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JP3722773B2 - 免震装置用摺動装置 - Google Patents

免震装置用摺動装置 Download PDF

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sliding
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拓也 田中
秀幸 中島
伸隆 平松
正仁 藤田
隆之 柴山
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Daido Metal Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物と基礎との間に介装されて該建築物を水平方向に移動可能に支持する免震装置用摺動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物を地震から保護するための装置として、建築物と基礎との間に介装されて、地震による揺れを建築物に伝えないことにより建築物を保護する免震装置が知られているが、免震装置の1つとして、建築物側に固定された上部支持体が基礎側に固定された下部支持体上を摺動して建築物の揺れを吸収する摺動装置によって構成されているものがある。従来、このような構造の免震装置用摺動装置の場合、上部支持体の表面にポリテトラフルオロエチレン系,ポリアミド系等の樹脂で形成された摺動部材が、下部支持体の表面に炭素鋼,ステンレス等の金属が取り付けられて、金属上を摺動部材が摺動する構造のものであったが、このような樹脂と金属との組み合わせの場合、樹脂と金属との間での摩擦係数が高く且つ安定しないという問題があった。そこで、摩擦係数を低減させた免震装置用摺動装置として、下部支持体の表面に熱硬化性樹脂の被覆層を形成し、この被覆層が上部支持体の表面に形成された樹脂製の摺動部材と摺動する構造の摺動装置が提案されている。また、更に摩擦係数を低減させるために、特開2000−119408,特開2000−170770に示されるような、熱硬化性樹脂の被覆層中にオイルなどの潤滑成分を添加し、摩擦係数を低減させた摺動装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような、被覆層中にオイルなどの潤滑成分を添加した摺動装置の場合、摺動初期における摩擦係数の低減には効果があるものの、オイルを添加することにより被覆層の硬度が低下して被覆層が摩耗し易くなるため、長期間に亘る摺動では、被覆層の摩耗によって発生した摩耗粉により却って摩擦係数が増大してしまうという問題があった。更に、免震装置は、長期耐候性を必要とするものであるが、被覆層中にオイルなどを添加することにより、被覆層の皮膜の密着性が低下してしまうため、長期耐候性が懸念されるという問題があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、高い摩擦特性及び摩耗特性を有すると共に長期耐候性に優れた免震装置用摺動装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、建築物と基礎との間に介装されて該建築物を水平方向に移動可能に支持する免震装置用摺動装置において、該免震装置用摺動装置は、前記建築物に固定され且つその表面に樹脂製の摺動部材を有する上部支持体と、前記基礎に固定され且つ前記建築物と前記基礎とが相対的に変位したときにその上面を前記上部支持体が摺動する下部支持体と、から構成され、前記下部支持体の表面には、有機溶剤に溶解させた熱硬化性樹脂に、その硬度が鉛筆硬度でH以上6H以下となるように5〜60容量%のポリテトラフルオロエチレン又は黒鉛又は二硫化モリブデンのうちいずれか1種又はこれらの混合物である固体潤滑剤を分散させた塗液を塗布させて250〜350℃でキュアリングすることにより固化されると共にその表面粗度の算術平均粗さが0.13〜0.35μm以下の被覆層が形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、被覆層と摺動する相手材である樹脂製の摺動部材の摩耗を低減することができるため、摺動部材の寿命を長くすることができ、また、摺動部材の摩耗を低減することで摩耗粉の発生を抑制することができるため、摩耗粉による摩擦係数の上昇を防止することができる。また、被覆層中に5〜60容量%の固体潤滑剤を添加することにより、摩耗特性及び摩擦特性を向上させることができる。更に、被覆層中には、オイル等のような皮膜の密着性を阻害する成分が添加されていないため、高い長期耐候性を得ることができる。このように、摩耗特性,摩擦特性及び長期耐候性に優れ、厳しい使用条件下においても長期間に亘って安定した性能を発揮できる免震装置用摺動装置を作製することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、実施形態に係る免震装置用摺動装置1について説明する。図1は、建築物21と基礎22との間に介装される免震装置用摺動装置1の概略図である。
【0008】
図1において、免震装置用摺動装置1は、建築物21と基礎22との間に介装されるものであり、建築物21に固定される上部支持体5と、基礎22に固定され且つ建築物21と基礎22とが相対的に変位したときにその上面を上部支持体5が摺動する下部支持体2と、から構成されている。
【0009】
まず、上部支持体5は、鋼材を重ね合わせることにより形成されて建築物21に対して直接取り付けられる取付部材8と、弾性体を介して取付部材8の下部に取り付けられる上部基材6と、鋼板及び樹脂層の複層構造で形成されて上部基材6の下面に接着剤により接着される摺動部材7と、から構成されている。この摺動部材7は、鋼板上に銅合金の多孔質焼結層を設け、この多孔質焼結層の表面にポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと表示)系の樹脂組成物を含浸被覆させた後、樹脂組成物を加熱焼成して樹脂層とすることにより、鋼板と樹脂層とからなる複層構造に製造されるものである。なお、摺動部材7の樹脂層には、摩耗特性,摩擦特性を向上させるために二硫化モリブデン(以下、MoS2と表示)又は黒鉛(以下、Grと表示)等の固体潤滑剤あるいはシリコンオイル(以下、Siオイルと表示)を添加する場合がある。
【0010】
また、上記のように製造された摺動部材7と上部基材6との接合は、まず、上部基材6及び摺動部材7の接合部の表面を、サンドブラスト,サンドペーパー又は機械加工によりRy(表面粗度の最大高さ)を5〜20μmに粗面化した後、有機溶剤で脱脂を行う。次に、上部基材6及び摺動部材7の接合部に接着剤を塗布した後、上部基材6及び摺動部材7の接合部を貼り合わせ、治具により加圧接合する。このようにして摺動部材7と上部基材6とが接合される。なお、Ryとは、基準長さ内での、粗さ曲線の山頂点と谷底線との距離の絶対値の和を示している。
【0011】
次に、下部支持体2は、ステンレス製の下部基材3と、下部基材3の表面に形成される被覆層4と、から構成されている。この被覆層4は、ポリアミドイミド樹脂(以下PAIと表示),エポキシ樹脂(以下、EPと表示),フラン樹脂,フェノール樹脂,ポリアミド樹脂のいずれかの熱硬化性樹脂と5〜60容量%の固体潤滑剤とから構成されると共にそのRa(表面粗度の算術平均粗さ:JISB0601)が0.5μm以下となっており、このRaの値は小さいほどよい。また、固体潤滑剤は、PTFE又はGr又はMoS2のうちいずれか1種又はこれらの混合物であり、摩耗特性及び摩擦特性を向上させるために添加されるものであるが、添加量が5%未満では、摩耗特性及び摩擦特性の向上の効果を得ることができず、添加量が60容量%を超えると、被覆層4の硬度が低下してしまう。
【0012】
また、被覆層4の硬度は、鉛筆硬度でH以上であるが、6H以下であることが望ましく、これは、6Hを超えると相手材である摺動部材7の摩耗量を増大させる可能性があるためである。
【0013】
この下部基材3と被覆層4とから構成される下部支持体2の製造は、まず、下部基材3の後述する塗液が塗布される塗布面を有機溶剤により脱脂を行い、清浄な面にした後、下部基材3を炉にて40〜80℃に予熱する。この状態で、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤に上記した熱硬化性樹脂を溶解させると共に上記した固体潤滑剤を分散させた塗液を、前記塗布面にスプレーにより塗布する。塗液は、5〜50μm厚さの範囲で塗布すればよいが、20μmの厚さで塗布されるのが好ましい。下部基材3に塗液を塗布した後、塗液を250〜350℃でキュアリングして固化することにより、下部基材3上に鉛筆硬度でH以上の硬度を有する被覆層4が形成される。下部基材3上に被覆層4が形成された後、下部支持体2を冷却し、被覆層4の表面をバフ又はサンドペーパー等により研磨し、被覆層4のRaが0.5μm以下となるように調整する。このようにして、下部支持体2が製造される。
【0014】
なお、塗液に固体潤滑剤としてPTFEを添加した場合、PTFEの添加量が多いほど形成される被覆層4の硬度が低下する。また、塗液が、固体潤滑剤が添加されずに熱硬化性樹脂単独で構成されている場合には、キュアリング温度が200℃程度でも形成される被覆層4の硬度は鉛筆硬度でH以上となり、キュアリング温度を350℃程度とすれば、硬度は鉛筆硬度で4〜5H程度まで向上させることができる。しかし、キュアリング温度が350℃を超えると、熱硬化性樹脂がもろくなって分解してしまい、200℃未満では、硬度を鉛筆硬度でH以上とすることができない。このように、形成される被覆層4の硬度は、キュアリング温度,PTFEの添加量によって変化するものであるため、製造の条件は、鉛筆硬度でH以上6H以下となる条件であればよい。
【0015】
上記した、下部支持体2及び上部支持体5を用いて、免震装置用摺動装置1を組み立てるには、まず、下部支持体2は、図示しないアンカーボルトによって基礎22の下面に取り付けられる。一方、建築物21に埋設された取付ボルト9を上部支持体5の取付穴(図示しない)に挿通し、取付ボルト9に取付ナット10を螺着することにより、上部支持体5を建築物21に対して取り付ける。そして、上記した建築物21に取り付けられた上部支持体5を、基礎22に取り付けられた下部支持体2上に載置することにより、免震装置用摺動装置1が組み立てられ、建築物21と基礎22との間に介装されることとなる。
【0016】
また、免震装置用摺動装置1の左右両側方には、建築物21と基礎22とに亘って復帰用ダンパ部材11が設置されている。この復帰用ダンパ部材11は、建築物21及び基礎22に取り付けられる上下2つのフランジ部13と、ゴム等の弾性部材により形成されて2つのフランジ部13を連結する弾性部12と、から構成されている。この復帰用ダンパ部材11は、取付ボルト(図示しない)をフランジ部13に穿設された取付穴(図示しない)に挿通し、建築物21及び基礎22にそれぞれ螺着することにより取り付けられるものであり、地震後の建築物21の揺れが停止する際に、建築物21を元の位置に戻す働きをするものである。なお、復帰用ダンパ部材11として、免震装置用摺動装置1の左右両側に取り付けられるものを示したが、免震装置用摺動装置1の左右両側に取り付けられるものに限らず、建築物21と基礎22との間で任意の位置に取り付けられるものであってもよい。
【0017】
しかして、上記のように組み立てられた免震装置用摺動装置1を備えた建築物21及び基礎22が地震の影響を受けた場合、基礎22に固定された下部支持体2が横揺れし、上部支持体5が下部支持体2上を摺動する。このように、上部支持体5が下部支持体2上を摺動することにより、横揺れが吸収されるため、地震による揺れが建築物21に伝わり難く、建築物21が地震から保護されることとなる。そして、地震が止まった後、建築物21が上部支持体5を介して下部支持体2上を若干揺れることになるが、この揺れは、復帰用ダンパ部材11の弾性部12の復元力及び被覆層4と摺動部材7との間のすべり摩擦抵抗によって徐々に収束し、やがて建築物21は、復帰用ダンパ部材11の復元力によって基礎22に対して元の位置で停止することとなる。
【0018】
なお、上記した実施形態においては、建築物21側に摺動部材7が、基礎22側に被覆層4が形成されたものを示したが、建築物21側に被覆層4が、基礎22側に摺動部材7が形成されているものであってもよい。
【0019】
次に、被覆層4及び摺動部材7の組成を変えた複数の試験試料を用い、摩耗量及び摩擦係数を測定するために行った往復摺動試験について、表1及び表2を参照して説明する。表1は、被覆層4及び摺動部材7の摩耗量と摩擦係数を測定するための往復摺動試験の条件と、被覆層4の硬度を測定するための硬度計の条件を示す表であり、表2は、被覆層4の組成,表面粗さ,硬度及び摺動部材7の組成を変えて試験を行った場合の試験結果を示す表である。
【0020】
試験を行うための試験試料として、表2の実施例1〜12に示す被覆層4及び摺動部材7の組成の異なる試験試料を用いた。また、比較する試験試料として、表2の比較例1〜6に示す被覆層4及び摺動部材7の組成の異なる試験試料を用いた。
【0021】
表2に示す試験試料のうち、ベースとなる合成樹脂として、被覆層4では、実施例1〜5,8〜12及び比較例1〜6についてPAIを、実施例6についてEPを、実施例7についてフラン樹脂(図中、フランと記載)を用い、摺動部材7では、実施例1〜12及び比較例1〜6のすべてについてPTFEを用いた。
【0022】
また、被覆層4では、実施例1〜12及び比較例2〜6については、固体潤滑剤としてPTFEが添加されているが、比較例1には、何も添加されておらず、実施例4及び比較例3では、PTFEに加えてMoS2が、実施例5では、PTFEに加えてGrが添加されている。
【0023】
また、摺動部材7では、実施例8,10〜12及び比較例4〜6については、固体潤滑剤としてMoS2が、実施例9については、Grが添加されており、実施例11,12及び比較例5,6では、更にSi(シリコン)オイルが添加されている。
【0024】
【表1】
Figure 0003722773
【0025】
【表2】
Figure 0003722773
【0026】
表2に示す、摩耗量及び摩擦係数に関する試験結果から次のことが判明した。まず、摺動部材7の摩耗量を比較した場合、実施例1〜12では、1〜7μmであるのに対し、比較例1〜6では、12〜21μmであり、実施例1〜12よりも大幅に高い値を示している。これは、被覆層4のRaが実施例1〜12では、0.13〜0.35μmで、すべて0.5μm以下となっているのに対し、比較例2〜6では、実施例1〜12よりも高い0.51〜0.83μmとなっているためであり、被覆層4の表面が粗いため摺動部材7を摩耗させ易くしている。ただし、比較例1に関しては、被覆層4のRaが0.10μmと低いにもかかわらず摺動部材7の摩耗量が12μmと高いのは、比較例1の被覆層4は、PAI単体で構成され、PAIは、摺動特性が低いため、摺動部材7を摩耗させ易いことによるものである。
【0027】
次に、被覆層4の摩耗量を比較した場合、実施例1〜12では、0〜1μmであるのに対し、比較例2〜6では、4〜23μmであり、実施例1〜12よりも大幅に高い値を示している。これは、被覆層4の硬度が実施例1〜12では、鉛筆硬度でH〜4Hとなっているのに対し、比較例2〜6では、実施例1〜12よりも軟らかいB〜4Bとなっているためである。ただし、比較例1に関しては、被覆層4の硬度を4Hとしているため、摩耗し難く、摩耗量が0μmとなっている。
【0028】
また、実施例1〜12の被覆層4中には、オイル等のような皮膜の密着性を阻害する成分が添加されていないため、高い長期耐候性を得ることができる。
【0029】
次に、摩擦係数を比較した場合、実施例1〜12では、0.009〜0.035であるのに対し、比較例1〜6では、0.047〜0.070であり、実施例1〜12よりも高い値を示している。これは、実施例1〜12では、被覆層4及び摺動部材7の摩耗量が少ないため、摩耗粉の発生を抑制することができ、摩耗粉によって摩擦係数が上昇することを防止できるが、比較例1〜6では、被覆層4及び摺動部材7の摩耗量が多いため、摩耗粉が発生し、摩耗粉によって摩擦係数が上昇するものである。
【0030】
上記した被覆層4及び摺動部材7を用いて免震装置用摺動装置1を設計する際に、摩擦係数が高いと被覆層4が摺動部材7上を摺動し難くなってしまい、免震装置用摺動装置1としての機能を果たさなくなってしまうが、上記したように、Raの値が低く且つ硬度が鉛筆硬度でH以上の実施例1〜12の被覆層4及び摺動部材7では、摩擦係数が低く、免震装置用摺動装置1への適用に際して適正な値であるため、免震装置用摺動装置1としての機能を十分に引き出すことができる。
【0031】
なお、実施例1〜12の被覆層4においてRaの最大値は、0.35μmとなっているが、Raを0.50μmとした場合にも同様に良好な結果が得られた。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1に係る発明においては、被覆層の表面粗度の算術平均粗さを0.13〜0.35μm以下とすることで、被覆層と摺動する相手材である樹脂製の摺動部材の摩耗を低減することができるため、摺動部材の寿命を長くすることができ、また、摺動部材の摩耗を低減することで摩耗粉の発生を抑制することができるため、摩耗粉による摩擦係数の上昇を防止することができる。また、被覆層中に5〜60容量%の固体潤滑剤を添加することにより、摩耗特性及び摩擦特性を向上させることができる。更に、被覆層中には、オイル等のような皮膜の密着性を阻害する成分が添加されていないため、高い長期耐候性を得ることができる。このように、摩耗特性,摩擦特性及び長期耐候性に優れ、厳しい使用条件下においても長期間に亘って安定したを性能を発揮できる免震装置用摺動装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基礎と建築物との間に介装される免震装置用摺動装置の概略図である。
【符号の説明】
1 免震装置用摺動装置
2 下部支持体
3 下部基材
4 被覆層
5 上部支持体
6 上部基材
7 摺動部材
21 建築物
22 基礎

Claims (1)

  1. 建築物と基礎との間に介装されて該建築物を水平方向に移動可能に支持する免震装置用摺動装置において、
    該免震装置用摺動装置は、前記建築物に固定され且つその表面に樹脂製の摺動部材を有する上部支持体と、前記基礎に固定され且つ前記建築物と前記基礎とが相対的に変位したときにその上面を前記上部支持体が摺動する下部支持体と、から構成され、
    前記下部支持体の表面には、有機溶剤に溶解させた熱硬化性樹脂に、その硬度が鉛筆硬度でH以上6H以下となるように5〜60容量%のポリテトラフルオロエチレン又は黒鉛又は二硫化モリブデンのうちいずれか1種又はこれらの混合物である固体潤滑剤を分散させた塗液を塗布させて250〜350℃でキュアリングすることにより固化されると共にその表面粗度の算術平均粗さが0.13〜0.35μm以下の被覆層が形成されていることを特徴とする免震装置用摺動装置。
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