JP3698515B2 - 透過形スクリーン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、背面投写型表示装置等に組み込まれる画像表示用の透過形スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図19は、従来の透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【0003】
図19に示される表示装置においては、映像発生装置1より発せられた映像光は、拡大投写されながら、即ち、発散しながら透過形スクリーン2へ向けられる。この発散光はフレネルレンズシート3を透過することによって屈折されてほぼ平行光になり、レンチキュラーレンズシート4に入射する。レンチキュラーレンズシート4に入射した映像光は、第1のレンズ部4aによって集光され、拡散材5と第2のレンズ部4bにより水平垂直方向に適度に拡散されて観測者に到達する。尚、拡散材5は、映像光を屈折及び散乱させることによって、視野角を適度に広げる機能を持つ。また、図19において、4cは、映像光が透過しない非集光部4cである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図19(b)に示されるように、レンチキュラーレンズシート4に拡散材5を含有させた場合には、粒子状の拡散材5の一部が映像光出射面から突出し、映像光出射面を粗面化している。このため、表示装置が明るい場所に設置された場合には、映像光出射面で反射した外光が散乱光となって観測者に到達するので、観測者は、映像にざらつきを認識し、映像に光沢と奥行きを感じることができず、映像品質が低下するという問題があった。また、映像光が出射されていない黒色の部分に拡散材5による外光の散乱光が生じるので、観測者は黒色の部分が白濁しているように感じ、このためコントラストが低下するという問題もあった。
【0005】
このような問題を解消するために、例えば、図20に示されるような光透過性平板9をレンチキュラーレンズシート4の観測者側に設置する対策も考えられるが、光透過性平板9の表面で正反射した外光の反射光が、映像光と重なり、映像品質を著しく劣化させてしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記したような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ざらつきがなく、光沢と奥行きを感じることができる映像を表示することができ、外光による映像品質の劣化の少ない透過形スクリーンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の透過形スクリーンは、入射した映像光を拡散させる拡散材を含有しており、映像光出射面側に互いに間隔をあけて並列に配置された複数の半円柱状のレンズ部と、映像光出射面側であって前記レンズ部の間の映像光が通過しない非集光部とを有するレンチキュラーレンズシートを備えたものであって、前記レンチキュラーレンズシートの映像光出射面側に、前記レンチキュラーレンズシートの映像光出射面から突出した前記拡散材を覆うように塗布され、前記拡散材の直径以上の厚さを持つ、光沢があり光透過性を持つ光沢透過性塗料層が備えられ、前記光沢透過性塗料層に入射した外光の反射光が、一定の方向に進む正反射光と、各方向に進む拡散反射光とから成り、前記一定の方向に進む正反射光の光度と前記一定の方向に進む拡散反射光の光度とを合計した全反射光の光度Itと、前記拡散反射光の光度Idとの間に、
It ≧ 1.2 × Id
の関係を持たせたことを特徴としている。
また、請求項2の透過形スクリーンは、前記拡散材の直径が、10〜20μmの範囲内であり、前記光沢透過性塗料層の厚さが、20〜30μmの範囲内であることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3の透過形スクリーンは、前記光沢透過性塗料層が、拡散材を含有しない樹脂であることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4の透過形スクリーンは、前記光沢透過性塗料層が、前記レンズ部の表面にのみ備えられたことを特徴としている。
【0013】
また、請求項5の透過形スクリーンは、前記光沢透過性塗料層が、光吸収特性のある物質で半透明に着色されていることを特徴としている。
【0019】
また、請求項6の透過形スクリーンは、前記非集光部上に光吸収層を備えたことを特徴としている。
【0021】
また、請求項7の透過形スクリーンは、前記非集光部の表面を鏡面化したことを特徴としている。
【0022】
また、請求項8の透過形スクリーンは、前記光吸収層の表面を鏡面化したことを特徴としている。
【0023】
また、請求項9の透過形スクリーンは、前記レンチキュラーレンズシートの映像光入射面及び映像光出射面の少なくともいずれか一方の面上に反射防止膜を備えたことを特徴としている。
【0024】
また、請求項10の透過形スクリーンは、前記反射防止膜が、非晶質フッ素樹脂をパーフルオロ溶剤に溶かして得られる所望の濃度の溶液をスピン法又はディッピング法により塗布して形成された膜であることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
【0026】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は、表示装置の斜視図、同図(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【0027】
図1(a)に示されるように、この表示装置は、ビデオプロジェクター等の映像発生装置1と、この映像発生装置1から発せられた映像光を透過及び結像させる透過形スクリーン2とを有する。
【0028】
透過形スクリーン2は、映像発生装置1側に配置されたフレネルレンズシート3と、このフレネルレンズシート3とほぼ平行に配置されたレンチキュラーレンズシート4とを有する。
【0029】
レンチキュラーレンズシート4は、フレネルレンズシート3に向き合う映像光入射面側に並列に配置された複数の半円柱状の第1のレンズ部4aと、映像光出射面側に互いに間隔をあけて並列に配置された複数の半円柱状の第2のレンズ部4bと、映像光出射面側であって第2のレンズ部4bの間の映像光が通過しない領域に設けられた凸状の非集光部4cとを有する。レンチキュラーレンズシート4は、第1のレンズ部4aと第2のレンズ部4bとを互いに対応させている。また、レンチキュラーレンズシート4は、第1のレンズ部4aの焦点位置を第2のレンズ部4bの表面にほぼ一致させるように形成されている。
【0030】
また、レンチキュラーレンズシート4には、図1(b)に示されるように、映像光を散乱させるために、粒子状の拡散材5を分散させて混入させている。拡散材5は、レンチキュラーレンズシート4本体を構成する物質と屈折率の異なる物質、例えばガラス粉末やアクリル樹脂等から構成される。
【0031】
また、図1(b)に示されるように、レンチキュラーレンズシート4の映像光出射面の全域、即ち、第2のレンズ部4bの表面と非集光部4cの表面の全域には、光沢のある光透過性の塗料(以下、光沢透過性塗料という。)6が塗布されている。実施の形態1において、光沢透過性塗料6は、無色透明であり、レンチキュラーレンズシート4を構成する材料と密着性があり、かつ、この材料を変質させることのない成分から構成する。好ましい光沢透過性塗料6の種類は、使用されるレンチキュラーレンズシート4の材料物質によって異なるが、例えば、レンチキュラーレンズシート4がアクリル製の場合には、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、又は、アクリル・ウレタン樹脂系塗料等を用いることができる。ただし、レンチキュラーレンズシート4の材質及び光沢透過性塗料6の種類は、これら例示したものに限定されない。
【0032】
また、光沢透過性塗料6は映像光出射面から突出した拡散材5を完全に覆い、且つ、その表面の粗面度が低く、光沢を有するように塗布する。一般に、拡散材5の直径は、10〜20μm程度であるので、光沢透過性塗料6の厚さは、拡散材5の直径以上の厚さ(例えば、20〜30μm程度)とすることが望ましい。ただし、拡散材の直径及び光沢透過性塗料6の厚さは、上記例示した範囲に限定されない。
【0033】
さらに、光沢透過性塗料6上には非集光部4cのみを覆うように、光吸収帯7が形成されている。光吸収帯7は、例えば、カーボンブラックを配合させた印刷用インクから構成され、外光の一部を吸収し、外光の反射光による映像品質の劣化を防止する。
【0034】
図1に示される表示装置においては、映像発生装置1より発せられた映像光は、拡大投写されながら、即ち、発散しながら透過形スクリーン2へ向けられる。この発散光はフレネルレンズシート3を透過することによって屈折されてほぼ平行光になり、その後、レンチキュラーレンズシート4に入射する。レンチキュラーレンズシート4に入射した映像光は、第1のレンズ部4aによって集光され、拡散材5と第2のレンズ部4bにより水平垂直方向に適度に拡散され、光沢透過性塗料6を通して観測者に到達する。
【0035】
図2は、レンチキュラーレンズシート4に塗布された光沢透過性塗料6の光沢に関する説明図である。図2において、L1は、レンチキュラーレンズシート4の映像光出射面側の光沢透過性塗料6に入射する外光を示し、破線は、外光L1が照射された点P1からの反射光の分布を示す。光沢透過性塗料6に入射した外光L1の反射光は、正反射によって光沢透過性塗料6の表面に垂直な方向に進む正反射光と、乱反射によって各方向に進む拡散反射光とから成る。実施の形態1においては、正反射光の光度とこれと同じ方向に進む拡散反射光の光度とを合計した全反射光の光度Itと、拡散反射光の光度Idとの間に、概ね、
It ≧ 1.2 × Id
の関係を持たせたることが好ましい。この関係を持たせる理由は、全反射光の光度Itを拡散反射光の光度Idよりも20%程度大きくすれば、拡散光の中で、確実に全反射光を識別することができるからである。これに対し、全反射光の光度Itを拡散反射光の光度Idよりも10%程度大きくした場合には、拡散光の中で、全反射光を識別できる人とできない人がでてくる。全反射光の光度Itを拡散反射光の光度Idよりも20%程度大きくするという条件は、経験により求められたものであり、例えば、全反射光の光度Itを拡散反射光の光度Idよりも19.9%大きくしたものであってもよい。
【0036】
図3(a)は、光沢透過性塗料6を備えない従来のレンチキュラーレンズシートの映像光出射面において外光L1が反射される様子を示す説明図であり、図3(b)は、実施の形態1の光沢透過性塗料6の表面において外光L1が反射される様子を示す説明図である。図3(a)に示されるように、光沢透過性塗料6を備えない場合には、第2のレンズ部4bに入射した外光L1の反射光が散乱し、破線で示すような広がりを持った分布を示す。このため、観測者の目には、図3(a)に示した点P1からの正反射光だけではなく、点P1の近傍に入射した外光の拡散反射光も入射する。即ち、観測者の目には、映像光(図3には、図示せず)に重ねて幅の広い範囲からの反射光が入射する。この結果、観測者は、反射光を映像のざらつきと認識し、映像が全体的に白く浮いたように感じる。
【0037】
これに対し、図3(b)に示されるように、光沢透過性塗料6を備えた場合には、第2のレンズ部4b上の光沢透過性塗料6に入射した外光の反射光の多くが正反射光となる。このため、観測者の目には、映像光(図3には、図示せず)に重ねて図3(b)で示した点P1からの反射光は入射するが、点P1の近傍に入射した外光の拡散反射光は僅かしか入射しない。また、光沢透過性塗料6の表面は、円柱状の第2のレンズ部4bの表面と同様の凸状の曲面である。図4(a)及び(b)は、観測者の目に点P1からの反射光L2のみが入射する様子を説明するための図であり、外光の発生源が水平方向に長い棒状の蛍光燈である場合を示している。図3(b)及び図4の場合には、観測者の目に入射する反射光は主に正反射光であり、且つ、図4(a)に符号8で示すように、観測者の目に入射する反射光の幅が非常に狭い。この理由は、図4(b)に示されるように、外光は光沢透過性塗料6の表面、即ち、曲面上で反射するので、光が反射する位置によって反射光が進む方向が異なり、その結果、観測者の目に入る反射光L2は、曲面上の狭い部分から反射したものに限られるからである。これに対し、外光を平面上で反射させる図5(b)の場合には、光が反射する位置かかわらず反射光の進む方向が同じなので、観測者の目に入る反射光L3は、平面上の広い部分から反射したものとなる。このため、図4に示される透過形スクリーンの場合には、観測者は、反射光L2を外光の反射光として認識するのではなく、点P1に表示されている映像の光沢として認識し、映像に奥行きを感じることができる。
【0038】
尚、光透過性平板9を備えた従来の表示装置の場合には、図5(a)に斜線部分10で示したように(図5(a)は、外光の発生源が水平方向に長い棒状の蛍光燈である場合を示している。)、また、図5(b)に3本の矢印で示したように、観測者の目にはある幅をもった正反射光L3が入射するので、観測者は、反射光を外光の写り込みと認識し、映像光と重なるため、映像品質を著しく劣化させてしまう。
【0039】
以上説明したように、実施の形態1の透過形スクリーンによれば、映像光に重なって観測者の目に入射する反射光の多くを、幅の非常に狭い正反射光とすることができる。このため、実施の形態1の透過形スクリーンによれば、観測者は、散乱反射光が映像光に重なって観測者の目に入射する場合に生じる映像のざらつき感や、幅の広い正反射光が映像光に重なって観測者の目に入射する場合に生じる外光の写り込み等の品質劣化を感じることがない。実施の形態1の透過形スクリーンによれば、幅の非常に狭い正反射光を映像光に積極的に重ねることによって、観測者に光沢と奥行きのある良質な映像であると感じさせることができる。
【0040】
実施の形態2
図6は、本発明の実施の形態2による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図6において、図1と同一の構成には同一の符号を付す。
【0041】
実施の形態2における透過形スクリーンは、光沢透過性塗料11をレンチキュラーレンズシート4の映像光出射面側の第2のレンズ部4bの表面にのみ塗布し、非集光部4cの表面には塗布していない点が、上記実施の形態1の透過形スクリーンと相違する。
【0042】
図7(a)は、図6のレンチキュラーレンズシートの製造方法の一例を示す説明図であり、図7(b)は、図7(a)をS7−S7線で切る概略的な断面図である。
【0043】
図7において、21は、レンチキュラーレンズシート4の基となる基材20を所望の厚さに押し出す押出成形機であり、22は、映像光入射面成形用のロールを示し、23は、映像光出射面成形用のロールを示す。30は、レンチキュラーレンズシート4の基材20の映像光出射面に光沢透過性塗料6を塗布するロールであり、31は、ロール30に光沢透過性塗料6を供給するロールである。ロール30は、その外周に、レンチキュラーレンズシートの映像光出射面側の第2のレンズ部(図6の4b)に塗料を塗布するための凹状の曲面部30aと、レンチキュラーレンズシートの非集光部(図6の4c)に塗料を塗布しないための凹部30bとを有する。また、ロール31は、その外周にレンチキュラーレンズシート4の映像光出射面側の第2のレンズ部(図6の4b)と同じ断面形状を有する凸状の曲面部31aを有する。
【0044】
ロール31の表面に塗料を塗布し、ロール31を回転させると、ロール30の曲面部30aには塗料が供給され、このロール30に接触する基材20の表面に塗料が転写される。ロール31の互いに隣り合う曲面部31aの間の部分は突起していない平面部31bであり、ロール30の凹部30bには接触していないので、ロール30の凹部30bには塗料は供給されない。このため、光沢透過性塗料11は、図6(b)に示されるように、第2のレンズ部4bの表面にのみ塗布される。
【0045】
尚、光沢透過性塗料11を、第2のレンズ部4bの表面にのみ塗布する他の方法としては、非集光部4c上にマスクを形成し、第2のレンズ部4b及び非集光部4cの全域に塗料を塗布した後に、マスクを除去する方法がある。
【0046】
実施の形態2における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態2において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同一である。
【0047】
実施の形態3
実施の形態3の透過形スクリーンは、光沢透過性塗料6に、光吸収特性のある物質を含有させて、半透明に着色している点のみが、上記実施の形態1の場合と相違する。尚、この光吸収特性のある物質を含有させた光沢透過性塗料11を、上記実施の形態2の透過型スクリーンに適用することもできる。
【0048】
図8は、外光の影響を説明するための図であり、同図(a)は光沢透過性塗料6が着色されている場合(実施の形態3の場合)、同図(b)は着色されていない場合(実施の形態1の場合)を示す。図8において、4はレンチキュラーレンズシートを示し、6は光沢透過性塗料を示し、太い矢印内の数字は光の強度を示す相対値である。尚、ここでは、説明を簡略化するために、レンチキュラーレンズシート4の光透過率を100%とし、レンチキュラーレンズシート4の映像光入射面(映像発生装置側)における外光の反射率を100%としている。また、着色は、顔料、染料、金属、酸化物、カーボン等を光沢透過性塗料6に含有させることによりなされる。着色後の光沢透過性塗料6の光透過率は、着色なしの場合を100%とした場合に、通常95〜70%であるが限定されない。
【0049】
図8(a)に示されるように、光沢透過性塗料6が着色されている場合に映像光入射面に入射する映像光の強度を100とし、映像光出射面に入射する外光の強度を10とし、レンチキュラーレンズシート4の光透過率を100%とし、光吸収特性のある物質で半透明に着色された光沢透過性塗料6の光透過率を70%とする。この場合には、観測者に届く映像光は、光沢透過性塗料6により70に減少するが、観測者に届く外光は、光沢透過性塗料6を2度通過するために、約5となり、明部と暗部の比率であるコントラスト比は14:1となる。
【0050】
一方、図8(b)に示されるように、光沢透過性塗料6が着色されていない場合に入射する映像光の強度を100とし、映像光出射面に入射する外光の強度を10とし、レンチキュラーレンズシート4の光透過率を100%とし、光沢透過性塗料6の光透過率を100%とする。この場合には、観測者に届く映像光は、光沢透過性塗料6により減衰せず100であるが、観測者に届く外光の強度も10であり、コントラスト比は10:1となる。
【0051】
従って、例えば、光沢透過性塗料6を光透過率が70%になるように半透明に着色した場合には、コントラスト比が改善される。このように、実施の形態3の透過形スクリーンによれば、映像光の減衰に比べて、外光をより効果的に吸収することができるので、外光による映像品質の劣化を軽減することができる。尚、実施の形態3において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同一である。
【0052】
実施の形態4
図9は、本発明の実施の形態4による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図9において、図1と同一の構成には同一の符号を付す。
【0053】
実施の形態4における透過形スクリーンは、光沢透過性塗料6に代えて光沢があり光透過性のフィルム(以下、光沢透過性フィルムという。)12をレンチキュラーレンズシート4の映像光出射面に貼り付けている点のみが、上記実施の形態1の場合と相違する。レンチキュラーレンズシート4がアクリル製である場合には、光沢透過性フィルム12の材質は、塩化ビニルシート等のような融解温度がアクリルよりも低い材質であることが好ましい。実施の形態4における光沢透過性フィルム12は、上記実施の形態1における光沢透過性塗料6と同様の機能を有する。このため、実施の形態4における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態4において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同一である。
【0054】
実施の形態5
図10は、本発明の実施の形態5による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図10において、図1と同一の構成には同一の符号を付す。
【0055】
実施の形態5における透過形スクリーンは、光沢透過性フィルム13をレンチキュラーレンズシート4の映像光出射面側の第2のレンズ部4bの表面にのみ備え、非集光部4cの表面には光吸収帯7を直接備えた点のみが、上記実施の形態4の場合と相違する。実施の形態5における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態4の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態5において、上記以外の点は、上記実施の形態4の場合と同一である。
【0056】
実施の形態6
実施の形態6の透過形スクリーンは、光沢透過性フィルム12に、光吸収特性のある物質を含有させて、半透明に着色している点のみが、上記実施の形態4の場合と相違する。尚、この光吸収特性のある物質を含有させた光沢透過性フィルム13を、上記実施の形態5の透過型スクリーンに適用することもできる。
【0057】
実施の形態6の透過形スクリーンによれば、実施の形態3において説明した原理により、映像光の減衰に比べて、外光をより効果的に吸収することができるので、外光による映像の劣化を軽減することができる。尚、実施の形態6において、上記以外の点は、上記実施の形態4の場合と同一である。
【0058】
実施の形態7
図11は、本発明の実施の形態7による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図11において、図9と同一の構成には同一の符号を付す。
【0059】
実施の形態7の透過形スクリーンにおいては、光沢透過性フィルム12を映像光出射面の全域に、透明の接着剤14を用いて接着している点のみが、上記実施の形態4の場合と相違する。実施の形態7における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態7において、上記以外の点は、上記実施の形態4の場合と同一である。また、実施の形態7における接着剤を、上記実施の形態5又は6の透過形スクリーンに適用することもできる。
【0060】
実施の形態8
実施の形態8の透過形スクリーンは、接着剤14に、光吸収特性のある物質を含有させて、半透明に着色している点のみが、上記実施の形態7の場合と相違する。
【0061】
実施の形態8の透過形スクリーンによれば、実施の形態3において説明した原理により、映像光の減衰に比べて、外光をより効果的に吸収することができるので、外光による映像の劣化を軽減することができる。尚、実施の形態8において、上記以外の点は、上記実施の形態7の場合と同一である。
【0062】
実施の形態9
図12は、本発明の実施の形態9によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図であり、図11のレンチキュラーレンズシート(実施の形態7又は8)の製造に適用できる。
【0063】
図12において、21は、レンチキュラーレンズシート4の基となる基材20を所望の厚さに押し出す押出成形機であり、22は、映像光入射面を成形するためのロールであり、23は、映像光出射面を成形するためのロールである。また、24は、光透過性の接着剤14を基材20に塗布する接着剤塗布用ロールであり、25は、光沢透過性フィルム12を基材20に圧着する圧着ロールであり、26は、照射装置を示す。ここで、接着剤14が紫外線硬化性の場合には、照射装置26は紫外線照射装置であり、接着剤14が可視光線硬化性の場合には、照射装置26は可視光線照射装置であり、接着剤14が電磁波硬化性の場合には、照射装置26は電磁波照射装置である。
【0064】
次に、透過性接着剤14が紫外線硬化性の場合の光沢透過性フィルム12の接着工程について説明する。図12に示されるように、押出成形機21から所望の厚さで押し出された基材20は、映像光入射面成形用のロール22と映像光出射面成形用のロール23とによって加圧され、それぞれ映像光入射面と映像光出射面が成形される。そして、映像光入射面と映像光出射面が変形しない程度冷却されたのち、映像光出射面上に接着剤塗布ロール24によって紫外線硬化性の接着剤14を塗布する。そして、圧着ロール25によって光沢透過性フィルム12を押し付けて、映像光出射面の形状に沿うように密着させる。その後、照射装置26によって紫外線を照射し、紫外線硬化性の透過性接着剤14を硬化させることによって光沢透過性フィルム12は基材20の映像光出射面上に接着される。
【0065】
尚、上記説明においては、透過性接着剤14が紫外線硬化性である場合の動作について説明したが、透過性接着剤14が可視光線または電磁波硬化性の場合も同様である。
【0066】
実施の形態10
図13は、本発明の実施の形態10によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図であり、図11のレンチキュラーレンズシート(実施の形態7又は8)の製造に適用できる。
【0067】
図13において、図12の場合と同一の構成には同一の符号を付す。図13において、27は、光沢透過性フィルム12を基材20に圧着する圧着ロールを示し、28は、熱可塑性があり光透過性の接着剤を示す。圧着ロール27には、接着剤28を加熱できるようにヒーター等が内蔵されている。
【0068】
次に、接着剤28が熱可塑性の場合の光沢透過性フィルム12の接着工程について説明する。図13に示されるように、押出成形機20から所望の厚さで押し出された基材20は、ロール22とロール23とによって加圧され、映像光入射面と映像光出射面が成形される。そして、映像光入射面と映像光出射面が変形しない程度冷却されたのち、接着剤塗布ロール24によって熱可塑性の透過性接着剤28を塗布する。そして、圧着ロール25によって光沢透過性フィルム12を映像光出射面の形状に沿うように密着させる。その後、ロール27によって加熱することによって光沢透過性フィルム12は基材20の映像光出射面上に接着される。
【0069】
実施の形態11
図14は、本発明の実施の形態11によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図であり、図9又は図10のレンチキュラーレンズシート(実施の形態4乃至6)の製造に適用できる。
【0070】
図14において、図12の場合と同一又は対応する構成には同一の符号を付す。図14において、光沢透過性フィルム12は熱可塑性があり、圧着ロール29は、光沢透過性フィルム12を加熱できるようにヒーター等を内蔵している。
【0071】
次に、光沢透過性フィルム12が熱可塑性の場合の接着工程について説明する。図14に示されるように、押出成形機21から所望の厚さで押し出された基材20は、ロール22とロール23とによって加圧され、映像光入射面と映像光出射面が成形される。そして、映像光入射面と映像光出射面が変形しない程度冷却されたのち、光沢透過性フィルム12を圧着ロール29によって映像光出射面の形状に沿うように密着させる。そして、その後の温度低下により熱可塑性の光沢透過性フィルム12が硬化することで基材12に固着する。
【0072】
実施の形態12
図15は、本発明の実施の形態12による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図15において、図1と同一の構成には同一の符号を付す。
【0073】
実施の形態12における透過形スクリーンは、レンチキュラーレンズシート4が拡散材5を含有する映像光入射面側の裏側層4dと、拡散材を含有しない映像光出射面側の表側層4eとから成る二重樹脂構造である。4dと表側層4eとは、一体に形成されたものであってもよく、また別々に形成されたものを一体にしたものであってもよい。この二重樹脂構造において、表側層4eは、実施の形態1における光沢透過性塗料6と同等の機能を果たす。このため、実施の形態12における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態12において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同一である。
【0074】
実施の形態13
図16は、本発明の実施の形態13による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図16において、図15と同一の構成には同一の符号を付す。
【0075】
実施の形態13における透過形スクリーンは、表側層4fをレンチキュラーレンズシート4の映像光出射面側の第2のレンズ部4b側にしか形成しておらず、非集光部4cの表面には形成していない点のみが、上記実施の形態12の場合と相違する。実施の形態13における透過形スクリーンによっても、上記実施の形態12の場合と同様の効果が得られる。尚、実施の形態13において、上記以外の点は、上記実施の形態12の場合と同一である。
【0076】
実施の形態14
実施の形態14の透過形スクリーンは、表側層4eに、光吸収特性のある物質を含有させて、半透明に着色している点のみが、上記実施の形態12の場合と相違する。尚、この光吸収特性のある物質を含有させた表側層4fを、上記実施の形態13の透過型スクリーンに適用することもできる。
【0077】
実施の形態14の透過形スクリーンによれば、実施の形態3において説明した原理により、映像光の減衰に比べて、外光をより効果的に吸収することができるので、外光による映像の劣化を軽減することができる。尚、実施の形態14において、上記以外の点は、上記実施の形態12の場合と同一である。
【0078】
実施の形態15
図17は、本発明の実施の形態15による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示すものであり、同図(a)は表示装置の斜視図、同図(b)は同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。図17において、図1と同一の構成には同一の符号を付す。
【0079】
実施の形態15の透過形スクリーンにおいては、レンチキュラーレンズシート4の非集光部4cの表面4gを鏡面化し、その表面の粗面度を低くし光沢を持たせている。このため、観測者の目に入射する外光の散乱光は減少し、外光の正反射光が増加することとなる。その結果、実施の形態15の透過形スクリーンが明るい環境に置かれた場合であっても、ざらつきの少ない、光沢感と奥行きのある映像が得られる。
【0080】
尚、図20に示した従来例の場合には、外光をアクリル板の表面全体で正反射させているので、観測者に到達する幅の広い正反射光が映像光と重なり、映像を著しく劣化させてしまうという問題があるが、実施の形態16における非集光部4cは縦に細長い帯状であるので、鏡面化された表面において正反射する外光の幅は狭く、しかも、分割されるため、図20の従来例の場合に比べ、映像の劣化は軽減される。
【0081】
実施の形態16
実施の形態16は、実施の形態1〜8、12〜14のいずれかにおいて、光吸収帯を備えず、実施の形態15と同様に非集光部4cの表面を鏡面化している。従って、実施の形態16の透過形スクリーンによれば、実施の形態1〜8、12〜14の構成による効果に加えて、実施の形態15の構成による効果が得られる。即ち、観測する環境が明るい場合でも、ざらつきがなく、光沢感と奥行きのある映像が得られ、且つ透過形スクリーンの表面で正反射した外光による映像の劣化も少ない。
【0082】
実施の形態17
実施の形態17は、実施の形態1〜8、12〜14のいずれかにおいて、実施の形態15と同様に光吸収帯7の表面を鏡面化している。従って、実施の形態17の透過形スクリーンによれば、実施の形態1〜8、12〜14の構成による効果に加えて、実施の形態15の構成による効果が得られる。即ち、観測する環境が明るい場合でも、ざらつきがなく、光沢感と奥行きのある映像が得られ、且つ透過形スクリーンの表面で正反射した外光による映像の劣化も少ない。
【0083】
実施の形態18
実施の形態18においては、実施の形態1〜8、12〜17のいずれかにおいて、透過形スクリーンを構成するシートの少なくとも1つの面に反射防止膜を設けている。例えば、図18に示されるように、レンチキュラーレンズシート4の映像光入射面側に反射防止膜16を設ける。このように反射防止膜16を設けることにより、レンチキュラーレンズシート4と空気との界面において発生していた外光の反射光を減少させ、外光の反射光等による映像品質の劣化を抑制することができる。
【0084】
実施の形態19
実施の形態19においては、非結晶質フッ素樹脂をパーフルオロ溶剤に溶かして所望の濃度の溶液とし、これをスクリーン面にスピン法またはディッピング法により反射防止膜を塗布する点のみが、上記実施の形態18の場合と相違する。このため、実施の形態19による透過形スクリーンを、効率よく容易に製造することができる。尚、実施の形態19において、上記以外の点は、上記実施の形態18の場合と、同一である。
【0085】
【発明の効果】
請求項1及び2の発明によれば、レンチキュラーレンズシートの映像光出射面側に光沢透過性塗料層を備え、幅の非常に狭い正反射光を映像光に積極的に重ねることによって、観測者に光沢と奥行きのある良質な映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0086】
また、請求項1の発明によれば、全反射光の光度Itと、拡散反射光の光度Idとの間に、It≧1.2 × Id の関係を持たせたことによって、観測者に光沢と奥行きのある良質な映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0089】
また、請求項3の発明によれば、レンチキュラーレンズシートの映像光出射面側に樹脂から構成されている光沢透過性塗料層を備えることによって、観測者に光沢と奥行きのある良質な映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0090】
また、請求項4の発明によれば、光沢透過性塗料層をレンズ部の表面にのみ備えることによって、観測者に光沢と奥行きのある良質な映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0091】
また、請求項5の発明によれば、光沢透過性塗料層を、半透明に着色することによって、外光をより効果的に吸収し、コントラスト比を改善することができるという効果がある。
【0097】
また、請求項6の発明によれば、非集光部上に光吸収層を備えたことによって、コントラスト比を向上させることができるという効果がある。
【0099】
また、請求項7の発明によれば、非集光部の表面を鏡面化したことによって、観測者に光沢と奥行きのある映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0100】
また、請求項8の発明によれば、光吸収層の表面を鏡面化したことによって、観測者に光沢と奥行きのある映像であると感じさせることができるという効果がある。
【0101】
また、請求項9の発明によれば、レンチキュラーレンズシートの映像光入射面及び映像光出射面の少なくともいずれか一方の面上に反射防止膜を備えたことによって、レンチキュラーレンズシートと空気との界面において発生していた外光の反射光を減少させ、外光の反射光等による映像品質の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0102】
また、請求項10の発明によれば、製造工程を簡素化することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の実施の形態1による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図2】 レンチキュラーレンズシートに塗布された光沢透過性塗料の光沢に関する説明図である。
【図3】 (a)は、光沢透過性塗料を備えない従来のレンチキュラーレンズシートの映像光出射面において外光が反射される様子を示す説明図であり、(b)は、実施の形態1のレンチキュラーレンズシートの光沢透過性塗料の表面において外光が反射される様子を示す説明図である。
【図4】 (a)及び(b)は、観測者の目に点P1からの正反射光のみが入射する様子を説明するための図である。
【図5】 (a)及び(b)は、光透過性平板を備えた従来の表示装置の場合に、観測者の目にある幅をもった正反射光が入射することを説明するための図である。
【図6】 (a)は、本発明の実施の形態2による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図7】 (a)は、図6のレンチキュラーレンズシートの製造方法の一例を示す説明図であり、(b)は、同図(a)をS7−S7線で切る概略的な断面図である。
【図8】 (a)は光沢透過性塗料が着色されている場合(実施の形態3の場合)の外光の影響を説明するための図であり、(b)は着色されていない場合の外光の影響を説明するための図である。
【図9】 (a)は、本発明の実施の形態4による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図10】 (a)は、本発明の実施の形態5による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図11】 (a)は、本発明の実施の形態7による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図12】 本発明の実施の形態9によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図である。
【図13】 本発明の実施の形態10によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図である。
【図14】 本発明の実施の形態11によるレンチキュラーレンズシートの製造方法を示す説明図である。
【図15】 (a)は、本発明の実施の形態12による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図16】 (a)は、本発明の実施の形態13による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図17】 (a)は、本発明の実施の形態15による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図18】 本発明の実施の形態18による透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図である。
【図19】 (a)は、従来の透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図であり、(b)は、同図(a)のA部の水平断面を示す拡大図である。
【図20】 従来の透過形スクリーンを組み込んだ背面投写型表示装置の基本構成を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 映像発生装置、 2 透過形スクリーン、 4 レンチキュラーレンズシート、 4a 第1のレンズ部、 4b 第2のレンズ部、 4c 非集光部、4d 裏側層、 4e,4f 表側層、 5 拡散材、 6,11 光沢透過性塗料、 7 光吸収帯、 12,13 光沢透過性フィルム、 14 接着剤。
Claims (10)
- 入射した映像光を拡散させる拡散材を含有しており、映像光出射面側に互いに間隔をあけて並列に配置された複数の半円柱状のレンズ部と、映像光出射面側であって前記レンズ部の間の映像光が通過しない非集光部とを有するレンチキュラーレンズシートを備えた透過形スクリーンにおいて、
前記レンチキュラーレンズシートの映像光出射面側に、前記レンチキュラーレンズシートの映像光出射面から突出した前記拡散材を覆うように塗布され、前記拡散材の直径以上の厚さを持つ、光沢があり光透過性を持つ光沢透過性塗料層が備えられ、
前記光沢透過性塗料層に入射した外光の反射光が、一定の方向に進む正反射光と、各方向に進む拡散反射光とから成り、
前記一定の方向に進む正反射光の光度と前記一定の方向に進む拡散反射光の光度とを合計した全反射光の光度Itと、前記拡散反射光の光度Idとの間に、
It ≧ 1.2 × Id
の関係を持たせた
ことを特徴とする透過形スクリーン。 - 前記拡散材の直径が、10〜20μmの範囲内であり、
前記光沢透過性塗料層の厚さが、20〜30μmの範囲内である
ことを特徴とする請求項1に記載の透過形スクリーン。 - 前記光沢透過性塗料層が、拡散材を含有しない樹脂であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記光沢透過性塗料層が、前記レンズ部の表面にのみ備えられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記光沢透過性塗料層が、光吸収特性のある物質で半透明に着色されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記非集光部上に光吸収層を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記非集光部の表面を鏡面化したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記光吸収層の表面を鏡面化したことを特徴とする請求項6に記載の透過形スクリーン。
- 前記レンチキュラーレンズシートの映像光入射面及び映像光出射面の少なくともいずれか一方の面上に反射防止膜を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の透過形スクリーン。
- 前記反射防止膜が、非晶質フッ素樹脂をパーフルオロ溶剤に溶かして得られる所望の濃度の溶液をスピン法又はディッピング法により塗布して形成された膜であることを特徴とする請求項9に記載の透過形スクリーン。
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