間の化学反応が完了した溶液LMが生成される。この溶液LMは、出液路56内を流通し、フランジ部24を介してミキサー本体12の先端部に接続された出液配管へ供給される。
【0038】
図3に示されるマイクロミキサー100では、溶液L1,L2がそれぞれ円形の給液口106,108を通してミキシング流路46内へ導入され、これらの溶液L1,L2がそれぞれ複数本の細棒状の層流に分断されてミキシング流路46内を流通する。一方、図1に示されるマイクロミキサー10では、溶液L1,L2がそれぞれ単一の薄片状の層流となってミキシング流路46内を流通する。このことから、マイクロミキサー100では、図1に示されるマイクロミキサー10と比較すると、マイクロミキサー10と同様な作用効果に加え、ミキシング流路46内で溶液L1,L2によりそれぞれ形成される層流についての比表面積を増加させることが可能になるので、ミキシング流路46内で溶液L1,L2が均一に混合するまでの時間及び化学反応が完了するまでの時間を短縮することが可能になる。
【0039】
なお、図3に示されるマイクロミキサー100では、ノズルプレート102,104における給液口106,108をそれぞれ円形としてが、これらの給液口106,108の形状については、必ずしも円形である必要はなく、外周側へ向って幅広となる扇状、六角形、長円状等の任意の形状とすることができ、給液口106,108の形状を変えることにより、給液口106,108から吐出される溶液L1,L2により形成される層流の比表面積それぞれを調整するようにしても良い。
【0040】
なお、以上説明した本実施形態に係るマイクロミキサー10,60,100では、給液口52,54,88,90,92,106,108がそれぞれ円環状の軌跡に沿って開口しているが、これらの給液口52,54,88,90,92,106,108を、必ずしも円環状の軌跡に沿って開口させる必要はなく、矩形環状、楕円環状、長円環状等の円以外の環状軌跡に沿って開口させても良く、また給液口52,54,88,90,92,106,108を連続した波形状、山形状等のジグザグ状とし、溶液L1〜L3間の接触界面の面積を実質的に増大させるようにしても良い。
【0041】
(第2の実施形態)
図4には本発明の第2の実施形態に係るマイクロミキサーが示されている。なお、このマイクロミキサー120は、第1の実施形態に係るマイクロミキサー60(図2参照)を基礎とし、溶液L1〜L3及び溶液LMの液温を制御するための液温制御装置122,124,126を追加したものである。このことから、図8に示されるマイクロミキサー120では、第1の実施形態に係るマイクロミキサー10,60と構成及び作用が共通の部材については同一符合を付して説明を省略する。
【0042】
本実施形態に係るマイクロミキサー120は、図2に示されるマイクロミキサー60と同様に、3種類の溶液L1,L2,L3を混合し、又は混合すると共に化学反応させて溶液LMを生成するためのものであるが、溶液L1〜L3の混合に化学反応を伴う場合に特に適したものである。図4(B)に示されるように、マイクロミキサー120には、水、オイル等の熱容量が比較的大きい液体を熱移動媒体C1,C2,C3としてそれぞれ用いた3個の第1液温制御装置122、第2液温制御装置124及び第3液温制御装置126が設けられている。ここで、液温制御装置122,124は、主として、ミキシング流路46内を流通して混合又は、混合及び化学反応が進行している溶液L1〜L3の液温を制御するためのものであり、液温制御装置126は出液路56内を流通する溶液LMの液温を制御するためのものである。
【0043】
第1液温制御装置122は、ミキサー本体12の中心部に配置された整流部材128及び第1熱交換器(図示省略)を備えている。整流部材128は、第1の実施形態に係る整流部材30と同様に、その外形形状が先端部に円錐部130が形成された略円柱状とされているが、中実状とされた整流部材30と異なり、外殻部が薄肉状の金属板により成形されて内部が中空状とされている。整流部材128内には、その基端側から整流部材128内径よりも小径とされた給液管132が挿入されており、給液管132は、整流部材128の基端側の開口を閉塞する閉塞板(図示省略)及ぶ複数個のスペーサ134により整流部材128と同軸的に支持されている。
【0044】
給液管132の先端は円錐部130の付根付近に達しており、その先端面には整流部材128内に熱移動媒体C1を供給するための給液口133が開口している。また整流部材128は、その内周面と供液管132の外周面との間に形成された隙間が熱移動媒体C1の復流路136とされており、この復流路136を通して、給液管132の給液口133から流出した熱移動媒体C1は整流部材128の先端側から基端側へ流通する。
【0045】
ここで、給液管132の基端面を閉塞した閉塞板には復液配管(図示省略)が連結されており、この復液配管の先端部は復流路136に連通している。また復液配管の基端部及び給液管132の基端部はそれぞれ第1熱交換器(図示省略)に接続されており、この第1熱交換器は、復液配管を通して整流部材128内から戻ってきた熱移動媒体C1を予め設定された液温T1に温度調整し、給液管132を通して整流部材128内へ送り出す。
【0046】
第1液温制御装置122には、循環用ポンプ(図示省略)が設けられており、このポンプは、常に、給液管132及び復液配管を通して、熱移動媒体C1を熱交換器と整流部材128内との間を循環させる。これにより、復流路136内を流通する熱移動媒体C1の液温T1と第3給液路80内を流通する溶液L3の液温との間又は、ミキシング流路46内を流通して混合が進行中の溶液L1〜L3の液温との間に温度差がある場合には、整流部材128の外殻部を介して熱移動媒体C1と溶液L3又は溶液L1〜L3との間で熱交換が行われ、溶液L3又は溶液L1〜L3の液温が液温T1に近づくように温度変化する。
【0047】
第2液温制御装置124は、円管部20におけるミキシング流路46の外周側に配置された熱交換ジャケット138及び第2熱交換器(図示省略)を備えている。熱交換ジャケット138は、外形形状が肉厚円筒状とされており、その内周面が円管部20の外周面に密着するようにミキサー本体12へ固定されている。また熱交換ジャケット138の内部は中空とされており、この内部空間は熱移動媒体C2が流通する循環液室140とされている。また熱交換ジャケット138には、給液配管42及び復液配管144の一端部がそれぞれ接続されており、これらの給液配管42及び復液配管144の他端部はそれぞれ第2熱交換器(図示省略)に接続されている。
【0048】
ここで、第2熱交換器は、復液配管144を通して熱交換ジャケット138内から戻ってきた熱移動媒体C2を予め設定された液温T2に温度調整し、給液配管42を通して熱交換ジャケット138の循環液室140内へ送り出す。この熱移動媒体C2は循環液室140内を流通して復液配管144を通して第2熱交換器に戻る。この循環液室140内には、熱移動媒体C2の流れ方向を制限する隔壁(図示省略)が設置されており、この隔壁により、熱移動媒体C2は循環液室140内を少なくとも1周以上流通した後、復液配管144に達するように流通する。
【0049】
第2液温制御装置124にも、第1液温制御装置122と同様に、循環用ポンプ(図示省略)が設けられており、このポンプは、常に、給液配管42及び復液配管144を通して、熱移動媒体C2を第2熱交換器と循環液室140内との間を循環させる。これにより、循環液室140内を流通する熱移動媒体C2の液温T2とミキシング流路46内を流通して混合が進行中の溶液L1〜L3の液温との間に温度差がある場合には、熱交換ジャケット138の内周壁部及び円管部20の外周壁部を介して熱移動媒体C2と溶液L1〜L3との間で熱交換が行われ、溶液L1〜L3の液温が液温T2に近づくように温度変化する。
【0050】
第3液温制御装置126は、円管部20における出液路56の外周側に配置された熱交換ジャケット146及び第3熱交換器(図示省略)を備えている。熱交換ジャケット146は、熱交換ジャケット138と同様の形状及び構造とされており、その内部に熱移動媒体C3が流通する循環液室148が設けられている。この熱交換ジャケット146には、給液配管150及び復液配管152の一端部がそれぞれ接続されており、これらの給液配管150及び復液配管152の他端部はそれぞれ第2熱交換器(図示省略)に接続されている。
【0051】
ここで、第3熱交換器は、復液配管152を通して熱交換ジャケット146内から戻ってきた熱移動媒体C3を予め設定された液温T3に温度調整し、給液配管150を通して熱交換ジャケット138の循環液室148内へ送り出す。この熱移動媒体C3は循環液室148内を流通して復液配管152を通して第3熱交換器に戻る。この循環液室148内には、熱移動媒体C3の流れ方向を制限する隔壁(図示省略)が設置されており、この隔壁により、熱移動媒体C3は循環液室148内を少なくとも1周以上流通した後、復液配管152に達するように流通する。
【0052】
第3液温制御装置126にも、第1液温制御装置122と同様に、循環用ポンプ(図示省略)が設けられており、このポンプは、常に、給液配管150及び復液配管152を通して、熱移動媒体C3を第3熱交換器と循環液室148内との間を循環させる。これにより、循環液室148内を流通する熱移動媒体C3の液温T3と出液路56内を流通する溶液LMの液温との間に温度差がある場合には、熱交換ジャケット146の内周壁部及び円管部20の外周壁部を介して熱移動媒体C3と溶液LMとの間で熱交換が行われ、溶液LMの液温が液温T3に近づくように温度変化する。
【0053】
次に、上記のように構成された本実施形態に係るマイクロミキサー120の作用について説明する。マイクロミキサー120では、給液配管26,27,28を通してヘッダ部66,68,70にそれぞれ加圧状態の溶液L1〜L3を供給することにより、これらの溶液L1〜L3がヘッダ部66,68,70からそれぞれ給液路76,78,80内へ供給され、これらの給液路76,78,80内を流通し、給液口88,90,92を通して所定の流速を有する液流としてミキシング流路46内へ導入される。このとき、給液口88,90,92の開口幅W1,W2,W3が1μm〜500μmという微小幅とされていることから、給液口88,90,92を通してミキシング流路46内へ導入される3種類の溶液L1〜L3は、それぞれ開口幅W1,W2,W3に対応する幅を有する薄片状の層流となって出液路56側へ向って流れつつ、各層流の界面ではその法線方向に沿って分子拡散が生じて溶液L1〜L3が混合し、出液路56の手前側で溶液L1〜L3が均一に混合され、又は均一に混合されると共に溶液L1〜L3間の化学反応が完了した溶液LMが生成される。この溶液LMは、出液路56内を流通し、フランジ部24を介してミキサー本体12の先端部に接続された出液配管へ供給される。
【0054】
また、本実施形態に係るマイクロミキサー120では、熱移動媒体C1の液温T1を適宜設定することにより、第1液温制御装置122によって第3給液路80内を流れる溶液L3の液温を上昇、維持、又は低下させることが可能になるので、第3給液口92を通してミキシング流路46内へ供給される溶液L3の液温を所望の温度に制御することが可能になる。さらにマイクロミキサー120では、熱移動媒体C1,C2の液温T1,T2を適宜設定することにより、液温制御装置122,124によりミキシング流路46内を流れつつ、混合が進行し、又は混合と共に化学反応が進行する溶液L1〜L3の液温を上昇、維持、又は低下させることが可能になる。このとき、溶液L1〜L3の混合に化学反応が伴い、しかも化学反応の速度、反応生成物の性質等が溶液L1〜L3の液温に影響される場合には、溶液L1〜L3の混合に伴う化学反応における反応速度、反応生成物の性質等を精密に制御できるようになる。さらにマイクロミキサー120では、熱移動媒体C3の液温T3を適宜設定することにより、第3液温制御装置126により出液路56内を流れる溶液LMの液温を上昇、維持、又は低下させることが可能になる。このとき、溶液LMに溶液L1〜L3の一次的な化学反応の完了後も生成物の合一、成長、分解等の二次的な反応が継続して生じ、この二次的な反応が溶液LMの液温に影響される場合には、二次的な反応での反応速度、反応生成物の性質等を精密に制御できるようになる。
【0055】
なお、本実施形態に係るマイクロミキサー120では、液温制御装置122,124,126として液体を熱移動媒体C1,C2,C3とし、これれらの熱移動媒体C1,C2,C3との熱交換により溶液L1〜L3又は溶液LMの液温を制御するものを用いたが、このような液温制御装置122,124,126に代えて、例えば、ペルチェ素子を整流部材128の内部又は円管部20の外周側に配設し、ベルチェ素子により溶液L1〜L3又は溶液LMに対する熱排出及び熱供給を行うようにしても良く、また溶液L1〜L3又は溶液LMの液温を昇温するだけで良い場合には、ハロゲンヒータ等の発熱抵抗体を整流部材128の内部又は円管部20の外周側に配設し、液温を昇温するようにしても良い。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るマイクロミキサーによれば、複数の流体間の混合又は化学反応が進行する空間であるミキシング流路内における流体の滞留を効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの一例についての構成を示す軸方向及び軸直角方向に沿った断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの変形例についての構成を示す軸方向及び軸直角方向に沿った断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの他の変形例についての構成を示す軸方向及び軸直角方向に沿った断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係るマイクロミキサーの一例についての構成を示す軸方向及び軸直角方向に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 マイクロミキサー
12 ミキサー本体
16 第1ヘッダ部
18 第2ヘッダ部
30 整流部材
42 第1給液路(流体供給路)
44 第2給液路(流体供給路)
46 ミキシング流路
52 第1給液口(供給口)
54 第2給液口(供給口)
60 マイクロミキサー
66 第1ヘッダ部
68 第2ヘッダ部
70 第3ヘッダ部
76 第1給液路(流体供給路)
78 第2給液路(流体供給路)
80 第3給液路(流体供給路)
88 第1給液口(供給口)
90 第2給液口(供給口)
92 第3給液口(供給口)
100 マイクロミキサー
106 第1給液口(供給口)
108 第2給液口(供給口)
120 マイクロミキサー
122 第1液温制御装置(温度制御手段)
124 第2液温制御装置(温度制御手段)
126 第3液温制御装置(温度制御手段)
Claims (3)
- 流体を複数の供給口を通してそれぞれ1本のミキシング流路内へ導入し、これらの流体を薄片状の層流として流通させつつ、流体同士をその接触界面の法線方向へ拡散し、混合するマイクロミキサーであって、
外部から流体の供給をそれぞれ受ける複数のヘッダ部と、
前記複数のヘッダ部にそれぞれ一端部が接続された複数の流体供給路と、
前記複数の流体供給路の他端部にそれぞれ環状の軌跡に沿って開口するように設けられ、互いに略同心状となるように配設された複数の供給口と、
一端部が前記複数の供給口に接続され、該複数の供給口を通して導入された流体が他端部から流出するミキシング流路とを有し、
前記環状軌跡に直交する開口幅方向に沿った前記供給口の開口幅を1μm以上で500μm以下としたことを特徴とするマイクロミキサー。 - 最内周側に位置する前記流体供給路及び前記ミキシング流路の内周側に流体の流通方向に沿って延在し、かつ前記出液口から下流側へ突出するように設けられたロッド状の整流部材を有することを特徴とする請求項1記載のマイクロミキサー。
- 前記ミキシング流路内を流通する流体の温度を制御し、又は前記ミキシング流路内から流出した流体の温度を制御する温度制御手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロミキサー。
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