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JP3700045B2 - 車両走行制御方法およびシステム - Google Patents

車両走行制御方法およびシステム Download PDF

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JP3700045B2
JP3700045B2 JP36347198A JP36347198A JP3700045B2 JP 3700045 B2 JP3700045 B2 JP 3700045B2 JP 36347198 A JP36347198 A JP 36347198A JP 36347198 A JP36347198 A JP 36347198A JP 3700045 B2 JP3700045 B2 JP 3700045B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め定めた目標に従って車両を自動走行させる方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新交通システムに応用可能な自動走行車両が注目されている。この種の車両は、例えば、自動操舵制御および自動速度制御の下で、予め定められたコースを走行することができ、また、機械的な連結なしに隊列を組んで走行することができる。このようなシステムは、隊列編成がフレキシブルであり、インフラストラクチャを比較的安価に作れ、車両も比較的安価に提供できるなどの利点を有する。従って、空港内のターミナル間の交通、都市間交通、その他の交通システムに応用できると期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、先の日本国特許出願(特開平10−287221号公報)にて、予め定められた軌道(コース)を走行する自動走行車両に関し、PID制御によって車両速度をフィードバック制御することを開示している。
【0004】
PID制御は、軌道上の位置に対する目標速度のマップを用いて行われる。図10の例では、横軸が位置で、縦軸が目標速度である。このようなマップを用いて、車両走行位置Sから目標速度v(S)が計算される。微分項、積分項および比例項を用いて、実車両速度が目標値v(S)に一致するように制御される。
【0005】
PID制御では、位置に対する速度の制御は好適に行われる。従って、コース上の決まった位置で車両を停止させる(速度0)ような制御には向いている(定点停止)。
【0006】
しかし、制御パラメータである目標速度v(S)に時間が含まれておらず、また、制御中の速い時期における目標値への追従性が低い。そのため、時間に対して位置を制御することができず、決まった時間に決まった位置で車両を停止させるような制御には向かない(定点、定刻停止)。
【0007】
例えば、複数の車両が隊列走行を行い、隊列中の各車両が独立して制御されているとする。PIDでは、各時間の車両位置を制御できないので、車間距離がばらばらになる可能性があり、隊列の乱れを招き得る。
【0008】
参考として、いわゆる「ものまね制御」は、先行車両の加減速動作をまねることで隊列走行を実現するが、各車両の独立制御が求められるシステムには適合しにくい。
【0009】
本発明の目的は、上記課題を解決し、隊列走行にも適した車両走行制御方法およびシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、予め時間に対する目標位置を定める。そして、目標位置と実走行位置との位置偏差を表す状態量を求める。そして、この状態量が少なくなるように車両速度がフィードバック制御される。これにより、時間に対する車両位置の制御が可能となる。例えば、減速停止制御において、決まった時間に決まった位置で車両を停止することができる。
【0011】
そして、本発明を隊列走行システムに適用する場合において、隊列走行中の前方車両の制御誤差が所定値より大きくなったときに、自車両の時間に対する目標位置を再定義し、再定義された目標位置に基づいて車両走行を制御する。この態様によれば、誤差が発生した車両がある場合に、速やかに後続車両の目標値を変更することができる。従って、隊列を乱すことなく、より円滑な隊列走行を実現することができる。
【0012】
また、自車両の制御誤差が所定値よりも大きくなったときに、自車両の時間に対する目標位置を再定義し、この再定義された目標位置に基づいて車両走行を制御する。この態様によれば、大きな制御誤差が発生したときに、この誤差を修正しようとして大きな修正量を与えるのではなく、時間に対する目標位置を再定義することで、操作量が大きく変化することを避けることができる。
【0014】
なお、ここでは主として減速、停止制御について説明したが、本発明は加速制御、定速制御にも同様に適用可能であることはもちろんである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0016】
まず、本発明の制御の原理を説明する。ここでは減速制御を取り上げるが、本発明は減速モード以外の制御、すなわち加速制御および定速制御にも同様に適用できる。
【0017】
本発明の目的の一つは、時間に対する位置制御が可能で、定点・定刻停止を実現できる制御方法およびシステムを提供することにある。この目的を達成するべく、本発明は、図1に示すように、時間t(横軸)に対する目標位置S(t)(縦軸)を定義することを提案する。図1では、制動開始から車両停止までの位置が定義されている。この目標位置S(t)に実際の車両位置を収束させるように車速を制御する。
【0018】
特に、本発明は、以下の工夫を取り入れることにより、車速制御に対するLQ制御則の適用を可能にすることを提案する。LQ制御とは、線形2次形式最適制御(linear quadratic optimal control)の略である。
【0019】
図2は、図1の目標位置S(t)から導かれる目標車速v(t)である。目標位置S(t)および目標車速v(t)は、予め設定され、車両制御ECUなどに記憶されていることが好適である。また、実車両位置をr(t)、実車速をr′(t)とする。
【0020】
これらの数値から、定点・定刻停止のための制御パラメータとして、以下の状態量X(t)が計算される。ここで、x1(t)は位置偏差(目標位置と検出された実位置との偏差;位置誤差)であり、x2(t)は速度偏差(目標速度と実速度の偏差;速度誤差)である。またx3(t)は、位置偏差x1(t)の積分値である。
【0021】
【数2】
X(t)=(x1(t),x2(t),x3(t))
【数3】
x1(t)=S(t)−r(t)
【数4】
x2(t)=v(t)−r′(t)
【数5】
x3(t)=∫(S(t)−r(t))dt
状態量X(t)を用いると、下記のように車両走行の状態方程式を書き表すことができる。ここで、mは車両質量であり、u(t)はシステム入力量である。また、右辺の第3項はフィードフォワード項である。制御目標が達成されていれば、減速度r″(t)が発生する。
【0022】
【数6】
Figure 0003700045
この式は、LQ制御の一般的な状態方程式(X′(t)=AX(t)+Bu(t))に適合している。右辺を計算すると、距離、速度および距離の積分に関連する項が正しく導かれるように、行列式と次元が適切に設定、配置されている。従って、本発明が提案するこの状態方程式を使えば、LQ制御を自動車両走行に適用することが可能となる。
【0023】
そこで、上記の状態方程式に基づき、最適制御問題にあてはめ、リカッチ方程式により状態フィードバックゲインKを計算する。ゲインKは、予め算出され車両制御ECUに記憶されることが好適である。そして、制御中は、下式に従い、状態量X(t)とゲインKからシステム入力量u(t)を求める。
【0024】
【数7】
u(t)= −K・X(t)
u(t)の次元は、加減速度(速度の微分)である。このu(t)を用いて減速制御を行う。例えば、減速装置が油圧式摩擦ブレーキである場合、指示油圧PをP=f(u(t))により求め、この指示油圧Pをブレーキシステムに発生させる。
【0025】
以上が、本発明の車速制御の基本的な原理である。本発明によれば、図1に示される目標位置を定め、目標位置と実走行位置の偏差が少なくなるように車両速度をフィードバック制御している。従って、時間に対する位置の制御が可能となり、定点・定刻停止も実現できる。駅から駅へ移動し、次の駅の停止位置に定刻に精度良く停止するといった自動走行制御が可能になる。
【0026】
また、本発明によれば、自動走行にLQ制御を取り入れることが可能となる。PID制御では、時間に対する位置制御の実現にはゲイン調整に多大な手間が必要であるが、LQ制御ではそのような制御が容易に実現可能である。これは、本発明が、自動車両走行へのLQ制御導入を実現したことによって効率的かつ高精度な「時間に対する位置制御」を実現可能とした、ということを意味している。
【0027】
また、PID制御では制御の発散を避けるために制御ゲインの大きさが限られる。PID制御と比べ、LQ制御では高ゲインの制御が可能であり、収束が速い。さらに、目標値への追従性が良いので、ほぼ一定減速度(G)での減速が可能で、ジャーク(加速度の微分;乗り心地の指標)の変動が少ない。従って、車両の乗り心地も良好にすることができる。
【0028】
さらに、本発明のLQ制御は、状態方程式のかたちを工夫することにより、位置偏差積分x3(t)を制御パラメータに含めている。これにより、本発明はLQI制御理論に従った制御を実現している。そして、位置偏差積分x3(t)を少なくする制御により、定常偏差を減少することができる。
【0029】
ただし、本発明の範囲内で、位置偏差積分を制御パラメータに含めない構成も可能である。すなわち、位置偏差と速度偏差を状態量とし、この状態量に関する状態方程式に基づいたLQ制御を行うことも可能である。より具体的には、前述の状態方程式から、位置偏差積分x3(t)に関する要素を削除した状態方程式を用いればよい。このような構成によっても、時間に対する位置制御は実現でき、高い収束性と乗り心地の良さを得ることができる。
【0030】
本発明は、隊列走行する車両の制御アルゴリズムとして好適に使用される。複数の車両が小さな車間距離で自動走行する場合は、前後の車両との位置関係を保つために、高精度の位置制御が必要である。本発明によれば、時刻に対する車両走行位置の制御が、少ない遅れおよび誤差で行われるので、隊列走行が良好に行われる。
【0031】
また、本発明は、減速制御の他に、加速制御、定常速度制御にも同様の方法で適用可能である。すなわち、加速、定速、減速のうちの一つのモードに本発明を適用する構成も、2以上のモードに本発明を適用する構成も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0032】
例えばシステム入力量u(t)を計算したときに、u(t)の値が正の場所では、u(t)をアクセル指示に変換し、原動機を制御して車速を上げる。一方u(t)の値が負の場所では、u(t)をブレーキ指示に変換し、減速を行う。
【0033】
次に、図3および図4を参照し、本発明が適用される車両走行制御システムのモデル例を説明する。
【0034】
図3を参照すると、道路側のシステム(インフラストラクチャ)としては、車両が走行すべきコース1が予め定められている。コース1上には、車両が停車すべきA駅およびB駅が設けられている。先頭車(1号車)、2号車および3号車は、A駅の定められた位置に止まっている。これらの車両は、隊列を組んで駅から駅へ移動してB駅の定められた位置に停止し、さらにB駅からA駅に移動する。コース1上には等間隔(例えば1m)を開けて磁気ネイル(図示せず)が設けられている。また、A駅およびB駅の所定距離手前には減速指示マーカ3が設けられている。
【0035】
図4は車両側のシステム構成を示している。車両制御ECU10には、各センサ12〜14から車両走行状態を示す信号が入力される。車輪速センサ12は車輪の回転数を検出する。磁気センサ14は路上の磁気ネイルを検出する。車間距離センサ16は例えばレーダ装置またはカメラであり、先行車両との車間距離を検出する。
【0036】
車両制御ECU10は、車輪速センサ12および磁気センサ14からの入力信号を併用して、車両の位置r(t)および速度r′(t)を算出する。具体的には、車輪速センサ12に基づいて車両の位置および速度を算出する。そして、算出結果が、磁気センサ14からの検出信号を用いて補正される。
【0037】
車両制御ECU10は、通信装置18を利用して、他の車両との間で、車両位置および速度の情報を交換する。この交換情報を利用して、先行車および後続車の状態を知ることができ、車間距離も把握できる。なお、車間距離センサ16は補助的に衝突回避などの用途に用いられる。
【0038】
車両制御ECU10はステアリングECU20に制御信号を送り、両ECUによって操舵制御が行われる。ここでは、磁気ネイルの検出信号を基に、車両の進むべき方向が決定される。磁気ネイルを結ぶラインから離れずに車両が走行するのに必要な目標進行方向が求められる。目標進行方向が達成されるように、ステアリングアクチュエータ22が制御され、車輪23が転舵される。車両は、磁気ネイルを結ぶラインをトレースしながら走行する。
【0039】
また、車両制御ECU10は、エンジンECU24およびブレーキECU28に制御信号を送り、これらのECUにより速度制御が行われる。エンジンECU24はエンジン26の出力を制御し、車両を加速させる。ブレーキECU28は、ブレーキアクチュエータ30を制御して油圧式の摩擦ブレーキ32を作動させ、車両を減速させる。車両は、駅を出発してから加速し、そして定速走行に移行する。減速指示マーカ3が検出されると、減速制御を開始し、次の駅の所定位置で停止する。減速指示マーカ3は、磁気センサ14または他のセンサを用いて検出される。
【0040】
ここで、本発明は減速部分の制御に適用されており、その制御処理は図5に示されている。車両の発進より前に、リカッチ方程式により状態フィードバックゲインKが計算されている(S10)。偏差とシステム入力とのバランスが良好であり、入力量が大きくなりすぎないように、そして、入力の急激な変化が抑えられるように、適切なゲインKが求められる。ゲインKは予め算出され、車両制御ECU10内のメモリ(ROMなど)に格納されており、このゲインKが後の制御に用いられる。
【0041】
車両が発進すると(S12)、所定の制御周期毎に、コース上の減速指示マーカが検知されたか否かが判断され(S14)、検知されなければタイマTを0にする(S16)。
【0042】
減速指示マーカが検知されると、タイマカウントアップ(T=T+1)が行われる(S18)。そして、現在時間Tに対する目標位置S(t)、目標車速v(t)が計算される(S30)。好ましくは、予め図1、図2に示すマップが用意され、車両制御ECU10のメモリに格納されている。このマップから目標値を読みとればよい。
【0043】
さらに、センサ検出信号から得られた実車両位置r(t)および実車速r′(t)を用いて、状態量X(t)が計算される(S40)。前述のように、X(t)は、位置偏差x1(t)、速度偏差x2(t)、位置偏差積分x3(t)を含む。そして、状態量X(t)とゲインKから制御入力u(t)を計算する(S42)。
【0044】
制御入力u(t)から、P(t)=f(u(t))により、ブレーキ装置の目標油圧(指示油圧)が求められる(S44)。fは適当な関数を表す。状態方程式を参照すると、u(t)/mとr″(t)から目標減速度が求められる。減速度とブレーキ油圧は対応するので、目標減速度を達成するのに適当な目標ブレーキ油圧P(t)が求められる。減速度とブレーキ油圧の関係を表すマップを用意しておき、このマップから油圧を読みとることが好適である。
【0045】
そして、S44で算出されたブレーキ油圧P(t)が発生するように、ブレーキアクチュエータが制御される(S46)。実車速r(t)が0になったか否かが判断され(S48)、NOであればS18に戻る。S48がYESであれば、車両は、目標位置ライン(図1)に従って走行し、最終的に次の駅に定点・定刻に停車したので、制御を終了する。
【0046】
本実施形態は、本発明の範囲内で任意の変形が可能なことはもちろんである。例えば、本実施形態では、エンジン(内燃機関)搭載車に本発明が適用されている。しかし、それ以外の任意のタイプの車両、例えば電気自動車、ハイブリッド自動車、電車などに本発明が適用されてもよい。
【0047】
また本実施形態では自動操舵が行われたが、車両はレールなどに導かれて走行してもよい。
【0048】
また、本実施形態では車輪速センサおよび磁気センサ(磁気ネイル検知)を用いて車両位置および車速を検出したが、他の任意の方法を用いて位置、速度が検出されてもよい。
【0049】
また、本実施形態では減速の際に摩擦ブレーキが制御されたが、他の任意の減速装置が用いられてもよい。特に、エンジンブレーキやモータ回生制動などの原動機ブレーキを単独で使用し、あるいは摩擦ブレーキと併用することが、エネルギー効率の観点から好ましい。
【0050】
「自車の制御誤差に対する修正」
次に、図6および図7を参照し、自車の制御に誤差が生じた場合の修正機能について説明する。
【0051】
実際のシステムに本発明を適用した場合、強風などの外乱によって大幅な制御誤差が生じることがあり得る。そこで、図6に示すように、制御誤差の許容限界e(t)を定義する。S(t)の上側と下側に、それぞれe(t)が設定されている。
【0052】
前述したように、目標位置S(t)と実車両位置r(t)の偏差は、x1(t)=S(t)−r(t)である。図6の例に示すように、S(t)とr(t)が離れ、位置偏差x1(t)が大きくなり、時刻t0でx1(t0)がe(t0)より大きくなったとする。
【0053】
このとき、目標位置が再定義される(図6、SR(t))。ここでは、SR(t)が、(t0,S0)と(T,S(T))を結ぶ2次曲線である。S0は、時刻t0での実車両位置であり、Tは目標停止時刻である。
【0054】
目標位置SR(t)を用いて、目標車速も再定義する(vR(t)=SR′(t))。そして、これらの目標値を用いて、状態量を計算し、以降の制御を行う。
【0055】
図7には、上記の制御が示されている。S10〜S30のステップは、図5の同一符号が付されたステップと同じである。図7には、S32およびS34が追加されている。S32では、位置偏差x1(t)が、制御誤差限界e(t)と比較される。e(t)≧|x1(t)|であれば、そのままS40に進む。しかし、e(t)<|x1(t)|であれば、S34に進み、図6を用いて説明したように目標位置および目標速度を再定義する。そして、S(t)=SR(t)、v(t)=vR(t)とし、S40に進む。S40以降の処理は、図5の処理と同じである。
【0056】
以上のような処理により、自車の制御に誤差が生じた場合でも、適切な修正ができ、定点、定刻停止機能を維持できる。
【0057】
なお、隊列の車間距離が約10mであるとして、e(t)は例えば約1mである。このような高精度制御にも本実施形態は好適に適用される。
【0058】
「先行車の制御誤差に対する修正」
次に、図8および図9を参照し、先行車の制御に誤差が生じた場合の修正が可能な、さらに改良された実施形態を説明する。
【0059】
実際のシステムに本発明を適用した場合、たとえ自車両の制御が正確に行われていたとしても、先行車の制御に誤差が生じると、車間距離が予定からはずれ、隊列が乱れてしまう。交通システムの円滑な運行を確保するためにも、隊列の乱れは避けることが望ましい。そこで、本実施形態では以下の制御を行う。
【0060】
図8の例を参照すると、隊列を形成する3台の車両(1〜3号車)は、それぞれ、時間に対する目標位置S1(t)、S2(t)、S3(t)をもっている。制動開始時の1号車の位置をS1(0)=0としている。t≦0、すなわち定常速度走行中の車間距離は10mに設定されており、図には示されないが定常走行速度は35km/hである。また、停止時(t=20)の車間距離は1mに設定されている。
【0061】
全車両が目標位置に従って走行できれば、車間距離は10mから1mまで徐々に減少する。しかし、外乱などの要因で一の車両に制御誤差が生じると、その車両と後続車両の車間距離が縮まる。
【0062】
このような場合に対処するため、本実施形態では以下のように先行車両との車間距離の許容下限値ed(t)を設定する(危険想定車間距離)。
【0063】
ここでは1号車および2号車に着目して説明する。時刻tにおける目標車間距離d(t)は、d(t)=S1(t)−S2(t)で表される。このd(t)を考慮して、図8の例に点線で示すように、下限車間距離ed(t)を設定する。本実施形態では、適当に定められた下限設定係数kを用いて、ed(t)=k・d(t0)と定義されている。
【0064】
一方、実車間距離dr(t)は、r1(t)−r2(t)である。制動制御中は、dr(t)が下限車間距離ed(t)と比較される。そして、dr(t)が下限車間距離ed(t)を下回ると、後続車の目標位置が再定義される。再定義では、車間距離が速やかに十分に大きくなり、かつ、その後の走行で停止地点に定刻に到達できるように、時間に対する目標位置が定められる。
【0065】
図8の例では、2号車の制御は基本的に正確であるが、1号車の制御に誤差が生じた結果、時刻t1で実車間距離dr(t)が下限車間距離ed(t)に達している。このとき、2号車の目標位置が再定義される(SRR(t))。SRR(t)は、所定時間ΔtRで車間距離が目標値(d(t1+ΔtR))に回復するように設定されている。さらに、停車時刻Tに停止位置S(T)に到達できるように、t1+ΔtRからTまでの曲線が設定されている。時刻t=t1、t=t1+ΔtRでは、ショックの発生を防ぐため、前後の目標位置ラインが曲線で滑らかに接続されている。
【0066】
さらに、目標位置SRR(t)を用いて、目標車速も再定義する(vRR(t)=SRR′(t))。そして、これらの目標値を用いて、状態量を計算し、以降の制御を行う。これにより、車間距離が回復し、隊列の乱れが速やかに解消する。
【0067】
なお、図8の例において、1号車は、前述の自車の制御誤差の修正機能をもっている。従って、制御誤差が所定値に達すると、1号車は、自分の目標位置を再定義する。
【0068】
また、3号車も2号車と同様の修正機能をもっている。従って、先行車としての2号車の制御誤差が生じた場合には、3号車の目標位置が再定義される。
【0069】
さらには、図8において、2号車の目標位置の再定義に起因して、2号車−3号車間の車間距離が下限値を下回ることがあり得る。この場合には、3号車の目標位置も再定義される。
【0070】
図9は、上記の制御処理を一般化して示している。S10〜S18のステップは、図5、図7の同一符号が付されたステップと同じである。図9には、S20およびS22が追加されている。S20では、実車間距離dr(t)が、下限車間距離ed(t)と比較される。
【0071】
車両制御ECUは、通信装置を使って、先行車の車両位置を取得している。先行車と自車の位置から実車間距離が算出される。また、車両制御ECUは、通信装置を使って、先行車の目標位置S1(t)を取得している。従って、目標車間距離が分かり、この目標値から下限値ed(t)=k・d(t)が算出される。
【0072】
S20において、dr(t)≧ed(t)であれば、そのままS30に進む。しかし、dr(t)<ed(t)であれば、S22に進み、図8を用いて説明したように、目標位置および目標速度を再定義する。すなわち、所定時間ΔtRで車間距離が速やかに増大し、その後に、最初に設定した定点、定刻停止ができるように、目標位置が再定義される(SRR(t))。そして、S(t)=SRR(t)、v(t)=vRR(t)とし、S30に進む。S30以降の処理は、図7の処理と同じである。
【0073】
以上のような処理により、先行車の制御に誤差が生じた場合でも、適切な修正ができる。そして、定点、定刻停止機能を維持できるとともに、隊列が乱れるのを回避でき、隊列走行の円滑な運行を確保できる。
【0074】
なお、本実施形態のように通信装置を車間距離検出手段の一部として使うことは好適であるが、他の任意の方法で車間距離を検出してもよく、例えば、自ら備え付けのセンサで車間距離を検出してもよい。
【0075】
「状態フィードバックゲインKの設定」
最後に、本発明の制御で用いられる状態フィードバックゲインKの設定方法を説明する。ゲインKは周知のLQ制御則に従って導出すればよく、例えば、LQ制御は「システムと制御」(細江繁幸,オーム社,第1版,97ページ〜)に開示されており、ここではその概略を述べる。
【0076】
下記の状態方程式を考える。X(t)はn次元状態ベクトル、u(t)はm次元制御ベクトル、A,Bはn×nおよびn×mの定数行列である。
【0077】
【数8】
X′(t)=AX(t)+Bu(t)
そして、下記の評価関数J(X0)を最小化する状態フィードバック制御則u(t)=−K・X(t)を求める。Q、Rは、それぞれ適当な次元の定数行列である。
【0078】
【数9】
Figure 0003700045
この問題の解を求めるために、n×n次の対象行列Pに関する代数方程式を考える。これがリカッチ(Riccati)方程式と呼ばれている。
【0079】
【数10】
Figure 0003700045
さらに、
【数11】
Figure 0003700045
とおく。状態方程式を満たし、評価関数を最小化するフィードバックゲインKは上記で与えられる。
【0080】
本実施形態の場合は、状態方程式中のX(t)は、前述のように(x1(t),x2(t),x3(t))である。x1(t),x2(t),x3(t)は、それぞれ、位置偏差、速度偏差、位置偏差積分である。また、A、Bは、それぞれ下記行列である。ここで、mは車両重量である。
【0081】
【数12】
Figure 0003700045
A、Bは、状態変数Xに応じて左辺と右辺の関係から物理的に定まる。一方、評価関数中のR、Qは、制御シミュレーションおよび実車試験により試行錯誤の結果として求められる。例えばR、Qに下記の値を採用する。
【0082】
【数13】
Figure 0003700045
これらの値を用いて求めたKは、下記のようになる。このKを制御装置に記憶しておいて、走行制御に使用する。
【0083】
【数14】
K=[4503 ,6157 ,98]
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、時間に対する車両走行位置の制御が可能となり、定点・定刻停止をはじめとする好ましい走行動作を実現できる。さらには、円滑な隊列走行を確保できるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制御に用いられる「時間に対する目標車両位置」の定義例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の制御に用いられる「時間に対する目標車速」の定義例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施形態の交通システムの道路側の構成を示す図である。
【図4】 本発明の実施形態の交通システムの車載装置の構成を示す図である。
【図5】 図4のシステムに係る、本発明が適用された減速制御を示すフローチャートである。
【図6】 自車の制御に誤差が生じた場合の修正処理を示す図である。
【図7】 図6の処理が適用された制御フローチャートである。
【図8】 隊列走行中に先行車両の制御に誤差が生じた場合の修正処理を示す図である。
【図9】 図8の処理が適用された制御フローチャートである。
【図10】 従来の自動走行制御に用いられるPID制御用の「位置に対する目標速度のマップ」を示す図である。
【符号の説明】
10 車両制御ECU、12 車輪速センサ、14 磁気センサ、18 通信装置、28 ブレーキECU、30 ブレーキアクチュエータ。

Claims (5)

  1. 予め定められた目標に従って隊列走行中の一車両である自車両を自動走行させる車両走行制御方法であって、
    予め時間に対する目標位置を定義し、
    前記時間に対する目標位置と、その時間における実走行位置との位置偏差を表す状態量を求め、
    前記状態量が少なくなるように車両速度をフィードバック制御し、
    隊列走行中の前方車両の、予め定義された時間に対する目標位置と、その時間における実走行位置との位置偏差を表す前方車両の状態量が所定値より大きくなったときに、自車両の時間に対する目標位置を再定義し、再定義された目標位置に基づいて車両走行を制御する、
    ことを特徴とする車両走行制御方法。
  2. 予め定められた目標に従って隊列走行中の一車両である自車両を自動走行させる車両走行制御方法であって、
    予め時間に対する目標位置を定義し、
    前記時間に対する目標位置と、その時間における実走行位置との位置偏差を表す状態量を求め、
    前記状態量が少なくなるように車両速度をフィードバック制御し、
    隊列走行中の前方車両との車間距離が所定値より小さくなったときに、自車両の時間に対する目標位置を再定義し、再定義された目標位置に基づいて車両走行を制御する、
    ことを特徴とする車両走行制御方法。
  3. 請求項1または2に記載された車両走行制御方法であって、
    前記再定義を行う際に、前記前方車両の時間に対する目標位置を取得し、これを用いて自車両の時間に対する目標位置の再定義を行う、
    ことを特徴とする車両走行制御方法。
  4. 予め定められた目標に従って隊列走行中の一車両である自車両を自動走行させる車両走行制御方法であって、
    予め時間に対する目標位置を定め定義し、
    前記時間に対する目標位置と、その時間における実走行位置との位置偏差を表す状態量を求め、
    前記状態量が少なくなるように車両速度をフィードバック制御し、
    自車両の前記状態量が所定値よりも大きくなったときに、自車両の時間に対する目標位置を再定義し、再定義された時間に対する目標位置に基づいて車両走行を制御する、
    ことを特徴とする車両走行制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両走行制御方法であって、
    さらに、予め時間に対する目標速度を定義し、
    前記状態量は、前記時間に対する目標速度と、その時間における実速度の速度偏差を含み、
    前記自車両の時間に対する目標位置を再定義する際に、前記時間に関する目標速度も再定義する、
    ことを特徴とする車両走行制御方法。
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