JP3712600B2 - ベッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、介護に用いられるベッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、介護用ベッドにおいて、マットレス載置部の全体または一部を該ベッドの幅方向に傾動可能にしたものが検討されている。このマットレス載置部の傾動により、被介護者は体の向きを前記幅方向に変化させることができるようになる。
【0003】
特開平1−238859公報及び特開平11−239524公報には、分割された板状のマットレス載置部が、蝶番などにより回動可能に連結されたベッドが開示されている。前者の公報に開示されたベッドでは、前記マットレス載置部が前記長手方向及び前記幅方向に分割された四角形状の板からなっており、前記長手方向及び前記幅方向の一方のみに傾動可能になっている。このベッドによれば、前記マットレス載置部を前記蝶番を支点として前記幅方向に傾動させることで、前記被介護者の床ずれが容易に防止されるようになるとともに、寝返りや、片麻痺の前記被介護者の肩落ちの修正などが容易にできるようになる。しかし、このベッドでは、前記マットレス載置部を前記幅方向に傾動させる際には、同時に前記長手方向に傾動させることは不可能である。
【0004】
これに対し、前記後者の公報に開示されたベッドでは、前記マットレス載置部は前記長手方向及び前記幅方向に対して傾斜した分割線を有するように、例えば三角形状の板などが形成されるように分割されている。これら分割された板状のマットレス載置部が蝶番などによって回動可能に連結されている。これにより、前記マットレス載置部が、前記長手方向及び前記幅方向に同時に傾動可能になっている。このベッドによれば、前述の前者の公報に開示されたベッドの効果に加えて、着替え、飲食時の気道の確保、体を起こすことなどが容易に可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記後者の公報に開示されたベッドでは、板材の組み合わせで前記マットレス載置部が構成されているため、傾動後の前記マットレス載置部の形状(つまり該マットレス載置部に載置されたマットレスの形状)は凹凸の激しいものとなり、被介護者に快適な姿勢を提供することが困難である。さらに、板状の前記マットレス載置部同士の連結構造では、傾動の自由度が低いという不具合がある。
【0006】
本発明の目的は、床ずれを防止するとともに寝返り、着替え、飲食時の気道の確保、体を起こすこと、片麻痺の被介護者の肩落ちの修正などを容易にすることができ、傾動の自由度が高く、被介護者が快適な姿勢を保つことができるベッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、マットレス載置部を構成する上半身側マットレス載置部、中央マットレス載置部及び脚部側マットレス載置部に分割配置したベッドであって、その上半身側マットレス載置部は、右載置部及び左載置部を備え、当該右載置部と左載置部とはヘッドボード側を伸縮可能な第1連結部材で連結するとともに中央マットレス載置部側を支持バーで連結し、第1連結部材と支持バーとは伸縮可能な複数の第2連結部材で連結し、右載置部及び左載置部を前記支持バーにおけるベッドの幅方向に平行な軸を中心としてアクチェータによってそれぞれ独立して回動可能に支持し、前記右載置部と前記左載置部との間に配置される第1連結部材及び第2連結部材を傾動可能に構成したことを要旨とする。
【0008】
この発明によれば、分割配置されたマットレス載置部のうち、上半身側に対応する載置部の右載置部及び左載置部が支持バーにおけるベッドの幅方向に平行な軸を中心としてそれぞれ独立して回動可能になる。この独立回動により、前記マットレス載置部上に載置したマットレスを、前記ベッドの長手方向のみならず幅方向にも傾斜させることが可能になる。これにより、体圧の分散を図ることが可能になるため、床ずれの防止が可能になる。また、前記マットレスの幅方向への傾斜により、寝返り、着替え、飲食時の気道の確保、体を起こすこと、片麻痺の被介護者の肩落ちの修正などが容易になる。また、前記右載置部と前記左載置部との間に配置された第1連結部材及び第2連結部材は伸縮可能な構造であるため、前記右載置部の傾斜角度と前記左載置部の傾斜角度とが互いに異なる状態でも、前記右載置部と前記左載置部との間に大きな凹凸が形成されることがなくなる。したがって、前記マットレス上の被介護者は快適な姿勢を保つことができる。さらに、前記右及び左載置部はアクチェータ51によって互いに独立して回動可能となっているため、前記マットレスの傾動の自由度が高くなる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のベッドにおいて、前記右及び左載置部の互いの回動量の差が所定量以下になるように前記アクチェータの動作をコントロール可能な制御装置を備えたことを要旨とする。
【0010】
この発明によれば、前記右及び左載置部の互いの回動量の差が所定量以下になるため、前記ベッドの幅方向についての前記マットレスの傾斜角度が所定角度を超えることがなくなる。これにより、前記マットレス上の被介護者を前記幅方向に傾斜させすぎる虞がなくなる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のベッドにおいて、前記右及び左載置部は、前記ベッドの幅方向に傾斜しないように回動可能であることを要旨とする。
【0012】
この発明によれば、前記右及び左載置部は、回動してもベッドの幅方向には傾斜しない。例えば、前記右及び左載置部に手すりを設置した際には、前記回動によって該手すりが前記幅方向に傾斜する虞がなくなる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のベッドにおいて、前記第1及び第2連結部材の各端部に回動可能な支持部を設けたことを要旨とする。
この発明によれば、各連結部材は、各支持部によって、主に各載置部の回動軌跡の円周方向に回動可能に支持されるようになる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のベッドにおいて、前記第1及び第2連結部材の上側に保護カバーを設けたことを要旨とする。
【0015】
この発明によれば、前記第1及び第2連結部材側に塗布された潤滑油や防錆油のマットレス側への付着の防止が可能になるとともに、該マットレス側の表面生地などの巻き込みの防止が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、ベッド11は、複数の直線状のフレーム材が略矩形状に溶接などにより接合されてなるメインフレーム12を備えている。メインフレーム12の長手方向の端部には、頭部側にヘッドボード13と、脚部側にフットボード14とが固定されている。図2に示すように、メインフレーム12は、台座部15上に配置されている。メインフレーム12は、図示しないリンク機構によって台座部15に昇降可能に連結されている。台座部15にはコロ16が4個(図2では2個のみ図示)設けられており、該台座部15が移動可能になっている。
【0017】
図1及び2に示すように、メインフレーム12の上側には、マットレス載置部を構成する上半身側マットレス載置部21、中央マットレス載置部22及び脚部側マットレス載置部23が配置されている。中央マットレス載置部22は、略四角環状を呈した外郭部を有しており、この外郭部で囲まれた領域には、該中央マットレス載置部22に載置したマットレスが落ち込まないようにするためのメッシュ部(図示なし)が形成されている。中央マットレス載置部22は、支持材24によって、メインフレーム12に対して平行になるように固定されている。
【0018】
脚部側マットレス載置部23は、第1載置部25と第2載置部26とを備えている。両載置部25,26とも略四角環状を呈した外郭部を有しており、これら外郭部で囲まれた各領域には、前述の中央マットレス載置部22の場合と同様にメッシュ部(図示なし)が形成されている。第1載置部25は、中央マットレス載置部22のフットボード14側に隣接して配置されている。第1載置部25には中央マットレス載置部22側にステー27が固定されている。第1載置部25は、メインフレーム12に固定された支持材28にステー27を介して回動可能に連結されており、これによりベッド11の長手方向に傾動可能になっている。第1載置部25のフットボード14側は、メインフレーム12に固定されたストッパ29(図2に図示)によって、その下方への傾動が規制されるようになっている。また、第1載置部25がストッパ29に当接したときには、該第1載置部25はメインフレーム12に対して平行になるとともに、中央マットレス載置部22と同じ高さになるようになっている。
【0019】
第2載置部26は、第1載置部25のフットボード14側に隣接して配置されている。第2載置部26には第1載置部25側にステー30が固定されている。第2載置部26は、第1載置部25のフットボード14側に固定されたステー31にステー30を介して回動可能に連結されており、これによりベッド11の長手方向に傾動可能になっている。第2載置部26のフットボード14側は、メインフレーム12に固定されたストッパバー32上に当接して支持されるようになっている。第1載置部25がストッパ29に当接した状態では、第2載置部26はメインフレーム12に対して平行になるとともに、第1載置部25と同じ高さになるようになっている。
【0020】
なお、脚部側マットレス載置部23は、図示しないリンク機構(例えば特公平6−069467公報に開示された構成)によって、第1載置部25と第2載置部26との連結部が上昇及び下降可能になっている。また、前記連結部が上昇したとき、第2載置部26のフットボード14側の先端はストッパバー32に接近するが、前記連結部は、第2載置部26がストッパバー32から外れる程には上昇しないようになっている。
【0021】
上半身側マットレス載置部21は、右載置部41及び左載置部42を備えている。両載置部41,42とも略四角環状を呈した外郭部を有しており、これら外郭部で囲まれた各領域には、前述の各マットレス載置部22,23の場合と同様にメッシュ部(図示なし)が形成されている。メインフレーム12には、中央マットレス載置部22のヘッドボード13側に、支持バー43が支持材44(図2,3に図示)を介して固定されており、各載置部41,42の中央マットレス載置部22側は、この支持バー43に回動可能に支持されている。各載置部41,42は、それぞれ支持バー43の右側及び左側に(ベッド11の幅方向の外側に)、ベッド11の長手方向に直交するとともに幅方向に平行な軸を中心としてそれぞれ独立して回動可能に支持されている。各載置部41,42のヘッドボード13側は、メインフレーム12に固定されたストッパバー45によって、その下方への傾動が規制されるようになっている。また、各載置部41,42がストッパバー45に当接したときには、各載置部41,42はメインフレーム12に対して平行になるとともに、中央マットレス載置部22と同じ高さになるようになっている。
【0022】
メインフレーム12には、各載置部41,42に対応する箇所に、それぞれ回転軸支持ステー46が固定されている。各回転軸支持ステー46には、それぞれ回転レバー47が回動可能に支持されている。各回転レバー47は、第1及び第2腕部48,49及び回転軸部50からなっている。第1及び第2腕部48,49は、それらの基端側が回転軸部50を挟むようにして、互いに相対回転不能に固定されている。
【0023】
第1腕部48の先端側は、アクチェータ51のロッド52の先端部に回動可能に連結されている。アクチェータ51は、その本体側にモータ部及びボールネジ機構(ともに図示なし)を内蔵し、前記モータ部の回転運動を前記ボールネジ機構によってロッド52の往復運動に変換可能にする構造を有している。アクチェータ51は、メインフレーム12に対して、上下方向に傾動可能に設けられている。
【0024】
各載置部41,42には、案内レール53が固定されている。第2腕部49の先端側にはピン54が固定されており、このピン54が案内レール53に形成された溝に係合するようになっている。ピン54は、前記溝内を案内レール53の長手方向に摺動可能になっている。
【0025】
アクチェータ51のロッド52の突出長さが最も短い状態のときには、第1腕部48の先端側が最もアクチェータ51の本体側に接近するとともにこれにより第2腕部49のピン54が最も低い位置に配置されるようになっている。このとき、各載置部41,42は、ストッパバー45に当接し、メインフレーム12に対して平行になるとともに、中央マットレス載置部22と同じ高さになるようになっている。
【0026】
この状態から、アクチェータ51のロッド52が伸張すると、第1腕部48の先端側がアクチェータ51の本体側から遠ざかるとともにこれにより第2腕部49のピン54がより高い位置に配置されるようになっている。この状態では、各載置部41,42は、ストッパバー45から離間し、ヘッドボード13側が上昇するように傾動するようになっている。
【0027】
なお、アクチェータ51は、各載置部41,42側にそれぞれ独立して別個に設けられており、各アクチェータ51はそれぞれ独立して駆動可能になっている。つまり、各載置部41,42は、それぞれ、独立したアクチェータ51によって傾動可能になっている。
【0028】
図1,3に示すように、右載置部41と左載置部42とは、ヘッドボード13側が第1連結部材60で連結されている。なお、図3では、中央マットレス載置部22及び脚部側マットレス載置部23などの図示を省略している。第1連結部材60は、円筒部61、該円筒部61にその一部が往復動及び回動可能に収容された円柱状の2本のバー62及び各載置部41,42に固定されるとともに各バー62を各載置部41,42に対して回動可能に支持可能な支持部63を備えている。各バー62は、各支持部63によって、主に各載置部41,42の回動軌跡の円周方向に回動可能に支持されるようになっているが、各バー62を回動可能に支持するための回転軸を挿通させる孔の径のマージンなどによって前記回動軌跡円の径方向にも多少回動可能になっている。また、両バー62は、円筒部61内で互いに近接、離間及び相対回転可能になっている。つまり、第1連結部材60は、各支持部63同士の間隔などを変更できる伸縮可能な構造となっている。また、各バー62には、鍔部64が形成されており、円筒部61が軸方向へ移動することを規制することが可能になっている。
【0029】
第1連結部材60と支持バー43とは、複数(本実施形態では5個)の第2連結部材65で連結されている。第2連結部材65は、円筒部66を備えている。円筒部66の第1連結部材60側は、円筒部61に固定された支持部67によって回動可能に第1連結部材60に連結されている。円筒部66を回動可能に支持部67に連結するための回転軸は円筒部61の軸方向に平行に配置されているが、円筒部66は、前記回転軸を挿通するための孔の径のマージンなどによって前記回転軸方向にも多少傾動可能になっている。円筒部66の支持バー43側には、円柱状のバー68の一部が往復動及び回動可能に収容されている。バー68の支持バー43側は、支持バー43に固定された支持部69によって回動可能に該支持バー43に連結されている。バー68を回動可能に支持部69に連結するための回転軸は支持バー43の長手方向に平行に配置されているが、バー68は、前記回転軸を挿通するための孔の径のマージンなどによって前記回転軸方向にも多少傾動可能になっている。したがって、第2連結部材65は、支持部67と支持部69との間隔などを変更できる伸縮可能な構造となっている。
【0030】
なお、円筒部66、支持部67,69及びバー68によって第2連結部材65が構成されるとともに、第1連結部材60及び第2連結部材65によって補助支持部材が構成されている。この補助支持部材は、上半身側マットレス載置部21の一部を構成している。
【0031】
これらにより、右載置部41と左載置部42とを、該各載置部41,42や第1及び第2連結部材60,65に無理な力を負荷することなく、各載置部41,42のメインフレーム12に対する傾斜角度が互いに異なるように傾動させることができるようになっている。
【0032】
ベッド11は、制御装置70を備えている。制御装置70は、各アクチェータ51の駆動をコントロールすることができるようになっている。制御装置70は、例えば、各アクチェータ51内に設けられたエンコーダなどからの信号に基づいて、各ロッド52の移動量を把握することができるようになっている。制御装置70は、このロッド52の移動量に基づいて、各載置部41,42の回動量を算出することができるようになっている。また、制御装置70は、これら各載置部41,42の回動量を比較し、その差が所定量以下になるようにアクチェータ51の動作をコントロールすることができるようになっている。制御装置70は、図4に示すように、各載置部41,42の回動量の差によって生じる第1連結部材60のメインフレーム12に対する傾斜角度αが所定値(例えば、40度)以下になるようにアクチェータ51の動作をコントロールするようになっている。
【0033】
図4に示すように、ベッド11のマットレス載置部に載置されたマットレスM上には、枕71が載置されるようになっている。枕71は、例えばエステル系発泡ウレタンからなり、図5,6に示すように、上面側が左右方向に、中心ほど低くなるように形成されている。図5は枕71の心材に布カバーを被せた状態を示す斜視図であり、図6はこの布カバーの図示を省略し心材のみを示した図5の側面図である。図6に示すように、枕71の心材の上面側には、複数の凹凸部が形成され、頭部との間の通気性をより高くすることができるようになっている。
【0034】
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1) 上半身側マットレス載置部21の各載置部41,42をベッド11の幅方向に平行な軸を中心としてアクチェータ51によってそれぞれ独立して回動可能に設置した。さらに、両載置部41,42を伸縮可能な第1連結部材60で互いに連結するとともに第1連結部材60と支持バー43とを伸縮可能な第2連結部材65で連結した。これにより、マットレス載置部上に載置したマットレスを、ベッド11の長手方向のみならず幅方向にも傾斜させることが可能になる。これにより、体圧の分散を図ることが可能になるため、床ずれの防止が可能になる。また、前記マットレスの幅方向への傾斜により、寝返り、着替え、飲食時の気道の確保、体を起こすこと、片麻痺の被介護者の肩落ちの修正などが容易になる。また、両載置部41,42の間に配置された第1及び第2連結部材60,65は伸縮可能な構造であるため、各載置部41,42の傾斜角度が互いに異なる状態でも、両載置部41,42間に大きな凹凸が形成されることがなくなる。したがって、前記マットレス上の被介護者は快適な姿勢を保つことができる。さらに、各載置部41,42はアクチェータ51によって互いに独立して回動可能となっているため、前記マットレスの傾動の自由度が高くなる。
【0035】
(2) 各載置部41,42の回動量の差によって生じる第1連結部材60のメインフレーム12に対する傾斜角度αが所定値以下になるように、アクチェータ51の動作を制御装置70によってコントロールできるようにした。これにより、ベッド11の幅方向についての前記マットレスの傾斜角度が前記所定値を超えることがなくなる。したがって、前記マットレス上の被介護者を前記幅方向に傾斜させすぎる虞がなくなる。
【0036】
(3) 両載置部41,42を、ベッド11の幅方向に平行な軸を中心として回動可能に設置した。つまり、両載置部41,42を、ベッド11の幅方向に傾斜しないように回動可能とした。これによれば、例えば、各載置部41,42に手すりを設置した場合に、前記回動によって該手すりが前記幅方向に傾斜する虞がなくなる。
【0037】
(4) 前記マットレス上に、上面側が左右方向に、中心ほど低くなるように形成した枕71を載置するようにした。これによれば、前記マットレスがベッド11の幅方向(左右方向)に傾斜しても、被介護者の頭部が枕から外れにくくなり、頭部がより安定するようになる。
【0038】
(5) 前記補助支持部材は、複数の棒状の部材が組み合わされて構成されている。これにより、該補助支持部材は、例えば板材によって構成されている場合に比較して、各載置部41,42の回動に合わせ円滑に動くことができる。したがって、マットレス載置部上のマットレスの傾動の自由度が高くなる。
【0039】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、以下の様態としてもよい。
○ 両載置部41,42に手すりを設けてもよい。例えば、図4に示すように、両載置部41,42の外側に手すり80を設ける。この場合、マットレスの横ずれの防止が可能になるとともに、該マットレス上の被介護者の上半身側がベッド11から滑落する虞がなくなる。なお、手すり80は、図4に図示されているのみで、図1〜3における図示は省略されている。
【0040】
○ 制御装置70に、各アクチェータ51をそれぞれ独立して操作可能な操作ボタン及び両アクチェータ51を同時に操作可能な操作ボタンが設けられたリモートコントロール部を接続してもよい。これによれば、被介護者自身によるマットレスの傾動操作が容易に可能になる。また、各アクチェータ51を同時に同方向に駆動させる場合には、前記同時操作可能な操作ボタンによって、前記駆動のための操作が容易になる。
【0041】
○ 第1及び第2連結部材60,65の上側に、保護カバーを設けてもよい。例えば、この保護カバーで、支持部63,67,69や、円筒部61の両端部近傍、円筒部66の支持バー43側の端部近傍の上側を覆うようにするとよい。この場合、支持部63,67,69やバー62,68に塗布された潤滑油や防錆油のマットレス側への付着の防止が可能になるとともに、該マットレス側の表面生地などの第1及び第2連結部材60,65側への巻き込みの防止が可能になる。
【0042】
○ 制御装置70は、各載置部41,42の回動量の差が所定量以下になるようにアクチェータ51の動作をコントロールしないものであってもよい。
○ 各載置部41,42は、ベッド11の長手方向への傾動に加え、ベッド11の幅方向にも傾動する構造であってもよい。
【0044】
○ 第1連結部材60側と両載置部41,42側とは、球面継手によって連結されていてもよい。また、第2連結部材65側と第1連結部材60側及び支持バー43側とは、同じく球面継手によって連結されていてもよい。これによれば、前記球面継手による各連結部分がより自由に回動可能になる。
【0045】
○ 前記実施形態では、補助支持部材を、断面円形状の棒状部材を用いて構成したが、断面矩形状の棒状部材を用いて構成してもよい。なお、この断面矩形状の棒状部材は、断面の縦横寸法の大きく異なる扁平なものであってもよい。
【0046】
次に、前記実施形態から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的思想について、その効果とともに以下に記載する。
(1) 前記第1及び第2連結部材が複数の伸縮可能な棒状の部材を備えている請求項1〜5のいずれか一項に記載のベッド。この場合、前記第1及び第2連結部材は、例えば板材によって構成されている場合に比較して、前記右及び左載置部の回動に合わせ円滑に動くことができる。したがって、前記マットレス載置部上のマットレスの傾動の自由度が高くなる。
【0047】
(2) 前記右及び左載置部の反回動軸側を互いに連結する第1連結部材と、該第1連結部材と前記回動軸側とを連結する第2連結部材とを備えている技術的思想(1)に記載のベッド。
【0048】
(3) 前記右及び左載置部に手すりが設けられている請求項3に記載のベッド。この場合、マットレスの横ずれの防止が可能になるとともに、該マットレス上の被介護者の上半身側がベッドから滑落する虞がなくなる。
【0049】
(4) 前記右及び左載置部を同時に回動可能な操作ボタンを備えた請求項1〜5及び技術的思想(1)〜(3)のいずれか一項に記載のベッド。これによれば、各アクチェータを同時に同方向に駆動させる場合には、前記操作ボタンによって、前記駆動のための操作が容易になる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によれば、ベッドにおいて、床ずれの防止が可能になるとともに、寝返り、着替え、飲食時の気道の確保、体を起こすこと、片麻痺の被介護者の肩落ちの修正などが容易になり、傾動の自由度が高くなるとともに、被介護者が快適な姿勢を保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のベッドの概略を示す一部破断平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】一実施形態のベッドの上半身側を示す一部省略斜視図。
【図4】同じくベッドを頭部側から見た状態を示す模式図。
【図5】同じく枕の概略を示す斜視図(カバーを被せた状態)。
【図6】同じく枕の概略を示す側面図(カバーを外した状態)。
【符号の説明】
11…ベッド、21…上半身側マットレス載置部、22…中央マットレス載置部、23…脚部側マットレス載置部(21,22及び23はマットレス載置部を構成する)、41…右載置部、42…左載置部、51…アクチェータ、60…第1連結部材、65…第2連結部材(60及び65は補助支持部材を構成する)、70…制御装置、71…枕、80…手すり。
Claims (5)
- マットレス載置部を構成する上半身側マットレス載置部、中央マットレス載置部及び脚部側マットレス載置部に分割配置したベッドであって、その上半身側マットレス載置部は、右載置部及び左載置部を備え、当該右載置部と左載置部とはヘッドボード側を伸縮可能な第1連結部材で連結するとともに中央マットレス載置部側を支持バーで連結し、第1連結部材と支持バーとは伸縮可能な複数の第2連結部材で連結し、右載置部及び左載置部を前記支持バーにおけるベッドの幅方向に平行な軸を中心としてアクチェータによってそれぞれ独立して回動可能に支持し、前記右載置部と前記左載置部との間に配置される第1連結部材及び第2連結部材を傾動可能に構成したベッド。
- 前記右及び左載置部の互いの回動量の差が所定量以下になるように前記アクチェータの動作をコントロール可能な制御装置を備えた請求項1に記載のベッド。
- 前記右及び左載置部は、前記ベッドの幅方向に傾斜しないように回動可能である請求項1または2に記載のベッド。
- 前記第1及び第2連結部材の各端部に回動可能な支持部を設けた請求項1〜3のいずれか一項に記載のベッド。
- 前記第1及び第2連結部材の上側に保護カバーを設けた請求項1〜4のいずれか一項に記載のベッド。
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JP2000275194A JP3712600B2 (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | ベッド |
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