JP3700390B2 - スポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポット溶接用ガンのチップを研磨する一方、その磨耗量を検出することができるスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの生産には、スポット溶接機が一般的に使用されている。このスポット溶接機は、スポット溶接ガンに備えられた一対のチップで、溶接されるワークを加圧し、チップ間に通電することによってスポット溶接するものである。
【0003】
スポット溶接の工程では、溶接の信頼性を高めるため、常に一定の溶接条件が保てるようにスポット溶接ガンを管理(例えばチップのドレス、チップ進退量の補正など)をしている。
【0004】
例えば、チップは、スポット溶接に使用されるうちに磨耗し、その先端部分が荒れる。このためスポット溶接工程では、溶接を所定の回数行なうごとにチップを研磨装置(チップドレッサ)で整形、研磨し、その先端が一定の形状、面積になるようにすると共にその先端を滑らかにするチップドレス作業を行なっている。
【0005】
また、最近ではスポット溶接ガンとしてサーボガンが多用されているが、このサーボガンは、チップの進退位置によって加圧力を調整するようにしてあるので、チップの磨耗量は正確に把握しなければならない。例えば、新品のチップを取り付けた際に、チップの進退方向の原点位置を定め、この原位置からチップをどの程度進めるとワークに接触するのか、また、その接触した位置からどの程度進めると加圧力が規定の圧力になるのかを規定しておくが、チップが磨耗したり、チップドレス作業が行なわれた後には、規定した進退量ではワークを当初予定した圧力まで加圧することができなくなる。このためスポット溶接工程では、定期的にチップ磨耗量を検出し、ワークの加圧力が規定の圧力となるように、磨耗量に応じた進退量の補正を行なっている。
【0006】
このようなチップ磨耗量の検出と、それに伴う進退量の補正は、通常は前述したチップドレス作業と同時期に行なっている。なお、チップ磨耗量を検出する公知の技術としては、例えば特開平7−284957号、特願平10−000513号が掲げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−284957号、特願平10−000513号に記載された発明は、いずれもチップドレス作業とチップ磨耗量検出作業を別々に行なっている。このため、それぞれの工程に専用の場所や設備が必要となる。
【0008】
また、前述したようにチップ磨耗量の検出とチップドレスとは、所定の回数溶接を行なうごとに行なわれているため、両者にかかる時間の分だけスポット溶接工程のサイクルタイムが延びることになり、ひいてはスポット溶接の生産性に悪影響を与えることになる。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みて行なわれたものであって、チップドレス作業とチップ磨耗量検出作業に必要となるスペースや設備を縮小、減少させることができると共に、チップドレスとチップ磨耗量検出にかかる時間を短縮し、より生産効率の高いスポット溶接を実現できるスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため本願発明は、以下のように構成される。
すなわち、請求項1記載の発明は、スポット溶接ガンに備えられる一対のチップによって挟持されながら、前記一対のチップを整形研磨するチップドレス部と、前記チップが整形研磨されたときに該チップにより挟持されている前記チップドレス部の位置を検出できるように前記チップドレス部と一体的に構成され、前記チップが整形研磨されたときの前記チップドレス部の位置と、前記チップが未使用のときの前記チップドレス部の位置との変位を、前記一対のチップのうち溶接ガンに対して固定された固定チップの磨耗量として検出する磨耗量検出部と、を有することを特徴とするものである。
【0011】
このように構成することによって、チップドレス作業が終了すると、チップをこのままの状態にしてその磨耗量を検出することができ、チップドレス作業と磨耗量の検出とを同時に行なうことができる。また、チップドレス部と磨耗量検出部とが一体的に構成されていることによって作業領域において両者の占めるスペースを共通にでき、作業領域を縮小することができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、前記磨耗量検出部は、前記チップが整形研磨されたときに該チップにより挟持されている前記チップドレス部の位置を検出する変位センサと、前記チップが整形研磨されたときの溶接ガンに対して上下動する可動チップの位置を検出する位置検出器と、前記チップが未使用であるときに前記チップにより挟持したときの、前記チップドレス部の初期位置および前記可動チップの初期位置を記憶する記憶部と、前記変位センサの検出結果および前記記憶部に記憶されている前記チップドレス部の初期位置の誤差を演算して前記固定チップの磨耗量を演算し、前記位置検出器の検出結果および前記記憶部に記憶されている前記可動チップの初期位置の誤差から前記固定チップの磨耗量を減算して前記可動チップの磨耗量を演算する磨耗量演算部と、を有することを特徴とするものである。
【0013】
このように構成することによって、チップドレス時のチップの挟持位置からチップの磨耗量が演算でき、チップドレス作業後、チップドレッサからチップを開放し、磨耗量検出のためチップを磨耗量検出装置にセットし直す必要がなくなる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、前記可動チップはサーボモータによって上下動し、前記位置検出器は、前記サーボモータの回転量に基づいて前記可動チップの位置を検出することを特徴とするものである。
【0015】
このように構成することによって、可動チップがサーボモータによって上下動するよう構成されたものである場合、可動チップの位置検出部を新たに設ける必要がなくなり、位置検出部の部品点数を少なくすることができる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、ロボットによって駆動されるスポット溶接ガンに備えられる可動チップと固定チップとよりなる一対のチップに挟持されながら、前記可動チップおよび固定チップを整形研磨するチップドレス部と、前記チップドレス部を浮動状態に支持する一方、前記チップドレス部によって加えられる力に応じて変位するチップドレス部浮動支持部と、当該チップドレス部浮動支持部の変位を検出するように、前記チップドレス部と一体的に構成されている変位センサと、前記チップが整形研磨されたときの前記可動チップの位置を検出する位置検出器と、未使用の前記可動チップおよび前記固定チップにより前記チップドレス部を挟持したときに、前記変位検出部によって検出された前記チップドレス浮動支持部の変位の初期検出値および前記位置検出器によって検出された前記可動チップの初期位置を記憶する記憶部と、前記変位センサの検出結果および前記記憶部に記憶されている前記初期検出値との誤差を演算して前記固定チップの磨耗量を演算し、前記位置検出器の検出結果および前記記憶部に記憶されている前記可動チップの初期位置の誤差から前記固定チップの磨耗量を減算して前記可動チップの磨耗量を演算する磨耗量演算部と、を有することを特徴とするものである。
【0017】
このように構成することによって、可動チップの磨耗量、固定チップの磨耗量をそれぞれ演算することができる。また、可動チップの駆動量をロボットが溶接ガンを駆動する際に使用するものを流用することが可能となり、可動チップの位置を検出するための構成を新たに設ける必要がなくなり、磨耗量検出装置の部品点数を少なくすることができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、チップドレス作業が終了すると、チップをこのままの状態にしてその磨耗量を検出することができ、チップドレス作業と磨耗量の検出とを同時に行なうことができる。また、チップドレス部と磨耗量検出部とが一体的に構成されていることによって作業領域において両者の占めるスペースを共通にでき、作業領域を縮小することができる。
【0021】
したがって、チップドレス作業とそれに続くチップ研磨にかかる時間を短縮し、ひいてはスポット溶接のサイクルタイムを短くすることができる。また、作業領域を有効に利用することができる。
【0022】
請求項2記載の発明は、チップドレス時のチップの挟持位置からチップの磨耗量が演算でき、チップドレス作業後、チップドレッサからチップを開放し、磨耗量検出のためチップを磨耗量検出装置にセットし直す必要がなくなる。
【0023】
したがって、チップドレス作業とそれに続くチップ研磨にかかる時間を短縮し、ひいてはスポット溶接のサイクルタイムを短くすることができる。
【0024】
請求項3記載の発明は、可動チップがサーボモータによって上下動するよう構成されたものである場合、可動チップの位置検出部を新たに設ける必要がなくなり、位置検出部の部品点数を少なくすることができ、ひいてはスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置の構成を簡易にすることができる。
【0025】
請求項4記載の発明は、可動チップの磨耗量、固定チップの磨耗量をそれぞれ演算することができ、チップの磨耗量をより詳細に検出することができる。したがって、このようなデータを用いてスポット溶接時の教示データを補正すれば、より正確にスポット溶接の状態を判断でき、スポット溶接を高精度に行なうことができる。
【0026】
また、可動チップの駆動量をロボットが溶接ガンを駆動する際に使用するものを流用することが可能となり、可動チップの位置を検出するための構成を新たに設ける必要がなくなり、磨耗量検出装置の部品点数を少なくすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本実施の形態のスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置(以下、チップドレッサという)の全体構成を説明する図である。また、図2は、図1に示したチップドレッサ41を説明する斜視図であり、図3は、制御装置46の構成を説明するブロック図である。
【0029】
図1に示した装置は、溶接ガン43を駆動、支持するロボット42と、溶接ガン43のチップ21a,21bに対してチップドレス作業および磨耗量検出を行なうチップドレッサ41と、チップドレッサ41、溶接ガン43の両方を制御する制御装置46とよりなっている。
なお、本実施の形態では、制御装置46を溶接ガン43によって行なわれるスポット溶接の制御装置と共用している。
【0030】
溶接ガン43は、ガンアーム43aに固定されたチップ21bと、サーボモータ44によって上下動するチップ21aとを有している。サーボモータ44の回転量は、エンコーダ等の位置検出器23(図4)によって検出されており、サーボモータ44の回転量を変換して予め設定された位置を基準にしたチップ21aの位置を検出している。したがって、位置検出器23は、磨耗量検出部として機能する。
【0031】
なお、本実施の形態では、位置検出センサ23にサーボモータ44のエンコーダを流用しているが、この位置検出センサは、チップ21aの位置を制御装置46に入力するために独自に設けられたものであっても良い。
【0032】
本実施の形態のチップドレッサ41は、チップドレスとチップ磨耗量検出との機能を併せ持ち、チップドレスとチップ磨耗量の検出とを同時に行ない得るものである。このためにチップドレッサ41は、図2のようにチップドレス部1と、チップドレス部1を固定しておくためのブラケット9と、ブラケット9に設けられたガイド6と、チップドレス部1を浮動状態に支持するスプリング8と、チップドレス部1の上下方向の変位を検出する例えばエンコーダ等の変位センサ10とを有している。なお、この変位センサ10は、磨耗量検出部として機能する。
【0033】
チップドレス部1は、チップ21a,21bを研磨するカッターブレード2と、カッターブレード2を回転させるモータ3と、モータ3の回転をカッターブレード2に伝えるベルト5およびプーリ4とを有している。また、このチップドレス部1は、上下のチップ21a,21bによって挟まれて加圧され、これらを一度にドレッシングできるよう構成されており、このためカッターブレード2は、図4のようにチップドレス部1の上下面に設けられている。
【0034】
制御装置46は、図3のように演算部15と、記憶部12とを有している。
演算部15は、ロボット42のサーボモータ44に設けられている位置検出センサ23からチップ21aの位置を表す信号aを、チップドレッサ41からチップドレス部1の変位を表す信号cを入力し、この結果を信号bとしてロボット42にフィードバックしている。また、記憶部12は、演算部15の演算に必要なデータが記憶されており、チップ21a、21bが磨耗していない状態での変位センサ10、位置検出センサ23の検出値、さらにチップドレスを行なう位置座標やチップドレス作業の研磨条件もここに記憶されている。したがって、演算部15は、磨耗量演算部として、記憶部12は、チップ初期位置記憶部または初期検出値記憶部としてそれぞれ機能することになる。
【0035】
また、前記したように制御装置46はスポット溶接の制御装置と共用されるものである。このため、記憶装置12には、スポット溶接の各打点の位置座標や移動順序、あるいはチップによるワークの加圧位置など(以下、総称して教示データと記す)をも記憶されている。
【0036】
次に、以上述べたチップドレッサ41を含む構成によって行なわれる動作を具体的に説明する。
【0037】
チップ21a、21bのチップドレス作業が開始されると、制御装置46は、ロボット12のアームを駆動して、記憶部12に記憶されている座標にチップ21a、21bを移動する。この座標は、例えば、磨耗していないチップ21a、21bの中心がカッターブレード2の中心に位置し(x,y座標)、チップ21a、21bが、カッターブレード2に所定の圧力を加える(z座標)よう設定されている。
【0038】
したがって、チップ21a,21bが開いたままカッターブレード2の中心まで移動し、次に、チップ21aを下ろして所定の加圧力でカッターブレード2を挟持する。
【0039】
なお、チップ21a、21b間の加圧力は、例えば、サーボモータ44からのフィードバック電流がサーボモータの回転トルクと共に大きくなることを利用して検出される。つまり、予め記憶部12に所定の加圧力fに対応するフィードバック電流iを記憶しておいて、検出されたフィードバック電流が、予め記憶されている電流iに達したとき、チップ21a、21b間に所定の圧力が加わったものと判断してサーボモータ44を停止する。
【0040】
次にモータ3を回転し、チップ21a、21bを所定の条件でチップドレスする。チップドレス作業完了後、制御装置46は、チップ21a、21bをチップドレス作業終了時の位置に固定しておく。このとき、下側のチップ21bは、研磨後の状態でカッターブレード2に当接し、スプリング8によって支持されているチップドレス部1を所定量(Bとする)変位させる位置にある。この位置は、チップが新品の場合にチップドレスを行なわずに変位センサ10によって検出した変位量Aよりも小さい値となる。なお、変位量Aは、記憶部12に記憶されている。
演算部15は、変位量Bを記憶部12に記憶されている変位量Aと比較し、この差(A−B)をチップ21bの磨耗量として記憶部12に記憶する。
【0041】
次に制御装置46は、位置検出センサ23でサーボモータ44の回転量を検出し、チップ21aの位置(Cとする)を検出する。記憶部12には、チップ21a、21bが磨耗していない状態(新品時)での位置検出センサ23の検出値(Dとする)が記憶されている。
【0042】
演算部15は、検出した位置Cと記憶部12に記憶されている位置Dとを比較する。このとき、チップ21a、21bが磨耗していれば、位置Cは、位置Dよりも下方に位置することになる。また、位置Cと位置Dの差(C−D)は、チップ21a、チップ21bの磨耗量を両方含んでいることになる。したがって、C−Dから先に検出したチップ21bだけの磨耗量A−Bを差し引いた値C−D−A+Bをチップ21aの磨耗量として記憶部12に記憶する。
【0043】
ところで、記憶部12に記憶されている教示データは、チップ21a,21bの長さを磨耗していない状態であるとして設定されている。このため、チップ21a,21bが磨耗している場合には、その教示データにしたがってチップ21aを進退させたとしても、チップが新品時のものよりも、また、前回チップドレスをした時のものよりも短くなっているのであるからワークを予定の加圧力で加圧することができなくなる。つまり加圧力が磨耗量分だけ小さくなってしまう。
【0044】
これでは溶接品質に重大な影響を与えることになるので、制御装置46では、記憶部12に記憶してあるチップ21a,21bの磨耗量からスポット溶接の教示データを補正している。
【0045】
図5は、以上述べたチップ磨耗量検出の一連の処理を説明するフローチャートである。
チップドレス作業が開始されると、先ず、ロボット42が、動作を開始する原位置につく(S1)。そして、記憶部12に記憶されているチップドレス作業を行なう位置座標に溶接ガン43をアプローチし、チップドレス部1を挟持して加圧し(S2)、同じく記憶部12に記憶されている研磨条件(研磨時間など)でチップドレス作業を開始する(S3)。
【0046】
チップドレス作業が完了すると(S4)、演算部15は、溶接ガン43を記憶部12に記憶されているチップドレス作業を行なった位置座標に固定した状態のまま、変位センサ10が検出した変位量と、位置検出センサ23が検出したチップ21aの位置を入力する(S5)。
【0047】
そして、入力した値のうち変位センサ10が検出した変位量を記憶部12に記憶されているチップ21bが磨耗していない状態の変位量と比較して、チップ21bのみの磨耗量を算出する。次に、位置検出センサ23が検出したチップ21aの位置を記憶部12に記憶されている両チップ21a,21bが磨耗していない状態の変位量と比較し、両チップ21a,21bの磨耗量の和を算出し、この値から先に算出されたチップ21bのみの磨耗量を差し引いてチップ21aの磨耗量を算出(S6)し、再びロボット42を原位置に戻す(S7)。
以上の処理終了後、算出された両チップ21a,21bに基づいて教示データを補正し(S8)、チップドレス作業を終了する。
【0048】
以上述べた本実施の形態は、従来、チップドレス作業の工程終了後に磨耗量を検出する工程を行なっていたのに対し、チップドレス作業と磨耗量の検出とを同時に行なうことができる。このため、チップドレス作業がスポット溶接のサイクルタイム内に占めていた時間を実質的に0とすることができ、スポット溶接の生産性を高めることができる。
【0049】
また、チップの磨耗量検出装置としても、従来はチップドレッサと磨耗量の検出装置とを別個に設ける必要があり、2台分の装置が占めるスペースが必要であった。これに対し、本実施の形態の構成ではチップドレッサと磨耗量の検出装置とが一体化しており、装置の設置スペースが縮小できる。
【0050】
さらに検出された磨耗量に基づいてスポット溶接の教示データを補正することにより、実際のチップの状態に即した教示データを用いてスポット溶接を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のチップドレッサを適用した全体構成を説明する図である。
【図2】 図1に示したチップドレッサを説明する斜視図である。
【図3】 図1に示した制御装置を説明するブロック図である。
【図4】 図2のチップドレッサによってチップドレスされるチップの状態を説明する図である。
【図5】 本発明の一実施の形態の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…チップドレス部、
10…変位センサ、
12…記憶部、
15…演算部、
21a,21b…チップ
41…チップドレッサ、
43…溶接ガン、
44…サーボモータ、
46…制御装置。
Claims (4)
- スポット溶接ガンに備えられる一対のチップによって挟持されながら、前記一対のチップを整形研磨するチップドレス部と、
前記チップが整形研磨されたときに該チップにより挟持されている前記チップドレス部の位置を検出できるように前記チップドレス部と一体的に構成され、前記チップが整形研磨されたときの前記チップドレス部の位置と、前記チップが未使用のときの前記チップドレス部の位置との変位を、前記一対のチップのうち溶接ガンに対して固定された固定チップの磨耗量として検出する磨耗量検出部と、
を有することを特徴とするスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置。 - 前記磨耗量検出部は、
前記チップが整形研磨されたときに該チップにより挟持されている前記チップドレス部の位置を検出する変位センサと、
前記チップが整形研磨されたときの溶接ガンに対して上下動する可動チップの位置を検出する位置検出器と、
前記チップが未使用であるときに前記チップにより挟持したときの、前記チップドレス部の初期位置および前記可動チップの初期位置を記憶する記憶部と、
前記変位センサの検出結果および前記記憶部に記憶されている前記チップドレス部の初期位置の誤差を演算して前記固定チップの磨耗量を演算し、前記位置検出器の検出結果および前記記憶部に記憶されている前記可動チップの初期位置の誤差から前記固定チップの磨耗量を減算して前記可動チップの磨耗量を演算する磨耗量演算部と、
を有することを特徴とする請求項1記載のスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置。 - 前記可動チップはサーボモータによって上下動し、前記位置検出器は、前記サーボモータの回転量に基づいて前記可動チップの位置を検出することを特徴とする請求項2記載のスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置。
- ロボットによって駆動されるスポット溶接ガンに備えられる可動チップと固定チップとよりなる一対のチップに挟持されながら、前記可動チップおよび固定チップを整形研磨するチップドレス部と、
前記チップドレス部を浮動状態に支持する一方、前記チップドレス部によって加えられる力に応じて変位するチップドレス部浮動支持部と、
当該チップドレス部浮動支持部の変位を検出するように、前記チップドレス部と一体的に構成されている変位センサと、
前記チップが整形研磨されたときの前記可動チップの位置を検出する位置検出器と、
未使用の前記可動チップおよび前記固定チップにより前記チップドレス部を挟持したときに、前記変位検出部によって検出された前記チップドレス浮動支持部の変位の初期検出値および前記位置検出器によって検出された前記可動チップの初期位置を記憶する記憶部と、
前記変位センサの検出結果および前記記憶部に記憶されている前記初期検出値との誤差を演算して前記固定チップの磨耗量を演算し、前記位置検出器の検出結果および前記記憶部に記憶されている前記可動チップの初期位置の誤差から前記固定チップの磨耗量を減算して前記可動チップの磨耗量を演算する磨耗量演算部と、
を有することを特徴とするスポット溶接ガンのチップ磨耗量検出装置。
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