JP3721961B2 - 異常点検方法及び異常点検装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気ばね装置に適用する異常点検方法及び異常点検装置に関し、特に鉄道用車両に適用される空気ばね装置の給気弁、排気弁、切換弁及び非常用締切弁の異常点検方法及び異常点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両の空気ばね装置は、長期間の使用により機器または制御装置の異常が発生するおそれがあることから、その運行前に異常がないか否かを点検する。この点検方法として、特公平7−88170号公報には、前後台車の各空気ばねに、高さセンサ、圧力センサ及び傾斜角センサを設け、これらのセンサから出力される検出値に基づいて異常を検出する方法が開示されている。
【0003】
以下に、特公平7−88170の内容を簡単に示す。空気ばね台車を有する鉄道車両の前後台車の各空気ばねに高さ計、圧力計及び傾斜角センサを設ける。そして、一定時間の間給気弁を開き、排気弁を閉じた状態に保持したとき圧力計センサが設定圧力以上となるか否かを点検する。ついで、この設定圧力以上となった状態から、逆に一定時間の間給気弁を閉じ、排気弁を開いて大気中へ排気したとき圧力計センサの圧力が零となるか否かを点検する。そして、一車両内の全空気ばね内圧が零の状態で全空気ばねの給気弁を開き、排気弁を閉じて各空気ばね高さが設定高さ以上となるまで給気を続け、その過程で短時間(1秒程度)内の高さの変化量が設定値を超えるか否かを点検する。
【0004】
ついで、一車両内の全空気ばね高さをストッパー当りのしない中立レベルに立ち上げたときの空気ばね内圧が設定下限圧と上限圧の間にあるか否かを点検し、この空気ばね内圧が設定下限圧と設定上限圧の間にある状態で車体の片側にある排気弁または給気弁を開き車体をローリングさせ、そのとき傾斜角センサーから検出される車体傾斜角が、左右の空気ばねの高さ計から計算される車体傾斜角と誤差の範囲で一致しているか否かを点検するのである。
【0005】
しかしながら、かかる異常点検方法は高さセンサに加えて、圧力センサ及び傾斜角センサを使用するため、これら複数のセンサのうち1つでも異常がある場合は正確に異常箇所を点検することができないという問題があった。かかる問題に鑑みて異常点検の際にはできるだけ使用するセンサを少なくし、異常点検方法または異常点検装置の簡素化を図る必要があった。
【0006】
空気ばね装置の異常点検箇所は、給気弁及び排気弁に加えて、自動高さ調整機構を作動させる切換弁も正常に動作するか否かを点検する必要がある。つまり自動高さ調整機構は、何らかの原因により車両が傾斜した場合に切換弁を動作させず、元空気だめの空気を空気ばねへ送り込み、傾斜中の車体を台車に対してほぼ平行な姿勢に機械的に復元するものであり、この機構を作動させる切換弁に異常があれば、著しく安全性が損なわれることになる。また、排気弁が何らかの理由により故障した場合、空気ばねの空気が連続的に排出され、または給気弁が何らかの理由により故障した場合、空気ばねへ空気が連続的に給気される事態を防止すべく給気弁及び排気弁と空気ばねとを結ぶ空気管路中に、緊急時に管路を締め切る非常用締切弁が設けられているが、この弁が正常に作動するかどうかを点検して安全性を確保する必要もあった。
【0007】
また、特許出願公告昭48−205号公報及び特開平7−267083号公報には、給気弁及び排気弁を複数個並列に接続して、空気ばねを制御する空気ばね装置が開示されている。これらの給気弁及び排気弁は、絞り径の異なる電磁弁から構成されており、応答速度を上げたい場合は絞り径の大きな電磁弁を有する給気弁または排気弁を使用し、一方、微調整したい場合は絞り径の小さな電磁弁を有する給気弁または排気弁を使用し緻密な制御を可能とするものである。特公平7−88170号公報に開示の自己診断方法では、給気弁または排気弁の異常を検出することは可能であるが、給気弁または排気弁が複数設けられている場合には、複数の弁のうち、どの弁に異常があるかまでは検出することができなかった。さらに、近年、切換弁も複数個設けられるようになっていることから、複数の切換弁のうち、どの弁に異常があるかを検出可能な異常点検方法及び異常点検装置の構築が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、給気弁、排気弁及び切換弁の動作に異常がないかを点検可能な、さらに異常点検に用いるセンサを従来よりも少なくして点検の簡素化、及び点検装置の信頼性の向上を図った異常点検方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は制御装置が切換弁を作動させない場合に(つまり、電磁弁を開けている場合に)、切換弁が確実に作動していない(つまり電磁弁が確実に開けられている)ことを点検可能な異常点検方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、非常用締切弁に異常がないかを点検することが可能な異常点検方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は給気弁、排気弁及び切換弁が複数設けられている場合に、複数の弁のうち、どの弁に異常があるのかを点検可能な異常点検方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0012】
さらに、本発明の他の目的は、給気弁、排気弁及び切換弁が複数設けられており、いずれか一つの弁に異常があった場合に、どの弁に異常が発生したかを容易に判断可能な異常点検方法及び異常点検装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る異常点検方法は、上下方向に動作する空気ばねの高さを検出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さが、所定範囲外の場合に前記切換弁を開閉制御することによって前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高さ調整機構を動作/非動作とさせる制御装置を備える空気ばね装置の異常点検方法において、前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲内にまで調整する調整ステップと、前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する排気弁点検ステップと、前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する給気弁点検ステップと、前記排気弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させず自動高さ調整機構を動作させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する切換弁動作点検ステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
第2発明に係る異常点検方法は、前記排気弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値以下であるか否かを点検する切換弁点検ステップを更に備え、前記切換弁動作点検ステップは、前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検することを特徴とする。
【0015】
第3発明に係る異常点検方法は、前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御により動作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁または前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用締切弁点検ステップを更に備えることを特徴とする。
【0016】
第4発明に係る異常点検方法は、前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている場合は、前記排気弁点検ステップは、前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検し、前記給気弁点検ステップは、前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検し、前記切換弁動作点検ステップは、前記排気弁点検ステップ、前記給気弁点検ステップまたは前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検することを特徴とする。
【0017】
第5発明に係る異常点検方法は、前記切換弁点検ステップにより異常があると判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号出力ステップと、前記非常用締切弁点検ステップにより異常があると判断した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出力する非常用締切弁異常信号出力ステップと、前記排気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の排気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力ステップと、前記給気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の給気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力ステップと、前記切換弁動作点検ステップにおいて点検した前記点検済の切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作信号出力ステップとを更に備えることを特徴とする。
【0018】
第6発明に係る異常点検装置は、上下方向に動作する空気ばねの高さを検出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さが、所定範囲外の場合に前記切換弁を開閉制御することによって前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高さ調整機構を動作/非動作とさせる制御装置を備える空気ばね装置の異常点検装置において、前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲内にまで調整する調整手段と、前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する排気弁点検手段と、前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する給気弁点検手段と、前記排気弁点検手段または前記給気弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させず自動高さ調整機構を動作させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する切換弁動作点検手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
第7発明に係る異常点検装置は、前記排気弁点検手段または前記給気弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値以下であるか否かを点検する切換弁点検手段を更に備え、前記切換弁動作点検手段は、前記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成としてあることを特徴とする。
【0020】
第8発明に係る異常点検装置は、前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御により動作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁または前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用締切弁点検手段を更に備えることを特徴とする。
【0021】
第9発明に係る異常点検装置は、前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている場合は、前記排気弁点検手段は、前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する構成としてあり、前記給気弁点検手段は、前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する構成としてあり、前記切換弁動作点検手段は、前記排気弁点検手段、前記給気弁点検手段または前記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成としてあることを特徴とする。
【0022】
第10発明に係る異常点検装置は、前記切換弁点検手段により異常があると判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号出力手段と、前記非常用締切弁点検手段により異常があると判断した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出力する非常用締切弁異常信号出力手段と、前記排気弁点検手段において点検した前記点検済の排気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力手段と、前記給気弁点検手段において点検した前記点検済の給気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力手段と、前記切換弁動作点検手段において点検した前記点検済の切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作信号出力手段とを更に備えることを特徴とする。
【0023】
第1発明及び第6発明にあっては、まず、点検精度を向上させるために、空気ばねの高さを所定の範囲内(以下、中立レベルという)にして初期化する。ついで、空気ばねが中立レベルにある状態で排気弁を開いた場合、所定時間内に所定の高さまで低下するかどうかを高さ検出器(高さセンサ)を用いて点検する。排気弁を開いた場合は空気ばねの空気が排気弁から大気へ放出されるので空気ばねの高さは低下する。ここで、所定時間内に所定の高さまで低下しない場合は排気弁に異常あり(例えば電磁弁の動作不良など)と判断する。一方、給気弁も同じように中立レベルにある状態で、給気弁を開き所定時間内に所定の高さまで上昇するか点検する。給気弁を開くと、元空気だめの空気が給気弁から空気ばねへ送られ空気ばねの高さは上昇するはずであるが、例えば給気弁が確実に動作していない場合は所定高まで空気ばねが上昇しないので給気弁に異常があると検知することができる。給気弁または排気弁の点検を終えた後、切換弁を制御装置により作動させず(開いて)自動高さ調整機構を作動させる。空気ばねが所定高にある状態で切換弁を作動させず自動高さ調整機構を作動させた場合は、切換弁が正常に動作していれば自動高さ調整機構の動作により機械的に中立レベルにまで戻るはずである。しかしながら、高さ検出器より出力される空気ばねの高さが所定時間内に中立レベルにまで戻らない場合は、切換弁の電磁弁が確実に動作していないといえ、これにより切換弁の異常動作点検を行うことが可能となる。以上の点検方法によれば利用するセンサは高さセンサ(高さ検出器)のみであり異常点検装置の簡素化が図れ、信頼性を向上することができる。また、給気弁及び排気弁の点検により所定の高さに移行させた状態で切換弁の動作点検を続けて行うようにしたので、異常点検をスピーディーに行うことが可能となる。
【0024】
第2発明、及び第7発明にあっては、排気弁または給気弁の点検後、給気弁及び排気弁を閉じると共に、切換弁を作動させた(切換弁を閉じた)状態で、高さ検出器から出力される高さの変動量が所定時間内で一定値以内であるかどうかを点検する。切換弁が確実に作動していれば(切換弁が閉であれば)、自動高さ調整機構へ空気が漏れるはずはないため、自動高さ調整機構が関与する余地はなく空気ばねの高さは一定値(排気弁または給気弁点検後の高さ)に保たれるはずである。しかしながら、切換弁が確実に閉じられていない場合は、自動高さ調整機構へ空気が漏れ、自動高さ調整機構が作動する結果空気ばねの高さが変動することとなる。このように切換弁が確実に作動しているか(閉じられているか)否かを点検するようにしたので、自動高さ調整機構の誤作動を低減することが可能となる。
【0025】
第3発明、及び第8発明にあっては、空気ばねが中立レベルにある状態で非常用締切弁を制御装置により閉じる。そして、非常用締切弁を閉じた状態で、高さ検出器より検出される空気ばねの高さが所定時間経過後に中立レベルに保たれているかを点検する。非常用締切弁が正常(確実に閉じられている)であれば、排気弁または給気弁が開いても空気ばねの高さは中立レベルに保たれるはずである。しかしながら、非常用締切弁が動作不良(制御装置の開閉制御に応じないまたは確実に閉じられていない)の場合は、排気弁または給気弁が開いていると空気ばねの高さが変動することになる。このように、非常用締切弁をも点検するようにしたので、異常の発生を低減し、安全性を確保することが可能となる。
【0026】
第4発明、及び第9発明にあっては、排気弁、給気弁及び切換弁が複数個設けられている場合に、複数の排気弁のうち、既に点検を終えた排気弁以外の排気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに低下するかを点検する。続いて、複数切換弁のうち、既に点検を終えた切換弁以外の切換弁の1つのみを作動させないで(開いて)、空気ばねの高さが中立レベルに戻るかどうかを点検する。さらに、複数の給気弁のうち、既に点検を終えた給気弁以外の給気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに上昇するかを点検する。そして、全ての弁が点検済みになるまで繰り返す。このように、複数の排気弁、給気弁及び切換弁を個別に点検するようにしたので、異常を検出した場合は複数の弁のうちどの弁に異常があるかを容易に検出することができ、その後の修理作業が容易となる異常点検方法及び異常点検装置を提供することが可能となる。
【0027】
第5発明及び第10発明にあっては、切換弁に異常がある場合は鉄道車両運転席の操作パネル等の表示部に切換弁異常信号を出力する。また、非常用締切弁に異常がある場合は非常用締切弁異常信号を表示部へ出力する。このように異常信号を出力するようにしたのでどの弁に異常があるかを容易に判断できる。また、排気弁、給気弁及び切換弁の動作に異常がある場合は、複数の弁のうちどの弁に異常があるかを特定して、排気弁異常信号、給気弁異常信号または切換弁異常動作信号をそれぞれ出力するようにしたので、容易に異常箇所を特定して検出することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は鉄道車両用の空気ばね装置1の要部を示す斜視図である。図において10は鉄道車両の前台車、11は後台車である。前台車10には空気ばね9a及び9bが、後台車11には空気ばね9c及び9dがそれぞれ設置されている。空気ばね9a乃至9d(以下、空気ばね9という)には空気ばね9の高さを検出するロータリエンコーダ等の高さ検出器2が設けられており、検出された検出信号は制御装置5へ出力される。制御装置5は出力された検出信号に基づいて空気ばね9内の空気量を増減する給気弁3及び排気弁4の図示しない電磁弁を開閉制御する。
【0029】
空気ばね9へ空気を給気して車両の高さを上昇させる場合は給気弁3の電磁弁を開き(排気弁4の電磁弁は閉じておく)元空気だめ6の空気を、空気管路13を通じて空気ばね9へ送り込む。一方、空気ばね9内の空気を排気して車両の高さを低下させる場合は排気弁4の電磁弁を開き(給気弁3の電磁弁は閉じておく)、空気ばね9内の空気を大気へ放出する。また、高さ検出器2が検出した空気ばね9の高さが所定以上の高さになった場合に、車両の高さを一定に保つリンクとレベリングバルブとからなる自動高さ調整機構7が設けられている。空気ばね9の高さが所定値以上又は所定値以下となった場合は、制御装置5は通常閉じられている切換弁8を開いて空気ばね9の空気を自動高さ調整機構7へ送り込む。なお、給気弁3、排気弁4または切換弁8に異常がある場合は、制御装置5は表示部51に給気弁異常信号、排気弁異常信号、切換弁異常信号または切換弁異常動作信号を出力する。表示部51は、鉄道車両の運転操作部等に設けられており、給気弁異常信号、排気弁異常信号、切換弁異常信号または切換弁異常動作信号が入力された場合は、これらの信号に基づいて異常箇所を表示する。
【0030】
図2は本発明に係る空気ばね装置1の横断面を示す模式図である。図において12は、非常用締切弁であり、給気弁3及び排気弁4と空気ばね9とを結ぶ空気管路13中に設けられている。排気弁4が何らかの理由により故障した場合には、空気ばね9の空気が連続的に排出され、空気ばねの高さが急激に低下する。また給気弁3が何らかの理由により故障した場合、空気ばね9へ空気が連続的に給気され、空気ばね9の高さが異常上昇するおそれがある。かかる事態を防止すべく、緊急時には非常用締切弁12の電磁弁を制御装置5の指示により閉じるのである。
【0031】
続いて、以下に自動高さ調整機構7の内容を簡単に説明する。図においては、車両が何らかの理由により傾いており、空気ばね9の高さを機械的に調整する自動高さ調整機構7が作動する状態を示している。高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所定範囲外である場合、制御装置5は給気弁3及び排気弁4の電磁弁を閉じる。一方、切換弁8を作動させ、つまり切換弁8の電磁弁を開いて空気ばね9の空気を自動高さ調整機構7へ送り込む。そうすると、自動高さ調整機構7が作動して傾斜中の車体は台車10に対してほぼ平行な姿勢に復元される。制御装置5は空気ばね9の高さが前記所定範囲外になると自動高さ調整機構7を作動させるものであり、空気ばね9の高さが前記所定範囲内であれば、自動高さ調整機構7は作動することはない。以下においては、この自動高さ調整機構7が作動しない前記所定範囲を中立レベルという。また、切換弁8は、制御装置5により作動させる場合は電磁弁が開き、作動させない場合は電磁弁を閉じるものとする。
【0032】
図3及び図4は本発明に係る空気ばね装置1の異常点検方法を示すフローチャートである。点検箇所は給気弁3、排気弁4、切換弁8及び非常用締切弁12である。まず点検開始に当たって空気ばね9の高さを、給気弁3を開いて中立レベルにまで上昇させて(または排気弁4を開いて低下させる)調整を行う(ステップS31)。中立レベル調整を行うのは、上述したように自動高さ調整機構7を作動させないためである。また、例えば空気ばね9に全く空気が充填されておらず、最も低い高さに位置する状態では、元空気だめ6から空気ばね9へ空気を送っても、空気管路13にまず空気が充填されるため、給気した空気量に対して空気ばねの高さが線形的に得ることができないからである。図5(a)は、縦軸に空気ばね9の高さHmm、横軸に時間Tsecをとり、元空気だめ6の空気を給気した場合の、空気ばね9の高さの時間に対する変化を示したグラフである。図から明らかなように、給気開始直後は空気管路13に空気が充填されるため、空気ばね9の高さの時間変化が非線形である。一方、中立レベル付近では空気ばね9の高さの時間的変化が線形的に得ることができることが分かる。
【0033】
空気ばね9の高さを中立レベルに調整した後、排気弁4の点検を行う(ステップS32)。排気弁4の点検にあたり制御装置5は給気弁3及び切換弁8の電磁弁を閉じるよう指示し、また排気弁4の電磁弁を開くよう指示する。排気弁4が開かれ空気ばね9の空気が大気に放出されることにより空気ばね9の高さは低下する。制御装置5は高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所定時間Ta経過後に所定値Ha以下であるかどうかを点検する(ステップS33)。点検した結果、図5(b)点線で示す如く所定時間Ta経過しても所定値Ha以上である場合は(ステップS33でNo)、排気弁に何らかの異常があるとして排気弁異常信号を表示部51に出力する(ステップS34)。一方図5(b)の実線で示す如く所定時間Ta経過後に空気ばねの高さが所定値Ha以下になっている場合は(ステップS33でYes)、排気弁4に異常はないものとして次の点検ステップに移行する。本実施の形態では排気弁4をまず初めに点検することとしたが、これに限らず、まず初めに給気弁3の点検から始めるようにしても良い。
【0034】
続いて、切換弁8の点検を行う(ステップS35)。制御装置5の指示により給気弁3,排気弁4及び切換弁8の全てを閉じる。そして、空気ばね9の高さ変動量が所定時間Tb当たり所定値以下(Hb−Ha)であるかを点検する。(ステップS36)。図6(a)点線で示す如く、高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さ変動量が所定時間Tb当たり所定値(Hb−Ha)以上である場合は(ステップS36でNo)、電磁弁が確実に閉じられていない等の問題があるため、制御装置5は切換弁異常信号を表示部51に出力する(ステップS37)。一方、所定時間Tb経過後高さの変動量が所定値(Hb−Ha)以内である場合は(ステップS36でYes)、異常がないと判断し次の点検ステップへ移行する。
【0035】
続いて、切換弁8の動作点検を行う(ステップS38)。制御装置5は給気弁3及び排気弁4を共に閉め、切換弁8の電磁弁を開くよう指示する。切換弁8を開いた場合に所定時間Tc以内に空気ばねの高さが中立レベルにまで戻るかどうかを点検する(ステップS39)。点検した結果、図6(b)点線で示す如く、所定時間Tc経過しても中立レベルに達しない場合は(ステップS39でNo)、切換弁8の開閉が確実に行われていないおそれがあるため、制御装置5は切換弁異常動作信号を表示部51に出力する(ステップS310)。一方、図6(b)実線で示す如く所定時間Tc以内に中立レベルにある場合は(ステップS39でYes)次の点検ステップ(A)へ移行する。
【0036】
続いて、給気弁3の点検を行う(ステップS41)。給気弁3の点検にあたり制御装置5は排気弁4及び切換弁8を閉じるよう指示し、また給気弁3を開くよう指示する。給気弁3が開かれ元空気だめ6の空気が空気ばね9へ送られることにより空気ばね9の高さは上昇する。制御装置5は高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所定時間Td経過後に所定値Hd以上まで上昇するかを点検する(ステップS42)。点検した結果、図7点線で示す如く所定時間Td経過しても所定値Hd以下である場合は(ステップS42でNo)、給気弁3に何らかの異常があるとして給気弁異常信号を表示部51に出力する(ステップS43)。一方、図7の実線で示す如く所定時間Td経過後に空気ばねの高さが所定値Hd以上になっている場合は(ステップS42でYes)、給気弁3に異常はないものとして次の点検ステップに移行する。
【0037】
最後に、非常用締切弁12の点検を行う(ステップS45)。非常用締切弁12の点検は、空気ばね9の高さが、中立レベルにある状態で行うので、ステップS31と同じように給気弁3または排気弁4を開いて中立レベル調整を行う(ステップS44)。中立レベルに移行した後、制御装置5は通常開いている非常用締切弁12を閉じる。非常用締切弁12を閉じた場合に、高さ検出器2から出力される空気ばね9の高さが所定時間Te経過後に中立レベルにあるかどうかを点検する(ステップS46)。図8点線で示す如く、所定時間Te経過後に中立レベルに存在しない場合は(ステップS46でNo)、非常用締切弁12が正常に動作していない可能性があるため、制御装置5は非常用締切弁異常信号を表示部51に出力する(ステップS47)。一方、図8実線で示す如く所定時間Te経過後に中立レベルに空気ばね9の高さが維持されている場合には(ステップS46でYes)、正常であるとして非常用締切弁12の点検を終える。
【0038】
以上の点検を他の空気ばね9b、9cおよび9dに対して行う。本実施の形態では、点検順序を排気弁4点検、切換弁8点検、切換弁8動作点検、給気弁3点検、非常用締切弁12点検の順序で実行したがこれに限らず他の順序で点検を行ってもよい。例えば、中立レベルにある状態では非常用締切弁12、給気弁3または排気弁4のいずれかを点検するようにすればよい。また、排気弁4の点検または給気弁3の点検により空気ばね9の高さが所定値以上である場合は、切換弁8点検または切換弁8動作点検のいずれかを先に実行すればよい。例えば、非常用締切弁12の点検,給気弁3の点検,切換弁8動作点検,排気弁4の点検,切換弁8の点検の順序で点検することも可能である。
【0039】
実施の形態2
実施の形態2では給気弁3、排気弁4及び切換弁8が並列的に複数設けられている場合の点検方法について説明する。図9は複数の給気弁3,排気弁4及び切換弁8を備える空気ばね装置1の構造を示す模式図である。図において、31乃至33は、それぞれ絞りの大きさの異なる電磁弁を備える給気弁である。また、41乃至43は同じく絞りの大きさの異なる電磁弁を備える排気弁である。81乃至83はそれぞれ絞りの大きさの異なる電磁弁を備える切換弁である。これらの弁は、何個設けても良く(例えば排気弁41乃至4n)、また電磁弁の絞りはそれぞれ異なるようにしているが、同じ大きさの絞りを備える弁を設けても良いことはもちろんである。
【0040】
以下に、排気弁41,排気弁42…排気弁4i…排気弁4nが設けられており、また、給気弁31,給気弁32…給気弁3i…給気弁3nが設けられており、さらに切換弁81、切換弁82…切換弁8i…切換弁8nが設けられている空気ばね装置1の異常点検方法の処理を述べる。図10乃至図12は実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順を示すフローチャートである。まず、空気ばね9の高さを中立レベルに調整する(ステップS101)。そして、制御装置の図示しないRAMに「弁番号i」=「1」を記憶する(ステップS102)。まず、初めに排気弁4i(41)の点検を行う(ステップS103)。この場合点検は、排気弁4iのみを開いて他の排気弁41乃至4i−1及び排気弁4i+1乃至4n(つまり未点検の弁のみを開く)、給気弁31乃至3n及び切換弁81乃至8nは閉じた状態で行う。空気ばねの高さが所定高まで低下しない場合は(ステップS104でNo)、排気弁4i(41)に異常があるとして、排気弁4i(41)異常信号を表示部51へ出力する(ステップS105)。このように異常コードを、弁番号iを指定して出力及び表示するようにしたので複数の弁のうちどの弁に異常が発生しているかを容易に検知することが可能となる。
【0041】
異常がない場合は(ステップS104でYes)次の点検へ移行する。なお、空気ばね9の高さが所定時間内に所定高まで低下するかの判断にあっては、排気弁4iの電磁弁の、絞りの大きさによって点検基準が異なる(例えば、絞りの大きい排気弁4では単位時間当たりの高さ低下量が大きいが、絞りの小さな排気弁4では単位時間当たりの高さ低下量が小さい)。従って電磁弁の絞りの大きさに対応した点検を可能とすべく、制御装置5の図示しないハードディスク等の記憶部には排気弁41乃至4n、給気弁31乃至3n、及び切換弁81乃至8nのそれぞれが満たすべき、諸条件が予め記憶されている。制御装置5は図示しない記憶部の条件に基づいて各弁を点検する。
【0042】
続いて、制御装置5は図示しないRAMに記憶している「弁番号i」が「1」であるかどうかを判断する(ステップS106)。iが1である場合は(ステップS106でYes)、切換弁81乃至8nの点検を行う(ステップS107)。この場合、排気弁41乃至4n、給気弁31乃至3n及び切換弁81乃至8nの全ての弁を閉じる。そして、高さ検出器2から出力された高さの変動量が所定値以内であるかを判断する(ステップS108)。所定値以内でない場合は(ステップS108でNo)、切換弁81乃至8nのいずれかの弁が確実に閉じられていないおそれがあるので、制御装置5は切換弁異常信号を表示部51へ出力する(ステップS109)。一方、異常がない場合は(ステップS108でYes)、次の点検処理を行う(B)。ステップS106において、弁番号iが1でない場合(ステップS106でNo)、は既に切換弁81乃至8nの点検(ステップS107)は終えており、繰り返して行う必要はないので、次の点検処理を行う(B)。
【0043】
続いて、切換弁8i(現在81)の動作点検を行う(ステップS111)。この場合、切換弁8i(81)のみを開き他の切換弁81乃至8i−1及び切換弁8i+1乃至8nを閉じ、また排気弁41乃至4n及び給気弁31乃至3nも閉じる。この状態で、空気ばね9の高さが中立レベルに移行するかどうかを点検する(ステップS112)。中立レベルに移行しない場合は(ステップS112でNo)、切換弁8iの開閉動作に異常がある可能性があるので、切換弁8i異常動作信号を表示部51へ出力する(ステップS113)。一方、中立レベルに移行した場合は(ステップS112でYes)、異常がないものとして、次の点検処理を行う。
【0044】
続いて、給気弁3i(31)の点検を行う(ステップS114)。この場合、他の給気弁31乃至3i−1及び給気弁3i+1乃至3nを閉じ、また切換弁81乃至8n及び排気弁41乃至4nをも閉じる。ここで、空気ばね9の高さが所定高まで上昇するかどうかを点検する(ステップS115)。所定高まで上昇しない場合は(ステップS115でNo)、給気弁3iに異常がある可能性があるので、制御装置5は給気弁3i異常信号を表示部51へ出力する(ステップS116)。一方異常がない場合は(ステップS115でYes)、中立レベル調整を行う(ステップS117、C)。
【0045】
以上の処理により、排気弁4i、切換弁8iの動作及び給気弁3iの点検が終えたので、弁番号i+1の弁につき点検する必要があるので、制御装置5は図示しないRAMに記憶している「弁番号i」をインクリメント(i+1)する(ステップS121)。そして、RAMの「弁番号i」が弁総数nに達したかどうかを判断する(ステップS122)。「弁番号i」が弁総数nに達していない場合は(ステップS122でNo)、未点検の弁がまだ存在するのでステップS103へ戻り、排気弁4i+1、切換弁8i+1の動作及び給気弁3i+1の点検を実行する。
【0046】
このようにして、「弁番号i」が弁総数nに達するまで(ステップS122でYes)各弁の点検を繰り返す。全ての排気弁41乃至4n、給気弁31乃至3n、切換弁81乃至8nの動作点検を終えると、続いて非常用締切弁12の点検を行う(ステップS123)。非常用締切弁12を閉じた状態で、空気ばね9の高さが中立レベルに維持されない場合は(ステップS124でNo)非常用締切弁12が確実に閉じられていないおそれがあるので、制御装置5は非常用締切弁異常信号を表示部51へ出力する(ステップS125)。一方中立レベルに空気ばね9の高さが維持されている場合は(ステップS124でYes)、異常はないものとして全ての点検を終える。以上述べた異常点検方法を、他の空気ばね9b乃至9dのそれぞれに対して行う。
【0047】
【発明の効果】
以上の詳述した如く、第1発明及び第6発明にあっては、まず、点検精度を向上させるために、空気ばねの高さを所定の範囲内(以下、中立レベルという)にして初期化する。ついで、空気ばねが中立レベルにある状態で排気弁を開いた場合、所定時間内に所定の高さまで低下するかどうかを高さ検出器(高さセンサ)を用いて点検する。排気弁を開いた場合は空気ばねの空気が排気弁から大気へ放出されるので空気ばねの高さは低下する。ここで、所定時間内に所定の高さまで低下しない場合は排気弁に異常あり(例えば電磁弁の動作不良など)と判断する。一方、給気弁も同じように中立レベルにある状態で、給気弁を開き所定時間内に所定の高さまで上昇するか点検する。給気弁を開くと、元空気だめの空気が給気弁から空気ばねへ送られ空気ばねの高さは上昇するはずであるが、例えば給気弁が確実に動作していない場合は所定高まで空気ばねが上昇しないので給気弁に異常があると検知することができる。給気弁または排気弁の点検を終えた後、切換弁を制御装置により作動させず(開いて)自動高さ調整機構を作動させる。空気ばねが所定高にある状態で切換弁を作動させず自動高さ調整機構を作動させた場合は、切換弁が正常に動作していれば自動高さ調整機構の動作により機械的に中立レベルにまで戻るはずである。しかしながら、高さ検出器より出力される空気ばねの高さが所定時間内に中立レベルにまで戻らない場合は、切換弁の電磁弁が確実に動作していないといえ、これにより切換弁の異常動作点検を行うことが可能となる。以上の点検方法によれば利用するセンサは高さセンサ(高さ検出器)のみであり異常点検装置の簡素化が図れ、信頼性を向上することができる。また、給気弁及び排気弁の点検により所定の高さに移行させた状態で切換弁の動作点検を続けて行うようにしたので、異常点検をスピーディーに行うことが可能となる。
【0048】
第2発明、及び第7発明にあっては、排気弁または給気弁の点検後、給気弁及び排気弁を閉じると共に、切換弁を作動させた(切換弁を閉じた)状態で、高さ検出器から出力される高さの変動量が所定時間内で一定値以内であるかどうかを点検する。切換弁が確実に作動していれば(切換弁が閉であれば)、自動高さ調整機構へ空気が漏れるはずはないため、自動高さ調整機構が関与する余地はなく空気ばねの高さは一定値(排気弁または給気弁点検後の高さ)に保たれるはずである。しかしながら、切換弁が確実に閉じられていない場合は、自動高さ調整機構へ空気が漏れ、自動高さ調整機構が作動する結果空気ばねの高さが変動することとなる。このように切換弁が確実に作動しているか(閉じられているか)否かを点検するようにしたので、自動高さ調整機構の誤作動を低減することが可能となる。
【0049】
第3発明、及び第8発明にあっては、空気ばねが中立レベルにある状態で非常用締切弁を制御装置により閉じる。そして、非常用締切弁を閉じた状態で、高さ検出器より検出される空気ばねの高さが所定時間経過後に中立レベルに保たれているかを点検する。非常用締切弁が正常(確実に閉じられている)であれば、排気弁または給気弁が開いても、空気ばねの高さは中立レベルに保たれるはずである。しかしながら、非常用締切弁が動作不良(制御装置の開閉制御に応じないまたは確実に閉じられていない)の場合は、排気弁または給気弁が開いていると空気ばねの高さが変動することになる。このように、非常用締切弁をも点検するようにしたので、異常の発生を低減し、安全性を確保することが可能となる。
【0050】
第4発明、及び第9発明にあっては、排気弁、給気弁及び切換弁が複数個設けられている場合に、複数の排気弁のうち、既に点検を終えた排気弁以外の排気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに低下するかを点検する。続いて、複数切換弁のうち、既に点検を終えた切換弁以外の切換弁の1つを作動させないで(開いて)、空気ばねの高さが中立レベルに戻るかどうかを点検する。さらに、複数の給気弁のうち、既に点検を終えた給気弁以外の給気弁の1つを開く。そして、高さ検出器から出力される空気ばねの高さが所定時間内に所定の高さに上昇するかを点検する。そして、全ての弁が点検済みになるまで繰り返す。このように、複数の排気弁、給気弁及び切換弁を個別に点検するようにしたので、異常を検出した場合は複数の弁のうちどの弁に異常があるかを容易に検出することができ、その後の修理作業が容易となる異常点検方法及び異常点検装置を提供することが可能となる。
【0051】
第5発明及び第10発明にあっては、切換弁に異常がある場合は鉄道車両運転席の操作パネル等の表示部に切換弁異常信号を出力する。また、非常用締切弁に異常がある場合は非常用締切弁異常信号を表示部へ出力する。このように異常信号を出力するようにしたのでどの弁に異常があるかを容易に判断できる。また、排気弁、給気弁及び切換弁の動作に異常がある場合は、複数の弁のうちどの弁に異常があるかを特定して、排気弁異常信号、給気弁異常信号または切換弁異常動作信号をそれぞれ出力するようにしたので、容易に異常箇所を特定して検出することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道車両用の空気ばね装置の要部を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る空気ばねの装置の横断面を示す模式図である。
【図3】本発明に係る空気ばね装置の異常点検方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る空気ばね装置の異常点検方法を示すフローチャートである。
【図5】(a)は、空気ばねの高さの時間に対する変化量を示すグラフである。(b)は、排気弁を開いた場合の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフである。
【図6】(a)は切換弁を作動させない場合の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフである。(b)は、切換弁を作動させた場合の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフである。
【図7】給気弁を開いた場合の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフである。
【図8】非常用締切弁を閉じた場合の、空気ばねの高さの時間的変化を示したグラフである。
【図9】複数の給気弁,排気弁及び切換弁を備える空気ばね装置の構造を示す模式図である。
【図10】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態2に係る異常点検方法の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空気ばね装置
2 高さ検出器
3 給気弁
4 排気弁
5 制御装置
51 表示部
6 元空気だめ
7 自動高さ調整機構
8 切換弁
9a、9b、9c、9d 空気ばね
12 非常用締切弁
13 空気管路
Claims (10)
- 上下方向に動作する空気ばねの高さを検出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さが、所定範囲外の場合に前記切換弁を開閉制御することによって前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高さ調整機構を動作/非動作とさせる制御装置を備える空気ばね装置の異常点検方法において、
前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲内にまで調整する調整ステップと、
前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する排気弁点検ステップと、
前記調整ステップによる調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する給気弁点検ステップと、
前記排気弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させず自動高さ調整機構を動作させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する切換弁動作点検ステップと
を備えることを特徴とする異常点検方法。 - 前記排気弁点検ステップまたは前記給気弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値以下であるか否かを点検する切換弁点検ステップ
を更に備え、
前記切換弁動作点検ステップは、
前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する
ことを特徴とする請求項1に記載の異常点検方法。 - 前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御により動作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁または前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用締切弁点検ステップ
を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の異常点検方法。 - 前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている場合は、
前記排気弁点検ステップは、
前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検し、
前記給気弁点検ステップは、
前記調整ステップまたは前記切換弁動作点検ステップにより空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検し、
前記切換弁動作点検ステップは、
前記排気弁点検ステップ、前記給気弁点検ステップまたは前記切換弁点検ステップにより空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の異常点検方法。 - 前記切換弁点検ステップにより異常があると判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号出力ステップと、
前記非常用締切弁点検ステップにより異常があると判断した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出力する非常用締切弁異常信号出力ステップと、
前記排気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の排気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力ステップと、
前記給気弁点検ステップにおいて点検した前記点検済の給気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力ステップと、
前記切換弁動作点検ステップにおいて点検した前記点検済の切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作信号出力ステップと
を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の異常点検方法。 - 上下方向に動作する空気ばねの高さを検出する高さ検出器から出力される検出信号に基づいて、前記空気ばねに対して空気を給排気する給気弁、排気弁及び切換弁を開閉制御すると共に、前記空気ばねの高さが、所定範囲外の場合に前記切換弁を開閉制御することによって前記空気ばねの高さを前記所定範囲内に保つ自動高さ調整機構を動作/非動作とさせる制御装置を備える空気ばね装置の異常点検装置において、
前記制御装置により前記空気ばねの高さを前記所定範囲内にまで調整する調整手段と、
前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記給気弁を閉じて前記排気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する排気弁点検手段と、
前記調整手段による調整によって空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記切換弁を作動させ自動高さ調整機構を非動作とし、また前記排気弁を閉じて前記給気弁を開いた場合、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する給気弁点検手段と、
前記排気弁点検手段または前記給気弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させず自動高さ調整機構を動作させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する切換弁動作点検手段と
を備えることを特徴とする異常点検装置。 - 前記排気弁点検手段または前記給気弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁及び前記給気弁を閉じた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さ変動量が所定時間経過後に所定値以下であるか否かを点検する切換弁点検手段を更に備え、
前記切換弁動作点検手段は、
前記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記切換弁を作動させない場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成としてある
ことを特徴とする請求項6に記載の異常点検装置。 - 前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、前記給気弁又は前記排気弁と前記空気ばねとを結ぶ空気管路に設けられ、前記制御装置の開閉制御により動作する非常用締切弁を閉じると共に、前記切換弁を作動させ、また前記排気弁または前記給気弁を開いた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが前記所定範囲内にあるか否かを点検する非常用締切弁点検手段
を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の異常点検装置。 - 前記給気弁、前記排気弁及び前記切換弁が複数個設けられている場合は、
前記排気弁点検手段は、
前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の排気弁の1つを除く前記給気弁及び前記排気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで低下するか否かを点検する構成としてあり、
前記給気弁点検手段は、
前記調整手段または前記切換弁動作点検手段により空気ばねの高さが前記所定範囲内にある状態で、未点検の給気弁の1つを除く前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、前記切換弁の全てを作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内で前記所定範囲内から所定の高さまで上昇するか否かを点検する構成としてあり、
前記切換弁動作点検手段は、
前記排気弁点検手段、前記給気弁点検手段または前記切換弁点検手段により空気ばねが所定の高さに位置する状態で、前記排気弁及び前記給気弁の全てを閉じると共に、未点検の切換弁の1つを除いて全ての切換弁を作動させた場合に、前記高さ検出器によって検出される空気ばねの高さが所定時間内に前記所定範囲内にまで戻るか否かを点検する構成としてある
ことを特徴とする請求項7または8に記載の異常点検装置。 - 前記切換弁点検手段により異常があると判断した場合は、前記制御装置は切換弁異常信号を出力する切換弁異常信号出力手段と、
前記非常用締切弁点検手段により異常があると判断した場合は、前記制御装置は非常用締切弁異常信号を出力する非常用締切弁異常信号出力手段と、
前記排気弁点検手段において点検した前記点検済の排気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の排気弁に係る排気弁異常信号を出力する排気弁異常信号出力手段と、
前記給気弁点検手段において点検した前記点検済の給気弁に異常があると判断した場合は、該点検済の給気弁に係る給気弁異常信号を出力する給気弁異常信号出力手段と、
前記切換弁動作点検手段において点検した前記点検済の切換弁に異常があると判断した場合は、該点検済の切換弁に係る切換弁異常動作信号を出力する切換弁異常動作信号出力手段と
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の異常点検装置。
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