JP3711645B2 - ボイラー自動台数制御装置 - Google Patents
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させるボイラー自動台数制御装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
周知のように、ボイラーを複数台設置した多缶設置システムにおいては、蒸気集合部に圧力センサーを設けて負荷の状態を把握し、負荷量に応じ予め設定しておいた起動順序に従って必要台数を順次燃焼に移行させ、負荷変動があれば、その負荷変動に合わせてボイラーを燃焼・停止させることにより、負荷に追随させるようにした自動台数制御方式が採用されている。
【0003】
この方式は、例えば高燃焼状態H・低燃焼状態L・停止状態の三位置で燃焼制御を行う三位置制御式ボイラーを3台(NO.1〜N0.3)設置した場合、図4のグラフに示すような台数制御を行うもので、制御圧力を7つの蒸気圧力帯a〜gに分け、それぞれの蒸気圧力帯(基準圧力帯)に対応した台数制御を行うようになっている。つまり、下限の蒸気圧力帯aにおいては全缶高燃焼の状態(HHH)にあり、蒸気圧力が上昇するに従って、HHH→HHL→HH→HL→H→Lのように予め定めた優先順位に従い優先順位の低いボイラーから停止してゆき、上限の蒸気圧力帯gにおいては全缶停止状態になる。そして蒸気圧力が下降するときは、上記と逆に優先順位の高い順に各缶が起動する。
【0004】
しかるに、上述の自動台数制御方式においては、次のような問題点がある。
即ち、圧力センサーが劣化等により故障して、例えば圧力センサーからの信号が高い圧力値の出力を維持すると、上述のようにボイラーは順次燃焼を停止し、最終的には全缶が停止し、蒸気の供給が停止してしまう。こうした多缶設置システムにおける蒸気の供給停止はそれによる影響は甚大であり、極力避けなければならない。又、逆に圧力センサーが低い圧力を検出しているにも係わらず、ボイラー全缶が高圧設定値により停止しているような状態においても適切な台数制御が行われない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであって、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する第一圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させる台数制御手段と、前記各ボイラーに缶内の圧力を検出する第二圧力センサーとを備えるものにおいて、前記台数制御手段は、前記第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段と、前記全ボイラーが運転した後停止に至った時の前記第二圧力センサーの検出圧力の最大値を記憶する最大値記憶手段とを備え、前記異常検出手段による異常検出時に前記最大値記憶手段に記憶した最大値を基に定めた基準圧力と前記第二圧力センサーからの入力信号との比較により台数制御を行うことを特徴とするものである。
【0006】
上記の手段によれば、第一圧力センサーの異常が検出されると、台数制御手段は、制御基準値を最大値記憶手段に記憶された最大値と第二圧力センサーの検出圧力とで台数制御を行い、第一圧力センサーの正常時に準じた台数制御が実行される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としては、ボイラー自動台数制御装置を、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する第一圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させる台数制御手段と、前記各ボイラーに缶内の圧力を検出する第二圧力センサーとを備えるものにおいて、前記台数制御手段は、前記第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段と、前記全ボイラーが運転した後全ボイラーが停止に至った時の前記第二圧力センサーの検出圧力の最大値を記憶する最大値記憶手段とを備え、前記異常検出手段による異常検出時に前記最大値記憶手段に記憶した最大値を基に定めた基準圧力と前記第二圧力センサーからの入力信号との比較により台数制御を行うものとする。
【0008】
この実施形態について以下に説明する。台数制御の対象となるボイラーは、貫流型以外のボイラーであっても良い。複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部は、通常スチームヘッダーと称されるが、要するに各ボイラーからの蒸気が集合する部位であれば良い。第一圧力センサーは、集合部内に挿入しても良いし、検出管を集合部に接続し、この検出管内に挿入して圧力を検出するように構成しても良い。台数制御手段は、予め定めた制御基準値と第一圧力センサーの検出圧力との比較により、燃焼台数を制御する。台数制御手段による制御方式は、具体的には、制御基準値を図4の従来例のようにボイラーの台数に応じた圧力帯に分割し、第一圧力センサーの検出圧力がどの圧力帯にあるかにより、台数を制御する方式が採用されるが、本発明はこうした圧力帯分割制御方式に限定されるものではなく、他の制御方式にも適用される。
【0009】
第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段は、望ましくは台数制御手段が第二圧力センサーの検出圧力と第一圧力センサーの検出圧力とを比較し、正常時では起こりえないパターン、例えば、第二圧力センサーの検出圧力の中で第一圧力センサーの検出圧力を越えるものがないパターン、又は、ボイラー全缶が最大圧力(例えば、8.5kg/cm2 )であるのに、第一圧力センサーの検出圧力がそれよりもかなり低い圧力(例えば、7.0kg/cm2G)のパターンの時、第一圧力センサーが異常と判定するものである。
【0010】
台数制御手段は、ボイラー全缶を運転し、集合部の圧力が制御基準値の上限に達して、全缶が停止した時特定のボイラーの第二圧力センサーの検出圧力の最大値を最大値記憶手段に記憶する。この最大値の記憶は、望ましくは試運転時に実行されるが、これに限定されない。記憶の対象とする特定のボイラーは、優先順位1番目(最初に起動し、最後に停止する)のボイラーとするのが望ましいが、次順位のボイラーのセンサーであっても良い。又、台数制御手段は、異常検出手段により第一圧力センサーの異常が検出されると、制御基準値を最大値記憶手段に記憶した最大値に基づき変更設定すると共に、検出センサーを第二圧力センサーに変更し、台数制御を行う。
【0011】
【実施例】
図中1はボイラーで、以下に、3台(NO.1〜NO.3:このNoはボイラー番号と共に起動の優先順位をも示し、番号の若い方が起動の優先順位が高く、停止の優先順位は低い)のボイラーを多缶設置している。各ボイラーには、運転制御装置11、燃焼装置12を設けている。13はボイラー缶内の圧力を検出するための第二圧力センサーである。各ボイラーは逆止弁6を挿入した蒸気管5で、共通の蒸気集合部2に連結してある。この蒸気集合部には、内部の蒸気圧力を検出する第一圧力センサー3を設けてあって、その圧力検出信号に基づき、台数制御器4により、各ボイラー1の燃焼・停止を制御するようになっている。前記台数制御器4から各ボイラー1に燃焼制御信号を発する際、ボイラーの起動順序は予め設定しておいた順序に従う。具体的には、起動、停止の順序パターンは図4と同様であるので説明を省略する。第一圧力センサー3及び第二圧力センサー13としては半導体圧力センサーが用いられる。
【0012】
7は、燃焼装置12に接続した燃焼供給ラインであり、そのライン中において、燃料ポンプ9の下流側を2つの系路に分け、それぞれの系路に燃焼制御用電磁弁8を挿入している。VHは高燃焼制御用電磁弁を、VLは低燃焼制御用電磁弁を示す。ボイラーの燃焼制御は、これらの電磁弁を開閉動作することにより行う。即ち、低燃焼制御用電磁弁VL開、高燃焼制御用電磁弁VH閉のとき低燃焼状態、両電磁弁開のとき高燃焼状態、また両電磁弁閉のとき停止状態になる。
【0013】
台数制御器4は上述の正常時の台数制御と共に、第一圧力センサー3の異常時の為のバックアップ制御を行う。このバックアップ制御は、優先順位1番のボイラー1の最大圧力値の記憶制御と、第一圧力センサー3の異常検出制御と、第一圧力センサー3の異常検出時の台数制御とから構成される。
【0014】
優先順位No.1のボイラーの最大圧力値の記憶制御は次の様にして行われる。
試運転時、ボイラー全缶を運転し、蒸気集合部2の圧力が制御基準値の上限(例えば、8.0kg/cm2G)に達して、全缶が停止した時ボイラーの第二圧力センサー3の検出圧力の最大値(例えば、8.5kg/cm2G)を最大値記憶手段(図示しないメモリ)に記憶する。この第二圧力センサー13の信号の授受は、台数制御器4と運転制御装置11との間での通信により行われる。
【0015】
第一圧力センサー3の異常検出制御と、第一圧力センサー3の異常検出時の台数制御は、例えば、図3に示す制御手順によりなされるので、これに従い以下に説明する。ステップS1(以下SNはステップSNを意味する)では、第一圧力センサー3出力が高圧側に異常かどうかを判定する。具体的には、台数制御器4は、全缶の運転制御装置11と通信により、第二圧力センサー13の検出信号を監視しており、例えば、第一圧力センサー3の検出圧力が、7.8kg/cm2Gであるのに、ボイラー1(NO.1〜NO.3)の各第二圧力センサー13の検出圧力が、7.0kg/cm2G、6.0kg/cm2G、5.0kg/cm2Gといったように、第一圧力センサー3の検出値を越えるものが無い場合に異常と判定する。これは、各ボイラー1と集合部2との間には圧力損失が発生するので、集合部2の圧力の方がボイラー1の圧力より低くなるという理由による。
【0016】
S1の判定がNOの場合、S2へ移行し、第一圧力センサー3出力が低圧側に異常かどうかを判定する。具体的には、例えば、第一圧力センサー3の検出圧力が、7.0kg/cm2Gの時、ボイラー1(NO.1〜NO.3)の各第二圧力センサー13の検出圧力が、8.5kg/cm2G若しくはこれ以上である場合に異常と判定する。これは、ボイラー1の圧力が略最大値を示しているときに、集合部2の圧力が7.0kg/cm2Gしかないということはあり得ないという理由による。S2での異常判定は、次の様に構成できる。即ち、第二圧力センサー13の検出圧力が高圧設定値を越えた時にボイラー1を高圧から保護するために停止するように構成した場合、この高圧設定値を全ボイラー1が越えているのに、第一圧力センサー3の検出圧力が高圧設定値よりもかなり低い場合に異常と判定するよう構成してもよい。この高圧設定値を8.5kg/cm2Gに設定すれば、上述の異常判定例と同様となる。
【0017】
S2で、NOが判定されると、S3へ移行する。ここでは、第一圧力センサー正常時の台数制御、即ち、制御基準値を変更することなく、第一圧力センサー3による台数制御が行われる。
【0018】
S1又はS2で、YESが判定されると、S4へ移行し、ここで制御基準値の変更を行う。具体的には、試運転時に記憶したボイラーの検出圧力の最大値(8.5kg/cm2G)を基に、制御基準値(制御幅)の上限値をこの最大値より所定値低い値、例えば8.4kg/cm2Gをとし、下限値を7.4kg/cm2Gとする。即ち、正常時では、8.0kg/cm2G〜7.0kg/cm2Gであったものを、異常検出時は8.4kg/cm2G〜7.4kg/cm2Gに変更する。尚、図4は従来例の説明図であるが、本実施例においては図4の圧力値8.0kg/cm2Gを8.4kg/cm2Gに、圧力値7.0kg/cm2Gを7.4kg/cm2Gにそれぞれ変更する。
【0019】
次いで、S5に移行し、第二圧力センサー13の検出信号を基に、変更された制御基準値に従い、台数制御が実行される。その結果、第一圧力センサー3の故障に係わらず、第二圧力センサー13により、第一圧力センサー3による制御に準じた台数制御が実行され、ボイラー1の全缶停止や異常な台数制御が防止される。
【0020】
【発明の効果】
上記の如く構成される本発明によれば、第一圧力センサーの故障時には、ボイラーに設けている第二圧力センサーにより第一圧力センサーによる制御と同様な台数制御を支障無く行うことができ、ボイラーの全缶停止などの異常事態を回避することができる等多大なる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は本発明一実施例のシステムの構成図である。
【図2】図は本発明の同実施例の要部詳細構成である。
【図3】図は本発明の同実施例の制御手順を示すフローチャート図である。
【図4】図は従来例の燃焼制御パターンを説明する図である。
【符号の説明】
1 ボイラー
2 集合部
3 第一圧力センサー
4 台数制御器
13 第二圧力センサー
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させるボイラー自動台数制御装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
周知のように、ボイラーを複数台設置した多缶設置システムにおいては、蒸気集合部に圧力センサーを設けて負荷の状態を把握し、負荷量に応じ予め設定しておいた起動順序に従って必要台数を順次燃焼に移行させ、負荷変動があれば、その負荷変動に合わせてボイラーを燃焼・停止させることにより、負荷に追随させるようにした自動台数制御方式が採用されている。
【0003】
この方式は、例えば高燃焼状態H・低燃焼状態L・停止状態の三位置で燃焼制御を行う三位置制御式ボイラーを3台(NO.1〜N0.3)設置した場合、図4のグラフに示すような台数制御を行うもので、制御圧力を7つの蒸気圧力帯a〜gに分け、それぞれの蒸気圧力帯(基準圧力帯)に対応した台数制御を行うようになっている。つまり、下限の蒸気圧力帯aにおいては全缶高燃焼の状態(HHH)にあり、蒸気圧力が上昇するに従って、HHH→HHL→HH→HL→H→Lのように予め定めた優先順位に従い優先順位の低いボイラーから停止してゆき、上限の蒸気圧力帯gにおいては全缶停止状態になる。そして蒸気圧力が下降するときは、上記と逆に優先順位の高い順に各缶が起動する。
【0004】
しかるに、上述の自動台数制御方式においては、次のような問題点がある。
即ち、圧力センサーが劣化等により故障して、例えば圧力センサーからの信号が高い圧力値の出力を維持すると、上述のようにボイラーは順次燃焼を停止し、最終的には全缶が停止し、蒸気の供給が停止してしまう。こうした多缶設置システムにおける蒸気の供給停止はそれによる影響は甚大であり、極力避けなければならない。又、逆に圧力センサーが低い圧力を検出しているにも係わらず、ボイラー全缶が高圧設定値により停止しているような状態においても適切な台数制御が行われない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであって、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する第一圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させる台数制御手段と、前記各ボイラーに缶内の圧力を検出する第二圧力センサーとを備えるものにおいて、前記台数制御手段は、前記第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段と、前記全ボイラーが運転した後停止に至った時の前記第二圧力センサーの検出圧力の最大値を記憶する最大値記憶手段とを備え、前記異常検出手段による異常検出時に前記最大値記憶手段に記憶した最大値を基に定めた基準圧力と前記第二圧力センサーからの入力信号との比較により台数制御を行うことを特徴とするものである。
【0006】
上記の手段によれば、第一圧力センサーの異常が検出されると、台数制御手段は、制御基準値を最大値記憶手段に記憶された最大値と第二圧力センサーの検出圧力とで台数制御を行い、第一圧力センサーの正常時に準じた台数制御が実行される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としては、ボイラー自動台数制御装置を、複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する第一圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させる台数制御手段と、前記各ボイラーに缶内の圧力を検出する第二圧力センサーとを備えるものにおいて、前記台数制御手段は、前記第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段と、前記全ボイラーが運転した後全ボイラーが停止に至った時の前記第二圧力センサーの検出圧力の最大値を記憶する最大値記憶手段とを備え、前記異常検出手段による異常検出時に前記最大値記憶手段に記憶した最大値を基に定めた基準圧力と前記第二圧力センサーからの入力信号との比較により台数制御を行うものとする。
【0008】
この実施形態について以下に説明する。台数制御の対象となるボイラーは、貫流型以外のボイラーであっても良い。複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部は、通常スチームヘッダーと称されるが、要するに各ボイラーからの蒸気が集合する部位であれば良い。第一圧力センサーは、集合部内に挿入しても良いし、検出管を集合部に接続し、この検出管内に挿入して圧力を検出するように構成しても良い。台数制御手段は、予め定めた制御基準値と第一圧力センサーの検出圧力との比較により、燃焼台数を制御する。台数制御手段による制御方式は、具体的には、制御基準値を図4の従来例のようにボイラーの台数に応じた圧力帯に分割し、第一圧力センサーの検出圧力がどの圧力帯にあるかにより、台数を制御する方式が採用されるが、本発明はこうした圧力帯分割制御方式に限定されるものではなく、他の制御方式にも適用される。
【0009】
第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段は、望ましくは台数制御手段が第二圧力センサーの検出圧力と第一圧力センサーの検出圧力とを比較し、正常時では起こりえないパターン、例えば、第二圧力センサーの検出圧力の中で第一圧力センサーの検出圧力を越えるものがないパターン、又は、ボイラー全缶が最大圧力(例えば、8.5kg/cm2 )であるのに、第一圧力センサーの検出圧力がそれよりもかなり低い圧力(例えば、7.0kg/cm2G)のパターンの時、第一圧力センサーが異常と判定するものである。
【0010】
台数制御手段は、ボイラー全缶を運転し、集合部の圧力が制御基準値の上限に達して、全缶が停止した時特定のボイラーの第二圧力センサーの検出圧力の最大値を最大値記憶手段に記憶する。この最大値の記憶は、望ましくは試運転時に実行されるが、これに限定されない。記憶の対象とする特定のボイラーは、優先順位1番目(最初に起動し、最後に停止する)のボイラーとするのが望ましいが、次順位のボイラーのセンサーであっても良い。又、台数制御手段は、異常検出手段により第一圧力センサーの異常が検出されると、制御基準値を最大値記憶手段に記憶した最大値に基づき変更設定すると共に、検出センサーを第二圧力センサーに変更し、台数制御を行う。
【0011】
【実施例】
図中1はボイラーで、以下に、3台(NO.1〜NO.3:このNoはボイラー番号と共に起動の優先順位をも示し、番号の若い方が起動の優先順位が高く、停止の優先順位は低い)のボイラーを多缶設置している。各ボイラーには、運転制御装置11、燃焼装置12を設けている。13はボイラー缶内の圧力を検出するための第二圧力センサーである。各ボイラーは逆止弁6を挿入した蒸気管5で、共通の蒸気集合部2に連結してある。この蒸気集合部には、内部の蒸気圧力を検出する第一圧力センサー3を設けてあって、その圧力検出信号に基づき、台数制御器4により、各ボイラー1の燃焼・停止を制御するようになっている。前記台数制御器4から各ボイラー1に燃焼制御信号を発する際、ボイラーの起動順序は予め設定しておいた順序に従う。具体的には、起動、停止の順序パターンは図4と同様であるので説明を省略する。第一圧力センサー3及び第二圧力センサー13としては半導体圧力センサーが用いられる。
【0012】
7は、燃焼装置12に接続した燃焼供給ラインであり、そのライン中において、燃料ポンプ9の下流側を2つの系路に分け、それぞれの系路に燃焼制御用電磁弁8を挿入している。VHは高燃焼制御用電磁弁を、VLは低燃焼制御用電磁弁を示す。ボイラーの燃焼制御は、これらの電磁弁を開閉動作することにより行う。即ち、低燃焼制御用電磁弁VL開、高燃焼制御用電磁弁VH閉のとき低燃焼状態、両電磁弁開のとき高燃焼状態、また両電磁弁閉のとき停止状態になる。
【0013】
台数制御器4は上述の正常時の台数制御と共に、第一圧力センサー3の異常時の為のバックアップ制御を行う。このバックアップ制御は、優先順位1番のボイラー1の最大圧力値の記憶制御と、第一圧力センサー3の異常検出制御と、第一圧力センサー3の異常検出時の台数制御とから構成される。
【0014】
優先順位No.1のボイラーの最大圧力値の記憶制御は次の様にして行われる。
試運転時、ボイラー全缶を運転し、蒸気集合部2の圧力が制御基準値の上限(例えば、8.0kg/cm2G)に達して、全缶が停止した時ボイラーの第二圧力センサー3の検出圧力の最大値(例えば、8.5kg/cm2G)を最大値記憶手段(図示しないメモリ)に記憶する。この第二圧力センサー13の信号の授受は、台数制御器4と運転制御装置11との間での通信により行われる。
【0015】
第一圧力センサー3の異常検出制御と、第一圧力センサー3の異常検出時の台数制御は、例えば、図3に示す制御手順によりなされるので、これに従い以下に説明する。ステップS1(以下SNはステップSNを意味する)では、第一圧力センサー3出力が高圧側に異常かどうかを判定する。具体的には、台数制御器4は、全缶の運転制御装置11と通信により、第二圧力センサー13の検出信号を監視しており、例えば、第一圧力センサー3の検出圧力が、7.8kg/cm2Gであるのに、ボイラー1(NO.1〜NO.3)の各第二圧力センサー13の検出圧力が、7.0kg/cm2G、6.0kg/cm2G、5.0kg/cm2Gといったように、第一圧力センサー3の検出値を越えるものが無い場合に異常と判定する。これは、各ボイラー1と集合部2との間には圧力損失が発生するので、集合部2の圧力の方がボイラー1の圧力より低くなるという理由による。
【0016】
S1の判定がNOの場合、S2へ移行し、第一圧力センサー3出力が低圧側に異常かどうかを判定する。具体的には、例えば、第一圧力センサー3の検出圧力が、7.0kg/cm2Gの時、ボイラー1(NO.1〜NO.3)の各第二圧力センサー13の検出圧力が、8.5kg/cm2G若しくはこれ以上である場合に異常と判定する。これは、ボイラー1の圧力が略最大値を示しているときに、集合部2の圧力が7.0kg/cm2Gしかないということはあり得ないという理由による。S2での異常判定は、次の様に構成できる。即ち、第二圧力センサー13の検出圧力が高圧設定値を越えた時にボイラー1を高圧から保護するために停止するように構成した場合、この高圧設定値を全ボイラー1が越えているのに、第一圧力センサー3の検出圧力が高圧設定値よりもかなり低い場合に異常と判定するよう構成してもよい。この高圧設定値を8.5kg/cm2Gに設定すれば、上述の異常判定例と同様となる。
【0017】
S2で、NOが判定されると、S3へ移行する。ここでは、第一圧力センサー正常時の台数制御、即ち、制御基準値を変更することなく、第一圧力センサー3による台数制御が行われる。
【0018】
S1又はS2で、YESが判定されると、S4へ移行し、ここで制御基準値の変更を行う。具体的には、試運転時に記憶したボイラーの検出圧力の最大値(8.5kg/cm2G)を基に、制御基準値(制御幅)の上限値をこの最大値より所定値低い値、例えば8.4kg/cm2Gをとし、下限値を7.4kg/cm2Gとする。即ち、正常時では、8.0kg/cm2G〜7.0kg/cm2Gであったものを、異常検出時は8.4kg/cm2G〜7.4kg/cm2Gに変更する。尚、図4は従来例の説明図であるが、本実施例においては図4の圧力値8.0kg/cm2Gを8.4kg/cm2Gに、圧力値7.0kg/cm2Gを7.4kg/cm2Gにそれぞれ変更する。
【0019】
次いで、S5に移行し、第二圧力センサー13の検出信号を基に、変更された制御基準値に従い、台数制御が実行される。その結果、第一圧力センサー3の故障に係わらず、第二圧力センサー13により、第一圧力センサー3による制御に準じた台数制御が実行され、ボイラー1の全缶停止や異常な台数制御が防止される。
【0020】
【発明の効果】
上記の如く構成される本発明によれば、第一圧力センサーの故障時には、ボイラーに設けている第二圧力センサーにより第一圧力センサーによる制御と同様な台数制御を支障無く行うことができ、ボイラーの全缶停止などの異常事態を回避することができる等多大なる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は本発明一実施例のシステムの構成図である。
【図2】図は本発明の同実施例の要部詳細構成である。
【図3】図は本発明の同実施例の制御手順を示すフローチャート図である。
【図4】図は従来例の燃焼制御パターンを説明する図である。
【符号の説明】
1 ボイラー
2 集合部
3 第一圧力センサー
4 台数制御器
13 第二圧力センサー
Claims (1)
- 複数台設置されたボイラーに共通の蒸気集合部の内圧を検出する第一圧力センサーの信号により、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼・停止させる台数制御手段と、前記各ボイラーに缶内の圧力を検出する第二圧力センサーとを備えるものにおいて、前記台数制御手段は、前記第一圧力センサーの異常を検出する異常検出手段と、前記全ボイラーが運転した後停止に至った時の前記第二圧力センサーの検出圧力の最大値を記憶する最大値記憶手段とを備え、前記異常検出手段による異常検出時に前記最大値記憶手段に記憶した最大値を基に定めた基準圧力と前記第二圧力センサーからの入力信号との比較により台数制御を行うことを特徴とするボイラー自動台数制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21945996A JP3711645B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | ボイラー自動台数制御装置 |
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