JP3716694B2 - エンジンの吸入空気量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は吸気バルブのバルブタイミング制御によってエンジンの吸入空気量を目標吸入空気量に制御する構成のエンジンの吸入空気量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、閉弁用電磁コイルと開弁用電磁コイルとを備え、吸気バルブや排気バルブを、前記電磁コイルによる電磁力で開閉駆動する構成の電磁駆動式バルブが知られている(特開平8−200025号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記電磁駆動式のバルブであれば、バルブタイミングを連続的かつ広範囲に制御でき、吸気バルブとして前記電磁駆動式のものを用い、該吸気バルブの閉時期を例えば早める制御(早閉じ制御)をすれば、吸気を略大気圧状態で取り入れつつ、吸入空気量を制御することが可能となり、これによって、ポンピングロスの低減による燃費向上を図れる。
【0004】
しかしながら、上記のように吸気バルブを電磁力で開閉駆動する構成の場合、吸気バルブの駆動速度の制限から、吸気バルブの閉時期の制御のみによっては吸入空気量を目標吸入空気量に制御することができない運転領域が生じることがあった。
【0005】
即ち、電磁力によって吸気バルブを開閉駆動する場合には、エンジン回転速度とは無関係に駆動速度が一定(バネ定数と可動部の質量とにより定まる)であって、閉状態から開状態に変化するまで、また、開状態から閉状態に変化するまでにエンジン回転速度に無関係な一定の動作時間を必要とする。このため、最小作動角がエンジン回転速度が高いときほど大きくなってしまう。従って、高回転域でかつ目標吸入空気量の少ない低負荷の領域では、吸気バルブの制御のみによっては、目標吸入空気量に制御できなくなってしまう場合があったものである。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、吸気バルブのバルブタイミングの制御によって吸入空気量の制御を行う装置において、前記バルブタイミングの制御に制約があっても、広範囲に吸入空気量を制御できるようにすると共に、バルブタイミングの制御によって目標吸入空気量に制御し得る領域と、バルブタイミングの制御によっては目標吸入空気量に制御できない領域との間の切り換え時にトルクを滑らかに繋げることができるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1記載の発明は、吸気バルブのバルブタイミングを制御することでエンジンの吸入空気量を目標吸入空気量に制御しつつ、一定の目標ブーストになるようにスロットルバルブの開口面積を前記目標吸入空気量が少ないときほどより小さく制御する一方、前記バルブタイミングによる吸入空気量の制御限界以下の目標吸入空気量であるときには、前記スロットルバルブの開口面積を前記目標ブースト相当の開口面積よりも減少させてエンジンの吸入空気量を前記目標吸入空気量に制御するエンジンの吸入空気量制御装置であって、
前記目標ブーストを得るためのスロットルバルブの開口面積を求める一方、前記目標吸入空気量を得るためのスロットルバルブの開口面積を求め、これらのうちの小さい方を選択し、該選択した開口面積に基づいてスロットルバルブを駆動するよう構成すると共に、
基準のバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るためのスロットルバルブの開口面積を基準特性として予め記憶し、前記基準特性からそのときのバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るための開口面積を推定する構成とした。
かかる構成によると、吸気バルブのバルブタイミング(閉時期)の制御によって目標吸入空気量に制御する領域では、一定の目標ブーストになるようにスロットル開口面積を変化させ、バルブタイミングによる吸入空気量制御の限界を越えたときには、それまでの一定ブーストに相当する開口面積よりもスロットル開口面積を小さくする。
前記スロットル開口面積の制御においては、目標吸入空気量に応じて決定される目標ブーストを得るためのスロットル開口面積と、バルブタイミングと目標吸入空気量とで決定されるスロットル開口面積とを比較し、両者のうちの小さい方を選択するが、バルブタイミング毎に吸入空気量とスロットル開口面積との相関を記憶しておくのではなく、基準のバルブタイミングにおける吸入空気量とスロットル開口面積との相関のみを基準特性として予め記憶しておき、そのときの実際のバルブタイミングで目標吸入空気量を得るための開口面積を前記基準特性から推定する。
請求項2記載の発明では、前記吸気バルブが、バネによる付勢力と電磁石による電磁力とによって開閉駆動される構成とした。
かかる構成によると、エンジン回転速度に応じて変化する吸気バルブの最小作動角で得られる吸入空気量よりも目標吸入空気量が小さくなったときには、それまでの一定ブーストに相当する開口面積よりもスロットル開口面積を小さくする。
【0014】
請求項3記載の発明では、前記基準特性において前記目標ブーストとなるスロットル開口面積での吸入空気量と、そのときにバルブタイミングにより制御可能な吸入空気量の下限値との比率を求め、該比率に基づいてそのときの目標吸入空気量を前記基準特性を参照するための値に変換し、該変換した目標吸入空気量に対応する開口面積を前記基準特性から求め、この基準特性から求めた開口面積を、前記比率に基づいてそのときのバルブタイミングにおける開口面積に変換する構成とした。
【0015】
かかる構成によると、そのときにバルブタイミングにより制御可能な吸入空気量の下限値とは、そのときのエンジン回転速度における最小作動角で得られる吸入空気量(吸入空気量の下限値)であって、前記目標ブースト状態で得られる吸入空気量である。ここで、各バルブタイミングにおける吸入空気量とスロットル開口面積との相関が相似の関係にあるものとすれば、前記比率は相似比率を示すことになる。そこで、前記比率に基づいてそのときの目標吸入空気量を基準特性上の目標吸入空気量に変換し、該変換した目標吸入空気量に基づいて基準特性を参照してスロットル開口面積を検索し、更に、前記検索したスロットル開口面積を前記比率に基づいて前記最小作動角で目標吸入空気量を得るための開口面積に変換する。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、バルブタイミングによる制御限界以下の領域においても目標吸入空気量に制御できると共に、バルブタイミングによって吸入空気量を制御する領域において任意のブースト状態に制御して、エンジンを負圧供給源として用いることが可能になると共に、バルブタイミングによる吸入空気量の制御とスロットル開口面積による吸入空気量の制御との切り換えを同一の制御空気量の状態で行わせてトルクを滑らかに繋げることができ、更に、吸入空気量とスロットル開口面積との相関をバルブタイミング毎に記憶する必要がなく、吸入空気量制御に必要となる記憶容量を節約できるという効果がある。
請求項2記載の発明によると、エンジン回転速度に応じた吸気バルブの最小作動角の変化による吸入空気量の制御限界以下の領域においても目標吸入空気量に制御できるという効果がある。
【0019】
請求項3記載の発明によると、基準のバルブタイミングにおける吸入空気量とスロットル開口面積との相関に基づき、そのときのバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るためのスロットル開口面積を簡便に推定できるという効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態の全体構成を示す図1において、車両用の4サイクルガソリンエンジン1には、電磁動弁機構2により開閉時期が電子制御される吸気バルブ3及び排気バルブ4が各気筒に装着されている。
【0021】
各気筒の吸気バルブ3上流側の吸気ポート5には、インジェクター6が装着され、燃焼室7には点火栓8が装着されている。また、前記点火栓8毎に点火コイル9が設けられている。
【0022】
エンジン1の本体には、各気筒の基準ピストン位置で基準信号を出力すると共に、単位クランク角毎に単位角信号を出力するクランク角センサ10、吸入空気流量を検出するエアフローメータ11、冷却水温度を検出する水温センサ12が装着される。この他、図示しない車両のアクセルペダルの開度APOを検出するアクセル開度センサ13や車速センサ14等が配設されている。
【0023】
前記各種センサ類の検出信号はコントロールユニット15に出力され、コントロールユニット15は、これらの検出信号に基づいて前記インジェクター6に噴射パルス信号を出力して燃料噴射量・燃料噴射時期の制御を行い、前記点火コイル9に点火信号を出力して点火時期の制御を行い、更に、前記電磁動弁機構2に弁駆動信号を出力して吸気バルブ3及び排気バルブ4のバルブタイミングを制御する。
【0024】
また、吸気ポート5上流側にはスロットルバルブ16が介装され、このスロットルバルブ16はアクチュエータとしてのモータ17によって開閉駆動されるようになっている。
【0025】
前記電磁動弁機構2の構成を図2に示す。
図2において電磁動弁機構2は、シリンダヘッド上に設けられる非磁性材料製のハウジング21と、吸気バルブ3(又は排気バルブ4、以下吸気バルブ3で代表する) のステム31に一体に設けられてハウジング21内に移動自由に収納されるアーマチュア22と、該アーマチュア22を吸引して吸気バルブ3を閉弁作動させる電磁力を発揮可能なようにアーマチュア22の上面に対向する位置でハウジング21内に固定配置される閉弁用電磁石23と、該アーマチュア22を吸引して吸気バルブ3を開弁作動させる電磁力を発揮可能なようにアーマチュア22の下面に対向する位置でハウジング21内に固定配置される開弁用電磁石24と、吸気バルブ3の閉弁方向に向けてアーマチュア22を付勢する閉弁側戻しバネ25と、吸気バルブ3の開弁方向に向けてアーマチュア22を付勢する開弁側戻しバネ26と、を備えて構成される。そして、閉弁用電磁石23と開弁用電磁石24とを共に消磁したときに、吸気バルブ3は全開位置と閉弁位置との間の略中央位置にあるように、閉弁側戻しバネ25と開弁側戻しバネ26とのバネ力が設定され、閉弁用電磁石23のみを励磁したときに吸気バルブ3は閉弁し、開弁用電磁石24のみを励磁したときに吸気バルブ3は開弁するように駆動される。
【0026】
前記電磁動弁機構2による吸気バルブ3及び排気バルブ4のバルブタイミングは、エンジン1の運転条件に基づいて設定された目標バルブタイミングとなるように制御されるが、特に、吸気バルブ3の閉時期IVCを、アクセル開度APOとエンジン回転速度Neとに基づいて設定された目標吸入空気量(詳しくは、行程容積に対する新気量の標準状態での体積である体積流量比の目標値)に基づいて早閉じ方向に可変制御してシリンダ吸入空気量を各気筒毎に制御するようになっている。
【0027】
尚、吸気バルブ3の開時期は排気上死点付近に固定される。
以下、前記吸気バルブ3の閉時期IVC(バルブタイミング)による吸入空気量制御の様子を詳細に説明する。
【0028】
図3は、コントロールユニット15による吸入空気量制御の様子を示す制御ブロック図であり、目標吸入空気量演算部101 では、アクセル開度APOとエンジン回転速度Neとに応じて予め目標吸入空気量を記憶したマップ(図4参照)から、そのときのアクセル開度APO及びエンジン回転速度Neに対応する目標吸入空気量を検索する。
【0029】
尚、上記のようにアクセル開度APOとエンジン回転速度Neとに応じて求められた目標吸入空気量に、アイドル運転に必要な空気量を付加し、これを最終的な目標吸入空気量とすることが好ましい。
【0030】
一方、しきい値演算部102 では、前記吸気バルブ3の閉時期IVC(バルブタイミング)によって吸入空気量を制御できる下限空気量であるしきい値を、そのときのエンジン回転速度Neに基づいて求める。
【0031】
前記電磁駆動式の吸気バルブ3においては、最小動作時間の制約があって、高回転側では最小作動角が大きくなり、低負荷・高回転領域(図5斜線示の領域)が前記早閉じ制御によって目標吸入空気量(目標トルク)に制御できない領域となり、前記しきい値は、図5に示すバルブタイミング制御領域とスロットル制御領域との境界の空気量に相当する。
【0032】
即ち、上記電磁動弁機構2では、エンジン回転速度とは無関係にバルブ駆動速度が一定であって、一定の最小動作時間が必要であるため、高回転領域では最小作動角が大きくなる(閉時期がクランク角で遅くなる)。このため、電磁動弁機構2により吸気バルブ3を最小動作時間付近で開駆動させたときに得られる吸入空気量(図5に示すバルブタイミング制御領域とスロットル制御領域との境界の空気量:しきい値)は高回転時ほど多くなり、高回転域では、吸気バルブ3を最小動作時間付近で開駆動させても目標吸入空気量に制御できない領域が発生するものである。本実施形態では、バルブタイミングによって吸入空気量を目標吸入空気量に制御し得る領域をバルブタイミング制御領域と称し、バルブタイミングによって吸入空気量を制御できない領域ではスロットル開口面積によって吸入空気量を目標吸入空気量に制御するので、かかる領域をスロットル制御領域と称する。
【0033】
前記しきい値のデータは、目標吸気バルブタイミング演算部103 に出力され、該目標吸気バルブタイミング演算部103 では、前記しきい値と目標吸入空気量とを比較して、バルブタイミング制御領域とスロットル制御領域とのいずれであるかを判断する。
【0034】
ここで、目標吸入空気量がしきい値よりも大きいバルブタイミング制御領域であれば、前記目標吸入空気量に応じて吸気バルブ3の閉時期IVCを記憶したテーブル(図6参照)を検索し、そのときの目標吸入空気量に対応する閉時期IVCを目標値として求める。一方、目標吸入空気量がしきい値よりも小さいスロットル制御領域であれば、予め決められた一定の最小動作時間で吸気バルブ3を開駆動させるべく、前記一定の最小動作時間に対応する閉時期IVCを目標値としてそのときのエンジン回転速度Neに応じて設定し、各回転毎の最小作動角で吸気バルブ3が開駆動されるようにする。
【0035】
そして、前記設定された閉時期の目標値において吸気バルブ3を閉じるべく、前記電磁動弁機構2に制御信号を出力する。尚、吸気バルブ3の開時期は、排気上死点付近に固定されるものとする。
【0036】
また、目標ブーストによるA/NV演算部104 では、一定の目標ブーストとするための値「スロットル開口面積A/(エンジン回転速度Ne・排気量V)」(以下、A/NVと称する)を、図7に示すように、そのときの目標吸入空気量に基づいて演算する。前記目標ブーストによるA/NV演算部104 で演算される値A/NVは、バルブタイミングによって吸入空気量を目標吸入空気量に制御する領域において、ブーストを一定の目標ブーストに制御するための目標値であり、目標吸入空気量の減少に応じて単調減少する特性として設定される。
【0037】
尚、前記目標ブーストは、例えばキャニスタからのパージエアをエンジンに供給させるのに必要な負圧源の確保などを目的として設定され、前記目標ブーストに制御されることで一定のブースト(負圧)を発生させて、キャニスタパージなどを可能にする。
【0038】
一方、目標空気量相似拡大部105 では、しきい値及び予め記憶された基準空気量KOUTEN# に基づき、前記目標吸入空気量を、基準のバルブタイミングに対応する目標吸入空気量とA/NVとの相関(基準特性)からA/NVを検索するための値に変換する。
【0039】
即ち、目標吸入空気量とA/NVとの相関は、図8に示すように、そのときのバルブタイミング(閉時期IVC)に応じて変化するが、本実施形態においては、最も遅い閉時期IVC(最大作動角)としたときの目標吸入空気量とA/NVとの相関のみを基準特性として予め記憶させてある。
【0040】
そして、前記基準特性において、前記目標ブースト相当のA/NVに相当する空気量が前記基準空気量KOUTEN# であり、前記しきい値は、そのときのエンジン回転速度Neでの最小作動角としたときに得られる吸入空気量であって、バルブタイミング制御領域では、一定の目標ブーストになるようにスロットルバルブ16が制御されるようになっているので、そのときのエンジン回転速度Neでの最小作動角において、前記目標ブースト相当のA/NVに相当する空気量となる(図9参照)。
【0041】
また、各バルブタイミング毎のA/NVと吸入空気量との相関は、相互に相似するものと考えられる。
そこで、前記目標空気量相似拡大部105 では、前記基準空気量としきい値との比率(基準空気量/しきい値)を目標吸入空気量に乗算することで、目標吸入空気量を前記基準特性に対応する値に相似的に拡大する処理を行う。即ち、上記処理は、そのときのエンジン回転速度Neでの最小作動角(バルブタイミング)に対応する特性曲線上の目標吸入空気量に対応する点を、前記基準特性上の相似関係にある位置に変換するための処理となる。
【0042】
相似拡大A/NV演算部106 では、前記相似拡大された目標吸入空気量に基づいて前記基準特性を参照し、前記相似拡大された目標吸入空気量に対応するA/NVを演算する。
【0043】
そして、A/NV相似縮小部107 では、前記相似拡大された目標吸入空気量に基づいて基準特性から求めたA/NVを、前記比率(基準空気量/しきい値)で除算することで、そのときのエンジン回転速度Neでの最小作動角(バルブタイミング)に対応する特性曲線上の目標吸入空気量に対応するA/NVに相似縮小する。
【0044】
セレクトロー部108 では、前記目標ブーストによるA/NV演算部104 で演算された目標ブーストに制御するためのA/NVと、前記A/NV相似縮小部107 で最終的に求められた目標吸入空気量を得るためのA/NVとのうちの小さい方を選択し、該選択した方のA/NVを出力する。
【0045】
前記出力されたA/NVに、エンジン回転速度Ne及び排気量Vを乗算して、目標のスロットル開口面積を求め、この目標スロットル開口面積に相当する駆動制御信号をモータ17に出力し、スロットルバルブ16を前記スロットル開口面積に駆動する。
【0046】
前記セレクトロー部108 における選択により、バルブタイミング制御領域では、A/NVを一定の目標ブースト相当に制御する一方、バルブタイミング(閉時期IVC)を目標吸入空気量に応じて変化させて吸入空気量を目標吸入空気量に制御する。一方、前記バルブタイミング制御領域からスロットル制御領域に移行すると、図9に示すように、それまで目標ブースト相当に制御されていたA/NVを、目標吸入空気量の減少に応じてより小さく制御し、ブーストの制御によって目標吸入空気量に制御する。
【0047】
ここで、バルブタイミング制御領域のA/NVからスロットル制御領域のA/NVへとA/NVの目標が連続的に変化するから、前記セレクトロー処理によって同一の制御空気量状態で切り換えが行われることになり、段差なく滑らかにトルクが繋がることになる。
【0048】
尚、吸気バルブ3の最小作動角は、エンジン回転速度Neに応じて変化するので、A/NVによって空気量を制御する領域(目標ブースト相当のA/NV以下の領域)におけるA/NVの制御特性は、図9に示すように、そのときの最小作動角に応じて変化することになる。
【0049】
図10〜図12のフローチャートは、上記図3の制御ブロック図に示したスロットル開口面積(A/NV)の制御内容を示すものである。
図10のフローチャートは、目標吸入空気量を得るためのA/NVの演算処理を示すものであり、S1では目標吸入空気量を、S2では基準空気量KOUTEN# を、S3ではしきい値をそれぞれに読み込む。
【0050】
そして、S4では、前記基準空気量KOUTEN# ,しきい値に基づいて、前記目標吸入空気量を基準特性上の値に相似拡大する処理を行う。
S5では、前記相似拡大された目標吸入空気量に基づいて基準特性を参照して、目標吸入空気量を得るためのA/NVを求める。
【0051】
S6では、前記基準特性上で求めたA/NVに対して、前記目標吸入空気量の相似拡大とは逆方向の相似縮小処理を施し、実際のバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るためのA/NVに変換する。
【0052】
S7では、前記S6で求めた目標吸入空気量を得るためのA/NVを出力する。
図11のフローチャートは、一定の目標ブーストに制御するためのA/NVの演算処理を示すものであり、S11では目標吸入空気量を読み込み、S12では一定の目標ブーストに応じた係数を読み込み、S13では、前記目標吸入空気量と前記係数とに基づいて、そのときの目標吸入空気量において目標ブーストにするためのA/NVを求める。
【0053】
そして、S14では、前記S13で求めた目標ブーストにするためのA/NVを出力する。
図12のフローチャートは、セレクトロー処理を示すものであり、S21では、目標ブーストにするためのA/NV(S14の出力)を読み込み、S22では、目標吸入空気量を得るためのA/NV(S6の出力)を読み込む。
【0054】
そして、S23では、目標ブーストにするためのA/NV(S14の出力)と、目標吸入空気量を得るためのA/NV(S6の出力)との小さい方を選択する処理を行う。
【0055】
S24では、前記選択されたA/NVを、実際にスロットルバルブ16を駆動するための最終目標として出力する。
尚、図5に示すバルブタイミング制御領域とスロットル制御領域との境界は、最小動作時間に対応する最小作動角での空気量よりも僅かに高い値に設定して、種々のばらつきがあってもバルブタイミング制御領域において確実に吸入空気量が制御できるようにすると良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるエンジンのシステム図。
【図2】電磁動弁機構の詳細を示す断面図。
【図3】吸入空気量の制御ブロック図。
【図4】目標吸入空気量のマップを示す線図。
【図5】吸入空気量の制御特性を示す線図。
【図6】吸気バルブの閉時期のテーブルを示す線図。
【図7】目標ブーストにするためのA/NVのテーブルを示す線図。
【図8】目標吸入空気量とA/NVとの相関をバルブタイミング毎に示す線図。
【図9】セレクトロー処理を行ったときのA/NVの特性を示す線図。
【図10】目標吸入空気量を得るためのA/NVの演算処理を示すフローチャート。
【図11】目標ブーストにするためのA/NVの演算処理を示すフローチャート。
【図12】A/NVのセレクトロー処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン
2 電磁動弁機構
3 吸気バルブ
4 排気バルブ
6 インジェクター
7 燃焼室
8 点火栓
10 クランク角センサ
11 エアフローメータ
12 水温センサ
13 アクセル開度センサ
15 コントロールユニット
16 スロットルバルブ
17 モータ
101 目標吸入空気量演算部
102 しきい値演算部
103 目標吸気バルブタイミング演算部
104 目標ブーストによるA/NV演算部
105 目標空気量相似拡大部
106 相似拡大A/NV演算部
107 A/NV相似縮小部
108 セレクトロー部
Claims (3)
- 吸気バルブのバルブタイミングを制御することでエンジンの吸入空気量を目標吸入空気量に制御しつつ、一定の目標ブーストになるようにスロットルバルブの開口面積を前記目標吸入空気量が少ないときほどより小さく制御する一方、前記バルブタイミングによる吸入空気量の制御限界以下の目標吸入空気量であるときには、前記スロットルバルブの開口面積を前記目標ブースト相当の開口面積よりも減少させてエンジンの吸入空気量を前記目標吸入空気量に制御するエンジンの吸入空気量制御装置であって、
前記目標ブーストを得るためのスロットルバルブの開口面積を求める一方、前記目標吸入空気量を得るためのスロットルバルブの開口面積を求め、これらのうちの小さい方を選択し、該選択した開口面積に基づいてスロットルバルブを駆動するよう構成すると共に、
基準のバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るためのスロットルバルブの開口面積を基準特性として予め記憶し、前記基準特性からそのときのバルブタイミングにおいて目標吸入空気量を得るための開口面積を推定することを特徴とするエンジンの吸入空気量制御装置。 - 前記吸気バルブが、バネによる付勢力と電磁石による電磁力とによって開閉駆動されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの吸入空気量制御装置。
- 前記基準特性において前記目標ブーストとなるスロットル開口面積での吸入空気量と、そのときにバルブタイミングにより制御可能な吸入空気量の下限値との比率を求め、該比率に基づいてそのときの目標吸入空気量を前記基準特性を参照するための値に変換し、該変換した目標吸入空気量に対応する開口面積を前記基準特性から求め、この基準特性から求めた開口面積を、前記比率に基づいてそのときのバルブタイミングにおける開口面積に変換することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの吸入空気量制御装置。
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