JP3688008B2 - 防爆安全装置を備えた電池とその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、防爆安全装置を備えた電池とその製造方法に関し、特に、円筒形リチウムイオン二次電池などの高エネルギー密度の電池を対象とした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池に一体的に組み込まれる防爆安全装置としては、▲1▼安全弁、▲2▼感圧遮断回路、▲3▼感温遮断回路がある。安全弁は、電池ケース内の圧力が異常上昇した時に作動し、電池内のガスを安全に外部に放出して爆発を防ぐ。感圧遮断回路は、電池ケース内の圧力が異常上昇した時に作動し、充電電流または放電電流を電池内部で遮断し、異常充電または異常放電が継続するのを防ぐ。感温遮断回路は、電池内部の温度が異常上昇したのに感応し、電池の内部抵抗を急上昇させて充電電流または放電電流を絞り、異常充電または異常放電が継続するのを防ぐ。
【0003】
最近の円筒形リチウムイオン二次電池の多くは、安全弁を備えているとともに、感圧遮断回路と感温遮断回路の一方または両方を備えており、短絡や過充電などの異常な状態になったとき、遮断回路が作動して充電または放電を停止させるとともに安全弁が作動するように設計している。この種の電池を設計する上できわめて重要なことは、高精度で信頼性の高い防爆安全装置をできるだけコンパクトに、かつ量産性の高い構造で実現し、電池の補助的な付帯機能としてごく安価なものにすることである。
【0004】
安全弁と感圧遮断回路を備えた電池の代表的な構造が特開平2−288063号に示されている。この電池は、有底円筒形の金属製電池ケースと、電池ケースに収納された発電要素と、電池ケースの開口部を塞ぐ蓋要素とから基本的に構成されるが、安全弁と感圧遮断回路は蓋要素に一体的に組み込まれている。蓋要素は、ガス抜き穴のある外部端子板と、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなる中間感圧板と、リードストリッパと呼ぶ絶縁板を備えている。電池ケース内の圧力が中間感圧板に作用し、圧力が高くなると中間感圧板が外側に撓み、設定圧力以上になると中間感圧板が破断し、外部端子板のガス抜き穴からガスが安全に放出される。これが安全弁の機能である。また、発電要素の一方の電極に接続されているリードタブが前記絶縁板の中央の小穴ごしに中間感圧板の中央凸部に溶接されている。電池の内圧が異常上昇すると、中間感圧板が外側に膨らむように変形するが、リードタブの位置は絶縁板で規制されているので、リードタブと中間感圧板との溶接が外れ、外部端子板につながる放電電流回路が遮断される。これが感圧遮断回路の機能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特開平2−288063号公報においては、蓋要素の構成部品である中間感圧板と絶縁板とを中間嵌合体により仮組みする構成とし、リードタブと中間感圧板の超音波溶接工程を容易化・高精度化し、さらに蓋要素の組立および電池ケースへの取り付けを容易化するように工夫している。しかし、つぎのような理由で量産性および組立精度の面でまったく不十分である。
【0006】
まず、中間感圧板にリードタブを溶接してから蓋要素を組立てるという工程が著しく面倒だという問題がある。つまり、電池ケースに収納した発電要素の一方の電極に接続されているリードタブをケース外に引き出し、そのリードタブと中間嵌合体で仮組みされた状態の中間感圧板とを溶接し、その後、リードタブで電池ケース側とつながった状態の中間感圧板の上面側に外部端子板を重ね、中間感圧板の外周部分をかしめて外部端子板と一体化し、さらにこれらの外周に封口ガスケットを装着することになる。この作業全体が非常にハンドリングの難しい工程となり、量産性を上げるのが困難である。また、中間感圧板の中央凸部を絶縁板の小穴にはめ込み、小穴ごしに凸部にリードタブを溶接する作業自体も面倒であり、精度を上げるのが難しい。さらに、中間感圧板の中央凸部にリードタブを溶接した後で、中間感圧板の外周部分をかしめ加工して外部端子板を一体化するが、このかしめ工程での機械的ストレスが中間感圧板のリードタブ溶接点にも作用し、溶接点が剥がれかかることがある。そのため最終的に溶接強度がばらつき、感圧遮断回路の動作精度および信頼性が低下する。
【0007】
この発明は前述した従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、防爆安全装置の動作精度および信頼性を高めるとともに、防爆安全装置を備えた電池の組立性および量産性を高めることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に防爆安全装置を備えた電池は、有底円筒形の金属製電池ケースと、この電池ケースに収納された発電要素と、前記電池ケースの開口部を塞ぐ蓋要素とからなる。前記蓋要素は、外部端子板と、中間感圧板と、内部端子板と、絶縁リングと、内側ガスケットと、かしめリングと外側ガスケットとを有し、前記外部端子板および前記内部端子板は、剛性の比較的大きな金属板からなり、その外形は円形であり、中間部分にガス抜き穴が形成されており、前記中間感圧板は、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなり、その外形は円形である。前記中間感圧板の下面側に前記絶縁リングを挟み込んだ状態で前記内部端子板が組み合わされ、前記中間感圧板と前記内部端子板の少なくとも一方の中央部分に形成された凸部で両者が接触し、その接触部分で両者が局部的に溶接されており、これら中間感圧板・絶縁リング・内部端子板の積層物と前記中間感圧板の上に重ねられた前記外部端子板の全体が前記かしめリングの内周に装着されている前記内側ガスケットの内周にはめ込まれてかしめ付けにより一体化され、さらに前記かしめリングによる一体化物が前記外側ガスケットの内周にはめ込まれることで一体的な前記蓋要素が構成されている。前記発電要素の一方の電極に接続されているリードタブの先端が前記内部端子板の下面に溶接され、一体的な前記蓋要素が前記電池ケースの開口部分の内周にはめ込まれ、前記電池ケースの開口部分が内側にかしめられることで前記外側ガスケットが圧縮されて、前記電池ケースが密封されている。
【0009】
前記の構成においては、前記かしめリングによってかしめ付けられる前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに、前記内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接する構成を採れる。また、前記内部端子板の中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出させる構成が好ましい。
【0010】
この発明の製造方法では、前記の電池を製作するにあたり、前記かしめリングの内周に前記内側ガスケットを装着し、前記内部端子板と前記絶縁リングと前記中間感圧板とを積層状態で前記内側ガスケットの内周にはめ込み、その後、前記中間感圧板と前記内部端子板とをその中央部分で局部的に溶接し、その後、前記中間感圧板の上面側に重ねるように前記外部端子板を前記内側ガスケットにはめ込み、その後、前記かしめリングをかしめ付けて全体を一体化し、これを前記外側ガスケットの内周にはめ込んで一体的な前記蓋要素を構成し、その後、前記リードタブの先端を前記内部端子板の下面側の溶接する。
【0011】
また、防爆安全装置に感温遮断回路の機能を付加する場合は、前記絶縁リングおよび前記内部端子板を一体化してなる前記中間感圧板と、ドーナツ板形に形成された正特性の感温抵抗素子と、前記外部端子板とを順に重ね合わせるように前記封口ガスケットの内周にはめ込み、前記中間感圧板と前記外部端子板の間に前記抵抗素子を挟み込んでなる一体的な前記蓋要素を構成する。
【0012】
【作用】
電池ケース内の圧力は前記内部端子板のガス抜き穴を通じて前記中間感圧板に作用する。内圧が異常上昇すると、前記中間感圧板が外側へ膨らむように変形し、中間感圧板と内部端子板との溶接点が剥がれ、外部端子板につながる充電または放電電流回路が遮断される(感圧遮断回路)。中間感圧板がさらに大きく変形するとついには破断し、ケース内のガスが安全に外部に放出される(安全弁)。また前記感温抵抗素子を付加したものでは、電池の温度が異常上昇すると、外部端子板につながる充電または放電電流回路中に挿入されている感温抵抗素子の抵抗値が増大し、充電または放電電流を減少させる(感温遮断回路)。
【0013】
また、前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成しその中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接する構成としたので中央凸部に溶接する作業が非常に簡単になる。
【0014】
さらに、前記リードタブを溶接する中央凸部が充分に肉厚なので、この溶接時の熱が前記内部端子板と前記中間感圧板との溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【0015】
さらにまた、前記中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出する構成とすれば上記溶接作業性がさらに向上して溶接品質も向上するとともに溶接作業時に前記リードタブが前記かしめリングに接触して電気的導通のなかった前記かしめリングが正極と等しい電位を持つことにより生じる前記かしめリングの腐蝕を起こすような不良は生じない。
【0016】
【実施例】
この発明の一実施例による防爆安全装置(感温遮断回路を含む)を備えた電池の構造を図1に示し、その要部の組立工程を図2に示している。この電池の基本構成は、有底円筒形の金属製電池ケース1と、この電池ケース1に収納された発電要素2と、電池ケース1の開口部を塞ぐ蓋要素とからなる。
【0017】
蓋要素は、外部端子板3と、中間感圧板4と、内部端子板5と、絶縁リング6と、内側ガスケット11と、かしめリング12と、外側ガスケット7とを有する。外部端子板3および内部端子板5は、剛性の比較的大きな金属板からなり、その外形は円形であり、中間部分にガス抜き穴が形成されている。外部端子板3の中央部は上に向けて凸になっている。中間感圧板4は、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなり、外形は円形であり、その中央部に小さな下向きの凸部4cが形成されている。感温抵抗素子9はドーナツ板形に形成された正特性の素子である。
【0018】
中間感圧板4の下面側に絶縁リング6を挟み込んだ状態で内部端子板5が組み合わされ、中間感圧板4の中央の凸部4cの下端部が内部端子板5に接触し、その接触部分で両者が局部的に溶接されている。これら中間感圧板4・絶縁リング6・内部端子板5の積層物と中間感圧板4の上に重ねられた感温抵抗素子9および外部端子板3の全体が前記かしめリング12の内周に装着されている内側ガスケット11の内周にはめ込まれてかしめ付けにより一体化され、さらに前記かしめリング12による一体化物が外側ガスケット7の内周にはめ込まれることで一体的な前記蓋要素が構成されている。
【0019】
つまり図2(a)に示すように、ラジアル断面がL形のかしめリング12の内周に同じくL形断面の内側ガスケット11をはめ込み、この内側ガスケット11の内周に内部端子板5と絶縁リング6と中間感圧板4とを順に重ねるようにはめ込み、その状態で中間感圧板4と内部端子板とをその中央の凸部4cで局部的に超音波溶接する。この溶接工程では両部品が完全に位置決めされているので、簡単に高精度な溶接品質が得られる。つぎに図2(b)に示すように、内側ガスケット11の内周に感温抵抗素子9と外部端子板3とを順に重ねるようにはめ込む。つぎに図2(c)に示すように、内側ガスケット11を圧縮しつつかしめリング12をかしめ加工し、全体を一体化する。
【0020】
その後図1に示すように、前記かしめリング12による一体化物を外側ガスケット7の内周にはめ込むことで一体的な蓋要素を構成する。その後、電池ケース1内に収納されている発電要素2から引き出されたリードタブ8の先端を内部端子板5の下面側に溶接する。その後、一体的な蓋要素を電池ケース1の開口部分の内周にはめ込み、ケース開口部分を内側にかしめて外側ガスケット7を圧縮し、ケースを密封している。
【0021】
発電要素2の一方の電極はリードタブ8により内部端子板5に接続され、内部端子板5は中央の前記溶接点で中間感圧板4に接続され、中間感圧板4は感温抵抗素子9を介して外部端子板3に接続されている。この外部端子板3に負荷回路が接続されることになる。そして、電池ケース1内の圧力は内部端子板5のガス抜き穴を通じて中間感圧板4に作用する。内圧が異常上昇すると、中間感圧板4が外側へ膨らむように変形し、中間感圧板4と内部端子板5との溶接点が剥がれ、外部端子板3につながる充電または放電電流回路が遮断される(感圧遮断回路)。中間感圧板4がさらに大きく変形するとついには破断し、ケース1内のガスが安全に外部に放出される(安全弁)。また電池の温度が異常上昇すると、外部端子板3につながる充電または放電電流回路中に挿入されている感温抵抗素子9の抵抗値が増大し、充電または放電電流を減少させる(感温遮断回路)。なお、感温抵抗素子9を廃止して、中間感圧板4の上に直接外部端子板3を重ねる構成にすれば、感温遮断回路の無いタイプの防爆安全装置となる。
【0022】
この発明の他の実施例の構成を図3と図4に示している。これは先の実施例とつぎの点が異なる。つまり、前記かしめリング12によってかしめ付けられる前記内部端子板5の周辺部5aを比較的薄肉に形成するとともに、内部端子板5の中央部分5bを充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部5bの下面に前記リードタブ8の先端を溶接している。この内部端子板5は比較的肉厚のアルミニウム板をプレス加工して製作されたもので、下面側に台形状に凸になった中央凸部5bの肩部から周辺に4個のガス抜き穴5cを形成している。
【0023】
図3の実施例においては、かしめリング12による一体化物(内部端子板5・絶縁リング6・中間感圧板4・感温抵抗素子9・外部端子板3・内側ガスケット11)を外側ガスケット7の内周にはめ込むことで一体的な蓋要素を構成すると、内部端子板5の中央凸部5bの下面がかしめリング12の下面よりさらに下方に突出している。そのため、リードタブ8の先端を蓋要素における中央凸部5bに溶接する作業が非常に簡単になり、溶接作業のミスによりリードタブ8がかしめリング12に接触して電気的導通のなかったかしめリング12が正極と等しい電位を持つことにより生じるかしめリング12の腐蝕を起こすような不良は生じない。また、リードタブ8を溶接する中央凸部5bが充分に肉厚なので、この溶接時の熱が内部端子板5と中間感圧板4の凸部4cとの溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【0024】
【発明の効果】
この発明によれば、安全弁と感圧遮断回路を(さらには感温遮断回路も)組み込んだ蓋要素が独立した部品要素として組み立てられ、この蓋要素を電池ケースに装着する直前でリードタブが蓋要素に溶接される。したがって全体の組立工程が非常に簡単になり、量産性が向上する。また、感圧遮断回路の要部である中間感圧板と内部端子板との溶接は独立した状態で行え、かつ部品間の位置決めが完全になされた後で溶接することになるので、この溶接作業は非常に簡単となり、したがって溶接精度が向上する。溶接後にかしめリングでかしめる為、さらに、電池ケースの最終的な封口かしめ加工後にも前記かしめリングや内部端子板により非常に大きな強度が維持されるので、中間感圧板と内部端子板との溶接点に有害なストレスが加わりにくい。その結果、溶接強度が安定し、感圧遮断回路の動作特性が安定する。
【0025】
また前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに、内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接するとともに中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出しているので、リードタブの先端を蓋要素における中央凸部に溶接する作業が非常に簡単になり、溶接品質も向上する。
【0026】
さらに、溶接作業時に前記リードタブが前記かしめリングに接触して電気的導通のなかった前記かしめリングが正極と等しい電位を持つことにより生じる前記かしめリングの腐蝕を起こすような不良は生じない。
【0027】
さらにまた、前記リードタブを溶接する前記中央凸部が充分に肉厚なのでこの溶接時の熱が前記内部端子板と前記中間感圧板との溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による防爆安全装置を備えた電池の要部断面図である。
【図2】同上電池の要部の組立工程を示す概略図である。
【図3】この発明の他の実施例による防爆安全装置を備えた電池の要部断面図である。
【図4】同上他の実施例の電池の組立工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 電池ケース 2 発電要素
3 外部端子板 4 中間感圧板
4c 凸部 5 内部端子板
5a 薄肉周辺部 5b 厚肉中央凸部
5c ガス抜き穴 6 絶縁リング
7 外側ガスケット 8 リードタブ
9 感温抵抗素子 11 内側ガスケット
12 かしめリング
【産業上の利用分野】
この発明は、防爆安全装置を備えた電池とその製造方法に関し、特に、円筒形リチウムイオン二次電池などの高エネルギー密度の電池を対象とした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池に一体的に組み込まれる防爆安全装置としては、▲1▼安全弁、▲2▼感圧遮断回路、▲3▼感温遮断回路がある。安全弁は、電池ケース内の圧力が異常上昇した時に作動し、電池内のガスを安全に外部に放出して爆発を防ぐ。感圧遮断回路は、電池ケース内の圧力が異常上昇した時に作動し、充電電流または放電電流を電池内部で遮断し、異常充電または異常放電が継続するのを防ぐ。感温遮断回路は、電池内部の温度が異常上昇したのに感応し、電池の内部抵抗を急上昇させて充電電流または放電電流を絞り、異常充電または異常放電が継続するのを防ぐ。
【0003】
最近の円筒形リチウムイオン二次電池の多くは、安全弁を備えているとともに、感圧遮断回路と感温遮断回路の一方または両方を備えており、短絡や過充電などの異常な状態になったとき、遮断回路が作動して充電または放電を停止させるとともに安全弁が作動するように設計している。この種の電池を設計する上できわめて重要なことは、高精度で信頼性の高い防爆安全装置をできるだけコンパクトに、かつ量産性の高い構造で実現し、電池の補助的な付帯機能としてごく安価なものにすることである。
【0004】
安全弁と感圧遮断回路を備えた電池の代表的な構造が特開平2−288063号に示されている。この電池は、有底円筒形の金属製電池ケースと、電池ケースに収納された発電要素と、電池ケースの開口部を塞ぐ蓋要素とから基本的に構成されるが、安全弁と感圧遮断回路は蓋要素に一体的に組み込まれている。蓋要素は、ガス抜き穴のある外部端子板と、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなる中間感圧板と、リードストリッパと呼ぶ絶縁板を備えている。電池ケース内の圧力が中間感圧板に作用し、圧力が高くなると中間感圧板が外側に撓み、設定圧力以上になると中間感圧板が破断し、外部端子板のガス抜き穴からガスが安全に放出される。これが安全弁の機能である。また、発電要素の一方の電極に接続されているリードタブが前記絶縁板の中央の小穴ごしに中間感圧板の中央凸部に溶接されている。電池の内圧が異常上昇すると、中間感圧板が外側に膨らむように変形するが、リードタブの位置は絶縁板で規制されているので、リードタブと中間感圧板との溶接が外れ、外部端子板につながる放電電流回路が遮断される。これが感圧遮断回路の機能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特開平2−288063号公報においては、蓋要素の構成部品である中間感圧板と絶縁板とを中間嵌合体により仮組みする構成とし、リードタブと中間感圧板の超音波溶接工程を容易化・高精度化し、さらに蓋要素の組立および電池ケースへの取り付けを容易化するように工夫している。しかし、つぎのような理由で量産性および組立精度の面でまったく不十分である。
【0006】
まず、中間感圧板にリードタブを溶接してから蓋要素を組立てるという工程が著しく面倒だという問題がある。つまり、電池ケースに収納した発電要素の一方の電極に接続されているリードタブをケース外に引き出し、そのリードタブと中間嵌合体で仮組みされた状態の中間感圧板とを溶接し、その後、リードタブで電池ケース側とつながった状態の中間感圧板の上面側に外部端子板を重ね、中間感圧板の外周部分をかしめて外部端子板と一体化し、さらにこれらの外周に封口ガスケットを装着することになる。この作業全体が非常にハンドリングの難しい工程となり、量産性を上げるのが困難である。また、中間感圧板の中央凸部を絶縁板の小穴にはめ込み、小穴ごしに凸部にリードタブを溶接する作業自体も面倒であり、精度を上げるのが難しい。さらに、中間感圧板の中央凸部にリードタブを溶接した後で、中間感圧板の外周部分をかしめ加工して外部端子板を一体化するが、このかしめ工程での機械的ストレスが中間感圧板のリードタブ溶接点にも作用し、溶接点が剥がれかかることがある。そのため最終的に溶接強度がばらつき、感圧遮断回路の動作精度および信頼性が低下する。
【0007】
この発明は前述した従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、防爆安全装置の動作精度および信頼性を高めるとともに、防爆安全装置を備えた電池の組立性および量産性を高めることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に防爆安全装置を備えた電池は、有底円筒形の金属製電池ケースと、この電池ケースに収納された発電要素と、前記電池ケースの開口部を塞ぐ蓋要素とからなる。前記蓋要素は、外部端子板と、中間感圧板と、内部端子板と、絶縁リングと、内側ガスケットと、かしめリングと外側ガスケットとを有し、前記外部端子板および前記内部端子板は、剛性の比較的大きな金属板からなり、その外形は円形であり、中間部分にガス抜き穴が形成されており、前記中間感圧板は、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなり、その外形は円形である。前記中間感圧板の下面側に前記絶縁リングを挟み込んだ状態で前記内部端子板が組み合わされ、前記中間感圧板と前記内部端子板の少なくとも一方の中央部分に形成された凸部で両者が接触し、その接触部分で両者が局部的に溶接されており、これら中間感圧板・絶縁リング・内部端子板の積層物と前記中間感圧板の上に重ねられた前記外部端子板の全体が前記かしめリングの内周に装着されている前記内側ガスケットの内周にはめ込まれてかしめ付けにより一体化され、さらに前記かしめリングによる一体化物が前記外側ガスケットの内周にはめ込まれることで一体的な前記蓋要素が構成されている。前記発電要素の一方の電極に接続されているリードタブの先端が前記内部端子板の下面に溶接され、一体的な前記蓋要素が前記電池ケースの開口部分の内周にはめ込まれ、前記電池ケースの開口部分が内側にかしめられることで前記外側ガスケットが圧縮されて、前記電池ケースが密封されている。
【0009】
前記の構成においては、前記かしめリングによってかしめ付けられる前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに、前記内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接する構成を採れる。また、前記内部端子板の中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出させる構成が好ましい。
【0010】
この発明の製造方法では、前記の電池を製作するにあたり、前記かしめリングの内周に前記内側ガスケットを装着し、前記内部端子板と前記絶縁リングと前記中間感圧板とを積層状態で前記内側ガスケットの内周にはめ込み、その後、前記中間感圧板と前記内部端子板とをその中央部分で局部的に溶接し、その後、前記中間感圧板の上面側に重ねるように前記外部端子板を前記内側ガスケットにはめ込み、その後、前記かしめリングをかしめ付けて全体を一体化し、これを前記外側ガスケットの内周にはめ込んで一体的な前記蓋要素を構成し、その後、前記リードタブの先端を前記内部端子板の下面側の溶接する。
【0011】
また、防爆安全装置に感温遮断回路の機能を付加する場合は、前記絶縁リングおよび前記内部端子板を一体化してなる前記中間感圧板と、ドーナツ板形に形成された正特性の感温抵抗素子と、前記外部端子板とを順に重ね合わせるように前記封口ガスケットの内周にはめ込み、前記中間感圧板と前記外部端子板の間に前記抵抗素子を挟み込んでなる一体的な前記蓋要素を構成する。
【0012】
【作用】
電池ケース内の圧力は前記内部端子板のガス抜き穴を通じて前記中間感圧板に作用する。内圧が異常上昇すると、前記中間感圧板が外側へ膨らむように変形し、中間感圧板と内部端子板との溶接点が剥がれ、外部端子板につながる充電または放電電流回路が遮断される(感圧遮断回路)。中間感圧板がさらに大きく変形するとついには破断し、ケース内のガスが安全に外部に放出される(安全弁)。また前記感温抵抗素子を付加したものでは、電池の温度が異常上昇すると、外部端子板につながる充電または放電電流回路中に挿入されている感温抵抗素子の抵抗値が増大し、充電または放電電流を減少させる(感温遮断回路)。
【0013】
また、前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成しその中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接する構成としたので中央凸部に溶接する作業が非常に簡単になる。
【0014】
さらに、前記リードタブを溶接する中央凸部が充分に肉厚なので、この溶接時の熱が前記内部端子板と前記中間感圧板との溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【0015】
さらにまた、前記中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出する構成とすれば上記溶接作業性がさらに向上して溶接品質も向上するとともに溶接作業時に前記リードタブが前記かしめリングに接触して電気的導通のなかった前記かしめリングが正極と等しい電位を持つことにより生じる前記かしめリングの腐蝕を起こすような不良は生じない。
【0016】
【実施例】
この発明の一実施例による防爆安全装置(感温遮断回路を含む)を備えた電池の構造を図1に示し、その要部の組立工程を図2に示している。この電池の基本構成は、有底円筒形の金属製電池ケース1と、この電池ケース1に収納された発電要素2と、電池ケース1の開口部を塞ぐ蓋要素とからなる。
【0017】
蓋要素は、外部端子板3と、中間感圧板4と、内部端子板5と、絶縁リング6と、内側ガスケット11と、かしめリング12と、外側ガスケット7とを有する。外部端子板3および内部端子板5は、剛性の比較的大きな金属板からなり、その外形は円形であり、中間部分にガス抜き穴が形成されている。外部端子板3の中央部は上に向けて凸になっている。中間感圧板4は、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなり、外形は円形であり、その中央部に小さな下向きの凸部4cが形成されている。感温抵抗素子9はドーナツ板形に形成された正特性の素子である。
【0018】
中間感圧板4の下面側に絶縁リング6を挟み込んだ状態で内部端子板5が組み合わされ、中間感圧板4の中央の凸部4cの下端部が内部端子板5に接触し、その接触部分で両者が局部的に溶接されている。これら中間感圧板4・絶縁リング6・内部端子板5の積層物と中間感圧板4の上に重ねられた感温抵抗素子9および外部端子板3の全体が前記かしめリング12の内周に装着されている内側ガスケット11の内周にはめ込まれてかしめ付けにより一体化され、さらに前記かしめリング12による一体化物が外側ガスケット7の内周にはめ込まれることで一体的な前記蓋要素が構成されている。
【0019】
つまり図2(a)に示すように、ラジアル断面がL形のかしめリング12の内周に同じくL形断面の内側ガスケット11をはめ込み、この内側ガスケット11の内周に内部端子板5と絶縁リング6と中間感圧板4とを順に重ねるようにはめ込み、その状態で中間感圧板4と内部端子板とをその中央の凸部4cで局部的に超音波溶接する。この溶接工程では両部品が完全に位置決めされているので、簡単に高精度な溶接品質が得られる。つぎに図2(b)に示すように、内側ガスケット11の内周に感温抵抗素子9と外部端子板3とを順に重ねるようにはめ込む。つぎに図2(c)に示すように、内側ガスケット11を圧縮しつつかしめリング12をかしめ加工し、全体を一体化する。
【0020】
その後図1に示すように、前記かしめリング12による一体化物を外側ガスケット7の内周にはめ込むことで一体的な蓋要素を構成する。その後、電池ケース1内に収納されている発電要素2から引き出されたリードタブ8の先端を内部端子板5の下面側に溶接する。その後、一体的な蓋要素を電池ケース1の開口部分の内周にはめ込み、ケース開口部分を内側にかしめて外側ガスケット7を圧縮し、ケースを密封している。
【0021】
発電要素2の一方の電極はリードタブ8により内部端子板5に接続され、内部端子板5は中央の前記溶接点で中間感圧板4に接続され、中間感圧板4は感温抵抗素子9を介して外部端子板3に接続されている。この外部端子板3に負荷回路が接続されることになる。そして、電池ケース1内の圧力は内部端子板5のガス抜き穴を通じて中間感圧板4に作用する。内圧が異常上昇すると、中間感圧板4が外側へ膨らむように変形し、中間感圧板4と内部端子板5との溶接点が剥がれ、外部端子板3につながる充電または放電電流回路が遮断される(感圧遮断回路)。中間感圧板4がさらに大きく変形するとついには破断し、ケース1内のガスが安全に外部に放出される(安全弁)。また電池の温度が異常上昇すると、外部端子板3につながる充電または放電電流回路中に挿入されている感温抵抗素子9の抵抗値が増大し、充電または放電電流を減少させる(感温遮断回路)。なお、感温抵抗素子9を廃止して、中間感圧板4の上に直接外部端子板3を重ねる構成にすれば、感温遮断回路の無いタイプの防爆安全装置となる。
【0022】
この発明の他の実施例の構成を図3と図4に示している。これは先の実施例とつぎの点が異なる。つまり、前記かしめリング12によってかしめ付けられる前記内部端子板5の周辺部5aを比較的薄肉に形成するとともに、内部端子板5の中央部分5bを充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部5bの下面に前記リードタブ8の先端を溶接している。この内部端子板5は比較的肉厚のアルミニウム板をプレス加工して製作されたもので、下面側に台形状に凸になった中央凸部5bの肩部から周辺に4個のガス抜き穴5cを形成している。
【0023】
図3の実施例においては、かしめリング12による一体化物(内部端子板5・絶縁リング6・中間感圧板4・感温抵抗素子9・外部端子板3・内側ガスケット11)を外側ガスケット7の内周にはめ込むことで一体的な蓋要素を構成すると、内部端子板5の中央凸部5bの下面がかしめリング12の下面よりさらに下方に突出している。そのため、リードタブ8の先端を蓋要素における中央凸部5bに溶接する作業が非常に簡単になり、溶接作業のミスによりリードタブ8がかしめリング12に接触して電気的導通のなかったかしめリング12が正極と等しい電位を持つことにより生じるかしめリング12の腐蝕を起こすような不良は生じない。また、リードタブ8を溶接する中央凸部5bが充分に肉厚なので、この溶接時の熱が内部端子板5と中間感圧板4の凸部4cとの溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【0024】
【発明の効果】
この発明によれば、安全弁と感圧遮断回路を(さらには感温遮断回路も)組み込んだ蓋要素が独立した部品要素として組み立てられ、この蓋要素を電池ケースに装着する直前でリードタブが蓋要素に溶接される。したがって全体の組立工程が非常に簡単になり、量産性が向上する。また、感圧遮断回路の要部である中間感圧板と内部端子板との溶接は独立した状態で行え、かつ部品間の位置決めが完全になされた後で溶接することになるので、この溶接作業は非常に簡単となり、したがって溶接精度が向上する。溶接後にかしめリングでかしめる為、さらに、電池ケースの最終的な封口かしめ加工後にも前記かしめリングや内部端子板により非常に大きな強度が維持されるので、中間感圧板と内部端子板との溶接点に有害なストレスが加わりにくい。その結果、溶接強度が安定し、感圧遮断回路の動作特性が安定する。
【0025】
また前記内部端子板の周辺部を比較的薄肉に形成するとともに、内部端子板の中央部分を充分に厚肉で下面側に凸に形成し、その中央凸部の下面に前記リードタブの先端を溶接するとともに中央凸部の下面が前記かしめリングの下面よりさらに下方に突出しているので、リードタブの先端を蓋要素における中央凸部に溶接する作業が非常に簡単になり、溶接品質も向上する。
【0026】
さらに、溶接作業時に前記リードタブが前記かしめリングに接触して電気的導通のなかった前記かしめリングが正極と等しい電位を持つことにより生じる前記かしめリングの腐蝕を起こすような不良は生じない。
【0027】
さらにまた、前記リードタブを溶接する前記中央凸部が充分に肉厚なのでこの溶接時の熱が前記内部端子板と前記中間感圧板との溶接箇所に悪影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による防爆安全装置を備えた電池の要部断面図である。
【図2】同上電池の要部の組立工程を示す概略図である。
【図3】この発明の他の実施例による防爆安全装置を備えた電池の要部断面図である。
【図4】同上他の実施例の電池の組立工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 電池ケース 2 発電要素
3 外部端子板 4 中間感圧板
4c 凸部 5 内部端子板
5a 薄肉周辺部 5b 厚肉中央凸部
5c ガス抜き穴 6 絶縁リング
7 外側ガスケット 8 リードタブ
9 感温抵抗素子 11 内側ガスケット
12 かしめリング
Claims (6)
- 有底円筒形の金属製電池ケース1と、この電池ケース1に収納された発電要素2と、前記電池ケース1の開口部を塞ぐ蓋要素とからなる電池であって、
前記蓋要素は、外部端子板3と、中間感圧板4と、内部端子板5と、絶縁リング6と、内側ガスケット11と、かしめリング12と外側ガスケット7とを有し、前記外部端子板3および前記内部端子板5は、剛性の比較的大きな金属板からなり、その外形は円形であり、中間部分にガス抜き穴が形成されており、前記中間感圧板4は、撓みやすくて破断しやすい薄い金属板からなり、その外形は円形であり、
前記中間感圧板4の下面側に前記絶縁リング6を挟み込んだ状態で前記内部端子板5が組み合わされ、前記中間感圧板4と前記内部端子板5の少なくとも一方の中央部分に形成された凸部で両者が接触し、その接触部分で両者が局部的に溶接されており、これら中間感圧板4・絶縁リング6・内部端子板5の積層物と前記中間感圧板4の上に重ねられた前記外部端子板3の全体が前記かしめリング12の内周に装着されている前記内側ガスケット11の内周にはめ込まれてかしめ付けにより一体化され、さらに前記かしめリング12による一体化物が前記外側ガスケット7の内周にはめ込まれることで一体的な前記蓋要素が構成され、
前記発電要素2の一方の電極に接続されているリードタブ8の先端が前記内部端子板5の下面に溶接され、一体的な前記蓋要素が前記電池ケース1の開口部分の内周にはめ込まれ、前記電池ケース1の開口部分が内側にかしめられることで前記外側ガスケット7が圧縮されて、前記電池ケース1が密封されていることを特徴とする防爆安全装置を備えた電池。 - 請求項1に記載の電池において、前記内部端子板5は、前記かしめリング12によってかしめ付けられる周辺部5aが比較的薄肉に形成され、中央部分が充分に厚肉で下面側に凸に形成されており、その中央凸部5bの下面に前記リードタブ8の先端が溶接されていることを特徴とする防爆安全装置を備えた電池。
- 前記内部端子板5の中央凸部5bの下面が前記かしめリング12の下面よりさらに下方に突出してなることを特徴とする請求項2に記載の防爆安全装置を備えた電池。
- 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電池において、前記中間感圧板4と前記外部端子板3との間に、ドーナツ板形に形成された正特性の感温抵抗素子9が挟み込まれ、この抵抗素子9を介して前記中間感圧板4と前記外部端子板3とが電気的に接続されていることを特徴とする防爆安全装置を備えた電池。
- 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電池を製作するにあたり、前記かしめリング12の内周に前記内側ガスケット11を装着し、前記内部端子板5と前記絶縁リング6と前記中間感圧板4とを積層状態で前記内側ガスケット11の内周にはめ込み、その後、前記中間感圧板4と前記内部端子板5とをその中央部分で局部的に溶接し、その後、前記中間感圧板4の上面側に重ねるように前記外部端子板3を前記内側ガスケット11にはめ込み、その後、前記かしめリング12をかしめ付けて全体を一体化し、これを前記外側ガスケット7の内周にはめ込んで一体的な前記蓋要素を構成し、その後、前記リードタブ8の先端を前記内部端子板5の下面側の溶接することを特徴とする電池の製造方法。
- 請求項5に記載の製造方法において、ドーナツ板形に形成された正特性の感温抵抗素子9を前記中間感圧板4の上面側に重ねるように前記内側ガスケット11の内周にはめ込むとともに、前記抵抗素子9の上面側に重ねるように前記外部端子板3を前記内側ガスケット11の内周にはめ込み、前記中間感圧板4と前記外部端子板3の間に前記抵抗素子9を挟み込んでなる一体的な前記蓋要素を構成することを特徴とする電池の製造方法。
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