JP3676004B2 - 酸化ルテニウム膜の形成方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化ルテニウム膜の形成方法および酸化ルテニウム薄膜を備えた半導体装置の製造方法に関し、より詳しくは、有機金属化合物の原料を使用して酸化ルテニウム膜を形成する方法と、酸化ルテニウの製造工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
導電膜である酸化ルテニウム膜(RuO2) は、強・高誘電体を用いた薄膜コンデンサのキャパシタ電極としてDRAM、FeRAMなどのデバイスに応用されている。
RuO2の成膜方法として、スパッタリング、CVDなどの種々の方法が採用されてきた。CVDによるRuO2の製造方法は、特開平6-283438号公報に記載されている。そのCVDは、図10に示すような構造のCVD装置を用いて行われる。
【0003】
そのCVD装置は、気化器101 に気化原料を入れ、加熱した気化器101 内にアルゴンガス(キャリアガス)と酸素ガスを導入し、これらのガスと気化原料のガスとを反応室102 に導いて、加熱した基板保持台103 上にガスを接触させて成膜するようになっている。
例えば2,2,6,6-テトラメチル-3,5- ヘプタンジオンルテニウム(2,2,6,6-Tetramethyl3,5-heptanedioneRuthenium、Ru(DPM)3)を気化器101 内に入れ、その温度を125℃として、この気化器101 にArガスを100ml/minの流量で供給し、ここに酸素ガスを200ml/minの流量で混合し、この混合ガスを原料ガスとして使用する。そして、ガス管を通して原料ガスを反応室102 内に供給する。
【0004】
反応室102 内では、電熱により360℃に加熱しているステンレス熱板(基板保持台)103 の上に基板104 を置き、その基板104 に原料ガスを供給して基板104 上でRu(DPM)3を熱分解して基板104 上にRuO2膜を析出する。反応系のガス圧は5Torrである。この成膜方法によるRuO2膜の析出速度は約15nm/minである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来では、RuO2膜を成長するために、120℃程度の低温成長によってRuO2膜を得ていた。しかし、低温で成長されたRuO2膜は表面及び結晶粒界にRu金属、RuO2以外の酸化物相が存在する。
ルテニウム(Ru)は、2〜8価の価数をもつ元素であり、その酸化物にはRuO2やRuO4などがある。RuO2は固体であるのに対して、RuO4は気体であるために、RuO2膜をCVDによって成長する際に基板温度を500℃程度に加熱し、ガス流量などの他の条件を上記した値に設定すると、RuO4が多く生成されて膜が堆積しない。これは、反応室102 内に搬送されたRu(DPM)3は、500℃程度の高温下では基板104 表面で分解し、ガス中に多く含まれる酸素と反応してRuO4を生成するためである。
【0006】
ルテニウム含有ガスとしては、その他に、2,6-ジメチル-3,5- ヘプタンジオンルテニウム(2,6-dimethyl-3,5-heptanedioneRuthenium、 Ru(DMHPD)3 )、ビス・サイクロペンタ−ジオニル・ルテニウム( Bis(syclopenta-dienyl)Ruthenium 、Ru(C5H5)) などがあり、この原料によっても同じ結果が生じる。
ところで、低温成長によってRuO2膜を形成しても、以下に述べることが原因となってRuO2膜の表面のモフォロジが荒れることがある。
【0007】
薄膜コンデンサは、誘電体膜を電極で挟んだ構造を有しており、その下部電極としてRuO2膜を用い、その誘電体膜として高誘電体の(Ba,Sr)TiO3膜を用いた構造を採用すると、RuO2膜表面のモフォロジが荒れる。
これは、(Ba,Sr)TiO3の成膜温度が500℃以上であるため、RuO2膜の上に(Ba,Sr)TiO3を成長すると、RuO2膜の表面或いはその結晶粒界に存在するRuO2以外のルテニウム酸化物及びルテニウム純金属が、500℃以上の温度によって酸素と反応してRuO4となり気化し易くなるからである。
【0008】
このように、RuO2膜表面のモフォロジが荒れると、その表面には大きな凹凸が発生する。したがって、RuO2膜を薄膜コンデンサの電極として使用し、この電極に電圧を印加すると、RuO2よりなる電極表面の凸部に局部的に電界が集中して電極間の誘電体膜に絶縁破壊が生じ易くなる。
以上のように、酸素流量の多い雰囲気内で酸化ルテニウ膜を高温で成長しようとするとRuO4が優先的に生成されて膜が基板上に成長せず、しかも、低温で酸化ルテニウム膜を成長すると、膜中にRuO2だけでなくそれ以外のルテニウム酸化物やルテニウムが存在し、その上に誘電体膜を成長する際にルテニウム酸化膜表面が荒れる原因となる。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、500℃以上の温度で成膜が可能で、しかも500℃以上の高温に耐えられる酸化ルテニウム膜の形成方法と、その酸化ルテニウムの形成工程を含む半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(手段)
上記した課題は、図1、図2に例示するように、Ru(DPM) 3 又はRu(DMHPD) 3 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域1に導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して該基板W上に酸化ルテニウム膜32を気相成長することを特徴とする酸化ルテニウム膜の形成方法、又は、Ru(C 5 H 5 ) 2 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域1に導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を0.6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して該基板W上に酸化ルテニウム膜32を気相成長することを特徴とする酸化ルテニウム膜の形成方法によって解決する。
【0011】
上記酸化ルテニウム膜の形成方法において、前記酸化ガスは、酸素(O2)、二酸化窒素(NO2)、一酸化窒素(N2O)のうちの一種又は複数のガスを混合したガスであることを特徴とする。
【0012】
上記した課題は、図6、図7に例示するように、半導体基板40上に直接又は絶縁膜を介して第1の金属膜52を形成する工程と、該第1の金属膜52の上に誘電体膜54を形成する工程と、該誘電体膜54の上に第2の金属膜55を形成する工程とを有するコンデンサの形成を含む半導体装置の製造方法において、前記第1の金属膜52と前記第2の金属膜55のうち少なくとも一方を形成する工程は、Ru(DPM) 3 又はRu(DMHPD) 3 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して酸化ルテニウムを気相成長する工程からなることを特徴とする半導体装置の製造方法、又は、半導体基板40上に直接又は絶縁膜を介して第1の金属膜52を形成する工程と、該第1の金属膜52の上に誘電体膜54を形成する工程と、該誘電体膜54の上に第2の金属膜55を形成する工程とを有するコンデンサの形成を含む半導体装置の製造方法において、前記第1の金属膜と前記第2の金属膜のうち少なくとも一方を形成する工程は、Ru(C 5 H 5 ) 2 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を0.6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して酸化ルテニウムを気相成長する工程からなることを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決する。
【0014】
上記した半導体装置の製造方法において、前記コンデンサの前記誘電体膜54の形成は、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、PbTiO3、(Pb,Ln)(Zr,Ti)O3又はBi4Ti3O12を形成することによって行うことを特徴とする。
上記した半導体装置の製造方法において、前記第1の金属膜52又は前記第2の金属膜55を構成する前記酸化ルテニウムを形成する前に、前記酸化ルテニウムの下地としてルテニウム膜を形成する工程を有することを特徴とする。
【0015】
(作用)
次に、本発明の作用について説明する。
本発明によれば、酸化ルテニウム膜を形成するために、ルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域に導入し、酸素分圧を6Torr以下に設定することを条件としている。これによれば、成長温度を500℃以上にしても、気相成長法による酸化ルテニウム膜の形成が可能になる。
【0016】
その酸化ルテニウム膜の成長は、成長圧力を5〜10Torrに設定することにより、その表面モフォロジを調整することが容易になるし、成長速度も50〜100nm/min 程度にすることができる。表面モフォロジは酸素圧力の調整によって制御される。
また、酸化ルテニウムの表面モフォロジを滑らかにすると、その酸化ルテニウム膜をコンデンサの電極として適用する場合に、局部的な電界集中が抑制される。
【0017】
さらに、酸化ルテニウム成長時の酸素分圧を6Torr以下に設定すると、膜中にルテニウム相及びRuO2以外のルテニウム酸化物相が含まれずにRuO2相のみが存在する。したがって、その酸化ルテニウム膜の上に500℃以上の高温で酸化物誘電体膜を形成する際に、酸化ルテニウムの表面及び結晶粒界においてRuO2以外のルテニウム酸化物及びルテニウムの酸化物であるRuO4の生成は無くなり、RuO4の生成によるRuO2膜表面のモフォロジが荒れることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】
そこで、以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の成膜に使用するCVD装置である。
図1に示すCVD装置は、ステンレス、アルミニウムなどからなる成膜室(チャンバ)1を有している。その成膜室1内には、基板Wを支持する基板支持部2と、基板Wを加熱するヒータ3と、反応ガスを導入する空間であるガス導入部4と、ガス導入部4内のガスを基板支持部2に向けて放出する多数の孔を有するシャワー板5とが設けられている。
【0019】
ガス導入部4には、酸素を導入するための第1のガス供給管6と、ルテニウム含有ガスを導入するための第2のガス供給管7が接続されている。第1のガス供給管6のガス上流側にはマスフローコントローラ(MFC)6aを介して酸素ボンベ(不図示)が接続されている。また、第2のガス供給管7のガス上流側の端部は、開閉弁8,10及び流量調整弁9を介してルテニウム原料容器11の空間内に差し込まれている。
【0020】
ルテニウム原料容器11は恒温槽12によって第1の温度T1 に加熱されており、その中に収納した粉末状のルテニウム原料Rを加熱して昇華するようになっている。また、昇華したルテニウム原料Rを第2のガス供給管7内に送るために、ルテニウム原料R容器11には、アルゴンガスのような不活性キャリアガスを導入するための第3のガス供給管13が開閉弁を介して接続されている。その第3のガス供給管13のガス下流側には開閉弁14,15、マスフローコントローラ(MFC)16を通してアルゴンガスボンベ(不図示)が接続されている。
【0021】
ルテニウム原料容器11に収納されるルテニウム固体原料として、例えばRu(DPM)3、 Ru(DMHPD)3 、Ru(C5H5)などがある。
また、成膜室1内では、基板支持部2に対してガス導入部4と反対側には第1の排気管17が接続されており、その第1の排気管17に接続された圧力調整弁18、メカニカルブースタポンプ19及びドライポンプ20によって成膜室1内部を所定の圧力まで減圧するように構成されている。
【0022】
上記した第2のガス供給管7には開閉弁21を通して第2の排気管22が接続されている。また、第2のガス供給管7と第3のガス供給管13にはバイパス管23が接続され、さらにそのバイパス管23には開閉弁24が接続されていて、開閉弁24を開き且つ開閉弁8,14を閉じ、第3のガス供給管13を通してキャリアガスを第2のガス供給管7内に供給し続けることによって、第2のガス供給管7内のルテニウム含有ガスを第1のガス供給管6又は第2の排気管22を通して排出するように構成されている。
【0023】
第2及び第3のガス供給管7,13と第2の排気管22とガス導入部4の周囲には、それらを第1の温度T1 よりも高い第2の温度T2 に加熱するためのヒータ25が配置されており、これにより、ガス導入部4管、第2の排気管22、第2及び第3のガス供給管7,13の中でのガス状の原料の凝縮化が抑制されている。
【0024】
なお、図中符号26は、第1の排気管17に取付けられた第1の圧力計であって、測定した圧力のデータは圧力調整弁18に入力するように構成されている。また、符号27は、第2のガス供給管7に接続された第2の圧力計で、その圧力に応じて第2のガス供給管7に取付けられた流量調整弁9での流量が所定値になるように調整している。
【0025】
このようなCVD装置を使用して基板W上にルテニウム膜と酸化ルテニウム膜を形成し、その酸化ルテニウム膜の相と表面モフォロジを調べた。
まず、膜を形成しようとする基板Wを基板支持部2に取付け、ついでメカニカルブースタポンブ19等を駆動して成膜室1内を成膜時に1〜10Torrになるまで減圧するとともに、ヒータ3によって基板Wを500〜600℃の温度に加熱する。
【0026】
また、ルテニウム原料容器11には粉末状のRu(DPM)3を収納して密閉し、さらに恒温槽12によってRu(DPM)3をその昇華温度である200℃で加熱保持すると、Ru(DPM)3は昇華する。第3のガス供給管13を通してルテニウム原料容器11内にキャリアガスとしてアルゴン(Ar)ガスを約300sccmの流量で供給すると、昇華したRu(DPM)3はArガスとともに第2のガス供給管7を通してガス導入部4に導入される。
【0027】
この場合、ヒータ25によって第2のガス供給管7をルテニウム原料Rの昇華温度よりも10℃高い210℃に加熱すると、管内での原料の凝縮は抑制され、効率よく原料を成膜室1内に供給される。
そして、成膜室1内でガス導入部4及びガスシャワー板5の孔を通して基板WにRu(DPM)3とアルゴンの混合ガスを供給すると、ヒータ3からの熱による分解によって基板W上には図2(a) に示すようなルテニウム(Ru)膜31が成長する。
【0028】
そのRu膜31を形成した後に第1のガス供給管6を通して酸素(O2)ガスをガス導入部4にマスフローコントローラによって10〜50sccmの範囲内の一定の流量で導入すると、ガス導入部4内では酸素とRu(DPM)3とArが混合する。その混合ガスは、ガスシャワー板5の孔を通して基板W上に供給される。
本発明者等は、成長圧力と酸素分圧を異ならせて酸化ルテニウム膜の相を調べたところ、条件によっては図2(b) に示すように酸化ルテニウム膜32の形成が可能になった。その酸化ルテニウム膜32の相を調べたところ、酸素分圧の相違によってRuO2相のみならずRu相が含まれることがあった。さらに、酸素分圧を変えることによって、酸化ルテニウム膜32の表面モフォロジが変化することがわかった。
【0029】
例えば、成膜室1内の圧力を10Torrまで減圧し、基板温度を500℃として酸素分圧を0.05〜0.5Torrまで変化させたところ、図3のような結果が得られ、酸素分圧0.1Torr以上では未酸化のRu相を含まないRuO2膜が形成され、また、図3に示さないが、酸素分圧5TorrまではRu相を含まないRuO2膜が形成されたが、それ以上の酸素分圧では酸化ルテニウム膜は形成されなかった。
【0030】
即ち、成長圧力を10Torrとし、酸素分圧を0.1Torrよりも低くすると、酸化ルテニウム膜32中には未酸化のRu相が含まれることがわかった。
Ru相を含む酸化ルテニウム膜の上に複合酸化物である高誘電体膜を成長すると、ルテニウム相(Ru相)が高誘電体の成膜時に酸化されたり、Ru相が高誘電体中の酸素と反応し、この結果、RuO2以外のルテニウム酸化物が生成されることになる。前記のルテニウムの酸化が起こると、ルテニウム表面のモフォロジの凹凸荒れを生じ、コンデンサ電極に電圧を印加した時に発生する凸部での電界集中が生じたる。また、高誘電体中の酸素によるルテニウムの酸化は酸素を欠損した膜となって膜質を劣化する。
【0031】
高誘電体酸化物、例えば(Br,Sr)TiO3 が劣化すると、誘電率の低下とリーク電流の増加を招き、(Br,Sr)TiO3 膜がコンデンサの誘電体膜として十分に機能しなくなる。
酸素分圧を0.05〜5.0Torrとして形成したRuO2膜の比抵抗を4深端子法により測定したところ、50〜60μΩcmとなり、バルク結晶とほぼ同じ値が得られた。
【0032】
なお、図3は、X線回折法(XRD)によって測定し、また、以下に述べる酸化ルテニウム膜の相も同じ方法によって測定した。
次に、基板温度を600℃、成長圧力を10Torrとして酸素分圧を変化させて図2(b) と同じように酸化ルテニウム膜32を成長したところ、表1に示すような結果が得られ、0.1〜6.0Torrの酸素分圧では未酸化のRu相を含まない酸化ルテニウム膜32が成長した。しかし、酸素分圧が0.07Torr以下ではRu相を含む膜が形成され、また、酸化分圧が7.0Torrになると酸化ルテニウム膜が成長しないことがわかった。
【0033】
【表1】
【0034】
以上により、成長室圧力を10Torrとして、基板温度を500〜600℃の範囲内に設定すると、0.1〜6.0Torrの酸素分圧ではRu相を含まないRuO2膜の成長が可能になった。
次に、スパッタによって形成した従来のRuO2膜と、CVD法により上記条件で成長したRu相を含まないRuO2膜とを別々に形成し、それらの試料を、酸素ガス流量5slm 、常圧(760Torr)の雰囲気下で、温度500℃、60分間で加熱した。スパッタによって形成した従来のRuO2膜は、基板加熱温度350℃で作成した。各試料の膜厚はともに100nmである。そして、各試料の表面モフォロジは、表2に示すように変化した。
【0035】
【表2】
【0036】
表2によれば、CVD法によって形成されたRu相を含まないRuO2膜によれば、成長後の加熱による表面モフォロジの変化が小さいことがわかった。一方、スパッタにより形成したRuO2膜によれば、表面モフォロジが大きくなり、このRuO2膜をコンデンサの電極として使用すると、電極表面の凹凸が大きくなって局所的に電界集中が生じて絶縁破壊が生じ易くなる。
【0037】
表面モフォロジが生じるのは、RuO2膜表面及びRuO2結晶粒界に存在するルテニウム純金属、或いは、RuO2以外のルテニウム酸化物が酸化してRuO2とRuO4となり、表面と結晶粒界に析出したり気化するためである。RuO2は、酸素雰囲気中で500℃で加熱されても安定して存在しているが、ルテニウム純金属と、RuO2以外のルテニウム酸化物は酸化される。
【0038】
次に、成長室内の成長圧力を5Torrにして、酸素分圧を変えて酸化ルテニウム膜を形成し、その酸化ルテニウム膜の相を調べた。ルテニウム原料としてRu(DPM)3を使用し、そのキャリアガスとしてとアルゴンガスを用いた。この場合、基板温度を600℃とした。この条件によって成長した酸化ルテニウム膜の相は表3に示すようになった。表3によれば、酸素分圧を2.5Torrにすると、RuO2膜が成長しないことがわかった。
【0039】
【表3】
【0040】
表3によれば、成長圧力を5Torr、酸素分圧を0.1〜2.0Torrの範囲内で設定することにより、未酸化のRu相を含まないRuO2膜が形成された。
以上のことから、ルテニウム原料としてRu(DPM)3を使用する場合に、基板温度600℃、成長圧力5〜10Torrの範囲内では、酸素分圧を0.1〜6.0Torrの範囲内に設定することにより、Ru相を含まないRuO2膜が成長される。
【0041】
また、Ru(DPM)3をアルゴンガスによって成長室1内に導入し、基板温度を600℃として、成長圧力を5Torr、10TorrとしてRuO2膜を成長したところ、酸素分圧と表面モフォロジ(凹凸)の関係は図4に示すようになった。
図4によれば、成長圧力を5Torrよりもさらに小さくすると、酸素分圧の調整によって、表面モフォロジを所望の大きさに設定することは難しいことがわかる。一方、成長圧力を10Torrにすると、表面モフォロジの調整は比較的容易であるが、それ以上の成長圧力ではRuO2膜の成長速度が小さくなるので好ましくない。
【0042】
次に、反応ガスとしてRu(DPM)3の代わりにRu(C5H5)2 を用い、基板温度を600℃、成長圧力を5Torr、10Torrとした場合の表面モフォロジ(凹凸)と酸素分圧との関係を調べたところ、図5に示すような結果が得られた。即ち、成長圧力が小さい方が表面モフォロジの大きさの調整が難しいことがわかり、成長圧力5Torr以下は好ましくない。
【0043】
ところで、表1及び表3によれば、酸素分圧が大きくなると、RuO2膜が成長しなくなる。これは、原料ガスであるRu(DPM)3又はRu(C5H5)2 が酸化ガスと分解、反応して酸化ルテニウムを生成する際に、RuO2よりもRuO2の生成よりもRuO4の生成の方が優位となり、膜が成長せず生成物が気化したためである。
次に、反応ガスとしてRu(DPM)3の代わりにRu(C5H5)2 を用い、基板温度を600℃とし、成長圧力を5Torrとした場合の酸素分圧と酸化ルテニウム膜の相の関係を表4に示す。また、これと同じ反応ガスを用いて同じ基板温度とし、成長圧力を10Torrとした場合の酸素分圧と酸化ルテニウム膜の相を表5に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
表4と表5から、Ru(C5H5)2 を用いてもRu相を含まないRuO2膜を形成することができたが、Ru相を含まないRuO2膜を得るための酸素分圧はRu(DPM)3を用いる場合に比べて1桁小さくなり、Ru相を含まないRuO2膜を形成するための酸素分圧の調整が難しいことがわかった。なお、原料ガスとして、Ru(DMHPD)3を用いた場合には、Ru(DPN)2を用いた場合と同様な結果を得た。
(コンデンサの形成工程の説明)
次に、DRAMセルの製造工程において、上記したRuO2膜を電極として使用する薄膜コンデンサの形成工程について説明する。
【0047】
まず、図6(a) に示すように、シリコン基板40W表面のうちトランジスタ形成領域の周囲にLOCOS法によりフィールド酸化膜41を形成する。ついで、トランジスタ形成領域にゲート酸化膜42を介してMOSトランジスタ44,45のゲート電極43を形成する。このゲート電極43は、フィールド酸化膜41の上に延在してワード線を兼ねている。また、ゲート電極43の両側にはMOSトランジスタ44,45のソース,ドレインとなる不純物拡散層46a,46bが形成されている。図6(a) では、隣設する2つのMOSトランジスタ44,45のうちの一方の不純物拡散層44は共通であり、その不純物拡散層44にはビット線BLが接続されている。なお、ゲート電極43は、SiO2などの絶縁膜47に覆われている。
【0048】
このような状態で、図6(b) に示すように、MOSトランジスタ44,45及びフィールド酸化膜41をSiO2などの層間絶縁膜48で覆った後に、MOSトランジスタ44,45のビット線BLが接続されない側の不純物拡散層46bの上にコンタクトホール48aを形成する。
その後に、図6(c) に示すように、コンタクトホール48a内にタングステン又はポリシリコよりなるプラグ49を形成した後に、チタン(Ti)膜50と窒化チタン(TiN )膜51をスパッタリングにより形成する。これらのTi層50とTiN 層51は、バリアメタルとして機能する。Ti膜50の代表的な成膜条件は、成膜圧力を1mTorr 、成膜基板温度を300℃、成膜雰囲気中に導入するアルゴンガス流量を40sccmとする。また、TiN 膜51の場合は、Ti膜50の成膜条件に導入するアルゴンガスとともに窒素ガスを30sccmの流量で導入することにより成膜する。
【0049】
次に、図6(d) に示すように、コンデンサの蓄積電極52として、上記したCVD装置を用いてTiN 膜51上にRu膜52a及びRuO2膜52bを形成する。Ru膜52aは、バリアメタルとして機能するTi層50及びTiN 層51によって下層との反応が防止される。RuO2膜52bの形成は、既に述べたように、Ru相を含まない条件に設定する。
【0050】
続いて、RuO2膜表面に第一のレジスト53を塗布し、これを露光、現像して、プラグ49とその周辺の領域にのみ残存させる。
そして、図6(e) に示すように、第一のレジスト53をマスクとして使用し、イオンミリング法により、マスクに覆われないRuO2膜52b、Ru膜52a、TiN 膜51及びTi膜50をエッチングする。イオンミリングの条件は、加速電圧1kV、圧力2×10-4Torr、イオンの入射角は膜の法線方向に対して15度、エッチング時間は7分30秒とする。
【0051】
イオンミリングを終え、第一のレジスト53を剥離した後に、図7(a) に示すように、高誘電体である(Ba,Sr)TiO3 を誘電体膜54としてスパッタにより180nm程度の厚さに成膜する。スパッタ条件について、スパッタ圧力を25 mTorr、基板温度を加熱せず、パワーを1kW、スパッタ時間を5分とする。
次に、図7(b) に示すように、対向電極55として、Ru膜、又はRuO2膜又はこれらの積層膜(いずれが下側であってもよい)を形成する。その形成条件は、蓄積電極52を構成するそれらの成膜条件と同じにする。
【0052】
この後に、第二のレジスト56を対向電極55の表面に塗布し、これを露光、現像して、第二のレジスト56を蓄積電極52よりも広い領域に残す。そして、図7(c) に示すように、第二のレジスト56をマスクとして使用し、イオンミリング法により、マスクに覆われない対向電極55及び誘電体膜54をエッチングする。イオンミリングの条件については、加速電圧を1kV、圧力を2×10-4Torr、イオンの入射角を膜の法線方向に対して15度、エッチング時間を9分とする。
【0053】
このパターニングによってコンデンサの形成を終了する。
次に、熱CVD法によりSiO2膜57を200nmの厚さに形成し、このSiO2膜57によってコンデンサなどを覆う。そのSiO2膜57の成長条件として、SiH4とNO2 のガスを使用して基板温度を300℃、圧力を10Torr、成膜時間を10分とする。
【0054】
この後に、レジストマスクとRIE法を使用してSiO2膜57に開口部(不図示)を形成し、ついでSiO2膜及びその開口部の上にスパッタにより窒化チタン膜を形成し、その窒化チタン膜をパターニングして配線58を形成する。
以上のプロセスにより、薄膜スタック構造のコンデンサを有するDRAMセルが作製される。そのコンデンサの電気的特性は、2V印加時に電流密度10-8A/cm2 、比誘電率は200であった。
【0055】
次に、コンデンサとMOSトランジスタをローカルインターコネクションによって接続する工程を説明する。
まず、図6(a) と同じようになMOSトランジスタを形成する。
次に、図8(a) に示すように、全体にRu膜61aとRuO2膜61bを順に形成した後に、レジストマスク(不図示)とイオンミリングを用いてRu膜61a及びRuO2膜61bをパターニングしてMOSトランジスタの周囲の絶縁膜60上に残して蓄積電極61とする。
【0056】
それらの膜は、上記したCVD装置を用いて成長し、図6(d) に示したRu膜52aとRuO2膜52bと同じ成膜条件及び同じ膜厚で形成する。また、RuO2膜61bは、Ru相が存在しないような上記した条件で行う。
なお、そのイオンミリング法の条件について、加速電圧を1kV、圧力を2×10-4Torr、イオンの入射角を膜の法線方向に対して15度、エッチング時間を7分30秒とする。
【0057】
続いて、図8(b) に示すように、強誘電体であるPb(Zr,Ti)O3 からなる誘電体膜62をRfスパッタリングにより180nmの厚さに成膜する。スパッタ条件については、スパッタ圧力を25mTorr 、基板Wを常温とし、パワーを1kW、スパッタ時間を5分とする。
次に、図8(c) に示すように、RuとRuO2(いずれが上側でもよい)を積層してなる膜又はRu膜又はRuO2膜からなる対向電極63を形成する。その成膜条件は、蓄積電極61を構成する膜と同じにする。続いて、対向電極63の上にレジスト54を塗布し、これを露光、現像して蓄積電極61の上とその周囲に残す。
【0058】
その後に、図9(a) に示すように、レジスト64から露出した対向電極63及び誘電体膜62をエッチングして除去する。そのエッチングは、イオンミリング法により行い、加速電圧を1kV、圧力を2×10-4Torr、イオンの入射角を膜の法線方向に対して15度、エッチング時間を9分とする。
レジスト54を除去した後に、図9(b) に示すように、全体にSiO2膜65をCVD法により200nmの厚さに形成し、続いて、SiO2膜65のうち、コンデンサの対向電極65の上とMOSトランジスタの一対の不純物拡散層46a,46bの上に第1〜第3のスルーホール65a〜65cを形成する。
【0059】
SiO2膜65の成膜条件は、SiH4ガスとN2O ガスを用いて、基板温度を300℃、成長圧力を10Torr、成膜時間を10分とする。
次に、全体に窒化チタン膜を形成した後に、図9(c) に示すように、窒化チタン膜をパターニングしてMOSトランジスタの一方の不純物拡散層46bの上の第2のスルーホール65bからコンデンサの対向電極65の上の第1のスルーホール65aまで延びるローカルインターコネクション66を形成するとともに、MOSトランジスタの他方の不純物拡散層46aの上の第3のスルーホール65cに接続させるビット線BL1 を形成する。さらに、全体を層間絶縁膜67を形成し、その上にTiN からなる配線68を形成する。
【0060】
コンデンサに電極として使用するRu膜の膜厚は10〜50nm、RuO2膜は50〜100nmとするのが好ましい。
以上の説明したコンデンサの蓄積電極、対向電極のうちの一方を、白金などの金属から形成してもよい。
なお、上記したコンデンサに使用する誘電体膜としては、上記した(Ba,Sr)TiO3 、Pb(Zr,Ti)O3 の他に、SrTiO3、PbTiO3、(Pb,Ln)(Zr,Ti)O3、Bi4Ti3O12 を用いてもよい。また、対向電極として、Ru膜及びRuO2膜の代わりにスパッタで形成した白金膜を使用してもよい。さらに、酸化ガスとしては、酸素だけでなく、酸素(O2)、二酸化窒素(NO2 )、一酸化窒素(N2O )のうちの一種又は複数のガスを混合したガスであっても同様な効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、酸化ルテニウム膜を形成するために、ルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域に導入し、酸素分圧を6Torr以下に設定することを条件としているので、成長温度を500℃以上にしても、気相成長法による酸化ルテニウム膜の形成が可能になる。
【0062】
その酸化ルテニウム膜の成長は、成長圧力を5〜10Torrに設定することにより、その表面モフォロジを調整することが容易になるし、成長速度も50〜100nm/min 程度にすることができる。表面モフォロジは酸素圧力の調整によって制御することができる。また、酸化ルテニウムの表面モフォロジを小さくすると、その酸化ルテニウム膜をコンデンサの電極として適用する場合に局部的な電界集中が抑制される。
【0063】
さらに、酸化ルテニウム成長時の酸素分圧を6Torr以下に設定すると、膜中のルテニウム相が含まれず、その上に500℃以上の高温で誘電体膜を形成したときに酸化ルテニウムの表面及び結晶粒界から気体であるRuO4が発生し難くなり、酸化ルテニウム膜の熱による表面モフォロジの荒れの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態において成長するルテニウム膜、酸化ルテニウム膜の成長装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態においてルテニウム膜と酸化ルテニウム膜の成長を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態における酸化ルテニウム膜の相のX線回折法による分析結果を示す図である。
【図4】本発明の実施形態において原料にRu(DPM)3を用いて形成される酸化ルテニウム膜の表面モフォロジと酸素分圧の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態において原料にRu(CP)2 を用いて形成される酸化ルテニウム膜の表面モフォロジと酸素分圧の関係を示す図である。
【図6】本発明の実施形態におけるルテニウム膜、酸化ルテニウム膜の成長工程を含む第1のDRAMセルの製造工程を示す断面図(その1)である。
【図7】本発明の実施形態におけるルテニウム膜、酸化ルテニウム膜の成長工程を含む第1のDRAMセルの製造工程を示す断面図(その2)である。
【図8】本発明の実施形態におけるルテニウム膜、酸化ルテニウム膜の成長工程を含む第2のDRAMセルの製造工程を示す断面図(その1)である。
【図9】本発明の実施形態におけるルテニウム膜、酸化ルテニウム膜の成長工程を含む第2のDRAMセルの製造工程を示す断面図(その2)である。
【図10】従来の酸化ルテニウム膜を成長する装置の概要構成図である。
【符号の説明】
1 成膜室
2 基板支持部
3 ヒータ
4 ガス導入部
5 シャワー板
11 ルテニウム原料容器
31 Ru膜
32 RuO2膜
Claims (10)
- Ru(DPM) 3 又はRu(DMHPD) 3 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域に導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して該基板上に酸化ルテニウム膜を気相成長することを特徴とする酸化ルテニウム膜の形成方法。
- 前記酸化ガスは、酸素、二酸化窒素、一酸化窒素のうちの一種又は複数のガスを混合したガスであることを特徴とする請求項1記載の酸化ルテニウム膜の形成方法。
- Ru(C 5 H 5 ) 2 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを成膜領域に導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を0.6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して該基板上に酸化ルテニウム膜を気相成長することを特徴とする酸化ルテニウム膜の形成方法。
- 前記酸化ガスは、酸素、二酸化窒素、一酸化窒素のうちの一種又は複数のガスを混合したガスであることを特徴とする請求項3記載の酸化ルテニウム膜の形成方法。
- 半導体基板上に直接又は絶縁膜を介して第1の金属膜を形成する工程と、該第1の金属膜の上に誘電体膜を形成する工程と、該誘電体膜の上に第2の金属膜を形成する工程とを有するコンデンサの形成を含む半導体装置の製造方法において、
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜のうち少なくとも一方を形成する工程は、Ru(DPM) 3 又はRu(DMHPD) 3 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して酸化ルテニウムを気相成長する工程からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記コンデンサの前記誘電体膜の形成は、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、PbTiO3、(Pb,Ln)(Zr,Ti)O3又はBi4Ti3O12を形成することによって行うことを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の金属膜又は前記第2の金属膜を構成する前記酸化ルテニウムを形成する前に、前記酸化ルテニウムの下地としてルテニウム膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板上に直接又は絶縁膜を介して第1の金属膜を形成する工程と、該第1の金属膜の上に誘電体膜を形成する工程と、該誘電体膜の上に第2の金属膜を形成する工程とを有するコンデンサの形成を含む半導体装置の製造方法において、
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜のうち少なくとも一方を形成する工程は、Ru(C 5 H 5 ) 2 からなるルテニウム有機金属化合物と酸化ガスを導入し、反応圧力を5〜10Torr、酸素分圧を0.6Torr以下、及び、基板温度を500〜600℃に設定して酸化ルテニウムを気相成長する工程からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記コンデンサの前記誘電体膜の形成は、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、PbTiO3、(Pb,Ln)(Zr,Ti)O3又はBi4Ti3O12を形成することによって行うことを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の金属膜又は前記第2の金属膜を構成する前記酸化ルテニウムを形成する前に、前記酸化ルテニウムの下地としてルテニウム膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
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