JP3687486B2 - インク滴噴射方法およびその装置並びに記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式によるインク滴噴射方法およびその装置並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、インクジェット方式のインク滴噴射装置としては、圧電材料の変形によってインク流路の容積を変化させ、その容積減少時にインク流路内のインクをノズルから液滴として噴射し、記録媒体に対して文字や図形等を記録するようにしたものが知られている。
【0003】
この種のインクジェット方式のインク滴噴射装置において、特開昭63−247051号公報に示されているように、圧電材料を利用したせん断モード型のヘッドがある。その一例の断面図を図39に示す。ヘッドユニット600は、この図面の紙面厚み方向に延びる細長い溝形状のインク流路613とインクの入らない空間615とを側壁617を挟んで複数配列したアクチュエータ基板601と、カバープレート602からなる。その側壁617は、側壁の高さ方向に相互に逆方向に分極(矢印P1、P2)された下部壁611および上部壁609とからなっている。各インク流路613の一端には、ノズル618を有し、他端はインクを供給するマニホールド(図示しない)と接続している。空間615の前記マニホールド側の端部はインクが浸入しないように閉鎖されている。各側壁617の両側面には電極619,621が金属化層として設けられている。具体的にはインク流路613側の側壁617には流路内電極619が設けられ、全ての流路内電極619は接地されている。空間615側の側壁617には空間内電極621が設けられている。同一の空間615内で隣接する空間内電極621は、互いに絶縁されており、アクチュエータ駆動信号を与える制御装置に接続されている。
【0004】
そして、インク流路613を挟んで隣接する一対の空間電極621に制御装置が電圧を印加することによって、側壁617がインク流路613の容積を増加する方向に圧電厚みすべり変形する。例えば図40に示すようにインク流路613bを駆動する場合には、全ての流路内電極619を接地した状態で該インク流路613bを挟んで隣接する空間電極621c、dに電圧E(V)を印加すると、側壁617c、dに分極方向と直交する矢印E方向の電界が発生し、側壁617c、dの上部および下部がそれぞれインク流路613bの容積を増加する方向に圧電厚みすべり変形する。このときノズル618b付近を含むインク流路613b内の圧力が減少する。この状態を圧力波のインク流路613内での片道伝播時間Tだけ維持する。すると、その間図示しないマニホールドからインクが供給される。
【0005】
なお、上記片道伝播時間Tはインク流路613内の圧力波が、インク流路613の長手方向に伝播するのに必要な時間であり、インク流路613の長さLとこのインク流路613内部のインク中での音速aによりT=L/aと決まる。圧力波の伝播理論によると、上記の電圧の印加からちょうどT時間がたつとインク流路613内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミングに合わせて空間電極621c、dに印加されている電圧を0(V)に戻す。
【0006】
すると、側壁617c、dが変形前の状態(図39)に戻り、インクに圧力が加えられる。そのとき、前記正に転じた圧力と、側壁617c、dが変形前の状態に戻ることにより発生した圧力とが加え合わされ、比較的高い圧力がインク流路613bのノズル618b付近の部分に生じて、インク滴がノズル618bから噴射される。
【0007】
さらに詳しく説明すると、上記の電圧の印加から電圧を0(V)に戻すまでの時間が前記片道伝播時間Tからずれると、インク滴を噴射するためエネルギー効率が低下し、前記片道伝播時間Tのほぼ偶数倍となったときには全く噴射が行われなくなる。通常、エネルギー効率を高くしたい場合、例えばなるべく低い電圧で駆動したい場合には上記の電圧の印加から電圧を0(V)に戻すまでの時間は、前記片道伝播時間Tにほぼ一致させるか、少なくともほぼ奇数倍とすることが望ましい。
【0008】
近年、印字品質を向上させるために、印字ドット径を小さくし印字密度を上げることが要求されており、そのために噴射するインク滴の体積もより小さいものが要求されてきている。インク滴の体積を小さくする方法としては、ノズル径を小さくするか、駆動電圧を下げて、噴射するインク滴の飛翔速度を下げる等の方法が一般的となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種のヘッドユニット600では、ノズル618が、しばらく非噴射の状態で空気中にさらされると、ノズル付近のインクの溶媒分の蒸発により、ノズル付近のインクの粘度が増加し、正常な場合に比べて、噴射されるインク滴の飛翔速度や噴射滴体積が低下し、ヘッドユニットの移動時に発生する横風による曲がり等が発生し着弾がずれるという問題がある。特に噴射するインク滴の体積が20pl(ピコリットル)以下と微小液滴の場合には、その影響が大きい。
【0010】
このため、所定時間非噴射の状態で空気中にさらされた場合には、所定数の印字命令に対しては、正常時に比べて高い駆動電圧を印加し、噴射されるインクの飛翔速度を増加したり、逆に印字命令のない場合に、正常時に比べて低い駆動電圧を印加し、インクの噴射が起こらない程度に前記ノズルに張ったインクのメニスカスを動かすことで粘度が増加したインクを拡散し、インク噴射への影響を抑えるなどの方法が考えられている。しかし、ノズルに張ったインクのメニスカスを微小に動かす程度では、粘度が増加したインクを拡散するには十分でなく、印字品質が回復しない。また、印字命令によって電圧を変更することは、電源のコストの増大につながったり、電圧の変更に時間がかかるため高速の印字ができなくなるという欠点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、印字命令がないときあるいは所定時間印字命令がなかった後に、ノズルに張ったメニスカスを十分に動かして、インクの噴射を回復させて良好な印字品質を得、また駆動電圧を変更することなく低コストのインク滴噴射方法およびその装置並びに記憶媒体を提示することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1の発明では、インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加する制御装置とを備え、前記噴射パルス信号に応答して前記アクチュエータを駆動し前記ノズルからインク滴を噴射させるインク滴噴射方法において、前記噴射パルス信号は、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動するものであり、前記噴射パルス信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないことを検出したとき、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上印加することを特徴とする
【0012】
これにより、噴射パルス信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないときには、第1の駆動パルス信号によりインクにノズルから飛び出させる方向の運動を与える。このまま放置すると、インクはノズルから離れて飛翔してしまうが、つづいて第2の駆動パルス信号を印加することにより、インク流路の容積を増加させノズルから離れようとしているインクをインク流路へ引き込むことができる。このように、インクのメニスカスをノズルから大きく出入りさせて、粘度の増加したインクを拡散することで、ノズル付近のインクの局部的な増粘状態がなくなり、その後噴射されるインクの飛翔速度や噴射液滴体積が低下することがなくなる。
【0013】
前記非噴射パルス信号の組は、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加される印字クロックの前の印字クロックで印加すること、あるいは、前記噴射パルス信号が印加される印字クロックにおいて該噴射パルス信号の直前に印加することが効果的である。
【0014】
また、前記非噴射パルス信号の組は、噴射パルス信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないことを検出することなく、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加されない印字クロックごとに印加するようにしてもよい。これにより、噴射しない間もインクのメニスカスを常にノズルから大きく出入りさせて、粘度の増加したインクを拡散することで、インクを噴射する際に飛翔速度や噴射液滴体積が低下することがなくなる。
【0015】
なお、前記第2の駆動パルスが立ち下がるタイミングを、前記第1の駆動パルスによるインクの残留圧力波振動を減衰させるタイミングとすることで、噴射パルス信号によるインク滴の噴射を安定して行うことができる。
【0016】
具体的には、前記インク流路内を前記圧力波が片道伝播する時間をTとしたとき、前記第1の駆動パルス信号を前記噴射パルス信号と波高値が同じで波幅が0.3T〜0.8Tとし、前記第2駆動パルス信号を前記噴射パルス信号と波高値が同じで、かつ波幅が0.3T〜0.6Tとし、前記第1の駆動パルス信号の立ち下がりタイミングから前記第2駆動パルス信号立ち上がりまでの間隔を0.3T〜0.6Tとすることで、上記のように、ノズル付近のインクの局部的な増粘状態がなくなり、その後噴射されるインクの飛翔速度や噴射液滴体積が低下することなく、かつ噴射パルス信号によるインク滴の噴射を安定して行うことができるようになる。
【0017】
請求項7ないし請求項10の発明は、上記インク滴噴射方法を装置として効果的に実現するものである。
【0018】
そして、上記装置は、1ドットの印字命令で噴射するインク滴の体積を20pl以下の微小体積としたものにおいても、インク滴の飛翔速度や体積を安定して確保することができ、かつ横風等による着弾位置の影響も少なくなる。
【0019】
また、請求項12および請求項13の発明は、上記インク滴噴射装置を実現させるためのプログラムが格納された記憶媒体を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
本実施の形態に使用するヘッドユニットは、図39に示す従来のヘッドユニット600と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
【0022】
本ヘッドユニット600の具体的な寸法の一例を述べる。インク流路613の長さLが6.0mmである。ノズル618の寸法は、インク噴射側の径が25μm、インク流路613側の径が50μm、長さが75μmである。また、実験に供したインクの25℃における粘度は約2mPa・s、表面張力は30mN/mである。このインクの粘度は温度が低下すると上昇し、温度が上昇すると低下する。このインク流路613内のインク中における音速aと上記Lとの比L/a(=T)は8μsecであった。
【0023】
次に空間内電極621に非印字時に印加する非噴射駆動波形10を図1に、印字時に印加する噴射駆動波形20を図2に示す。
【0024】
図1に示す非噴射駆動波形10は、インクのメニスカスをノズルから突出させるための駆動パルス信号Aと該インクメニスカスをノズル内に引き込むための駆動パルス信号Bとからなり、駆動パルス信号Aと駆動パルス信号Bのどちらも波高値(電圧値)はE(V)(例えば20(V))である。噴射パルス信号Aの幅Waは、インク流路613内の圧力波の片道伝播時間Tの例えば0.6倍に一致し、すなわち4.8μsecであり、また、駆動パルス信号Bの幅Wbは、前記時間Tの例えば0.45倍、すなわち3.6μsecである。駆動パルス信号Aの立ち下がりタイミングWaeから、駆動パルス信号Bの立ち上がりタイミングWbsまでの時間Dw1は、前記時間Tの例えば0.35倍、すなわち2.8μsecである。
【0025】
図2に示す噴射駆動波形20は、インク滴を噴射するための噴射パルス信号Cとインク流路613内の残留圧力波振動を減少させるための非噴射パルス信号Dとからなり、噴射パルス信号Cと非噴射パルス信号Dのどちらも波高値(電圧値)はE(V)(例えば20(V)に設定すると、インク液滴は8m/sという速度で飛翔した)である。噴射パルス信号Cの幅Wcは、前記時間Tに一致し、すなわち8μsecであり、非噴射パルス信号Dの幅Wdは、前記時間Tの0.5倍、すなわち4μsecである。噴射パルス信号Cの立ち下がりタイミングWceから、非噴射パルス信号Dの立ち上がりタイミングWdsまでの時間Dw2は、前記時間Tの2.15倍、すなわち17.2μsecである。しかしながら、噴射パルス信号Cの幅Wcは、前記時間Tに必ずしも一致させる必要はなく、わざと片道伝播時間Tからずらす(例えば0.5Tなど)ことでインクの噴射エネルギー効率を低下させ、インク噴射速度、液滴体積を低減させて、より微小なインク液滴の噴射を行うこともできる。また、幅Wcは、前記Tの奇数倍もしくは、そのTの奇数倍に対してずらした値にすることもできる。非噴射パルス信号Dは、例えば噴射パルス信号Cによるインク滴が飛翔した後、その残留圧力が上昇するとき非噴射パルス信号Dの立ち上がりでインク流路を拡大して圧力を下げ、そして圧力が下降するとき非噴射パルス信号Bの立ち下がりでインク流路を復帰させることにより、残留圧力波振動をほぼ相殺し減衰させるものである。
【0026】
上述した非噴射駆動波形10の駆動パルス信号A、Bの印加タイミング、波幅について最適化するための行ったインク噴射試験の結果を図4〜図17で説明する。
【0027】
各図は、非噴射駆動波形10を、波高値20(V)で、かつ10〜25kHzの周波数で印加した場合に、駆動パルス信号Aの波幅Waを0.2T〜0.9Tの範囲にて変化させ、駆動パルス信号Aの立ち下がりタイミングWaeから駆動パルス信号Bの立ち上がりタイミングWbsまでの時間Dw1を0.25T〜0.65Tの範囲にて変化させ、かつ該駆動パルス信号Bの波幅Wbを0.25T〜0.65Tの範囲にて変化させたとき、インクを噴射しないことを評価したものである。非噴射駆動波形10は、非印字時にインクメニスカスの振動のみを行うための駆動波形であるので、インクが実際に噴射してしまうことは許されないが、一般にインクの温度が高くなって粘度が低下するほど、インクメニスカスのノズルからのはみ出しが大きくなり、そのはみ出しが大きくなりすぎるとメニスカスがちぎれてインク滴の噴射が発生しやすくなる。
【0028】
図の中でX印の範囲は、30℃以下の温度条件においても、インクの噴射が起こってしまう範囲であり、全く使えない範囲である。△印の範囲は、30℃以下の温度条件ではインクの噴射が起こらないが、30℃を越える温度域ではインクが噴射してしまうため、実質上使えない範囲である。○印は、50℃以下までの広い温度域で、インクの噴射が起こらないので使用できる範囲である。◎印は、50℃を越える高温でも全くインクの噴射が起こらないため、高温下で使用するような特殊なプリンタにおいても使用できる範囲である。通常のインク噴射装置として用いるのであれば、○印と◎印の範囲にあればよいと言えるので、駆動パルス信号Aの波幅Waが0.3T〜0.8Tであり、駆動パルス信号Bの波幅幅Wbが0.3T〜0.6Tであり、前記駆動パルス信号Aの立ち下がりタイミングWaeから前記駆動パルス信号Bの立ち上がりタイミングWbsまでの時間Dw1が0.3T〜0.8Tのときにインクの噴射が起こらず、インクメニスカスの振動のみが起こることが分かる。
【0029】
このときのインクメニスカスの挙動の様子を模式的に表した図18にて説明する。図18は、各タイミングでのノズルプレートに設けられたノズル618でのインクメニスカス501の形状を表している断面図であり、図18(A)は、駆動パルス信号Aの立ち上がりタイミングWas(図1参照)のときのインクメニスカス501の様子であり、このときは、図40で示したインク流路613bのように、インク流路内容積が増加し、内部のインク圧力が急速に低下しているため、前記インクメニスカス501はノズル618内部に急速に引き込まれている。続いて、図18(B)は、駆動パルス信号Aの立ち下がりタイミングWae(図1参照)では、図39で示したインク流路613の状態に戻り、インク流路内容積が減少し、内部のインク圧力が急速に増加するため、インクメニスカス501はノズル618から外に大きく飛び出そうとしている。続いて、図18(C)は、駆動パルス信号Bの立ち上がりタイミングWbs(図1参照)のときのインクメニスカス501の様子であり、このときは、再び図40で示したインク流路613bのように、インク流路内容積が増加し、内部のインク圧力が急速に低下しているため、飛び出そうとしていた(駆動パルス信号Bがなければ実際に飛び出してしまうが)前記インクメニスカス501は噴射することなく、ノズル618内部に再び引き込まれている。続いて、図18(D)は、駆動パルス信号Bの立ち下がりタイミングWbe(図1参照)では、再び図40で示したインク流路613の状態に戻り、インク流路内容積が減少し、内部のインク圧力が下降状態から急速に増加するため、前記インクメニスカス501はノズル618からやや突出するが飛び出すことはない。駆動パルス信号Bの立ち上がりおよび立ち下がりは、飛び出そうとしていたインクメニスカス501を引き込むだけでなく、インク流路613内の残留圧力波振動を減少させるタイミングでもある。つまり、駆動パルス信号Aによる残留圧力が上昇したとき駆動パルス信号Bの立ち上がりで圧力を下げ、下降した圧力を駆動パルス信号Bの立ち下がりで圧力をほぼ戻す。
【0030】
このように2つの駆動パルス信号A、Bを前述した適切なタイミングにて印加することにより、インク滴が噴射されることなくインクメニスカス501の振動のみが起こっているのである。
【0031】
上記した非噴射駆動波形10と噴射駆動波形20を用いてヘッドユニット600にてインク滴を噴射する動作は、後述するようにマイクロコンピュータなどの制御のもとに行われる。図19はその制御の流れを示す。その噴射動作は、周期的に発生される印字クロック列(図3)の各クロックC1、C2・・・Cnごとに、印字データに含まれる駆動データにもとづいて行われる。
【0032】
ヘッドユニット600を備えた図示しない記録装置、例えばプリンタが動作を開始すると、まず、ノズルが無噴射のまま空気中にさらされた期間を印字クロックCLKの数で表した制御値mが設定される(S1)。本実施の形態の場合2sec以上無噴射のままノズルが空気中にさらされた場合にインクの増粘が問題となるため、例えば10kHzにて各ドットを印字する場合であれば無噴射の印字クロック数が20000(10000kHz×2sec)となったときであるので、制御値m=20000が設定される。
【0033】
そして、印字クロック列CLKの現在の印字クロックCn−1ではなく次の印字クロックCnので印字データの有無を判定する(S2)。次の印字クロックで印字データが無い場合(S2でNO)には、mから1を引いた値がmに設定される。印字データがある場合には、制御値mが0以下か否かを判断(S4)し、この制御値mが0以下であれば(S4でYES)、無噴射状態が2sec以上続いていることを示すので、非噴射駆動波形10が選択され読み出される(S5)。そして、現在の印字クロックCn−1にて1回以上の所定回数の非噴射駆動波形10による駆動を行う(S6)。そして、次の印字クロックCnで印字のために噴射駆動波形20が選択され読み出される(S7)。読み出された噴射駆動波形20を用いて噴射すなわち印字が行われる(S8)。印字すべきデータがまだ存在する場合(S9でNO)には、制御値mを再び20000に設定し直すところ(S1)に戻る。印字すべきデータがすべてなくなった場合(S9でYES)には終了である。
【0034】
上記S4にて前記制御値mが0よりもまだ大きい場合(S4でNO)には、無噴射状態が2sec以内であることを示すので、非噴射駆動波形10は読み出されず現在のタイミングでは駆動を行わないまま、次のタイミングで印字のために駆動波形20が選択され読み出され(S7)、上記のように印字が行われる。
【0035】
このような制御を行うことで、2sec以上無噴射のままノズルが空気中にさらされた場合でも、噴射直前に、非噴射駆動波形10にて少なくとも1回以上インクメニスカスを振動させることで、ノズル付近で局部的に粘度が増加したインクを拡散でき、正常時と変わらない状態が得られ、20pl以下のインク液滴を噴射する場合の着弾位置の乱れをなくすことが可能となった。
【0036】
この実施の形態では、噴射する印字データがある直前で非噴射駆動波形10を出力したが、長期間無噴射状態が続く場合には、例えば2secごとに非噴射駆動波形10を出力するようにしてもよい。また、上記のように、データ有無の検出を行わずに、印字命令がない場合には、印字クロック列CLKの各印字クロックごと常に、非噴射駆動波形10による駆動を行うこともできる。このようにすれば、検出動作は不要となり制御も単純化できる。また上記実施の形態では、制御値mを20000としていたが、インク噴射装置や駆動周波数、インクの種類によって、適正な値に変更することが望ましい。
【0037】
図20〜図33は本発明の他の実施の形態を示すものである。
【0038】
本実施の形態では、インク流路613の長さLが6.0mm、ノズル618は、インク滴噴射側の径が26μm、インク流路613側の径が40μmのテーパ型で、長さが75μmである。また、実験に供したインクの25℃における粘度は約2mPa・s、表面張力は30mN/mである。このインク流路613内のインク中における音速aと上記Lとの比L/a(=T)は9.0μsecであった。
【0039】
図20、21は20pl以下の微小液滴を安定に噴射するための駆動波形を示す。
図20に示す駆動波形14は、先に前記実施の形態とほぼ同様に2つの駆動パルス信号A、Bからなる非噴射駆動波形により、インクのメニスカスをノズルにて出入りさせた後に、噴射パルス信号Cおよび液滴小型化パルス信号Eを続けて出力するものである。液滴小型化パルス信号Eは、噴射パルス信号Cよって噴射したインク滴がノズルから離れる前に、インク流路613を拡大してインク滴の一部をノズル内に引き戻し、インク滴体積を小さくするためのもので、20pl以下の微小液滴を安定に噴射することができる。また、液滴小型化パルス信号Eは、その立ち下がりによって前述の非噴射パルスDと同様に、インクの残留圧力波振動を減衰させる作用もある。
【0040】
駆動波形14における各パルス信号の全ての波高値(電圧値)はE(V)(例えば25℃で17(V))である。駆動パルス信号Aの幅Waは、前記時間Tの0.45〜0.8倍、すなわち4.05〜7.2μsecである。駆動パルス信号Bの幅Wbは、前記時間Tの0.3〜0.5倍、すなわち2.7〜4.5μsecである。駆動パルス信号Aの立ち下がりタイミングから駆動パルス信号Bの立ち上がりタイミングまでの時間Dw1は、前記時間Tの0.3〜0.5倍、すなわち2.7〜4.5μsecである。そして噴射パルス信号Cの幅Wcは前記時間Tに一致し、すなわち9.0μsecである。また、駆動パルス信号Bと噴射パルス信号Cの間の時間Dw3は、前記時間Tの0.3〜3.0倍、すなわち2.7〜27.0μsecである。液滴小型化パルス信号Eの幅Weは、前記時間Tの0.2〜0.3倍、すなわち1.8〜2.7μsecである。噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eの間の時間Dw4は、前記時間Tの0.4〜0.6倍、すなわち3.6〜5.4μsecである。
【0041】
図21に示す駆動波形15は、上記駆動波形14から、非噴射の駆動パルスA、Bをなくした構成となっており、上記と同様にインクを噴射するための噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eとからなり、印字クロックから噴射パルス信号Cが出力されるまでの時間Dw5は上記記駆動波形14のWa、Dw1、Wb、Dw3の合計と一致している。これにより、噴射パルス信号Cによる噴射のタイミングが駆動波形14と駆動波形15で一致させることができる。
【0042】
これらのタイミングの適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する。図22に示す表は、噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eの波幅や波間隔を最適化する実験の結果を示す。
【0043】
噴射パルス信号Cの幅Wcを前記時間Tに一致する値に固定したまま、液滴小型化パルス信号Eの幅Weを、前記時間Tの0.1〜0.4倍の間で0.05倍刻みで変化させ、また噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eの間の時間Dw4を、前記時間Tの0.3〜0.7倍の間で0.05倍刻みで変化させたときの評価結果を示す。評価方法として、電圧E=17V、7.5kHzまでの印字ドットの周波数で連続駆動したときの噴射状態を観察し、安定に噴射する場合は○、曲りを伴ったりして噴射が不安定になる場合は△、しぶきを伴って、噴射が不安定になる場合をXとした。
【0044】
この結果から、液滴小型化パルス信号Eの幅Weを前記時間Tの0.2〜0.3倍の範囲内とし、噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eの間の時間Dw4を前記時間Tの0.4〜0.6倍の範囲内に設定すると安定に噴射することが分かる。
【0045】
図23〜図32に示す表は、非噴射の駆動パルス信号A、Bの波幅や波間隔を最適化する実験の結果を示す。
非噴射の駆動パルス信号Aの幅Waを前記時間Tの0.4〜0.85倍の間で0.05倍刻みで変化させ、駆動パルス信号Bの幅Wbを、前記時間Tの0.25〜0.55倍の間で0.05倍刻みで変化させ、両駆動パルス信号A、Bの間の時間Dw1を、前記時間Tの0.2〜0.6倍まで0.05倍刻みで変化させたときの評価結果を示す。評価方法として、電圧E=17V、7.5kHzまでの印字周波数で連続駆動したときの噴射状態を観察し、インクの粘度が極めて低下し、噴射しやすいと考えられる50℃を越える温度域でも噴射が起らない場合は◎、50℃以下の温度域で噴射しない場合は○、30℃を越えると噴射が起る場合は△、30℃以下の温度域でも噴射が起る場合はXとした。
【0046】
この結果から、非噴射の駆動パルス信号Aの幅Waを前記時間Tの0.45〜0.8倍の範囲内とし、駆動パルス信号Bの幅Wbを前記時間Tの0.3〜0.5倍の範囲内とし、駆動パルス信号Aと駆動パルス信号Bの間の時間Dw1を前記時間Tの0.3〜0.5倍の範囲内に設定すると、実用温度域である50℃以下の場合に、噴射が起らないことが分かる。以上の条件を満たす駆動パルス信号A、Bに続いて、上述した噴射パルス信号Cと液滴小型化パルス信号Eを付加することで、駆動波形14となるのであるが、非噴射の駆動パルス信号Bと噴射パルス信号Cとの間の時間Dw3は、前記時間Tの0.3倍以上であれば、噴射不安定にならないことが、確認できている。また、この駆動パルス信号Bと前記噴射パルス信号Cとの間の時間Dw3は常識の範囲で長くすることは自由であるが、本実施の形態では前記時間Tの3.0倍以内程度におさめることとした。
【0047】
印字において、全ての場合に、この駆動波形14を用いれば、しばらく非噴射の状態で空気中にさらされた場合でも、正常な噴射が得られるのであるが、印加するパルス数が多いために、駆動回路などの発熱という別の問題が生じる。したがって、パルス数が少ない駆動波形14と、パルス数は多いが、しばらく非噴射の状態で空気中にさらされた場合でも正常な噴射ができる駆動波形15とを、上手く使い分けると良いことが分かる。
【0048】
図33は、この実施の形態の波形を用いてヘッドユニット600にてインク滴を噴射する動作の制御の流れを示す。S1〜S4、S8〜S9の処理は前者の実施の形態と同様である。ただしここでは、ノズルが無噴射のまま空気中にさらされる限度の時間を2sec、ドットの印字周波数を7.5kHz、制御値m=15000としている。また、ここでは、印字クロック列CLKの現在の印字クロックの印字データの有無を判定する(S2)。制御値mが0もしくはそれ以下に達したか否かの判断(S4)にもとづいて、駆動波形14または15のいずれかが選択され読み出される。
【0049】
なお、上記のように非噴射の駆動パルス信号A、Bを噴射パルス信号の前に予め一体に設けておくのではなく、S4での判断にもとづいて、非噴射の駆動パルス信号A、Bを噴射パルス信号の前に付加したり、その付加を止めるようにすることもできる。
【0050】
次に、前記両実施の形態の駆動波形を実現するための制御装置の詳細を、図34〜図38を用いて説明する。
【0051】
図34は、プリンタの電気的構成を示すブロック図である。プリンタの制御系は、1チップ構成のマイクロコンピュータ41、ROM42、RAM43を備えている。マイクロコンピュータ41には、ユーザが印字の指示などを行うための操作パネル14、記録媒体搬送モータ37を駆動するためのモータ駆動回路35、ヘッドユニットを搭載したキャリッジ走査モータ38を駆動するためのモータ駆動回路16などが接続されている。
【0052】
ヘッドユニット600は駆動回路21によって駆動され、駆動回路21は制御回路22によって制御される。すなわち、図39に示したように、ヘッドユニット600の各インク流路613内に設けられた各電極619は駆動回路21に接続されている。駆動回路21は、制御回路22の制御にもとづいて、各種のパルス信号を生成して各電極619に印加する。
【0053】
マイクロコンピュータ41とROM42、RAM43、制御回路22とは、アドレスバス23およびデータバス24を介して接続されている。マイクロコンピュータ41は、ROM42に予め記憶されたプログラムにしたがい、印字タイミング信号TSおよび制御信号RSを生成し、制御回路22へ転送する。
【0054】
制御回路22はゲートアレイによって構成され、印字タイミング信号TSおよび制御信号RSにしたがい、イメージメモリ25に記憶されている画像データにもとづいて、その画像データを記録媒体に形成するための印字データDATA、その印字データDATAと同期する転送クロックTCK、ストローブ信号STB、印字クロックCLKを生成し、駆動回路21へ転送する。また、制御回路22は、パーソナルコンピュータ26などの外部機器からセントロニクス・インターフェース27を介して転送されてくる画像データを、イメージメモリ25に記憶させる。そして、制御回路22は、外部機器からセントロニクス・インターフェース27を介して転送されてくるセントロニクス・データにもとづいてセントロニクス・データ受信割込信号WSを生成し、マイクロコンピュータ41へ転送する。なお、各信号DATA、TCK、STB、CLKは、駆動回路21と制御回路22とを接続するハーネスケーブル28を介して転送される。
【0055】
図35は、駆動回路21の内部構成を示す。駆動回路21は、シリアル−パラレル変換器31、データラッチ32、ANDゲート33、出力回路34を備えている。シリアル−パラレル変換器31は、インク流路613と同数のビット長のシフトレジスタから構成され、制御回路22から転送クロックTCKと同期してシリアル転送されてくる印字データDATAを入力し、パラレルデータPD0〜PDnに変換する。データラッチ32は、制御回路22から転送されてくるストローブ信号STBの立ち上がりにしたがって、各パラレルデータPD0〜PDnをそれぞれラッチする。ANDゲート33は、データラッチ32から出力される各パラレルデータPD0〜PDnと、制御回路22から転送されてくる印字クロックCLKとの論理積をとり、駆動データA0〜Anを生成する。出力回路34は、それにもとづいて、パルス信号を生成し、各インク流路613の電極619へ出力する。
【0056】
出力回路34は、図36に示すように充電回路182と放電回路184から構成されている。側壁617の圧電材料および電極619、621は、等価的にコンデンサ191および電極619、621で表される。充電回路182は、抵抗R101、R102、R103、R104、R105、トランジスタTR101、TR102から構成されている。駆動データAnとしてオン信号(+5V)が入力されると、抵抗R101を介して、トランジスタTR101が導通し、正の電源189から抵抗R103を介して電流がトランジスタTR101のコレクタからエミッタ方向に流れる。したがって、正の電源189に接続されている抵抗R104およびR105にかかる電圧の分圧が上昇し、トランジスタTR102のベースに流れる電流が増加し、トランジスタTR102のエミッタとコレクタ間が導通する。正の電源189からの20(V)の電圧がトランジスタTR102のコレクタおよびエミッタ、抵抗R120を介して空間615内の空間電極621に印加される。
【0057】
放電用回路184は抵抗R106、R107、トランジスタTR103から構成され、駆動データAnが反転器181を介して入力される。その反転信号としてのオン信号(+5V)が入力されると、抵抗R106を介してトランジスタTR103が導通し、抵抗R120を介して電極621をアースする。したがって、側壁617に印加されていた電荷は放電される。
【0058】
充電回路182に入力される信号11は、図38(a)のように、通常オフの状態にあり、噴射するために所定のタイミングT1にてオンされ、タイミングT2にてオフされる。その後のタイミングT3にてオンされ、タイミングT4にてオフされ、さらにタイミングT5にてオンされ、タイミングT6にてオフされる。放電用回路184に入力される信号12は、図38(b)のように、前記の信号11がオンのとき(T1、T3、T5)、オフされ、前記の入力信号11がオフのとき(T2、T4、T6)、オンされる。
【0059】
そのとき電極621での出力波形13は、通常は0(V)に維持されているが、タイミングT1にて、圧電材料からなる側壁617へ電荷の充電が開始され、トランジスタTR102と、抵抗R120と、側壁617の静電容量とにて決まる充電時間Ta後に電圧E(V)(例えば20(V))になる。またタイミングT2にて、放電時間Tb後に0(V)になる。このように実際の駆動波形13は、立ち上がりと立ち下がりでそれぞれTa、Tbの遅れが生じるため、電圧が1/2E(V)(例えば10(V))における各パルス信号の波幅、波間隔が前記の各所定値になるように、上記各タイミングT1〜T4を設定する。
【0060】
上記ROM42には、図37に示すように、インク噴射装置制御プログラム記憶エリア42Aと、前記駆動波形10、20、14および15を発生するシーケンスデータを記憶している駆動波形データ記憶エリア42Bと、後で詳細に説明するデータ有無検出プログラム記憶エリア42Cが設けられている。制御回路22は、上記のように一定周期の印字クロック信号CLK(図3)を発生し、該印字クロック信号CLKの各タイミングC1,C2・・・・ごとにイメージメモリ25に記憶されている印字データをヘッドユニットに出力する。その際、ROMの駆動波形データ記憶エリア42Bに記憶されている前記駆動波形10、20、14および15のデータを選択的に読み出し、側壁617に与える。また、制御回路21は、エリア42Cに記憶されているデータ有無検出プログラムにしたがって、RAM43の所定エリアに制御値mを設定し、RAM43と共同して各ノズルへ供給する印字データDATAがなくなってから所定数の印字クロック信号CLKごとに制御値mから一定数を減算する。そして制御値mが0以下か否かによって、上記のように読み出す駆動波形を選択する。
【0061】
なお、パーソナルコンピュータ等の外部機器におけるドライバソフトウェアにて、無印字データを判断するとともにその判断結果にもとづいて駆動波形10、20、14および15を生成して、制御回路22に出力し、それによりアクチュエータを駆動するようにすることもできる。この場合、ドライバソフトウェアとして、前記判断のためのプログラムおよび駆動波形のデータを格納した記憶媒体が提供される。
【0062】
以上、実施の形態を詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。例えば、無噴射状態を計測する手段として、印字クロックを計数したが、印字クロックに関係なく時間を計測するようにしてもよい。また、噴射圧力を発生するアクチュエータとしてせん断モード型のものを用いたが、圧電材料を積層し、その積層方向の変形によって圧力波を発生する構成でもよく、圧電材料に限らずインク流路に圧力波を発生するものであれば使用可能である。
【0063】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、ノズルがしばらく非噴射の状態で空気中にさらされたとき、インクメニスカスを大きく振動させた後にインクの噴射を行うことで、ノズル付近で局部的に粘度が増加したインクを十分に拡散でき、正常時と変わらない状態が得られ、インクの噴射速度の低下とインク滴体積の減少を抑えることができる。ヘッドユニットが走査移動する際の横風などの影響による、着弾位置ずれが起こりにくくなり印字品質が良好となる。また、駆動電圧の変更などの方法によらないため、単一の駆動電源だけを装備すれば良いので低コスト化につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る非噴射駆動波形を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る噴射駆動波形を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態に用いる印字クロックを示す図である。
【図4】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図5】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図6】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図7】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図8】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図9】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図10】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図11】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図12】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図13】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図14】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図15】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図16】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図17】 前記非噴射駆動波形の駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図18】 前記非噴射駆動波形印加時のインクメニスカスの挙動を説明する図である。
【図19】 駆動波形選択の制御時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】 本発明の他の実施の形態に係る駆動波形を示す図である。
【図21】 本発明の他の実施の形態に係る別の駆動波形を示す図である。
【図22】 微小液滴噴射のための駆動波形の最適条件を求めるために行った噴射テストの結果を示す図である。
【図23】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図24】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図25】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図26】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図27】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図28】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図29】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図30】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図31】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図32】 図20の駆動波形における非噴射駆動パルス信号の付加タイミングと波幅の適正範囲を求めるために行った実験の結果を説明する図である。
【図33】 駆動波形選択の制御時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図34】 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。
【図35】 図34中の駆動回路の詳細を示すブロック図である。
【図36】 図36中の出力回路の詳細を示す回路図である。
【図37】 図34中のROMの記憶領域を示す図である。
【図38】 前記駆動波形のタイミングチャートを示す図である。
【図39】 従来例、および本発明に係るヘッドユニットを示す断面図である。
【図40】 図39のヘッドユニットの動作を説明する図である。
【符号の説明】
10、20、14、15 駆動波形
600 ヘッドユニット
613 インク流路
Claims (13)
- インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加する制御装置とを備え、前記噴射パルス信号に応答して前記アクチュエータを駆動し前記ノズルからインク滴を噴射させるインク滴噴射方法において、
前記噴射パルス信号は、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動するものであり、
前記噴射パルス信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないことを検出したとき、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上印加することを特徴とするインク滴噴射方法。 - 請求項1において、前記非噴射パルス信号の組を、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加される印字クロックの前の印字クロックで印加することを特徴とするインク滴噴射方法。
- 請求項1において、前記非噴射パルス信号の組を、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加される印字クロックにおいて該噴射パルス信号の直前に印加することを特徴とするインク滴噴射方法。
- インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加する制御装置とを備え、前記噴射パルス信号に応答して前記アクチュエータを駆動し前記ノズルからインク滴を噴射させるインク滴噴射方法において、
前記噴射パルス信号は、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動するものであり、
インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加されない印字クロックごとに、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上印加することを特徴とするインク滴噴射方法。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第2の駆動パルスが立ち下がるタイミングは、前記第1の駆動パルスによるインクの残留圧力波振動を減衰させるタイミングであることを特徴とするインク滴噴射方法。
- 請求項5において、前記インク流路内を前記圧力波が片道伝播する時間をTとしたとき、前記第1の駆動パルス信号を前記噴射パルス信号と波高値が同じで波幅が0.3T〜0.8Tとし、前記第2駆動パルス信号を前記噴射パルス信号と波高値が同じで、かつ波幅が0.3T〜0.6Tとし、前記第1の駆動パルス信号の立ち下がりタイミングから前記第2駆動パルス信号立ち上がりまでの間隔を0.3T〜0.6Tとしたことを特徴とするインク滴噴射方法。
- インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータとを有するヘッドユニットと、
所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加しその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動することで前記ノズルからインク滴を噴射させる制御装置とを備えたインク滴噴射装置であって、
前記制御装置は、前記噴射パルス信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないことを検出する検出手段と、該検出手段が当該検出をしたとき、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上出力する非噴射パルス信号出力手段とを備えることを特徴とするインク滴噴射装置。 - インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータとを有するヘッドユニットと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加しその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動することで前記ノズルからインク滴を噴射させる制御装置とを備えたインク滴噴射装置であって、
前記制御装置は、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加されない印字クロックごとに、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上出力する非噴射パルス信号出力手段を備えることを特徴とするインク滴噴射装置。 - 請求項7叉は8において、前記第2の駆動パルスが立ち下がるタイミングは、前記第1の駆動パルスによるインクの残留圧力波振動を減衰させるタイミングであることを特徴とするインク滴噴射装置。
- 請求項9において、前記インク流路内を前記圧力波が片道伝播する時間をTとしたとき、前記第1の駆動パルス信号は前記噴射パルス信号と波高値が同じで波幅が0.3T〜0.8Tであり、前記第2駆動パルス信号は前記噴射パルス信号と波高値が同じで波幅が0.3T〜0.6Tであり、前記第1の駆動パルス信号の立ち下がりタイミングから前記第2駆動パルス信号立ち上がりまでの間隔が0.3T〜0.6Tであることを特徴とするインク滴噴射装置。
- 請求項7ないしは10のいずれかにおいて、1ドットの印字命令に対し前記噴射パルス信号によって噴射するインク滴の体積は、20pl以下であることを特徴とするインク滴噴射装置。
- インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータとを有するヘッドユニットと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加しその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減 少させるように前記アクチュエータを駆動することで前記ノズルからインク滴を噴射させる制御装置とを備えたインク噴射装置に関して、前記制御装置に読み取られるプログラムを格納した記録媒体であって、
前記制御装置を、前記印字データ信号が連続して所定の印字クロック数の間発生しないことを検出する検出手段と、該検出手段が当該検出をしたとき、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上出力する非噴射パルス信号出力手段として機能させるためのプログラムが格納されることを特徴とする記憶媒体。 - インクを噴射するノズルと、該ノズルに連通しインクが充填されるインク流路と、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内に圧力波を発生させるアクチュエータとを有するヘッドユニットと、所定周期ごとに出力される印字クロックに同期して噴射パルス信号を前記アクチュエータに印加しその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動することで前記ノズルからインク滴を噴射させる制御装置とを備えたインク噴射装置に関して、前記制御装置に読み取られるプログラムを格納した記録媒体であって、
前記制御装置を、インクを前記ノズルから噴射させる噴射パルス信号が印加されない印字クロックごとに、インクを前記ノズルから飛び出させるべくその立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させるとともにその立ち下りにより増加した前記インク流路の容積を減少させるように前記アクチュエータを駆動する第1の駆動パルス信号と、該第1の駆動パルス信号により前記インクが前記ノズルから離れる前のタイミングで、その立ち上がりにより前記インク流路の容積を増加させる方向に前記アクチュエータを駆動して前記飛び出しているインクの全部を前記インク流路側へ引き込む第2の駆動パルス信号とからなる非噴射パルス信号の組を少なくとも1回以上出力する非噴射パルス信号出力手段として機能させるためのプログラムが格納されることを特徴とする記憶媒体。
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