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JP3705400B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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JP3705400B2
JP3705400B2 JP03661498A JP3661498A JP3705400B2 JP 3705400 B2 JP3705400 B2 JP 3705400B2 JP 03661498 A JP03661498 A JP 03661498A JP 3661498 A JP3661498 A JP 3661498A JP 3705400 B2 JP3705400 B2 JP 3705400B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、電子写真複写機等の画像形成法及び画像形成装置、有機感光体を用いた場合に特に有効な画像形成装置に関する。詳細には、ブレードクリーニング方式を用いた画像形成装置で潤滑剤を画像坦持体(感光体)に塗布しながら画像形成を行なう画像形成法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プリンタや複写機、ファクシミリといった画像形成装置では帯電−露光−現像−転写−クリーニングという一連のプロセスで画像形成が行なわれる。これらの画像形成法又は装置ではクリーニング性の向上、画像の均一化、転写効率向上、画像坦持体(感光体)の耐摩耗性向上等を目的として、以下に示す改良策、すなわち、画像坦持体(感光体)に潤滑剤を塗布もしくは添加させ画像形成する方法やその装置に関して幾つかの公知例がある。
【0003】
例えば、(1)特開平8−202226号公報には、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛など)の塗布量をコントロールしながら、画像坦持体にブラシを介して塗布する装置をクリーニング部内に設置した画像形成装置が記載されており、(2)特開平8−305233号公報には、像坦持体上に形成されたトナー像を検知し、その基準値に応じて潤滑剤を塗布する制御装置を有する画像形成装置であって、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を用いる装置が、また(3)特開平6−342236号公報には、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛など)を帯電ローラーを介して画像坦持体に塗布する装置を具備した画像形成装置が、さらに(4)特開昭54−1630号公報、特開昭54−1632号公報、特開昭54−143142号公報、特開昭64−35448号公報、特開昭63−244039号公報等には感光層の最表層にシリコーン系もしくはフッ素系の潤滑剤を含有するか、含有した層を設けた感光体が開示されている。
【0004】
これらの公知例の主たる目的は夫々異なるが、潤滑剤の作用を利用することによって、画像品質の安定性、感光体の長寿命化、クリーニング性などの向上を狙いとしたものである点では共通するものがある。
【0005】
前記公知例(1)は、ブラシに一旦塗布したものを感光体に塗布することによって、均一塗布性が向上し、画像の均一化には好ましい技術である。潤滑性に優れたステアリン酸亜鉛などを塗布すると、耐摩耗性にも優れる。ただ、ステアリン酸亜鉛は感光体に一度付着すると除去しにくいため、効果の持続性はあるが、多く塗布された場合には帯電過程で生成されるコロナ生成物(画像流れの主原因)を巻き込みやすくなる。したがって、局部的に画像品質の低下を起こす危険性があるため、センサのSN比を大きくとり、さらに正確な塗布制御機能が要求される。
【0006】
前記公知例(2)はクリーニング装置を構成するファーブラシ(クリーニングブラシ)で潤滑剤(ここではステアリン酸亜鉛)を削りながら、像坦持体に潤滑剤を塗布する技術であるが、塗布のタイミングは像坦持体上のトナー像を検知し、その画像品質劣化(フィルミングなどで感光体がトナー汚染され地汚れすること)が生じないように、常に均一塗布を行なう装置に関する。
トナーフィルミングは感光体上の摩擦係数が低下した場合に起こりやすく、この主原因はコロナ生成物と、トナーを構成する樹脂や染料もしくは顔料等である。したがって、感光体表面の摩擦係数を低下させ、クリーニング性能を上げ、また、付着力を弱めることで、抑制が可能である。感光体上の画像判断で塗布量を制御するのは良い方法である。ただ、潤滑剤と使用されるステアリン酸亜鉛は潤滑性という面では優れた材料ではあるが、前記したように、付着しやすいということと、付着するとクリーニングブレードの滑りが生じて、簡単に除去し難いという点があり、制御しにくい。したがって、問題が起こってもすぐには解消できないと云うことがあり、ステアリン酸亜鉛はコロナ生成物を巻き込みやすい、一度巻き込むと中々除去できない。
【0007】
前記公知例(3)は潤滑剤を線速度を変えた帯電ローラに一旦塗布し、それを感光体に再塗布し、感光体に潤滑効果を持たせるものである。この方法は線速度を変えることによって塗布ムラをなくし、均一塗布を行なうようにしたものであるが、前記(1)の技術と同様にステアリン酸亜鉛のようなワックス状の固形品を使用しているため、帯電系に使用する場合には少しでも塗布の不均一性があると、電気抵抗にムラを生じ易く、感光体の帯電均一性が失われ、画像欠陥(例えは、黒点、モヤムラなど)が発生しやすい危険性がある。
ただ、前記(1)の技術と同様な画像劣化の危険性を含むが、帯電ローラに限定した場合、コロナ放電法に比べコロナ生成物の生成がきわめて少ないため、ぼけ画像に対する危険性は小さい。
【0008】
前記公知例(4)は有機系感光体の表層にシリコーン系やフッ素系のオイルや粉末を含浸もしくは分散させて潤滑性を持たせて使用するものである。この技術は感光体に潤滑性を持たせるため、装置本体のシステム変更が要らないという大きなメリットがある。
しかし、オイルを含浸させた場合、その量がきわめて少ない量に限定されてしまうことと、含浸させたオイルは自然と表層にマイグレートし、現像や転写紙、クリーニングで失われるため、潤滑効果の持続性が短く、効果は初期に留まり、100枚前後のコピーで効果がなくなるという問題が有る。
【0009】
一方、感光層の最表層近傍にフッ素系の粉末を分散する方法は持続性を有するが、分散する粉末の電気抵抗や分散性によって、感光体の電子写真特性がされやすく、残留電位の上昇や、長期に亘って使用する場合、微少な黒点やモヤムラなどの発生が生じるという問題があり、制御法が難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これらの問題点に鑑み、本発明の目的は、画像に重大な欠陥をおよぼさない潤滑部材を画像坦持体に均一に塗布する技術を用いて、前記公知例に見られるような問題点を起こさず、しかも長期に亘って使用した場合でも、効果の持続性を有する画像形成装置及び画像形成法、有機感光体を用いた場合に特に有効な画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の(1)「画像担持体上に形成された静電潜像をトナー現像する現像手段と、現像されたトナー像を被転写部材に転写する転写手段と、画像担持体上に残った残留トナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置であって、フッ素系樹脂のブロックあるいは繊維からなる固体潤滑剤の供給源と該供給源の表面から潤滑剤を掻取し、掻取された潤滑剤を画像担持体表面に塗布するファーブラシからなる潤滑剤の塗布手段と、該ファーブラシによる前記供給源からの潤滑剤の掻取量及び/又は画像担持体表面への塗布量を制御する潤滑剤塗布量の制御手段であり、画像担持体の表面状態(滑り易さ=摩擦係数)を判断する検知センサとその出力を受け、塗布状態の判断をする制御装置から構成され、画像担持体の表面状態に応じて、潤滑剤が塗布される制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置」、(2)「潤滑剤塗布手段がクリーニング手段に併設して配置され、前記潤滑剤が前記ファーブラシを介して、画像担持体に塗布されることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成装置」、(3)「画像担持体の表面状態検知、画像担持体上に形成される画像の変化の検知とを併用することによって、前記ファーブラシによる前記供給源からの潤滑剤の掻取量及び/又は画像担持体表面への塗布量を制御することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の画像形成装置」、(4)「画像変化が感光体の表面摩擦係数が下がり過ぎることにより生じる現像不良によるものであることを特徴とし、その検知をセンサによって判断することにより、行なうことを特徴とする前記第(3)項に記載の画像形成装置」、(5)「画像不良は画像担持体である感光体に付着したイオン化合物が原因となり発生する画像ボケ、画像流れであることを特徴とし、その検知をセンサによって判断、もしくは出力された画像を判断することにより行なうことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の画像形成装置」、(6)「前記第(4)項又は第(5)項に記載の検知を、現像性能を制御するために具備されたフォトセンサによって行なうことを特徴とする画像形成装置」により達成される。
【0012】
以下、本発明を図面に沿って更に詳しく説明する。
まず、本発明に使用する複写プロセスについて説明する。複写プロセスを本発明の実施例装置の概略図(図1)を用いて説明する。図示される装置は、感光体のような画像坦持体(101)と、画像坦持体(101)を一様に帯電するための帯電手段(102)と、潜像形成のための露光手段(103)と、静電潜像をトナー現像して可視化されたトナー像を形成するための現像手段(104)と、画像坦持体(101)表面に形成されたトナー像をコピー用紙(109)に転写するための転写手段(105)と、転写処理後の画像坦持体(101)表面に付着している残留トナーを除去するためのクリーニング手段(106)と、転写処理後の画像坦持体(101)表面の残留電位を除電するための除電ランプ(107)と、コピー用紙(109)に転写されたトナー像を定着するための定着装置(108)と、画像坦持体(101)の表面状態をモニタするためのセンサ(204)を有し、この例の装置においては、前記クリーニング手段(106)内には、クリーニングブレード(106a)及びファーブラシ兼潤滑剤塗布ブラシ(106b)が存在する。感光体のような画像坦持体(101)に帯電手段(ここではロール形状の接触帯電装置を示す)(102)により(±)400〜1400Vが帯電される。帯電極性は感光体を構成する材料種類で異なる。近年、感光体の主流であり、また、本発明での適用感光体である有機感光体(OPC)にはマイナス帯電で動作するもの、プラス帯電動作の感光体がある。
【0013】
図2a〜dに示す図は本発明で使用される代表的な形態を示した感光体構成である。図2aは導電性支持体(1)上に下引き層(2)を形成し、その上に電荷輸送材と電荷発生材を一体化した感光層(5)の単層タイプ、同bは導電性支持体1上に電荷発生層(3)、ついで電荷輸送層(4)を形成した機能分離型の感光体、同cは導電性支持体(1)と電荷発生層(3)の間に下引き層(2)を形成した機能分離型の感光体、同dは電荷輸送層の上に保護層(6)を形成した感光体である。プラス帯電の場合は、図2aの構成が、マイナス帯電の場合は図2b〜図2dの構成の感光体が多く使用される。電荷輸送層を上面に形成する主な理由は高耐久化にある。電荷発生層を最上面に形成する場合には、ほとんどの場合保護層を必要とする。一般に電荷輸送材量のバインダー樹脂は各種ポリカーボネート樹脂が用いられることが多く、ドナー種を入れ、正孔移動度を高め使用される。ポリカーボネート樹脂が使用されるのは、耐候性が良好、極性依存性がない、耐摩耗性に優れる、透明である等の諸特性が良好であるためである。
【0014】
感光体に荷電が行なわれると、画像露光手段(103)により原稿露光が感光体面に行なわれる。
アナログ複写機の場合、露光ランプで照射された原稿像がミラーにより逆像の形で感光体に可視光投影され結像されるが、デジタルの場合にはCCD(電荷結合素子)で読みとられた原稿像は630〜780nmのLDやLEDのデジタル信号に変換されて、感光体上に結像される。したがって、アナログとデジタルの波長域は異なる。結像によって感光層では電荷分離が行なわれ、感光体に潜像形成が行なわれる。原稿に応じた潜像形成が行なわれた感光体(101)は現像手段(104)で現像剤により現像が行なわれ、原稿像は顕像化(トナー像)される。
【0015】
次に感光体上のトナー像は転写手段(105)によりコピー用紙(109)に転写され、定着装置(108)に送られハードコピー化される。一方、感光体(101)は転写後、クリーニング手段(106)(ファーブラシ(106b)およびクリーニングブレード(106a)で構成)でトナー像が清掃され清浄化される。
最後に、感光体中の潜像を消去し均一化するための除電手段(107)で除電され、一連の複写プロセスは終了する。
【0016】
次に、本発明の課題である複写プロセス上の問題点について説明する。
本発明では感光体(101)に電荷を付与する方式(帯電法)として、接触帯電法を使用する。帯電法としては現在、無声放電を行ない感光体に荷電を行なうコロナ帯電法、感光体に102〜1012Ω・cm程度の抵抗性を持つ導電体を感光体に接触させながら移動し帯電する接触帯電法が実用化されている。感光体には上記したいずれかの帯電法が使用されるが、帯電時に電荷以外に副産物として、感光体の特性を劣化させるオゾンや窒素酸化物(=NOx)などのコロナ生成物が発生する。この発生量はプラスとマイナスでは大きな違いがあり、マイナス帯電の場合、プラスに比べ、コロナ生成物の発生量は圧倒的に多く、例えば、コロナ放電法でオゾンの発生量を見ると、プラス帯電ではマイナス帯電の1/10〜1/100程度となる。また、帯電法で発生量を比較すると、コロナ放電法に比して、接触帯電法の方が圧倒的に少なく、オゾンの発生量はコロナ放電法の1/100〜1/200程度、窒素酸化物は1/50〜1/100程度である。
【0017】
このように帯電装置によりオゾンや窒素酸化物などのコロナ生成物の発生量に違いがあるが、これらのコロナ生成物は画像形成を行なう上で、きわめて有害物質である。すなわち、コロナ生成物の内、オゾンには、環境面での危険なガス種に指定されているが、化学的性質として漂白作用や強力な酸化作用があるため、感光体の構成物質の分子間結合を切断したり、感光体の輸送能力、感光性機能を低下させる。したがって、感光層には製造時、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール等のモノフェノール化合物、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6t−ブチルフェノール)等のビスフェノール系化合物、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等の高分子フェノール系化合物、ハイドロキノン類、有機燐化合物類等の酸化防止剤もしくは酸化抑制剤、あるいは可塑剤を重量比で1〜20%添加する場合が多い。このことによりオゾンの層中への浸透は抑制できるが、感光層表層は常にオゾンに晒されているため、酸化防止剤の機能の低下と共に、表面抵抗が低下し大気中の水分が吸着しやすくなり、画像品質低下を招く。
【0018】
一方、窒素酸化物の場合には大気中の水分と結合し、硝酸となり、同様に感光層の電気抵抗低下を起こすが、硝酸の場合は酸化防止剤の機能が働き難く、感光層へ浸透し感光層抵抗低下を起こし、画像流れ等の画像品質の低下を招く。
上記するようにコロナ生成物の影響は非常に大きいが、これらガス種は接触帯電法が圧倒的に少ないため、画像形成に有利な接触帯電法を使用する。
【0019】
コロナ生成物が感光体に付着した場合の問題点をまとめると次のとおりとなる。即ち、解像性低下、シャープ性等の画像品質低下が起こり、ひどくなると画像流れとなる。さらに、感光体汚染により、摩擦係数が大きく(摩擦抵抗の増加)なり、画像の局部的な転写不良、クリーニング性能の低下、ブレード鳴き(ブレードの摺擦圧が増加し、感光体が振動しキーンという不連続音が発生する、ひどくなると、ブレードの巻き込みが起こる)、感光層の摩耗促進などの問題が発生する。
したがって、高品位画像を長期に亘って維持するためには、これらの問題を回避する手段が必要となる。
【0020】
次に上記問題点を抑制し、改善する手段としては感光体の摩擦係数を低減化し、その状態を維持する手段について説明する。
コロナ生成物の発生は避けることはできないが、付着しても簡単に除去できるような表面状態にすれは、上記問題点は抑制ないし回避が可能となる。
感光体表層を低摩擦係数化するための物質(潤滑剤)としては、種々のものが挙げられるが、本発明においては特にフッ素系樹脂(ブロック、繊維状)を主とするものが使用される。他に液状タイプではシリコーンオイル、フッ素系のオイル等の合成油、スクワランオイルなどの動物性のオイル、菜種油、紅花油、ゴマ油、椿油などの植物性のオイル、鉱物油等を併用でき、潤滑性を得る手段としてはいずれも有効であるが、長期安定性を考慮した場合、シリコーンオイル、フッ素系のオイル等の合成オイルを使用するのが望ましい。シリコーンオイルにはメチルフェニルシリコーンオイル、フロロシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、ポリエーテル、フッ素、エポキシ、アルコール等の変性シリコーンオイルなどがあり、効果として多少の違いが有るが潤滑剤としてはほぼ使用可能である。フッ素系のオイルとしてはフルオロカーボン油、パーフルオロエーテル油などがある。
【0021】
また、高粘度になるが、上記オイルを基油とするシリコーングリス、フッ素グリスなどのグリース類も使用できる潤滑剤である。
固形タイプの潤滑剤としてはオレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の金属脂肪酸、滑石(タルク)類、フッ素を含有する高分子で、ポリテトラフルオロエチレン(商品名:テフロン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合物、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンとオキサフルオロプロピレンとの共重合物、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロルジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、フッ素樹脂を繊維化したフッ素繊維にポリフルオロカーボン、ポリテトラフルオロエチレン等の繊維物がある。
粉末タイプとしてはポリフッ化ビニリデン、酸化亜鉛、滑石の粉末などがある。
【0022】
潤滑剤は極薄層で均一に塗布することにより画像品質が安定し、潤滑性が最大限に発揮される。したがって、良好な潤滑剤を均一に塗布する方法が必要である。本発明においては、これらの潤滑剤の中で少ない量で効果を発揮できしつこい付着性を示さないため取り扱い易く、しかも画像品質の乱れが起きにくいフッ素系樹脂(ブロック、繊維状)を用いる。
【0023】
【実施例】
つぎに実施例を用い、本発明の内容について、さらに詳細に説明する。
本発明の画像坦持体の摩擦係数低減化は図3に示すクリーニング装置の入り口側に設置された表面状態検知センサと潤滑剤塗布制御装置の両者で実施される。ここではクリーニング装置内に設置された潤滑剤塗布装置で説明する。
感光体の平滑性が優れないと前記した問題点が発生する。したがって、これらの問題点を発生させないためには、感光体の表面平滑性は常に或るレベル以下に保持しておく必要がある。
クリーニング手段(106)はクリーニングブレード(106a)、ファーブラシ(106b)および廃剤送り装置などから構成されるが、さらに潤滑剤塗布(機構)手段(201)が組み込まれる。潤滑剤塗布手段(201)は潤滑剤(201a)、潤滑剤(201a)を取り付ける支持体(201b)、スプリング(201c)から構成され、潤滑剤(201a)を駆動するための駆動装置(202)、駆動装置をコントロールする制御装置(203)が接続される。一方、駆動系の動作を判断する手段として、クリーニング装置の入り口側にセンサ(204)が設置され、感光体表層の滑り易さ(摩擦係数の大小)を判断する。
【0024】
図3に示す潤滑剤はテフロンの商品名となっているポリテトラフルオロエチレンの3mm厚のシートを20mm幅、長さ305mmに切断したものである。フッ素樹脂を塗布する幅は画像領域+2〜5mm程度に設定する。
センサ(204)には、圧力センサなどの圧力又は重量を測定する手段のセンサを使用する。圧力センサには歪みゲージ式センサ、圧電式のセンサ等があり、圧力や重量がセンサに加えられると、歪みが生じる。その歪みを電圧あるいは電流に変換し出力として取り出す。
【0025】
上記圧力センサは共和株式会社などの素子メーカーで製作しており、入手可能である。
センサには各種感知幅のものがあり、10grf/cm2〜500kgf/cm2と大きく、状況に応じて選択できる。本発明では30〜1000grf/cm2の範囲のもので有れは良い。
共和株式会社の圧電型のセンサーでは、PGM−G、PSL−A、PD−Aなどの型番のものが利用できる。
【0026】
歪みゲージ式では型式としてP3000シリーズのものが使用可能である。
具体的な例としては、ゴムのような弾力性のあり、滑り性の悪く、感光体を傷つけにくい接触子(ゴムチップのようなもの)を前記センサの受け部側(先端)に取り付けれるように加工し、接触子が感光体(101)表面に当接するように設置する。
感光体の表面汚染が進むと、摩擦抵抗が増加するため、センサ(接触子)に加えられる圧力が増し、出力電圧が増加する。すなわち、摩擦係数が増加する方向である。
センサは潤滑剤塗布の駆動装置をコントロールする制御装置(203)と接続されており、センサの出力電圧に応じて、制御装置(203)が駆動装置(例えばソレノイドを使用)を作動するか否かの判断を行なう。センサからの信号(電圧もしくは電流)が或る一定以上になると、駆動装置(202)に伝達され、駆動装置(202)が潤滑剤の支持体に一体となっているスプリング(201c)を押すことにより、潤滑剤がファーブラシ(106b)に接触し、潤滑剤を研磨する。次にファーブラシに付着した潤滑剤が感光体(101)に塗布される。なお、スプリングの可動幅、押し圧は調整ないし、スプリングの交換で簡単に実施できる。
【0027】
潤滑剤が感光体表層に塗布されると、感光体(101)の摩擦係数が低下し始める。塗布が行なわれ摩擦係数が低下し、滑り効果でセンサに加えられる荷重(押し圧)が低下すると、センサからの信号(電圧または電流)が低下し、一定量まで下がると、制御装置の信号がオフになり、駆動装置(202)の動作信号が遮断され、潤滑剤(201a)の塗布が停止される。以降はこの繰り返しとなる。
【0028】
図3のようなクリーニング装置内に組み込む場合の潤滑剤(201a)は液体より固体の方が取り扱い上有利である。固体としては、前記したように、フッ素を含有した高分子(フッ素樹脂のブロックや繊維状のもの)が好適である。フッ素樹脂が潤滑剤として好適な理由としては以下に示す理由に因る。すなわち、フッ素樹脂は化学的に安定である。フッ素樹脂をファーブラシで削ると、目視不可能な程度の超微粉末になる。しかもフッ素系である故に特に潤滑性に優れる。したがって、極薄層であっても摩擦係数を0.1〜0.3と低い値に低下させることができる。さらに極薄層であるため、画像に対しては全く影響をおよぼさない。
【0029】
ただし、摩擦係数が0.1以下に低くなった場合、耐摩耗性は向上し、クリーニング性が向上することが期待できる。しかし、図1に示すような現像方式(マグネットブラシ法)では潤滑剤が必要以上に付着し滑りすぎ、現像剤(トナー)の滑りを生じて、文字エッジがかすれた状態になる。一見解像度が向上した形に見えるが、シャープ性がボソボソとなり、ハーフトーン画像についても均一性が希薄になりがさついた画像となる。したがって、摩擦係数が低けれはよいと云うことにはならない。
【0030】
したがって、摩擦係数は前記したように好適な範囲は0.4以下であり、好ましくは0.05〜0.3の範囲内が良い。ただし、注意すべきは前記範囲内であっても、例えば、0.08程度の低いレベルの摩擦係数が長時間にわたって維持されるような場合には、滑り易さのため感光体面の掻き取り効果が低下し、前記したように画像のエッジ部がかすれたような画像になり、また、場合によってはコロナ物の掻き取りの不十分になる可能性があり、画像流れという現象も起こる可能性がある。したがって、更に好ましい摩擦係数の範囲は0.1〜0.3である。
因みに、潤滑剤を塗布しない場合の有機感光体の摩擦係数は0.5〜0.6の間にあり、複写プロセスを使用したあとでは0.6〜0.7程度に上昇し、クリーニングブレードの摺擦圧が上昇し、ブレード鳴きや、感光体の摩耗が促進される可能性が増加する。また、本発明においては、画像坦持体の表面状態を検知する以外に、画像坦持体上に形成される画像の変化を検知することによって、判断を行なうことができる。そのような画像の変化を検知する手法としては、例えば前記特開平8−202226号に記載の画像変化の検知判断法を転用することができる。
【0031】
フッ素樹脂はテープ状のもので、テフロンテープ、ナフロン、ニトフロン、フィルム状のものでニトフロン、FEP、ナフロンシート、フ口口グラスシート等(いずれも商品名)がある。シート状のものは0.5〜10mm程度の厚みのものをファーブラシの幅、画像領域に合わせて切断し、支持体に取り付ける。また、裏面に接着剤を塗布したシート物も利用できる。
【0032】
本発明のクリーニング装置内に組み込む潤滑剤(201a)の好適な形状例を図3に示す形状以外の好適な形状を図4に示す。
通常は3〜10mmのシートを必要な幅および長さに切断して、板状(もしくはブロック状)の形で取り付け使用するが、図4に示す形状のものはいずれを選択しても実用上問題無く使用できる。この形状以外にも円筒状や丸棒のものもあるが、これらはいずれもこの範疇に入る。
【0033】
図4を説明すると、Aは半円球状のもの、Bはシート状、フィルムもしくはテープ状のもの、Cはブラシ状のもの、Dはフッ素樹脂の微粉末をメッシュのシートで包み込んだもの(参考例)である。メッシュのシートはナイロンなどの耐摩耗性のある材質を使用する。なお、以上説明した以外にも、同様な効果を生むもので有れ、潤滑剤材料に特に限定されるものではない。また、塗布方式を変更することによって、前記した種類の潤滑が使用できる。
【0034】
潤滑剤を塗布する方法に図3に示すクリーニング装置内のファーブラシを介して行なう方法について説明を行なった。この方法はファーブラシにトナーのクリーニングと潤滑剤の塗布という2種の異なった作用を持たせたものであり、スペースという面で有利である。また、ブラシを使用することで、潤滑剤の研磨が確実に行なわれ、ブラシの先端に付着した潤滑剤の微粉末がほぼ均一に画像表面に移行塗布することができる。ブラシ以外スポンジなどの発泡材、形態や硬度等が不適当であると摺擦音が発生することがあり、騒音問題となる。
【0035】
クリーニング装置内に組み込む方式は感光体が小径化した場合や、感光体の周りにスペースがない場合など好都合である。感光体が大きく、スペースに余裕がある場合には図5に示すように、図3の方式に限定されることは無い。また、クリーニング装置内に設置する場合などでも、別にブラシ形状のような均一塗布が良好な塗布部材を設けて、図3と同じように構成しても良い。この場合は、潤滑剤を塗布する場合に、トナーによる汚れが少ない分、SN比は更に高くなることが期待できるが、摩擦係数を前述した摩擦係数の範囲になるように低レベルで維持さえすれば、SN比は十分確保できる。
【0036】
図6に潤滑剤の塗布タイミングチャートを示す。
潤滑剤の塗布方式について説明する。
通常、感光体を構成する電荷輸送層には膜質改良剤として低分子のシリコーンオイル等の潤滑油が添加されることが多いが、このような感光体では膜質改良剤の効果により、0.46〜0.55程度の比較的低い摩擦係数を示す。しかし、50〜100枚の複写を行なうと摩擦係数は簡単に0.6前後まで増加する。これは現像剤や、ブレードによりオイルが除去され、オイルの供給が行なわれ難いため、表層部のオイルが枯渇するためである。
感知センサ(204)はこの摩擦係数の変化を感知するが、0.5前後の摩擦係数では目標値を越えてしまうため、制御装置203が基準値以上の信号であることを検知して、初期より駆動装置(202)が働き、潤滑剤の塗布が感光体(101)に向かって行なわれる。
潤滑剤(201a)が塗布され始めると、感光体(101)の摩擦係数が低下し始めるが、センサーの出力電圧を受けた制御装置(203)が或る基準値以下の信号として受けると、駆動装置(202)は動作を停止し、潤滑剤(201a)はファーブラシ(106b)の接触が行なわれない位置に若しくは微かに接触する位置まで後退し、又は図5に示されるようなタイプのものにあっては感光体(101)表面との接触が行なわれない位置に若しくは微かに接触する位置まで後退し、感光体への潤滑剤の塗布は停止される。
【0037】
上記説明の中で潤滑剤(201a)とファーブラシ(106b)が微かに接触する位置まで後退する内容を記したが、これは感光体(101)を構成する電荷輸送材料によっては摩擦係数が予定の摩擦係数値迄低下しない感光体も有るためで、コントロールに遅延が有る場合には感光体によって潤滑剤とファーブラシの接触条件を変化させた方が望ましい場合もある。
【0038】
光体の表面状態を判断するセンサ(204)の取り付け位置は、特にクリーニング手段(106)の入り口側でなくとも良く、場合によってはクリーニング手段(106)のクリーニングのブレード上面側であっても良い。
【0039】
効果の実施例を以下に説明する。
効果確認用の感光体として、φ100mmのアルミニウムドラムに下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層を夫々形成し、作製した電子写真感光体を用意した。
【0040】
[下引き層用塗工液]
アルキツド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 200部
[電荷発生層用塗工液]
下記構造のトリスアゾ顔料 2.5部
【0041】
【化1】
Figure 0003705400
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.5部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
[電荷輸送層用塗工液]
ビスフェノールA型ポリカーボネート 10部
(帝人:パンライトK1300)
下記構造の低分子電荷輸送物質 10部
【0042】
【化2】
Figure 0003705400
塩化メチレン 100部
【0043】
実験機は電子写真複写機DA355機(リコー製)をローラーによる接触帯電方式に、クリーニング装置は図3に示すように改造した。感光体の表面状態の検知センサーとして共和株式会社のPGM−G型を使用し、接触圧が測定できるように加工した。
取り付け位置はクリーニング装置と転写装置の間に設置した。
潤滑剤塗布用の制御装置はあらかじめ実験で確認した摩擦係数が目標値0.4(0.37〜0.42の範囲)で作動するようオン、オフするような条件に設定した。
効果確認は2千枚/日、A−3サイズ複写を行ない、適時摩擦係数を測定し、各条件での終了後、画像確認、感光層の膜厚測定(摩耗量)を行なった。
【0044】
図7に潤滑剤(フッ素樹脂)使用有無時の複写枚数と摩擦係数の推移について測定結果(グラフ)を示す。
図中、▲1▼は潤滑剤を装着しない場合の摩擦係数の推移、▲2▼は潤滑塗布装置を1回だけ作動させた場合の摩擦係数の推移、▲3▼は潤滑剤を装着し、ファーブラシの穂が約lmm食い込むように調節した場合の摩擦係数の推移、▲4▼はファーブラシの穂が2〜2.5mm食い込むように調節した場合の摩擦係数の推移を夫々示した図である。
潤滑剤を塗布しない場合▲1▼はすぐに摩擦係数が上昇し、0.6前後の値まで上昇する。
潤滑剤の塗布装置を1分間だけ1回作動させた場合には塗布効果がしばらく持続したあと上昇に転じ、塗布しないときの摩擦係数の数値に並ぶ。
ファーブラシの穂を潤滑剤に約lmm食い込むように設定して、摩擦係数が0.37〜0.43の間でオン、オフを繰り返すような条件で制御装置を動作させるようにした▲3▼の場合には、摩擦係数は0.2〜0.5の間でコントロールする。
ファーブラシの食い込み量を2〜2.5mmに設定した▲4▼の場合には、ブラシによる掻き取り効果が増し、感光体への潤滑剤の塗布量が増加するため、より一層効果が期待できる。このことから潤滑剤を塗布しコントロールすることにより摩擦係数を低く抑制できることが判る。
【0045】
各番号の実験が終了後に、感光層の膜厚減少量および指定のテストチャートを使用して画像で効果を判定した結果について▲1▼、▲2▼については画像の乱れは無かったが、摩擦係数が0.6以上になる枚数で若干ブレード鳴きが感じられた。
▲3▼および▲4▼についての解像度は5.6〜6.3本/mmが4.5〜5.0本/mmに変化したくらいで、シャープ性は良好であった。解像度の劣化は主には、感光体の疲労によるものである。ただし、膜削れ量には若干差が生じ、▲3▼で1000枚当たり0.37μmの削れに対し、▲4▼では0.21μmの削れとなり、潤滑剤の塗布量が多い方が耐摩耗性が良好であることが確認された。潤滑剤を塗布しない場合には1000枚当たり、0.85〜1.1μm程度の削れが観測される。
【0046】
本発明では感光体の表面状態(摩擦係数の度合い)を判断するセンサーを組み込むことで目的を達成するが、本方式以外に感光体に形成された画像品質(例えは濃度、文字のかすれ具合等)を判断する専用のセンサーを組み込み、感光体の表面状態(摩擦係数の度合い)を判断するセンサーと併用してコントロールを行なうことも可能である。
【0047】
次にこの方式について説明する。
前記したように、感光体に帯電(電荷を付与する)する際に、コロナ生成物が発生する。接触帯電法はコロナ生成物の発生がきわめて少なく、感光体には酸化防止剤や可塑剤を添加するため、さらには、感光体に付着したコロナ生成物は現像剤やクリーニング部材で有る程度除去され、腹削れが有るために、接触帯電法ではコロナ生成物による画像の乱れは殆ど起こらないが、帯電性が不良な感光体などの場合には、過剰の電流を帯電装置に流すため、コロナ生成物の発生量が増加し、それに伴ってコロナ生成物が感光体表面に強く作用し、かつ潤滑剤の塗布量が少なく、クリーニング装置や現像部での除去効率が低下した場合などでは、コロナ生成物の影響が残り画像の乱れが起こる可能性がある。
【0048】
一方、上記とは別に何らかの事情(例えば、制御系の不良、潤滑剤の過剰削れにともなう潤滑剤の過剰塗布)により摩擦係数が常時0.1例えば0.05を切るような異常低下を示した場合などでも、作像不良が起こり、文字エッジのかすれ、画像濃度の低下、尾引きなどの現像力低下が生じる。ただし、瞬時的な低下では殆ど問題にはならない。
このような現象が起こった場合、感光体の摩擦係数以外に画像状況を判断する専用のセンサーによる画像安定化を図ることで目的を達成する。専用のセンサーは図8の図に示すように、感光体に面した側に取り付けた画像読み取り用の専用のセンサー205、あるいは/および転写装置上の転写後のコピー用紙に面した側に取り付けたセンサー206で検知された画像信号を制御装置に送り込み、潤滑剤の塗布判断を行ない塗布制御する。センサーは1〜数カ所設置する。感光体に面する取り付け位置は図示した位置以外では現像装置と転写装置の間が適する。
【0049】
センサーはいずれも反射型フォトセンサーが用いられ、205では感光体上の画像情報を、206では転写後のコピー紙上の画像情報を検知する。感光体上の画像情報を画像で判断しない場合には、非画像部に、例えば、lcm2の大きさで露光を行ない現像し、その濃度を検知して背景部との比較を行ない、電位差として基準電位以下で有れば、画像劣化が生じたとの判断で、潤滑剤を塗布するということもできる。
なお、上記方式を取らない場合には、手動の潤滑剤塗布ボタンを設置して置いて画像で判断し、必要ならば手動で、潤滑剤を塗布することも可能であるが、情報の判断が遅れるため、好ましくは自動判断により行なうことが望ましい。
【0050】
なお、本発明で使用した摩擦係数は以下の方法で測定する。
摩擦係数はオイラー・ベルト法を使用し、ベルトは中厚の上質紙を紙すきが長手方向になるような幅30mm、長さ250〜260mmの紙片とし、両端にフックを取り付け、一方に荷重(100gr)をかけ、もう一方にフォースゲージを設置し、感光体として円筒の感光体を用い、90°方向にフォースゲージを引っ張り、ベルトが移動開始した時点の荷重を読みとり次の式より算出する。
【0051】
【数1】
Figure 0003705400
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成法では、画像坦持体(感光体)の摩擦係数を良好な状態に維持するための潤滑剤塗布装置とその潤滑剤塗布をコントロールする制御装置を配備することにより、感光層の膜厚減少量を少なく抑え、ブレード泣きが解消し、長時間にわたって解像性良好な画像を維持できるようになる。
【0053】
また、感光体の表面状態を判断する手段として、滑り状態(摩擦抵抗)を判断する検知センサーを感光体周りに1〜数個設置し、その検知センサーからの信号の大小を制御装置で判断する。摩擦係数が高いと判断したら、駆動装置を稼働させ、潤滑剤を塗布することによって、感光体表面の摩擦係数を適当に調整する。潤滑剤の塗布が行なわれることによって、感光体の摩擦係数が低下してきたら、センサーからの信号が低下し、基準電圧以下であることを制御装置が判断すると、駆動装置の動作が停止され、潤滑剤の塗布が中止される。以下、この繰り返しが行なうことによって、感光層の膜厚減少量を少なく抑え、ブレード泣きが解消し、長時間にわたって解像性良好な画像を維持できるようになる。
【0054】
また、潤滑剤の塗布装置をクリーニング装置に併設、例えファーブラシからなるクリーニング装置の中に組み込む場合には、スペース的に有利となり、かつファーブラシを介して感光体に塗布することによって、薄膜で均一な塗布を行なうことができるため、感光層の膜厚減少量を少なく抑え、ブレード泣きが解消し、長時間にわたって解像性良好な画像を維持できるようになる。
スペース的に余裕がある場合には、クリーニング装置近傍に同様な効果を得る装置を設置しても同様な効果が得られる。
【0055】
また、潤滑剤としては潤滑効果があり、経時的安定性のあるものは殆ど使用可能であるが、特には薄膜で潤滑効果が高いフッ素樹脂を使用することで、潤滑効果を高め、しかも極薄層で潤滑性が得られるため、感光層の膜厚減少量を少なく抑え、ブレード泣きが解消し、解像度の劣化が最小限に抑えられるため長時間にわたって良好な画像を維持できるようになる。
【0056】
また、フッ素系樹脂からなる潤滑剤の形状をシート(フィルム)、ブロック、繊維形態のいずれか1種の形態のものを使用することにより、潤滑剤が均一に、有効に極薄層で塗布されるため、解像度の低下が最小限に抑えられ、また、感光層の膜厚減少量が少なく、ブレード泣きが解消し、長時間にわたって良好な画像を維持できるようになる。
【0057】
また、感光体上の表面状態(滑り易さ=摩擦係数)を判断して画像形成する以外に、画像の変化を判断して画像形成するため、より一層画像の安定化が期待できる。
【0058】
また、潤滑剤が何らかの異常により過剰に塗布され、摩擦係数が下がりすぎた場合、画像濃度の低下や作像劣化が発生する可能性がある。このような場合、感光体上あるいは/およびコピー用紙上の画像状況を専用のセンサーが判断し、画像形成を行なうことができるため、より一層画像の安定化が期待できる。その他の効果は従来通りである。
【0059】
また、帯電時に発生するコロナ生成物によって発生したイオン化合物によって生じる画像劣化を感光体およびコピー用紙上の信号を専用のセンサーで読みとり制御装置が適宜判断して、潤滑剤の塗布判断を行ない、画像形成を行なうためより一層安定した画像維持が可能となるようにする。
【0060】
発明の画像形成法では、画像上のおよびコピー用紙の画像の状態を判断する専用のセンサーとして反射型のPセンサー(フォトセンサー)を使用することにより、一定周期毎にフィードバックを行ない画像形成を行なうことによって、より一層安定した画像維持が可能となるようにする。
【0061】
これらの操作により、画像坦持体(感光体)の摩擦係数が低いレベルに抑制される結果、感光体は低摩耗化し、トナー像の転写効率はアップし、画像の劣化が抑制されるため、長時間にわたって良好な画像を維持でき、さらにブレード鳴きの発生の抑制が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の1例を説明する概略図である。
【図2】本発明に使用される感光体の層構成例を示す図面である。
【図3】本発明の画像形成装置の他の1例を説明する概略図である。
【図4】本発明で使用する潤滑剤の形状例を示す説明図である。
【図5】本発明の画像形成装置の更に他の1例を説明する概略図である。
【図6】本発明の画像形成装置における潤滑剤の塗布のタイミングを表すタイムチャート図である。
【図7】電子写真感光体の複写枚数による摩擦係数の推移を示す1例の説明図である。
【図8】本発明の画像形成装置の更に他の1例を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体
2 下引き層
3 電荷発生層
4 電荷輸送層
5 感光層
6 保護層
101 画像坦持体(感光体)
102 帯電手段(接触帯電装置)
103 画像露光手段
104 現像手段
105 転写手段
106 クリーニング手段
106a クリーニングブレード
106b ファーブラシ兼塗布ブラシ
106d 塗布ブラシ
107 除電装置(ランプ)
108 定着装置
109 コピー用紙
201 潤滑剤塗布手段
201a 潤滑剤
201b 潤滑剤の支持体
201c スプリング
201d 潤滑剤のファーブラシ兼塗布ブラシ
202 駆動装置
203 制御装置
204 センサ
205 フォトセンサ
206 フォトセンサ

Claims (6)

  1. 画像担持体上に形成された静電潜像をトナー現像する現像手段と、現像されたトナー像を被転写部材に転写する転写手段と、画像担持体上に残った残留トナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置であって、フッ素系樹脂のブロックあるいは繊維からなる固体潤滑剤の供給源と該供給源の表面から潤滑剤を掻取し、掻取された潤滑剤を画像担持体表面に塗布するファーブラシからなる潤滑剤の塗布手段と、該ファーブラシによる前記供給源からの潤滑剤の掻取量及び/又は画像担持体表面への塗布量を制御する潤滑剤塗布量の制御手段であり、画像担持体の表面状態(滑り易さ=摩擦係数)を判断する検知センサとその出力を受け、塗布状態の判断をする制御装置から構成され、画像担持体の表面状態に応じて、潤滑剤が塗布される制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 潤滑剤塗布手段がクリーニング手段に併設して配置され、前記潤滑剤が前記ファーブラシを介して、画像担持体に塗布されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 画像担持体の表面状態検知、画像担持体上に形成される画像の変化検知とを併用することによって、前記ファーブラシによる前記供給源からの潤滑剤の掻取量及び/又は画像担持体表面への塗布量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 画像変化が感光体の表面摩擦係数が下がり過ぎることにより生じる現像不良によるものであることを特徴とし、その検知をセンサによって判断することにより、行なうことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 画像不良は画像担持体である感光体に付着したイオン化合物が原因となり発生する画像ボケ、画像流れであることを特徴とし、その検知をセンサによって判断、もしくは出力された画像を判断することにより行なうことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1に記載の画像形成装置。
  6. 請求項4又は5に記載の検知を、現像性能を制御するために具備されたフォトセンサによって行なうことを特徴とする画像形成装置。
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